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いちカイにヤリ 投資世代(ロシア株、インド株、中国株、ブラジル株、ADR、BRICs)
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2008/03/20のBlog
[ 14:12 ] [ マクロ・ストラテジー ]
右はWSJに載ったロング・ビーチ港(ロスアンゼルスの南の町/アジアとの貿易の窓口)のコンテナ船のボリュームのグラフです。青が米国の輸入、緑が米国からの輸出。

ドル安を受けて輸出は好調。反面、輸入は結構、ガタガタ。

[ 13:40 ] [ コミュニティー連絡事項 ]
2008年1月
2008年2月
2008年3月
[ 13:37 ] [ コミュニティー連絡事項 ]
2007年9月
2007年10月
2007年11月
2007年12月
これは先々月の勉強会で喋ったことですけど、投資の世界で最も危険な言葉はThis time it’s different.つまり「今回は状況が違うんだ」という主張です。

「今回は違う!」という議論を聞いた瞬間に、その投資対象から逃げてください。

例えば80年代の日本のバブルのときは「日本の状況は違う!」、日本は土地が国土が狭いから不動産の値段は下がらないという議論がありました。ドットコム・バブルのときには「インターネットによって景気サイクルというものはもはや存在しなくなった。だから今回は違う!」といわれました。

現在、最も頻繁に聞く議論というものは「中国やインドはまだまだ成長するのだから、インフラストラクチャーへの投資はまだ必要だ。すると素材や資源はもっと必要だ!だから今回のコモディティー・ブームはいままでとは違う!」という主張です。

僕はその主張は極めて感覚的な意見であり、統計的な根拠に薄い議論だと思います。今回の状況はいままでの世界経済のサイクルと基本的には同じ部分が多く、これらの景気に敏感なセクターはサイクルの頂点に近く、今が降り時です。

素材、資源、市況関連株を売った後は僕なら医療、ハイテク、サービス、環境、エンターテイメント、金融などの株に乗り換えます。

今日は石油やゴールドの値段が下がったのみならず、BHPビリトン(BHP)、CVRD(RIO)などの鉄鉱石の大手の株価も急落しました。数日前からくすぶっていた、「中国がBHPからのスポット鉄鉱石の買い付けを禁止している」という材料が一部投資家から問題視されていることも下げの一因です。

コモディティー(商品相場)の市場は順張りで利が乗っている投資対象にそのままついてゆく、所謂、モメンタム筋が沢山乗っています。しかもここが最後のレバレッジド・トレードの砦となっているわけです。したがって、ここが下がると慌てて利食いに走る筋は多いと思います。
2008/03/19のBlog
未確認ですけど噂されていた印紙税の引き下げは、どうやら印紙税の完全廃止(?)になるようです。

この材料、若し詳しく知っている方がいらしたら、コメント頂けると幸いです。
別のところの連載にインドの株式市場のセクター別の下値メドに関するレポートをアップしておきました。

インド株は最近元気ないですね。

とりわけ銀行セクターの下げがきついですが、ここは異常に株価評価が割高な水準まで買われていたのでまだまだ下値がありそうです。以前に発表されたインドの本年度予算(ユニオン・バジェット)でも銀行・証券は明らかに冷遇されています。

その反面、道路建設や乗用車、二輪車の消費税減額は明らかに自動車セクターにとってプラスです。下値メドのレポートにあるように自動車セクターは既に前回の下げ相場の大底のPERと同じ水準で取引されているわけですから今回もそろそろ下げ止まる水準ではないでしょうか?。

タタ・モータース(TTM)。
クレジット・カードのプロセシングの会社、ビザVISA(ティッカー:V)のIPOが値決めされました。44ドルです。


今回発行株数: 4.06億株
IPO価格: $44
幹事:JPモルガン、ゴールドマン、バンカメ、HSBC、メリル、UBS、ワコビア

米国最大のIPO
今回のIPOでは1780億ドルが調達され、これは米国では過去最大のIPOになります。同社株は今夜から取引が開始されると思います。

(それにしても今週はJPモルガンにとって夢のような素晴らしい週ですね。)

