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おかねのこねた : ”賢く、楽しく、飲茶的な投資” by 春山昇華
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2007/04/05のBlog
[ 22:54 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
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ずいぶん間があいてしまいましたが、『レバレッジ・バブル相場後半戦に向けて』シリーズの続きを書きます。

右のチャートは、1970年以降の日本の労働分配率の推移(ドイツ銀証券)です。
ステレオ・タイプ的な表現をすれば、労働分配率は労働者の取り分ですから、それが減少すれば、企業の取り分(企業業績)が増えるし、労働分配率が上昇すれば、企業の取り分が減少します。ですから、チャートの太線(労働分配率)が下がれば、株が上がります
同類の減少として、貧富の差が拡大している時は株が上がっていますし、貧富の差が縮小している時は株があまり上がっていません。

ただし、この二つの事象は、原因と結果というよりは、株が上がっている時、下がっている時は、統計上そんな事象が発生しているという方が正確な表現だと思います。

さて、本論に移ります。
今、中国では猛烈勢いで貧富の差が拡大していると思います。
沿海部で外資系企業に勤務する場合、日本で言うと、年収2000万円程度の収入があります。住居の広さ、電化製品、自動車など、彼らの生活水準は、日本の2000万円の収入者よりも実質的には上かも知れません。

しかし、内陸部では、日本的に言えば、年収100万円以下の人々が非常に多く存在しています。
日本の高度成長期は、農村から都市部に人口が移動し、都市生活者、都市労働者が増加しました。そして、日本でも、都市と農村の貧富の差は拡大しました。その格差を是正する役割を担ったのが地方交付税でした。都市で集めた税金を強制的に地方に移転したのです。

その意味では、現在の中国も同じことが進行しています。
違いがあるとすれば、中国の現在の高度成長で進行しつつある貧富の差の程度&拡大スピードが、日本以上だという点と、沿海部自治体(上海、シンセンなどを含む)の独立権限が強いので、豊かな沿海部から内陸部への富の強制移転が小さいという点だと思います。

ただ、株式市場の上昇力、爆発力、またはバブル形成力、、という意味では、金が分散せず、集中している方が、力を持ちます。つまり、バブルになった時は、日本以上だと判断できるのです。
[ 00:03 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
[2月のBlog]で、紹介したモンサントが好決算を発表しました。

業績予想も上方修正されています。
株価も、素直に上がっています。

さっき、イランが英兵15人に恩赦を与えて解放したと報道されていました。
今月は堅調な相場かな。。。
2007/04/04のBlog
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ポイントの3月に既存店売り上げ状況は、ダメでした。

3月中旬が寒かったので、春ものが厳しかったようです。
株価も、他の消費銘柄に比べたら、今日の上げは物足りないものでした。
①まあ、この既存店状態では、株価があがりそうにないので、他の元気な銘柄に行こう!
②過去半年を見れば、結構上がっているし、、、
という心理状態だと思います。

エクスキューション能力の高いのがポイントの特徴ですから、OKだと思いますが、

短期的には、他の銘柄、たとえば、UNITED ARROWSとかが元気だと思います。
既存店売り上げも、他社が苦戦する中にあって、検討しています
[ 23:23 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
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ニトリは、好決算でした。
円安による仕入れ価格上昇圧力を、地道なコスト削減で跳ね返しました。

賢い消費者の増加が、質素でも高い品質の当社製品のファンとなっていくのだと思っています。



今年の為替の想定は、118円だそうです。
仮に今後、115円以下の円高が来た場合は、結構な増益要因になります。

アメリカが選挙モードが高まってきました。先週は中国に対して、紙製品の反ダンピング課税を宣告しています。紙は、実害が少ないので、こぶしを振りあけるポーズを見せるには効果的です。

