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Verdiのレコード置き場 今日車で聴いたものblog
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2007/05/29のBlog
バスティアニーニ・リサイタル・1965
 エットーレ・バスティアニーニ (bariton)
 三浦洋一 (piano)
SEVEN SEAS/キングレコード KICC 58

 昨日は藤原歌劇団のリゴレットの公演を観て来たのですが、帰ってきて、なんとなくバスティアニーニのリゴレットが聞きたくなって、CDを引っ張り出す内、これが目に付きまして。

 バスティアニーニは好きなバリトンです。勿論随分前に亡くなっていて、生で聞いたことなど無いのですが。自分のblogで検索してみたら、時々取り上げてます。奇しくも丁度1年前、去年のF1モナコGPの日には、デル・モナコのアルバムを取り上げているのですが、やはりデル・モナコと言えばバスティアニーニ、ってわけで.......もないんですが。

 1965年、バスティアニーニが早逝する二年前、来日した際のライブ録音です。ここでもバスティアニーニはリゴレットの「悪魔め、鬼め」、"Cortigiani" を歌っています。ですが、ここでのバスティアニーニ、出を思いっきり間違えてます。ピアノが上下降する音形の2度目の最後で入る筈が1拍半くらい遅れてます。戸惑う伴奏。揺れる歌唱。しかし、持ち直してからはバスティアニーニの独壇場。
 でも、やっぱり、バスティアニーニなんですよねぇ。何歌ってもかっこいい。かっこよ過ぎる。
 このCDの解説は黒田恭一なのですが、バスティアニーニファンでもある彼は、この稀代のヴェルディアン・バリトンについてこんなことを書いています。
 「ヴェルディをうたうときのバスティアニーニは、いつでも、その音楽の語りうることを信じ、過度に演じすぎることはなかった。」
 そう、全くその通り。過度に演じることなく、その音楽の語りうることを信じて歌えば、自ずから音楽が語り始める。それがヴェルディのオペラ。
 それはその通りなんだけど、しかし、その境地に達することのなんと難しいものか。それが出来る人が、果たしてどれほど居たものか。
 これと良く似た音楽があります。シューベルトの歌曲。幾らでも歌う人は居るけれど、どうしても演じてしまい、色気が見え隠れしてしまって興醒めする。本当に、あの歌曲を自然に、自然であることすら気付かせずに聞かせることは難しい。そしてまた、そういうのを一度聞いてしまうと、下手に逸って歌われると鼻に付いて仕方がない。そういう音楽です。

 このCDで聞かれるバスティアニーニの歌は、そういう音楽を歌う事の出来る音楽家の、最良の記録の一つ、と言っていいでしょう。と言いつつ、ここでは後半でしっかり「帰れソレントへ」とか「カタリ」とか、「オー・ソレ・ミオ」とか、歌ってるんですけどね。いやさ、そういうのがいけないわけではないんだけど。
 でも、こういう曲で、きちっと歌い回すバスティアニーニを聞いていると、つい、ああ、なんて勿体無い....と思ってしまったりするのです。こういう曲でもバスティアニーニの歌のフォルムは変わらない。変わってる曲もあるんですけどね。「セヴィリア」のフィガロとか。でも、基本は変わらない。

 バスティアニーニは、そういう意味では、何歌っても同じ、です。でも、その歌い方が様式感を伴っているので、何歌ってもバスティアニーニ、なんだけど、それは同時に正しく「歌」になっているのです。
 バスティアニーニは昔から好きだけど、未だに聞き続けるのは、多分、そうした様式感というものがしっかりしているからなのだと思います。今では、こういう様式感を内在した人というのは本当に少ない。それを形成する事自体誰にでも出来ることではない、難しいことなのだから。一方で、そうした様式感を礎に歌うことが必ずしも支持されるとは言えず、むしろ演じることを求めながら、「確としたもの」が無いと無責任に言い放ってしまう、というのが今のきき手なのかも知れません。そういう無責任さというものに冷や水を掛けてくれる。バスティアニーニとは私にとってはそんな存在かも知れません。


2007/05/26のBlog
Edition Klavier-Festival Ruhr : Almanach 1997-2004
 (CD詳細はこちら)


 音楽祭というのは本当にあちこちで催されています。その大半は結構知られていません。日本で行われている音楽祭だって、全部はなかなか。東京のオペラの森とか、「東京の夏」みたいなのは省くとしても、サイトウキネンフェスティヴァル草津国際音楽フェスティヴァル木曽音楽祭宮崎国際音楽祭、あれ、霧島なんとかいうのもあったっけ?札幌のPMFとか、他にも色々ありそう。
 こんなですから、海外のなんてとてもとても。メジャーどころのザルツブルクやバイロイト、ルツェルン、或いはラストナイトばかり有名になっちゃったthe POMSなんかはともかく、エディンバラやチューリッヒ、シューベルティアーデですら「よく知られた」と言えるかどうか。
 そんなわけで、「音楽祭」と言われてもそれこそ無数にあるのですが、何せヨーロッパ、集めようと思えば相応の演奏家は集まってしまいます。

