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おもちゃのTOMYによるオカヤドカリ(国指定天然記念物)の「製品化」に反対します
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2006/09/18のBlog
[関連したBlog]

といっても誤解のなきよう。日本から絶滅したということではありませんので、ご安心ください。(取り敢えずは。)

既にお気付きの方もおられると思いますが、件の国外のオカヤドカリ通販サイトから、ムラサキオカヤドカリ(日本天然紀念物-紫陸寄居蟹)が姿を消しました。

現在そのサイトにある国外輸入種は、1種のみ。写真で見るに C. clypeatusがアメリカフロリダオカヤドカリ(?)(美國西伯利斯陸寄居蟹)として売られています。驚くほど高い値段で。
しかしながら、サキシマオカヤドカリと並んで人気で高価に売れていた紫陸寄居蟹(ムラサキオカヤドカリ)の文字は、今はどこにもありません。(商品カタログの中には。アンケートの「您最喜愛的品種?!(あなたの最も好きなオカヤドカリの種類は?)」のところには残っています。)

このことは何を意味するのでしょう。内々に情報が入って来てないわけでありませんが、色々な壁に阻まれ未だ裏付けが取れていません。
沖縄県、文化庁へ問合せ、または別ルートから、このことに関して何か情報を得ている方はおられませんでしょうか。
2006/08/31のBlog
宿題支援。

文化庁の「国指定文化財 データベース」
http://www.bunka.go.jp/bsys/index.asp
”オカヤドカリ”を検索しても、出て来なかったという人がいるだろう。何故か?都道府県に、沖縄県その他を選んだからである。何も入れない。それで検索すれば出る。
結果ページのURLを示しても無効なので、ちょっと長いが全文貼る。

史跡名勝天然記念物

主情報

名称: オカヤドカリ
ふりがな:
種別: 天然記念物
種別2:
都道府県: 定めず
市区町村: 東京都
管理団体:
指定年月日: 1970.11.12(昭和45.11.12)
指定基準: 動1,動2
特別指定年月日:
追加指定年月日:

解説文: S45 -5-129オカヤドカリ.txt: 小笠原諸島の昆虫は、220属、261種が知られており、このうち、5属88種が固有のもので、他は広い分布をもつ種を除くと日本を含む旧北系27種、東洋系29種、熱帯アジヤおよびポリネシヤ系30種、ポリネシヤを含むオーストラリヤ系8種といわれ、きわめて興味ある昆虫群である。
 これらの多くは、天然保護区域で保存されることと思われるが、さきに指定されたオガサワラトンボ、シマアカネなどと同様に、固有種のうち、いわゆる収集マニアの収集の対象になりやすいもの、生息数のきわめて少ない水棲昆虫などを種として指定することとされた。
 カサガイは海産の小笠原固有の貝であるが、すでに業者が何万個でも欲しいと採集依頼をしているともいわれ、激減することが予想されるため指定し保護するものであり、オカヤドカリは、現在のところ、島内でかなりみられるが、すでに大量に採集され売られており、もともと生息地は少なく、個体数の総計はそう多くないものであり、天然記念物に指定し、保護をはかるものである

(太字・転載者)

沖縄、小笠原を巡る年表

1945.8.15 終戦
1952.4.28 サンフランシスコ講和条約発効
南西諸島小笠原諸島が、合衆国の信託統治下に
1960.4 沖縄県祖国復帰協議会結成
1968.4 小笠原復帰協定
1968.6.26 小笠原返還
1968.11 沖縄政府主席初の公選、復帰協の屋良朝苗が当選
1969 日米首脳会談、安保条約延長と引換えに沖縄返還が約束される
1970.11.12 オカヤドカリの天然記念物指定
1970.12.20 沖縄コザ暴動
1972.5.15 沖縄返還
(参考Wikipedia)