でも、はじめはチョロチョロでも、後がないブッシュは何で有りモードを一層強めて、保護主義的な方向へ踏み出すことに引っ込みがつかなくなる可能性もあります。

この為替要因は、多くの日本株が巻き込まれるファクターなので、重要観察項目です。
2007/04/03のBlog
[ 21:02 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
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大規模なセミナーでは有名人のスピーチがある。
クリントン元大統領、グリーンスパン元Fed議長など、、元**という有名人が高額の講演料でスピーチを行う。客寄せパンダとしては効果が大きいのだ。先日、欧州系有名証券会社の日本で開催されためみなーでは、かのグリーンスパン氏が衛星中継で生出演でスピーチを行った。直前に『2007年の4Qは、アメリカはリセッションだ』などと発言して株価の下げを引き起こしただけに、その直後の彼の発言を聴こうと、数多くのヘッジファンド・マネージャーを含めた運用関係者が集まった。
さて、今回の香港で開催されたセミナーでも、キーノート・スピーチと称して有名人が出演した。少しメモを紹介したい。

最初は、Professor Edmund S. Phelps, Columbia University、 2006年ノーベル経済学賞受賞<http://www.columbia.edu/~esp2/>だ。
米コロンビア大学のエドムンド・フェルプス教授(73)
マクロ経済におけるインフレ率と失業率との関係について論理的な分析を行った功績としている。フェルプス教授は1933年米国生まれで、米イエール大大学院修了。

アメリカから長時間のフライトで疲労しているからかもしれないが、、、最初の30秒で聴衆を魅了するすばらしいスピーチ、、、とは程遠い内容。前置きが長いな、、いつ本題にはいるのかと思っていたら、スピーチが終わってしまった。聴衆にも、怪訝な雰囲気が漂った。Q&Aセッションでは、質問者の意図を理解しないチンプンカンプンな回答に、司会者も助け舟を出す事しばしば。話の内容は以下の通りだが、筆者の後日調査での推定・補足が一部加わっている。

==================
中国は、かつては、巨大な国土+最低限の生産規模だったが、現在は膨大な人口+巨大生産という組み合わせになった。短期的には高成長をしているが、長期的にはアメリカ同様な経済構造になる。
現在の高成長の背景は、中国が、テクノロジーや、製造インフラを安過ぎる価格で購入できたことだ。現在は、多くのテクノロジー、製造技術が安価な価格設定になっている。

現在のキャッチアップ・プロセスが終われば、中国は人口構造から来る大きな問題を抱えることになる。2035年には、人口構造は逆ピラミッド構造になって、老人大国になる。
老人は、produce less & dmand more、hesitate to changeで、選挙権は維持するので、社会改革が必要となる時(2035年)に、社会保障制度を含めた構造改革を妨害する勢力として中国の衰退を牽引する。

インドには、数学と英語がある。植民地時代から、rule of lawと、democracyが機能している。人口ピラミッドも中国ほどの問題を起こさない。
(筆者感想)インドに対する思い入れは、欧米人・英語人に特有な傾向だと思う。

欧州は経済復興しつつあるか?この回答は不明だ。回復しているとすれば、1950年代に続いて2回目ということになる。私は楽観していない。欧州はover regulatedという根本問題が解決されていない。

アメリカも問題がある。too many law suit が長期的な阻害要因だ。
ITバブル崩壊後に成立したSOX法が、この問題をさらに悪化させた。将来が不明確の時、常にそうだと思うが、リスク・テイクができなくなった。リスク・テイクがないと成長が無い。
ただ、アメリカは依然としてself inovativeな状態を維持している。他国は、いまだに、catch_upper or imitator にすぎない。シリコンバレーの3分の一は、インド人と中国人だが、これはアメリカに、起業マインドを応援する風土と、法律的サポートが完備していおるからだと思う。

日本経済の復活はダマシに過ぎないと思う。
===============
こんな感じ。

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現在の株式相場が終わったとき、後年『今回の相場は***バブルになって終わったね』と言われる。その***に関して、私はレバレッジ・バブルだと思っている。

2000年のITバブル崩壊と、会計疑惑とその結果成立したSOX法の影響で、投資家も企業経営者も委縮した。
委縮とは、レバレッジの収縮だ。
株的な表現では、PERの低下だ。調達コストよりも、益利回りが低い企業が増加している。

それゆえ、今後将来に向かって、経済、企業業績、株式相場を元気づかせるのは、萎縮した部分の回復だ。つまり、レバレッジの回復だ。そして足元で最初に起こり始めたのが、M&A、買収だ。

株式市場の上昇のけん引役であるM&Aにフォーカスして考えてみよう。ちょうどタイミング良く、非常によくまとまったメールを、古くからるきあいのあるセールスの方から頂いた。今後を占う意味で重要だと思うので、コピペしたいと思う。

