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2005/07/17のBlog
[ 20:56 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
今後の世界に関しての、さらに別の可能性を考えてみましょう。
資金の出し手 : 先進国の企業、日欧の家計(=消費者)、エマージング諸国(=貿易黒字の還元)
資金の利用者 : 米国家計(=消費者の住宅投資など)、世界の政府(=財政赤字補填の債券発行)
という構図が、なかなか変化しない場合は、どんなことになるかを考えます。
<可能性3> : 米国の苛立ちが激しくなり、日欧は外圧にさらされる。(前編)
『水は低きところへ流れ、お金は高きところへ向かう』という自然の法則にそって、世界のお金がアメリカに流れ込んでいます。特に為替リスクを考慮しないドル・ペッグの国からの流入は大きいと思われます。『高き』とは、経済効率が高く、お金(=利益)の増えるスピードが高速であるという意味です。
経済効率が高い地域では、より経済活動が高まります。すると資金需要も高まります。こういう状況で、閉じた社会(鎖国状態で物と金が流出入しない)だと、お金の値段(=金利)は上昇して、資金需要を冷やして、自然と経済活動の均好点まで経済を冷却します。
しかし、開かれた社会(物と金が流出入する)では、経済活動の高まった地域で発生した資金需要に対して、外部(海外)から資金が流れ込んで、その資金需要を満たします。資金が流込している間は、お金の値段(=金利)の上昇は抑えられるので、閉じた自経済状態で達成できるレベルよりも高いレベルまで経済活動は上昇します。
ただ、世界のお金の量には限度があるので、最終的には、お金の値段(=金利)は上昇して、資金需要が冷えて均好点まで経済を冷却しますが、均衡レベルは高くなります。
この場合の困った問題点は、資金を供給している地域では、地域経済活動を高めるために必要な資金が、適正な価格(=金利)で提供されない、(資金が外部に流出して、域内では資金が不足しているので、本来より割高な金利でしか資金の調達ができない)ので、どんどん経済体力が弱体化するという悪循環が起こることです。特に、若くて新しい新興企業の資金調達が困難になります。
この状態が長期化すれば、経済の基礎体力が低下し、起業家精神も喪失してしまいます。
日本を考えて見ましょう。
アメリカの債券を購入するために、莫大な資金がアメリカに流出しています。その資金が流出せず、国内にとどまれば、さまざまなプロジェクトに資金が与えられ、国内経済は活性化するはずです。
資金が豊富だと、新しいアイディア、リスクの高い案件にも資金が行き渡ります。それらは、将来の経済発展、企業の利益増大の“貴重な種”だと思います。種をまいて、肥料をやって、立派に育てるには手間隙かかりますが、やらないと他人の庇護・援助の下で暮らすしかなくなります。日本にとって、他人の庇護・援助とは、『アメリカへの輸出』だと感じています。
資金の出し手 : 先進国の企業、日欧の家計(=消費者)、エマージング諸国(=貿易黒字の還元)
資金の利用者 : 米国家計(=消費者の住宅投資など)、世界の政府(=財政赤字補填の債券発行)
という構図が、なかなか変化しない場合は、どんなことになるかを考えます。
<可能性3> : 米国の苛立ちが激しくなり、日欧は外圧にさらされる。(前編)
『水は低きところへ流れ、お金は高きところへ向かう』という自然の法則にそって、世界のお金がアメリカに流れ込んでいます。特に為替リスクを考慮しないドル・ペッグの国からの流入は大きいと思われます。『高き』とは、経済効率が高く、お金(=利益)の増えるスピードが高速であるという意味です。
経済効率が高い地域では、より経済活動が高まります。すると資金需要も高まります。こういう状況で、閉じた社会(鎖国状態で物と金が流出入しない)だと、お金の値段(=金利)は上昇して、資金需要を冷やして、自然と経済活動の均好点まで経済を冷却します。
しかし、開かれた社会(物と金が流出入する)では、経済活動の高まった地域で発生した資金需要に対して、外部(海外)から資金が流れ込んで、その資金需要を満たします。資金が流込している間は、お金の値段(=金利)の上昇は抑えられるので、閉じた自経済状態で達成できるレベルよりも高いレベルまで経済活動は上昇します。
ただ、世界のお金の量には限度があるので、最終的には、お金の値段(=金利)は上昇して、資金需要が冷えて均好点まで経済を冷却しますが、均衡レベルは高くなります。
この場合の困った問題点は、資金を供給している地域では、地域経済活動を高めるために必要な資金が、適正な価格(=金利)で提供されない、(資金が外部に流出して、域内では資金が不足しているので、本来より割高な金利でしか資金の調達ができない)ので、どんどん経済体力が弱体化するという悪循環が起こることです。特に、若くて新しい新興企業の資金調達が困難になります。
この状態が長期化すれば、経済の基礎体力が低下し、起業家精神も喪失してしまいます。
日本を考えて見ましょう。
アメリカの債券を購入するために、莫大な資金がアメリカに流出しています。その資金が流出せず、国内にとどまれば、さまざまなプロジェクトに資金が与えられ、国内経済は活性化するはずです。
資金が豊富だと、新しいアイディア、リスクの高い案件にも資金が行き渡ります。それらは、将来の経済発展、企業の利益増大の“貴重な種”だと思います。種をまいて、肥料をやって、立派に育てるには手間隙かかりますが、やらないと他人の庇護・援助の下で暮らすしかなくなります。日本にとって、他人の庇護・援助とは、『アメリカへの輸出』だと感じています。
[ 15:58 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
今後の世界に関しての、別の可能性を考えてみましょう。前回は、
資金の出し手 : 先進国の企業、日欧の家計(=消費者)、エマージング諸国(=貿易黒字の還元)
資金の利用者 : 米国家計(=消費者の住宅投資など)、世界の政府(=財政赤字補填の債券発行)
という構図の、先進国企業の行動が変化する変化する可能性を考えました。今回は、家計(消費者)が変わる可能性を考えます。
<可能性2> : 日欧の家計(=消費者)が、米国の家計のような積極的な態度になる。
これは、以前のBLOG(『赤字が悪い』から、『黒字が犯人』へと攻守ところを変える経済論議 ⑤)で述べた事に関連します。つまり、日本や大陸欧州が、『消費者が冷遇されている』地域という状態から、変化することで起こります。
この変化が発生した際の影響は、非常に劇的なことです。企業の業界内の地位・順位・構造が変わります。
株式市場の構造(活躍銘柄など)も大きく変化します。より消費者に欲しいと思われるような商品やサービスを提供することで、企業の利益が増加するというテーマが株式市場の中心に躍り出るのです。
そのための条件ですが、アメリカや英国のように、Consumer Finance(消費者金融)分野で新規参入が増加して、競争が促進されることで、消費者が安く、簡単にお金を借りられるような便利な社会になることです。
日本では、資金を企業に優先的に安く(市場価格以下で)提供する国家政策が長期間実施されたため、消費者が利用する資金が制限されてきました。そのために、悪質なサラ金などに代表される“高金利をむさぼるアングラ的な金貸し”が跋扈してしまい、消費をする人にとって、不便極まり無い社会でした。
しかし、この数年、日本の銀行も利幅の薄い企業向け貸し出しに見切りをつけて、今後の成長余地が大きく、利幅も大きいConsumer Finance Businessに注力を始めました。サラ金業界の大手は、大銀行グループによって、事実買収されました。アメリカのGEやCityも日本のサラ金を買収しました。
銀行の調達金利は、非常に低利(私たちの預金金利は、ほぼゼロですから)です。
これを企業に貸せば、5%以下の金利しかもらえません。
しかし、子会社化したサラ金経由で消費者に貸せば、10%~20%の金利が手に入るのです。
しかも、一般の消費者は以前のサラ金の対象となっていた層よりも財政状態が健全なまじめなサラリーマンが多いのです。不良資産が発生する率は不安視するようなレベルよりも低いのです。
今後、銀行はこの分野で猛烈な競争を繰り広げて、さまざまな商品・サービスが登場すると思います。その結果、利便性は超スピードで向上し、アメリカのような『世界でもっとも消費者が優遇される国』に少しずつ変化すると思われます。
資金の出し手 : 先進国の企業、日欧の家計(=消費者)、エマージング諸国(=貿易黒字の還元)