以下は私の考察(憶測とも言う)。
この様な経緯を見るに、私は、小笠原でオカヤドカリを見てこれは珍しい!と記念物指定、そして沖縄が帰って来てみたら、こちらにはうじゃうじゃいてびっくり、しかしこちらも同じく適用を受け保護されるに至った・・というような逸話は、信憑性に欠けると思っている。初めに書いたように、オカヤドカリの天然記念物指定は、生息地の範囲を決めないでされている。どこにいるオカヤドカリも対象なのだ。
小笠原諸島という広範な海域一帯の生物群を調査した時、既に復帰の決まっていた、色々な面で共通点類似性も多いと思われる沖縄諸島、その生物群の存在を全く視野に入れていなかったとは考えられないのである。我々一般市民とは違う、政府の教育機関のやることなのだ。やがて戻ってくる沖縄のオカヤドカリをも視野に入れて記念物指定した。他に(沖縄県から)出て来ても、稀少生物としての価値は変わらず。その為の範囲指定なしでの記念物指定、私はそう考える。
沖縄県で初の実態調査が行われたのは、1985-1987年。報告書(沖縄県天然記念物調査シリーズ 第29集 あまん AMAN オカヤドカリ生息実態調査報告)目次pdf。また上記解説文にもあるように、生息地においてかなりの群棲が見られるも、その分布は極めて限られた地域、数に過ぎないというのが、野生生物というものでないか。喩えて言うなら、極めて薄い表土上だけの繁茂、熱帯雨林と同じような脆弱性というべきか。
その他、産卵期を外し4月から9月まで採集を許可し・・といった内容の新聞記事がそのまま信じられていた(私も違和感を抱かず見逃していた)時期もあったが、何のことはない、実は産卵期の真っ盛りであった。この時期に限って採集されるのは、秋・冬では、沖縄以外の消費地で寒くて動かない、売れないからに他ならない。商品として、活きが良くなくては駄目なのだ。保護の為ではない。このような話、色々不思議・不自然で考えるべき問題はあるのだが、反面一刻も早くこんな問題、嘘・隠蔽、強弁がなくなり、そんな必要のなくなることを祈っているのである。

その他この辺りもどうぞ。まだリンク先が生きてるか、変更されてるかも分からないけれど。
夏休みの自由研究題材の提案
夏休みの自由研究題材の提案 続
夏休みの自由研究題材の提案 続2
夏休みの自由研究題材の提案 終
2006/08/28のBlog
[ 12:21 ] [ 法的考察 ]
文化財保護法
(昭和二十五年五月三十日法律第二百十四号)


(保存のための調査)
第百三十条 文化庁長官は、必要があると認めるときは、管理団体、所有者又は管理責任者に対し、史跡名勝天然記念物の現状又は管理、復旧若しくは環境保全の状況につき報告を求めることができる。

第百三十一条 文化庁長官は、次の各号のいずれかに該当する場合において、前条の報告によつてもなお史跡名勝天然記念物に関する状況を確認することができず、かつ、その確認のため他に方法がないと認めるときは、調査に当たる者を定め、その所在する土地又はその隣接地に立ち入つてその現状又は管理、復旧若しくは環境保全の状況につき実地調査及び土地の発掘、障害物の除却その他調査のため必要な措置をさせることができる。ただし、当該土地の所有者、占有者その他の関係者に対し、著しい損害を及ぼすおそれのある措置は、させてはならない。
 史跡名勝天然記念物に関する現状変更又は保存に影響を及ぼす行為の許可の申請があつたとき。
 史跡名勝天然記念物がき損し、又は衰亡しているとき。
 史跡名勝天然記念物が滅失し、き損し、衰亡し、又は盗み取られるおそれのあるとき。
 特別の事情によりあらためて特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物としての価値を調査する必要があるとき。
 前項の規定による調査又は措置によつて損失を受けた者に対しては、国は、その通常生ずべき損失を補償する。
 第一項の規定により立ち入り、調査する場合には、第五十五条第二項の規定を、前項の場合には、第四十一条第二項から第四項までの規定を準用する。

--------------------------------------------

* オークションに出品したり、高値で売れるところへ輸出する為捕獲する行為は、現地の人が釣餌として収獲したり、旅行者の人が一匹二匹持ち帰る行為とは大きく異なる。後者において個々の行為者の責任は極めて軽微であり、厳密に言うと許可を要しない。(法違反ではない。)
しかし、だからといって誰も彼もがやってしまえば、大変なことになる。法に触れぬから何をやっても良いのか。法違反でなければ行政は何も出来ないのか。これは私が繰り返し言ってきたことだ。
許可を得ず前者を行っている者は、国民の財産を盗取し、個人で益を得る商行為者である。また反復継続して行われ、影響も大きい。旅行者が愛おしさ故持ち帰る行為を禁止し、こちらを黙認、調査もしないというのは許されまい。