==========================
○M&Aはバブル状況なのか、ブームの本質は何か

前回のM&Aブームは1989年がピークでしたが、その際の「行き過ぎ」のサインとなったのは、
1)エアラインのような極めてシクリカルな業界までが買収対象となった、
2)買収合戦がエスカレートして、買い手にとってペイしないようなディールが出始めた(売り手企業の株主が最大の勝者に)、
3)ジャンク債市場とそれを支える買い手(S&L)が崩壊し、買収資金が急激に枯渇した、
などでしたが、現時点ではいずれに類する現象もみられていないようです。当面の間これらのサインに注意しておくべきと思います。

当時は、B/Sが肥大して贅肉が多い上に、事業が成熟してキャッシュ・フローが潤沢な大企業が狙われました。
理由は、前者は事業売却による負債返済が容易であること、後者は抱えることのできる負債額が大きい(オファー価格を高く設定できる;投資レバレッジ効果が高い)からです。

それに対し今回は、
1)事業的に成功している企業を相応のプレミアム価格で買収、
2)SOX法等の煩瑣な規制・コストを嫌う経営者が増えていることも追い風、
3)近年における事業のスリム化の一方で、業績好調による負債減・キャッシュ増が生じたため、B/Sが最適化されていない企業が狙われる、
といった特徴があると思います。

1)は戦略的買収であり、近年の株式P/E縮小(特に成長株)を受けた割安感が背景にあります。
3)に関しては、資本構成の上で負債が少な過ぎるために、負債を増やし株式を減らす(自社株買い、ひいてはLBO・MBO の誘引)ことで、株主利益を最大化することができると状況にあることを端的に示す現象と言えると思います。
===============================================

今年、2007年も、M&Aは過去最高金額を大幅に更新すると思う。
2007/04/02のBlog
[ 01:33 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
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1週間程度海外に出張すると、かの地の新聞やTVを見る。
そして、毎回、『今週、今回の出張期間、、を特徴づける新聞記事、TV番組・広告は、これだ!』というのに遭遇する。

今回は、3月27日のWall Street Journalの記事(右のコピペ)だった。
3個の小さな記事が並んでいる。
①中国の2月の小売売上は、前年比+16.9%だった
②胡錦濤がロシアとの貿易問題、イラン核開発問題を話し合った
③アメリカの2月の新築住宅販売のスランプ

そうなのだ。
この中国とアメリカの勢いの違いが、今回の特徴だ。
これが様々な戦略の重要なポイントとして考慮されるべき点なのだ。
もう一つ、、駄目押しの記事だ。

アジア開発銀行が、インドと中国の2007年の経済成長を上方修正した。
BRICsの経済は、まだOKだ。


================================
(蛇足)
日本にいれば、山のようなメールを、95%はゴミ・メールだと思いつつも目を通したり、株価の動きや、刻々とでてくるニュースに心を奪われたりと、、、実に無為な時間を過ごしてしまう。

そういう情報の氾濫から隔離された時間が過ごせるのが出張の良いところだ。
夏休みとか、株や経済の記事が限定的にしか届かない場所で過ごしていると、かえって本質的な事しか見えなくなる、、、これも同じだと思う。
2007/04/01のBlog
[ 19:14 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
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先週の香港の宿泊費は高かった。
7人制ラグビーの世界選手権が香港で開催される週だったのだ。

今回の宿泊で感心したのは、インターネット環境の向上が著しかったことだ。
部屋のデスクを見ると、、、おやっ!

マウス・パッドが置いてある、、、、
その右の三個の四角を見ると、、、、
おおっ!
電源が100Vと、240Vの両方に対応している。

デスクの右側のコンセントの差し込み口を見ると、、、
日本のがアダプター無しで、そのまま使える!

うーーん、便利になってます。
ユーザー・フレンドリーです。
そして、、、
おう! ブロード・バンドも、ただケーブルを差し込めば良い

でも、料金は????

