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2008/02/04のBlog
[ 22:56 ]
[ アメリカ株 ]
いよいよ火曜日はスーパー・チューズディと呼ばれるアメリカ合衆国大統領予備選挙の山場です。この日、共和党の州の41%と民主党の州の52%が予備選挙(プライマリー)ないし党員大会(コーカス)を実施します。
今回のスーパー・チューズディで特筆すべき点は今回の大統領選挙に先立って党大会の開催時期を前倒しする州が続出し、それが或る意味でこの大事な日を一層、決定的な日にしたという点だと思います。そうなった最大の理由は巨大な選挙人を抱えるカリフォルニア州がこのスーパー・チューズディに投票に向かう点にあります。
なお、民主党と共和党では得票の計算の仕方が違います。共和党は所謂、「ウイナー・テイクス・オール」でその州の選挙人の投票比重が100%、その州の勝者に投入されます。一方、民主党はプロポーショナル(得票率に応じた比例加重)方式を採用しています。
現在、民主党の候補者決定レースではヒラリー・クリントンとバラク・オバマがほぼ互角のレースを展開しており、カリフォルニアがプロポーショナル方式であることを考えると、統計的には今回のスーパー・チューズディでどちらが候補者になるかの勝敗を決することはムリだと思うのです。
それからこれはチョッと横道に逸れますが、今回の大統領予備選挙ではフロリダ州とミシガン州が党の意向に反して党大会の開催時期を繰り上げた為、民主党の場合、これらの州からの投票はカウントせず、共和党の場合、50%のみをカウントするというペナルティーが科せられることになっています。しかし、若し選挙が極めて接戦だった場合、フロリダのような大きな州の投票を本当に無視して良いのか?という議論がまた蒸し返される可能性は大いにあります。
これまでの選挙戦を振り返ると、やはり事前予想通りにすんなりと物事は運ばないという感を強くします。例えば共和党の場合、ルーディー・ジュリアーニ候補がずっと全国投票意向調査ではリードしていたのですが、「あっ」という間に敗れ去りました。その代わり、完全に脱落したと思われていたジョン・マッケイン候補が今は破竹の勢いです。また民主党では全国投票意向調査でダントツ第1位だったヒラリー・クリントン候補は現在のところそのリードを殆ど失って、第2位のオバマ候補とほぼ一線に並んでいます。
今回のスーパー・チューズディで特筆すべき点は今回の大統領選挙に先立って党大会の開催時期を前倒しする州が続出し、それが或る意味でこの大事な日を一層、決定的な日にしたという点だと思います。そうなった最大の理由は巨大な選挙人を抱えるカリフォルニア州がこのスーパー・チューズディに投票に向かう点にあります。
なお、民主党と共和党では得票の計算の仕方が違います。共和党は所謂、「ウイナー・テイクス・オール」でその州の選挙人の投票比重が100%、その州の勝者に投入されます。一方、民主党はプロポーショナル(得票率に応じた比例加重)方式を採用しています。
現在、民主党の候補者決定レースではヒラリー・クリントンとバラク・オバマがほぼ互角のレースを展開しており、カリフォルニアがプロポーショナル方式であることを考えると、統計的には今回のスーパー・チューズディでどちらが候補者になるかの勝敗を決することはムリだと思うのです。
それからこれはチョッと横道に逸れますが、今回の大統領予備選挙ではフロリダ州とミシガン州が党の意向に反して党大会の開催時期を繰り上げた為、民主党の場合、これらの州からの投票はカウントせず、共和党の場合、50%のみをカウントするというペナルティーが科せられることになっています。しかし、若し選挙が極めて接戦だった場合、フロリダのような大きな州の投票を本当に無視して良いのか?という議論がまた蒸し返される可能性は大いにあります。
これまでの選挙戦を振り返ると、やはり事前予想通りにすんなりと物事は運ばないという感を強くします。例えば共和党の場合、ルーディー・ジュリアーニ候補がずっと全国投票意向調査ではリードしていたのですが、「あっ」という間に敗れ去りました。その代わり、完全に脱落したと思われていたジョン・マッケイン候補が今は破竹の勢いです。また民主党では全国投票意向調査でダントツ第1位だったヒラリー・クリントン候補は現在のところそのリードを殆ど失って、第2位のオバマ候補とほぼ一線に並んでいます。
[ 11:03 ]
[ 中国株 ]
先週の木曜日から人民銀行は今回の豪雪で被害を受けた地域を中心に融資を急いで承認するように指示したそうです。
これは実質的に去年から行われているローン規制の部分解除を意味すると思います。
今回の悪天候で中国経済が蒙った被害は75億ドルだと試算されていますが、実際の被害はそれの数倍に及ぶだろうというのがアナリストの考え方です。
ただ、株式市場というのはこのテの特殊な事情というのは「あれは例外だ」として割り引いて考える傾向がありますから、今回の悪天候で:
1.農産物価格が高騰してインフレになったり
2.アルミなどの工場が停止して工業生産が悪化したり
3.交通機関のマヒで消費に影響が出たり
ということはある程度大目に見る可能性が高いです。
一方、降雪自体はかなり収まりつつあるようで、主要な鉄道なども順次復旧しているというニュースが入っています。
経済統計が醜悪になるのは多分、これからでしょうけど、投資家がそれを承知している以上、この材料が株価にとってマイナスに働く局面はそろそろ終わると思います。
これは実質的に去年から行われているローン規制の部分解除を意味すると思います。
今回の悪天候で中国経済が蒙った被害は75億ドルだと試算されていますが、実際の被害はそれの数倍に及ぶだろうというのがアナリストの考え方です。
ただ、株式市場というのはこのテの特殊な事情というのは「あれは例外だ」として割り引いて考える傾向がありますから、今回の悪天候で:
1.農産物価格が高騰してインフレになったり
2.アルミなどの工場が停止して工業生産が悪化したり
3.交通機関のマヒで消費に影響が出たり
ということはある程度大目に見る可能性が高いです。
一方、降雪自体はかなり収まりつつあるようで、主要な鉄道なども順次復旧しているというニュースが入っています。
経済統計が醜悪になるのは多分、これからでしょうけど、投資家がそれを承知している以上、この材料が株価にとってマイナスに働く局面はそろそろ終わると思います。
2008/02/03のBlog
[ 00:46 ]
[ ウォール街の歴史 ]
UBSにFBIの捜査が入りました。
住宅ローン関連のデリバティブのポートフォリオに関し、虚偽のマーク・ツー・マーケット(値あらい)をし、投資家を騙したのではないか?ということを立件するのが目的です。現在のところこの捜査はプレリミナリー・インベスティゲーション(準備段階の調査)というステータスです。
これとは別にSECは最近、サブプライムに絡む犯罪をフォーマル・インベスティゲーション(正式な捜査)に格上げしました。UBSとメリルがその捜査の対象となるそうです。この格上げが意味するところは:
1.SECは証券会社などの関係者を召喚状で出頭させることができる
2.捜査に関連する書類提出を強制できる
ということです。
これは投資家にとって何を意味するのでしょうか?。
僕の考えはこうです。
今まではCDOなどの組成や投資はロンドンの金融街、シティやウォール街の専門家たちが「密室」で自分たちの掟に基づいて行ってきました。そこにはこのエリート・コミュニティーに属する者たちだけが理解し、駆使できるルールが存在していたわけです。その不文律の規範の中で「これは許される」、「これは許されない」という判断が自主ルール的に適用されてきたわけです。
しかしFBIがクリミナル(犯罪)・インベスティゲーションの口火を切るということは金融の奥の院の連中が「庶民の法」で裁かれるということを意味します。ここで誤解して欲しくないことはウォール街の人達が皆悪人で、これまでいろいろ悪巧みをしてきたという風に僕が決め付けているのでは無い点です。そうではなくて、CDOみたいな新しい金融商品には自ずとこれまで金融の世界で使われてきたルールの間尺に合わない、はみ出した部分、つまり判断の面でグレーな部分というのが出てきてしまうわけです。これは住宅ローンの証券化だけではなくて、例えばドットコム株の引き受けなんかでも出てきます。
さて、そうした密室での慣習が「庶民の法」に照らして不適切な事が無かったかどうか?を考える場合、「庶民の法」の解釈というのはとても幅広く解釈しうる場合もあり、それまではOKと思われていた事が「違法行為だ!」と決め付けられるケースも多々あるのです。するとフランス革命のときにルイ十六世はじめ多くの関係者を次々にギロチン台に送り出したサン・ジュスト(写真)のように、新しい基準で「ウォール街狩り」がはじまるわけです。
これはウォール街の関係者にとってはとても恐ろしい局面です。だから証券化なんかやっている場合じゃないと思います。これまでのセキュリタイゼーションの手続きの、最も日常的な判断ひとつ(たとえば格付けをどうするか?という問題)でも細心の注意を払わないとギロチン台に送られかねません。今のアメリカ国民は不動産投資で損をして、スケープゴートを求めています。つまり血に飢えているわけです。「ウォール街の豚野郎を血祭りに上げないと、溜飲が収まらない、、、」そういうノリです。
