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おかねのこねた : 賢く、楽しく、ユックリ投資 by 春山昇華
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2005/03/26のBlog
[ 09:11 ] [ 大局観、テーマ、見識 ]
今月のハイライトの一つは、欧州連合が、『国の財政赤字をGDPの3%以下に維持する』というStability Pactを棚上げにしたことです。

Stability Pactの目的は、『各国の放漫財政を放置すれば、通過ユーロの価値が下落する』という事態を避ける事でした。その目的は達成されています。ユーロは当初は事前期待の高さがはげる形で下落しましたが、その後は放漫財政のUS$に対してジリジリ上昇しました。
しかし、景気(2番目の図)はさっぱりです。
ITバブル崩壊後の景気後退で、本来なら『財政出動で、景気を回復させる』政策の発動ができませんでした。結果として順調な景気回復のアメリカに比べて欧州(特に、ドイツ、フランス、イタリア)は景気の回復感がありません。

通貨の統合の実施が、景気が良い時期になされました。景気の良い時期でも、『財政赤字の3%以下は、やっとこさ守れる状態』だったので、その後の不景気の時に守れるはずがありません。それを、決めたことだからと、景気対策に手をこまねいていたら、景気は回復しない、財政赤字は拡大する、通貨が上昇して頼みの輸出競争力は低下する、という悪循環が起こりそうになって来ました。
それでも、企業はリストラでコスト削減に勤めて、景気の回復したアメリカや発展する中国に輸出をすることで業績の回復ができて、株価も上昇傾向です。

しかし、リストラのあおりを食った状態の労働環境は悪化の一途です。
低下したかに見えた失業率(3番目の図)も再度ジリジリ上昇に転じてきました。
時の政府にとっては失業問題は最大の課題です。欧州の選挙で負ける要因の最大要因が失業問題ですから、もう体面にこだわっては入られなくなったのです。
2005/03/25のBlog
投資に関する本は、掃いて捨てるほどあります。金儲けは、人間の欲望に根ざしているので、尽きるものではないからです。また、絶対的・最終兵器的な投資手法が存在するような世界ではないので、今後とも“投資のHOW TO 本”は、湧き出る泉のごとく出現するでしょう。
一つ感想があります。アマゾンで『投資・金融・会社経営=>株式投資・投資信託』という検索で出てくる本は、ほぼ全てが『この手法を採用しましょう』という種類であり、車で言えば『アクセルの踏み方』を書いた本です。しかし、私が感じていることは、欲望の渦巻く世界では、誘惑話(多くの場合、損をする)が多いので『こうやって失敗したので、今後はやらないように』という『ブレーキの踏み方』を書いた本が重要だということです。本日、アマゾンの売れ行き順で上位50~60冊を見ても『ブレーキ本』は、たった一冊しか目に付きませんでした。株式投資では儲けたり、損したりです。損をすることを根絶することは不可能なことですから、損を小さくするのが長期的に勝ちつづける最良の秘訣なのです。
まあ、人間は見栄っ張りですから、成績が6勝4敗であれば、6勝に関しては本や記事にしますけど、4敗に関しては全く書かない人が多いですから、、、、、、
2005/03/23のBlog
[ 22:39 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
米国長期金利の上昇目処を考えます。

昨年と同じ幅だけ上昇する(紫の点線)=>5.2%
一昨年と同じ幅だけ上昇する=>5.5%
昨年は、一昨年より上昇幅が少ないので、今年は昨年より金利の上昇幅が小さいと考える=>5%

いずれにしても、5%という大台変わりが視野に入るかもしれません。台代わりは、心理的に動揺するものです。
真ん中の5.2%まで金利が上昇すれば、BRICsは昨年のように下落しそうです。
<あくまでも、チャート上のお絵かきです。>
[ 07:29 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
不安を抱いた人には、恐怖のシナリオを聞かせて商売(売り注文)しましょう!
心配な時は、悲観的な記事が気になってしまいます。こんなのが、注目を浴びているようです。


①FEDが引き締めしたら、必ずFinancial Crisisが起こった
1970、ペン・セントラル事件
1974、フランクリン・ナショナル事件
1980ファースト・ペン事件、ラテンアメリカ騒動
1984、コンチネンタル・イリノイ事件
1987、ブラック・マンディ
1990、S&Lクライシス
1994、メキシコ危機
1997、アジア危機、ロシア危機、LTCM事件
2000、NASDAQ崩壊
2005、???