資金の利用者 : 米国家計(=消費者の住宅投資など)、世界の政府(=財政赤字補填の債券発行)
という構図の、先進国企業の行動が変化する変化する可能性を考えました。今回は、家計(消費者)が変わる可能性を考えます。
<可能性2> : 日欧の家計(=消費者)が、米国の家計のような積極的な態度になる。
これは、以前のBLOG(『赤字が悪い』から、『黒字が犯人』へと攻守ところを変える経済論議 ⑤)で述べた事に関連します。つまり、日本や大陸欧州が、『消費者が冷遇されている』地域という状態から、変化することで起こります。
この変化が発生した際の影響は、非常に劇的なことです。企業の業界内の地位・順位・構造が変わります。
株式市場の構造(活躍銘柄など)も大きく変化します。より消費者に欲しいと思われるような商品やサービスを提供することで、企業の利益が増加するというテーマが株式市場の中心に躍り出るのです。
そのための条件ですが、アメリカや英国のように、Consumer Finance(消費者金融)分野で新規参入が増加して、競争が促進されることで、消費者が安く、簡単にお金を借りられるような便利な社会になることです。
日本では、資金を企業に優先的に安く(市場価格以下で)提供する国家政策が長期間実施されたため、消費者が利用する資金が制限されてきました。そのために、悪質なサラ金などに代表される“高金利をむさぼるアングラ的な金貸し”が跋扈してしまい、消費をする人にとって、不便極まり無い社会でした。
しかし、この数年、日本の銀行も利幅の薄い企業向け貸し出しに見切りをつけて、今後の成長余地が大きく、利幅も大きいConsumer Finance Businessに注力を始めました。サラ金業界の大手は、大銀行グループによって、事実買収されました。アメリカのGEやCityも日本のサラ金を買収しました。
銀行の調達金利は、非常に低利(私たちの預金金利は、ほぼゼロですから)です。
これを企業に貸せば、5%以下の金利しかもらえません。
しかし、子会社化したサラ金経由で消費者に貸せば、10%~20%の金利が手に入るのです。
しかも、一般の消費者は以前のサラ金の対象となっていた層よりも財政状態が健全なまじめなサラリーマンが多いのです。不良資産が発生する率は不安視するようなレベルよりも低いのです。
今後、銀行はこの分野で猛烈な競争を繰り広げて、さまざまな商品・サービスが登場すると思います。その結果、利便性は超スピードで向上し、アメリカのような『世界でもっとも消費者が優遇される国』に少しずつ変化すると思われます。
2005/07/16のBlog
[ 23:40 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
ここで、今後の世界に関して考えてみましょう。
まず、世界的な視点を鳥瞰します。
資金の出し手 : 先進国の企業、日欧の家計(=消費者)、エマージング諸国(=貿易黒字の還元)
資金の利用者 : 米国家計(=消費者の住宅投資など)、世界の政府(=財政赤字補填の債券発行)
となっています。
この構図が、加速するか?変化するか? それを考えればよいのです。
<可能性1> : 先進国の企業が、金を借りて業容を拡大するという積極的な態度になる。
1990年代後半は、High Leveraged Economyでした。経済活動が盛んで、企業の利益も増加し、株価も上昇しました。オプションの大量発行で、株成金が輩出しました。
1980年代初頭をピークとして、金利は長期的な低下トレンドにありました。原油価格などCommodityの価格の大幅な低下トレンドが続きました。その結果、インフレは収束傾向が続きました。
High Leveraged Economyでありながら、お金の価格(=金利)は安い状態ですから、株式には絶好の環境であったと思われます。
2000年代は、逆回転になりました。バブル崩壊で企業活動は縮こまり、Low Leveraged Economyです。経済活動の温度計は下がっています。今回も金利は低下しています。行き場を失った資金が債券市場に流れ込んでいるのです。しかし、Commodityの価格は上昇しています。原油価格は、$20から$60へと3倍になりました。
企業は、リストラ・コスト削減、景気の底打ちで資金的な余裕ができてきました。恐る恐る、防空壕から出てくる様子が見え初めています。M&Aの動きがそれです。自ら事業規模の拡大に打って出るのはしませんが、有り余る現金を使って、優良な企業を『株価の安いうちに、買収』する行動を拡大させています。
これは、High Leveraged Economyへの初歩段階だと考えられます。突発的な悪材料が出なければ、時間とともに、High Leveraged Economyへの復帰が続くと思われます。
High Leveraged Economyへの復帰するための条件は、企業のBalance Sheetの十分な修復です。修復されたか否かは、第三者が判定するのではなく、『企業が修復された』と感じることが必要なのです。感情の領域でありますし、社会的雰囲気に左右されるものであります。
リストラだけじゃなくて、将来に向かう投資も必要なのだと企業が思えば、すでにHigh Leveraged Economyへの復帰の中盤だと思います。
その意味では、ネックは、株価の低迷状態です。1990年代に定着した株価連動型の報酬体系が続いているからです。株価の回復が先か? 企業の経営態度の積極化が先か? これは、鶏か先か? 卵が先か? の議論と同じです。あまり深く考えるのは無意味です。
裏から眺めれば、何故か、株価は割安に放置されている(特に、債券と比べれば)と言えます。
先進国がHigh Leveraged Economyへの復帰を果たすまで(=先進国企業が資金の提供者から資金の利用者に変わるまで)の期間においては、BRICs諸国は、安いお金をふんだんに使える状態が続きます。この間に何でも実施しておくことが、BRICs諸国には必要だと思います。
まず、世界的な視点を鳥瞰します。
資金の出し手 : 先進国の企業、日欧の家計(=消費者)、エマージング諸国(=貿易黒字の還元)
資金の利用者 : 米国家計(=消費者の住宅投資など)、世界の政府(=財政赤字補填の債券発行)
となっています。
この構図が、加速するか?変化するか? それを考えればよいのです。
<可能性1> : 先進国の企業が、金を借りて業容を拡大するという積極的な態度になる。
1990年代後半は、High Leveraged Economyでした。経済活動が盛んで、企業の利益も増加し、株価も上昇しました。オプションの大量発行で、株成金が輩出しました。
1980年代初頭をピークとして、金利は長期的な低下トレンドにありました。原油価格などCommodityの価格の大幅な低下トレンドが続きました。その結果、インフレは収束傾向が続きました。
High Leveraged Economyでありながら、お金の価格(=金利)は安い状態ですから、株式には絶好の環境であったと思われます。
2000年代は、逆回転になりました。バブル崩壊で企業活動は縮こまり、Low Leveraged Economyです。経済活動の温度計は下がっています。今回も金利は低下しています。行き場を失った資金が債券市場に流れ込んでいるのです。しかし、Commodityの価格は上昇しています。原油価格は、$20から$60へと3倍になりました。
企業は、リストラ・コスト削減、景気の底打ちで資金的な余裕ができてきました。恐る恐る、防空壕から出てくる様子が見え初めています。M&Aの動きがそれです。自ら事業規模の拡大に打って出るのはしませんが、有り余る現金を使って、優良な企業を『株価の安いうちに、買収』する行動を拡大させています。
これは、High Leveraged Economyへの初歩段階だと考えられます。突発的な悪材料が出なければ、時間とともに、High Leveraged Economyへの復帰が続くと思われます。
High Leveraged Economyへの復帰するための条件は、企業のBalance Sheetの十分な修復です。修復されたか否かは、第三者が判定するのではなく、『企業が修復された』と感じることが必要なのです。感情の領域でありますし、社会的雰囲気に左右されるものであります。
リストラだけじゃなくて、将来に向かう投資も必要なのだと企業が思えば、すでにHigh Leveraged Economyへの復帰の中盤だと思います。
その意味では、ネックは、株価の低迷状態です。1990年代に定着した株価連動型の報酬体系が続いているからです。株価の回復が先か? 企業の経営態度の積極化が先か? これは、鶏か先か? 卵が先か? の議論と同じです。あまり深く考えるのは無意味です。
