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2008/03/04のBlog
[ 13:26 ] [ 外国ー欧州 ]
1980年4月所謂第二オイルショック時に原油価格が39.50ドル(バレル当り)の最高値をつけた。
昨日ニューヨークの商品市場でこれが103.95ドル。これは上記80年4月の価格をリアル ターム(その後のインフレ率で、換算する現在の価格)で上回った。史上最高値である。
オペック内には、世界の原油需給は均衡が取れており、これから北半球は春の不需要期を迎えむしろ生産を削減しようとの声さえある。
何故、それなのに原油価格は跳ね上がるのか。

年金基金、ヘッジファンド、その他の諸々のファンドが実需と無関係に買っているからだ。
世界最大の年金基金、カルフォルニア役人年金ファンドは今後、金、銀、石油、小麦の「コモデイテイー」への投資を今後二年間で72億ドル増やす。
これまでの同種投資額の16倍に当たるそうだ。

ホッブス哲学ではないが「規則無き自然状態」とは「戦争状態」である。

「金のみ万能」の現代の「戦争状態」ではないか。バイロン
2008/03/03のBlog

「この日、大和平野には黄ばんだ芒野に風花が舞っていた。
 春の雪というにはあまりに淡くて羽虫が飛ぶような降りざまであったが
 空が曇っているあいだは空の色に紛れかすかに弱日(よろび)が射すと
 却(かえ)ってそれがちらつく粉雪であることがわかった。」
 三島由紀夫 「春の雪」より

「 巻向(まきむく)の 桧原もいまだ雲居ねば

 小松が末(うれ)ゆ 沫雪流る 」 巻10-2314 柿本人麻呂歌集

( 巻向の桧原。その上空にはまだ雲が出ていないのに小松の梢にもう山から
風花が舞いおりて流れているよ )

雲も出ていないのに思いがけなく雪が降ってきた驚きと喜び。

「調べは雪の流れに融けあい表現の神秘すら感じさせる人麻呂声調の極地」(伊藤博)

「声に出して誦(ず)したい作品群中でも特に流麗な一首。
 このような作品には訳など無用なもの」 (杉本苑子)
 と最大級の賛辞が呈されている名歌です。

この歌はのちに新古今和歌集(巻一春歌上)で

「 巻もくの檜原の未(いま)だくもらねば 小松が原にあは雪ぞふる 」 大伴家持

と作者も内容も改作され、本歌の生彩が全く失われてしまいました。

ただ、ここで注目されるのは万葉集では冬の歌とされていたものが新古今和歌集では
春の部に分類されていることです。

「 梅が枝に鳴きて移ろふ鶯の

 羽白袴(はねしろたえ)に沫雪ぞ降る 」 巻10-1840 作者未詳

( 梅の枝から枝へと飛び移っている鶯。その鶯の羽が真っ白になるほどに沫雪が
 降っているよ )

梅、鶯、白雪とまるで幻想のような世界です。このような取り合わせは古くから
絵画や漢詩によくみられ、作者未詳ながら文雅に長じた人の作と思われます。

「アハユキ」(淡雪)は元々「泡雪」「沫雪」と書かれて「アワユキ」訓み
「泡のような柔らかい雪」の意で冬のものでした。

平安時代になると「うたかたのように溶けやすい春の雪」を「淡雪」(アハユキ)と
表記し泡雪と区別するようになりましたが明確なものではなく春、冬混在して
用いられていたようです。

江戸時代中期、各務支考が“淡雪は決して春と定むべし”(古今抄)と論じ、現在では
「淡雪」をはじめ「斑雪(はだれ)」「牡丹雪」「綿雪」なども春の季語となっております。

「 春の雪ちりこむ伊予の湯桁かな 」 松瀬青々
 

[ 13:47 ] [ 経済(マネー) ]
円高であれば、輸出しかしないで、自国内の消費活動がそもそも未発達の経済だから肝心の輸出が鈍化して日本は酷い傷を負うとの見方ばかりが、外国メデイアに乱れ飛んでいる。
それに、所謂キャリートレイドが面白くなくなり、巻き戻しが起こり、今度は円買いで、さらに円高が嵩じる。

