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おかねのこねた : 賢く、楽しく、ユックリ投資 by 春山昇華
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2006/07/14のBlog
[ 22:33 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
復活のポイントは、
①まずは、ぬるま湯体質から脱却して、『しっかりとした競争力のある規律』が導入される事です。コストカットは、その代表的な1面です。
②そして、魅力の有る車を継続的に生産できるエネルギッシュな会社に変身できるか、です。

日産の場合は、
①はコスト・カットでした。鉄鋼の納入価格の値引き要請は厳しいものがあったと言われています。 しかし、全体の取引社数を減らすことで、品質の良い製品を過去よりも低価格で提供してくれる会社には購入数量の大幅増加を約束することで、コストカットを実現したのです。 日産にとっても、納入される部品の平均品質が向上するわけですから、"一粒で二度美味しい"手法でした。
②は、高品質な車に変身させ、かつ値上げしました。 排気量の大きなエンジンを搭載し、高級感を演出し、価格上昇を納得させていきました。 エンジンは種類を減らしました。 一時は、2500cc、3500ccの2個のエンジンを全ての車に搭載していました。 エンジンは、開発に巨額の投資を必要とします。ですから、多く生産すればするほど、利益率が向上します。 エンジンの種類は少なくても、ライバルよりも大排気量でユッタリした上級感を得られるので、顧客も満足でした。 

また、フランスと日本の技術者の交流は盛んだったようです。これは、フランスにルノーのノンビリ体質も変える効果も大だったと思います。
(右上は日産買収後のルノーの株価)
----------------------------------------
三菱自動車の復活は、少し違ったStoryです。
特集①のリストラ復活株に投資!、三菱自動車に関連記事を書いていますので、時間があれば読んでください)

三菱自動車ですが、ダイムラーに生産技術の高さを評価されて、ダイムラー(メルセデス・ベンツ)が事実上の子会社化を薦めていました。 

当時ダイムラーは、ベンツの品質低下に悩んでいました。 アメリカの消費者レポートでの評価が毎月低下を続けていました。 現在でも売られているEクラス、Cクラスの評価は散々です。 特にEクラスは初期不良が多く、クレームが多く、利益が低い状態だったという記事を読んだことがあります。 Cクラスはコストカットのし過ぎで安っぽい状態です。 ですから、BMWにドンドン負けてシェアを奪われていました。

ですから、生産品質で手を抜いていた三菱に気づいた時のダイムラーは、『クライスラーに続いて何て会社を買ったのだろう』と憤慨したハズです。 まあ、自分の銘柄選択能力の低さを自分で責めるしか無いのですが、、、
そういうわけで、ダイムラーはサッサと三菱自動車から手を引いてしまいました。

それが三菱自動車には幸いしました。 
①生きるか死ぬかの瀬戸際に追い詰められたので、背水の陣をとらざるを得ませんでした。
②三菱グループの支援を得て、一定期間の倒産を回避できました。
③フルラインアップの自動車メーカーを捨てて、得意分野に集中することで突破口を見出すことにしました。
④社員は真剣に取り組みました。
⑤吹っ切れたので、他車とは違った持ち味の車を出すことが出来ました。

右の写真のアイ(i)などは、吹っ切れた代表例ですね。
私も欲しいです。 きっと生活が楽しくなると思うんです。
速くなくても良い、楽しくて、質感があって、その車の横にいるだけでも気持ちがウキウキする、、、それが良いのです、、、本当、、

さて、ではクライスラーが何故成功とはいえないのか?
そして、GM/ルノー・日産は、どんな復活劇を想定できるのか?
第3回へ続きます
[ 21:36 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
個人投資家にとって、自動車株はうれしい存在でした。

