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DAKKAN
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2008/06/29のBlog
朝、老人ケアセンターから電話が入る。
短期ステイ中の祖母
(今週一週間は家族が多忙のため、ステイしてもらっているのだ)
が廊下でズッコケて、両手両足を打ったという。

これが60歳くらいのおばあちゃんならば心配はしないが
なにせうちの婆ちゃんは93才なのだ。
医者からも「骨が折れたら、二度と戻りませんよ」と言われている。

自宅ではあれほど「あわてて行動しなさんな」と釘を刺してんのに、
きっとケアセンターでハシャギすぎたんだろう。

「とりあえず様子を見に来ていただけませんか」

介護士さんがそう口にする。
とりあえず僕と母とで来訪してみることに。

すると、もうピンピンした祖母が
他のステイ中のご老人たちとボーリング・ゲームに興じていた。

「怪我は大丈夫なの?」と聞くと、

「怪我?あたしゃ、怪我なんてしませんよ」と返す。
とぼけているわけでもなさそうだ。

どおれ、と腕と足元をまくらせると、
四箇所それぞれに湿布&包帯が巻いてあった。

「ほおら!」と勝ち誇ったように僕が言うと、

祖母は「あらっ!こんなことが!」と驚いた様子を見せた。

どうやら怪我したことを本当に忘れていたみたいだった。

こんなに元気なんだったら、骨はまだまだ大丈夫だね、
婆ちゃん。
2008/06/28のBlog
いくらモデルといえども、
俺にこんなこと言われたくないだろうが、

手でハートマークとか作るの
今後いっさい禁止。

主観で見るとめちゃんこカワイイのかもしれないが、
客観で見ると、もうなんだかよく分からない。

その人は、いまここで、いったい何を訴えたいのか。

私のハアト、バクバクしてるよ?

ラブ・アンド・ピース?

「た・す・け・て」の救難信号?

ムガメ政権に対する無言の抗議?

上記のいずれ一個にでも該当するのなら、ゆるす!
映像系の文章を書くお仕事をさせてもらっている分際なのに
このドラマの勢いたるものをちいっとも知らないで、
本日行われた映画版の試写で痛い目に逢いました。

というのも、
到着してみたところ凄い人、人、人。

しかもやはり女性率高し!
マスコミ試写ということもあって、
「仕事も恋もがんばってんのよ!」的な方が
もうワンサカいらっしゃいました。

で、通常の試写室はすぐに満席になってしまい、
溢れてしまった僕らはすぐお隣の会場で
フィルムじゃなくベーカムの試写を行うことに。

で、ここで打ち明けておきますが、
僕はWOWOWに加入してるくせにこのドラマを一度たりとも
視聴したことがない。
ってことは、
一度も「花男」観たことがない人間が
いきなり「花男」の映画版を観に行って、

「ね?やっぱり面白くない」

と自己確認するような、
そんな苦悶の時間が続くものと高をくくっていたのですが、

そこはさすがに全米人気ドラマ!
すでに100話分くらい続いているシリーズのダイジェスト的なものは
ぜんぶタイトルバック部分に詰め込んだうえで、
本編では初心者も十分に楽しめる、まさに畳み掛けのセリフの応酬。
圧倒的な魅力で観客を巻き込んでいきます。
こりゃドラマも相当凄いんだろうな。

もちろんドラマ版を観ていたほうが楽しめ方も100倍違うんだろうけど、
そうでない人間でも、映画版を作るにあたっての“巧さ”と“自信”のほどを
ジンワリと勉強させられた次第でした。

『SEX AND THE CITY』は8月公開です。
2008/06/26のBlog
そういえば、今月の20日以降に
長崎に住む友人のNが大航海の旅に出るとか言っていた。
それも仕事で。

造船会社に務める彼は、新たに完成したタンカーに乗って
アメリカのポートランドに向けて太平洋を横断し、
そこで石炭かボーキサイトのどちらかを腹いっぱいに積み込んだ後、
今度は中東のドバイを目指すのだという。

目の前に貼ってある世界地図でドバイを探してみる。
探し方が悪いのか、見つからなかった。
なんだか地図上で友人を見失ったような気がして
申し訳ないような、そうでもないような。

