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いちカイにヤリ 投資世代(ロシア株、インド株、中国株、ブラジル株、ADR、BRICs)
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2007/05/16のBlog
お気づきになった方も居ると思いますけど、このブログの左端の「リンク」のところに僕が日頃使っているサイトを掲げておきました。

ビッグ・チャート
銘柄基本情報(ヤフー・ファイナンス)
キャッシュ・フロー(同)
主要財務データ(同)

それぞれの使い方のポイントはいずれ折にふれて紹介してゆきたいと思います。
【古典に学ぼう!株式投資→『高慢と偏見』編】

妙に信用されていないんだ、これが。

えっ?何がって?。

中国株のことです。



第一印象が悪かったせいで何事にも疑いの念で色眼鏡で見てしまう、、、。
そして或る日ようやく落ち着いて心を開いて考え直してみたら、、、、「本物だわ、アイツ。」

日本のマスコミとかの中国報道や一部機関投資家の中国を毛嫌いするような姿勢をみるにつけ僕は:

「チミらがやっていることは『高慢と偏見』のリヂィーちゃんとおないやんけ。頑固が過ぎるでぇ。そろそろ頭切り替えんとアカンのちゃう?。」

と思うわけです。

(クックック、ごっつあんです。あんたらが惰眠から醒めて事実を直視するときまで、わてらはチョッと稼がせてもらいま。)

【登場人物】
ダーシー:中国株
リヂィー:日本、米国などの機関投資家
ウィッカム:トルコ株、南ア株など
コリンズ:アメリカ株


 * * *

今日の中国市場はQDII騒ぎから醒めて一服。アナタは:

「そらみろ、バブルはすぐしぼむだろう?。」

なんて溜飲を下げていませんか?。



残念ながらこれでもか、これでもかとたたみかけてくるのがバブル。
「もう堪忍や、ワシの負けや。」と言うまでこの責め苦は終わってくれない。




[関連したBlog]

中国株のADRの中でも僕が最も期待している銘柄のひとつがマインドレイ・メディカル(MR)です。この株、このところずっと足踏み状態でしたけど昨日の引け後、決算発表していて、まずはしっかりとした内容でした。これを受けて今朝は投資格付けをアップグレードする証券会社も出ています。

先ず決算の内容ですが:

EPS実績: 17セント(コンセンサス12セント)
売上高実績:5470万ドル(コンセンサスと全く同じ)
ガイダンス’07:売上高のレンジで21.2~21.7億ドル(旧ガイダンスは21.2~21.5億ドル)

中国の医療機器市場は去年から営業倫理規制強化、医療費のリインバースメント(払い戻し)などに関する制度変更など、いろいろな変化の波に呑まれました。その関係でこのセクターは敬遠されています。でもマインドレイは中国国内だけでなく、世界でビシビシ戦ってゆける競争力を持っていると僕は思います。

中国株ADRのアグレッシブ・グロース株の中でも際立った優良企業。
2007/05/15のBlog
[ 03:50 ] [ アメリカ株 ]
皆さんはニューヨークのいかがわしい地場証券を舞台にした『ボイラー・ルーム』という映画を見たことがありますか?。所謂、株モノの映画としては『ウォール街』の並ぶ名作(?)ですけど、そのやり口の汚さ、救いようの無さでは『ボイラー・ルーム』の方が数段上を行っています。

さて、サブプライム・ローン業者の営業姿勢にプレディタリー(威嚇的)行為があったのではないか?という調査が今、米国で進んでいますけど、その調査の対象になっている業者のうちの一社、アメリクウェストの元社員のインタビューをNPRでやっていました。

それによると同社は新入社員の入社研修(!)でこの『ボイラー・ルーム』のヴィデオを見せ、「おまえら、営業はこういう風にやるんだ!」と指導されたのだそうです。

また、変動利付きローンの金利が2年後にアジャストすることを消費者に隠すため、ローン書類の最初の数ページは固定金利ローンの契約書を挟み、最後のサインするページだけ変動金利のページにしておいて、顧客がサインして帰ったあとで最初の部分を変動金利に差し替えるなどの行為が日常的に行なわれていたそうです。

また、ローンを組もうとしている顧客が正直に自分の収入を収入欄に書き込んであるのを「これでは年収が少なすぎてローンがおりない」と判断するとその契約書をART DEPARTMENT(美術部)に持ち込み(=美術部というのは勿論、彼らサブプライム業者内部でのジョークです)、ホワイトで収入の項目を消して、実際よりずっと高収入な金額に改ざんしたりしたそうです。

当然、後になってローンが払えなくなる顧客が続出、自暴自棄になった顧客のひとりが「これからショットガンを提げてお前のオフィスまで行って皆殺しにしてやる!」という騒ぎに発展したフロリダの支店すらあったそうです。