裏から眺めれば、何故か、株価は割安に放置されている(特に、債券と比べれば)と言えます。
先進国がHigh Leveraged Economyへの復帰を果たすまで(=先進国企業が資金の提供者から資金の利用者に変わるまで)の期間においては、BRICs諸国は、安いお金をふんだんに使える状態が続きます。この間に何でも実施しておくことが、BRICs諸国には必要だと思います。
2005/07/15のBlog
[ 20:26 ]
[ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
GEの経営理念は、『巨大企業になったGEの目指すべき経営は、急速成長ではなく、安定的に他社を凌ぐEPS成長を長期に継続する』ことの実現です。
元GEのCEOであったジャック・ウェルチは、彼の本の中で、以下のように述べています。
『GEが、企業として株式投資家に売り込むべきものは、景気の循環に関係なく、一貫して平均以上の成長率を達成し続けることです。GEの規模を考えればこれが唯一の選択肢です。』
そして、6月のプレゼンテーションでは、『それを達成する為には、中国とインドでのBusinessを成功裡に進展させる他に無いのだ!という強い覚悟』を感じた。
昨年のプレゼンもインドと中国がテーマであったが、中身が無い最低のレベルであった。しかし、今年はスクリーンに映し出される画面に素っ気無さ(色が無い、グラフが少ないなど)はあるものの、何をどう実行するべきかが明確にされていた。ウェルチの体制を引きずって、ためらいのあったような昨年に比べて、イメルト体制に名実ともに移行した今年のけれんみの無さは、際立っていた。
昨年は、Shortで儲かると思ったが、今年はLongにしなければならないと感じた。
なお、中国に関して、Piracy問題で、無法地帯と言う人がいるが、GEの理解は異なる。中国には、Copy Right(著作権)という概念は無いが、Patent(特許)は政府が配慮している。ここに微妙な違いがある、GEのBusinessには、Copy Right(著作権)関連は少ない。
中国は、資本が内部循環しており、経済の持続的な成長が期待できる。
反面、ロシアや中近東諸国は、資本が海外逃避(儲けた利益をスイス銀行に隠す)しており、GEとしては優先順位が下がっている。
中国での、GEの中核事業は、
① Consumer + Consumer Finance、
② Aircraft、
③ Poewer
であると、言っていた。
元GEのCEOであったジャック・ウェルチは、彼の本の中で、以下のように述べています。
『GEが、企業として株式投資家に売り込むべきものは、景気の循環に関係なく、一貫して平均以上の成長率を達成し続けることです。GEの規模を考えればこれが唯一の選択肢です。』
そして、6月のプレゼンテーションでは、『それを達成する為には、中国とインドでのBusinessを成功裡に進展させる他に無いのだ!という強い覚悟』を感じた。
昨年のプレゼンもインドと中国がテーマであったが、中身が無い最低のレベルであった。しかし、今年はスクリーンに映し出される画面に素っ気無さ(色が無い、グラフが少ないなど)はあるものの、何をどう実行するべきかが明確にされていた。ウェルチの体制を引きずって、ためらいのあったような昨年に比べて、イメルト体制に名実ともに移行した今年のけれんみの無さは、際立っていた。
昨年は、Shortで儲かると思ったが、今年はLongにしなければならないと感じた。
なお、中国に関して、Piracy問題で、無法地帯と言う人がいるが、GEの理解は異なる。中国には、Copy Right(著作権)という概念は無いが、Patent(特許)は政府が配慮している。ここに微妙な違いがある、GEのBusinessには、Copy Right(著作権)関連は少ない。
中国は、資本が内部循環しており、経済の持続的な成長が期待できる。
反面、ロシアや中近東諸国は、資本が海外逃避(儲けた利益をスイス銀行に隠す)しており、GEとしては優先順位が下がっている。
中国での、GEの中核事業は、
① Consumer + Consumer Finance、
② Aircraft、
③ Poewer
であると、言っていた。
GEの関連記事
GE ジャック・ウェルチ (わが経営) そして、3M、
大きいことは良いこと?: GE、
今年5月までは、さらさら投資する気持が起きませんでした。シカゴ以降は考えを変えました。今夜の決算発表が楽しみです。
今年は、インテルといい、GEといい、『普段は投資しない企業に投資しろ!』という天の声が聞こえます。
GE ジャック・ウェルチ (わが経営) そして、3M、
大きいことは良いこと?: GE、
今年5月までは、さらさら投資する気持が起きませんでした。シカゴ以降は考えを変えました。今夜の決算発表が楽しみです。
今年は、インテルといい、GEといい、『普段は投資しない企業に投資しろ!』という天の声が聞こえます。
[ 04:28 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
不動産と資産運用は広義の金融セクターである。
Fedは、その双方にバブルの可能性があると考えており、投機色(=レバレッジ度合い)を減衰させるために9回も短期金利を引き上げた。しかし、その効果は現れていない。正確には、9回もの金利引上げが無ければ、もっと投機色の強い状況になっているのだろう。
不動産市場では、金融テクノロジーの発展を背景に、IO (Interest Only Mortgages)とか、 Option ARM’s (Extra Flexible Negative Amortization Mortgages:NegAm)など、innovative & exoticなファイナンシャル・テクノロジーが駆使されて、手元負担を減らして不動産が『気軽に購入できる』状態になっている。
しかも、企業の金余り、借り入れ需要減退から、金融機関は個人との金融取引を利益の源泉と考えており、その競争激化から住宅購入希望者に対する信用リスク管理は、大幅に緩和されている。
ここに来て、さらに油に火を注ぐ状況も加わってきている。今週来た政治レポートには、『国際比較で見て米国不動産は割安であるという考え方から、外国人の米国不動産投資が急増しているのである。米国不動産のグローバリゼーション(国際比較投資)が進展しつつあるのだ。』という文章が見られるようになっている。
フロリダに対する欧州とラテン・アメリカの富裕層の不動産投資は非常に活発である。割高なユーロから見れば米国不動産は非常にお買い得な状況を提供している。
また、自国に住宅金融制度が存在しないラテン・アメリカ諸国の人々にとっては、アメリカで不動産を買うほうが、早い・簡単・安い・便利という状況なのだ。
このトレンドは、かなり以前から徐々に進展していたが、ここ数年はアジア勢の米国不動産投資(日本人のハワイ、中国人のバンクーバー、シアトル)が急速に盛り上がっている。
外人にとっての有名所(市の中心部)から、全米の優良不動産(アメリカの心臓部?)に外人の不動産購入の対象が急拡大しており、『どこかで、外人の不動産購入を制限しなければならない』事態も発生するかもしれないと危惧されている。
まさに、世界の過剰貯蓄がアメリカに向かって流れ込んでいるのである。
アメリカの債券、株式、不動産と急速な広がりを見せている。
この状況に対して、立ち向かう武器をFedは持ち合わせていない。
Fedは、その双方にバブルの可能性があると考えており、投機色(=レバレッジ度合い)を減衰させるために9回も短期金利を引き上げた。しかし、その効果は現れていない。正確には、9回もの金利引上げが無ければ、もっと投機色の強い状況になっているのだろう。
不動産市場では、金融テクノロジーの発展を背景に、IO (Interest Only Mortgages)とか、 Option ARM’s (Extra Flexible Negative Amortization Mortgages:NegAm)など、innovative & exoticなファイナンシャル・テクノロジーが駆使されて、手元負担を減らして不動産が『気軽に購入できる』状態になっている。
しかも、企業の金余り、借り入れ需要減退から、金融機関は個人との金融取引を利益の源泉と考えており、その競争激化から住宅購入希望者に対する信用リスク管理は、大幅に緩和されている。
ここに来て、さらに油に火を注ぐ状況も加わってきている。今週来た政治レポートには、『国際比較で見て米国不動産は割安であるという考え方から、外国人の米国不動産投資が急増しているのである。米国不動産のグローバリゼーション(国際比較投資)が進展しつつあるのだ。』という文章が見られるようになっている。