ドットコム・バブルが弾けた後、アメリカのテクノロジー・バンキングが極端に萎縮したのと同じようにCDOのビジネスも当分の間、元には戻らないと思います。これはビル・グロスの言う、「陰の銀行システム(Shadow Banking System)」の縮小を意味するわけですからFEDが経済にテコ入れしようと思えば一層、アグレッシブに流動性を市場に注入しないといけません。既に次の3月18日のFOMCミーティングでは25bpの利下げが起こる確率は100%であるというのがフェド・ファンズ・フューチャーズでの通り相場です。また50bpの利下げの確率は70%となっています。
一方でLIBOR(3ヶ月)は3.09%迄下がっており、米国の変動金利ローンはこのLIBOR金利を基準に算出される場合が多いので、変動金利ローンのリプライシングの負担増は比較的軽微になると考えられます。さらに米国のイールドカーブはショート・エンドがざっくりと下がって、銀行へのミルク補給体制がしっかりと確保できました。
これらのことを総合すると「事故の後で全ての当事者が時間をかけて傷を舐める展開」になりつつあるように思うのです。これは言うまでも無く、新興国の株式にとっては理想的なシナリオです。ちょうど2003年の、エマージング・ブル相場の基点に戻ったかのような外部環境ではないでしょうか?。
住宅ローン関連のデリバティブのポートフォリオに関し、虚偽のマーク・ツー・マーケット(値あらい)をし、投資家を騙したのではないか?ということを立件するのが目的です。現在のところこの捜査はプレリミナリー・インベスティゲーション(準備段階の調査)というステータスです。
これとは別にSECは最近、サブプライムに絡む犯罪をフォーマル・インベスティゲーション(正式な捜査)に格上げしました。UBSとメリルがその捜査の対象となるそうです。この格上げが意味するところは:
1.SECは証券会社などの関係者を召喚状で出頭させることができる
2.捜査に関連する書類提出を強制できる
ということです。
これは投資家にとって何を意味するのでしょうか?。
僕の考えはこうです。
今まではCDOなどの組成や投資はロンドンの金融街、シティやウォール街の専門家たちが「密室」で自分たちの掟に基づいて行ってきました。そこにはこのエリート・コミュニティーに属する者たちだけが理解し、駆使できるルールが存在していたわけです。その不文律の規範の中で「これは許される」、「これは許されない」という判断が自主ルール的に適用されてきたわけです。
しかしFBIがクリミナル(犯罪)・インベスティゲーションの口火を切るということは金融の奥の院の連中が「庶民の法」で裁かれるということを意味します。ここで誤解して欲しくないことはウォール街の人達が皆悪人で、これまでいろいろ悪巧みをしてきたという風に僕が決め付けているのでは無い点です。そうではなくて、CDOみたいな新しい金融商品には自ずとこれまで金融の世界で使われてきたルールの間尺に合わない、はみ出した部分、つまり判断の面でグレーな部分というのが出てきてしまうわけです。これは住宅ローンの証券化だけではなくて、例えばドットコム株の引き受けなんかでも出てきます。
さて、そうした密室での慣習が「庶民の法」に照らして不適切な事が無かったかどうか?を考える場合、「庶民の法」の解釈というのはとても幅広く解釈しうる場合もあり、それまではOKと思われていた事が「違法行為だ!」と決め付けられるケースも多々あるのです。するとフランス革命のときにルイ十六世はじめ多くの関係者を次々にギロチン台に送り出したサン・ジュスト(写真)のように、新しい基準で「ウォール街狩り」がはじまるわけです。
これはウォール街の関係者にとってはとても恐ろしい局面です。だから証券化なんかやっている場合じゃないと思います。これまでのセキュリタイゼーションの手続きの、最も日常的な判断ひとつ(たとえば格付けをどうするか?という問題)でも細心の注意を払わないとギロチン台に送られかねません。今のアメリカ国民は不動産投資で損をして、スケープゴートを求めています。つまり血に飢えているわけです。「ウォール街の豚野郎を血祭りに上げないと、溜飲が収まらない、、、」そういうノリです。
ドットコム・バブルが弾けた後、アメリカのテクノロジー・バンキングが極端に萎縮したのと同じようにCDOのビジネスも当分の間、元には戻らないと思います。これはビル・グロスの言う、「陰の銀行システム(Shadow Banking System)」の縮小を意味するわけですからFEDが経済にテコ入れしようと思えば一層、アグレッシブに流動性を市場に注入しないといけません。既に次の3月18日のFOMCミーティングでは25bpの利下げが起こる確率は100%であるというのがフェド・ファンズ・フューチャーズでの通り相場です。また50bpの利下げの確率は70%となっています。
一方でLIBOR(3ヶ月)は3.09%迄下がっており、米国の変動金利ローンはこのLIBOR金利を基準に算出される場合が多いので、変動金利ローンのリプライシングの負担増は比較的軽微になると考えられます。さらに米国のイールドカーブはショート・エンドがざっくりと下がって、銀行へのミルク補給体制がしっかりと確保できました。
これらのことを総合すると「事故の後で全ての当事者が時間をかけて傷を舐める展開」になりつつあるように思うのです。これは言うまでも無く、新興国の株式にとっては理想的なシナリオです。ちょうど2003年の、エマージング・ブル相場の基点に戻ったかのような外部環境ではないでしょうか?。
2008/02/01のBlog
[ 22:47 ]
[ アメリカ株 ]
マイクロソフトがヤフーに対して昨日の引け値から62%高い446億ドルの買収価格(昨日の引け値ベース)で買収提案しました。買収のカレンシーはキャッシュ:マイクロソフト株で50:50です。マイクロソフトの考えでは2008年の下半期までに買収を完了し、マイクロソフトの業績にはクロージング後2四半期でマイクロソフトの収益にとってプラスになると考えています。別の言い方をすればマイクロソフトとヤフーの両社を統合することで約10億ドル程度の売上シナジー効果があると見ているわけです。
マイクロソフトは今回のディールを検討するにあたって消費者、広告主、パブリッシャーという3つの「顧客」に対して、このディールがプラスのインパクトをもたらすかどうか熟考したそうです。実際には今日、ディール発表後、既にパブリッシャーや広告主からは今回の統合を歓迎する反響がどんどん入っているそうです。
広告収入に関しては既に両社の獲得している広告の「在庫」が統合されることで全体としての価値は上昇すると考えられ、これがシナジー効果を構成する大きな部分です。
このディールにより、マイクロソフトのエンド・ユーザー・サービスの部門の収益性は大幅に向上し、その結果、全社マージンも上昇すると見られます。
ヤフーは日本や中国に関連会社などを通じてビジネス展開していますが、その資産がどうなるかに関してはマイクロソフトの考え方は:
1.これらはマイノリティー・ステークであり、ビジネスの所有関係、実際のビジネスへの関わり方は複雑である
2.従って買収後じっくり時間をかけてこれらのビジネスを理解したい
というものです。
マイクロソフトは今回のディールを検討するにあたって消費者、広告主、パブリッシャーという3つの「顧客」に対して、このディールがプラスのインパクトをもたらすかどうか熟考したそうです。実際には今日、ディール発表後、既にパブリッシャーや広告主からは今回の統合を歓迎する反響がどんどん入っているそうです。
広告収入に関しては既に両社の獲得している広告の「在庫」が統合されることで全体としての価値は上昇すると考えられ、これがシナジー効果を構成する大きな部分です。
このディールにより、マイクロソフトのエンド・ユーザー・サービスの部門の収益性は大幅に向上し、その結果、全社マージンも上昇すると見られます。
ヤフーは日本や中国に関連会社などを通じてビジネス展開していますが、その資産がどうなるかに関してはマイクロソフトの考え方は:
1.これらはマイノリティー・ステークであり、ビジネスの所有関係、実際のビジネスへの関わり方は複雑である
2.従って買収後じっくり時間をかけてこれらのビジネスを理解したい
というものです。
2008/01/31のBlog
[ 23:36 ]
[ 中国株 ]
ニュー・オリエンタル・エデュケーション(EDU)が今日、実質上のプロフィット・ウォーニングをしました。このところの中国を襲っている大寒波で学生を子供に持つ親達が大事を取って子供を塾へやらないという事が続出し、これが新規入学者数に悪影響を及ぼしているらしいです。チャイニーズ・ニューイヤーの時期は受験生にとっては挽回のチャンスで、予備校なども忙しい時期なのだそうです。つまりニュー・オリエンタルなどにとってかきいれどきだということ。その大事な時期に大寒波が来たので生徒獲得のチャンスを逸したとのこと。
これからもこういう大寒波絡みの個別企業ニュースというのは幾つか出てくるかもしれませんね。
これからもこういう大寒波絡みの個別企業ニュースというのは幾つか出てくるかもしれませんね。
[ 09:14 ]
[ マクロ・ストラテジー ]
大方の市場予想の通り、FEDはFFレートを50bp引き下げて3.0%としました。
今日のNY株式市場はそれにもかかわらず大引けにかけて値を消しているわけですけど、これはモノラインのFGICの格付けをフィッチがダウングレードしたからであって、別にFFレートの匙加減に対し市場が抗議したというわけではありません。(実際、FGICダウングレードのニュースが出る前はちゃんとしっかりの展開でした。)