 * * *

最近、サブプライムのことが新聞の見出しに載らなくなったので、「喉元過ぎれば、、、」式にガードを弛めている投資家は多いのですけど、僕はこの問題はまだまだ序の口だと思っています。これからサブプライム業者の幾つかはRICO(=ラケッティアリング、つまりマフィアのような組織犯罪を取り締まる法律→ジュリアーニ元NY市長が検事時代にこの法律をドレクセル・バーナムに適用し、ドレクセルを倒産に追い込んでいます)で挙げられると思うし、投資銀行や商業銀行の担当者も豚箱行きになる人間が出てくると思っています。

当然、新規のローンのオリジネーションは激減するし、ローンが降りなくなると住宅の価格は下落します。

まだ地獄の一丁目にすら差し掛かっていない、、、、。
2007/05/14のBlog
このところ鳴かず飛ばずのインドのBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のセクターですが、これから同セクターが注目される材料があります。

それはジェネラル・エレクトリック(GE)の金融子会社部門、GEマネーのバックオフィス・アウトソース部門が今度独立の企業としてIPOされるからです。この新会社の名前はジェンパクトで、NY証券取引所のティッカーはGです。幹事はモルスタ、シティ、JPモルガンなどです。

このジェンパクトのディールはいろんな意味で注目されると思うのです。
第一にジェンパクトの前身がGEだったということ。
GEはインドにおけるアウトソースの草分けで、大袈裟な言い方をすれば今のインド・ブームの火付け役だったと言えます。

歴史的にアメリカではジェネラル○○○で始まる名前の企業はモルガン・スタンレーが主幹事を引き受けるということが暗黙の了解になっていました。ちょっとニュアンスは違いますけど日本のケイレツ的な考え方です。で、GEの関連は全てモルスタの縄張りです。だから今回のジェンパクトもモルスタが主幹事。あとシティ、JPモルガンと毛並みの良い投資銀行が幹事に名前を連ねています。

それからジェンパクトのティッカーが「G」というのも思わせぶり。
ニューヨーク証券取引所は「これは」と思う企業が出てくるまで、1文字(ワン・レター・ストック)のティッカーは欠番として温存する慣習があります。例えば将来いつかインテルにニューヨーク取引所に来て欲しいという考えからアルファベットのIは欠番になっているし、マイクロソフト招致の為、Mは欠番になっています。だから、今回、Gというティッカーを使ってしまうのは(グーグルがNASDAQを離れることはまず無いだろうという読みもありますが、、、)軽はずみな決断ではないのです。そのくらいジェンパクトに対する期待が込められていると言えるでしょう。

ジェンパクトのS-1には未だディールのタームが空白のままなので高いか安いかはわかりません。ただ、数字的にはまあムチャクチャ良くはありません。ハッキリ言えば現在取引可能な唯一のBPOのピュア・プレイであるインドのWNS(ティッカーWNS)の方が顧客分散が効いていることや成長性の面で優れてすらいると思うのです。

でもジェンパクトの毛並みの良さから考えてこのディールが話題を振り撒くことは間違いありません。その場合、BPO自体に対するストリートの関心が再び高まることも充分考えられます。つまり今、人気の圏外であるWNSをひっそりと拾っておけばジェンパクトが人気になったときにWNSも連れ高するということ。


追記:

WNSは今朝決算発表しています。
EPS実績:22セント(コンセンサス21セント)
売上高:6400万ドル(コンセンサス5850万ドル)
ガイダンス’07:売上レンジ3.02~3.07億ドル(コンセンサス2.85億ドル)

→極めて堅い数字ではないでしょうか?。

ここ数日QDIIのことばかり書いてきたので皆さん辟易しているかも知れませんけど、もうチョッとだけ書かせて下さい。

「QDIIで香港市場の株を買って良い」という風に中国政府が決めたことで、一体、何が変わって、何が変わらないのかを整理しておきたいと思うのです。

先ず、最大の変わった点は中国政府が本土市場で今起きているバブルを制御するためのひとつのポリシー・ツール(政策上の市場操作手段)が手に入ったということです。

現在、QDIIは17社に対して交付されています。(なお、今後この機関投資家数は増えるかもしれません。)そしてQDIIの投資枠はUS$14.2Billion(=142億ドル)です。

このうち今回、「株式に投資してよい」と認められたのはこのうちの半分までです。
次にこのUS$14.2Billionという金額が中国のマーケット全体、ないしは香港市場にとってどういう意味のある数字なのかを解説します。

先ずA株全体の時価総額はUS$2.18Trillion(2.18兆ドル)です。ただA株はその大半が政府の死蔵する非流通株ですので自由に市場に流通している玉(=これをフリー・フロートと言います)だけを取り出して見るとUS$660Billion(6600億ドル)になります。

つまりUS$660Billionの中でのUS$14.2Billion ÷ 2 = US$7.1Billionという計算ですから今回のQDIIを活用して香港市場に流れうる最大限の資金が逃避したとして、それはA株のフリー・フロートの1.08%に過ぎないということです。