フロリダに対する欧州とラテン・アメリカの富裕層の不動産投資は非常に活発である。割高なユーロから見れば米国不動産は非常にお買い得な状況を提供している。
また、自国に住宅金融制度が存在しないラテン・アメリカ諸国の人々にとっては、アメリカで不動産を買うほうが、早い・簡単・安い・便利という状況なのだ。
このトレンドは、かなり以前から徐々に進展していたが、ここ数年はアジア勢の米国不動産投資(日本人のハワイ、中国人のバンクーバー、シアトル)が急速に盛り上がっている。
外人にとっての有名所(市の中心部)から、全米の優良不動産(アメリカの心臓部?)に外人の不動産購入の対象が急拡大しており、『どこかで、外人の不動産購入を制限しなければならない』事態も発生するかもしれないと危惧されている。
まさに、世界の過剰貯蓄がアメリカに向かって流れ込んでいるのである。
アメリカの債券、株式、不動産と急速な広がりを見せている。
この状況に対して、立ち向かう武器をFedは持ち合わせていない。
[ 02:01 ]
[ 投資環境の認識 ]
これは覚えておきたい記事だ。後で考え直すためにも、掲載しておこう。
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オーストラリア不動産市況からみるポストバブル ( Wall Street Journal )
世界ではハウジング市況バブルに関する論議が始まったばかりだが、オーストラリアにおいては2002年に既にバブル対処策が採られていた。ハウジング市況のオーバーヒートを認識した中央銀行が金利を引き上げたのである。
2003年にも豪中央銀行は引き締めを続け、また一部の州では投機的な不動産購入を抑制するため、投資物件に特別税が課された。2004年には不動産市況が頭打ちとなり、2005年には横ばいで推移する。シドニーやメルボルンといった大都市では小幅ながら価格が低下した。
一部のオーストラリア人にとってはバッド・ニュースとなったが、国全体の経済は未だ健全を保っている。失業率はここ30年間で最低水準にあり、所得も増加基調にある。株式相場も6月半ばに高値を付けた。隠された需要があったことで、ハウジング価格の暴落が回避されたようである。
このようにオーストラリアの例をみる場合、ハウジング市況のブーム終焉が、必ずしも経済全般に打撃を与える必要がないことがわかる。ホームオーナーが住宅を手放さず、嵐を切り抜くならば、経済も安定を保つパターンである。もちろん、オーストラリアで今後、雇用が減少し、不動産市況にパニックが起きる可能性もあるが---。
日本の場合、株式および不動産バブルに対処するため、1989年と1990年において利上げが実施された。経済はしばしソフトランディングにとどまるものと予想されていたのであるが、10年以上にわたる後遺症が残ってしまった。オーストラリアでも、消費者負債は史上最高水準にあり、景気が軟化する際、かなりの数の家計が脆弱なポジションに取り残される。
グリンスパンは、いかなるバブルも、バブルの最中にはそれがバブルであるとは限定できず、そのため予防的措置をとれば、経済に不必要なダメージを与えてしまうと考えている。もちろんオーストラリアのように、バブルがコントロールを超えてしまう前に、対処することが大事であるとの意見も存在することは確かだが---。
オーストラリアでは、他の多くの国々と同様、インターネット・バブルのあと、ハウジング市況へとブームがシフトした。金利の低下、移民の増加、他の投資先の冴えないリターンなどの理由のほか、余剰資金を持つベイビーブーマーらがセカンド・ホームを積極的購入したことが要因と判断された。
2002年までにオーストラリアの住宅価格は年間20%のペースで上昇していた。パーティでは不動産の話、そして一攫千金を目的とした不動産投資の本などが、盛んに見られた。家の改修などに関するTVリアリティ・ショウなども人気を集めた。家計は負債を増やし、貯蓄率はオーストラリア史上では初めてのケースとしてゼロを切った。
オーストラリア中央銀行は2002年5月に、家計セクターの借り入れを抑制するため、利上げを開始。シドニーを含むニュー・サウス・ウェールズ州では、投資物件の販売に2.25%の特別税を課した。
2004年初頭に、ハウジング市況ブームは沈静。シドニーにおいては、2002年に全体の8割を占めていたオークション形式による住宅取引が、2004年半ばには3割へ低下。不動産関係のテレビ番組の人気も下火となった。
消費者支出の伸び率も、ハウジング市況がブームを迎えていたころの6%(年率)から、現在では3.5%程度へと低下した。ただしGDP成長率は、コモディティ・ブームがあることで、今年にも2%程度となる見込み。
オーストラリア本拠のAMPキャピタル・インベスターズ社アナリスト、シェイン・オリバー氏は、中国経済の内破、あるいは石油価格の急騰というような展開が生まれれば、オーストラリア経済も大打撃を受けると予想するが、確率の高いシナリオをしては長期にわたりオーストラリアの住宅価格が停滞する筋書きを提唱している。
テキサス州では80年代おわりから90年代頭にかけるエネルギー価格の急落、そして東南アジアでは1997年の通貨危機の時代に、経済と住宅価格が同調して暴落した。オーストラリアも、現在抱える以上に、外的なショック要因が生まれれば、経済への打撃が激しくなり、それが住宅価格を更に抑制する可能性もある。
米国住宅市況にバブルが生まれたのか、そしてそうだとすればその崩壊がどのような結果をもたらすのか、過去のバブルと同様、興味深い研究対象となっている。
========================================================
オーストラリア不動産市況からみるポストバブル ( Wall Street Journal )
世界ではハウジング市況バブルに関する論議が始まったばかりだが、オーストラリアにおいては2002年に既にバブル対処策が採られていた。ハウジング市況のオーバーヒートを認識した中央銀行が金利を引き上げたのである。
2003年にも豪中央銀行は引き締めを続け、また一部の州では投機的な不動産購入を抑制するため、投資物件に特別税が課された。2004年には不動産市況が頭打ちとなり、2005年には横ばいで推移する。シドニーやメルボルンといった大都市では小幅ながら価格が低下した。
一部のオーストラリア人にとってはバッド・ニュースとなったが、国全体の経済は未だ健全を保っている。失業率はここ30年間で最低水準にあり、所得も増加基調にある。株式相場も6月半ばに高値を付けた。隠された需要があったことで、ハウジング価格の暴落が回避されたようである。
このようにオーストラリアの例をみる場合、ハウジング市況のブーム終焉が、必ずしも経済全般に打撃を与える必要がないことがわかる。ホームオーナーが住宅を手放さず、嵐を切り抜くならば、経済も安定を保つパターンである。もちろん、オーストラリアで今後、雇用が減少し、不動産市況にパニックが起きる可能性もあるが---。
日本の場合、株式および不動産バブルに対処するため、1989年と1990年において利上げが実施された。経済はしばしソフトランディングにとどまるものと予想されていたのであるが、10年以上にわたる後遺症が残ってしまった。オーストラリアでも、消費者負債は史上最高水準にあり、景気が軟化する際、かなりの数の家計が脆弱なポジションに取り残される。
グリンスパンは、いかなるバブルも、バブルの最中にはそれがバブルであるとは限定できず、そのため予防的措置をとれば、経済に不必要なダメージを与えてしまうと考えている。もちろんオーストラリアのように、バブルがコントロールを超えてしまう前に、対処することが大事であるとの意見も存在することは確かだが---。
オーストラリアでは、他の多くの国々と同様、インターネット・バブルのあと、ハウジング市況へとブームがシフトした。金利の低下、移民の増加、他の投資先の冴えないリターンなどの理由のほか、余剰資金を持つベイビーブーマーらがセカンド・ホームを積極的購入したことが要因と判断された。
2002年までにオーストラリアの住宅価格は年間20%のペースで上昇していた。パーティでは不動産の話、そして一攫千金を目的とした不動産投資の本などが、盛んに見られた。家の改修などに関するTVリアリティ・ショウなども人気を集めた。家計は負債を増やし、貯蓄率はオーストラリア史上では初めてのケースとしてゼロを切った。
