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電脳東京
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2004/08/19のBlog
[ 03:39 ] [ 電脳東京・夏 ]


意識をうしなってから、オレは一晩ここで世話になっていたようだ。


どうりで小便ちびりそうだったわけだ。



それにしても、オレには縄の縛り方のセンスがあるようだ。

特別、そういう趣味は無いが自分が縛られると、どこを固定されると
最も体の自由が奪われるかが不思議とわかる。

芸術的な縛り方とは、また趣きは違うがそれは勘弁してもらおう。
ただ、目の前に完成した見張りの男の縛られた姿は、なかなか
良い出来栄えに思えた。


さてと。


「おーい、朝だ」


男の頬を軽くひっぱたいてみる。

虚ろな目を泳がせる。 まだトリップ中か。
結構気持ちよさそうだ。

そういや、さっき頭ぶんなぐりやがったな。
今度は猪木の闘魂注入程度に二度ほどひっぱたいてみる。


「よう、久し振り」

「あぁん...」


すっかり、ここはどこ私は誰状態だな。


男を縛り上げてから、約10分程度室内をチェックしたオレは
あることに気が付いた。

ここは普段は、男が女装を楽しみやってくる店であるようだ。
各種制服、女性用のスーツ、靴からドラッグクイーンのような衣装まで
化粧道具も含めてかなりの品揃えだ。

一方、中井の事件に結びつくような書類や金融業に関するようなものは
特に見つけることはできなかった。

拍子抜けだが、ここは単なる闇金グループの関連会社のようなもの
だったということだろう。


ってことは、
誰かがやって来る前にちょっと、こいつをいじらなきゃ面白くない


「ほらほら、いい加減に起きろ」


男をイスごと寝かし、オレの両足で頭をしっかりはさみ
口を鼻を塞ぐ。 そしてまた張り手。

これで起きる程度だ、大したダメージじゃない。


「いいか、よく聞け。 あと5分もすれば新宿署の警官隊が突入して
 くることになっている。 おまえが情報をくれれば、オレは表彰状の
 ひとつももらえるかもしれないんだぜ」


別にそんなものはどうでもいい。 交通違反のもみ消しにだって
最近じゃあまり効き目が無い。

適当なことを言ってじゃれてるだけだ。


「もっといいことを教えてくれれば、5分以内にここを出してやってもいい。
 よく考えろ、おまえがやったのはな、誘拐監禁、傷害だ。 
 初犯でもまず執行猶予はあり得ない。 証言するのはオレだしな」


男がオレの顔見た。 見つめている。


「いや、まじで結構くらうぜ。 もし、前科でもあってみろ、おまえが
 ムショから出てきたら30をとうに過ぎちまってるぜ、いいんだな、それで。
 ...こら、黙ってねえで、ちゃんと答えろ」

「しょ、しょんなに...」


呂律がまだ回っていない。
タラちゃんか、おまえは。 来週の三本言ってみろ。


ただ、オレがこいつを放置して部屋を出るまでに、いくつかの収穫があった。
やはり、この闇金会社は実質的に神竜会のフロント会社だということ、
あとは、社長の佐伯って男は頻繁に香港に行っているというようなことだ。


うーむ、
もっとつながっていくみたいだぜ、磯崎。

こりゃ、マネーロンダリングだ。
しかも国際シンジケート暗躍の匂いもしてきた。

これで公安が見え隠れしていたのにも説明がつく。
きっと資金の流れ先が普通じゃないってことだろう。


[ 01:59 ] [ 回顧するもの ]

雇われ店長に教えてもらった このサイト


二次対戦中の日本の特攻部隊。
いわゆるゼロ戦の自爆攻撃は「洗脳」による
「統率の外道」とも言われているらしい。

しかし、特攻隊員の遺書を読む限り、戦況が敗戦に
確実に向かいつつも、国のため、というよりは
一番大切な家族や愛する者に敵が迫りくる中での
「いま自分にできること」だと覚悟させる時代が
あったことがみてとれる。

中には三島由紀夫も、自分にはとてもこのような名文は
書けないと評した遺書もある。 三島的と言えばそれまでだが。

美化か。


彼らの誠はあったにせよ、それは不幸な時代に
あった痛ましいことと言わざるを得ない。

こんな時間までオリンピックを見られる自分が極めて
優雅な生活を送っている気がしてくる。


オレなんて、美化を通り越して、入り込んでしまう口なので、
注意しなければ相当やばい。
人生は一度だ。


地雷を踏んだらさようならだ。

2004/08/15のBlog
[ 23:49 ] [ 電脳東京・夏 ]