カルロス・ゴーンが、1999年3月に日産の社長になって、リストラを成功させて、株価を大幅に上昇させました。 この時ゴーン氏のやる気・実行力を信じて投資に成功した人は、まだ多くはなかったと思います。
(右は、10年間のチャート)
しかし、三菱自動車の時は、日産自動車の記憶が鮮明でしたから、多くの個人投資家が、日産の夢よ再び!という気持ちで投資したと思います。 私もそうでした。 このときは自分でディーラーに行きましたし、発表された新車も自分で試乗したりしました。 なんと言っても、社員が一丸となって頑張っていました。
(チャートは、過去2年です)
さて、今回はルノー/日産自動車連合が、アメリカ最大の自動車会社GMを救済しようというのです。 イメージは、30年後に弱々しくなり、年金債務に押しつぶされそうになったトヨタをインドのタタモーターが救済するというような感じです。 こういえば、事の重大さが理解できると思います。
(右は、GMの5年チャート)
このような巨大買収(まだ提携と言ってますが、、)の事例は、1998年にあります。
ドイツのダイムラー(メルセデス・ベンツ)が、アメリカのBig3の末っ子で倒産寸前のクライスラーを買収しています。
右のチャートは買収後のダイムラークライスラーの悲惨なチャートです。
日産自動車、三菱自動車は復活に成功し、投資家も非常にハッピーです。 しかし、クライスラーを買収したダイムラークライスラー社の株価は冴えません。経営者は、いまだに剣山の上に座っている気持ちです。 クライスラーなど分離売却してしまえ!と言われてもいます。

さて、この違いはどこから発生したのか?
私なりに考えてみました。
その②に書きます。
IBES集計
2006/07/13のBlog
[ 20:42 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
[関連したBlog]で、世界の株に関して、この半年で今が一番強気なのです、と書きました。

相当に安くなっている株、トコトン嫌われた株、無視されて放置された株、そんな銘柄がゴロゴロ転がっている状態になってきたからです。 みんなが弱気になっている今こそチャンスなのです。
過去1年間のTOPIXのパフォーマンスを見てみましょう。

ワースト3は、
1、ゴム製品
2、水産・農林業
3、その他金融
となっています。

1、2は、興味が無いので、わかりません。
3、その他金融は、消費者金融革命という特集で書いているように、長期的に日本で最も発展する企業群だと判断しているセクターです。

特に最近の国会審議の動きは、所詮、日米当局のシナリオに沿った出来レース、、安く買わせてくれてありがとう! で書いたように、小泉・ブッシュが始めた『日米規制緩和および競争政策イニシアティブ』に沿って進展しています。

ゴールは近いのです。
悪材料が机の上に乗ってしまって、みんなが見てしまったのです。
グレーゾーン金利が廃止され、上限金利が下がる、
利上げで調達金利があがる、
信用データベースが独占できなくなる、、
これらの悪材料が、出るたびに、ズルズルと下がったのです。

悪材料はみんなが知ったら終わりです。
ここに逆張りの真骨頂が発揮できるチャンスが出現するのです。

これまで、チャンスが来ます、と言い続けてきました。
今、最初の橋頭堡を築くときが来たのだと思います。
それは、今月だと思います。
その他金融に含まれる銘柄は、右のようなものです。クリックして拡大して見てください。
2006/07/12のBlog
数日前のブログ記事で、"資源・エネルギー バブル宣言"をしました。
<<参考:>資源・エネルギー バブル宣言① 資源・エネルギー バブル宣言② >>
したがって、今後は『***は、+++であるべきだから、**を買う、または売る』というような考え方とは離別しました。 換言すれば、勝負を正面から挑むことは終了しました。 まあ、基本は高見の見物です。

先週は面白い記事がFTにでていました。
やや斜に構えて読んでみました。
最初の記事は、石油が足らない、枯渇だと騒がないで、地球上に万遍なく、しかもたっぷり(少なくとも164年分)ある石炭を有効活用しようという記事です。

石炭を使った発電コストは、$30~$40で、原子力(40~60)よりも安いし、原子力のように恐ろしく無い。 ちゃんと努力すれば、そこそこクリーンで環境にも今よりもやさしくなる、、、そんな内容です。ちなみに、日本のように煤煙対策を施すだけでも十分にクリーンになりますし、この日本の技術は最高なのです。

CTL(石炭の液化)や、ガス化もプロジェクトが進み始めてます。
ただ、アメリカの最初のCTLは、5000バーレル/dayのものが、2010年からの稼動ですし、中国の70,000バーレル/dayのものは、2012年稼動と、随分先の話です。ですから、しばらくは石炭をクリーンに燃やすことを推進すべきなのでしょうね。

でも、石炭の活用が本格化すれば、原油の価格はどうなるのでしょうか? さらには、枯渇論は、どうなるのかしら???
次は、カナダのオイルサンドの記事です。
オイルサンドのことは、以前オイル・サンドを改めて考える という記事を書きました。