過去は馬鹿みたいに高かった。
アナログのダイアル・アップの低速通信で、、
しかも、電話機のコードを引っこ抜いて使わなきゃならないし、、、
ソケットの形も合わなかったりで、、、、

さて、料金表を見ました。

おおっ!
かなり安いです。

1時間使って、HK$60=900円
24時間で、1800円
これなら、お金を気にせずに、安心して使えます。

スカイプとか使えば、電話代もタダみたいに安いし、、、

いやーっ、便利になりました。
ふと来た旅人にとっても、安価で便利なネット環境、は定着してきました。
うれしい限りです。
こりゃ、スカイプ(右のコピペ)は劇的に拡大するぞ!
イーベイの株価も下げ止まったかな、、、
2007/03/30のBlog
[ 20:56 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
今週は久しぶりに香港に行きました。
ちょっと書きかけのシリーズ物を中断して、香港で感じた事を忘れないうちにメモしておこうと思う。

空港からタクシーに乗った。
ホテルのホームページをコピーして持参していたので、それを運転手に見せたが、さっぱり分らない様子だ。運転手は、空港のタクシー待ちの整理係にHPコピーの紙を見せて*****????と中国語で聞いて、やっと行き先がわかったようだ。

1980年代後半に初めて香港に行って以来、行くたびにじわじわと英語が通じなくなっているのを感じていたが、この数年は一層ひどくなったようだ。
運転手はどうも香港人ではなく、本土の中国人ではないだろうか???と思った。アメリカでも、欧州でも、タクシー運転手は出稼ぎの人が就く最初の職業の一つだ。香港でも同じなのだろう。
次回からは、中国語のHPをコピーしてこなければと、反省した。
香港の景気は良いようだ。
どこも人で賑わっている。

ちょっとした値の張るレストランでも、あっという間に満席に近い状態になるのは驚きだ。日本よりも確実に好景気だ。(言わずもがな、ですね、、、)
今回初めて感じたことがある。
北京や上海と比べると、香港に無機質な空気を感じるのだ。

香港が機械的という意味では無い、、、

北京や、上海が、人間臭い、ごちゃごちゃ感、、、というか
ハチャメチャな躍動感というか、、、、
そんな生命力を、北京・上海には感じたのだが、、、

香港には、何か整然とした人間のにぎわいを感じるだけなのだ、、、
とはいっても、東京よりは、香港の方が、ごちゃごちゃした躍動感があるのは確かです。

経済の成長というのは、整然としていない部分がたいそうな部分を占めているという事なのかもしれません。
2007/03/25のBlog
[前回のエントリー]を含め、過去数回のエントリーでは、バリュー・バブルに突入する条件がそろってきたことを書きました。

新技術、新成長分野などが無い。
現在の経済環境は、持続的なEPS増加を企業にもたらす環境では無い。

ならば、成熟して新規参入がない産業における市場シェアの高い巨大企業が、正しい投資対象だ。
そして、できれば景気の影響をあまり受けずに、安定した収益構造を持っていればさらに良い。

見れば、それらの企業のPER(または、益利回り)は、理不尽に割安に放置されている。
以前のエントリーで例を示したように、自社株の買い戻しをしたり、買収して財務構造を変化させるだけで、業績など向上しなくても、景気が良くならなくても、株価が上昇するのだ。これは算数の世界であって、公式なのだ。

反対に、企業のビジネスを伸ばすために新規の分野にチャレンジするのは、R&Dのコストもかかるし、成功する確率も低い。つまり、リスクが高いのだ。そして、自社株買いや、買収後の財務構造のリストラは、ノーリスクなのだ。やらない方が馬鹿としか思えない投資行動、企業行動なのだ。
参考1.借金をして株式買い戻しをしなさい!、、株価が上がるから!、、でも麻薬です
参考2.借金をさせて、配当させよう、、、借金は経営に緊張感を生むのだ、、????