これでは日本はたまらんだろうとの観測である。

馬鹿な見解だ。

日本は貿易の出入りがあって生きている国である事を忘れてはいけない。
円高で、輸入品が安くなり、物価の安定に資するし、輸出商品もその原価が下がるのだから競争力はつく面がある。
欧州の一部を除けば、物作りの基盤があって、且つ貿易の出入りで生きているしたたかな国はそんなに無いのだ。

円高が国内消費を喚起し、海外の資産の購入も、投資も、安く出来ることになれば、決して悪くない。
これからさき、国家運営コスト、すなわち行政諸コストを、上手に切り込めば結構いい国になる切っ掛けととさえなるだろう。

戦後の国際的富の移動の歴史を思い返せば、円が対ドル70円になっても驚くにはあたらない。それだけの力のある国なのだから。バイロン
[ 12:10 ] [ 社会 ]
日本発のニュースと言えば暗いものと相場は決まったか。
最近は、いつ大阪が破産するか、と書き立てる世界のマスコミ。
一理はある。行政サーヴィスとコストのあるべき姿について国民が真剣に考えない国だ。非生産層が国民の反乱も無くのんびりと税を食い散らかしているのだから。
大阪がひっくり返れば、流石に国民も驚くだろう。世界水準の民営主導の経済とはどんな物かがわかるだろう。小言幸平衛
[ 11:21 ] [ 外国ー欧州 ]
アメリカ経済との関係離脱(デイカプリング)の実例が見える。
ヴェトナムである。

昨年一年の、ヴェトナムー北米間のコンテナ船の輸送量は一昨年に比べて僅か2%の伸びしか無かった。
一方、ヴェトナムーアジア、欧州、アフリカ、中東間の輸送量は20%の激しい伸びである。

ヴェトナムの総輸出の内、北米向けの比率は20%とまだ大きいが、北米以外の地域への輸出量が急進中で、北米の重要性が減ってきている。

ダング首相は欧州訪問を控え記者会見し;

①今年以降、年率8-9%の高い成長率維持が可能。

②北米取引に代わり欧州、アジア、中東、、アフリカが増えており輸出市場の拡散をさらに図る。

③国内投資も旺盛である。しかし、インフレが進行し始めた。(2月は15.7%の高率)。金融政策の見直しを行う。

と、WTO参加の効果が良く、アメリカ経済の収縮ににも拘らず、拡大経済への自信を強調している。
日本にとって近くに「元気印」が存在することは大いに助けになる。
バイロン
2008/03/02のBlog
[ 16:40 ] [ 外国ー欧州 ]
去年の12月から、イランのブシェール原子力発電所への核燃料の搬入が始まっていた。
都合8回の受け渡しは無事に終了。

これで契約上のロシアの核燃料供給は一段落となる。

イランアーマデネジャッド大統領は、最後の燃料受け入りに際して演説し来年の本日にはイラン初の原子力発電所が稼動していると述べた。(物理的には最終入荷より6ヶ月で稼動が可能)

イランは依然と核燃料の作成に大童であるが、この度ロシアの姿勢が少し変わり始めたようだ。

来週にも国連安保理で、第三回目のイラン制裁案が審議されるが、ロシアの国連大使が、イランは濃縮作業を停止すべきだと発言し、さもなくば制裁案を検討すると語った。今回の制裁案は、特定イラン人の旅券の発行停止、および海外財産の凍結を含む。

現在、バルト海諸国に原子力発電所の新設をもくろむところが多くなってきており、核燃料問題は、幾分色合いの違う局面が出てきたようだ。バイロン
[ 10:04 ] [ 社会 ]
役所では先ず読まれたのではないか。フィナンシャル タイムズの、フェリング記者の日本ODA論。浅き知識に意地悪な日本蔑視の姿勢。本日は読者の投稿欄にイギリスから某貴族院議員の反論が出ている。「日本」は、{中国や韓国と比べる」と「そんなに変な国」ではないと弁護している。
おかしな弁護だが、問題はこのフェリングと言う記者だ。東京の支局長らしいが彼の記事には何時も決まって日本嫌いのいやらしさが読み取れる。
このような輩は日本追放が正しい。嫌いな日本で盛んに記事を書くのは彼にも苦しかろう。
検索でひっかるように英語で一言。Philling go home!小言幸平衛
[ 09:51 ] [ 外国ー欧州 ]
イスラム教会がオバマを支持して今度はユダヤ系諸団体が雑音を上げている。