"当初設備を除いたランニングコストは$20を若干下回っている。これなら原油価格が$30を上回っていれば経済的に継続的な生産が可能だ。"という前提が崩れてきたという内容です。

掘削機械、労働者の賃金、生産プロセスに使用する燃料代、、、これらの全てが値上がりした。 生産の本格化には、まだまだ金がかかる。 いままでは州は補助金を出していたけど、必要な資金の増大で、もう手に負えません、、、また、企業や投資家が投資に再検討を加えています、、、、そんな内容です。

2015年には、カナダは世界有数の原油生産国になる予定でした。 しかも、生産の60%以上が、オイルサンドからとなっています。 このままでは、予定が大きく狂います。 やはり、原油は枯渇ですか?????
最後は、ロシアのガスです。
欧州と中国を天秤にかけて、欧州を脅したり、小売ビジネスや畑違いの分野に興味を示したりしていますが、あんた真面目に生産維持・増加のための投資をやってるの?、、、そんな内容です。

会社は別ですが、今月のロスネフチのIPO でたんまり資金調達をしますが、この金は一体どこへいくのやら????

今月はG8もあるし、今週は日銀の金融政策決定会合でゼロ金利解除もあるし、、、
右往左往の7月は、まだまだ続きそうですね
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
ちなみに、2006年末に$70割れになれば、オイルのチャートは下落へ転換かもしれません。 まだまだ遠い先のことですね、、、
2006/07/11のBlog
2006年2Qの世界の株式市場は、下落調整の3ヶ月だった。

円ベースのパフォーマンス上位は、
1位、ペルー(+38.24%)
2位、中国深浅A株(+30.86%)
3位、中国上海A株(+25.84%)
となっており、中国A株の健闘が目に付く。 A株は、基本的に外人の売り圧力が無い市場であり、海外の混乱から隔絶されていたのだ。

下位は、
1、ドバイ(▼40.73%)
2、コロンビア(▼40.12%)
3、イスタンブール(▼31.89)
となっている。それ以外でも、中東産油国の下落は、2006年1Qから続いている。


2006年2Qの重要事項は、為替が動いたことだろう。
これまで三角持合のようなボックスで、どっちに動くかのエネルギーを蓄えながら、思案していたマーケットが、ドル安!と決めたのが4月だった。おそらく、為替市場が次のようなことを織り込んだ瞬間だったのだろう。
①今後紆余曲折はあろうが、アメリカの景気(=世界の景気)のモメンタム(速度)が低下する。
②したがってアメリカの金利は、やがて下がる。
③ならば、大勢として、ドルが強い状態は続かない。
日本株は、大きな抵抗線のところで、一旦撤退せざるを得ないことが明確化した。ここを超えるには新しいエネルギーが必要なのだろう。 新政権が鍵なのだろう。 最近の情勢は安部政権に収斂しつつあるようだ。 特に今回の北朝鮮のミサイル発射騒動の対応で一気に安部に傾いたと言われている。

内需株は、ゼロ金利解除騒動で元気が無く。 輸出関連は、米国景気懸念で弱く。 何をやってもダメという3ヶ月だった。
まあ、昨年が出来すぎだったので、半年程度は出直しになっても仕方が無いと考えるべきなのだろう。
先進国は、米国利上げに対する思惑が二転三転し、バーナンキの失言騒動もあり、、、
マクロ的な羽音でガタガタした3ヶ月だった。 基本は金利上昇で、来年の景気が心配という懸念が広がったことが要因だ。

リスク許容度が低下し、ミニ・パニックが発生した。 VIX指数など、数年ぶりの高さに跳ね上がった。
震度5の地震がきたようなものだから、余震も震度3~4が、何回も来るだろう。 7月以降も、付和雷同の時間が続くことになる。
BRICsも相当荒れた。
インドの▼30%が圧巻だった。
ロシアの戻りも圧巻だった。

7月~9月で、資源・エネルギーのスーパー・サイクルが明確化するか? それともボックスが続くかが明確化するかもしれない。
ロシアの巨大IPOの後に、需給不安解消!と叫ぶのだろうか?
2006/07/10のBlog
[ 22:51 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
数年前は、ヒューレット(HPQ)とデル(DELL)のPCの値下げ競争が盛んでした。
このため1500ドルのノートブックPCが、予想以上に早く、1000ドルに下がったと思います。
右のコピペは現在のデルのノートブックPCの価格、最安値は$499(約5万7000円)