 で、最近知ったのが Klavier-Festival Ruhr、ルール・ピアノ・フェスティヴァル。行ってみたわけではなくて、この音楽祭の演奏8年分から10枚のCDに収めたセットを安く入手したのです。
 歴史は比較的浅く、原型は1989年に遡るとか。このセットは1997年の演奏からで、ところが収録されているピアニスト、全部で55人いるのですが、殆ど知らない人です。それも道理で、コンセプトを読むと、この音楽祭、毎年20人以上のピアニストをアサインして開催しているのですが、「我らの同時代のピアニストを呼ぶ」という趣旨で、少なくともその3分の1がこれが初リサイタルになるような若手ピアニストだとか。で、収録されている演奏も、そうしたピアニストのものに集中しているようです。
 確かに、この音楽祭のサイトでプログラムを見ると、5月から7月までやっているのですが(ラ・フォル・ジュルネみたいに短期高密度型ではなく、長期間ぽつぽつと、ルール地方の各地、デュッセルドルフやジュイスブルクなどで同時多発的にコンサートが開催されるスタイル)、中にはブレンデルやアルゲリッチやシフといった名前あり、マルティン・シュタットフェルトやマルク=アンドレ・アムランといった若手あり、知らない名前沢山あり、ついでにチック・コリアとゲイリー・バートンの名前あり(これ聞きたいぞ....)、とまぁなかなか面白い面子なのであります。

 でも、CDは若手ばっかり?まぁそれはそうなんですが、これが結構面白い。沢山の演奏会があるから、玉石混交というのもあるでしょうが、そこはそれ収録する演奏も選ばれてますから、どの演奏もかなり「聞ける」演奏です。
 こないだから聞き始めて只今4枚目、2000年の録音ですが、スカルラッティのソナタ(F.GAMBA)に始まり、ハイドンのソナタにベートーヴェンの"エロイカ変奏曲"、アンコールのようにドビュッシーの前奏曲を一曲(C.TIBERGHIEN)。ビゼーの子供の遊びから一節(Y.TAL & A.GROETHUYSEN)を挟んで、ラフマニノフの前奏曲、ブラームスのワルツにウェーバーの"舞踏への勧誘"(M.KIRSCNEREIT)。最後にW.DAUNERという人の自作自演。
 .........知らない名前ばかりでしょう?でも、いずれの演奏も、達者で見事です。これだけ多彩にあれこれ演奏されると飽きる暇がないし、音もいい。正直、そう個性的にめまぐるしく変わるわけでは無いけど、良し悪しとは違う微妙な差があるので、結構聞けてしまうのです。
 このCDの中で面白かったのは、ラフマニノフの前奏曲。小曲ですが、なかなかブリリアントな演奏で楽しい。スカルラッティも好きだけど、まぁ元々スカルラッティのソナタ自体好きなので、どっちの理由かよく分かりませんが。まぁ、こんな感じで、あれは面白いな、などと聞き倒すのが正しい聞き方かも知れません。
 大体が、若いピアニストのいい演奏ばかり集中して聞ける、なんて機会、そうはないですから。大体がリサイタルにわざわざ出かけるのはしんどいし。若手だとなかなかCD出ないし。出ても、高いし。コンクールを聞く手はあるけど、それはそれで時間とレベルを考えるとしんどいし。なんてことをつらつら思うに、ピアノの好きな人には結構いいんじゃないかと思います。
 日本では輸入盤を扱っている店で、1万円くらいで出しているようです。私は随分安く買ってしまったのでありますが.........


2007/05/24のBlog
L.v.Beethoven : Piano Sonata No.9 E major op.14-1 / No.10 Gmajor op.14-2 / No.26 "Les Adieux" E flat major op.81a
Rondo a capriccio G major op.129 "Rage over a lost penny"

 Jan Panenka (piano)
SUPRAPHON SU 3570-2 111

 いや、まぁ、ねぇ..........こういうタイトルにしちゃうのも如何なものかとは思いますけど....

 こういう題名の曲があるのです。作曲・ルードヴィッヒ・ファン・ベートーヴェン。ロンドとカプリッツィオ ト長調。作品番号129。でも、作曲年代は1795年だとか。で、副題として、Rage over a lost penny、「失われた小銭を巡る興奮」というのがついているのです。
 6分ほどの小品で、軽快でちょこまかとよく動く旋律が左手の細かく刻んだリスムに乗って演奏されます。3連符でトリルのように聞こえる音形が繰り返し出て来て、これがまぁ落っことしてコロコロ転がっていく小銭を連想させる、ということなのでしょうか。
 まぁどうってことのないアンコールピースと言っていい小品なのですが、結構面白いんだなこれが。で、久々に聞いて、ちょっとツボにはまったので取り上げてみた次第であります。