昔から何かと角をつき合わす黒人とスペイン系住民。一方が誰か候補を支持すれば他方が反対候補を支持する。

未だに進化論を拒絶するキリスト教極右団体がのさばる地方もある。

まったく連邦の雑居性にいまさらのように驚く。
斯様に利害がぶつかり渦を巻く社会では、マスコミの発達も自然である。

雑居国家をまとめるには単純な手法が一番。戦争が実に効果的だ。外に共通の敵を持たねばまとまらぬ。

どの国にも事情があるが、付き合うにはそれぞれの弱みをよく理解していないと拙い。
今回の選挙戦を観察すると世界帝国アメリカの操縦方法が見えてくる。
バイロン
2008/03/01のBlog
フィリピンのアヨロ政権。
今年7年目で任期は2011年まで。

昨日首都マニラにアヨロ退陣を迫るデモ。
参加者はせいぜい2万人。

かってマルコスを追い出したデモはピークで100万人、エストラーダの場合は50万人だと報じられた。

今回のデモは、アヨロの汚職疑念を叩く。電波の割り当てをめぐり中国企業に利便を供与して金銭を受け取ったの疑念である。

コラソン アキノ、エストラーダもデモに参加したようだが反アヨロの旗頭に欠ける。
又、通貨ペソは対米ドルこれまでの最高の価値を持ち、経済も悪くない。

経済界も冷静な姿勢を保ち、株価も予想に反して逆に値上がりした。
バイロン
昨日発表のフォルクスワーゲン社2007年の業績。

前年度比、売り上げは4%伸び、売り上げ台数は全世界で620万台(前年比8%の伸び)。
特筆に価するのはー粗利は65億ユーロで、期初予想の51億ユーロを大きく上回った。
記録ずくめである。傘下に、アウデイ、スコダ、シート、ランボルギーニ、ベントレイを抱え、本年度の予想も大幅増益。

主に、東南アジア、東欧の市場での販売が好調だとする。

金融業の世界とは様変わり。真っ当なもの作りの世界は順調に伸びている。バイロン
[ 19:29 ] [ 外国ー欧州 ]
ちょうど一週間の軍事作戦だった。

イラク北部山岳地帯、非合法政党クルド労働党(PKK)の軍事拠点に対しトルコ軍の攻撃が、アメリカよりの戦略的情報の提供を参考に続いていた。

アメリカ国防長官ゲイツは現地に飛び、トルコの撤兵を強く主張。
理由として、これ以上の作戦は、クルド地方の諸勢力がトルコの「侵略」に抵抗して大仕掛けな戦闘にエスカレイトする危険があるとし、又バグダッドの政府も、これ以上の戦闘継続は北部クルド地区の不安定を招くと、撤兵を要求。

トルコは素早く撤兵行動に移っている。
トルコ政府は、今回の作戦が大成功であったとし戦果を詳しく公表、ほぼPKKを壊滅したとし、又撤兵は、いかなる「外国政府」の圧力に依らずあくまでトルコ独自の判断であると、強調している。

アメリカ、イラク、トルコの三者、微妙な力関係の中、上手に完了した作戦のようだ。
 
トルコ軍の損害は兵士30名戦死、PKK側約300名だった。バイロン
ロシアの新しい大統領に選ばれるメドヴェデフ氏はロシア最大のエネルギー会社ガスプロムの社長としてドイツと交渉の実績を持つ。

その経験を通じてドイツ経済界に待望論が強い。

話せる相手だと評価が高く、通商上の種々レッドテイプの除去、法令順守の姿勢、に期待が高い。

新大統領のロシアに今年ドイツ産業界は10億ユーロの新規投資を見込み、投資に関する諸税の軽減も可能だと前向きの姿勢である。バイロン
民主党の大統領選びもそろそろ佳境に入ってきた。
来週は大票田、オハイオとテキサス州の予備選挙。