そういう、今日、明日の問題が重要なのではなく、これでFEDは今回の利下げサイクルに入ってから通算で2.25%もFFレートを下げたということが重要だと思うんです。その累積効果(cumulative effect)は必ず効いて来ます。今回の8日間で合計1.25%という利下げは僕がこれまでに経験した利下げの中で最も断固たる利下げの部類に入ります。これによって米国経済に供給される流動性は超ど級です。加えて米国議会は1500億ドルの景気刺激法案を今週にも可決すると思うので、これを合わせると結構な流動性の注入になります。
勿論、FEDは不動産のマーケットを救うために頑張っているわけなんですけど、僕は米国の不動産のマーケットはすぐには戻ってこないと思うのです。それは与信審査の段階から住宅ローンの貸付のすべてのプロセスに今、見直しが入っていて、これまで通り、何も無かったかのようにまた無謀な融資がじゃんじゅん出来るというわけにはゆかないからです。
するとこの強烈な流動性はどこかへ向かわないといけないわけです。勿論、その少なからぬ部分は米国株に向かいます。でも米国はリセッションに入るか入らないかの瀬戸際ですから、全部を米国株に振り向けるということは少しアタマのある奴ならしない。すると消去法でどうしてもBRICsをはじめとした新興国市場へお金が流れざるを得ないのです。
今日のNY株式市場はそれにもかかわらず大引けにかけて値を消しているわけですけど、これはモノラインのFGICの格付けをフィッチがダウングレードしたからであって、別にFFレートの匙加減に対し市場が抗議したというわけではありません。(実際、FGICダウングレードのニュースが出る前はちゃんとしっかりの展開でした。)
そういう、今日、明日の問題が重要なのではなく、これでFEDは今回の利下げサイクルに入ってから通算で2.25%もFFレートを下げたということが重要だと思うんです。その累積効果(cumulative effect)は必ず効いて来ます。今回の8日間で合計1.25%という利下げは僕がこれまでに経験した利下げの中で最も断固たる利下げの部類に入ります。これによって米国経済に供給される流動性は超ど級です。加えて米国議会は1500億ドルの景気刺激法案を今週にも可決すると思うので、これを合わせると結構な流動性の注入になります。
勿論、FEDは不動産のマーケットを救うために頑張っているわけなんですけど、僕は米国の不動産のマーケットはすぐには戻ってこないと思うのです。それは与信審査の段階から住宅ローンの貸付のすべてのプロセスに今、見直しが入っていて、これまで通り、何も無かったかのようにまた無謀な融資がじゃんじゅん出来るというわけにはゆかないからです。
するとこの強烈な流動性はどこかへ向かわないといけないわけです。勿論、その少なからぬ部分は米国株に向かいます。でも米国はリセッションに入るか入らないかの瀬戸際ですから、全部を米国株に振り向けるということは少しアタマのある奴ならしない。すると消去法でどうしてもBRICsをはじめとした新興国市場へお金が流れざるを得ないのです。
2008/01/30のBlog
[ 09:37 ]
[ HOW TO シリーズ ]
『リアルタイム・ネット勉強会』をはじめて半年が経ちました。
おかげさまで参加者の数も少しずつ増えていて、これは僕にとって励みになります。
右に掲げた2枚のスライドは我々が勉強会を始めた第一回の冒頭にお見せしたものです。僕の皆さんに対するメッセージはシンプルそのもの。
つまり僕はこの勉強会を『BRICsヲタ』達に捧げたいと考えている、、、、。
それだけのことです。
おかげさまで参加者の数も少しずつ増えていて、これは僕にとって励みになります。
右に掲げた2枚のスライドは我々が勉強会を始めた第一回の冒頭にお見せしたものです。僕の皆さんに対するメッセージはシンプルそのもの。
つまり僕はこの勉強会を『BRICsヲタ』達に捧げたいと考えている、、、、。
それだけのことです。
ヲタと言うからにはこれは義務ではなく、趣味です。
僕は投資を「これは趣味なんだ」と言う風にハッキリ自覚するところから、上達が始まると思っています。
僕達が高校生の頃、例えばレッド・ツェッペリンのレコードを小脇に抱えて学校へ行ったとします。それは「自分がどんな人間であるか?」という事のささやかな自己主張であり、自分の帰属するサブカルチャーや価値観の表現にほかならないわけです。今の時代はネット証券などの普及で株式投資の口座ひとつくらい持っていることは我々と同世代の、若い社会人にとってそれほど珍しくも無い、ごく当たり前の事になりつつあります。こうして自分が興味をもったことを追求するのが楽しければ、それを続ければよいわけで、誰かに強制されるべきことではないと思うんです。
僕はそんな風に思い思いにネットで株取引を始めている皆さんのことを勝手に「投資世代(Investing Generation)」と呼ばせてもらっています。具体的には20代後半から50歳くらいまでの投資家で、どちらかと言えば学生さんやサラリーマンや主婦の方が多いのではないかと推察します。この人達が僕のコア・オーディエンスなのです。彼らや彼女たちはある種のTRIBE、つまり「みゆき族」とか「原宿族」(しかし僕も古いな!)などの部族というわけです。その特徴としては:
Investing on one's own terms.
つまり証券会社のセールスなどから押し付けられたものを受け入れるのではなく、自分の好きなときに自分の好きなモノを買う、、、そういう態度だということです。
これを説明するためにもうひとつ、例を出すと、個別の外国株投資は海外旅行が好きか嫌いか?というのと似ていると思うのです。人によっては飛行機が苦手な人も居るし、言葉や食事の問題が不安だから海外はどうもという人も居ると思います。それとは反対に旅行が好きで、なんでも見てやろうという好奇心旺盛な人も居ます。そういう人は海外で気分を害することに遭遇したくらいで旅行が嫌いになったりしないと思うのです。むしろ日本と勝手が違うのはエキサイティングだとすら感じるかも知れません。
「株式投資はお金が絡むから、あそびではない。だから損をしないように手堅い方法で」というのは海外旅行に行っても団体ツアーから片時も離れず、日本の航空会社の飛行機だけに乗り、日本の企業が経営するホテルに泊まって、外国でも日本食レストランを探して歩き回るというのと似ています。外国株に投資する以上、ひとりで海外旅行をするのと同じでわからないことや失敗は最初から覚悟すべきです。
(ついでに言えば「危ないからプロに任せて!」というセリフは金融業界の人間が考案した殺し文句に過ぎません。それはパック・ツアーの会社が「パックなら安心」と言うのと似ていますね。)
海外旅行で失敗を繰り返せば、自分の尺度で物事を見るのではなく、相手の国の尺度や相手の立場になって物事が考えられるようになります。株も同じで、そうなって初めて、頑張っている人、育ち盛りの国、成長の為の資本を必要としている企業を積極的に支援することが出来るようになるのです。それが出来るようになればあなたは投資先の企業の「ビジネス・パートナー」になることが出来ます。そういう共感するちから、合作するちから、相手を信頼して委ねるちから、、、そういう余裕が無い人はマーケットが上がったり下がったりするだけですぐ怖気づいてしまって、とても腰の据わった投資は出来ないだろうし、失敗にめげずに「よし、もっと勉強しよう」という気も起こらないでしょう。投資をするということは投資先の相手の問題を背負い込むことに他ならないのです。
それからマーケットの裏をかき、マーケットと格闘しようとする人がとても多いですけど、マーケットに勝つというのは実はそれほどカンタンな事ではないのです。僕は始めから「マーケットには勝てない、だから一番良いと思うマーケットにただついて行く」という事を公言しています。
それではプロはどうしているか?。(自称)プロの人達は実はマーケットと格闘しているようなフリをしているだけです。でも実際は朝の通勤ラッシュの満員電車の中ですし詰めになった状態でウトウト居眠りをしているのと変わらないのです。つまりクロゼット(隠れ)・インデクサーと言ってベンチマークについていけるようにこっそり手抜きのポートフォリオを作るという事をやっているだけです。
最近のサブプライム問題にしてもすし詰め電車で気を抜いてウトウトしていたOLやオジサンが電車がごとんと揺れた拍子に「あわわ!」と倒れた、、、その状況となんら変わらないのです。
「CDOはトリプルAだからゼッタイ安心」とか何とか寝言を言いながらね。
僕は投資を「これは趣味なんだ」と言う風にハッキリ自覚するところから、上達が始まると思っています。
僕達が高校生の頃、例えばレッド・ツェッペリンのレコードを小脇に抱えて学校へ行ったとします。それは「自分がどんな人間であるか?」という事のささやかな自己主張であり、自分の帰属するサブカルチャーや価値観の表現にほかならないわけです。今の時代はネット証券などの普及で株式投資の口座ひとつくらい持っていることは我々と同世代の、若い社会人にとってそれほど珍しくも無い、ごく当たり前の事になりつつあります。こうして自分が興味をもったことを追求するのが楽しければ、それを続ければよいわけで、誰かに強制されるべきことではないと思うんです。
僕はそんな風に思い思いにネットで株取引を始めている皆さんのことを勝手に「投資世代(Investing Generation)」と呼ばせてもらっています。具体的には20代後半から50歳くらいまでの投資家で、どちらかと言えば学生さんやサラリーマンや主婦の方が多いのではないかと推察します。この人達が僕のコア・オーディエンスなのです。彼らや彼女たちはある種のTRIBE、つまり「みゆき族」とか「原宿族」(しかし僕も古いな!)などの部族というわけです。その特徴としては:
Investing on one's own terms.