 .......このCD、本来を言えば、「ベートーヴェンのピアノ・ソナタのCD」なんでありまして、あくまでこの小品はおまけです。アンコール的位置付け。アンコールでも何でもちゃんと真面目に弾いているのはヤン・パネンカ。チェコのピアニストで、1999年に亡くなっていますが、堅実な演奏を聞かせるピアニストです。ヨゼフ・スークやスメタナSQとの共演録音もある、ある時代のチェコスロヴァキアを代表するピアニスト、と言っていいのかな?
 勿論、「小銭」だけじゃなくて"本編"も聞いています。やはり「堅実」という感じの演奏でしょうか。ここに収録されているのは、op.14の1番と2番、それにop.81aの"告別"。なかなか渋い選曲ですが、"告別"は更に落ち着きのある演奏。面白かったのはむしろop.14の2曲でしょうか。第9番と第10番。これが結構面白いんですよ。この二つのソナタでは、ベートーヴェンは結構「軽い」書き方をしていたりして、重く、ずしーんと演奏されるよりは、むしろモーツァルトを思わせるくらいでもいいのかなと。
 パネンカの演奏、曲に添った堅実な演奏で、「ああ、こういう曲だったか」と再発見させられました。いわゆる「ベートーヴェン弾き」のピアニストだと、こういう曲の場合、軽い感じで弾いても尚剣気が抑えられない、というようなところもありますが、パネンカは至って自然体。曲に合っているということなのでしょうか。

 そういやぁ、例えばバックハウスとか、この「失われた小銭を巡る興奮」なんて、弾いたんですかねぇ?アンコールくらいでは弾いたことあるでしょうけど、録音は見たことないなぁ。グルダ、ケンプ、バレンボイム、アシュケナージ..........うーん。ブレンデルは、何処かでそういうの録音してそうな雰囲気はありますが..............
 決して皮肉でなく、パネンカ、合ってるんでしょうね、この曲にも。

2007/05/22のBlog
CLARA HASKIL The Legacy Volume III SOLO REPERTOIRE
 Clara Haskil (piano)
PHILIPS 442 635-2

 ペルルミュテールのフランス近代音楽選の関係で、久々にハスキルを引っ張り出しました。まぁ、このCDは割といつも手元にあるのですが。

 クララ・ハスキル。1960年に亡くなったピアニストです。確か、ブリュッセルの駅で階段から落ちたのが元だったか、それとも心臓発作を起こして階段から落ちたのだったか、そんな話です。
 ハスキルも、私としては、LP時代に入手して聞き始めた人なんですよね。で、このCDは3枚セットなのですが、そのLPに入っていたのはあらかた入ってます。スカルラッティのソナタ、シューマンの子供の情景だったか森の情景だったか、それとこのラヴェルのソナチネ。他にも何か入っていたかも知れません。

 ラヴェルのソナチネは、3楽章構成で、全部で10分ほどの名前の通り「小さいソナタ」です。ラヴェルのピアノ曲は風変わりな味わいの作品が多いですが(もっとも、サティの為にするような風変わりさと較べるとよほど違うのだけれど)、その中ではこの曲は構成感もあって古典寄りの作品と言っていいと思います。
 そういう作品なので、いわゆる「フランス印象派~#♪」みたいなイメージで、ブリリアントな響きで聞かせよう、なんてやられてしまうと、折角の構成感が台無しになってしまうのです。きらびやかであっても構わないけれど、響き合ってしまうのはよくない。音切れがよくないと困ってしまう。

 ハスキルの録音は1951年頃のようです。勿論モノラルで、そのせいか、1950年代のモノラル録音に時折感じられる、妙に残響のある感じではあるのですが、それはそういう「感じ」でしかなく、前の音が次の音と重なり、干渉するというようなことはありません。清潔感のある演奏です。
 急-緩-急の構成ですが、実感としては、急-やや急-快速 というところでしょうか。第一楽章から順に、Modere, Mouvement de menuet, Anime との表記があります(アクサン省略)。最後のAnimeはアニメーションと同じ語源で「動きのある」という意味です。音楽は全体に品よくまとまっているけれど、確かに結構動きのある曲です。そういえば、確かに古典派あたりのソナタ形式の作品って、そういうスタイルのものが少なくないですね。

 「品よく」「清潔感のある」、という表現をしましたが、確かにハスキルの演奏は概ねこの点が共通しているように感じられます。品がいいんですよね。やたらとペダルを踏んで響きを濁らせることはないし、楽曲の構成感を損なうことなくすっきりとまとめる。そもそもそういう曲を選んで演奏するし、それをまた見事に弾く。
 かつてのLPでも、このCDセットでも、カップリングされている演奏で、スカルラッティのソナタが3曲あるのですが、これらもこうした特徴に適った曲であるし、演奏も又その通りであります。そのへんが、この既に亡くなって半世紀になろうとする、決して録音が多いとは言えないピアニストを未だに聞いてしまう理由なのだと思います。




2007/05/20のBlog
F.Schubert "Schwanengesang" D.957
 Tom Krause (bariton)
 Irwin Gage (piano)
DECCA 467 239-2

 今日は概ね家に居て過ごしてます。買い物くらいは出掛けたけど。仕事もやりつつ、まぁのんびり。

 結構なお天気ですが、そんな爽やかでいと麗しき5月にはちと似合わず、シューベルトの「白鳥の歌」を聞いています。歌うはトム・クラウゼ。フィンランド生まれの、バリトンとなっていますが、もうちょっと低い、バス=バリトンくらいの歌手です。もう結構な御歳ではないかと。録音は1973年頃です。
 通常、「白鳥の歌」は全14曲となっていますが、ここでは、レルシュタープの詩に作曲した "Herbst" D.945 が、歌曲集の一部として扱われて収録されています。