オーストラリア中央銀行は2002年5月に、家計セクターの借り入れを抑制するため、利上げを開始。シドニーを含むニュー・サウス・ウェールズ州では、投資物件の販売に2.25%の特別税を課した。
2004年初頭に、ハウジング市況ブームは沈静。シドニーにおいては、2002年に全体の8割を占めていたオークション形式による住宅取引が、2004年半ばには3割へ低下。不動産関係のテレビ番組の人気も下火となった。
消費者支出の伸び率も、ハウジング市況がブームを迎えていたころの6%(年率)から、現在では3.5%程度へと低下した。ただしGDP成長率は、コモディティ・ブームがあることで、今年にも2%程度となる見込み。
オーストラリア本拠のAMPキャピタル・インベスターズ社アナリスト、シェイン・オリバー氏は、中国経済の内破、あるいは石油価格の急騰というような展開が生まれれば、オーストラリア経済も大打撃を受けると予想するが、確率の高いシナリオをしては長期にわたりオーストラリアの住宅価格が停滞する筋書きを提唱している。
テキサス州では80年代おわりから90年代頭にかけるエネルギー価格の急落、そして東南アジアでは1997年の通貨危機の時代に、経済と住宅価格が同調して暴落した。オーストラリアも、現在抱える以上に、外的なショック要因が生まれれば、経済への打撃が激しくなり、それが住宅価格を更に抑制する可能性もある。
米国住宅市況にバブルが生まれたのか、そしてそうだとすればその崩壊がどのような結果をもたらすのか、過去のバブルと同様、興味深い研究対象となっている。
2005/07/11のBlog
[ 23:32 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
企業が猛烈な勢いで金を返すトレンド(=企業の体力強化・財務体質強化)が引き起こした、もうひとつの社会的な副産物があります。
反グローバリズムの動きです。
随分以前から、企業の国境を超えた競争は始まっていました。しかし、1990年代になって、その競争の度合いは劇的に激しくなりました。
所謂、Globalizationが進展し、
①世界中のどこで製造した商品がもっとも低コストなのか、
②どこで、どんな風に商品を販売したほうが儲かるのか、
などなど世界の企業は血眼になって競争しているのです。
景気が良い時でも、事業再編、製造拠点の最適化、選択と集中、コスト削減、リストラなどの手綱は緩むことがありません。景気が悪い時は、乾いたタオルを絞るような努力がさらに強化されました。それほど、国境を越えた企業間競争は激しいのです。
要するに、Globalization、Global Competitionに対して、企業は『ムダをソギ落とす』ことで対応しているのです。
つまり、Globalization、Global Competitionは、人、物、金に厳しい対応を迫っているのです。
物に厳しいとは、企業の提供する製品(農産物も含めて)やサービスへの価格低下圧力です。
金に厳しいとは、"お金"の価格である金利への低下圧力です。
人に厳しいとは、短期的にはリストラ圧力です。忠誠心をもって企業で働いていた労働者に対して、忠誠心のベースとなっていた古典的な労働者と企業の社会契約(終身雇用に代表されます)を撤回し、『外国の労働者よりもコストが高い、もしくは能力が劣るのなら、会社から去ってくれ!』という圧力です。
1999年のシアトルでのWTO会議が、反WTO、反グローバリゼイション、反貿易自由貿易の嵐の中で混乱したのは、先進国においても、途上国においても、、Globalization、Global Competitionの人に対する厳しさは基本的には変わらないという状況に、『もう、いい加減に、勘弁してくれー、もう嫌だー!』という叫びだったのだと思われます。
反グローバリズムの動きです。
随分以前から、企業の国境を超えた競争は始まっていました。しかし、1990年代になって、その競争の度合いは劇的に激しくなりました。
所謂、Globalizationが進展し、
①世界中のどこで製造した商品がもっとも低コストなのか、
②どこで、どんな風に商品を販売したほうが儲かるのか、
などなど世界の企業は血眼になって競争しているのです。
景気が良い時でも、事業再編、製造拠点の最適化、選択と集中、コスト削減、リストラなどの手綱は緩むことがありません。景気が悪い時は、乾いたタオルを絞るような努力がさらに強化されました。それほど、国境を越えた企業間競争は激しいのです。
要するに、Globalization、Global Competitionに対して、企業は『ムダをソギ落とす』ことで対応しているのです。
つまり、Globalization、Global Competitionは、人、物、金に厳しい対応を迫っているのです。
物に厳しいとは、企業の提供する製品(農産物も含めて)やサービスへの価格低下圧力です。
金に厳しいとは、"お金"の価格である金利への低下圧力です。
人に厳しいとは、短期的にはリストラ圧力です。忠誠心をもって企業で働いていた労働者に対して、忠誠心のベースとなっていた古典的な労働者と企業の社会契約(終身雇用に代表されます)を撤回し、『外国の労働者よりもコストが高い、もしくは能力が劣るのなら、会社から去ってくれ!』という圧力です。
1999年のシアトルでのWTO会議が、反WTO、反グローバリゼイション、反貿易自由貿易の嵐の中で混乱したのは、先進国においても、途上国においても、、Globalization、Global Competitionの人に対する厳しさは基本的には変わらないという状況に、『もう、いい加減に、勘弁してくれー、もう嫌だー!』という叫びだったのだと思われます。
[ 20:53 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
企業は、繰り返し書いたように、金を借りない状態ですから、企業向けの債券金利には低下圧力が働きます。
しかし、国は景気浮揚策と銘打って、アメリカは減税、日本は道路・橋などの公共事業に税金を投入します。いずれも政府の財政赤字は急ピッチで上昇しますから、その赤字を埋め合わせる為に、(最近はややマシになったとはいえ)、巨額の国債を発行しなければなりません。
したがって、企業向けと異なって、政府向けの国債金利には上昇圧力が働いているのです。ただ、世界の銀行が競って国債を買い増し続けていますから、その上昇圧力が顕在化していないのですが、、、、
この社債と国債の異なる状況が、両者の金利差の縮小につながっているのです。
しかし、1992年以降だけみても、1997年の方が今よりも金利差は小さいように見えます。
であれば、社債・国債の金利差は、維持できないほどではないかもしれません。
少なくとも、異常に小さな金利差では無いと思います。
なお、日本では、いつだったかは忘れましたが、NTTの社債金利が、国債の金利を下回って発行されたことがありました。
しかし、国は景気浮揚策と銘打って、アメリカは減税、日本は道路・橋などの公共事業に税金を投入します。いずれも政府の財政赤字は急ピッチで上昇しますから、その赤字を埋め合わせる為に、(最近はややマシになったとはいえ)、巨額の国債を発行しなければなりません。
したがって、企業向けと異なって、政府向けの国債金利には上昇圧力が働いているのです。ただ、世界の銀行が競って国債を買い増し続けていますから、その上昇圧力が顕在化していないのですが、、、、
この社債と国債の異なる状況が、両者の金利差の縮小につながっているのです。
しかし、1992年以降だけみても、1997年の方が今よりも金利差は小さいように見えます。
であれば、社債・国債の金利差は、維持できないほどではないかもしれません。
少なくとも、異常に小さな金利差では無いと思います。
なお、日本では、いつだったかは忘れましたが、NTTの社債金利が、国債の金利を下回って発行されたことがありました。
[ 20:45 ]
[ 投資環境の認識 ]
前回に続いて、アメリカの不動産バブルが順調に推移している証左が、また出てきました。今回も友人の優秀なブローカーが教えてくれました。
前回は、未完成のマンションを完成前に売り飛ばす回転売買を繰り返して、大儲けしょうという『Condo Flip.com』でした。
今回は、ST Francis Mortgage Corporationという会社が提供している、『忍者ローン(NINJAローン)』です。
この商品は、通常不動産を購入するためのローンを借りる際に必要とされる条件(収入、職業、資産状況がちゃんとしていること)を全く審査しないで(目をつぶって)融資しますよ!というローンです。
つまり、NINJAとは、
No Income(収入無くてもOK!)
No Job&Asset(働いてなくてもOK!、無一文でもOK!)