オバマ、クリントンとも、巨額の資金をつぎ込んでテレヴィ広告を打ち続ける。

面白い切り口が、表面に出てきた。

クリントン陣営はオバマの「経験不足」をあげつらう。
ファースト レイデイーの経験が何ほどのものか議論を呼んでいるが、クリントンは自分こそ大統領になれば「初日から」仕事をこなせる経験があると強調。

これに対して、オバマは、「経験」よりも正しい「判断力」が重要だとしクリントンがイラク戦争開始に賛成票を投じた「判断力」の欠如を攻撃している。

どの社会でも当てはまる。「経験」豊かと言っても経験が間違った「判断力」により作られては、周りに大いに迷惑だ。バイロン
2008/02/28のBlog
[ 23:46 ] [ 外国ー欧州 ]
アメリカ下院の金融委員会。
連銀バーナキー総裁の本日の証言。

目に付いた点。
①住宅ローンの貸し手について貸付の条件を初めから明確に借り手に説明の要があり、この点法制化したい。
②所謂「債権化」の手法だが、この手法の初めから、当局の監視、あるいは承認が必要かもしれない。
③カードローンの実態も心配。貸出額および条件について、当局の監視、監督を強化する必要があるかもしれない。
④しかし、公的部局が余り介入すると民間の知恵を殺し、結局、金流を細くする恐れがあるので、バランスを取って公権を行使したい。

と細かい目配りが見えた。
総じて、借り手サイドの立場に目が向いて、新しい動きだと評価される。バイロン
[ 17:11 ] [ 外国ー欧州 ]
MBAとって財テクの真髄とやらを習得し、とどのつまりがごみ金融の婆引き合戦に血道をあげる。
大銀行とやらは、大いに傷を負って、利益を吐き出し、火消しに大童の西欧金融界の不様さに、見向きもせず、稼ぎに稼いだ中国の銀行群。

昨年の5大銀行の利益は一昨年のなんと6割り増し。全国内銀行となるとこれが8割り増しとなる。

昨年の中国経済の通年の成長率は11.4%。
世界が減速しているのにわき目も振らず快走を続ける中国経済。
幾らなんでも今年は世界経済の暗い影響があらんだの、インフレが亢進しているから、金融引き締めに動くだろうとか、西洋の「専門家」は声を揃えるが、これまでのサブプライム騒ぎさえ予想も出来ず、チンパンジーと何も変わらぬと見下げられている評論家が何を言っても迫力に欠ける。

マ、世界は新しいパラダイムに突入と言うところだろう。バイロン
一度も選挙戦を戦ったことが無い。

一度も情報機関に働いたことが無い。

へヴィメタの西洋音楽が好きで、絶対の師匠、プーテインと違い柔道も知らない。

僅か42歳のメドヴェデフは、ほぼ無競争の内に次期ロシア大統領に選挙される。

彼の首相は師匠のプーテインと決まっている。

一億四千万人の国民。
核兵器は持つものの、国民皆保険など夢のまた夢、国内の道路とて無いに等しい。
エネルギー資源はしこたま持つも、その切り売りしか能の無い「モノ経済」。

膨れ上がった行政体質、役所万能の非効率の典型。汚職のたまり場。

国民の一般教育の普及にも気の遠くなる努力が必要だ。

新大統領になったとしても、先ずは独自の政策は打ち出せない。

8月の日本G=8サミット。新大統領に、プーテインがお目付け役として同行すか否か、既にトトカルチョの賭けが始まった。バイロン
オハイオ州は、製造業の海外移転で、ピーク時から20万人の製造業従事者が減った。

民主党クリントン、オバマの公開討論会では、両者ともNAFTA(北アメリカ自由通商協定)を悪者扱いし、ほとんど同じ主張を繰り返している。

すなわち、この協定の相手国カナダ、メキシコがアメリカの職を奪ったとの主張である。

両国とも、環境対策と、労働者保護に、十分な金を使わず、その為、安い製品を作ってきた。その為高いアメリカ製品が売れず職が奪われたと主張。競争原理の基本が不公正だと言うのである。