こういう市場の状況を冷静に観察すれば、企業経営者、CEOやCFOは、ビジネス自体に手をつける(=設備投資、R&D)リスクを冒すよりは、割安に放置されている企業を買収した方が、簡単に利益を手に入れられるし、しかも買収戦略など経営手腕が優れていると評価されて、株価も上昇するので、どんどん買収が進展する。先日紹介したM&Aの急増のデータなどは、それを裏付けている。

今、バリュー株に進展している状況は、財務レバレッジを高めているということだ。株でいえば、低β状態から、高βに変身しつつあるのだ。調子の良いときには、株価がどんどん上昇する傾向が強まっているのだ。足元の調子が良いのならば、これらのバリュー株企業の株価はますます上昇しやすいということだ。
しかし、景気の鈍化、新製品・新技術の登場による競争条件の悪化、、、こんなイベントに対する抵抗力はどんどん低下しているのだ。財務レバレッジを高めるということは、そういうことだ。現在は、そんなイベントが発生するとは誰も想定していない。

つまり、行き着くところまでは、株価の上昇速度は加速度的に速くなるわけだ。そして、現在のM&Aブームの恩恵を受けないグロース株はトコトン置いてけぼりを食らうのだ。

そして、この傾向の最終局面では、1999年にバリュー株が、業績とは無関係に、とんでもないほどボロボロになったように、今度はグロース株が、業績とは無関係に、とんでもないほどボロボロになるのだ。

====続く======
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相場が、上にオーバーシュートしたり、バブルになったりするのは、景気のモメンタムが低下して、お金が余り気味の時に発生しています。

まさに、足もとの環境は金余りです。

金余りの理由ですが、、、まずは、アメリカ、欧州、日本という順番で金融引き締めを実施してきたので、景気のモメンタムが過熱気味から巡航速度に低下してきました。その景気モメンタムの低下に比例して資金需要も徐々に緩和しています。この資金需要の緩和=金余りなのです。アメリカの2006年の3Q、4Qの設備投資の下方修正はその証左です。
つまり、金融引き締めの効果が出てきた結果としての金余りです

二番目の理由は、世界の企業は景気や好業績の持続性に疑問を持ち続けています。よって、いくら儲かっても、設備投資や事業拡張に非常に慎重です。その結果企業の資金ポジション、余裕資金、流動性は潤沢です。
これは、企業行動の慎重さがもたらす金余りです
最近、幾分か変化が始まっていますが、まさにこの変化(=一見合理的な企業行動)がバリューバブルを作り出しでいるのだと思います。これは、次回以降のエントリーで書きます。
資金があるのに、拡大政策に慎重、、、その背景を考えてみました。

No Growth:90年代のITバブル時代や、80年代の金融不動産バブルの時には、成長の夢を見ました。しかしその後、夢は夢にままであって、利益となって実現しませんでした。ですから、現在はおいそれとは夢をみなくなりました
夢破れて山河あり、、、短期間に二度も、これを体験した経営者や投資家の多くが現役でいるうちは、同じような大胆さで夢をみることは困難です。なにかと慎重になるのは仕方がないこと、または正常なことです。

No New Frontier:いわゆる新領域、新分野と言われる、企業の業績を長期的に上昇させる目玉がみつからないのです。
80年代は、東京が世界の金融の中心になって湾岸エリア(=今のお台場周辺)を中心に飛躍的な発展(未来都市の出現)が来るというテーマが出現しました。
90年には、コンピューター、インターネット、携帯電話と、次から次へと新技術が世界的な普及をみせて、飛躍的な世界同時発展と終わりのない成長をもたらす変革が続くと思われました。
これら二つの時期に比べると現在は、そのような夢を見せてくれる新技術は無く、あってもおいそれと夢を膨らませるような心理状況ではありません。

要するに現在は、①や、②のような明るい長期成長の未来を主張する人はいないのです
80年代、90年代の壮大なテーマに比べれば、BRICsの発展など、単なる先進国へのキャッチ・アップ・ストーリーに過ぎず、彼らの利益は、我らの損失というゼロサム・ゲームでもあるので、もろ手をあげて喜んでもいられない投資テーマなのです。

前回の大相場の最後(1999年)は、グロース株バブルでした。
したがって、その痛手の記憶が消えない現在の投資家が、グロース株を舞いあがらせる可能性は低いと考えられます。
添付の図は、バリュー株 VS グロース株の勝ち負け相対グラフです。線が上向きだと、バリュー株相場、下向きだとグロース株相場です。97年以降しかデータが無いのですが、97年~99年はグロース株相場、特に99年はグロース株バブルでしたが、それ以降の7年間は一貫してバリュー株相場です。

もっとも、世界的に見れば日本はエマージング諸国と同じ性格=景気敏感・バリュー株がほとんどを占める株式市場です。換言すれば、おとなしいBRICS、エマージングというのが日本の株式市場の特性かもしれません。