という意味だそうです。
前回は、未完成のマンションを完成前に売り飛ばす回転売買を繰り返して、大儲けしょうという『Condo Flip.com』でした。
今回は、ST Francis Mortgage Corporationという会社が提供している、『忍者ローン(NINJAローン)』です。
この商品は、通常不動産を購入するためのローンを借りる際に必要とされる条件(収入、職業、資産状況がちゃんとしていること)を全く審査しないで(目をつぶって)融資しますよ!というローンです。
つまり、NINJAとは、
No Income(収入無くてもOK!)
No Job&Asset(働いてなくてもOK!、無一文でもOK!)
という意味だそうです。
右の表は、ST Francis Mortgage CorporationのサイトからCopyしたものですが、NINJAの文字が高らかに宣言されています。
こういう商品の前提・背景は、
①不動産価格が上昇するのだから、払ってもらえなくても、不動産を処分すれば、損はしないはずだ。
②顧客の審査しない商品だから、客もそれなりにウサンクサイのだが、法外な手数料を取れる利幅の大きな商品なので、ぼろ儲けできるのだ。
というものです。
1980年代には、日本の銀行が、不動産の担保価値の120%程度も融資しましたが、上記①、②のような考え方が背景にありました。
バブルは順調に進展しています。
バブルの香りは、"こんがり焼けたトーストのバターのいい香り"のごとく美味しい香りです。相場として早く降りすぎないように注意しながら、降りるときは『この調整を待ってたのです。ここが絶好の買いチャンス』などと、馬鹿な事は言わずに、脱兎のごとく逃げようという覚悟でいます。
こういう商品の前提・背景は、
①不動産価格が上昇するのだから、払ってもらえなくても、不動産を処分すれば、損はしないはずだ。
②顧客の審査しない商品だから、客もそれなりにウサンクサイのだが、法外な手数料を取れる利幅の大きな商品なので、ぼろ儲けできるのだ。
というものです。
1980年代には、日本の銀行が、不動産の担保価値の120%程度も融資しましたが、上記①、②のような考え方が背景にありました。
バブルは順調に進展しています。
バブルの香りは、"こんがり焼けたトーストのバターのいい香り"のごとく美味しい香りです。相場として早く降りすぎないように注意しながら、降りるときは『この調整を待ってたのです。ここが絶好の買いチャンス』などと、馬鹿な事は言わずに、脱兎のごとく逃げようという覚悟でいます。
2005/07/10のBlog
[ 21:49 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
日本、大陸欧州、中国などエマージング諸国は対米貿易黒字を増大させています。
つまり、たんまり儲けているのです。ならば、日本、大陸欧州は、儲けたお金で国内景気(=国内消費)の活性化を進めているかというと、No!です。
国内消費の活性化は、財政赤字の悪化、政府収入の減少、規制緩和によるお上の権限縮小を伴うので、基本的に拒否なのです。100年の習慣を変えるリスクにおびえているとも言えます。
そういう状態であれば、二つのことが発生します。
①貯まりに貯まった貿易黒字(受け取ったUS$)は、預金されて国内投資には向かいません。US$のまま預金されるということは、アメリカの銀行に預金されるという事です。つまりアメリカの銀行には、アメリカ企業からだけでなく、海外からも猛烈な勢いでお金が還流してきているのです。アメリカの企業は新規に金を借りてくれません。仕方が無いので、アメリカの銀行は債券を買い続けます。それも次から次へと、際限なく、、、、 したがって、アメリカの債券の価格は途方も無く上昇します。全米の銀行が競って債券を買うのですから、需給関係からみて当然です。つまり、グリーンスパンも驚くほどに、アメリカの金利は低下したのです。
②このように、世界中から資金がアメリカの銀行に向かって流れ込んで、アメリカの銀行は債券を買い漁る結果、『財政、貿易の巨大な赤字で、誰もアメリカの債券など買わなくなって、US$は暴落する』というシナリオを発生不可能状態になっております。日本と大陸欧州の国内景気活性化の政策が発動されるような状況にならなければ、このまま不思議なUS$高は維持される可能性が強いのです。
つまり、たんまり儲けているのです。ならば、日本、大陸欧州は、儲けたお金で国内景気(=国内消費)の活性化を進めているかというと、No!です。
国内消費の活性化は、財政赤字の悪化、政府収入の減少、規制緩和によるお上の権限縮小を伴うので、基本的に拒否なのです。100年の習慣を変えるリスクにおびえているとも言えます。
そういう状態であれば、二つのことが発生します。
①貯まりに貯まった貿易黒字(受け取ったUS$)は、預金されて国内投資には向かいません。US$のまま預金されるということは、アメリカの銀行に預金されるという事です。つまりアメリカの銀行には、アメリカ企業からだけでなく、海外からも猛烈な勢いでお金が還流してきているのです。アメリカの企業は新規に金を借りてくれません。仕方が無いので、アメリカの銀行は債券を買い続けます。それも次から次へと、際限なく、、、、 したがって、アメリカの債券の価格は途方も無く上昇します。全米の銀行が競って債券を買うのですから、需給関係からみて当然です。つまり、グリーンスパンも驚くほどに、アメリカの金利は低下したのです。
②このように、世界中から資金がアメリカの銀行に向かって流れ込んで、アメリカの銀行は債券を買い漁る結果、『財政、貿易の巨大な赤字で、誰もアメリカの債券など買わなくなって、US$は暴落する』というシナリオを発生不可能状態になっております。日本と大陸欧州の国内景気活性化の政策が発動されるような状況にならなければ、このまま不思議なUS$高は維持される可能性が強いのです。
[ 21:14 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
一回、議論を整理します。
世界の企業は、Globalization、Global Competitionの進展という、国境を越えた競争にさらされて、財務体質の強化に取り組みました。また、1990年以降、2000年以降の景気後退期には、リストラ、部門縮小(選択と集中という名の下に)を進めました。
その結果もたらされたのが、借金返済による銀行への大規模な資金還流と、財務レバレッジ低下による景気減速でした。
また、日本と大陸欧州は過去100年の習慣に従って、輸出企業優遇策をとり、為替介入を含む輸出主導の景気回復を図りました。しかし、国内消費の活性化は、財政赤字の悪化、政府収入の減少、規制緩和によるお上の権限縮小を伴うので、基本的に拒否の姿勢でした。
そんな中、英米は、経済の60%以上を占める消費を活性化させることで経済を再興させる正攻法を採用しました。
このように景気が悪化した時の各国政府の処方箋・対応方法が、まったく正反対であることが、アメリカの消費の爆発を必要以上に促進し、日本・大陸欧州の輸出産業の利益を実力以上に増大させているのです。
このことに、アメリカは頭にきているのです。最近は、日本・大陸欧州に中国も加わってきたのですから、なおさら頭にきているのです。
これが、過剰黒字罪悪論の背景です。
世界の企業は、Globalization、Global Competitionの進展という、国境を越えた競争にさらされて、財務体質の強化に取り組みました。また、1990年以降、2000年以降の景気後退期には、リストラ、部門縮小(選択と集中という名の下に)を進めました。
その結果もたらされたのが、借金返済による銀行への大規模な資金還流と、財務レバレッジ低下による景気減速でした。