 「白鳥の歌」は先日もウェルナー・ギュラの演奏をエントリーしましたが、こちらは以前から聞いているもの。バス=バリトンで、低目とは言いながらこちらも明るめの声。ギュラのような「明晰」というのとはちょっと違いますが。レルシュタープとハイネ、どちらに合うかと言えば........どっちかな?多分、どちらの中にも合う曲がある、といったところかな?
 全体的にいいのですが、短調系でしかも重い曲、レルシュタープの方で言えば "In der Ferne"、ハイネの方で言えば "Die Stad" とか、そうした曲でなかなか聞かせてくれます。重くなり過ぎず、感情過剰にならず。いい感じです
 歌唱のキレがいいんでしょうか。ネイティヴでは無い故か、発音はとりわけ綺麗というわけでもないですが、歌い回し、というよりこれは "アーティキュレーション" と呼びたいくらいですが、これが適切なんですね。「音楽仕事人」って感じでしょうか(笑)

 ワーグナーを結構歌っていた人で、バイロイトにも出ていた筈です。そう無闇と録音があるわけではないけれど、いろんな役を歌っていたそうです。力量のほどが伺えます。
 さすがにもうこの人を生で聞く機会は無いでしょうが、一度聞いてみたかったなという気はします。


2007/05/17のBlog
J・ハイドン:交響曲第98番 変ロ長調 / 交響曲第99番 変ホ長調
 ドレスデン・フィルハーモニー
 ギュンター・ヘルビッヒ (conduct)
ドイツ・シャルプラッテン/徳間ジャパン TKCC-70273

 一昨日だったか、何故かアクセス数が450も.......
 こんなWebの奥の細道に、一体誰が?謎です。(小心者なので普通じゃないことが起きると気になるのです(^^;)

 さて、今日はハイドンの交響曲です。
 正直、私はそれほど管弦楽は得手ではありません。嫌いではないけど、昔からそう喜んで聞いてたわけではありません。どういうんでしょう。「ちょっと複雑過ぎる」という感じを抱いてまして......
 で、ハイドンの交響曲も、今にしてみれば管弦楽の中では単純だろうと思うのですが、以前は「どうせ聞くなら四重奏がいいや」とばかりに、あまり聞いていませんでした。このCDも、買って、聞いてはみたけど、そう好んで聞いたわけではなくて。

 ところで、そういう私がそれなりに管弦楽も聞くようになったのは、実は生演奏で聞くというのをそれなりに繰り返したことによります。まぁ、コンサートで聞くとなると逃げ場無いですから(笑)、とにかく聞くしかない。で、それこそNHKホールの天井近くで聞き続ける内に、なんとなく「聞き方」みたいなものが体得出来たような。別に理論的にどうこうじゃなくて、まぁ、「ツボ」みたいなもんですね、それが掴める様になったというかそんな感じ。
 自分は生演奏至上主義者じゃないですが(でなきゃ誰がカーステレオでCD聴くものか!)、やはり生で聞くと音の質感とかを実感出来るという楽しみがあるのはよく分かるので、特に管弦楽に関してはその魅力が強いのかな、と思っています。
 そんな風にして、ブラームスだのマーラーだのと聞き覚えていくようになったわけです。聞けるようになった、と言ってもいいかも。まぁ、だから、普段CDでは聞かない曲でも、生では結構聞けてしまうのかなと思うのです。CDで聞ける曲は勿論、そうでない曲でも聞ける。

 ところが。唯一例外があるのです。ハイドン。
 逆ではないんですけどね。ただ、ハイドンの場合、「生で聞くと更に...」という感じが、何故かそれほどないのです。生で聞いても、CDで聞いても楽しい、みたいな。
 ある程度管弦楽を聞くようになってから、それこそこのCDあたりで、ハイドンも聞くようになった(再発見、と言ってもいいかも?)わけですが、その後、生演奏で聞く機会がたまにあっても、CDで聞くのとあまり実感として変わらないんですね。いい演奏はいい演奏なりにいいけど、「生だからどうこう」というわけではない。
 元々、あまり外連味のない作品群ですから、管弦楽で実際に生で聞いて「おお!」という感じではないんでしょう、少なくとも私には。ほら、例えばマーラーとかで「ベルアップ~」なんてやると視覚的にも「おお!」とか思うし、バンダが出れば「おお、こっちからも音が~」なんていうのがあるわけですが、ねぇ。

 堅実な演奏です。
 ヘルビッヒは、東独でスゥィトナーあたりの次の世代に当たるらしいです。オーケストラはドレスデン・フィルハーモニー。シュターツカペレではありません。そういうオーケストラがドレスデンにあるのだそうです。
 本当に、きっちり・しっかりという感じの演奏です。面白みが無いわけではなくて、例えば、刻むところはきちんと刻む、その刻みが揺らぎなくきちっと刻まれる、そういう類の堅実さです。
 こういう演奏から入ったから、生でもCDでもあまり変わらない、と思うんですかねぇ?そんな気もしないのだけど。あ、そういえば、カラヤンの振るハイドンというのも聞いてたな。あれも良かったんだけど..............