ブランド
ビザのブランドは皆さんも良く知っていると思いますが、マクドナルドやメルセデス・ベンツやアップルなどと同じクラスの世界的な有名ブランドだと言えます。

IPOの背景
同社はもともと銀行が共有するインフラストラクチャーでしたが、コミッティーによる意思決定をやっていたのでは臨機応変に新しい市場を開拓できなかったり競争ができなくなってしまうという危機感から株式会社化されました。それに加えて独占禁止法に抵触しているというカドで訴訟されており、これに対応するために先ず独立会社となり、訴訟リスクに備えるためにリザーブ(積立金)を積む必要が生じたわけです。

今後の成長
同社はデビット・カードに参入したり、マクドナルドやピザハットに代表されるファースト・フード・レストランでもカードが使えるようにするなど新しいカテゴリーを開拓することでボリュームを増やしています。今後も映画館や高速料金の支払いなどの小口の支払いを可能にしたいと考えています。これに加えて世界市場が今後の大きな成長ストーリーです。クレジット・カードの海外への進出はもちろん、現在ATMカードの3分の2は海外で発行されていますから、これを今後デビット・カードに切り替えてゆくことで大きな成長が見込まれます。

財務内容
同社のフリー・キャッシュフローは潤沢です。またオペレーティング・レバレッジが効くビジネスであるということが指摘できます。同社のコストはITなどの固定費が多く、インフレ時にも余りコスト・プレッシャーを感じません。実際、2003年から現在までにユニット・コストは55%も減少しています。同社のバランスシートは強固です。

業績見通し
中期的な売り上げ成長率は年率11%~15%、EPS成長率は20%程度で、年間のフリー・キャッシュフローは約10億ドル、現在の営業マージンは37%です。なお、配当利回りは1%程度が予想されています。

信用リスクは無い
このように同社は成長ストーリーなのですが、同時に比較的安定的なビジネスであるといえます。それは消費者の信用リスクは負わないからです。同社はカードの発行会社ではありません。また消費者に信用を提供するのは同社ではなく、銀行の仕事です。だからクレジット・リスクはありません。同社はあくまで処理した支払いの金額に基づいて手数料を受け取るビジネス・モデルです。なお、リセッション時でもペイメントのボリュームは余り落ち込まないことが知られています。ですから現在のようなリセッション局面にも比較的強い株であると言えるでしょう。




フォーカス・メディア(FMCN)が第4四半期決算を発表しています。

売上高:1.85億ドル(予想1.68億ドル)
EPS:52セント(予想48セント) 但しノン・ギャップ

通年ガイダンス:9~9.3億ドル(予想8.36億ドル)
通年EPSガイダンス:$2.06~$2.21(予想$2.08)

カンファレンス・コールは未だ聞いていません。


[ 04:46 ] [ マクロ・ストラテジー ]
FEDがFFレートを75bp引き下げると発表しました。

FEDのアクションのトラクション(市場引率力)を測る粗野な方法を示せば、一般論として:

1.なるべく少ない引き下げ幅で、、、
2.なるべく盛大にマーケットがラリーした方が良い

という風に考えれば大筋では間違い無いでしょう。

市場参加者の多くは今日、最低でも75bp、場合によっては1%の利下げだろうと予想していました。だから75bpというのは小さい引き下げ幅だったと言えます。それでもマーケットが大引けまで値を保ったので、まずはFEDのトラクションとしては合格と言えると思います。

今回のFEDのステートメントを読むと2人の反対票がありました(前回は1票)。1%の利下げでなく、75bpという形で実弾を温存したことと併せて、これはグッドニュースだと僕は解釈しています。

インフレに対するコーシャスなトーンも前回のステートメントより更に一段と強めてあり、これは為替相場に歯止めをかける役割を果たしてくれるものと思われます。

 * * *


株式市場の方はこのところ荒っぽい値動きが続いた金融セクターを除けば淡々としたラリーでした。こういう熱狂を伴わないクールなリアクションというのは大歓迎です。

証券界はゴールドマンのカンファレンス・コールではリーマンを褒め、JPモルガンの社内メモでは「ベアスタの社員が気持ちよく仕事できるように誠意を持って新しい同僚に接し、奢った態度を見せるな」との厳命が下っています。