②財政赤字+経常収支>GDP比10% ==>株の暴落(1987年は8%強だった)
[ 06:59 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
昨年の相場を確認しておきましょう。
B:ブラジル、黒
R:ロシア、赤
I:インド、黄
C:中国、緑

昨年は、結構下がったんですね。
今年は、学習効果があるので、それほどで下がらないかな????
はてさて???
[ 06:01 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
昨年は、3月から5月まで長期金利が急騰しました。これが原因でCarry Tradeの解消を迫られた投資家が、『泣く泣く、BRICs株を売らされた』のでした。
以来、長期金利は下落の一途をたどっており、BRICs株式も順調に上昇してきました。

しかし、2月を底にジリジリと長期金利が上がり始めました。昨年の記憶が生々しいので、早々と売りを出した投資家がいたのでしょうか、最近のBRICs株式市場は軟調な展開です。まだ、昨年と比べると金利の上昇はカワイイものです。
また、昨年の春は、ドルが反転上昇しておりました。
ここ数日は、ややドルが反転上昇の兆しを見せております。
しかし、昨年の反騰に比べたら、微々たるものです。

なお、22日のマーケットでも金利はさらに上昇して、4.643%まで上がってきました。
昨晩は止まるかなと思ったのですが、止まらなかったのはBRICsにとって、まずかったと思いました。
結局、現在のBRICs株式市場の軟調が止まるか否かは、米国長期金利の動向にあるわけです。コンセンサスの思考回路は以下のようになっているようです。

①Fedが政策金利を継続的に引き上げているが、まだゴールは見えない。
②資源・エネルギーのインフレに対する悪影響が始まった。
③財政と貿易の双子の赤字も、米国に金を貸すアジア勢が、米国債権にこれまで以上の高いプレミアム(高い金利)を要求することになるし、米国は拒否できない。

以上から長期金利は、さらに上昇してもおかしくない。過去1年弱、長期金利が下がっていたので、その分を正常化するという意味でも、金利の意外高もありうる。

Fedの金利引き上げは、常に経済のどこかに事件・変調をもたらしてきた。この事件・変調は、経済主体のもっとも脆弱な部分、もしくは足元頭に乗ってリスクを過度に拡大した部分が、自浄作用として崩壊することで引き起こされる。これが発生することで、経済が正常化されたり、巡航速度経済になるわけだが、これが確認されるような状況では、金利の引き上げは終焉する。

ただし、経済の正常化がなされる初期の時点で、発生する事件の規模が大きすぎて、Fedが継続利上げを断念せざるを得ない場合もある。1997~1998年のアジア危機、ロシア危機、ヘッジファンドLTCMの倒産がそれである。このように利上げが中途で断念された場合は、その後にバブルが発生する。
今回は、GMやBRICsがその事件を引き起こす可能性はあるが、事前予測は困難である。
2005/03/22のBlog
[ 22:30 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
先週は、BRICs株式市場が軟調でした。そこで、切り上げ思惑が付きまとう人民元相場を見てみました。
人民元は公式にはドルにリンク(固定)です。しかし、自由市場では、差金決済という形で、人民元為替先物相場が活発に商いされています。右のチャートでは、一貫してドルに対して、人民元が上昇しています。(グラフでは下向きです)
中国株の一種である香港上場のH株指数(2番目の図)を見てみると、人民元が上昇している時は、H株も上昇しています。
昨年初から初夏に掛けてBRICs株が大幅下落を演じた局面では、人民元も下落しています。
この関係は、『海外から、資金が入るか、出るか』で相場が大きく影響されている事を示しています。
なお、人民元は長期で見ると様子が異なります。3番目の図は、1988年以降の人民元相場の推移です。
これを見ると、人民元がここ20年間で、『一旦は、半値以下に下落している』のです。コレを見てしまうと、20%~30%きりあがってもいいかも、と感じますが、ハテサテ
[ 22:00 ] [ 投資の知恵袋 ]
金利には、意図的に動かす金利(政策金利、短期金利)と、動いてしまう金利(市場金利、長期金利)があります。