とにもかくにも、友人の出航日を忘れていたのだ。

あわてて彼の携帯に侘びのメールを入れる。

「いってらっしゃいと言えなくて申し訳ない。もう船は出ましたか?」

いまだに返事はない。

太平洋上にいるNにこのメールは届いているだろうか。

それとも自宅の机の上で、むなしくジジジジと
バイブ機能が作動しているだけだろうか。
2008/06/25のBlog
『幸せの1ページ』、『僕らのミライへ逆回転』を試写。

本当はもう一本、邦画『おくりびと』を試写する予定だったが、まさかの痛恨ミスで会場がすでに満席。作品の評価もかなり良いらしく、毎回こんな状態が続いているらしい。上映開始10分前に到着した僕が甘かった。もうちょっと事前に情報を掴んでから試写に望むことにしよう。

『幸せの1ページ』は、ジョディ・フォスターと『リトル・ミス・サンシャイン』のアビゲイル・ブレスリンが主演する冒険ムービー。出演者みんながハジけていてとってもいい雰囲気なのだが、でもどっちかっていうと「ファミリー向け」な印象。個人的にはアウェイ感をビリビリ感じ取りながらの試写になった。結果、5対3くらいで大敗食らったような感じだった。

『僕らのミライへ逆回転』はミシェル・ゴンドリーが贈る、愛情のこもった超アナログ・ムービー。
思わぬハプニングで店のレンタルビデオを軒並みダメにしてしまったレンタル店員が、「やばい、やばい」とさんざん焦ったあげく、だったら自分で作ればいいじゃん!と名作映画のリメイクに挑む物語。しかもこれが学生映画顔負けの超手作りリメイクなのだ。

『ゴーストバスターズ』に始まり『ラッシュアワー2』『ロボコップ』他いろいろ。壮大なインディーズ精神で名作映画が全く異色のトンデモ映画に作り変えられていく。そしてこの異様なテンションがどこに行き着くのかと思いきや、最後はやってくれた。これは『ブロック・パーティー』の映画版じゃないか!

ミシェル・ゴンドリーらしからぬコミュニティに対するとても熱い想いを発露させるラストには泣かされた。大爆笑してちょっとだけしんみりして。ゴンドリー特有のセンシティブさ、特殊技術を使った映像は皆無だが、いやいや、遂にミシェル・ゴンドリーの最高傑作が出た、という感じだ。これは本当にグッとくる素晴らしい映画愛に満ちている。

ちなみにこの映画の原題が「BE KIND REWIND」。レンタルビデオ屋ではおなじみの「返却の際は巻き戻してください」という注意書きのことですね。なるほど英語ではこう言うのか~。
2008/06/18のBlog
もう大人と呼ばれて久しいのに、
つい最近まで、「喘息(ぜんそく)」とやらは
日本特有の病気なのだとばかり思い込んでいた。

喘息は英語で'asthma’。
ちょうどカタカナ表記で「アズマ」って感じだろうか。

知り合いの外国人と拙い英語で話していたら
急に病気の話になって、
自己紹介の延長で自分の持病のことを
説明したりなんかして。

「俺ってアズマでさ、インヘイラーが手放せんのよ」

そんな感じのことを伝えてみると、
相手は「えっ、そうなの!?」て顔をして
さっきまで死んだ魚みたいな目をしてたのが
急にキラキラした漫画みたいな目になっちゃって
手元のカバンからゴソゴソやって
あるひとつのアイテムを取り出した。

「インヘイラー!」

まるでドラえもんだ。
あ、ちなみにインヘイラーって携帯用の吸入器のことね。

それはちょうど僕とおんなじ型のやつで
外国でもおんなじもの売ってんだ!
ってはじめて気づいた。

「オー!イエス!インヘイラー!」

僕らは共に、おのおのの吸入器を高く掲げ、
その常備薬の偉大さをひとしきり讃えたあと、

宇宙人と地球人が「E~T~」と言いながら
人差し指をくっつけるみたいに、
互いの吸入器の吸入口あたりをガチャリとくっつけ
ニコリと微笑んだのだった。
2008/06/14のBlog
副都心線が開通した。
自宅のベランダから見下ろせる位置を突っ走る東武東上線が
この路線に乗り入れてるので、
これで最寄り駅から渋谷までたった一本で向かえることとなる。

開業日はちょっとしたお祭り騒ぎだった。
朝一番に利用するほど熱心なファンではないので、
ちょうどほとぼりも冷めたとおぼしき15時ごろに
えっちらおっちらと渋谷を目指してみることにする。