ということは今回の措置だけでA株がボロボロに売られるという危険性は理屈の上では少ないです。

また、今回投資可能になった資金分だけが香港市場に押し寄せることによってA株とH株との格差が一気に縮まると考えるのも非現実的です。

ただ、将来の可能性としては中国政府は何時でもQDIIの枠を拡大することでA株から香港の上場株への資金の流れの流量を増やすことが出来るわけです。

中国政府が何故、今回の措置を取ったかというと4.6兆ドルあると言われる本土の貯蓄(その多くが銀行預金です)が今、なだれをうったかのようにA株市場に流れ込んでおり、それがバブルを誘発するのを防ぐための抑止力、ないしはけん制のための「脅しになる力」が欲しかったからです。

「お前ら、あまりはめをはずして乱痴気騒ぎするのなら、ドカ~ンとQDIIの枠を広げちゃうぞ!」と脅されると余り派手に騒ぐことは出来ません。

理想的には米・ソの冷戦時代みたいに「核の抑止力」を使わないでおけるのが一番良い(=なぜなら本土の投資資金が香港市場のH株に流れれば流れるほど香港取引所の存在意義が高まり、既成事実化するから)わけです。
2007/05/13のBlog
(引用)
イスラム教の開祖のマホメットにまつわるエピソードに、こんな話があります。

「何月何日、遠くにある山をこちらに呼び寄せる」

あるとき、マホメットは、「俺は奇蹟を起す」と人々に予告しました。
やがてその日になり、みんなが集まってくるとマホメットは言いました。

「今から奇蹟を起す」

そして、遠くの山に向かって、こう叫びました。

「おーい、山よ、こっちへこい」

ところが山は動きません。
人々はおかしいなと思って山とマホメットを見比べています。
再びマホメットは叫びました。

「おーい、山よ。こっちへこい」

人々は固唾を呑んで山を見つめましたが、山は一向に動きません。

「おーい、山よ。こっちへ来い」

マホメットが三度目の叫び声をあげても、山はすこしも動かなかったのです。

奇蹟を期待していた人々が落胆していると、マホメットは言いました。

「諸君、わたしはあの山に向かって三度よびかけた。しかし、山は動かない。それではわたしが歩いていこう。」

そう言って、マホメットは山へ向かって歩いてゆきました。つまり、山は呼びかけても動かなかったが、自分が動けば山は動いたことになるというわけです。

私たちは相手を動かそうと考えるとき、例えば喧嘩した友人と仲直りをしようとする際に、「あの人がもう少し打ち解けてくれれば、わたしだって許してあげるのに」と、相手が先に動いてくれないかと考えます。

しかし、実際には他人を動かそう、動いてもらいたいと思っても、相手が先に動いてくれることはなかなかありません。

相手が動かなければ、自分が動けばいいんです。

自分が折れて出てゆけば良い。
相手を呼び寄せようなんて思っている限りは本当の奇蹟は起きません。

(「般若心経」実践法 ひろさちや)

 * * *

僕は中国政府が「QDIIで外国株を買って良い」と発表したニュースを受けてちょっとジ~ンと心にこみ上げてくるものがありました。QDIIで外国株を買うことを容認するということは中国政府としてはプライドを棄てて現実を是認するとても苦しい選択だったと思うからです。

およそ世界の一流の国家の株式市場で「これはA株、これはB株、これはH株、、、」みたいにおままごとみたいに細分化された市場を維持しているのは中国くらいのものです。日本の金融界の人は洞察力が弱いのでそういうズタズタに分断された株式市場がいかに中国にとって好ましくない状況なのかに対する理解がありません。でも欧米では中国のこのズタズタに分断されたマーケットは「It's a joke! (まるで冗談だぜ!)」とケチョンケチョンに馬鹿にされているんです。中国政府も陰では自国市場のこの後進性を恥ずかしく思い、出来れば早く正常化したいと願っていました。その場合、中国政府が理想とするシナリオは当然、本国市場(上海など)がメインになり、統合が進められるというやり方です。つまりH株で今、外に出ている優良企業の株式の取引が「A株上場」などの形をとりながらだんだんA株市場に取り込まれていって最後はひとつになるというパターン、、、これが一番メンツが保てるやり方です。

しかし、、、

最近のA株の乱舞でH株とA株の乖離は広がるばかり。これでは「正常化」どころではありません。

さて、今回のQDIIによる外国株(=つまりH株)解禁は中国国内の機関投資家による、香港市場でのH株への投資を是認することなわけですから、これは「H株市場の方が中国経済の実情を正確・健全に反映した、投資するに値する本チャンの市場だ。」という欧米機関投資家の主張をしぶしぶ受け入れたことになるわけです。別の言い方をすれば わが子のようにかわいい上海取引所を差し置いて、養子の香港取引所を正式の嫡子とするような苦渋の決断 だったわけです。