ここで取り上げるのは、動いてしまう金利、市場金利・長期金利です。長期金利ということで話を進めます。
過去の分析によると、長期金利を動かしている根源
政策金利の変動
インフレ率の変動
です。一般の理解では、『景気がよくなると金利が上がり、景気が悪くなると金利が下がる』と思われてますが、統計的には"ほとんど無関係"です。
つまり、政策当局が公定歩合、FFレートなどを引き上げると長期金利は上昇するし、インフレになってくると金利が上がるのです。
だから、グリーンスパン連銀議長が前回の議会証言で、ここ数ヶ月の長期金利の低下を『理解のできない長期金利の低下』と述べたわけです。
右の図は、米国の政策金利と長期金利の最近の推移です。
白線が、政策金利のFFレートです。昨年6月以降毎回0.25%ずつ引き上げられてきました。
長期金利は、黄線が、10年国債緑線が10年事業債です。
ご覧の通り、昨年6月から先月(2月)まで、政策金利が引き上げられ、かつインフレ率が上がってきたのにもかかわらず、黄、緑の長期金利は低下してき
ました。

しかし、ここにきて過去の分析のように長期金利が上昇してきました。
過去9ヶ月分を一気に取り戻すべく、長期金利が冒頭するのでしょうか?
ここで、原油や資源価格が下がったりすれば非常に紛らわしいですね。将来インフレが低下をするのですから。
2番目の図は、PPIですが、少し上昇傾向です。まだ、インフレには程遠いですが、
PIE2005で開催された3時間のセミナーに出席しました。
セミナーの資料から読み取れる事実は以下のようなものです。

<普及率>
デジカメ:51.8%
カメラ付携帯:85.1%
銀塩カメラ:72.3%
デジタル・ビデオ・カメラ:42%

<デジカメ国内販売見通し(カメラ付携帯を含まず)>
04年、当初見通しより約10万台少ない、855万台(銀塩カメラは、62万台)
05年、前年比横ばい(銀塩カメラは、40万台と大幅減少、1999年の10分の1以下)
欧米アジアは、まだ普及率が低く、今年も大幅増加、2年遅れ程度の状態

<カメラ付携帯>
画像保存:60%が本体、メモリーカードは、11%
プリント方法:78%がプリントしない、14%がPC経由家庭のプリンターで印刷


銀塩カメラの時代は、DPEプリント以外に選択の余地が無く、不必要なものもDPEプリントしていた。
デジカメになって、不要な写真の削除が可能になった。また、撮影後すぐに見て楽しむが、その後は見ない写真が多いのに気づいた
デジカメの占率↑、銀塩カメラの占率↓に伴い、DPEプリント激減
カメラ付携帯↑が、さらに拍車をかけている。メガ・ピクセル化で、デジカメと競合
私も1998年にデジカメを買って以来、DPEプリントが10分の1以下に激減しました。ここ1~2年に関しては、なんと1年に1本もFilmを使っていない状態です。
デジカメの写真プリントは、お店プリントは"ゼロ"ですし、デジカメ買って1年ほどはプリントしましたが、その後5年ほどの間に、2~3枚しかプリントしていません。

一般人の写真に対する熱意が薄れる一方、マニアの写真熱はデジタル一眼レフの登場で活性化しつつある。各種effectをPCなどで簡単に処理できるようになったことや、暗室が不要になったことでプリントが簡単になったことが理由だろう。高齢者のデジカメとプリンターの購入が以外に根強いそうだ。
しかし、いかんせんマニア=オタクなので、絶対的な数は少ないので、銀塩写真の落ち込みを埋めることは困難。

株式投資の結論としては、
①デジカメがプリンターの売り上げを増やす=>NO
②お店プリントに期待=>NO
③今後年賀状を出す枚数の減少が続けば、プリンターのインク消費量は、さらに期待を裏切る可能性が高い。
なかなか、有望な投資案件は見つからないです。

チャートは、エプソン
2005/03/21のBlog
[ 09:46 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
PIE2005でのコダックのもう一つの戦略商品が、Kodak EasyShare-Oneでした。ただし、日本発売は未定だそうです。
この記事は、前回の続きですが、実はやや、がっがりの記事です。

Kodak EasyShare-Oneは、1月に米国で開催された2005 International CESですでに発表されたものです。カメラ自体は、400万画素、光学3倍ズームで日本的には一世代前ですが、メモリーカード・スロットルに専用無線LAN SDIOカード(IEEE802.11b対応)を挿入することで、無線LANに対応 したのが売りです。次のモデルではSDIOでなく、本体に無線LANアダプタを内蔵し、小型化、高速化(802.11g/aへの移行)がありそうです。
ホットスポット自宅のアクセスポイントから、インターネット上で同社が展開するオンラインフォトストレージサービス「EasyShare Photo Gallery」(ESPG)に接続して、お店プリントのオーダーを獲得したいという戦略です。