しかし、この間マイクロプロセッサーを供給するインテル(INTC)は余分な値下げをしませんでした。 60%近い利益率をエンジョイしていたのです。

それも終わりになりました。 ご存知AMD(AMD)が、安い・早い・冷たい・静かなマイクロプロセッサーを引っさげて、インテルの牙城を侵食し始めたのです。 そしてついにインテルの本丸であったデル(DELL)もAMDを使うことを決断しました。

追い詰められたインテルは大幅値下げを敢行したのです。 値下げをしなければ、インテルの高い・遅い・熱い・うるさいマイクロプロセッサーは売れなくなったのです
追い詰められたインテルの値下げは半端じゃありません。 半値は当たり前、後からでも追加の値下げをすることも辞さないという感じです。 おかげで利益率は、50%近くに低下してきました。

その影響でAMDも対抗値下げをするハメになり、先週は業績の下方修正をしました。 AMDの利益率も50%前半です。


上のチャートはインテル
下のチャートは、AMD

今年はPCを買う理由が見当たりません。
マイクロソフトの新OSは来年です。
ブラウザーも、ソフトも、買い換える理由としては該当しません。
値下げしないとPCを買ってもらえないのです。

現在始まったマイクロプロセッサーは、年末のPC価格をかなり低下させると思います。
現在、最安値が$499ですが、$410~$450程度になりと思います。 マイクロプロセッサーの価格下落だけでも十分に可能なのです。 なにせPCの中で一番高価な部品ですから。
1991年以降
1994年以降の推移
米国債保有割合

一定の範囲で上下している
日中比較

日本はやや下がってきている
2年ほど前に、物流革命の旗手として騒がれた『無線タグ、RFID、無線自動認識ICチップ』ですが、その後も鳴かず飛ばずです。
(右は、日立のミューチップのHP(http://www.hitachi.co.jp/Prod/mu-chip/jp/))

結局、チップの製造コストと、チップがもたらす便益がつりあわないのです。
既存のバーコードが印刷されたラベルやタグの価格は、1~5円です。
しかし、これにRFIDのチップの価格が追加されるのですが、流通業界はせいぜい5円だと主張してます。

さて、2年前のチップの価格は50円以上してました。
現在は25円程度までは下がったようです。
でも、まだまだ5円には程遠いようです。

無線タグ(バーコード・リーダーが印刷されたタグにRFIDチップを埋め込んだタグ)を作成する機械を造っている工場を見学しました。

マシーンは、そこそこ立派です。
しかし、製造工程はいたってノンビリとしています。
生産性は高く無さそうでした。
使っている部品も取り立てて高度なものでは無く、何故コストの安いBRICsで作らないのかという質問が相次いでました。

おそらく、実はそれほど需要が無いのです、、、というのが答えなのでしょう。
過去2年間の株価ですが、ひどいですね
製品(マシーン)を見れば、株価もそこそこ下がったし、、、と思うのですが、
工場を見ると、、、、うーーんと考え込んでしまいます。
でも、会社の裏方とか、工場の現場って、こんなものですよね。
2006/07/09のBlog
直前のブログで『講釈士、見てきたような話をし、、的なシナリオを3個』も並べてみたが、結局ここを買場と見て強気になるのか、逆に、ここが最後の売り場と弱気になる(シナリオ1ですね)のかは、態度をはっきりする必要があります。

私は、シナリオ1は採用しません。 秋のアメリカの中間選挙、例年下落する9月、10月という不安のたびにガタガタするけれど、不安の壁をジリジリ登る相場(=持続力がある良い相場)が到来すると判断しています。
世界の株に関して、この半年で今が一番強気なのです。


理由はアメリカ株のvaluationが歴史的に相当安いからです。 しかも、投資家心理が付和雷同しているからです。
ここに、明快な分析をしている[グラさんのブログ記事]があるので、これをご覧ください。
私の単純なPER推移の記録でも、現在は2002年の会計疑惑で全米がパニックした時よりも、PERは低いのです。
割高な局面で、しかも投資家が強気であるなら、まだ下値は深いです。 しかも金利が上昇初期にあるのならダメ度合いは大きいです。 しかし、現在は割安で、投資家は弱気で、金利上昇は終盤です。 こんな時にショート・ポジションを持ったり、保有株を売っても短期的には儲かったり、売ってよかったと思うでしょうが、買戻しのタイミングをミスする可能性が高いと思います。 
一旦金利が上げ止まるという認識が流布した時のぶっ飛び度合いは数年に一度という規模と広がりになるからです。 少し前にそれをチラッと垣間見たハズです。