両者とも大統領に選ばれたら、この協定を再度見直し、若しアメリカの主張(カナダとメキシコは環境改善、労働者優遇にもっと金を使え)が受け入れられなければ協定を破棄するとしている。

現在この協定で三国間の関税はほぼゼロとなっている。

協定が反故になれば、アメリカは関税障壁を、再構築することになる。

既に、アメリカの消費が信じられないほどの借金によって維持されていることは国際社会がはっきりと理解している。

関税障壁を初め種々の保護主義的規定を再導入すれば、同じ製品もその分だけ高くなり、唯でさえ傷ついたアメリカ庶民の購買力をさらに奪うことになる。
 
カナダ、メキシコもそろそろ反撃に出始めている。
アメリカの病根は他にあるのを指摘し始めた。バイロン
2008/02/27のBlog
4年前のアメリカ大統領選。ラルフネーダーの大統領出馬なかりせば民主党のケリーが大統領だった。
ブッシュの狂喜の4年間は歴史から抹殺されていたのだ。
フロリダ州は僅か517票の差で、ブッシュの州となりこれが決定的だった。
この州でネイダーは約、3万票を、民主党ケリー候補から奪ったとされる。

又、この期に及んでネーダーが出馬表明だ。
アメリカの大衆も流石に少しは利口になっていよう。
彼は過去二回出馬、民主党に煮え湯を飲ましてきた。バイロン
[ 15:30 ] [ 外国ー欧州 ]
一警官の身分からタイ国一の富豪に成り上がり、独りの資力でで政党を創設して首相になったのが悪いとは言わない。
才能があったのだろう。
しかし、国内に、汚職の痕跡を数多く残し、政治の混乱を招いて、軍のクーデターを惹起して海外逃亡17ヶ月。
その曲者タクシンが今週バンコックに帰ると言う。 

彼の作ったタイラックタイ党は、裁判所命令で解散されている。
彼は帰国と同時に身柄を拘束され汚職の数件に関して裁判に掛けられる。

彼の政治手法だが、大多数の困窮にあえぐ農民に対するばら撒き人気取り手法に、対外的には、アメリカ一辺倒の虎に威を借るアセアン主導者気取り、さらには、中国に尻尾を振っているばかり。とかく、アジアにとって腰の収まりの悪い政治家だ。

彼の帰国とともに又一騒動が起こるかも知れぬ。バイロン
2008/02/26のBlog
鎌倉幕府三代将軍、源実朝(1192-1219)は武家の棟梁であるとともに歌人として
多くの秀歌を詠み「金塊和歌集」を編んだことでも知られています。

少年期から京都歌壇の重鎮、藤原定家の指導を受け「新古今和歌集」「万葉集」を
定家から贈られ歌作に励みました。

まずは実朝のあまりにも有名な歌です。

「 大海(おほうみ)の磯もとどろに寄する波

 われて砕けてさけて散るかも 」 実朝

次の万葉の歌三首は実朝が参考にした歌と思われるものです。

「 大海(おほうみ)の磯もと揺り立つ波の

 寄せむと思へる浜の清けく 」 万葉集巻7-1239 作者未詳

「 伊勢の海の磯もとどろに寄する波

 畏(かしこ)き人に恋ひわたるかも 」 万葉集 巻4-600 笠郎女

 註:畏き人:身分が高い人(大伴家持をさす)

「 聞きしより物を思へば我(あ)が胸は

 破(わ)れて砕けて利心(とごころ)もなし 」 万葉集巻12-2894 作者未詳

 註: 「聞きしより」:噂を聞いてから 「利心」:しっかりした気持ち、理性

実朝の歌と万葉三首を比較すると一瞬「あれっ。“大海の”“礒もとどろに寄する波”
“われてくだけて”をつなぎ合わせただけではないか?」と感じられます。

然しながら実朝の歌をよく吟味すると万葉歌の言葉を多く使いながらも「われて」
「くだけて」「さけて」「ちる」という時間の経過と共に波が変化する様子を分析的に
捉えており、結句に向かって徐々に力強く変化していく独特の声調があります。