リーマンのプライム・ブローカレージから預け替えを打診してくるヘッジファンドに対しては「あそこは大丈夫だから思い止まったらどうですか?、うちではドサクサに紛れて人の客を奪うようなことはしたくないので預け替えには応じられません。」という風に主要プライム・ブローカーが一致してアカウントのロックダウンに協力しているようです。

つまりウォール街全体で、お互いの為にならない醜い足の引っ張り合いを退け、一致団結して難局を乗り切るソリダリティー(連帯)がJPモルガンのジェイミー・ダイモン(写真)、ビル・ウインタース、スコット・ブラックを中心として過去24時間の間に確立したのです。

このことから、僕は最悪の局面は脱したと考えます。




PS:大丈夫かな、メレディス、、、
シドニー・モーニング・ヘラルドによると中国政府はBHPビリトン(BHP)リオチント(RTP)のスポットの鉄鉱石をボイコットしているそうです。

事情筋によると「1月1日以来、BHPもRTPもスポット契約の出荷は一切、拒否されてしまっている」そうです。なおブラックリストに載っているのはこの2社だけ。
2008/03/18のBlog
フォーカス・メディア(FMCN)が急落しています。

どうやら急落の原因は中国のテレビ、CCTVで「フォーカス・メディアがサービス・プロバイダー・ライセンスを失った」と報じたのが原因らしいです。(「らしいです」というのは僕自身、この報道を見ていませんから。)

サービス・プロバイダー・ライセンスというのはインターネット企業や携帯付加価値サービス業者に交付される事業許可証です。インターネットを通じてショート・メッセージをユーザー(消費者)に送るような仕事をしている業者はこのライセンスが必要です。

しかしフォーカス・メディアの場合は広告主に対して課金するのであって消費者と直接ビジネスをしないのでサービス・プロバイダー・ライセンスは不要であると主張しています。

いずれにせよ携帯向け広告の部門は未だたいへん小さいビジネスでフォーカス・メディアの売り上げや利益に貢献する度合いは微々たるものです。僕自身はこの部門のビジネスの価値は「ゼロ」という風に考えてきました。

それが今日は株価が▼26%も下がってしまったので、びっくりしました。

同社の決算発表は火曜日の引け後です。カンファレンス・コールで当然、この問題が議論されると思うので、それを聞いたらまた報告します。
僕はかねてからファイナンシャル・プランナーないしはファイナンシャル・アドバイザーというのは無くてはならない職業ではないかなと思ってきました。(実際、僕もファイナンシャル・アドバイザーを使っていて、彼にはいろいろ教えてもらっています。)

でも日本では未だFPのお仕事というのは本格的に開花してませんよね?(若し僕の思い違いなら、ごめんなさい)。

で、日頃から不思議に思っているんです。なんで日本ではFPが根付かないのかなぁ?って。

もちろん、日本人は昔からアドバイスの類の、かたちの無いものに対価を支払いたくないというメンタリティーがあるということも関係しているでしょう。また、インフラストラクチャーの問題もあるかもしれません。でも、そのへんの事情を少し聞いてみたい気がするのです。

もしこれを読んでいる人で「資格を取ったけど商売になってない」とか「儲かっている」とか、そういう人が居たら、そのあたりの事情を教えていただければ幸いです。

(メールでもいいですし、コメントでもいただければ嬉しいです。)
2008/03/17のBlog
[ 23:10 ] [ 相場のテクニック ]
結構肝を潰したと思うんです、世界の投資家は。

今頃、ぼんやり呑気に構えている奴はもう居ないでしょうね。
皆、神経をピリピリさせてスクリーンを見守っているはず。

唯一、愚鈍な投資家が居るとしたら、最近の証券株の下げを見て、「へえ~っ、売りから入るってのは、儲かるんだな~っ!」なんて感心している奴だけです。そういう輩は慌てて空売りの仕方を証券マンから教わって、いま初めて空売りをしはじめていると思います。