3型TFT液晶モニターは、感圧式タッチパネル付きで、スタイラス・ペンで各種操作や文字入力が可能となっています。なにやら、PDAみたいな感じです。スタイラス・ペン小さすぎて、使いにくいし、紛失しやすそうです
液晶モニターは可動式で、いわゆる自分撮りや、ローアングル、ハイアングルなどでの撮影が可能になっています。顔から離して撮影する時に使うのですが、そもそも外では液晶は見づらいでの、どれだけ使う回数があるかしら?
この無線LAN機能は、フォトプリンター「Kodak EasyShareプリンタードック」へワイヤレス転送して、印刷ができます。
しかし、データ量がもっとも多いのが綺麗に印刷するための写真であって、速くて確実なデータの伝送を考えると無線化に適さないと思います。しかも、ワイヤレスは電池を激しく消耗させます。私は自宅の4台のPCと3台のプリンターの全てを無線LANにしていますが、綺麗に印刷したいと思うときは、有線プリンター(30cm離れた無線LAN接続のプリンターにケーブルを接続、3秒も時間がかかるけど)にしています。
『なんでも無線化すれば良いと』というのは、利用者の立場ではなく、製作者の側の身勝手であって、こんなものが成功した試しはありません。ブルーツース、赤外線通信などに関して、これまでメーカーから提案された使い方に、利用者がソッポを向いたのは納得です。
PCへの画像のワイヤレス転送に関しても、おいおい蛇足じゃないの?と感じてしまいました。

コダック株式会社の小島祐介 代表取締役社長は、「絶対プリント主義」をアピールして、「デジタル画像をPCに入れるのはやめようと言い続ける。PCに画像をためていくだけでは、いつか取り出せなくなる。プリントしておけば、百年は持つ。デジカメをPCにつなぐ前に、プリントしよう。高画素デジカメはプリントのためにある」と主張していますが、時代錯誤もはなはだしいですね。デジタル・データは同じQualityでコピー作成できても、一旦プリントされたものは、劣化したコピーしか作れないことを軽視しているようです。

米国では6月の発売を予定で、599ドル(6万円)ですが、これならもう少し上乗せすれば、デジタル一眼レフが買えそうです。機能の満足度と価格のバランスが悪そうです。それを感じてか、『日本で6万5000円前後のコンパクトデジカメが受け入れられるかは不安であり、国内でも要望が多ければ、発売を検討したい』という弱気なコメントもWebに出ていました。

いろいろ考えましたが、コダックのデジタル戦略は、日本ではまだまだライバルに勝てそうにありません。しかし、デジタル・カメラの後進国のアメリカでは事情が違うかもしれません。株式投資としてのコダックはまだ観察のようです。

[ 00:26 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
昨年からテクノロジー企業のセミナーで『仮想化』という言葉が頻繁に出現するようになった。目的はシステムの『有効利用』である。

最初に私の目についたのは、『ネットワークの仮想化』である。ネットワークが仮想化されると、例えば、最新のStorageが2台(200ギガが2台、東京と大阪)と、古いStorageが2台(50ギガが2台、仙台と福岡)を結合して、全体で500ギガの容量になるが、それを東京200ギガ、大阪・仙台・福岡に各100ギガという風に、ハードの個数、設置場所に関係なく容量を必要に応じて最適配分できるようになる。当然各地域を結ぶ回線スピードはハイ・スペックなものを要求されるのだが。

最近見たのは、CPUの仮想化である。これに関する記事を複数読んで行くうちに、ソフトウェアの仮想化、ネットワークの仮想化とCPUの仮想化(+マルチ・コアCPU)が結合することで、テクノロジーの新しい局面(新しい投資テーマ)が来るような匂いを感じた。

今日は株価が長期低迷しているインテル(1番目のチャート)を中心に見てみる。
巨大なシステムの末端には、無数のPCが“ぶら下がって”いる。そしてそのPCには複数のソフトウェアがインストールされている。さらには、インストールされた複数のソフトを動かして、ネットワーク&ウェブ経由でシステムを利用する根幹にかかわるPCのOS(Windows)がある。そして、このWindowsがボロボロ状態になってしまったことが、さまざまな分野で問題を引き起こしている。