追記: > 厳密に言うと許可を要しない。(法違反ではない。)
これは私の解釈。厳密に言えば仮に違法(実質上許可は取れない)であっても、可処罰性は否定される。(とりわけ現在の政府・自治体の取組状況下では。)
2006/08/26のBlog
[ 13:07 ] [ 法的考察 ]
天然記念物をいじってはいけないという規定は、125条(現状変更等の制限及び原状回復の命令)。ここで、自然の生息状況に影響を与えるようなことをする時は、事前に許可を得ろと定めている。これを一般的に「捕獲の許可」と呼んでいる(と思う)。その他、手続きに当たっては総則(第一章)の43条を見ろ(準用)。応急措置、影響軽微なものは許可を取らずもOK。許可を与える場合は、条件として必要な指示をすることが出来る。-と規定している。

飼う為でなく販売する為の採集は、ここ125条で言う『その保存に影響を及ぼす行為』に該当する。動愛法の適用を受けるペットとして送り出すことではなく、釣餌等として消費、殺すことが前提である。だからこその「その保存に影響を及ぼす行為」なのだ。元々そういった「殺しのライセンス」としての特例「許可」なのに、殺さないところにだけ売れ、輸送中に死なせるな、見世物にして虐待するな、等とは言えないであろう。(この辺のところ、文化庁から回答を参照。)

だが、今のような天然記念物の消費は許容されるべきものなのか。小売店での惨状はもとより、生物とおもちゃ・飾り物との狭間の存在。「癒し」と言えば聞こえは良いが、生物を飼うという心構えの全く欠如した飼育おもちゃ、実際すぐに死なす飼育ならぬ鑑賞用セット、それを煽る広告宣伝の氾濫。文化庁には本当に何も出来ることはなかったのだろうか。
総則の第三条 は、特例より優先される基本事項だ。そこにはこう書いてある。政府及び地方公共団体の任務=法律の趣旨(国民の文化的向上に資し、世界文化の進歩に貢献する)の徹底に努めること、と。

私は、国文化庁はこの2年半に渡り何も悪いことはしていないという行為(不作為)により、物凄く良くないこと、日本人の精神文化の荒廃に寄与したと思っている。
これは「批判」である。オカヤドカリの惨状と、文化庁の不作為、質問に無回答、一切取り合わずという事実は確かにあった。相手の言い分を聞かず一方的に悪意の妄想を膨らませ、誹謗中傷しているのではない。目的はもとより手段も品格も違う。文化庁は、苦情や質問要望を悪意にとってはいけませんよ。
[ 13:01 ] [ 法的考察 ]
簡単に 法文上の概要

文化財保護法上、輸出について規定があるのは次の通り。

輸出が「禁止」されているのは、重要文化財。(44条)
その重要文化財というのは、有形文化財(3章)の中から指定される。つまり建造物、美術・工芸品、古文書等、有形文化財の中のとりわけ大切なもの、その最も価値の高いものが国宝と考えれば良い。(27条)
オカヤドカリはこの種の文化財ではなく、史跡名勝天然記念物(第7章)の中の天然記念物である。当然ながらこの第3章の規程は適用されない。(各種文化財、語義の定義については、第2条第1項を参照。)

続ける。

輸出に際し「届出」が必要なのは、登録有形文化財(65条)。
輸出に際し「許可」が必要なのは、重要有形民俗文化財(82条)。

運用・通達レベルの話

但し、天然記念物に法文上禁止する規定がないからといって輸出が全く自由なのかといえば、そうではない。平成12年4月28日文化庁次長通知の中に、令第5条第4項第1号チ関係として、「天然記念物に指定された動物の輸出については、法第80条第1項の規定による文化庁長官の許可を要する。」とある。法第80条第1項は、現在の第125条ではないだろうか。確証を得るにはこの法律の改編を含めた改正の過程を調べる必要があるが。また令第5条第4項第1号チは、「天然記念物に指定された動物の動物園又は水族館相互間における譲受け又は借受け」である。天然記念物に指定された動物とは、本来このような扱いをされているべきものであろう。