つまり証券会社のセールスなどから押し付けられたものを受け入れるのではなく、自分の好きなときに自分の好きなモノを買う、、、そういう態度だということです。
これを説明するためにもうひとつ、例を出すと、個別の外国株投資は海外旅行が好きか嫌いか?というのと似ていると思うのです。人によっては飛行機が苦手な人も居るし、言葉や食事の問題が不安だから海外はどうもという人も居ると思います。それとは反対に旅行が好きで、なんでも見てやろうという好奇心旺盛な人も居ます。そういう人は海外で気分を害することに遭遇したくらいで旅行が嫌いになったりしないと思うのです。むしろ日本と勝手が違うのはエキサイティングだとすら感じるかも知れません。
「株式投資はお金が絡むから、あそびではない。だから損をしないように手堅い方法で」というのは海外旅行に行っても団体ツアーから片時も離れず、日本の航空会社の飛行機だけに乗り、日本の企業が経営するホテルに泊まって、外国でも日本食レストランを探して歩き回るというのと似ています。外国株に投資する以上、ひとりで海外旅行をするのと同じでわからないことや失敗は最初から覚悟すべきです。
(ついでに言えば「危ないからプロに任せて!」というセリフは金融業界の人間が考案した殺し文句に過ぎません。それはパック・ツアーの会社が「パックなら安心」と言うのと似ていますね。)
海外旅行で失敗を繰り返せば、自分の尺度で物事を見るのではなく、相手の国の尺度や相手の立場になって物事が考えられるようになります。株も同じで、そうなって初めて、頑張っている人、育ち盛りの国、成長の為の資本を必要としている企業を積極的に支援することが出来るようになるのです。それが出来るようになればあなたは投資先の企業の「ビジネス・パートナー」になることが出来ます。そういう共感するちから、合作するちから、相手を信頼して委ねるちから、、、そういう余裕が無い人はマーケットが上がったり下がったりするだけですぐ怖気づいてしまって、とても腰の据わった投資は出来ないだろうし、失敗にめげずに「よし、もっと勉強しよう」という気も起こらないでしょう。投資をするということは投資先の相手の問題を背負い込むことに他ならないのです。
それからマーケットの裏をかき、マーケットと格闘しようとする人がとても多いですけど、マーケットに勝つというのは実はそれほどカンタンな事ではないのです。僕は始めから「マーケットには勝てない、だから一番良いと思うマーケットにただついて行く」という事を公言しています。
それではプロはどうしているか?。(自称)プロの人達は実はマーケットと格闘しているようなフリをしているだけです。でも実際は朝の通勤ラッシュの満員電車の中ですし詰めになった状態でウトウト居眠りをしているのと変わらないのです。つまりクロゼット(隠れ)・インデクサーと言ってベンチマークについていけるようにこっそり手抜きのポートフォリオを作るという事をやっているだけです。
最近のサブプライム問題にしてもすし詰め電車で気を抜いてウトウトしていたOLやオジサンが電車がごとんと揺れた拍子に「あわわ!」と倒れた、、、その状況となんら変わらないのです。
「CDOはトリプルAだからゼッタイ安心」とか何とか寝言を言いながらね。
[ 09:11 ]
[ マクロ・ストラテジー ]
一方、国別で見ると欧州、米国、日本の下方修正幅が大きいことがわかります。
BRICsは?と言えば、、、、
中国は全然数字を変更してありません。
インド、ブラジル、ロシアについては個別の予想値が公表されてないのでIMFがどう考えているのかわかりませんけど、南米(変更なし)、その他アジア(▼0.1%)の修正幅から考えて、ブラジルやインドに関しては変更はなかったに違いないと僕は考えます。(国別のブレイク・ダウンを見た方は教えてください。)つまりBRICsの経済は余り減速していないということです。
* * *
IMFのデータだけじゃなくて、例えば昨日のインド準備銀行の四半期ごとの定例の経済報告でもインド経済はスローダウンしていないし、インフレなどの統計はかなり改善基調にあることが確認されています。
今は最近の相場のムードに任せて「すわこの世の終わりが来た!」というような発言をするのがファッショナブルだとみんな思っていますから、先進国の株も新興国の株も見境無く売り叩くのが正しいという考え方が市場を支配しています。
でも、、、
たとえばインドなんかは数字的には見事にソフトランディングに成功しつつあるんですね。
こういう細かいところ迄見極めて、仕掛けていった人間が勝ちだ。
僕はそう思っています。
BRICsは?と言えば、、、、
中国は全然数字を変更してありません。
インド、ブラジル、ロシアについては個別の予想値が公表されてないのでIMFがどう考えているのかわかりませんけど、南米(変更なし)、その他アジア(▼0.1%)の修正幅から考えて、ブラジルやインドに関しては変更はなかったに違いないと僕は考えます。(国別のブレイク・ダウンを見た方は教えてください。)つまりBRICsの経済は余り減速していないということです。
* * *
IMFのデータだけじゃなくて、例えば昨日のインド準備銀行の四半期ごとの定例の経済報告でもインド経済はスローダウンしていないし、インフレなどの統計はかなり改善基調にあることが確認されています。
今は最近の相場のムードに任せて「すわこの世の終わりが来た!」というような発言をするのがファッショナブルだとみんな思っていますから、先進国の株も新興国の株も見境無く売り叩くのが正しいという考え方が市場を支配しています。
でも、、、
たとえばインドなんかは数字的には見事にソフトランディングに成功しつつあるんですね。
こういう細かいところ迄見極めて、仕掛けていった人間が勝ちだ。
僕はそう思っています。
2008/01/29のBlog
[ 22:45 ]
[ マクロ・ストラテジー ]
通りすがりさんから:
ジャブジャブ理論が成立するのは、この先、景気の見通しが立ったときです。今すぐではありません。かなり先です。そのときに語るべきことです。
というご意見を頂きました。ありがとうございます。
先ずこういう風に僕の議論に真っ向から反論するのはチョッと勇気が要ると思うんですね。でも臆せず意見して頂いてありがとうございます。
「理路整然と語ってくれ」というリクエストですので、もう少しキチンと説明します。(確かにこれまでのエントリーではどちらかと言えば感覚的にジャブジャブ・セオリーを語っていて、理詰めの議論が足らなかったと思います。反省しています。)
* * *
上に掲げたのはイールド・カーブのグラフです。赤が一年前、青が一ヶ月前、グレーが最近の金利の状況です。これを見て僕は2つのことを感じます。先ず、①カーブ全体が下がっていることと、②ショート・エンド(短期モノ=つまりグラフの左の方)ほどザックリと金利が下がっている点です。
先ず①カーブ全体が下がっている(=それは金利が下がり、債券は買われていることを意味します)ことについて僕が感じることなのですけど、債券が素直に買われているということは融資をするよりフツーに確定利付きの商品(債券はそのひとつ)を素直に買って、持っておく方が安全だという投資家の心理を反映していると思います。(この点で通りすがりさんの仰る、「いまはリスクを取ろうとしたがる投資家が居ない」という指摘は正しいと思うし、僕も全く賛成です。)
つまり今起こっている事はある種の退避行動であり、投資家や企業の経営者のマインドは冷えているのです。そういう環境下では積極的に事業を拡張したりしようとする経営者は稀ですから資金の奪い合いはありません。資金の奪い合いが無いからこそ、「安全パイ」である債券へお金が流れているわけです。(過去の景気ピークアウト局面を見ると今回のように素直に景気後退を織り込んで、スンナリとカーブ全体が下がってくるというケースばかりではないのです。)これは何を意味しているかを僕なりに解釈すると、「少なくとも債券の投資家にとってインフレ懸念は随分後退した」という風にも取れると思うんです。
(なお、インダストリアル・コモディティーや鉱業株の多くは未だ高い値段を保っていますけど、これは上に描いたような債券市場における投資家の世界観とはかなりズレた見方だと思います。恐らくそういうズレが生じている原因はBRICs諸国からくる需要をどう評価するか?という点で見解の齟齬が生じていると思うのですが、いずれこの両者のどちらかが間違っているということで、水準訂正が入ると思うのです。僕は債券のイールドカーブの方が正しく、インダストリアル・コモディティーの価格や鉱業株の価格は間違っていると思います。ただ、それは今日のこのエントリーの議論ではないので、また別の機会に。)