2007/05/15のBlog
ラヴェル : ソナチネ
ドビュッシー : ピアノのために / 映像第1集
フォーレ : 主題と変奏 op.73

 ヴラド・ペルルミュテール (piano)
DENON/日本コロムビア COCO-85019

 最近、ラ・フォル・ジュルネで色々聞いた中には、ラヴェルやドビュッシーのピアノ曲もありました。元々ラヴェルやドビュッシーのピアノ曲は大好きで、結構CDでも聞くし、生でも聞く機会があれば喜んで聞きに行きます。
 その中で、最近気になっているのが、音の響かせ方。簡単に言うと、ペダルを使って鳴らし過ぎてしまうピアニストが結構いるのです。今回のLFJでも、ラヴェルのソナチネで、ペダル踏みっ放しというピアニストが居ました。割と華やかな演奏で知られる人かと思うのですが、なるほど、この華やかさ加減はペダルで響かせっ放し故か、と思った次第。幾つかの曲ではそういう手法もありでしょうが、ラヴェルのピアノ曲の中で、ソナチネは最も古典的で、響きではなく構成で勝負して欲しい曲。これではねぇ。
 一方では、これは別の人ですが、ドビュッシーの「沈める寺」(前奏曲集第1巻)で、効果的にペダルを使って、響き合う残響の洪水で大伽藍を作り上げてみせた人も居ました。こういう風に、適切に使えば素晴らしいのに......

 ドビュッシーもラヴェルも、華やかな響きが身上、と思っている人が多いのかもしれませんが、実は、ドビュッシーとラヴェルの音は全然違うし、それぞれの中にも本当にいろんな音が入っていて、その多彩さこそ彼らの魅力なのだと思います。だからこそ、ピアニストの選曲も、その演奏会なりアルバムなりが成功するかどうかの重要な要素になるのだと思います。

 ヴラド・ペルルミュテール。暫く前に亡くなりましたが、確かラヴェルから直接教えを受けたか、ラヴェルと親しかったピアニスト(マルグリット・ロン?)の薫陶を受けたかしたピアニストだった筈です。
 この、近代フランスピアノ芸術の直系みたいなピアニストが来日した際に、当時最新鋭のDENON御自慢のPCMシステムで録音したのがこのアルバム。1972年だそうです。結構好きなのです、これ。

 思いの外デッドに感じられるかも知れない録音ですが、実は全曲聴く内に、これがペルルミュテールのスタイルなのだな、と気付きます。響きで化粧されてる感じがあまりありません。これが作曲者直系のスタイルなのかどうかは分かりませんが、この種の、響きに依存しない演奏というのはなかなか新鮮です。
 ラヴェルのソナチネもこのスタイル。ラヴェルはあくまで「ソナチネ」を書いたのだな、と改めて納得します。この曲では、もう一人、ハスキルに大変いい演奏、言ってみれば楷書体の演奏があって、この二つが双璧、と勝手に思っています。

 ドビュッシーもフォーレも抑制した響きで、雰囲気で流してしまわない演奏。録音も、こうやって聞くと臨場感に欠けると感じられるかも知れませんが、むしろ録音技師がポリシーを持って音作りをした結果ではないかと思います。無駄に響かせない、というような。
 今は千円シリーズに入っているのかな?DENONも色々大変なのでしょうけど、こういう録音を後々に残していって欲しいと思います。


2007/05/14のBlog
E.Chausson : String Quartet C minor, op.35
A.Roussel : String Quartet D major, op.45
A.Magnard : String Quartet E minor, op.16

 Quatuor Via Nova
Warner Classics 2564 61368-2

 前回に引き続き、弦楽四重奏ですが、随分趣が違います。

 弦楽四重奏というと、なんとなく「ドイツ人の音楽」というイメージがあるのは私だけでしょうか。いや、決してドイツ人ばっかりではないのですが、ハイドンによって確立され、モーツァルトにより発展し、ベートーヴェンによって革命をおこされ、シューベルトがその裏でロマンティックな作風で続き......みたいなイメージがあります。いや、既にこの時点でドイツ人はベートーヴェンだけなんですが(笑)
 でも、弦楽四重奏と言うと、こういう「構成をしっかり作った作品」、極端な言い方をすると「ミニ交響曲」みたいなイメージがあるのではないでしょうか。実際、ベートーヴェンくらいまでは、そのままオーケストラで演奏させるのにそれほど違和感はないし、逆にモーツァルトの中期あたりまでは、交響曲を室内楽として演奏するのにそれほど違和感無かったようですし。で、そういう音楽というと、やはりドイツ系かなと。
 ドヴォルザークらは勿論ドイツ人ではありませんが、その音楽はやはりドイツ音楽の系譜を受け継いでいます。後年独特の作風を誇るバルトークも、「ドイツ音楽」とは随分離れているけれど、やはりドイツ音楽あっての独自のアイデンティティでしょう。

 フランス音楽で一般に聞かれる弦楽四重奏の作品となると、フォーレにラヴェルとドビュッシーあたりではないでしょうか。と思っていたのですが、勿論他にも色々あるのですね。とはいえこの3人、微妙な知名度です。
 ショーソンは、ヴァイオリン曲で有名な「詩曲」というのがありますから、そこそこ知られた名でしょう。1855年生まれ、1899年没。ルーセルは、ショーソンに較べると「これ」という作品がないですが、交響曲を書いたりしている近代の作曲家です。そういえば「蜘蛛の饗宴」という作品があって、昔々レコード屋で蜘蛛の絵が描いてあるLPを見て「うへぇ」と思って、以後あまり縁が無い人です。1869年生まれ、1937年没。マグナールという人はよく知りません。1865年生まれ、1914年没だそうです。
 要するにこの3人、いわゆる近代フランス音楽を支える作曲家群でもあるわけです。でも、作風としては、上記の3人とはちょっと違います。