でも今、最も危険な事は下じゃなくて思いっきり踏み上げる方です。

間違ってもここでショートしないで下さい。

(唯一の例外は石油。これはショートです。)
[ 21:10 ] [ マクロ・ストラテジー ]
荒れます、今日は。
LIBORは 3.05%から3.86%にジャンプしています。

個別株では寄り前気配で:

リーマン(LEH) -33.7%
ワシントン・ミューチャル( WM) -14.6%
メリルリンチ(MER) -12.7%
シティ(C) -11.9%
ゴールドマンサックス(GS) -10.7%
ワコビア(WB) -9.5%

など。

PS:シティはジョン・ヘイブンスを投資銀行部門のヘッドに抜擢しました。これはコントラバーシアルな人事です。でも非常事態のときは彼みたいな鬼曹長じゃないと務まらないでしょう。当然の人事。

PPS:リーマンは30倍のギアリングがかかっているので、今、店内にどういう証券が滞留しているのか慌てて調べでもしているところでしょうね。胴体着陸ってとこですかね。

その絡みで言えば、証券会社がカウンター・パーティーとなっているPノーツの類の商品や、それをベースに作ってあるETFなんかはヤバイと思いますよ。

やっぱり安かったですね、ベア・スターンズの売値は。(『バロンズ』の記者は僕の読み通り全然間違っていました。)

金曜日の引けは$30.85ですが、1時間ほど前に最終合意に達したJPモルガンによるベア・スターンズの買収価格は$2です。う~ん、ジェイミー・ダイモンはやっぱりハード・バーゲンで容赦ないですね。

買収価格は2.36億ドル。しかもFEDはベアの所有する流動性が無くなってしまった証券を300億ドルまで保証するという条件付きです。

ベアの新築したばかりの本社社屋の評価だけで12億ドルと言われているわけですから、証券部門の価値は実質ネガティブということになります。

これで、、、、少なくともベア崩壊による投売り的なコンテージョン(感染)は防げました。でもベアの価値がこんなに低いということはリーマンやメリルの価値だって当然、再考されるべきです。月曜日は証券株は暴落でしょうね。

やっぱり寄り付き前までに利下げして呉れなきゃ!。バナンキの親爺さん、ヨロシク。
2008/03/16のBlog
[ 09:18 ] [ マクロ・ストラテジー ]
でも「FFレートを低くするとインフレが心配だ」と仰る方も多いと思うんです。

確かにそうです。

でも原油やゴールドの価格がどんどん騰がったのは景気が良いからでは決してありません。実際、2008年はオイル・ショック以来初めてトランスポーテーション向けの石油の消費量が前年比でマイナスに落ち込むと見られています。つまり実需ではなく、投機のお金が入っているからこれらのコモディティーの価格が高いのです。

これはある意味ではジャブジャブにした流動性が原油やゴールド市場に押し寄せているという風にも解説できるでしょう。

それじゃ、今後の展開はどうなるか?。

今週、FEDは更に金利を下げるわけだし、欧州のECBもいずれこれに追従してくるでしょうから、ジャブジャブ度は今後更に高まるのは間違いありません。従来であればそういうジャブジャブは住宅とか商業用不動産とかプライベート・エクイティーのようなレバレッジを効かせるプレーヤーの手に吸い込まれてゆきました。

でも今は違うんです。

上記のようなアセット・クラスはすべてレバレッジを用いるのですけど、いまやレバレッジというのは忌み嫌われるべき言葉になっています。だから住宅市場が急に息を吹き返したり、REITが爆騰したり、プライベート・エクイティーがまたぞろ闊歩したり、、、そういうことは有り得ません。だから、なるべく「信用取引」と遠いところにあるアセットに資金が集中すると思うのです。