②ショート・エンドがザックリ下がって、イールドカーブ全体が正規(=右肩上がり)のカーブを形成していることはサブプライム問題に苦しむ米銀の危機への対応が正しいこと、さらに中央銀行の処方が方向として間違っていないことを示唆していると思うのです。ですからこのカーブの形は投資家にとって嬉しいですね。
さて、ここからが僕と通りすがりさんとの意見が相容れない部分ですけど、僕はジャブジャブ理論が成立するのは「景気の見通しが立ったとき」では無いと思うのです。なぜなら景気が好転しそうだとわかると資金需要は増えるからジャブジャブではなくなりますから。
確かに、今は投資家全般にこっぴどく痛手を受けて、退避行動が先ずさきに来ます。たぶん、通りすがりさんもその過程で含み損を抱えてしまったのでご立腹なのかと察します。(ご迷惑がかかってしまったら、ごめんなさい。)でも退避行動というのはいっときの反射的な行動であって、ボラティリティー(相場の荒れ)はすぐに収拾がつくものなのです。その後にすぐ来るのは市中の金利水準に照らして、株式が有利か不利か?というソロバンです。これは欧米の機関投資家は相場の荒れが収まれば、すぐに行動に移ります。(欧米の機関投資家のビヘイビアに関しては、生意気な口を効くようですけど、皆さんよりは僕の方がゼッタイ詳しいです。)
結論的には、嵐が過ぎれば株は騰がると思います。(いや、もう既に上がりはじめているのかも知れません。)
ジャブジャブ理論が成立するのは、この先、景気の見通しが立ったときです。今すぐではありません。かなり先です。そのときに語るべきことです。
というご意見を頂きました。ありがとうございます。
先ずこういう風に僕の議論に真っ向から反論するのはチョッと勇気が要ると思うんですね。でも臆せず意見して頂いてありがとうございます。
「理路整然と語ってくれ」というリクエストですので、もう少しキチンと説明します。(確かにこれまでのエントリーではどちらかと言えば感覚的にジャブジャブ・セオリーを語っていて、理詰めの議論が足らなかったと思います。反省しています。)
* * *
上に掲げたのはイールド・カーブのグラフです。赤が一年前、青が一ヶ月前、グレーが最近の金利の状況です。これを見て僕は2つのことを感じます。先ず、①カーブ全体が下がっていることと、②ショート・エンド(短期モノ=つまりグラフの左の方)ほどザックリと金利が下がっている点です。
先ず①カーブ全体が下がっている(=それは金利が下がり、債券は買われていることを意味します)ことについて僕が感じることなのですけど、債券が素直に買われているということは融資をするよりフツーに確定利付きの商品(債券はそのひとつ)を素直に買って、持っておく方が安全だという投資家の心理を反映していると思います。(この点で通りすがりさんの仰る、「いまはリスクを取ろうとしたがる投資家が居ない」という指摘は正しいと思うし、僕も全く賛成です。)
つまり今起こっている事はある種の退避行動であり、投資家や企業の経営者のマインドは冷えているのです。そういう環境下では積極的に事業を拡張したりしようとする経営者は稀ですから資金の奪い合いはありません。資金の奪い合いが無いからこそ、「安全パイ」である債券へお金が流れているわけです。(過去の景気ピークアウト局面を見ると今回のように素直に景気後退を織り込んで、スンナリとカーブ全体が下がってくるというケースばかりではないのです。)これは何を意味しているかを僕なりに解釈すると、「少なくとも債券の投資家にとってインフレ懸念は随分後退した」という風にも取れると思うんです。
(なお、インダストリアル・コモディティーや鉱業株の多くは未だ高い値段を保っていますけど、これは上に描いたような債券市場における投資家の世界観とはかなりズレた見方だと思います。恐らくそういうズレが生じている原因はBRICs諸国からくる需要をどう評価するか?という点で見解の齟齬が生じていると思うのですが、いずれこの両者のどちらかが間違っているということで、水準訂正が入ると思うのです。僕は債券のイールドカーブの方が正しく、インダストリアル・コモディティーの価格や鉱業株の価格は間違っていると思います。ただ、それは今日のこのエントリーの議論ではないので、また別の機会に。)
②ショート・エンドがザックリ下がって、イールドカーブ全体が正規(=右肩上がり)のカーブを形成していることはサブプライム問題に苦しむ米銀の危機への対応が正しいこと、さらに中央銀行の処方が方向として間違っていないことを示唆していると思うのです。ですからこのカーブの形は投資家にとって嬉しいですね。
さて、ここからが僕と通りすがりさんとの意見が相容れない部分ですけど、僕はジャブジャブ理論が成立するのは「景気の見通しが立ったとき」では無いと思うのです。なぜなら景気が好転しそうだとわかると資金需要は増えるからジャブジャブではなくなりますから。
確かに、今は投資家全般にこっぴどく痛手を受けて、退避行動が先ずさきに来ます。たぶん、通りすがりさんもその過程で含み損を抱えてしまったのでご立腹なのかと察します。(ご迷惑がかかってしまったら、ごめんなさい。)でも退避行動というのはいっときの反射的な行動であって、ボラティリティー(相場の荒れ)はすぐに収拾がつくものなのです。その後にすぐ来るのは市中の金利水準に照らして、株式が有利か不利か?というソロバンです。これは欧米の機関投資家は相場の荒れが収まれば、すぐに行動に移ります。(欧米の機関投資家のビヘイビアに関しては、生意気な口を効くようですけど、皆さんよりは僕の方がゼッタイ詳しいです。)
結論的には、嵐が過ぎれば株は騰がると思います。(いや、もう既に上がりはじめているのかも知れません。)
2008/01/28のBlog
[ 01:25 ]
[ 大統領選挙ウォッチ ]
「私の父のような大統領」
キャロライン・ケネディー
(抄訳)
私は何年もの間、いろんな人から「きみのお父さんのような、アメリカを触発し、アメリカ人に希望を持たせてくれるような大統領が出てくると良いのにね。」ということを言われて育ってきました。最近のアメリカの歴史でこんにちほどそういう切望感が極まったことはありません。 私が民主党予備選挙でバラク・オバマ候補を支持するのはそのためです。
私がそう考える理由は、愛国的見地からであり、政治上の理由からであり、さらに私個人の事情からくるのです。私はいつも周りの人から「貴女のおとうさんがわたしの人生を変えたのだよ。」ということを聞かされました。「貴女のお父さんが、一緒に政治を変えよう!と言ってくれたお陰で僕は政治の世界に飛び込んだのさ。」そうやって私の父が触発した世代は、その精神を彼らの子供達の世代に伝えたのでした。私は今でも私の父であるジョン F. ケネディが大統領だった時代よりずっと後に生まれた人たちから「彼の理想を全うする方法を教えてください」としばしば尋ねられるのです。
私達が自分自身を信じ、自分たちの理想を追求し、一致協力して何か素晴らしい事をやりとげるイマジネーションを持つ、、、そんなちからを我々に与えてくれるような稀な才能を持った人物が時として出現するものなのです。バラク・オバマ候補にはそういう才能があると思うのです。
(以下略)
* * *
僕の拙い訳で恐縮ですが、上は今日のNYタイムズのオプ・エド欄に載ったキャロライン・ケネディーの投稿です。
米国の大統領予備選挙は2月5日に所謂、「スーパー・チューズディ」と呼ばれるクライマックスを迎えます。これに先立ち、昨日はサウス・カロライナ州でバラク・オバマ候補がヒラリー・クリントン候補に圧勝し、レースの差を縮めました。サウス・カロライナはマイノリティーの多い州なのでオバマ候補が圧勝するのは当然です。ただ、この週末に上に引用したとおり、キャロライン・ケネディーがオバマ候補をエンドースした事はかなり重要な事件だと思います。なぜならオバマ候補はずっと「JFKを彷彿とされる」という風に形容されてきましたけど、そのJFKの実子であるキャロラインがオバマ候補を「父のような人」と呼んだことはケネディーを信奉するアメリカ人にとって極めて重要な事だからです。(歴史的にケネディー家はクリントンを支持していたように記憶します。)アメリカには幾つかの政治家の血筋、つまりダイナスティー(王朝)があります。ブッシュ家もそうですし、クリントン家もダイナスティーと言ってよいでしょう。でもケネディー家の持つ神通力というかブランド・ネームは全然、別格なのです。