そもそも、アメリカのようなグロース株が非常に少ないのです。その結果、ダメなバリュー企業(割高バリュー株)がグロース株に分類されて入ってくるのです。
つまり、、バリュー株 VS グロース株というようなコンサルタントが使う分類手法(市場に存在する企業を50:50で二分する)では、本来はバリュー株の性格を有する企業が、日本ではグロース株に分類されてしまいます。そうなれば、バリューVSグロースの勝負は、圧倒的にバリュー陣営に有利な展開になります。

そういうヒズミを考慮しても、過去7年の一貫したバリュー優位は、最終投資家や運用担当者、マーケティング担当者の態度に大きな影響を与えました。ネットの書き込みなどを丹念に観察していると、、、、
①ファンド名にバリューとか、高配当とか、つけれ無ければ商売ができない。
②グロース株投資家というと、『馬鹿な程高いPER状態の新興市場銘柄にモメンタム投資する』低レベルの投資家。。。計量分析(PER,PBR、キャッシュ・フロー)を軽視するモメンタム投資家、、、老後の資金をゆだねるには、信用できない人。 しかも、近年の成績はダメダメ状態
③バリュー株投資家というと、堅実な投資家で、安全確実に投資をする信用できる人。 しかも、近年の成績はブレが無いうえに、良好。
④バリュー投資家は、老後資金に大切な配当を重視するが、グロース投資家は無配当企業を好むので、老人が増加する時代には不適格
⑤バリュー投資家は、割安に放置された企業に投資して、それらが買収される恩恵を享受できるが、グロース投資家の保有する企業は割高なので買収の対象にならずダメだ。
という評価が代表的なものだと思います。

したがって、今後もしばらくはバリュー投資こそが、本来の投資であるという評価がますます高まっていくと思います。そして、相場の宿命として、その流れはバブル領域まで到達するのだと思います。
株式投資家としては、この流れをトコトン利用すれば儲けは倍増するでしょう。
利用しないで放置するなら、誰に何を言われても動じないという、それ相応の覚悟が必要だと思います。

======続く========
2007/03/24のBlog
[前回Blog]の五番目のチャートのところで、
『99年の相場ですが、現在と同様に、大型株が突出して上昇しました。これを現在の相場に投射しても良いのかどうか、悩みます。。。』
と書きました。

これを読んで悲観する方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、99年相場とは全く違うことが進行中なので、今年は心配無用です。

右のチャートは、97年から足元までの、大型(赤)、中型(黄)、小型(緑)の状況です。
これを見てわかるのは、2000年の高値を抜いていないのは大型100銘柄だけであって、中型、小型は、すでに長期上昇相場に入っているということです。
そして、足元は金融引き締めに十分耐えられる体力・資金余力を備えた大型株が、相対的な出遅れを挽回しつつある局面だと判断できるのです。

少し、過去を振り返っておきましょう。
私は、1999年当時の日本の大型株相場は、世界的な大型グロース株のバブル相場の最終局面に、日本の電機株を中心とする一部のグループだけが、急速にキャッチアップしてバブってしまったのだと理解しています。
なお、当時もてはやされた企業は、『New Japan株』と呼ばれていました。しかし今では、そのNew Japan株やNew Japan部門の多くは、お荷物と化しているケースが多いようです。。。。。

10年先を勝手に織り込んで乱舞してしまった、、これが真相だと思います。
しかし、10年先は、やはり10年先であって、3年先にはまず苦労があるという現実に直面してしまい、舞い上がったPERの縮小・正常化に、減少するEPSの追い打ちもあって、株価は大幅下落に見舞われたわけです。

反対に、舞い上がらなかった産業(=その多くは、現在トキメイテいる産業)のEPSは、そんなに激減していないのに、PERの低下に関しては『つれ安』的に同時発生したので、非常な割安までたたき売られてしまったのです。
その結果、PBR1倍割れ銘柄の続出というとんでもない事態が発生したのです。多くの企業が倒産するという悲嘆にくれた状況だから発生したのですが、、、現実は、そうは辛くは無かったのです。(普通は、世の中そんなに甘くは無い、、と言うのですけど、、、、)