新興国の株式というのはレバレッジを思いっきりかけて相場を張っている人というのは殆ど居ません。その意味ではレバレッジから遠いところにあります。またそれらの新興国の企業のバランスシートという点でもレバレッジは低いです。さらにこれは大事な事ですが、国のバランスシートという面でも新興国はとてもレバレッジが低いのです。

ということは今石油とかゴールドに退避している資金は次に物色を拡大するときに何処へ出るか?というと多分、新興国へ出てゆくと思うわけです(但しそれはマーケットのボラティリティーが収まり次第ですが)。
[ 08:43 ] [ マクロ・ストラテジー ]
最近、中国の政府内ではSWF(ソブリン・ウエルス・ファンド)などの形で外国の企業へ投資することに対して批判的意見が増えています。

そりゃそうでしょう。

鳴り物入りで投資したブラックストーンがほぼ半値。そしてシティックはベア・スターンズへの投資が下手すれば全損になる危機に瀕しているわけですから。

いや、ど素人のCICのみではなく、例えば百戦錬磨のGICクラスでも今回の米国証券セクターの事態の悪化は息を詰めて見守っている筈です。

これは何を意味するか?。

それはつまり、SWFが見境無く世界の株式を買い漁る時代は早くも終焉したということです。それはとりもなおさず今後米国の証券や銀行のバランスシートの修復作業はとても困難を極める事を意味します。

でも考えようによってはSWFというアホな買い手がホイホイお金を出してくれたお陰で、ここまでの道程では米国の証券や銀行は夢のように楽して損金のオフセットが出来て来れたということです。ですから全体としての引き当てのレベルは僕が見る限りでは適正です。また、現在は歴史的な文脈で見るとクレジットサイクル暗転後の比較的初期段階と分類できると思うのですが、そのステージとしては随分、処理が捗っているんです。

ここから先はヘビの生殺しみたいに米国の金融機関がのたうちまわる展開でしょうけど、ボトミング(底打ち)のプロセスというのは常にMessy(とっちらかった)なものです。そして、主にイールド・カーブをスティープニングさせることでミルク補給をやり、じっくり時間をかけて治癒する、、、これ以外に方法は無いわけです。そのためにも重病患者がゆっくり休養できるようにFFレートは低く低く押さえることが重要です。
[ 00:08 ] [ マクロ・ストラテジー ]
先週はベア・スターンズ(BSC)に実質上の「Run on the bank」、つまり取り付け騒ぎが起こり(念のために言えばこれは僕の言葉ではなく、NYタイムズ一面の見出しです)、サブプライム問題もいよいよクライマックスに達した観があります。

今週末中にもベア・スターンズの身の振り方が決まると思いますけど、大方の予想通りJPモルガンに吸収されることになるでしょう。週末の『バロンズ』はその妥当価格を:

ベアのプライム・ブローカレージ部門: $26
本社ビル: $12
その他の本業部分: 無価値

合計:$38

としています。金曜日のベアの引け値が$30.85なので、この値段で既にディスカウントになっていると論じています。でも僕はベアのフェア・ヴァリューはもっと低いと思います。その理由は過去数年間急成長してきたプライム・ブローカレージのビジネスは今後はゼロ成長のビジネスになることは間違いないし、むしろ縮小均衡と考えるべきだと思うからです。するとそれに対してEBITDAの6倍の価値を付与するのは間違っています。また、今後予想されるプライム・ブローカレージ部門で発生する不良債権をこの分析はまったく考慮していません。

またベアの本体が抱えているであろう様々な有形、無形のライアビリティー、これは極めて確定しずらいと思います。(後日ベアがホームオーナーから集団訴訟されるリスクも、現実として十分ありうるでしょうし、、、。)

するとベアとしては現在、場でついている値段でJPモルガンに買ってもらえればラッキーといったところでしょうね。
FEDの利下げはスケジュール通りであれば18日のFOMCで発表されるでしょうけど、この週末に海外市場が荒れれば18日を待たずに繰り上げ発表もあると思います。大方の予想では75bpの引き下げですが、場合によっては1%になることも考えられます。右はイールド・カーブですけど、既にショート・エンドはざっくり下がっており、1%程度の利下げは織り込み済みですね。
2008/03/15のBlog
しかしこのウォール・ストリート・ジャーナルのブログというのはいいですねぇ。