 今回はその中から、ショーソンの作品を。ショーソンは1899年、自転車事故で亡くなったそうですが、享年44歳ですから早過ぎる不慮の死と言っていいのでしょう。亡くなった際には未完成で、ヴァンサン・ダンディが完成させたのだそうです。なので、1899年の作品、ということになるのでしょう。ちなみにドビュッシーの弦楽四重奏曲は1893年だそうですので、ドビュッシーより後の作品となります。
 ショーソンはワーグナーに少なからず影響を受けていたようで、バイロイトにも行ったらしいです。まぁ、この時代にワーグナーの影響を受けなかった作曲家もそうはいないでしょうが。ただ、その音楽がじゃぁどうかというと、必ずしも聞く限りではそんな感じでも無いのですね。

 3楽章の構成です。途中で亡くなったからかと言うとそうとも言い切れないようです。結果的には急-緩-急の構成で、据わりが良いようで。4楽章構成で、最終楽章にもう一度「急」を入れるという手もあるのでしょうが。まぁ、何分にも亡くなってしまってますから......
 で、どんな曲かと言うとですね、それがまぁ独特なんですね。どう言ったらいいのか........
 捉えどころが無いんです。構成がどうとかいうこともあるのだけど、メロディがあって展開してとかいうのとはちょっと違うし、曲風も結構こまめに変わって、そのそれぞれが独特の響きを持っている。だから、「これだ!」というようなところがない。言えば「近代フランス」なんですけどね。
 ただ、まぁ、音はとてもセンスがいいです。短調、と言われれば「ああ、そうだな」と思うのだけど、それほどことは単純ではない。第1楽章など、"Grave" と表記されているくらいで、重苦しい感じではあるのだけど、例えばベートーヴェンやシューベルトの短調の曲での始まり方とは随分違う。時代が違うし当たり前、と言えばその通りなのだけど、そういうドイツ系の「質量が重くのしかかって来て苦しい」みたいなのとはちょっと違う。バルトークあたりの、もう調性感が無い音楽とも違う。重くはあるけれど、まとわりついて息苦しくするような感じが無いのです。大袈裟な身振りが伴うでもない。
 何処か冷静なんですね。軽いのとは違うし、他人事のようにしているわけでもない。それは決して不快な感じではない。
 あまり脈絡は無いのですが、マルセル・プルーストが、カペー四重奏団を自宅に呼んでベートーヴェンを演奏して貰って聞いていた、という話があるようですが、その演奏というのはこんな感じではなかったかな、という気がします。感情もあるし怒りも嘆きもする。けれど、ロマン主義的に感情を高らかに歌い上げ、カタルシスをもたらす、というのとはちょっと違うかな。感情の発露とかそういうのとは少し違う。

 説明が難しいです。聞いてもらった方が早いのかな。
 第2楽章の緩徐楽章は秀逸です。いいですよ、本当に。


2007/05/13のBlog
The Most Famous Czech String Quartets
B. Smetana String Quartet No.1 "From my life" / No.2
A. Dovorak String Quartet No.14 / No.12 "The American"
L. Janacek String Quartet No.1 "Kreuzer Sonata" / Violin Sonata / String Quartet No.2 "Intimate Letters"
Prazak Quartet
Sachiko Kayahara (piano)
PRAGA PRD 350 014

 久々のエントリーです。で、久々だけど、相変わらずラ・フォル・ジュルネ繋がり(苦笑)

 今回のラ・フォル・ジュルネでの収穫の一つが、プラジャーク四重奏団を聴けた事です。プラハ音楽院の学生4人で1978年頃結成し、以後30年近く活躍している団体ですが、不明にして今回までは生で聞いたことがありませんでした。

 いやぁ、これが良かったんですよね~
 音がね、いいんですよ。日本では、一般には弦楽四重奏とか言うと、かっちりした音作りで、構成をきちっと組み立てて、みたいなのがいいと思われる節があるのですが、個人的には響きのいい団体の方が好きです。やっぱり聞いてて楽しいですしね。
 で、プラジャーク四重奏団。チェコの団体ということで、スメタナ四重奏団への連想もあって(一時期、スメタナSQのチェリスト:アントニン・コホウトの、プラハ音楽院でのクラスで助手をしていたそうです)、CDで聞いてもなかなか良さそうだったので、前から一度聞いてみたいとは思っていました。
 で、実際、都合4回にわたって聞いたのですが、やはり良かったです。予想通り音がいいのです。弦楽器の響きがちゃんとある。正直、とても上手だとかいうわけではないし、ムラもあるのだけど、やはり聞いてて楽しい、というのは基本中の基本ですね。
 で、ムラがあるにはあるけど、はまれば本当に素晴らしいのです。今回聞いた中での白眉が、「アメリカ」の第2楽章。アメリカに移住したチェコ人達の村で書かれたという、独特の雰囲気を湛えたこの曲の中でも、もっともメランコリックでカンタービレな楽章ですが、ここの演奏が本当に凄かった。音、響き、歌わせ方。およそこれ以上は望めまい、というほどの出来。本当に、生演奏を聞き続けているのは、年に1度あるかないか、こういう演奏を聞けることがあるから、というくらいの演奏でした。