また、日本と大陸欧州は過去100年の習慣に従って、輸出企業優遇策をとり、為替介入を含む輸出主導の景気回復を図りました。しかし、国内消費の活性化は、財政赤字の悪化、政府収入の減少、規制緩和によるお上の権限縮小を伴うので、基本的に拒否の姿勢でした。
そんな中、英米は、経済の60%以上を占める消費を活性化させることで経済を再興させる正攻法を採用しました。
このように景気が悪化した時の各国政府の処方箋・対応方法が、まったく正反対であることが、アメリカの消費の爆発を必要以上に促進し、日本・大陸欧州の輸出産業の利益を実力以上に増大させているのです。
このことに、アメリカは頭にきているのです。最近は、日本・大陸欧州に中国も加わってきたのですから、なおさら頭にきているのです。
これが、過剰黒字罪悪論の背景です。
[ 20:27 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
さて、1990年以降の日本、2000年以降のアメリカ、英国、大陸欧州、日本では、いずれも景気が悪化しました。
景気が悪化した際に、企業はさらに財務体質改善・強化を目指して、借金減らしを推進しました。企業の財務レバレッジが低下したのです。通常、企業の財務レバレッジが低下すれば、経済活動が低下します。
企業の財務レバレッジとは、信用で株式を売買するようなもので、自己資金に借り入れなどの他人の資金を加えて、積極的な経営をすることです。ですから、『借金減らし=財務レバレッジ低下=経済活動の低下=景気の悪化の加速』、という悪循環が発生します。
このように景気が悪化した時の各国政府の処方箋・対応方法が、実は今日アメリカから改めて非難され始めたのです。
経済の60%以上が消費ですから、景気を良くするということは、消費を良くするという事と同意語です。アメリカや英国は、その通り消費をてこ入れすることによって、景気回復を図りました。そして景気回復に成功しました。
しかし、日本と大陸欧州は、消費蔑視です。とかく消費を『無駄遣い』とみなす傾向があります。
したがって、景気回復の為に減税とかは完全に無視状態です。そもそも減税は財政の悪化、政府収入の減少=政府の力の後退ですから、役所は嫌悪感を持っています。むしろ増税して、『民間の無駄な活動ではなく、政府が音頭を取って、企業優遇政策のために金を使った方が良い』と考えているようです。
そこで、企業を優遇し、輸出で景気を良くすることしか頭に浮かびませんでした。民間消費など、眼中に無いのです。したがって、悪気は無いのですが、ついつい為替に介入して、自国通貨を安くして、輸出産業の競争力に協力します。悪気なんかありません。当然の国策と教えられてきたのですから、一切の疑いが無いのです。
国家による企業優遇措置や為替の介入に関しては、『悪気が無くても、アンフェア(ルール違反)であることには違いない』と感じるのが、英米です。日本、大陸欧州は、当然の権利だと思っています。
この基本的な態度の違いは、1800年代の産業革命時代に発しています。
民間資本を中心として経済を進展させた英米と、民間資本の育成よりは、国家資本主導で輸出産業育成で経済を成り立たせようとした日本と大陸欧州の基本的な違いは、脈々と21世紀まで続いているのです。
私は、盲目的に英米を賞賛してはいません。
英米は基本的に非常にズル賢いのです。競争優位にある状態を維持するために、我田引水的な理論を構築します。また、最終手段としての軍事力を確保します。つまり、国家利益(National Interest)のためには、にこにこ笑って、相手の後ろから頭を殴ることをいとわないのです。
しかし、なんでも武力に訴えるわけには行かないのが現代の政治外交です。屁理屈でもいいから、理論をでっち上げるのは、政治外交上は重要なのです。この辺は、われわれも学ぶ必要があります。さらには、最終手段としても軍事力の確保も重要ですから、冷静になって取り組まなければなりません。
景気が悪化した際に、企業はさらに財務体質改善・強化を目指して、借金減らしを推進しました。企業の財務レバレッジが低下したのです。通常、企業の財務レバレッジが低下すれば、経済活動が低下します。
企業の財務レバレッジとは、信用で株式を売買するようなもので、自己資金に借り入れなどの他人の資金を加えて、積極的な経営をすることです。ですから、『借金減らし=財務レバレッジ低下=経済活動の低下=景気の悪化の加速』、という悪循環が発生します。
このように景気が悪化した時の各国政府の処方箋・対応方法が、実は今日アメリカから改めて非難され始めたのです。
経済の60%以上が消費ですから、景気を良くするということは、消費を良くするという事と同意語です。アメリカや英国は、その通り消費をてこ入れすることによって、景気回復を図りました。そして景気回復に成功しました。
しかし、日本と大陸欧州は、消費蔑視です。とかく消費を『無駄遣い』とみなす傾向があります。
したがって、景気回復の為に減税とかは完全に無視状態です。そもそも減税は財政の悪化、政府収入の減少=政府の力の後退ですから、役所は嫌悪感を持っています。むしろ増税して、『民間の無駄な活動ではなく、政府が音頭を取って、企業優遇政策のために金を使った方が良い』と考えているようです。
そこで、企業を優遇し、輸出で景気を良くすることしか頭に浮かびませんでした。民間消費など、眼中に無いのです。したがって、悪気は無いのですが、ついつい為替に介入して、自国通貨を安くして、輸出産業の競争力に協力します。悪気なんかありません。当然の国策と教えられてきたのですから、一切の疑いが無いのです。
国家による企業優遇措置や為替の介入に関しては、『悪気が無くても、アンフェア(ルール違反)であることには違いない』と感じるのが、英米です。日本、大陸欧州は、当然の権利だと思っています。
この基本的な態度の違いは、1800年代の産業革命時代に発しています。
民間資本を中心として経済を進展させた英米と、民間資本の育成よりは、国家資本主導で輸出産業育成で経済を成り立たせようとした日本と大陸欧州の基本的な違いは、脈々と21世紀まで続いているのです。
私は、盲目的に英米を賞賛してはいません。
英米は基本的に非常にズル賢いのです。競争優位にある状態を維持するために、我田引水的な理論を構築します。また、最終手段としての軍事力を確保します。つまり、国家利益(National Interest)のためには、にこにこ笑って、相手の後ろから頭を殴ることをいとわないのです。
しかし、なんでも武力に訴えるわけには行かないのが現代の政治外交です。屁理屈でもいいから、理論をでっち上げるのは、政治外交上は重要なのです。この辺は、われわれも学ぶ必要があります。さらには、最終手段としても軍事力の確保も重要ですから、冷静になって取り組まなければなりません。
[ 19:50 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
さて、世界の企業から銀行に向かって、猛烈な勢いでお金が還流してきました。しかも、企業は新規に金を借りてくれません。仕方が無いので、日米の銀行は債券を買い続けます。それも次から次へと、際限なく、、、、 したがって、日米の債券の価格は際限なく上昇します。債券の需給関係からみて当然の動きです。つまり、金利は際限なく低下したのです。
世界中で、企業が『金は、いらない、むしろ返す。』と言っているのです。これでは、お金の値段(金利は)下落するしかなかったのです。
世界中で、企業が『金は、いらない、むしろ返す。』と言っているのです。これでは、お金の値段(金利は)下落するしかなかったのです。
さて、金利が下がって行く環境で、消費者の行動に関しては、日、米、英国、大陸欧州の間で大きな違いが生じました。
アメリカと英国の消費者は、バカスカ物を買いました。消費を猛烈に拡大したのです。
しかし、日本と大陸欧州の消費者は、将来不安から、消費を抑制し、将来に備えて貯蓄に励みました。
何故、こんなに同じ人間なのに、消費行動が異なるのでしょう?