これが中国にとって正しい選択であることは疑いの余地もありません。

さて、読者の皆さんはどうですか?。
それでも未だ「中国株式市場のバブル」が怖いですか?。
皆さんは知らず知らずのうちに「諸君、山がうごかないから、私が歩いていこう!」と呼びかけたマホメットを見て
(なあんだ、アホか、あいつは)と愚弄嘲笑する側にまわっていませんか?。

僕なら迷わず巨人と道程を伴にする方を選びます。
物事にはというものがあって、ここぞという頑張らないといけない瞬間には気合で勝負するという態度も大事だと僕は日頃から痛感しています。

今の中国株のマーケットはまさしくそういう「意を決して駒を前に進めないといけない瞬間」です。

なぜか?というと昨日のエントリーに書いた「QDIIの香港株買い解禁」が発表されたからです。これは喩えて言えばDデイでノルマンディーに上陸した兵隊さんがドイツ軍のトーチカからの機銃掃射で浜辺にはりつけになってしまったような状況を想像して頂きたいのです。

身動きとれない!。



ところが誰かが上手いこと手榴弾をトーチカの銃口に投げ込めた!。炸裂する手榴弾、、、、、、。

この場合、手榴弾のショックで敵が麻痺しているタイミングに乗じてさっさとトーチカの裏口に回りこんでトーチカを制圧してしまうのが一番安全です。愚図愚図しているとかえって危ない

QDIIの香港株買い解禁で本国市場と香港市場間での価値の乖離に訂正が入るきっかけが出来たということは、つまりトーチカの中に首尾よく手榴弾が投げ込まれた瞬間と同じなのです。あなたが愚図愚図してそのチャンスを取りに行かなければ、誰か他の勇敢な投資家が手柄を立てるにきまっています。

日頃マーケットをちゃんと研究して心の準備をして来なかった怠け者ほどチャンスに接して「もう遅すぎるのでは?」という迷いの念にとらわれてしまうものです

今買わないといけない銘柄の筆頭はやはりペトロチャイナ(PTR)だと思います。
なぜなら年初来、同社株がアンダー・パフォームしていた理由(大慶油田のピーク・アウト)がハッキリしていることに加えて、新油田の発見でその解決の糸口が見つかったというイベントがセットになっているからです。新油田の持つ意味については別のところに書いておきましたのでそれを読んで下さい。

第八十四回 ペトロチャイナの新油田発見について



なおペトロチャイナの新油田発見についてはウォール街のアナリストの中にも懐疑派が多いです。僕も以前のエントリーで書いた通り会社側の誇大な発表を額面通り鵜呑みにしてはいけないと思っています。このため上のレポートで検討した数字はコンサーヴァティブな数字ばかりを使っています。

中国の油田の場合、実際に生産が開始されてからその実情に合わせつつリザーブの数字を微調整するということが行なわれてきました。ジ東・南堡油田も実際に生産が始まれば、その時点から何度も上方修正が入るというシナリオだってあると思うんです。今、ウォール・ストリートの同社の石油生産に対するアサンプションはかなり低目でコンセンサスが出来上がっているので将来の「おたのしみ」が沢山隠されている状態であると言えます。

 

2007/05/12のBlog
随分説明が長くなってしまいました。

でもこれで大体、皆さんも事情が呑み込めたと思います。

歴史的に中国の国民は金融商品へのアクセスが限られていました。
また、国有企業は株主利益に応えるという意識が希薄でしたから経営もムチャクチャで折角稼いでも慢性的な過剰投資に走ったりして株主のカネをドブに捨ててきました。
「もう堪忍してくれ!。」ということで中国の国民は専ら銀行預金一本でガマンしてきたわけです。(中国の銀行セクターがその経済規模に対して巨大なのはそのためです。=ひところの日本に相通ずるものがありますねぇ。)

中国企業の見境無い過剰投資はハラキリ的な過当競争を招き、長いことデフレ・プレッシャーが出るという形で価格を低く抑える働きをしてきました。しかし過剰流動性が増えたことで企業がからっきし儲かって無くても「別に構わないじゃないか!、そんなこと。兎に角、金余りなんだから利益なんて伸びなくても株は上がるよ。」式の投資を誘発しはじめたわけです。ファンダメンタルズ分析の事とか全然知らなくても、ただ株を買えば上がるわけですからそこらへんの学生も主婦も目を血走らせて株に奔走するわけです。

つまり今回のQDIIの海外株投資容認は或る意味では人民銀行が自分の限界を認めたことを意味します。

さて、それでは今回の措置が株式市場に対して与える影響ですが、幾つかポイントがあると思います:


1.先ずA株市場の狂乱相場は今回の措置で収拾がつくでしょう
→バカでっかいバブルになったあとでそれが弾け、日本みたいに「複雑骨折」になるというシナリオがこれで回避されたと思います。ついでに言えば、最近の地合のように「A株の顔色を窺いながら香港の投資スタンスを決める」という戦術は今後徐々に意味を成さなくなると思います。

2.とりあえず中国国内の名門金融機関(QDII)が買うのはH株やレッドチップ
→今、A市場とH市場などに同時上場されている銘柄については香港の方が安い値段がついているものが多く、それらについては水準訂正の買いが入ると思います。

3.予定が繰り上がった。
→これで「北京オリンピックを取りに行く」相場のスケジュールが大幅に繰り上がったと思います。今まで押さえ気味にしていたつっかえが取れて、屈託無く買い上がる展開に、、、。だから今はH株やレッドチップに関しては怯んでは駄目です。粘りに粘って下さい。それと「北京オリンピックの後は上海万博、、、相場は何時までも長続きする」式の能天気で根拠の希薄な相場観を展開する識者(?)が多いですけど、僕はそうは思いません。今日いちにち、きちんと取れる相場を確実に取ってゆく、、、、そういう心構えが無いと将来何が起こるかなんて誰にも予想出来ない筈。今回の措置で全てを焼き尽くす業火(bonfire)が点火された可能性が強いと思います。ならば後は思いっきり燃焼するだけです。
さて、若し為替が常に一定に固定されていたとすれば、そして国内から海外への資金の持ち出しや持ち帰りが自由だと仮定すれば国内金利と海外金利に差があればお金は自然に利回りが有利な方に流れてしまいます。つまり為替を固定しようとすると前に見たように実質的に輪転機を回すようにマネー・サプライが増えてしまうか、ないしは国内の金利水準の設定に関する中央銀行の独立性が保てなくなってしまうわけです。

(このへんの仕組みは確かnobinobiさんも『グラの相場見通し』で書いておられた気がします。ちょっと正式な名称は知らないのですけど為替(?)のトリレンマとかという議論です。上の図を見て欲しいのですけど、為替、国内金利、マネー・サプライのうちどれかひとつないしは2つを固定することはなんとか出来るかもしれないけど、3つ全部を同時に固定することは困難であるという理論です。)


さて、「ドル売り、人民元買い」のニーズに対して人民銀行がドルを買い向かう場合の事例に戻りたいのですけど、その場合、マネー・サプライが増えてしまうので政府はなんとかそのジャブジャブの流動性を吸い上げなくてはなりません。そのオペレーションのことをステリライゼーション(中和化)と呼びます。政府債を売り、市場から余った人民元を吸い上げるような操作がこれにあたるわけです。

そのほかにも例えば銀行に滞留する預金を貸し出しに回す際に、あまり市中に出回るキャッシュが増え過ぎないように「貸出額に対してある一定の金額を中央銀行の金庫に留め置くように」とする、リザーブ・リクワイアメントで貸し出し原資の一部を人質に取る方法もあります。

あ、それから中国の場合、政府の持ち株をA株市場で売り出すというのも見方によってはステリライゼーションの一部だと言えます。

普通、上の図で示したようなトリレンマを乗り越えて政府が人為的にそれぞれの水準を決めようとすることには限界があります。しかしこれまでのところ中国はそのコンロトールに成功してきました。それは何故かというと通貨取引が比較的閉じていたからだと思います。今回、中国政府がQDIIに「海外株も買って良い」という風に規制緩和したのは、従ってA株市場で起こっているホットハウス現象をだんだん食い止められなくなり、トランプ・カードに喩えればもっと強いカードをきる必要が出てきたからだと解釈できるわけです。(なお、このカードがどのくらい強いカードか?というとエースほどではないですけど、すくなくともクイーンくらいの価値はあると思います。)
安全弁を開けたらどうなる?という事を考察する前に、大事なポイントなのでもう少し「資本市場の調整がアウト・オブ・コントロールになっている」という点について詳述したいと思います。

皆さんは人民元の切り上げが云々という議論を聞いたことがあると思います。
「切り上げ」という言葉が示唆する通り、為替水準の調整には人為的な調整が入っています。(本当に自由な変動相場制なら、そもそも切り上げたり、切り下げたりする必要がないわけですから。)つまり現在の中国の為替制度は極めて厳格に管理されたクローリング・ペグによる管理フロート制度なのです。この体制の下では一日の変動幅をある程度決めて、極めて秩序だった形で人民元高を小出しに実現しているわけです。

小出しに人民元を切り上げていても、それが管理相場であることには変わりはありません。さて、為替を管理する実際のオペレーションというのはどうしても或る一定のやり方に帰着します。それは中央銀行がその国の通貨を為替市場で売ったり買ったりして一定の水準を保つということです。