そのバスルームの掃除は行き届いていた。

オレが放り込まれていた部屋も電気を付けりゃ、
さぞキレイなのだろう。

バスタブ周りには綺麗な大理石が使われていた。
見張りの男の様子が その鏡のような反射でよく観察できた


いくか。
見極め。 ギリギリのところでの躊躇は致命的だ。

部屋には他の人間の気配が無い。
男は素手だ。 凶器を何かもっていないとは言えないが、
痺れていた腕の感覚も戻りつつあった。

素人が縛った縄は時間を掛ければ大抵抜け出せる。
肘から先しか動かせなかったが、そこから上も大きく
体を使えば大丈夫そうだ。


うあぁ、気持ち悪ぃー」


オレはそう叫ぶと便器から手を離し、
イスを背にしたまま後ろに倒れた。

亀が仰向けになったような格好でオレは男を見た。
なんだよ、田舎のコンビニの前でツバ吐いてるような奴じゃねえか。


「もう少し外の空気を吸わせてくれ」


油断
今度は、オレに一瞥もせずに窓へ男が向かう。


「なんで、こんなことしなきゃなんねえんだよ」


まあ、そう言いたくなるもわかるが、心配すんな。
腹筋を鍛えてるのは伊達や酔狂じゃないぜ。


膝を後ろにたたみ、一気に跳ね上がる。



そのまま反転し、思いっきり体重を乗せ
イスから男にぶつかった。

まず、イスの背の一番高い部分が男の顔面にしたたかに当たった。
そして背後にあったシャワーブースのガラスに突っ込んだ。

ガラスの破片の中でガタついている時点で戦意喪失


しばらく動くなよ。
倒れている男の顎をフック気味に横から蹴る。

特にアッパーやフックの衝撃は、頭蓋と脳は逆方向に回転させ、
脳神経細胞間に歪を起こす。 衝撃の強さにもよるが運動中枢への
命令信号が行かなくなる。

いわゆる足に来たってやつだ。

ちなみに、
これを繰り返すと、その歪で切れた毛細血管が血栓に
なっていく危険度が増す。 

脳障害対策が必要なのはボクサーやK1ファイターだけじゃないぜ。
最近、サッカーでもマウスピースをする選手が多いのは、
ヘディング時の強い衝撃に対して、首の筋肉に力を込めて備えるためだ。

良い子のみんなも訓練と対策無しにヘディングを繰り返してはいけないよ。



...なんて言ってる場合じゃねえ。


さあ、ここから出るぜ

オレは男から目を離さずに、
上半身の縄を抜ぎ捨てるように払いとり、
さっきから放置されていたJr.を仕舞いチャックを上げた。

ももの部分の縄をずり下ろして、玄関に向かった。


おいおい、待て待て。

オレらしくもない、冷静に考えようぜ。
仕事は自分で楽しくしなくちゃな。


2004/08/13のBlog
[ 14:42 ] [ 涼のoff ]

往年の古館伊知郎を思い出す。
かつて、金曜夜8時はテレビの前に釘付けだった。

...んなことは今日は関係ないな。
木村剛氏への返事とお礼だ。


8月10日付の木村剛氏のブログ上で、
オレが池内ひろ美氏を紹介した件について、回答がなされた。


彼女がいま韓国のホテルで缶詰になって原稿などを書いてるもんだから、
ちょっと返事が遅れてしまった。 申し訳ない、と責任転嫁をしつつ、彼女との
やりとりを再現し、木村氏への御礼と「男気」への敬意を表す。


「アンニョンハセヨ~♪」 ホテルのオペレーターが電話に出る。

「日本語わかる?」

「はい、だいじょうぶです」

(中略)

「見た?ひろ美ちゃん、あのブログ」

「もちろん。 涼さんからメールいただいたのですぐに拝読しましたわ。
 でも、木村さんへのお返事の仕方がわからなくて...」

「...え、あ、そうか。 ブログまだ立ち上げてないんだ。 テレビとか出るくせに
 結構シャイなんだよなあ。 ハハハ、わからん。 
 まあしょうがない、じゃあ、この会話をオレがゴーちゃんにTBしておくよ」

「是非是非。 でも、私は子育ての専門家じゃないけどいいのかしら」

「ビンゴ。 そうくると思ったぜ。 まず3つのことは言えるな」


長くなりそうだ。 オレはタバコに火を付けた。


「1つは、ゴーちゃんだって別に、公的年金問題専門家なんていう肩書きじゃないが、
 実績やらリーダーシップやらで人が集まっているんだ。 しかも、彼自身は手弁当
 でやっている。 無論、得るものをあるだろうが、風当たりも強くなることもあるだろう。
 そういう意味じゃ、ひろ美ちゃんも同じようなポジショニングかもしれない。
 現場主義、実務家、実践派でここまでになってきた、という意味ではね」