乗車した瞬間、高価そうなカメラを持った高校生?
くらいの若者が目に付いた。どうやら相当な電車マニアのようだ。

でもさ、いま15時だぜ?
遅くね?
マニアだったらもうちょっと早めに乗り込んで
開業日を精一杯盛り上げようぜ。

などと、
なーんにも知らない僕は
高飛車な感情をめぐらせていた。

次の駅で彼らは降りていった。
降りたホームには、彼らと同じような“鉄っちゃん”で溢れていた。
このホームで、いま、何かが起こるらしかった。

なんだ?なんだ?
扉が閉まる。電車が動き出す。

その瞬間、向かい側のホームに新しい車体の副都心線が
颯爽と入り込んできた。
そのシャッターチャンスを“鉄ちゃん”たちは逃さない。
カシャカシャカシャカシャ

どうやら彼らは、さまざまなシャッターチャンスを狙って
今日一日、時刻表を逆算した上で
この路線をすでに何十往復もしているようだった。

・・・恐れ入りました。

そういう僕は、彼らにしてみれば下の下で、
ほんとうに平凡な利用者に成り下がってしまっていた。

運転手にとってもいつもと違う運転なのか、
電車の停止位置がしょっちゅうズレる。
「ちょっと動きます。ご注意ください」
ほんとに“ちょっとだけ”、動く。

思わず乗客は道につまづいたように
おっとっと、とバランスをとる。
その姿は恥ずかしながら、
漫才の突っ込みのようでもある。

しかしながらやっぱり、
東上線が副都心線に乗り込み、池袋の次が新宿三丁目、
そして渋谷・・・という繁華街のドリームチームのようなこの並びに
多少は感極まって泣きそうになってしまったし、
他の乗客たちも座ってはいられず、みんな立ち上がって外の景色を見つめ、
座席はなぜかガラガラの状態だった。

そうやって渋谷駅に入場していく。
トンネルを抜けた途端、
またもやホームに、おびただしいカメラの数!
カシャカシャカシャカシャ
多分あそこが、ホームに入ってくる車両をとらえる
最高のポジションだったのだろう。

その光景に車内でも歓声が上がる。
その人だかりにこそ携帯カメラを向ける人もいる。

ようやく渋谷到着。
しかし扉が開かない。

「停車位置をずらします」
またもや”ちょっとだけ”動く。
乗客みんなが漫才みたいに
おっとっと。
まるで渋谷に突っ込みを入れてるみたいで、
やっぱり少し恥ずかしかった。

**********

そんな渋谷で
14日に初日を迎える超お薦め映画、『1978年、冬。』を見てきました。
ぜったいお客さん少ないだろうな、と思ってたら、
意外や意外!
16時20分からの回も座席がかなり埋まってました。
やっぱり映画は劇場で観てこそナンボですよね。

試写室ばかりで観ていると、
映画との対話が単調になってしまっていけません。

それに映画初日には初日なりの魔法ってものが確かに存在する。
それにお客さんのリアクションを直接見ることは
僕にとって大きな勉強にもなります。

『1978年、冬。』の反応も面白かったなあ。
試写室とは違うし、また映画祭上映の時とも違う
この空気の中でしか味わえない崇高なリアクションがあるんですね。
笑う場所も微妙に違うし、もちろんリアクションって笑うだけじゃなく、
泣いたり怒ったり、ときには「えーっ!」って声を上げてしまったりもする。

そうやって1700円分、真剣になって映画にのめりこむのが
本当の映画鑑賞ってものなんですね。

この前、親しい友人から

「最近はDVDとかブルーレイとか出来て、どんどん画質も音声もよくなってきて、
多分、これから先、映画館ってなくなっていくんじゃないかな?」

と言われました。

そんな機能主義的な彼には
産業論としての回答の方が良いと思い、

「でもね映画って、劇場→DVD→放送っていう3段階で莫大な資金を回収して
儲けを出す仕組になってるから、その中の一個でもすっ飛ばしちゃうと、
そもそも大作映画ってのが成り立たなくなっちゃって、
DVDとかブルーレイも地味なドラマばかりになっちゃうかもよ」

とかなんとか言っておきました。

でもね、僕の本音としては、
劇場の大スクリーンから巻き起こる渾身の一大ドラマを
他の観客と一丸となって受け止めることこそ
本当の映画鑑賞なのだ。

僕はそういう場所でマナーを学んだし、
他者を受け入れることも学んできた。

いま公共の場所からそういう聖域が
どんどん消えうせていってるが、

映画館だけは
いつまでも消えないでいてほしいと思う。