ブログという気さくなメディアの特徴を生かして、いままで格調高いWSJでは到底記事に出来なかったようなテーゾクな話題もびしびし書けるようになって、ハイファイナンスの華麗な世界に対する一般の読者の理解が格段に深まりました。

さて、今日の秀逸なエントリーはウォール・ストリート番の記者、ケイト・ケリーがこの大事な時にベア・スターンズのジミー・ケイン会長(以前、コカイン騒ぎでユーチューブで揶揄されました)が、こともあろうにブリッジの選手権にかかりっきりになっているという事をすっぱ抜いた記事。

木曜日、ベアの株が▼7%下げた日にはケイン会長はデトロイトで北米ブリッジ・チャンピオンシップの大会に参加していたのだそうです。(順位は130組中、第4位!)

ちょうどその時間はベアのCEOのアラン・シュウォルツはJPモルガンとFEDの高官と、今日発表された救済策に関する緊急カンファレンス・コールで取り決めの詳細を討議していたのだそうです。

で、今日はベアの株は▼47%下がっているんですけど、会長はまたデトロイトへ戻って選手権の続きをやっていたんだそうです。

終わってるな、コイツ。
ウルトラペトラル(ULTR)が第4四半期決算を発表しています:

売上高:5780万ドル(コンセンサス5120万ドル)
EPS:10セント(コンセンサス19セント)=但し10セントはFFAチャージ、資産売却、繰り延べ税ほかの一時要因を除いた数字→ワンタイム・アイテムを含んだ数字は19セント。

 * * *

コンセンサスの数字は(多分)一時要因を除いた数字だと思うので、実績10セントに対してコンセンサス19セントという比較を用いるのが正しいと思います。

すると売上高面では事前予想を大幅に上回ったのに、ボトムラインは駄目だったわけです。

「第4四半期中、特にパラグアイ川の水位が低く、鉄鉱石運搬向けバージが一時航行できなくなり、空のバージを他のロケーションに回送した際、燃料費などの費用が嵩んだことがマージンを圧迫した」というのが会社側の説明でした。現在、パラグアイ川の水位は通常のレベルに戻っています。

(僕の計算では50~190万ドル程度のコスト増だと思います。このパラグアイ川の水位が低いという点は前回の決算カンファレンス・コールでもチョッと言及があったので、別に会社側が隠していたとか、そういう問題ではないと思います。ただ、これほど影響があるとは正直僕も思いませんでした。)

2007年通年ベースのバージの輸送量は前年比+16%であり、同期間キャパシティーは+7%ですから稼働率は上がっています。バージ部門のトータルEBITDAの当初ガイダンスは07年で+10%というものでしたので、実際にはガイダンスにほぼ一致する実績を上げたことになります。

この他にバージ・コストを増加させてしまった原因は燃料コストの高騰ドル安です。

鉄鉱石の運搬契約は07年後半からすでにスタートしていますが、今年はいよいよヴォリュームがランプアップされる時期に来ます。2009年には年間で100万トン以上の鉄鉱石を運搬することになりそうです。

一方、大豆に関してはUSDAは今年のパラナ・パラグアイ川流域における大豆の生産量は前年比+11%、つまり去年に比べて80万トンの純増を見込んでいます。

PSV(オフショア石油サービス船)のビジネスでは現在4隻のサービス船が稼動していますが5隻目は5月から投入されます。これらに加えてインドで4隻、中国で2隻のPSVを建造中です。09年半ばまでにはデリバリーを受けられると思います。

以上のビジネスはいずれも会社側は08年も強気に見ています。

海運のビジネスに関しては去年、業績の頭を押さえたFFA(フォーワード・フレイト・アグリーメント)が08年初頭に契約終了しました。今年(08年)のFFAは去年の海運部門の年間売り上げより2500万ドル多い売上高になる水準で再ロックインされています。