アメリカ人はキリギリスなんだ、あいつらは将来を考えない馬鹿者なんだ、といった単純な反応は間違っています。
人間は全体としては、色々考えて、だいたい合理的に行動しているのですから。(パニック時やプレッシャーを受けている時の人間の行動は、別です。それは、ここ<行動ファイナンス関係>に書きました。)
つまり、アメリカや英国では消費するのが合理的で、日本や大陸欧州では貯蓄をするのが合理的だという社会的条件・環境になっていると考えるべきなのです。
(アメリカや英国では株式に投資するのが合理的で、日本や大陸欧州では債券に投資するのが合理的だという事ではありません。)
私の認識は、以下のようなものです。
①アメリカや英国では、Consumer Finance(消費者金融)が発展していて、消費者が安く、簡単にお金を借りられるような便利なサービスを提供する安全な(ちゃんとした)会社が豊富にあって、消費をする人にとって、とても心地よい社会になっている。
特にアメリカでは、1990年代に多くの銀行が、利幅の薄い企業向け貸し出しに見切りをつけて、当時は成長余地が大きく、利幅も大きかったConsumer Finance Businessに大挙してなだれ込みました。その結果、消費者の利便性、お金を借りるコスト、手間はドンドン改善したのです。しかも銀行がこの分野で猛烈な競争を繰り広げた結果、利便性は超スピードで向上し、アメリカは『世界でもっとも消費者が優遇される国』になったのです。
②大陸欧州や日本は、資金を企業に優先的に安く(市場価格以下で)提供する国家政策が100年以上継続してきた。そのため消費者には、資金を融通する企業を冷遇し、貯蓄を奨励する国家政策が採用されてきた。したがって、消費者が安く、簡単にお金を借りられるような便利な</b>サービスを提供する安全な(ちゃんとした)会社が存在せず、高金利をむさぼるアングラ的なサラ金が跋扈するような、消費をする人にとって、不便極まり無い社会になっている。
つまり、日本や大陸欧州は、世界の中で『消費者が冷遇されている国』と言えるのです。
特に日本に関しては、企業に市場価格以下の安い金利で資金を貸し出し、消費者には市場価格とくらべて非常に割高な金利でしか資金を貸し出さない状態が続いています。
これが為に、企業は資金を借りようとし、消費者は(その名前とは裏腹に)貯蓄せざるを得ないような地位に追い込まれていると考えるのが正当でしょう。
3番目の図は、アメリカの小売売り上げ
アメリカと英国の消費者は、バカスカ物を買いました。消費を猛烈に拡大したのです。
しかし、日本と大陸欧州の消費者は、将来不安から、消費を抑制し、将来に備えて貯蓄に励みました。
何故、こんなに同じ人間なのに、消費行動が異なるのでしょう?
アメリカ人はキリギリスなんだ、あいつらは将来を考えない馬鹿者なんだ、といった単純な反応は間違っています。
人間は全体としては、色々考えて、だいたい合理的に行動しているのですから。(パニック時やプレッシャーを受けている時の人間の行動は、別です。それは、ここ<行動ファイナンス関係>に書きました。)
つまり、アメリカや英国では消費するのが合理的で、日本や大陸欧州では貯蓄をするのが合理的だという社会的条件・環境になっていると考えるべきなのです。
(アメリカや英国では株式に投資するのが合理的で、日本や大陸欧州では債券に投資するのが合理的だという事ではありません。)
私の認識は、以下のようなものです。
①アメリカや英国では、Consumer Finance(消費者金融)が発展していて、消費者が安く、簡単にお金を借りられるような便利なサービスを提供する安全な(ちゃんとした)会社が豊富にあって、消費をする人にとって、とても心地よい社会になっている。
特にアメリカでは、1990年代に多くの銀行が、利幅の薄い企業向け貸し出しに見切りをつけて、当時は成長余地が大きく、利幅も大きかったConsumer Finance Businessに大挙してなだれ込みました。その結果、消費者の利便性、お金を借りるコスト、手間はドンドン改善したのです。しかも銀行がこの分野で猛烈な競争を繰り広げた結果、利便性は超スピードで向上し、アメリカは『世界でもっとも消費者が優遇される国』になったのです。
②大陸欧州や日本は、資金を企業に優先的に安く(市場価格以下で)提供する国家政策が100年以上継続してきた。そのため消費者には、資金を融通する企業を冷遇し、貯蓄を奨励する国家政策が採用されてきた。したがって、消費者が安く、簡単にお金を借りられるような便利な</b>サービスを提供する安全な(ちゃんとした)会社が存在せず、高金利をむさぼるアングラ的なサラ金が跋扈するような、消費をする人にとって、不便極まり無い社会になっている。
つまり、日本や大陸欧州は、世界の中で『消費者が冷遇されている国』と言えるのです。
特に日本に関しては、企業に市場価格以下の安い金利で資金を貸し出し、消費者には市場価格とくらべて非常に割高な金利でしか資金を貸し出さない状態が続いています。
これが為に、企業は資金を借りようとし、消費者は(その名前とは裏腹に)貯蓄せざるを得ないような地位に追い込まれていると考えるのが正当でしょう。
3番目の図は、アメリカの小売売り上げ
[ 09:56 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
欧州の企業は、日米の企業が借金を減らし、銀行預金を増加させている時に、どうしていたかを見てみましょう。
欧州(ヨーロッパ)とはいっても、英国と大陸ヨーロッパ(ユーロ圏)では、様相がずいぶん異なります。
図の上は大陸欧州(ユーロ圏)の企業です。
2000年以降、借金の増加は止まりました。しかし、減ってはいません。これから減るのかもしれません。
もし、そうだとすれば、リストラ、設備投資削減がこれから始まるのでしょうか?
だとすれば、大陸欧州の景気は心配ですし、マーストリヒト条約(Growth & Stability Pact)で決められた、財政赤字上限GDP比3%は、宇宙のかなたに追放されることでしょう。
欧州(ヨーロッパ)とはいっても、英国と大陸ヨーロッパ(ユーロ圏)では、様相がずいぶん異なります。
図の上は大陸欧州(ユーロ圏)の企業です。
2000年以降、借金の増加は止まりました。しかし、減ってはいません。これから減るのかもしれません。
もし、そうだとすれば、リストラ、設備投資削減がこれから始まるのでしょうか?
だとすれば、大陸欧州の景気は心配ですし、マーストリヒト条約(Growth & Stability Pact)で決められた、財政赤字上限GDP比3%は、宇宙のかなたに追放されることでしょう。
-
図の下側は、英国です。
薄くて見づらくてスイマセン。
いやー、ノー天気!
バブル崩壊による萎縮なんて、どこにも見えません。
ただし、これでも英国企業は、『ウミ出し、リストラ』をした、と言われているのですが、本当かしら???
ただし、英国企業の貯蓄は増加しているらしいので、稼いでいるうえに、借金も増やして、したたかに拡張している英国企業ということかもしれません。または、何か"統計上のひずみ"があるかもしれません。
しかし、いずれにしても世界の企業の中にあって、英国企業だけは元気な活動をしているのです。
図の下側は、英国です。
薄くて見づらくてスイマセン。
いやー、ノー天気!
バブル崩壊による萎縮なんて、どこにも見えません。
ただし、これでも英国企業は、『ウミ出し、リストラ』をした、と言われているのですが、本当かしら???
ただし、英国企業の貯蓄は増加しているらしいので、稼いでいるうえに、借金も増やして、したたかに拡張している英国企業ということかもしれません。または、何か"統計上のひずみ"があるかもしれません。
しかし、いずれにしても世界の企業の中にあって、英国企業だけは元気な活動をしているのです。
[ 09:26 ]
[ 大局観、テーマ、見識 ]
次に、アメリカの企業行動を見てみましょう。
1番目の図ですが、線が下を向いている時は、以前より借金を増やしており、線が上を向いている時は借金を減らしていることをあらわしています。ゼロよりも下にある時は、借金が返済よりも多く、借金の合計が増加しており、ゼロよりも上にあれば、銀行に金を返している状態です。
アメリカの企業は基本的には積極的な拡張的な行動を続けてみました。フロンティア精神旺盛、"私がやるのだ!"という気概、いろいろあるでしょうが、萎縮という文字は辞書に無いという感じでした。
しかし、そんなアメリカ企業も、2000年以降のバブル崩壊は心底ダメージを食らったようで、2000年に入るや否や、借金減らしが異常な速さで進展し、2002年には日本同様の『銀行に金を返す』ようになりました。
1番目の図ですが、線が下を向いている時は、以前より借金を増やしており、線が上を向いている時は借金を減らしていることをあらわしています。ゼロよりも下にある時は、借金が返済よりも多く、借金の合計が増加しており、ゼロよりも上にあれば、銀行に金を返している状態です。
アメリカの企業は基本的には積極的な拡張的な行動を続けてみました。フロンティア精神旺盛、"私がやるのだ!"という気概、いろいろあるでしょうが、萎縮という文字は辞書に無いという感じでした。
しかし、そんなアメリカ企業も、2000年以降のバブル崩壊は心底ダメージを食らったようで、2000年に入るや否や、借金減らしが異常な速さで進展し、2002年には日本同様の『銀行に金を返す』ようになりました。