若し、その国の経常収支が黒字の場合、出てゆく自国通貨より入ってくる外貨の方が多くなるわけですから中央銀行がステップ・イン(参加)して外貨を買い、自国通貨を売るという操作をすることになります。例えば中国の輸出型企業A社が商品を輸出した代金をドルで受けた場合、国内の社員にお給料を払うためにそのドルを人民元に転ずる必要があります。だけど国内に誰もドルの買い手が居なければ、人民銀行がそのニーズに応じてドルを買い込み、逆に人民元を渡すわけです。この場合、人民銀行は造幣局の輪転機を回して人民元の紙幣を刷っているのと同じ効果が出てしまいます。別の言い方をすればマネー・サプライが増える、、、、ということ。(因みに人民銀行がステップ・インしなければどうなるか?というとドルの買い手が居ないわけだからドルは下がり、人民元は上がってしまうわけです。あくまでもドル-人民元のレートを一定に保とうとするからこそ、実質的に輪転機を回すような事態になるわけです。)

さて、外貨規制の話に戻ると資本逃避を防ぐなどの理由で国内と海外の資本市場の水を切り、自由なお金の流れを遮断するということは、国内のお金に羽が生えてどんどん海外に逃避しちゃうのを防ぐことも出来ますが、逆に国内にお金が滞留し過ぎた場合、酸素ボンベに風船を結わえてシュ~ッと空気を注入する如く、バブル現象をひきおこす危険も出てくるということです。今のA株市場で起こっているのはまさにこの現象です。

A株市場の強気相場に関しては所謂プロと呼ばれる市場関係者の中でもその背景を誤解している人が多いのでここでハッキリさせておきます。「A株がラリーしているのはそれら個々の企業の中身が良いからとか、中国の経済のファンダメンタルズが良いからだ」という議論は初歩的な勘違いです。 実際、A株の多くは箸にも棒にもかからない落ちコボレ企業です。それから中国の経済は絶好調で、これについては僕も異論はありません。でも中国の経済はもう何年も絶好調を続けてきたわけで、これは今日に始まったことではありません。それではなぜここへきてA株市場が乱舞しているのか?、、、、それはひとことで言えば中国の資本市場の調整がアウト・オブ・コントロールになり始めているからなのです。つまりひっちゃか、めっちゃかということ。

このまま自由なお金の流れを遮断し続けると中国国内の投資家はボロ株だらけのA株市場をキチガイ沙汰みたいな水準まで買い上がり、全員、枕を並べて討ち死に、、、、そういう最悪のパターンになりかねない、、、。だからQDIIに外国株を買わせるという安全弁の栓を開けたのです
つまり外貨規制というのは「原則としてお金を海外に持ち出しちゃ駄目!」というルールなわけです。そしてその例外規定に当たるのがQDIIということになるわけです。

「中国国内の名門金融機関に関してのみ例外的に一部お金を持ち出して良い」

ということ。


ところがこのQDII制度、開店休業状態でした。それは何故か?。
これまでのQDII制度ではリスクの低い、確定利付きの商品みたいなモノにしか投資出来なかったのです。すると今みたいに中国国内のA株市場なんかがギャンギャンに相場になっているご時世、何が悲しくて虎の子の資金を海外に持ち出し、わざわざ低い利回りで運用しないといけないのか?ということでQDII制度を利用するのは愚鈍な奴がやることだという風潮があったわけです。


 * * *

(蛇足)
ちょっと話を脱線させて失礼ですけど、QDIIに似た制度でQFIIというのもあります。
QFIIとはQualified Foreign Insutitutional Invesorの略で適格外国機関投資家という訳になります。つまり海外の名門機関投資家に限って特別に中国国内の投資先(例えばA株)に投資させてあげる枠を提供する、、、というのがQFII制度です。

このQFII制度も欧米の投資家はジョークだと思っている、、、。
(だってH株やレッドチップで割安な優良企業の株が買えるのに、わざわざ高いプレミアムを払って胡散臭いA株なんて誰も買いませんよ!。それどころか、H株とA株で両方上場されている株についてはウッカリ割高なA株の方を買うとフェデューシアリー・デューティー(=顧客の利害を擁護する義務)を怠ったとして訴訟されるリスクすらあるのです。)

そういう訳でQFII制度もまああんまり成功していないと僕は思います。

それではQDIIもQFIIも成功していないのに何故中国政府はそれらにこだわるのか?。

それはコントロール(管理がしやすいこと)の問題なのです。

QDIIやQFIIと言う風に登録させ、枠を与え、そのアンブレラ(=傘のこと→文字どうりその傘の中にかくまってもらうという按配)のかパーする範囲内だけに投資を留める、、、こうすることで外貨規制をもしきつくしたり緩くしたりする必要が出た場合、政府が自在に調整できること、、、、、これがQDIIないしQFII制度の政府の側から見た最大のメリットなのです。
今日、中国政府は「QDIIで外国株を買って良い」ということを発表しました。これは大きなニュースです。