「場数なら自信あるわ。 生身の人間同士の葛藤に日々寄り添うのが仕事ですから。
 下手な学者よりはケースには触れてますもん...って偉そう?」

「んなことないよ。 事実、ひろ美ちゃんに敵う場数踏んでるのって学者じゃ
 いるわけないし、離婚に強い弁護士よりもはるかに経験豊富だよな」

「そうね。 そもそも何を弁護士に相談したらいいかもわからない人が意外と多いの。
 そういう人とそれぞれの専門家をさらにコーディネイトするのも私の重要な役割
 だと思ってるけど」

「そうだな。 弁護士もいろいろだしな。
 で、2つめは、子育てと言うとあまりにも広すぎて、周知を集めようとしても議論が
 発散して、“朝生”状態になる可能性もあるし、これでひろ美ちゃん自身が得るものが
 どれだけあるかはわからない。
 子育って言っても、家庭環境やしつけから学校教育の内容、方法、人材、行政の予算、
 とかさ、広すぎるよな。
 つまり、子育ての専門家なんてものは世の中にいないわけよ。 本来、親一人一人が
 てめえの子供の教育くらいやれっていう話なのさ。
 だけど、いま国が財政的にも大きな舵取りをしようとしてる時に、公的年金タスクフォースと
 一緒にというか、パラで時に連携して、訴えるに値するテーマじゃないかってことなんだ。
 一部の行政じゃ、廃校になる小学校をあらゆる市民に開放したり、特養みたいな施設を
 併設したりして、コミュニティと経済に活力を与えているところもあるけどな。
 子育て問題は家庭問題の上位にランキングされるはずだよな。 そう考えた時に
 アドバイザーとしてでもいいから、ひろ美ちゃんは適任だと思ったわけよ」

「なるほど。 私、こう見えて体力には自信がないの。 そうでなければもっとアクティブ
 にしたいことは他にもたーくさんあるんだけど。
 でも、木村さんたちのお役に立てるなんて素敵。 キャー♪って感じ」

「 _| ̄|○ ...どこ行っても変わらねえな。

 で、最後に、これは恐らくなんだが、いま言ったように教育論や子育て論をぶつけ合ったところで、
 所詮、百家百景、収拾つかないだろ。 それは、あくまで視野を広げたり、自分とは違う
 視点や視座を認識するには重要だと思うが、それについて是非の議論になると袋小路だぜ。
 だから、オレはやっぱり財政面での予算措置に最終的にははめ込めるような
 具体的な優先順位付けを最初から意識した方が実があると思う。

 これは日本なんたら教育学会じゃないわけだし、ましてやガス抜き活動でもない
 からな。 となると、ひろ実ちゃんバリバリ文系だから、ハハハ、財政面は公的年金の
 方の知恵を借りて、ひろ美ちゃんは家庭でいま起こっている諸問題を、深刻度別にっていうか、
 緊急性が高い課題や解決方法の模索状況とかを伝えていくだけでもメンバーも
 助かるんじゃないかな。 その部分の手間が省けるからな」

「うーん、なんとなくだけど、イメージできてきたわ。 
 でも、涼さん熱くない?」

「話しててか。 エアコン直したんだ。 だから快適だぜ」

「その暑いじゃなくて、熱い男の熱い、よ」

「そうか。 ま、そんなことより、じゃ、そういうことで、“必要があれば”ゴーちゃんから
 連絡があるっていうから、シャイなあなたはせいぜい日々の仕事の中で多くの家庭
 を助けてやってくれよ」

「助けるなんて、おこがましいけど。 でもね、最近は父親のアドバイザーにもなりたいなぁと
 思って男性誌などの取材も断らないように心がけてるの。 私に相談しにくる人は
 やっぱり女性がほとんどなのね。 でも、父親も悩んでいるの、だから」

「へえ、大変な時代だな。 じゃ、これゴーちゃんには伝えるぜ」

「お願いします。 涼さんも仕事がんばってね」

「ああ、ぼちぼちね。 じゃ」



という会話をした。
彼女は彼女なりの立場でスタンバイということは伝わったと思う。


最後に、

木村剛氏の立場であれば、会ったこともないオレのような一ブロガーの意見に対して、
自らのブログで正面きって回答しなくても、オレのブログへ来てコメント欄にそれらしきコメントでも
残して、お茶を濁してもよかったわけだ。

オレにしてもそういう回答で、特に違和感も持たなかっただろう。


木村剛。 別名、カラオケではついつい悦に浸っちゃうゴーちゃん。
よほど律儀な男か、一連の子育て論をどうにか良い方向に持っていけないだろうかと
引っかかっていたものがあったのか、あるいは両方か。

どれでもいい、とにかく、ありがとう。 感謝。