しかし、景気がリセッションになるなら、私のシナリオは撃沈されますが、そうでなければ相当儲かると思っています。 

アメリカが安定するなら日本や、BRICs、エマージングは、なおさらOKですね。不安の中の決断しかリターンを運んでくれません。 全員が合意した安心できる戦略は、8合目だといえるのですから、、、
今は、大いなる不安のときです。
5月の連休以降、様々な懸念材料を織り込んで調整してきたのが、世界の株式市場だ。 じゃあ、今はどうなのか? 年末までを考えてみる。
<1番目の図は、先進国>

<シナリオ1>
懸念の株価への織り込みが足らず、リバウンド局面も終了し、これからが本番の下げ局面がやってくるのだ。 
なぜなら、景気のモメンタムが低下する中、Fedはインフレ、賃金上昇に目を奪われて、米国景気を破壊してしまうのだ。 そんな状態では、先進国に輸出することで経済を維持しているBRICs、エマージング諸国の好景気など吹っ飛んでしまう。 そうなれば、資源・エネルギーに対するユーフォリアなど頓死してしまう。 日本は、対米輸出が量的に減るし、米国不況でドルは下落するし、中国も過熱経済の時に積み上げた巨大な製造設備が巨大なお荷物と化す。 そして中国は稼働率を維持するために、赤字で輸出攻勢をかける(=ダンピング輸出)ために、物価はデフレに後戻りする。 日本株は再度9000円に向かって下落する。

<2番目の図は、BRICs>

<シナリオ2>
アメリカの金融引き締めは、8月で終了する。 賃金のソコソコの上昇と金利の低下で、個人消費が域を吹き返す。 おかげでBRICs、エマージング経済は好調を維持し、株価は高値を更新する。
商品市況は低迷を脱し、オイル価格は90ドルを超え、金価格は800ドルに到達する。 しかし、中間選挙で、エネルギー産業に対して、ガソリン価格の高騰の非難が集まり、特別税の提案がなされる。 また、共和党の劣勢が伝えられる。
アメリカ株は、利上げ終了で8月まではリバウンドするが、原油価格の高騰でレンジを抜けない神経質な動きとなる。 
日本株は、悪材料出尽くしでリバウンド局面入りする。 しかし、資源・エネルギー価格の高騰が、Fedの金融引き締め再開につながるとの思惑が出るので、高値を抜けず、その後はボックス圏の動きとなる。 BRICs、エマージングの独歩高で年末を迎える。

<シナリオ3>
アメリカの金融引き締めは、8月で終了するものの、将来の引き締め再開懸念が残る。 債券市場は足元の景気モメンタムの低下を評価し、長期金利は低下する。 金利低下に呼応して、ドルは弱含みとなり、110円割れとなる。 金利の低下と賃金の上昇はあるものの、過去に積み上がった消費者の借金の山に、将来懸念は消えない。
中間選挙を控えて、株式市場は循環物色のボックス相場に終始し、選挙が終わるのを待つ動きで神経質な展開が10月まで続く。
しかし、中間選挙の帰趨が判明するにつけ、経済にはどっちに転んでもあまり関係が無いとの考え方が広がる。 Xマス商戦も懸念で始まるが、結局例年通りの展開(セール期間で販売が増加)で材料とはならない。 懸念が消えた分だけ、フワフワと株価が上昇し、年末は高値面あわせまで上昇する。
商品市況も、何故かはっきりしないボックス相場になってしまい、ロシア株は勢いが止まる。 中国、インドは相対的にパフォーマンスは良いが、ドルの軟化で値動きは荒い。 日本株も、アメリカ離れ(=中国・インド連動)で上昇するが、対米依存度の高い銘柄はドルの下落で低迷が続く。