まあそうは言ってもちゃんと順番を踏まえて説明しないとわかりづらいとおもいますから、先ずQDIIについて説明します。

QDIIとはQualified Domestic Institutional Investorの略で、適格国内機関投資家という意味です。

ここで言う適格とは大口のというくらいの意味です。
国内とは当然、中国国内を指します。

すると適格国内機関投資家というのは平たく言えば「中国国内の名門金融機関」程度に考えていただければ良いと思います。

 * * *

さて、次に我々が理解しないといけないことは中国には未だ外貨規制があるということです。つまり国民や金融機関が勝手に海外に持ち出せるお金は限られているということです。

発展途上国の場合、普通、なんらかの外貨規制があるのが当然です。これは資本逃避などを避けるためにそういう仕組みがあるわけです。日本だってちゃんと外貨規制がありました。日本の最後の外貨規制が撤廃されたのは、実は90年代に入ってからです。意外に最近まで規制があったことはもう日本の皆さんは忘れていると思います。でも外貨規制はそのくらい注意しながら徐々に撤廃しないと舵取りを間違えるとひどいことになるわけです。
2007/05/10のBlog
[ 17:42 ] [ マクロ・ストラテジー ]
最近の世界のマーケットを見ていて感じるのは享楽主義、刹那主義の横行と市場参加者全体に蔓延する自制心の弛緩、そして株式市場を構成している取引所や企業や投資銀行やバイサイドやマスメディアなどの構成員ひとりひとりにおける自己基準の引き下げです。ひとことで言えば「淫する相場」ですか?、、、。


例えばウォール・ストリート・ジャーナルの親会社であるダウ・ジョーンズ(DJ)の買収劇。ウォール・ストリート・ジャーナルと言えばその編集方針の高潔さ、公正さでアメリカのジャーナリズムの中でもひときわ高い位置に君臨する「ウォール街の良心」ですよ。それが身内からインサイダー・トレーディングの不祥事を出している。しかも経営のトップ・レベルを巻き込んだスキャンダルです。あとジャーナルの編集トップがずっと前からニュース・コープのルパート・マードックからの買収提案がされていることを知りながらこの大事なニュースを握りつぶしていた(?)疑惑も出ています。株主や読者にとって知る権利のある重大な情報なのに、自社の買収応戦に絡む戦術上の配慮からそのニュースを握りつぶして良いのか?。これは後世に残る事件かも知れません。

あとスチューデント・ローン(学資ローン)に絡む業者と大学の癒着だとか、住宅ローン市場における与信審査の甘さとか、いろいろな綻びが出ています。しかし劣悪な業者がズッコケそうになるとすぐ闇から闇へと救済転売する動きが出てくるからオドロキです。これが相当格調の高い、所謂、「ホワイト・シュー」と呼ばれる金融機関がそういう穢い商売の旨味に誘惑されて釣り込まれているから病根は深いです。

企業は?と言えばドットコム・バブル崩壊後、「二度とバランスシートを危険に晒すような真似はしない」と誓ったはずなのに、今はLBOなどでジャカスカと負債を抱え込み始めている。「負債をこしらえない経営者は愚鈍、機を見るに敏な経営者には拍手喝采」そういう評価がウォール街で出来始めている。当然、そういうバランスシートを強姦するようなディールを仕組む仕事師、つまりインベストメント・バンカーの商売はウハウハに羽振りが良い、、、。

去年の今頃は口角泡を飛ばしてやれ中東問題をどうする?とか中東やロシアに芽生えつつあるデモクラシーが根を張るのをどうやって助けるか?なんて高邁な理想論をぶっていました。僕のブログを読み直してもそういうエントリーばっかりですよ。ところが最近はというとひたすらマネー・メイキングの話題ばかり。住宅ローン問題が大きく浮上して以来、アメリカの経済界は昔からの悪い癖、つまりその痛みを真正面から甘受するのではなく、ジャブジャブにして痛みを和らげるというお定まりのパターンに流れています。

上に書いたようなことは言わば金融政策上の「モルヒネ注射」、ないしは「財務上のオナニー行為」です。そしてアメリカという国はそれらをやらせればチョー一流。その手の込んだ芸は誰にも負けません。この粉飾が効いている間はすべてが丸く収まり、全てが美しい、、、。この場合の美しさというのはちょうど『グレート・ギャツビー』に描かれている虚飾の世界の美しさです。相場的に言えばこういう局面というのは結構、長続きするものです。だから余り早くに弱気に転ずるとアンディー・XやS・ローチみたいに「おおかみ少年」的な立場に追い込まれてしまう、、、、。でも崩壊の序曲は殆ど人間の耳には聞き取れないくらいのニュアンスで鳴り始めていると思います。