 で、話を元に戻すと、プラジャーク四重奏団については、モーツァルトを1枚持っていたのですが、今回ラ・フォル・ジュルネを前に入手して聞いてみたのがこの3枚組みお買い得(PRAGAとしては)CD。

 いいんですよ、これが~
 取り敢えず今回は、「アメリカ」です。
 CDとして聞くと、ちょっと甘過ぎかな、と思わなくも無い演奏ですが、やはり楽しい。四重奏なんていうと、理知的に説明されてるような気分になってくる演奏も中にはありますが、これは歌で勝負、と言う感じの演奏。とにかく、聞いていて飽きません。
 まぁ、この曲自体なかなか飽きさせないのですけどね。冒頭から、ドヴォルザークお得意のキャッチーなメロディで人を捕まえて離しません。アレグロ・マ・ノン・トロッポの第1楽章で捕まえてから、件の第2楽章で一気に引き込みます。レントの表示のあるこの唯一の緩徐楽章との落差で、聞いてる方はもうすっかり参ってしまいます。
 ここまで聞かせれば後はもう作曲者の言いなり(笑) この後に来る第3・第4楽章、それぞれモルト・ヴィヴァーチェ、ヴィヴァーチェ・マ・ノン・トロッポの表示が。「とても快活に」「快活に、でもやり過ぎずに」。第2楽章との心憎い対比。
 この対比、楽しいメロディライン。プラジャーク四重奏団は見事に描き出して余すところがありません。いや全く本当に素晴らしい。

 PRAGAって、Cd1枚当たりの単価が存外高いんですよね。プラジャーク四重奏団の録音は、他社のはあまり出ておらず、専らこのレーベルだけなので、どうしても高めになってしまうのですが、もうちょっと色々聞いてみたいし、もっと聞かれるといいのに、とも思います。

2007/05/10のBlog
[ 01:49 ] [ ラ・フォル・ジュルネ ]
どうも、お久し振りです。

 いや、CD聞いてないわけじゃないんですが、正直、ちょっとコンサート通い疲れが出ておりまして........眠い(笑) もう細かいこと書けない(^^;

 ラ・フォル・ジュルネは楽しゅう御座いました。去年、一昨年と違って、ある種の雑然としたお祭り騒ぎ的雰囲気はちょっと薄れてしまいまして、わりと普段のコンサートと変わらない感じでしたが、集中していろんなものが聞けるのはやはり楽しかったです。収穫も沢山ありました。既に別棟に書いているので、ここではあまり書きませんが、コルボ指揮のフォーレのレクイエムとか、プラジャーク四重奏団とか、いろいろ。

 でも、朝から晩まで出ずっぱりで5日間、というのは、さすがに疲れるんでしょうね.....どうも週明け後も睡眠が足りないと言うか(苦笑)

 というわけで、ネタはあるんだけど、今日はもう寝ます。おやすみなさい........




2007/05/02のBlog
というわけで(何がだ?)、連休なのですが、既に前半戦も終わってしまいました。
 連休前半は出掛けていまして、何も書かずじまい。で、そのまま後半はラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2007に突入するのであります。そう、今日の午後から開幕なのです。
 今日は午後からですが、それこそ朝から夜中までコンサート三昧というわけで、こちらもぼつぼつ付き合うものだから、CDを聞く暇がありません。まるで無いわけではないけど。

 なので、こちらのblogも連休中はお休みなのであります。気が向いたら(時間があれば?)記事を上げるかも知れませんが、まぁそれはそれとしてということで。では、連休明け?にお会い致しましょう~♪


2007/04/27のBlog
S.Rachmaninov : Piano concerto No.1 fis-moll op.1 / No.2 c-moll op.18
 Leif Ove Andsnes (piano)
 Berliner Philharmoniker
 Antonio Pappano (conduct)
EMI CLASSICS 7243 4 74813 2 1

[ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2007「民族のハーモニー」のサイトはこちら]

 ラ・フォル・ジュルネネタもすっかり御無沙汰になってました。ドイツ・リートに狂ってしまったのがいかんかったなぁ...........

 ラフマニノフの2番、という奴ですね。のだめカンタービレにも出てきました「超有名曲」。もっとも、確かに言われりゃそうだけど、そんなに有名だったかなぁ?という気もしないでもないですけどね。
 実は車で聞くとちょっとリスクの高い曲です。ダイナミックレンジが広いから?いや、そうではなくて。車で聞いてると、曲の途中だろうがなんだろうが、目的地に着けばそれでひとまずおしまいですよね。で、この曲の場合、第3楽章とかならまだいいんですが、第2楽章で到着してしまうと、あのラフマニノフ的憂愁とロシア的諦念によって織り上げられた陰翳の音楽を引き摺ったまま目的地に入るわけです。朝、通勤途上の車中で聞いて、第2楽章で到着したりすると午前中はロシア的諦念で憂いを帯びつつ仕事はいまいち進まない。 「予算?そんなこと、どうでもいいんじゃないでしょうか......」いやまぁそこまではいかないけど(苦笑)
 憂愁を言えば、「のだめ」でも取り上げられた、第1楽章冒頭のピアノによる弱音での和音連打もかなりのものです。確かにあの導入部は印象的なことではなかなか他に類を見ないものかも知れません。チャイコフスキーのピアノ協奏曲(第1番)と並ぶほどの印象度かも知れませんが、何と言ってもチャイコフスキーのはオーケストラ始まりですから。ピアノで引き付けるという点ではやはりこちらかなぁ。