ボロボロの原因はマイクロソフトだけのせいでは無いが、いわゆるドライバーという小さくても重要なソフトの不完全さで、PC全体が止まってしまい、同時に処理していた他のソフトも途中で頓挫してしまうのだ。一時、マイクロソフトは、無数のソフト制作会社が作るドライバーがOSに影響を与えないような安全な仕組みをWindowsに導入したが、処理速度の低下というクレームを受けて、これを撤回してしまった。安全で遅いよりも、不安定(=再起動の頻発)でも早いという選択をしたのだ。この速度優先は、Windows XPでも変わっていないようだ。

このWindowsの不安定さ(+securityの甘さも!)に比べると、CPUの堅牢さは高いレベルにある。これは、CPU・メーカー(インテル、AMD)が接するOSの種類は少ない、Windowsが接するSoftwareの数は膨大であるという性格からきていると思われる。
いずれにしても、このままだとPCの利用方法が発展せず、PCの販売台数も増加しなくなるとインテルは危惧したことは確かであろう。そして、これを打破するために、古くて新しい技術である仮想化技術をCPUに導入することになったようだ。(2番目の図参照)

仮想化技術を用いることで、一個のCPUで複数のOSが動く。そして重要なことは、1つのOSがクラッシュしても、他のOSやその上で動作しているアプリケーションは影響を受けない点だ。CPUの仮想化環境と既存のOS間の互換性、あるいは仮想化環境上でのアプリケーション性能が、問題であったが、インテルはVanderpool(Intel Developers ForumでIntel Virtualization Technologyという正式名称を発表)という解決手法を示してきた。ライバルのAMDもPacificaという仮想化技術を示してきた。どちらが優れているか?、どちらがマジョリティをとるか?、それは不明だが、両者が競争することで、優れたCPUの仮想化が実現することは喜ばしいことだ。
なお、複数のOSを同時稼動させるのだから、久しぶりにCPUパワーの重要性が前面に出てくる。これは、マルチ・コア・CPUの開発競争をも加速させるだろう。ここでもインテル、AMD(3番目が株価チャート)が競争することで、優れたマルチ・コア・CPUが実現するだろうと思われる。

なお、CPUの仮想化のような考え方は、1970年代初めにはすでに登場していたようで、インテルもVanderpoolについて、すでにメインフレームやミニコンで成立していた技術だと認めている。IBMは仮想マシンを1970年代に発表したS360で始めた。私もS360を使ったことがあるが、確かTSO(Time Sharing Operation)と言っていたような気がする。(私は文科系なので、間違っているかもしれない)新しいインテル・AMDのCPUを搭載したPCで、Linuxと Windowsを同時並列で稼動共存させるといった使い方は即可能であろう。

これを発展させれば、『大容量のNAS StorageをLANに一台接続して、家族で共有』するように、LANにつながった1台のハイスペック・PC(多分マルチ・コア)を家族でリモート利用する(CPUパワーをシェアする=Thin Client PC)という世界も近いかもしれない。これはパラダイムの変化である。パラダイムの変化は、常に投資チャンスであった。

しかし、この事態は皮肉な状況でもある。そもそも、『強力メインフレームをみんなで共同利用する(=前述のTSO)をやめて、安価なPCを個人に配布した方が生産性が上昇しますよ』というのが、インテル、マイクロソフトのビジネス戦略だったわけで、今回の『超ハイスペックな(=超高価格)PCハードウェアを仮想マシン化して、個々人は別途Thin Client PCを使おう』という流れは、『歴史は繰り返す』という思いがする。
2005/03/20のBlog
"エマージング市場のバブルと、その崩壊・危機発生のメカニズム・特徴"は、歴史的に以下のようなパターンを特徴としてきました。

①好調な経済見通しを背景に、海外から短期のホット・マネーが大量流入(US$などの外貨による借り入れも急増)
エマージング諸国の経済が好調になる理由はさまざまです。先進国に対する輸出というのが最大公約数でしょうか。

②流入資金が製造業の競争力を高める設備投資・インフラ投資に向かわず、消費財の購入・不動産投資・株式市場などに浪費される
地道に国際競争力を高めていくのが王道です。王道は、『ローマは一日にして成らず』のとおり、非常に時間のかかる作業・努力です。ともすれば、手っ取り早く金儲けをしたり、優雅な生活を簡単に手に入れたり、将来を考えずに浪費を始めたり、横領したり、などなど倫理観の低い行動が発生します。このような動きが一定レベルを超えると、真面目な努力をするのが馬鹿に見えてきて、多くの人が倫理観の低い行動をするようになります。ただし、浪費している時は、バブル的に景気が良いです。