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各要素が綺麗に組み合わされるものでは無い。
したがって、どのシナリオも完全には当たらない。
なんか無駄な作業にも思える。
でも、事前の頭の体操としては有効だろう。
次回は市場内部の動きを考えて見る
=====================
世界の景気サイクルの最後部にいるのが日本だ。
2004年から利上げをして、そろそろ終盤のアメリカ、
2005年から利上げをして、その真っ只中にある欧州ECB、

日本は、今年の経済白書に、『脱デフレ』というタイトルが書かれるようだ。 もはや戦後では無い、、、これを髣髴させるフレーズだ。 もはやデフレではない。 
生活感覚として、物価は徐々に上昇している。 私が愛用する立ち食いソバ屋も2品入りが400円から420円に+5%も上昇した。 このソバ屋に5年間かよっているが、初めての値上げだ。 週末行くスーパーにも、超特価&安売りがスッカリ姿を消した。 むしろ、脱スーパーして、デパートの商品&デパートの価格を消費者に受け入れてもらおうと必死だ。 百均も300均とかが多くなった。 右上の消費者物価のグラフでもそれらの動きを裏付けている。
日本の景気が世界貿易&世界景気に大いに影響を受ける体質は、変わっていない。
その意味で、一個前のブログに書いたように、アメリカが軟着陸してくれそうな雰囲気になったのはホッとする感じだ。 2番目のチャートの残業の推移を見ても、日本の景気はOK状態だ。

7月13日、14日の金融政策決定会合で、ゼロ金利解除が決定されるだろう。 政治家のノイズ以外は金利が上がれ無い理由は無いのだ。 福井総裁は早めに、小刻みに、何回も、と言っているが、これはアメリカが2004年に始めた手法で現在の世界のトレンドだ。 年内に、0.25%が3回というのが、円債市場のコンセンサスだと思う。
小刻みに、何回もであれば、ショックという意味では限定的だ。 このまま上がっても、1%を超えるのは来年の春だ。長期金利が2%~2.5%だろう。

これなら住宅産業、建設活動に悪影響はなさそうだ。 金利を引き上げても、投資減税や、住宅減税でバランスをとれば良いのだから。
日本の内需に関しては、右の家計調査に現れているように、家計の支出は減っている。 これは増税などで可処分所得が減ったからだ。 残業が増えてはいるが、まだ消費者のマインドは低レベルだ。

企業業績の好転の1~2年遅れで所得は増加する。
今年の夏、冬のボーナスから徐々に効果が出てくると思われる。 
今は株が下がったこともあって、消費者マインドも下がったというのが妥当な判定だろう。

なにせ国民の年金は日本株の浮沈にかかってますからね。
どこかの誰かが、『一般庶民には株式市場の恩恵は無い。無関係だ』などと無知なことを言ってましたが、年金の資産の多くが日本株に投資されいるわけですから、国民全員が株式投資家なのですよね

つまり株が下がれば年金の受け取り金額が減るのです。
表面上は減らさなくても、消費税が増えることによって、手取りの年金を減らすのです
バーナンキが一体いつまで金利を引き上げ続けるのだろうか?

アメリカの経済はモメンタムが落ちてきている。
先週発表された、雇用統計(上の図は、非農業者雇用者の増減)でも雇用者の伸びの頭打ちは続いている。
また、製造業の新規受注(2番目の図の灰色の線)も不安な動きをしている。
金曜は所得の伸びが大きかったので、インフレが心配で、Fedの利上げモードは予想に長期で大幅だという観測が流れて、株は売られた。

しかし債券市場においては、アメリカの10年金利は6月終盤をピークに金利低下を始めており、金曜の雇用統計を受けた債券市場の反応も景気過熱を心配しりのではなく、景気モメンタムの頭打ちとインフレ無しを確認できたとして、債券が買われて金利は低下している。

そもそも大きなStoryで心配すべきな点は、ここ(www.doblog.com/weblog/myblog/17202/2620689#2620689)に書いたように、莫大な借金を背負い込んだアメリカの消費者が、彼らが想定している給与の増加で、借金を少しずつ減らしていくことが可能なのか否かである。

その意味では、金曜の雇用統計で発表された+3.9%の所得の伸びはホッとすべき数値だった。これが伸び悩むか低下すれば、借金を返済する計画が狂って、消費を減らさなければならないからだ。 ただでさえ、ガソリン価格の高騰でレストラン(スターバックスさえも)の客の入りは湿りがちになっている。 