そんな推移をよく表現しているのが、右のバリュー株(赤線)、グロース株(白線)という比較チャートです。

=====続く========
[ 21:12 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
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日本株の戻りの鈍さを少し気にしています。

世界の株が大底を打った年である2003年からの長期のチャートを眺めてみます。
東証第一部を分類している指数でみてみます。
白:大型100銘柄
赤:中型400銘柄
黄:それ以外の小型
(参考:緑:マザーズ)

2003年~2005年は世界の市場と連動して株が上昇してきました。
また、回復上昇相場の定石通り、小型>中型>大型、、という順序になっています。
健全な強気相場の典型的な特徴です。
しかし、2005年末をピークに日本株は全体として調整局面にはいって、その状態がまだ継続していると思われます。(2番目は、2005年末以降のチャートです。)

上昇局面と全く逆のパターンになっています。
大型>中型>小型
安全パイ志向、寄らば大樹の陰、避難行動、、、そんな雰囲気です。

マザーズ(緑色)など、2004年夏と2005年末に大きなダブルトップを形成した後の、大幅下落調整局面です。マザーズには、皆様ご存じのように、別の追加的な下落理由があるので、まあ仕方が無い面がありますが、、、、
しかし、2006年~2007年の昨日までが、調整局面でさえない相場だと思う人は、あまりいないと思います。何故なら、日経平均(赤線)も、Topix(白線)も、この期間通算で、+8%~+6%も上昇しているからです。
しかし、4番目のチャートにあるように、圧倒的に多数の企業の株価は下落しているのです。正確な計測をしていませんが、東証一部の1731銘柄で、2005年末以降上昇しているのは、300銘柄ほどで、残りの約1400銘柄は下落しているのだと思います。

このような大型銘柄>>中小型銘柄という状態が出現するのは、
①弱気相場か、
②相場の最終局面のバブル的な局面、
だと認識しています。
現在は、とても②とは思えないので、①の弱気相場なのだと思います。

何故、日本株は弱気相場に入っているのか?
最大の理由は、金利の上昇が始まっていて、しかもいつ終わるかわからない状態だからです。世界の株式市場を分析すると、アメリカ株と日本株は世界の他の市場に比べて、ダントツで金利上昇に弱いという特徴(金利感応度が高い)があります。

アメリカ株が先日、Fedの金融政策の方向転換の示唆で、あれほどの上昇を示したのは、金利感応度が世界で一番高い市場だからです。 また、2004年以降2006年夏まで、アメリカ株は2年間で+10%程度しか上昇せず、世界の他市場に大きく出遅れたのも、同様な理由です。

つい先日まで、アメリカ株のパフォーマンスはビリと予想していました。
しかし、Fedの姿勢の軟化+日銀の強硬な姿勢の継続という組み合わせを考えると、アメリカ株のパフォーマンスは改善が期待できます。ただ、ドル高によるパフォーマンスのかさ上げ効果は無くなると思います。
一方、日本株は来年3月の福井総裁の退任後の新総裁の金融政策を織り込むまでは、これまで通り、モヤモヤした状況が継続すると考えた方がよさそうです。過去のアメリカ株のような上がるんだけど、イライラ続きという感じです。
最後のチャートは93年~2002年の様子を参考に添付します。

99年の相場ですが、現在と同様に、大型株が突出して上昇しました。
これを現在の相場に投射しても良いのかどうか、悩みます。。。



====続く======
[ 16:40 ] [ 株式(日本+海外)&商品・為替 ]
<< 円高をもってしても、アメリカ以下の戻りの日本株 >>

2月27日のチャイナ・ショックから、ほぼ一ケ月が経過した。
あれから相場はどんな位置関係になったのだろう。

右図は、白:上海、赤:シンセン、黄色:日本、緑:アメリカ、だ。
すべて円ベースに換算してある。

ショック前と現在と比較すれば、
中国(シンセン>上海) > アメリカ >日本
という順位だ(円べース)
以外にもアメリカが頑張っている。

震源地の中国は、ショックを跳ね返して、人民元ベースでは新高値を更新している。今年の相場を象徴しているようだ。 
円高が進んだので、上海は円ベースでは、もう少しだ。

