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Joe's Labo
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2007/10/15のBlog
[ 14:06 ] [ 企業・ビジネス ]
日本人の年休取得率がさらに下がったとのこと。
さらに、と書いたのは、もともと日本の場合、先進国中最低の取得率を誇ってきたから。
これがヨーロッパだと平均30日以上、ほぼ100%消化されている。
この点だけをもってしても、いかに日本の労働環境が特殊かよくわかるだろう。
(こういうのを“美徳だ”と言う奴はただのアホだ)

一言でいえば、労働者に裁量が与えられていないのだ。

理由は、年功序列・終身雇用という閉じた環境にある。
こういう組織の中では、主導権は常に会社側が握ることになる。
35歳超えたら転職なんて難しいから、何でも言うとおりにしろ。
残業もっとしろ。年休使うな。全国転勤命令に従え。
そのかわり、年功序列でいい思いさせてあげるよ。
終身雇用も保障するよ。
という具合だ。

でも、このバーター関係は既に崩れたのだから、労働者ももっと権利を主張しないといけない。
いや、結構このあたりの意識は変わってきているように感じていたのだが…
まだまだ会社の方が強いということか。

それと、この点に関係するのが例のホワイトカラーエグゼンプション。
個人的には、目指す方向は理解できる。時間に比例しない仕事が増えているのも事実だ。
ただ、それは上記のような裁量があってこそだ。
大部屋で芋を洗うようにして仕事しているサラリーマンにやらせたって、サービス残業の
合法化以上の効果は期待できないだろう。
実際問題、一定の裁量を持つポストの人間は、とっくに多くが年俸制に移行しているから
現時点でWEにこだわる理由が見当たらないのだ。

まず、年休取得率が他国並に90%を超えてから。
WEについて議論するのは、それからでいい。

じゃあ各労働者に裁量を与えるにはどうすればいいか。
それは、各々の担当業務をある程度切り分け、明確化していくしかない。
つまり、職務給だ。範囲を決めれば、おのずと裁量はついてくる。

もう誰でも毎年お給料が上がっていく時代ではないのは確かだ。
ただ、内定とっても配属されるまで何やらされるかわからないとか、
仕事が無くても20時以前に帰ると怒られるとか、そういうことが無くなるだけで、
ずいぶんと働きやすい職場環境に変わるはずだ。
2007/10/08のBlog
先日のクローズアップ現代にて。
スタッフと打ち合わせていて、ふと感じたことがある。
「中国に渡った彼らは、今後どうすればいいんでしょうか?」
と聞かれた時の話だ。
ほんとに、どうすればいいんだろう。

現地での日本企業による採用面接の際、面接者が言っていたセリフもそっけない。
「年齢を考えれば、語学だけでは難しい」
それ言ったらもうどうしようもないだろう。そのためにわざわざ中国まで来てるわけだし。

現実的な対処法としては、中小やベンチャーといった企業が狙い目だ。
彼らの中には、非常に柔軟に対応する企業が割と見られるのだ。
実際、従業員数1000人以上の企業が、フリーターからの採用に消極的なのとは
対照的だ。正社員職歴を2、3年積めば、その後の選択肢はぐっと増えるだろう。

あと、重要なのは政策だ。
野党の目指す最低時給引き上げ自体は良いことだが、それだけでは足りない。
もし時給が100円引き上げられ、年収が一割上がったとしても、年収300万円が
330万円になるだけの話だ。相変わらず退職金も厚生年金もベアも無い。
コスト削減を迫られた企業は、今までどおり非正規雇用者の首を切るだろう。
そして不況が来れば、また第二の就職氷河期世代が生まれるだけだ。
つまり、ダブルスタンダード自体は永遠に残ることになる。

その根底には、企業の年功序列があることは言うまでもない。
労働条件の不利益変更を大幅に認め、正社員の既得権に一定のメスを
入れない限りは、年功序列は永遠に続くだろう。
「ただ勤め続けるだけで給料が上がる年齢給」というのは、最大の既得権だから。
その意味では、雇用の流動化をはかる“労働ビッグバン”の方向性は正しい。

ただ、これが一筋縄ではいかない。
正社員、それも中高年中心の労組や、彼らと強い結びつきをもつ政党は、これに全力で
反対するはずだ。
きっと、そういう人たちはこう言うはずだ。
「経営者が労働者を搾り取るための新自由主義的政策だ」
確かに、どさくさに紛れてそう企む人もいるだろうが、ダブルスタンダード解消には
これしかない。
そうはいっても、経済財政諮問会議の八代さんが言うと、なんだか生臭く聞こえて
しまうのも事実。