そもそも所得の伸びは景気の遅行指標であり、これで景気を判定するのは間違っている。 しかし、所得が順調に回復していることで、景気後退入りなどという事態は避けられるように思える。 
2006/07/08のBlog
前回書いた理由を少し具合的に見ましょう。

(1)投機ブーム開始後、一定の時間が経過し、相場の変動幅(volatility)が拡大して、客観的な理由ではない事象でアタフタするような状況に至った。

5月以前は、全体がジワジワ上がるという健全な状況でした。
しかし、5月の調整後は、一日で上下する値幅が拡大しました。 しかも、些細なニュースや出来事で動くようになりました。 そして、そのニュースの内容と、変化した値幅の整合性(=比例の度合い)がおかしくなったと感じました。

この整合性の喪失が、投資家をアタフタさせているのだと思います。
銅の値動きなど、その代表例だと思います。
以下の過去記事を読んでみてください。
6月1日:銅は、大荒れ
5月24日:銅相場は、バブルの本領を発揮してきました

(2)相場特性を分析するQuantsのレポートで、『なるほど、ITバブルと同様な状態になっている』ということを確認できた。

野村証券が有名なQuantsの人材を採用したそうで、そのレポートを読んだのですが、以下のような分析&主張が書かれていました。

①今はITバブル期と同様に、収益の質の低い株や、収益予想のバラツキの大きな株が過大に評価されている状況で、ひずんだ市場である。時間はかかるかもしれないが、修正されるだろう。
②収益への過大な期待の収益は、リスク回避度合いの高まりで正常化される。 この過程がスムーズになされるのか、波乱を伴うのかは不明である。
③現在はバリュー株への熱狂と定義できる。 収益への期待が過大である。
通常、収益への過大な期待はグロース株相場において発生する。その意味で現在は異常な市場である。

私は、①、②、③を、次のように解釈した。
(あ)資源・エネルギー・セクター、それらに機器を提供する資本財セクターに対する収益の過大な期待がつみあがっている。
(い)BRICs、エマージング諸国、アメリカ、日本の景気モメンタムの低下、または景気の後退に対してガードが甘くなっている。 アメリカの景気モメンタムが多少低下したとしても、BRICs、エマージング諸国、アメリカ、日本の企業業績や、資源・エネルギー企業の株価は、およびそれらに機器を提供する資本財企業の業績は無関係に近いと見なされていると言える状態になっている。
(う)今後、このガードの甘い過大な期待は修正されるが、時間もかかり、波乱を伴う。 これはITバブル崩壊のプロセスと同様かも知れない。
(え)BRICs、エマージング諸国、資源・エネルギー企業に対して論じられている超長期ベースの投資態度は、『今年、来年の落ち込みを、気にし無い』という強力な長期投資マインドを醸成している。 これが、『やはり短期の景気サイクルサイクルによる利益の落ち込みは心配だ』という普通の状態に引き戻す可能性がある。

④収益予想のバラツキ・分布に関しても、通常と異なる状況にある。
バリュー株に対する収益予想は、たいてい控えめに予想される(=過小評価)傾向がある。これは現在も変わっていない。 
グロース株に対する収益予想は、通常はアグレッシブに予想される(=過大評価)傾向がある。 これが2002年の秋以降に変質した。 ITバブル崩壊の過程で、グロース株に対するEPS予想が、バリュー株と同様に控えめに予想されるようになっている。 グロース株が、バリュー株として取引されている。 グロース株に対する収益予想の控えめ度合いは、過去20年で最大である。

私は、④を『バリュー株の収益予想の控えめ度合いが強まる形で、バリュー、グロースの関係が正常化するのだろう。』と解釈した。

(3)投資家の中で、資源・エネルギー以外への投資を馬鹿にする発言が聞こえ始めた。
最近伝え聞いたところでは、投資コミュニティでは、
今時、PERが20倍以上もするテクノロジー株や、特許切れで将来の見えない薬品株や、競争激化でお先真っ暗のテレコム株などに投資するやつの気が知れない。将来の収益が確実で、しかもPERの20倍以下の資源・エネルギー株、資本財株こそが、投資する株なのだ。
という状況だそうです。

そこまで言いますか?? 
もしかしたら、"将来の収益が確実で"という部分は、それほど確かじゃ無いかもしれないとは思いませんか?