アメリカ、日本は、ショック前の水準に戻っていない。
が、なんとか回復過程にあるようだ。
特に、アメリカはFedの金融政策の変更の宣言効果が大きかった。
日本株は、サブプライム懸念、グリーンスパンのリセッション発言など悪材料の並んだアメリカに、円高のかさ上げ効果を入れても、戻り率で負けている。これには驚いている。
為替の動きだが、白:円、赤:ユーロ、黄色:人民元の、対ドルレートの推移だ。

利上げ継続の円が最強だ。
先日発表の公示地価をみるにつけ、地価上昇を利上げの大きな理由に掲げている日銀福井総裁は、来年3月の任期切れまでに、目標の2%を目指してがむしゃらにひた走るのかもしれない。

ただ、地価動向を見れば、上昇に転じた都心部と、下落の止まらない地方の格差は、さらに広がっている。金利は全国一律に効果が及ぶことを考えれば、地方景気はやや心配だ。地方の有力都市の利便性の高い地区を除けば、地方の地価は相当長期間低迷するように思う。

現在の土地価格の動向は、世界的な都市と田舎の地価格差に、日本が接近しているだけなのだろうと思う。これまで、利便性を考慮した格差が少なかったのだろう。土地価格の推定に収益還元法が導入された現在、利便性の高い土地が景気の上下動により敏感に反応するのは自然な姿だ。そして、利便性の魅力がなければ、景気上昇の恩恵は小さくしか生じないのだ。今後ずーーっと、

為替に話をもどそう。
ユーロも、そこそこ強いが、次回が最後の利上げなどとささやかれるようになり、そろそろ頭が重たいのかもしれない。そうなれば、欧州は金利低下+為替安が来るのかもしれないが、先週の欧州自動車株の強さを見ると。相場は早々にそんな状況を織り込みつつあるのかもしれない。欧州(特にドイツのVW、メルセデス)の自動車株は、ユーロ安を待ち焦がれているのだ。もちろん、金利低下は消費関連株にとって好材料だ。自動車株にとっては、ダブルの好材料だと期待しているのだ。

人民元は、マイペースでゆっくりと上昇している。
北京オリンピック、上海万博が終わるまでは、混乱的な上下動は封印されるのだろう。ただ、1998年のアジア危機、ロシア危機のような事件が発生すれば別だが、、

==続く==
2007/03/23のBlog
少し前の[関連したBlog]で、2004年終盤に成立した『American Jobs Creation Act of 2004』(2004年米国雇用創出法)の影響について書きました。

その影響の中で相場に対して大きなインパクトとなっているのが、これかなという資料に先日、出くわしました。(右の二つのチャートは、野村証券がBlommbergから抽出したものです)
それは、M&Aに関するデータです。

上のグラフは、
黒線:M&A全体
青線:うち現金決済
赤線:うちPEファンドなど投資会社によるもの
です。

判読できることは、
①ITバブルの時も、現在も、M&Aが盛り上がっている
②ITバブルの時は、株式交換が多かった。時価総額=買収パワーだった
③現在は、現金買収が多い

という特徴です。
下のチャートですが、現金決済のM&Aを地域別に分解しています。
赤:欧州企業によるM&A
青:米国企業によるM&A
これを見ていると、2006年の後半から、米国企業が急速にM$Aに傾斜したことがわかります。
American Jobs Creation Act of 2004』(2004年米国雇用創出法)が成立した時に、何に使って良く、何はダメという議論がありました。

雇用の創出になれば良いという趣旨にマッチしていればOKだったのですが、他企業の買収もOKだと言われて、絶句しました。

何故なら、企業買収のあとには必ずリストラによる雇用削減が発生するからです。それにも関らず、企業買収に使っても良いとなったのは、どこからかは知りませんが、結構な圧力・根回しがあったと聞いたように記憶しています。

さて、2005年末までに海外から米国内に還流した巨額のお金が、どういう使途に消えたのか? これは後年Fedが収集したデータを発表するのを待つしかありません。

しかし、
①ここの掲載した2個のグラフを見てわかる事実と、
②設備投資自体は2006年3Q~4Qと冴えない展開であること
を考慮すれば、この際だから買収に使っちゃえ!(または、買収に使いましょうよ!という強力な勧誘)があったと判断しても良さそうだと思います。

であれば、2007年の後半