そこで当の若者自体が主張することに、大きな意味があるわけだ。
「若者を議論のテーブルにつかせること」には、そういう狙いがある。
2007/10/03のBlog
10月4日(木)19:30~
『就職氷河期世代 夢はつかめるか』
出演予定
2007/10/01のBlog
[ 21:12 ] [ 採用 ]
売り手市場が過熱気味。というわけで採用関連のニュースを。

まず、新社会人の転職希望登録者が昨年の4倍という話題。
大手のインテリジェンスだから、この数字はあながち的外れとは思えない。
しかし、入社半年経ってない段階でこの数字とは、正直びっくりした。

もちろん、人材の流動化自体は、長期的に見れば必ず労働環境の向上に
つながることなので、個人的には大歓迎だ。

にしても、大学の先生のコメントがいかす。

「彼らは“生弱”。幼い頃から親や先生から叩かれた経験もなく、傷ついた
 体験もない。上司に叱られるとビックリして深刻に悩んでしまう。
 それが大きな違いです」


そんなもんかねえ(笑)
あんまり変わんないと思うけど。
たとえば、僕の先輩にも、研修になじめずに半年で逃げ出した人がいる。
40代、今ではベンチャーの経営陣だ。
要するに、日本企業のカルチャーに馴染めなかったわけで、そういう人は昔から
一定数は存在したのだ。

もっとも、最後の「仕事人間になりたくない」という傾向は当たっていると思う。
既に20代においては、価値観の多様化は始まっているのだ。

こういうの読んでいていつも思うのだが、どんなに説明会やセミナーできれいごとを
並べても、第二新卒市場がこれだけ拡大した以上、既に何の意味も無い。
「新卒一回勝負、だからそこだけ騙せばこっちのもの」
という発想は、90年代以前の採用スタイルなのだ。

だから、見栄えのいい会社説明会や内定者拘束に金と手間をかけるよりも、
「ぜひ働かせてください」と若者が集まるような魅力的な職場作りに精を出したほうが
よっぽど前向きだと思うのだが。
実際、活力のある企業は、そうやって優秀な人材がよってくるシステムを構築している。
外資やリクルートが拘束で連れ回しなんて、いっぺんも聞いたことがないぞ(笑)

「車が売れなくなったから、売れるように客を研修に連れて行こう」
なんて企業はないだろう。採用についても、同じ発想で行くべきだ。

いや、それ以前に、そこまで骨を折るんだったら、いい加減に新卒以外から採れっての。
2007/09/26のBlog
[ 23:08 ] [ その他 ]
この仕事をしていると、いろんな記者、編集者と会う機会がある。
それぞれ専門分野が違うので単純に比較は出来ないが、まあ人並み以上の
物知り揃いだ。
特に新聞記者は、平均して優秀な人が多い。
扱っている情報量が違うのだろう。紙面に載る情報は、彼らが集める情報の
中の一部分でしかない。

ただ、これまで会った人達の中で一番印象に残っているのは、日経でも読売でも
朝日の記者でもなく、あるフリーライターの青年だった。
質問の論点の鋭さ、出来上がった文章のクオリティ等から、こりゃただものじゃないな
と驚いたことをおぼえている。

その彼だが、実は今年に入って、執筆活動である出版社の新人賞を受賞したとのこと。
いやあ、どうりで(笑)
モノが違ったわけですな。

さて、終身雇用だの年功序列だのとは無縁の彼だが、非常に面白いことを言っていた
ので紹介したい。

「勝ち組という幻想にこだわるよりも、既に既存の価値観が破綻していることを
 認めたうえで、新しい価値観を探すべき」

まったく、そのとおりだと思う。
僕の知人、特に30代男性には、どうやったら
「ドラマみたいに出世して、家を買って、嫁を専業主婦に出来るか」
という強迫観念にとりつかれたような人間が、結構いたりする。

そのためにビジネススクール通って、休日出勤して、上司の引越し手伝って…
と、あがいてみるのも一つ人生ではあるのだろうけど。
そういうのがいいという人がやればいいのであって、万人向きじゃないな、という気はする。

要するに、諦めちゃえばいいのだ。
向いてないことにエネルギー使うよりも、楽しいと思えることに使った方が、きっと充実した人生になると思う。
“スローライフ”や“スローキャリア”といった言葉が登場したのは、ここ数年の話だ。
これらは従来の価値観からすれば、ただの“諦め”で一括りにされてしまうかもしれない。
でも、そこから何か新しい価値観は生まれるはずだ。
彼の生き方は、とても重要なヒントを示しているような気がしてならない。