③貿易収支の赤字の拡大
国債競争力が改善していないにのに、②のような消費財の購入・不動産投資・株式市場などに浪費が増加すれば、輸出は増えないのに、輸入はドンドン増加してしまいます。輸入代金を支払うのに必要な外貨(US$など)不足も心配になってきます。

④何かをきっかけに、海外投資家が資金を回収する動きが発生し、ほぼ同時に後為替が下落する
外貨不足は海外投資家がもっとも忌み嫌うポイントです。数ヶ月連続で減少するだけでも、外人投資家は売りに転じます。
政治不安、企業に対する税制の改悪なども、外人は忌み嫌います。


⑤通貨下落防止のために、金利が引き上げられる。しかし、金利上昇で景気が急降下
輸入代金のための外貨不足は、為替の下落に直結します。外人投資家の売りも、それに拍車を掛けます。為替の下落を防ぐ手段として、金利の引き上げが実施されます。(残念ながら、効果があった例を、私は知りません。)国際競争力をつける努力をサボった付けを、金利の引き上げで払えるわけがないですよね。

⑥ますます、海外投資家が資金を回収する動きが加速
景気が悪くなれば、そもそもエマージング国に投資する理由が消失します。鈍感な海外投資家でも資金を引き上げます。

⑦US$など外貨で借り入れた借金は、為替の下落で膨大な金額に膨れ上がり、返済不可能
③から半年~1年程度経過したら、『借金返済できません、万歳です。』の叫びが聞こえてきます。

⑧危機に発展
各国政府や国際機関が、『仕様が無いなー』などと言って、"さまざまな措置"を提案・強制します。そして多くの場合、この措置が、『エマージング国の経済をさらに悪化させる』措置ですから、結局事態は悪化して、その国は危機に発展してしまいます。

これで、1サイクルの完成です。
BRICsも、この点さえチェックしていれば、事前に逃げる時間は充分にあります。
エマージング投資、恐れずに足らずです。
2005/03/19のBlog
大型株
大型株(日経225の銘柄がその代表です。)は、成熟株です。"すごろく"で言えば『上がり、ゴール』です。前に述べたように、このステージでは、景気敏感株(Cyclical Stock)と、安定成長株(Stable Growth Stock)に分類できます。

伸び盛りで元気もりもりの時期は、"経済全体や相場全体の軟調さなど物ともせずに株価は上昇"します。しかし、企業が大きくなって成長率が業界全体に近づいてくると、経済全体や業界全体のトレンドに企業業績が大きく影響を受け、株価も同一セクター全体の動きに大きく影響を受けるようになります。

このような成熟した企業の投資に際して重要なことは、一定のサイクルの中で、何処で買い、何処で売るかを間違えたら大損をするのでその見極めこそが最重要ポイントになるということです。
小型急成長株の時代は、少々高いところで買っても、時間が経てば株価が上昇してくれますので、我慢をして待っていれば助かる確率が高いのです。しかし、成熟した大型株は、年6%程度しか株価は上昇しないのに、年間の株価の変動率は30%もあるという性格ですから、ピークでつかんでしまうと、平均して約5年も待たなければ元値に戻らないことになります。まあ、普通は我慢できなくなって、途中の安いところで売ってしまいます。それほど、売買のタイミングとか株価valuationが重要になるのです。
さて、、一定のサイクルの中で、何処で買い、何処で売るかの見極めこそが最重要ポイントになるということですが、一定のサイクルとは何でしょう?

それは、①景気サイクル、②金利サイクル、③業界(セクター)の利益・売り上げのサイクル、④株価のサイクル、です。大型株の場合、①、②、③のサイクルの流れの中で④がどう動くかが歴史的にほぼ同じように繰り返されています。そういう意味では、『大型株(成熟株)投資は、サイクルに投資すること』と同意語です。

反対に、IPO~小型株投資は、企業に対する投資です。統計的に、株価の決定要因に関しては、2番目の図のようになっていると言われています。
[ 13:40 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
ebay(一番目のチャート)の下落が止まりません。
前回"ここで下がると、本当にダメになるぞ!"と書きましたが、ダメ方向に向かっています。
前々回書いたように、『料金設定面で今までのように我が世の春を謳歌できなくなった』ことが背景なのでしょうか? または、オークションから他へ進出する際のビジネスが上手く行って無いのかもしれません。
 