これで大統領候補指名レースはますますわからなくなりました。
キャロライン・ケネディー
(抄訳)
私は何年もの間、いろんな人から「きみのお父さんのような、アメリカを触発し、アメリカ人に希望を持たせてくれるような大統領が出てくると良いのにね。」ということを言われて育ってきました。最近のアメリカの歴史でこんにちほどそういう切望感が極まったことはありません。 私が民主党予備選挙でバラク・オバマ候補を支持するのはそのためです。
私がそう考える理由は、愛国的見地からであり、政治上の理由からであり、さらに私個人の事情からくるのです。私はいつも周りの人から「貴女のおとうさんがわたしの人生を変えたのだよ。」ということを聞かされました。「貴女のお父さんが、一緒に政治を変えよう!と言ってくれたお陰で僕は政治の世界に飛び込んだのさ。」そうやって私の父が触発した世代は、その精神を彼らの子供達の世代に伝えたのでした。私は今でも私の父であるジョン F. ケネディが大統領だった時代よりずっと後に生まれた人たちから「彼の理想を全うする方法を教えてください」としばしば尋ねられるのです。
私達が自分自身を信じ、自分たちの理想を追求し、一致協力して何か素晴らしい事をやりとげるイマジネーションを持つ、、、そんなちからを我々に与えてくれるような稀な才能を持った人物が時として出現するものなのです。バラク・オバマ候補にはそういう才能があると思うのです。
(以下略)
* * *
僕の拙い訳で恐縮ですが、上は今日のNYタイムズのオプ・エド欄に載ったキャロライン・ケネディーの投稿です。
米国の大統領予備選挙は2月5日に所謂、「スーパー・チューズディ」と呼ばれるクライマックスを迎えます。これに先立ち、昨日はサウス・カロライナ州でバラク・オバマ候補がヒラリー・クリントン候補に圧勝し、レースの差を縮めました。サウス・カロライナはマイノリティーの多い州なのでオバマ候補が圧勝するのは当然です。ただ、この週末に上に引用したとおり、キャロライン・ケネディーがオバマ候補をエンドースした事はかなり重要な事件だと思います。なぜならオバマ候補はずっと「JFKを彷彿とされる」という風に形容されてきましたけど、そのJFKの実子であるキャロラインがオバマ候補を「父のような人」と呼んだことはケネディーを信奉するアメリカ人にとって極めて重要な事だからです。(歴史的にケネディー家はクリントンを支持していたように記憶します。)アメリカには幾つかの政治家の血筋、つまりダイナスティー(王朝)があります。ブッシュ家もそうですし、クリントン家もダイナスティーと言ってよいでしょう。でもケネディー家の持つ神通力というかブランド・ネームは全然、別格なのです。
これで大統領候補指名レースはますますわからなくなりました。
2008/01/27のBlog
[ 14:44 ]
[ オフ ]
日頃楽天証券における僕の担当窓口として、いろいろ面倒をみて下さっているK嬢から「文才がある」などとおだてられたので『メリエル』を分社化、スピンオフすることに決めました(笑)。それと言うのも米国に帰ってからもメリエルとは文通が続いていて、皆さんの興味をそそるようなストーリーはまだまだ現在進行形で展開中だからです。
これが、、、いま流行りの「ケータイ小説」なるものに相当するのかどうかは、ケータイを所持しない僕としてはイマイチ自信がありません。(魔法のiらんどの使い方が未だよくわかっていないのです。)でもそんな事は実はどうでも良くて、むしろ僕が興味をもっているの男女間のコミュニケーションの問題なのです。そういう意味ではロマンチックなものが書きたいのではなく、臨床心理学的なやりとりを中心に書きたいと思っています。
(当然のこととして僕とメリエルとの文通が終わってしまったら、このストーリーも終わります。なお、新しいブログではオリジナルの文章を一部改筆・追加しました。)
これが、、、いま流行りの「ケータイ小説」なるものに相当するのかどうかは、ケータイを所持しない僕としてはイマイチ自信がありません。(魔法のiらんどの使い方が未だよくわかっていないのです。)でもそんな事は実はどうでも良くて、むしろ僕が興味をもっているの男女間のコミュニケーションの問題なのです。そういう意味ではロマンチックなものが書きたいのではなく、臨床心理学的なやりとりを中心に書きたいと思っています。
(当然のこととして僕とメリエルとの文通が終わってしまったら、このストーリーも終わります。なお、新しいブログではオリジナルの文章を一部改筆・追加しました。)
[ 13:13 ]
[ オフ ]
ちょっと旧聞に属する話題かもしれませんけど、やっと読みました、wha_man3さん(と言うより春山昇華さんとお呼びすべきですね)の『サブプライム問題とは何か』。
僕はこの本を読んでPower of synthesisという事を強く感じました。Synthesisというのは「合成する」という意味の英語です。この本には沢山のデータや情報が詰まっています。僕はたまたま春山さんがこの本を執筆した経緯をある程度ご本人から聞かせていただいていたので、その締め切りがどんなにムチャなスケジュールかを知っているのですけど、そういう極めて短期間で書き上げた本とは思えないくらいデータは豊富です。
でも情報量の多さがこの本の凄いところではありません。一見、雑多で無関係に見えるそれらの膨大な情報(その多くは専門的であり、また一方で身近な生活感に根ざしたアネクドートもあり、さらに歴史的な知識に属するものもあります)を駆使しながら、どうしてサブプライム問題が発生してしまったのかを解きほぐしていく咀嚼力(crunching)が素晴らしいと思うのです。
その結果、出来上がった本書はサブプライム問題という極めて複雑で難解な問題を読む人を爽快にさせる簡明さで読み解いています。そればかりかリアルタイムで我々の眼前に展開している金融の世界のドラマを臨場感溢れ、ニュアンスに富んだタッチで記録しています。
こういう事は普通の執筆者にはなかなか出来ません。普通の執筆者がこのテの問題を本にする場合は、コツコツと取材や調査を重ね、先ずその問題の本質を自分なりに突き止めるところから作業が始まるものです。でもそれは時間のかかる作業ですから、やっとこさ本が出たときにはサブプライム問題が起こってから何年も後だった、、、なんてことになるのが普通です。
その点、春山さんには2つのアンフェア(=失礼)・アドバンテージがあります。
先ず咀嚼力(crunching)に関してですが、ずっと運用の第一線で膨大な情報をテキパキ判断してゆくということを実践されてきたわけで、その訓練が複雑な問題の本質を瞬時に看破できる眼力を養ったのだとおもうわけです。
しかし幾らそういう直観力があっても、情報を蒐集、整理整頓する力が無いと豊富な情報に裏打ちされた良書にはならないと思うんです。そこで問題になるのがそういう情報をシンフォニーのように編み上げてゆくsynthesis(合成)力です。僕の睨んだところでは、この面では春山さんのブログや、その他の「Web 2.0」のツールがとても役に立っているに違いないと思います。その意味で最近、春山さんのブログで紹介されているアルビン・トフラーの講演の中で「オーケストラ」という言葉が出てきているのは単なる偶然ではないと思うのです。
これからの時代、我々が知的で創造的な仕事をしようとする場合、どういうツールを使いこなしてゆくことが要求されるかを思い知った気がしました。
僕はこの本を読んでPower of synthesisという事を強く感じました。Synthesisというのは「合成する」という意味の英語です。この本には沢山のデータや情報が詰まっています。僕はたまたま春山さんがこの本を執筆した経緯をある程度ご本人から聞かせていただいていたので、その締め切りがどんなにムチャなスケジュールかを知っているのですけど、そういう極めて短期間で書き上げた本とは思えないくらいデータは豊富です。
でも情報量の多さがこの本の凄いところではありません。一見、雑多で無関係に見えるそれらの膨大な情報(その多くは専門的であり、また一方で身近な生活感に根ざしたアネクドートもあり、さらに歴史的な知識に属するものもあります)を駆使しながら、どうしてサブプライム問題が発生してしまったのかを解きほぐしていく咀嚼力(crunching)が素晴らしいと思うのです。
その結果、出来上がった本書はサブプライム問題という極めて複雑で難解な問題を読む人を爽快にさせる簡明さで読み解いています。そればかりかリアルタイムで我々の眼前に展開している金融の世界のドラマを臨場感溢れ、ニュアンスに富んだタッチで記録しています。