斉藤茂吉はその著「源実朝」で 

「 その雄大な光景はまことに心地よい。- - 
 おもふに実朝は先進の歌(註:万葉歌)を何一つ
おそるるところなくためらふところなく
それを摂取しそれを学んでいるうちにその言語を自分のものとして同化し、今度は
実際の対象に相向かったときに極めて自然にかつ的確にその実相を表現しえるまでに
なってゐたのではあるまいか 」と述べています。

新古今和歌集が編まれた鎌倉時代初期は京都貴族の没落が決定的になってきた時期でした。
彼らは貴族文化の優越性を守る為にあらゆる技巧をこらした複雑な歌の世界を作り上げ必死にその権威を守ろうとしました。

当時の歌壇で万葉調の歌を詠むなどとは思いもよらず、旧来の壁を突き破るのは容易な事ではありません。
実朝はこのような因習をいとも簡単乗り越え、「古今、新古今を通過した万葉調」
(小田切秀雄:万葉の伝統) ともいうべき独自の新しい歌境を作り上げた天才的な歌人でした。

1219年2月27日(旧暦1月27日)、実朝は甥の公暁に鶴岡八幡宮で暗殺され28歳の
若さでその孤独な生涯を終えます。

渡宋の志があったといわれている実朝。
遥か彼方の海の果てを眺めながら若き将軍は何を想っていたのでしょうか?

「 鎌倉に実朝忌あり美しき 」 高濱虚子 「Lupin]

2008/02/25のBlog
[ 11:23 ] [ グルメの辛口情報交換 ]
暫く大阪、京都を訪れている。ミシェランは東京に150店舗、193の星をばら撒いたそうだが、ココ大阪、京都の味覚は公平に見て、まず東京の比ではなさそうだ。
道頓堀の食い倒れ一帯は正に味覚のオリンピックを毎日行っている。
世界で名の通った大富豪の豪州人と食べ歩いているが、彼女の評価は滅茶苦茶に高い。次回ミシェランは大阪辺り調べ回る様だが、東京以上に多数の星を用意していかないといけない。バイロン
2008/02/24のBlog
2月15日の日経に「幼稚園・保育所一体化」と「豪の保育所大手、日本に施設開設」と言う記事が出た。

日本の就学前児童の教育制度は時代遅れかも知れない。幼稚園は3-5歳児に教育を施す学校であり、保育所は0-5歳児で親が働いている子供を預かる福祉施設と定義付けられている。
よって、幼稚園からすれば0-2歳児を預かれない、保育所は働く親の子しか預けられないと言った問題がある。

この結果、少子化問題もあって、地方では、幼稚園・保育所共に児童が減り、非効率的運営と子供の集団教育の場が失われるという事態を招き、都会では、幼稚園の定員割れと保育所の入所待ち(0-2歳児)という事態となった。
この問題解決のため、小泉改革の時代に、幼稚園も保育所もどこでも、0-5歳児を幅広く収容できることにしようという目論見で、「認定こども園」制度が生まれ、平成18年
発足した。

ところが、幼稚園を主管する文部省と保育所を保管する厚生省が、それぞれの縄張りを主張した結果、認定こども園は、幼稚園と保育所がそれぞれの地位を維持したまま
での寄せ集め集団という定義付けとなり、また両者の定義の変更もなされなかった為、今に至るも、上手く機能していないようだ。

豪州の保育所大手は、0-5歳児を対象とするが、無認可保育所としてしてスタートする。無認可とは、財政補助が出ないという不利益はあるが、逆に行政の規制から自由な立場で活動出来る訳で、「教育の質の高さ」を売り物に、活動を拡大しようと目論んでいる。もっとも、開設地点は第一号が田園都市線の中央林間、その後首都圏の幼児が多い地域に展開すると思われる。