向こう2年間での設備投資額は2.5億ドルで、負債の純増は5000万ドル程度を見込んでいます。

バージのビジネスは全般に費用がインフレを起こしていると思います。今年も去年に比べると運行費は高止まりするでしょう。これはリアル高に加えてサード・パーティーのプッシュボートのコストが上がっていることなどが原因です。

バージの傭船価格は契約が3から5年でロール・オーバーするので目先のコスト増を顧客に転嫁できない仕組みになっています。多分、これらのうち少しの契約は今年更新されると思うので、一部だけは値上げできるでしょう。また荷主との燃料契約は月決めなのですが、仕入れのサイドでは燃料購入は毎週なので、現在のように月中で燃料費が急騰するとそれを顧客に転嫁することは出来ません。


さて、これらを総合した僕の印象としては:

1.需要見通しにはぜんぜん問題は無い
2.でもインフレをすぐに顧客に転嫁できない長期契約が利鞘縮小懸念を生んでいる
3.ワーキング・キャピタル・マネージメントがとても重要になってきている
4.でも会社側は強気一点張りでアグレッシブな事業拡張計画を変えていない
5.投資家はバランスシートへのプレッシャーを懸念している

ということではないでしょうか?。

今日は同社株は急落していますけど、僕はこんなにメタクソに売り叩かれるべき内容とはとても思えませんでした。強いて言えばこの会社は借り入れが多い(S&Pは同社のレーティングをアップグレードする過程にあります)ので、今みたいにクレジット市場が荒れているときは嫌気されやすいのかもしれません。でも同社のビジネスはアセット・インテンシブなビジネスだし、バージやPSVの評価はきちんとした簿価が用いられている筈です。(ばら積み船のように中古船の価格が急騰、急落しないから)




2008/03/14のBlog
[ 23:13 ] [ 相場のテクニック ]
あくまでドタ勘ですけど、今日、緊急利下げがあると思います。
(この記事はリアルタイムで状況が刻々と変化したので、最新のニュースを反映するように大幅に改筆、加筆しました。)

ベア・スターンズ(BSC)にFEDが緊急融資を決めました。金額やタイミングは公表されていません。

今回、ベア・スターンズに支援が必要になったのは「クライシス・オブ・コンフィデンス」(信頼の喪失)が発生したからです。

FEDは通常、ディスカウント・ウインドウを通じてしか金融機関にお金を貸せません。しかし、1932年に付け加えられたフェデラル・リザーブ・アクト13-3条で「FEDは5人以上のガバナーの賛成があれば、個人、パートナーシップ、企業へ融資できる」という特例が設けられ、今回、これが使われたわけです。

なお、今回は一人のガバナーが旅行中で投票できなかったので、実際に投票したのは4人です。つまり5人に満たなかったわけです。その場合許される「残りのガバナーが満場一致なら、5人以下でも良い」という規定に従って融資が決まりました。

(FEDは通常7人のガバナーがいますが今は2つの席が空席です。)

なお、今回、融資をするのはFEDそのものであり、JPモルガンは融資の窓口の役目を果たすのみです。従って、JPモルガンはベア・スターンズのデフォルトのリスクは負いません。リスクは全部政府が負います。(ベアの緊急カンファレンス・コールの中ではJPモルガンを使った理由はモルガンがベアのクリアリング・エージェントだからだそうです。だから担保証券の中身やそのクウォリティーを把握しやすい立場にあるわけです。)

さて、ベア・スターンズ株はこのニュースを受けてザラ場▼40%近くも下げました。明らかに市場はベア・スターンズが破綻の危機に瀕しており、もう身売り以外には同社が救われる道は無いことを織り込み始めていると思うんです。

実際、今回、FEDの緊急融資を「代行」するJPモルガンはそのニュース・リリースの中で「ベア・スターンズがパーマネントにファイナンシングを確保できるように現在先方と協議中である」というコメントをしています。これは平たく言えば「救済合併の交渉に入った」ということです。

これで今回のサブプライム問題で一番弱いとされてきた「膿」が摘出されるわけですから、相場的にはここが節目でしょうね。