こういう事は普通の執筆者にはなかなか出来ません。普通の執筆者がこのテの問題を本にする場合は、コツコツと取材や調査を重ね、先ずその問題の本質を自分なりに突き止めるところから作業が始まるものです。でもそれは時間のかかる作業ですから、やっとこさ本が出たときにはサブプライム問題が起こってから何年も後だった、、、なんてことになるのが普通です。
その点、春山さんには2つのアンフェア(=失礼)・アドバンテージがあります。
先ず咀嚼力(crunching)に関してですが、ずっと運用の第一線で膨大な情報をテキパキ判断してゆくということを実践されてきたわけで、その訓練が複雑な問題の本質を瞬時に看破できる眼力を養ったのだとおもうわけです。
しかし幾らそういう直観力があっても、情報を蒐集、整理整頓する力が無いと豊富な情報に裏打ちされた良書にはならないと思うんです。そこで問題になるのがそういう情報をシンフォニーのように編み上げてゆくsynthesis(合成)力です。僕の睨んだところでは、この面では春山さんのブログや、その他の「Web 2.0」のツールがとても役に立っているに違いないと思います。その意味で最近、春山さんのブログで紹介されているアルビン・トフラーの講演の中で「オーケストラ」という言葉が出てきているのは単なる偶然ではないと思うのです。
これからの時代、我々が知的で創造的な仕事をしようとする場合、どういうツールを使いこなしてゆくことが要求されるかを思い知った気がしました。
2008/01/26のBlog
[ 07:21 ]
[ ロシア株 ]
去年、モタモタしたロシアのテレビ局、CTCメディア(CTCM)株ですけど今年はロシア株の中でも比較的パフォーマンスが良いです。
僕は今年のCTCはこの好調なパフォーマンスを維持できると考えています。その理由は去年は一昨年に大ヒットした『アグリー・ベティ』の後に続くヒット・ドラマが無くて前年比較で売上高が苦戦したのですけど、今年は幾つかの期待作がパイプラインに入っており、広告収入や視聴率は安定的に推移すると考えられるからです。
実際、同社の視聴率シェアは去年10月頃の8.5%前後から現在は9.5%前後に上がっています。
今年は歴史ドラマ『一夜の恋』(60回シリーズ、ゴールデンタイム向け、コスチューム・ドラマ)のようなロシア人に受けそうな主題のドラマが控えていますし、現在既に放映中の他のドラマもほぼ期待通りの視聴率を獲得しています。
ロシアのテレビ広告市場はまだまだ成長の真っ盛りで、広告料金も毎年コンスタントに騰がっています。ですからCTCメディアとしてはマーケット・シェアを維持するだけで大雑把に言って年間30%程度の売上成長を維持できるわけです。
今年の売上成長率は約35%、EPS成長率は約40%、ROEは30%程度が見込まれています。その株が今年のPERで大体、23倍で取引されているというのは、やっぱり安いといわざるを得ません。
僕は今年のCTCはこの好調なパフォーマンスを維持できると考えています。その理由は去年は一昨年に大ヒットした『アグリー・ベティ』の後に続くヒット・ドラマが無くて前年比較で売上高が苦戦したのですけど、今年は幾つかの期待作がパイプラインに入っており、広告収入や視聴率は安定的に推移すると考えられるからです。
実際、同社の視聴率シェアは去年10月頃の8.5%前後から現在は9.5%前後に上がっています。
今年は歴史ドラマ『一夜の恋』(60回シリーズ、ゴールデンタイム向け、コスチューム・ドラマ)のようなロシア人に受けそうな主題のドラマが控えていますし、現在既に放映中の他のドラマもほぼ期待通りの視聴率を獲得しています。
ロシアのテレビ広告市場はまだまだ成長の真っ盛りで、広告料金も毎年コンスタントに騰がっています。ですからCTCメディアとしてはマーケット・シェアを維持するだけで大雑把に言って年間30%程度の売上成長を維持できるわけです。
今年の売上成長率は約35%、EPS成長率は約40%、ROEは30%程度が見込まれています。その株が今年のPERで大体、23倍で取引されているというのは、やっぱり安いといわざるを得ません。
2008/01/25のBlog
[ 21:24 ]
[ コミュニティー連絡事項 ]
月例の『新興国リアルタイム・ネット勉強会』第6回は以下の要領で開催されます:
日時:2008年2月6日(水曜日)夜8時~9時30分
今月の「テーマ研究」:素材、資源、市況関連セクターの総点検
参加方法:ご自宅のPCからご参加いただけます
申し込み方法:楽天証券のHPから申し込みお願いします
→『新興国リアルタイム・ネット勉強会』は無料ですが、ご参加は楽天証券に口座がある方に限られます。
* * *
勉強会のプレビュー:
今年は北京オリンピックの年ですけど、若し、中国が日本の発展の軌跡と同様の途を辿るのであれば東京オリンピック直後に日本経済が経験した構造変化と似たような経験を中国も味わうのではないでしょうか?。
日本の場合、オリンピック景気の反動で、オリンピック(上の図中赤い縦線)が終わった直後から大企業の製造業のセクターでかなり酷い過剰設備の問題が顕在化しました。テレビドラマ・シリーズ『華麗なる一族』のストーリーのベースになった、山陽特殊製鋼の倒産劇が起こったのはちょうどその頃です。
いまの中国の生産力は当時の日本と同じような「だぶつき」を経験するのでしょうか?。現在のコモディティー・ブームは中国をはじめとするBRICs各国からの旺盛な需要によって演出されている面が強いです。中国がより付加価値の高い産業へとシフトすることは世界の素材、資源、市況関連株にとって何を意味するのでしょうか?。
今回の勉強会ではそういう事を中心に考えてゆきたいと思います。
(なお、例によって現在のBRICs経済や株式市場の置かれている状況の定点観測も行います。)
日時:2008年2月6日(水曜日)夜8時~9時30分
今月の「テーマ研究」:素材、資源、市況関連セクターの総点検
参加方法:ご自宅のPCからご参加いただけます
申し込み方法:楽天証券のHPから申し込みお願いします
→『新興国リアルタイム・ネット勉強会』は無料ですが、ご参加は楽天証券に口座がある方に限られます。
* * *
勉強会のプレビュー:
今年は北京オリンピックの年ですけど、若し、中国が日本の発展の軌跡と同様の途を辿るのであれば東京オリンピック直後に日本経済が経験した構造変化と似たような経験を中国も味わうのではないでしょうか?。
日本の場合、オリンピック景気の反動で、オリンピック(上の図中赤い縦線)が終わった直後から大企業の製造業のセクターでかなり酷い過剰設備の問題が顕在化しました。テレビドラマ・シリーズ『華麗なる一族』のストーリーのベースになった、山陽特殊製鋼の倒産劇が起こったのはちょうどその頃です。
いまの中国の生産力は当時の日本と同じような「だぶつき」を経験するのでしょうか?。現在のコモディティー・ブームは中国をはじめとするBRICs各国からの旺盛な需要によって演出されている面が強いです。中国がより付加価値の高い産業へとシフトすることは世界の素材、資源、市況関連株にとって何を意味するのでしょうか?。
今回の勉強会ではそういう事を中心に考えてゆきたいと思います。
(なお、例によって現在のBRICs経済や株式市場の置かれている状況の定点観測も行います。)
[ 06:18 ]
[ マクロ・ストラテジー ]
以前のエントリーでいつまでもSWFからの救済が続くとは考えない方が良いということを指摘しました。
どうやら本当にSWFは動けなくなってしまったようです。
僕がそう考える理由は、昨日、ひとりのトレーダーのせいでバランスシートに穴を開けたソジェンも、投資銀行部門で大きなレイオフを発表し、130億ドルの資金調達に奔走しているバンカメ(BAC)もSWFの助けを借りず(翻訳=相手にされなかった)、公募の途を選んでいるからです。
こういう風に恥ずかしい失態を演じた金融機関が「ほいきたドン」で公募を実行するのはとても困難を伴います。(誰がそんな株、買いたいとおもいますか?)でもソジェンにしてもバンカメにしてもこのプレースメントはゼッタイ失敗できません。
この2つのディールは今回の金融危機が始まって以来、初めて「予め根回しが出来ていない」オープン・フィールドでの公募になります。だからECBやFEDもこれが成功裡に終わるまで(それは24時間かもしれませんけど)市場の不安を煽るような発言は控えると思います。
つまり今の環境は投資するにあたってとても安全な環境なのです。
鬼の居ぬ間に命の洗濯。
株はGO!