私の感想は2点である。
1 行政の縄張り争いがもたらす改革へのブレーキ
2 小泉改革の時代、「特区」創設の動きなど、確かに「改革」の息吹があったのに、
 地方の反乱とか格差批判が出た途端に、「改革」機運が全て吹っ飛んでしまった
 という、この国の実情。

 どんぐり
2008/02/20のBlog
ビルデイング ソサイアテイーから普通銀行にのしあがったノーサンロック。
お定まりのアメリカ産サブプライムなる不良資産に手を出して、一挙に損を出し、ついに中央銀行から550億ポンドに及ぶ融資と保証を受けるに至っていた。

国は、此の問題銀行を他の民間銀行に売り渡さんと画策したが上手くいかず。今回自分で、暫く面倒を見るとして、国有化に踏み切った。

他銀行筋から挙って、国有化されると国の力で、民間をいじめ、不当競争になると反対の声が上がっている。

それに対し某政府首脳が反応して曰く【民間銀行は、言われるほど綺麗ごとでは無い、むしろ醜いほどだ。国有化銀行を恐れるような玉ではない」
バイロン
2008/02/19のBlog
ニューヨークタイムズがまとめた現時点のコソボ承認状況(主だったところ);
A)承認国または承認を考慮中
アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、トルコ(自国内にクルド独立問題を抱えながら承認に踏み切った)、豪州、台湾

B)非承認国または非承認を考慮中
スペイン(バスク地方の独立問題抱え、とても承認でき無い。但しスペインはコソボのNATO治安部隊のメンバー。今後EUとしてのコソボ支援に問題を残す)、
キプロス、ルーマニア、スロバキア(これら三国はEUメンバー国、今後コソボ支援にいかなる態度をとるのか)、
ロシア、セルビア(昨日、アメリカから大使を召還ー外交断絶に動くか)
中国、インドネシア、スリランカ、

世界に人種問題を理由に独立を求めている地域が200に及ぶ。現代の国作りの条件とはどうあるべきなのだろうか。バイロン
CNN,BBCが、日本にテニスのスターが出たと騒いでいた。日本人も鼻が高かろうと報道している。アメリカで修業していた錦織君である。

日本のマスコミは何処も事前に報道していた様子が無い。どうせ後出しじゃんけんばかりで、取材力が無いのだろう。

今回の快挙はどうやら、ソニー生命名誉会長、盛田正明氏の決断にあるようだ。私財を投じて「テニス ファンド」を作り若手を育てていると言う。

いかなる仕組みか詳細は不明だが、きっとこの仕組みはすばらしいに違いない。

スポーツ振興に一つの方向が出るのではないか。バイロン
[ 14:32 ] [ 外国ー欧州 ]
パキスタンの総選挙。
ムシャラフ大統領の支持政党がほぼ壊滅。
ブット、シャリフの与党の完勝。
ブッシュがわき目も振らず注ぎ込んだ武器と軍資金。
逆目に出たか。
反米運動が、圧勝だ。

結局、アルカイダもタリバンも、制圧どころか逆に勢力を伸ばしている。
アメリカの対策は迷走。

ムシャラフのトルコ亡命もささやかれている。バイロン
[ 13:49 ] [ パソコン ]
マイクロソフトのワードで原稿を書いて新聞社に送った。うまく送れているのか、「送信済み」のフォルダーを確かめると、間違いなく送られている。やれやれと思い、画面を閉じようとすると、ワードが閉じられないとのメッセイジが出る。「送信」のコマンドが続いているからだと出る。

マイクロソフトのカスタマーサーヴィスに電話すると、20分もbgmの音楽がなり続いて繋がらない。業を煮やして、本社に電話。応対の女性は、自分はその係りではないとしながら、丁寧に処理方法を教えてくれた。自分でも経験ある事のようだった。
電話では、カスタマーサーヴィスのあまりの冷たさ(音楽だけ聞かせてホッタラカシ)について苦情を申し立てたかったのだが、彼女の対応で原状に復帰し意図に反してホットしている。