 個人的な話でいうと、でも、実はラフマニノフは少々苦手です。映画音楽みたいで。いや勿論映画音楽の方がマネをして、散々に使い回して、手垢のついたものに仕立ててしまったんですよ。それは確かなんですが...............でも、ほら、ねぇ、なんというか。やっぱり「そういう音楽」なのも確かだし.......

 とはいえ「そういう音楽」jは嫌いかというと必ずしもそうではないし、特に腕のいい演奏家で演奏されるとこれはやっぱり楽しいのであります。まぁ確かに古今東西の著名な演奏家による録音が目白押しなのですが、最近の録音で、レイフ・オヴェ・アンスネスのものを。ライブ録音で、パッパーノ指揮ベルリン・フィル。
 アンスネスは結構前から活躍している人だそうですが、私はここ数年の、ボストリッジとの共演を含む、一連のシューベルト作品の録音で聞き知りました。理知的な演奏をする人、でしょうか、雰囲気でなんとなく押し通しちゃえ、というところの無い演奏です。そんなところが、個人的には性に合ってるのかも知れません。


2007/04/25のBlog
スティング「ジャーニー&ラビリンス」
 スティング (Vocal & Lute)
 エディン・カラマーゾフ (Lute)
Deutsche Grammophon/ユニバーサルクラシックス&ジャズ UCBG-1208

[関連したBlog]

 最近は忙しいので、気になるCDだのDVDだの、いちいち発売日に走ってはいられません、というのもありまして、結構ネットで注文していたりします。で、不思議なもので、何故か発売日前に届いたりするのですね。発売日前日に店頭に並ぶのはままあるけど、配送だと2日前に発送してるわけで.........まぁ、いいや。

 スティングのダウランドは、先日もblogで書いたのですが、結構面白いです。ダウランドのオリジナルがどうのとか難しいことはちょっと置いといて、聞き入ってしまうような音楽であります。
 暫く前からDVDとCDのセットになった輸入盤が出ていたのですが、ちょっと我慢していました。だって、その値段で、日本版のDVDがネット割引価格で殆ど同値なんだし................というわけでネットで注文して待ってました。GW前には届くだろう、てなモンで。
 で、25日発売なんだけど、今日帰ってきたら届いていたというわけです。早速、聞いてみました。

 正直言うと、値段が殆ど変わらなかったのでOKですが、頑張って日本版を待つ必要は無かったようです。歌詞に日本語字幕が出るわけじゃないんですよね、これ。そうなると、輸入盤聞くのとあまり変わらない。まぁ、会話の部分はちゃんと字幕は出るので、そこで字幕が欲しいというむきには宜しいかと。ま、自分もどちらかと言えば日本語字幕付の方が.......................

 で、内容ですが、いいですよ。まぁ好き嫌いはあるだろうし、「すてぃんぐぅ?!」みたいな人もいるだろうし。所詮、訓練された専門の歌手とは違うし。
 でも、それを差し引いても面白いですよ、これ。ダウランドを歌う人は決して多くはないし、その点だけ考えても十分貴重だけど、スティングの歌がやはり面白い。このDVD自体は、英BBCが放送用に製作したものだそうですが、ロンドンの聖ルカ教会 (St. Lukes Church)でのライブがメインになっていて、観ているとなんとなく「スティング アンプラグド・ライブ」みたいな感じになってきます。
 音楽は、しかし、まるっきりダウランド。スティングなりに「自分のもの」にしてはいますが、音楽はあくまでダウランド。そう感じるのには、リュート演奏によるところ大、かも知れませんが。この中で、スティング自身の曲「フィールズ・オヴ・ゴールド」や「メッセージ・イン・ア・ボトル」なんかも演奏していて、でもそれもリュート伴奏で決して違和感無く演奏されていて。面白いですよ。うん、満足(^~^)

 DVDとは別に、30分ほど収録されたCDも付いてます。



2007/04/21のBlog
F.Schubert "Schwanengesang" (und AusgewaehlteLieder nach Goethe)
 Werner Guera (tenor)
 Christoph Berner (piano)
Harmonia Mundi HMC901931


 先週末に大阪へ遠征してからこっち、忙しくてまるでエントリーがありませんでした。

 ウェルナー・ギュラはミュンヘン出身のテノールです。95年にはゼンパー・オパーに出るようになり、その時点でフランクフルトとバーゼルのオペラに出ていたそうですから、そろそろ若手というカテゴリーから抜け出すくらいのところだと思います。
 主にHarmonia Mundiに録音していて、既に「水車屋」、「詩人の恋」、その他にヴォルフのメーリケ歌曲集などのCDが出ています。この「白鳥の歌」は最近の録音で、2006年5月のもの。

 これまでにも「詩人の恋」など聞いてはいたのですが、正直言うとこちらの注意力も散漫だったか、「最近出て