どうやら本当にSWFは動けなくなってしまったようです。
僕がそう考える理由は、昨日、ひとりのトレーダーのせいでバランスシートに穴を開けたソジェンも、投資銀行部門で大きなレイオフを発表し、130億ドルの資金調達に奔走しているバンカメ(BAC)もSWFの助けを借りず(翻訳=相手にされなかった)、公募の途を選んでいるからです。
こういう風に恥ずかしい失態を演じた金融機関が「ほいきたドン」で公募を実行するのはとても困難を伴います。(誰がそんな株、買いたいとおもいますか?)でもソジェンにしてもバンカメにしてもこのプレースメントはゼッタイ失敗できません。
この2つのディールは今回の金融危機が始まって以来、初めて「予め根回しが出来ていない」オープン・フィールドでの公募になります。だからECBやFEDもこれが成功裡に終わるまで(それは24時間かもしれませんけど)市場の不安を煽るような発言は控えると思います。
つまり今の環境は投資するにあたってとても安全な環境なのです。
鬼の居ぬ間に命の洗濯。
株はGO!
[ 05:29 ]
[ 中国株 ]
スリー・エス・バイオ(SSRX)がとても割安になっていると思います。
最近の下げで同社株は今年のPERで僅か17倍で取引されています。トップラインが46%、ボトムラインが32%成長すると見込まれている企業の株価としてはとても安いとは思いませんか?。(しかも同社のビジネスは血液に関する疾病向けの薬ですから世界の景気とかには一切、左右されません。)
同社は中国を代表するバイオテクノロジーの会社で「中国のアムジェン」というあだ名がついています。主力製品は腎性(じんせい)貧血症患者に対する赤血球増殖剤EPOです。EPOは肝臓障害、キモセラピー、手術後の赤血球補給の3つの用途に対して使用が承認されており加えて腫瘍向け市場も今後急成長すると見られています。同社の第二の薬は血小板を増やすTPOです。前回の第3四半期決算では売上高、EPSともにコンセンサスを上回りました。同社はこれで3期連続して安定してアップサイド・サプライズを出したことになります。CFOのクララ・マック(写真の女性です)に対する投資家の信認もだんだん厚くなってきました。(僕はクララはマインドレイのジョイス・チューと並んで今の中国を代表する、世界的に通用するCFOだと思います。)前期の製品別売上成長率はイーパイオが+30.7%成長、ティーパイオが+171.6%成長でした。
イーパイオに関しては腫瘍治療向けの用途は現在中国では比較的未発達ですが、米国におけるEPOの需要の4割はこのマーケットから来ており、今後、中国でもかなり成長が期待されます。このためスリー・エス・バイオは腫瘍治療向けの需要開拓のために特別の営業部隊を編成して病院の開拓に努めています。この腫瘍向け市場が目先のグロース・ドライバーになるため、同社の成長シナリオは比較的描きやすいです。
この株のリスクとしては比較的規模の小さい会社ですから株価の動きは荒っぽくならざるを得ないという点です。
最近の下げで同社株は今年のPERで僅か17倍で取引されています。トップラインが46%、ボトムラインが32%成長すると見込まれている企業の株価としてはとても安いとは思いませんか?。(しかも同社のビジネスは血液に関する疾病向けの薬ですから世界の景気とかには一切、左右されません。)
同社は中国を代表するバイオテクノロジーの会社で「中国のアムジェン」というあだ名がついています。主力製品は腎性(じんせい)貧血症患者に対する赤血球増殖剤EPOです。EPOは肝臓障害、キモセラピー、手術後の赤血球補給の3つの用途に対して使用が承認されており加えて腫瘍向け市場も今後急成長すると見られています。同社の第二の薬は血小板を増やすTPOです。前回の第3四半期決算では売上高、EPSともにコンセンサスを上回りました。同社はこれで3期連続して安定してアップサイド・サプライズを出したことになります。CFOのクララ・マック(写真の女性です)に対する投資家の信認もだんだん厚くなってきました。(僕はクララはマインドレイのジョイス・チューと並んで今の中国を代表する、世界的に通用するCFOだと思います。)前期の製品別売上成長率はイーパイオが+30.7%成長、ティーパイオが+171.6%成長でした。
イーパイオに関しては腫瘍治療向けの用途は現在中国では比較的未発達ですが、米国におけるEPOの需要の4割はこのマーケットから来ており、今後、中国でもかなり成長が期待されます。このためスリー・エス・バイオは腫瘍治療向けの需要開拓のために特別の営業部隊を編成して病院の開拓に努めています。この腫瘍向け市場が目先のグロース・ドライバーになるため、同社の成長シナリオは比較的描きやすいです。
この株のリスクとしては比較的規模の小さい会社ですから株価の動きは荒っぽくならざるを得ないという点です。
2008/01/24のBlog
[ 22:18 ]
[ マクロ・ストラテジー ]
昨日NY市場が底入れしたと思ったら、、、
今日はソジェンがトレーダーの「不正」で大損したというニュースが入ってきました。これだから相場はわからない、、、、。
でも欧州市場は壊れていません。いや、それどころか爆騰している。2日前までの地合いなら、酷いことになっていてもおかしくないと思うんです。
このへんに僕はやはり市場参加者のセンチメントが改善してきていることを感じます。
* * *
ソジェンの特損計上のニュースが示唆することは僕に言わせればただひとつ。それはECBはいよいよ腹を決めて利下げしないといけなくなるということ。(ソジェンのバランスシート修復の為の増資は、今、急遽JPモルガンとモルスタが営業して回っているようです。このはめ込みはゼッタイ成功させないといけないので、マーケティングが行われている最中はECBもアホなコメントは出来ないはず。)
昨日のアジア市場ではソジェンのこの損のニュースを受けて中国とインドが急落しました。でも今日の欧州、米国の反応を見れば、明日はまた高いでしょう。
* * *
相場の引かれ腰がここへきて急に強くなっているのはモノライン・インシュアラーに対する救済策が発表されるとの期待が高まっているからです。これはソロスもインタビューで答えていましたけど、「救済するものはテキパキ救済してしまわないといけない」と思うんです。救済に必要なコストと、手をこまねいていることで後々発生する被害を比べれば救済はno brainer。
モノラインが潰れないのなら、いつまでもネガティブなスタンスを取っていてもしょうがないとは思いませんか?。
今日はソジェンがトレーダーの「不正」で大損したというニュースが入ってきました。これだから相場はわからない、、、、。
でも欧州市場は壊れていません。いや、それどころか爆騰している。2日前までの地合いなら、酷いことになっていてもおかしくないと思うんです。
このへんに僕はやはり市場参加者のセンチメントが改善してきていることを感じます。
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ソジェンの特損計上のニュースが示唆することは僕に言わせればただひとつ。それはECBはいよいよ腹を決めて利下げしないといけなくなるということ。(ソジェンのバランスシート修復の為の増資は、今、急遽JPモルガンとモルスタが営業して回っているようです。このはめ込みはゼッタイ成功させないといけないので、マーケティングが行われている最中はECBもアホなコメントは出来ないはず。)
昨日のアジア市場ではソジェンのこの損のニュースを受けて中国とインドが急落しました。でも今日の欧州、米国の反応を見れば、明日はまた高いでしょう。
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相場の引かれ腰がここへきて急に強くなっているのはモノライン・インシュアラーに対する救済策が発表されるとの期待が高まっているからです。これはソロスもインタビューで答えていましたけど、「救済するものはテキパキ救済してしまわないといけない」と思うんです。救済に必要なコストと、手をこまねいていることで後々発生する被害を比べれば救済はno brainer。
モノラインが潰れないのなら、いつまでもネガティブなスタンスを取っていてもしょうがないとは思いませんか?。