巨大IT産業のバックアップ業務は大変だ。アメリカの先端企業がバックオフィスをインドに移転して結局、①対応する職員の知識が無い、②同じ英語でもなまりがありすぎて良くわからない、との苦情に悩まされているそうだ。バイロン
2008/02/18のBlog
672年、古代最大の内戦「壬申の乱」が勃発しました。
天智天皇の後継者である大友皇子と天智の弟大海人(おおあま)皇子との甥叔父間の皇位継承争いです。近江朝から見れば大海人は賊軍。
大義名分が不可欠となった大海人は

「我こそ皇祖天照大御神の直系の正統なり。我軍は神に守られた軍団であるぞ」

と声高に味方の士気を鼓舞します。
当時、兄弟間の皇位相続が多かったことに加え、大友皇子の母が身分が低い采女であったため(大海人の母親は斉明女帝)このキヤッチフレーズに多くの豪族が共感し
大海人軍は圧倒的な勝利をおさめます。
乱平定後、天武天皇として即位した大海人は、声高らかに次のように讃えられます。

「 大君は神にしませば赤駒の

 腹ばう田居を都と成しつ 」 巻19-4260 大伴御行(家持の祖先)

( わが大君は神であり、超人的なお方であるぞ! 強靭とされている赤馬でさえも
動くのに難儀していた泥沼の湿原地を都に造り変えられた。)

この歌が天皇を神と詠った最初のもの(他に一首あり)で現人神登場の序章です。

天武天皇はさらに「古事記」「日本書紀」の編纂を開始して天孫降臨と
「天照大神の子孫が日本の国の王となるべきものである」という天照大神のお告げ、
いわゆる「天壌無窮の神勅」を創作し皇位継承の正当性の裏付けとします。

「 ちはやふる 神の御坂に幣(ぬさ)奉(まつ)り

 斎(いは)ふ命は母父(おもちち)がため 」
 巻 20-4402 神人部子忍男(みのひとべのこおしを)

( 神のいますこの御坂に幣を捧げ奉ります。どうぞ無事に国境をお通し下さい。
ほかでもない母父のためにも大切な私の命なのです)

 註:幣=五色の紙や布を細かく切ったもので紙吹雪のように撒く

天武天皇は政治基盤をより強固にするために律令制度を中心とした中央集権国家を
めざし天皇親政としました。

然しながらもう一つの大きな障害を乗り越えなければなりません。
それは「国つ神」とよばれるそれぞれの土地の神々の存在です。当時、土地を通行する旅人の半数を殺したという恐ろしい神もいたのです。(播磨風土記)
人々は国境を越えるたびに幣を供えて旅の安全を祈り恐れ慄きながら旅をして
いました。

中央集権国家の確立のために迅速な情報の伝達が不可欠です。そのために幹線道路を整備し駅馬、駅舎を備えましたが通行する肝心の官吏が土地の神々を怖がっていたのでは話になりません。

そこで考え出されたのが神々の中央集権、つまり
「天皇が天つ神として地方の国つ神に君臨する」 という考え方です。

「 山川も依りて仕ふる神(かむ)ながら

 たぎつ河内に舟出せすかも 」 巻1-39 柿本人麻呂

( 山の神も川の神も天皇に御仕えする時代になりました。
 天上の神であられる天皇は今ここに吉野川の激流に船出なさろうとしています)

ここに至って天皇は、国つ神に君臨する絶対神へと昇華します。

時の天皇は持統女帝。自身を天つ神である天照大神(女神)に重ね合わせています。
その後、宮中儀礼行事のたびに群臣が列席する中「天皇は神」と詠われ、宮廷歌人
柿本人麻呂が大きな役割をはたしました。

それから30年後。律令国家としての政治基盤も安定し天平時代は最盛期を迎えます。
聖武天皇吉野行幸の折の山部赤人の歌からは「天皇は神」という言葉が消え、自然の美しさを讃えながら皇室の繁栄を暗喩する内容に変化していきます。

更に藤原貴族の台頭による天皇の力を牽制する動きや仏教の興隆などにより現人神は「三宝(仏法僧)に仕える奴」に転落し、完全に消滅するに至りました。
「現人神」は乱世における古代国家統一の手段として創造された産物であったのです。
 「完」 <lupin>



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