エマージング・マーケットですか?。

当然、米国のこの自堕落なビヘイビアの悪影響を受けます。具体的には「アンプ効果」があると思うんです。つまり米国の流動性はマーシャル社のアンプみたいに強力なフィードバックをBRICsをはじめとする株式市場に伝動すると思うのです。殆どハウリングを起しそうな勢いです。だからインド準備銀行や人民銀行も躍起になって押さえる必要があります。でも国内から湧き上がるチャラチャラした動きだけならなんとか押さえ込めるかも知れないけど、これに海外から来るモルヒネ・パーティーの連中の流動性を合わせるとアウト・オブ・コントロールになるリスクは高い、、、、、、。

相場ですか?。

未だ今は降りるときでは無いと思うんです。粘って下さい。
でも「俺は相場の天才だ。」なんて勘違いは絶対にしないで下さい。
ボクを含めて、われわれが相場が上手いんじゃないんです。
へべれけに泥酔しているからどの女の娘もみんなきれいに見えている、、、、
ただそれだけのことです。



[ 09:08 ] [ ウォール街の歴史 ]
あのゴードン・ゲッコーが還ってくる!。

(そう叫んでみたところで今の若い人は映画『ウォール街』なんてきっと知らないだろうな、、、。)


最近の株式ブームに乗ってハリウッドはいよいよ『ウォール街』の続編を撮るそうです。なんでも乗っ取り屋のゴードン・ゲッコーがこんどはヘッジファンド・マネージャー(!)で復活するらしい。

それにしてもこのゲッコーの携帯電話、まるでレンガみたいに馬鹿デカイ、、、、。
うぐ~、時代を感じさせるなぁ。


因みに『ウォール街』が米国で封切られたのは「ブラックマンデー」の大暴落()の数ヶ月前でした。

(これから続編の撮影に入るということなら、封切りまでは未だ暫く時間がありそうだな?、、、と、すぐにせこい計算を始めるボク。)

「そや!。こんど日本で喋るときはポルカ・ドットのネクタイで決めたるでぇ。」
2007/05/09のBlog
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中国株も日本株もアメリカ株も海運セクターは調子良いみたい、、、。


ドライ・バルク(バラ積み船)の市況はなぜこんなに好調なのでしょうか?。

僕なりの考えを述べてみます。


1.オーストラリアの港湾役務の遅延
今年に入ってからオーストラリアの荷役が遅れていました。原因は天候関連だと言われていますけど、僕は詳細は知りません。いずれにせよ沖待ちになっている船の数が急に増えてこれが逼迫感を煽ったみたい。(オーストラリアからは主に鉄鉱石などが輸出されます。)

→なおオーストラリアの遅延は直近ではだいぶ収拾がついてきたみたいです。


2.インドからの鉄鉱石などの輸出の減少
インドは今、国内が建設ブームに沸いていて輸出に振り向けられる建設資材や素材が急減しています。インドから中国は比較的航行距離が短く、このルートから資材が入らなくなると中国はブラジルなどより距離の長い路線を経由して材料を輸入しないといけなくなります。この航行距離の延長がバラ積み船市況を押し上げていると思います。なおインドは今後さらにインフラ建設に拍車がかかると思われますのでインドからの素材の輸出は今後も期待薄だと思います。(例えばICICI銀行の公募増資は主に住宅建設やインフラ投資への融資の原資とされると見られています。50億ドルというインド株式としては空前のスケールです。)


3.内陸と港湾施設のキャパシティーのミスマッチ
これは輸出国においても、さらに輸入国においても共通して見られる現象です。例えば中国の場合、国内での石炭の運搬のインフラが整備されていないので石炭を積んだトラックが発電所の前に行列をなして何日も手待ちになるとか、ローリング・ストック(貨車)の不足で思ったように出荷できないとかが常態化しています。このため需要家は国内からの調達を諦め輸入に頼るなどの措置に出ています。これがバラ積み船の需要を増やしているわけです。一方、輸出国側の事情を見ると鉄鉱石や大豆を採取・収穫する場所と積み出し港とを結ぶ運送経路が貧弱であり、折角、効率の良いケープ・サイズなどの大型の船舶が横付けしても集荷が間に合わず手待ちになるなどのケースが多いそうです。

→なお、ローリング・ストックの不足については鉄道ファンであるバフェットやビル・ゲイツも気付いていると思います。このへんの銘柄の研究を急がないと、、、。

4.穀物のシーズナリティーが無くなっている?
冬場は大西洋路線の穀物の荷が減りこれが市況下落のひとつの要因となりますが、今年に限っては太平洋路線の市況がずっと高止まりでした。また、北米からアジアに向けて穀物を輸出するという荷の流れもだんだん顕著になっており、あたかも穀物のシーズナリティーがなくなりつつあるような印象を受けます。以前から何度も書いている通り、これは中国やインドの水不足がもたらす現象であり、もう後戻りできない構造的な変化だと思います。