ただ、NASDAQ、ハイテク全般に難聴なので、調整基調に拍車がかかっているのかも知れません。いずれにしても、まだ観察期間のようです。
何故なら、株の一生 ⑤ ステージ別基本戦略(中)で書いたような株価の試練の可能性があるからです。
===抜粋===
小型急成長株も大型株に差し掛かる時には、株価的に試練が訪れます。『時価総額が大きくなって東証一部に上場する頃には、成長率も鈍化を開始する。その鈍化の程度に比例して、PEも他の成熟銘柄に近づくように低下傾向になる。』という局面です。
10億円の売り上げを20億円にすることは簡単にできた経営者でも、売り上げが100億円まで成長したときに、それを200億円にするのは簡単ではなくなります。昨年は業績が+50%伸びたのに、『今年は+35%です』ということになります。このとき株価はドスンと大幅下落します。
ここで大切なことは、+50%を数年続けていた企業が+35%になるということは、成長ステージが変化(鈍化)したことを意味するという点です。こんなとき、『+35%でも、他社にくらべたら立派です。株価も下がってvaluationも割高感がなくなりました。さあ、買いのチャンスです。』と推薦するセールスがいるかもしれません。しかし、これは"悪魔のささやき"です。成長ステージが下がった企業の妥当PE(valuation)は相当下がって当然なのです。さらには、+35%で止まるよりは、他社並みの成長力に向かって連続的に下がる確率が高いと考えるべきなのです。つまり、今後も、PEはもっと下がるのです。要するに、"ばら色story部分が終わった"のですから、1年程度傍観する態度で観察するのが賢明なのです。
===============

2番目のチャートは、
黒線:半導体
緑線:NASDQ
黄線:ハードウェア
赤線:ソフトウェア
ですが、いずれも昨年末を下回ってます。
2005/03/17のBlog
[ 23:52 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
東京ビック・サイトで開催されているPhoto Imaging Expo 2005(PIE2005)に行ってきました。
"日米欧亜中の5地域のデジカメ市場のセミナー"を聴きに行ったのですが、セミナー後に、最近ちょっと興味を持ったコダックを見に行きました。

イーストマン・コダック(EK)は、いまや誰も見向きもしない株です。右のチャートに示されたように、1997年の3分の1に下落した株価レベルで低迷しています。
理由は、①銀塩フィルム分野で、富士フィルムに負けている、②デジタルへの対応が失敗し、売れる商品がない、という悲惨な状況です。

しかし、昨年デジタルへの大々的な経営資源の投入を宣言しました。その戦略的商品が展示されているというので見に来たのです。PIE2005の会場でも最大級の広さを確保してました。
Web Siteを見ると、『家庭用プリンターから"お店プリント"に客を取り戻そう!』という事が書いてあります。印画紙が高い利益の源泉ですから、なんとしても業務用の印画紙の消費量を増やそうと言うのです。
そしてそのための戦略商品がこれ(2番目の写真)です。カラフルな業務用マシーンです。右側に5種類のメモリーカードに対応したスロットルがあります。操作は非常に簡単です。印刷は、かなり綺麗です。業務用だから当然ですね。

駅やコンビニ設置されていると使用頻度が高そうですが、今までどおりにDPEショップに設置されたんじゃ、効果は小さそうです。EKはDPEショップを守るという苦しい立場にありますので、彼らを苦しめることになる『駅やコンビニへの設置』ができるか未知数です。
また、EKは『家庭では、専用機で簡単印刷』という戦略です。ここでも専用の印画紙を使ってもらおうという意図の商品です。なにせ、印画紙こそが利益の源泉ですから。

この商品(3番目の写真)は、カメラ(500万画素)とセットで39、800円です。印刷は昇華型熱転写で綺麗です。一枚の印刷に75秒かかります。操作は超簡単です。修正、イフェクトとか考えずに、とりあえずにポンポン印刷するのには便利そうです。さて、売れ行きが楽しみです。まずは、観察、観察です。

L版サイズ専用のようで、年賀はがきには印刷できないと言ってました。日本人の最大使用目的ですが、この簡単マシンじゃ無理ですね。文字を挿入したりとかは、やはりPCになりそうですね。
なお、PIE2005の別の写真はこちらです