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2008/04/24のBlog
[ 21:31 ]
[ インド株 ]
先日インド準備銀行がキャッシュ・リザーブ・レシオを50bp引き上げ、8%としたことを受けて、「次におかしくなるのはインドだ」式の議論が出てきてます。
僕に言わせるとそういう議論は近年のインドの金融・財政政策の経過に対する観察が足りません。
僕はエコノミストではありませんけど、キャッシュ・リザーブ・レシオ(CRR)というのは銀行が融資をする際に預金を全部貸し出しに回すのではなく、そのうちの何%かはリザーブとしてとっておきなさい(→実際にはインド準備銀行に「人質」に取られる)、そういうルールだと思うんです。
したがって、これは利上げではありません。
(もともとインドの銀行はコア・デポジット比率が高いところが多く、アンダー・レンディングになっています。だからキャッシュ・リザーブ・レシオをいじくるというのは「ノレンに腕押し」だし、金融政策としては最もマイルドな切り札と言えると思います。)
実はインドは中国より早いタイミングで、中国より断固としたスタンスでインフレ退治に取り組み始めました。2004年からです。
そして2007年の上半期までには一連の利上げ(インドの場合、政策金利ツールはリバース・レポ・レートなどになります)は完了して、今はずっと様子を見ている段階なんです。
だからキャッシュ・リザーブ・レシオを上げたからといってインド・ルピーで預金することの魅力が増し、インドに「駐車する」海外からの資金が飛び込んでくると考えるのはおかしいと思うのです。
またルピー為替がこのところ比較的安定しているのはインド政府がガンガン為替介入しているからであり、それはインフレを招くという議論がありますけど、これも僕の持っているイメージとは違います。
ルピー高が一段落したのは投機的な投資家が出て行ったからです。
僕に言わせるとそういう議論は近年のインドの金融・財政政策の経過に対する観察が足りません。
僕はエコノミストではありませんけど、キャッシュ・リザーブ・レシオ(CRR)というのは銀行が融資をする際に預金を全部貸し出しに回すのではなく、そのうちの何%かはリザーブとしてとっておきなさい(→実際にはインド準備銀行に「人質」に取られる)、そういうルールだと思うんです。
したがって、これは利上げではありません。
(もともとインドの銀行はコア・デポジット比率が高いところが多く、アンダー・レンディングになっています。だからキャッシュ・リザーブ・レシオをいじくるというのは「ノレンに腕押し」だし、金融政策としては最もマイルドな切り札と言えると思います。)
実はインドは中国より早いタイミングで、中国より断固としたスタンスでインフレ退治に取り組み始めました。2004年からです。
そして2007年の上半期までには一連の利上げ(インドの場合、政策金利ツールはリバース・レポ・レートなどになります)は完了して、今はずっと様子を見ている段階なんです。
だからキャッシュ・リザーブ・レシオを上げたからといってインド・ルピーで預金することの魅力が増し、インドに「駐車する」海外からの資金が飛び込んでくると考えるのはおかしいと思うのです。
またルピー為替がこのところ比較的安定しているのはインド政府がガンガン為替介入しているからであり、それはインフレを招くという議論がありますけど、これも僕の持っているイメージとは違います。
ルピー高が一段落したのは投機的な投資家が出て行ったからです。
[ 11:35 ]
[ 相場のテクニック ]
幼少の頃に読んだ絵本に『ふるやのもり』というのがあります。
多分、こんなストーリーだったと記憶しています。
貧しいあばら家に住んでいるおじいさんとおばあさんのところへ馬泥棒と狼が夜陰に紛れて押し込もうとして、聞き耳を立てると:
おじいさん:「この世の中で一番怖いのは馬泥棒じゃのう」
おばあさん:「いや、狼もこわいぞ」
おじいさん:「でも馬泥棒より狼よりこわいのは、やっぱりふるやのもりじゃな。」
おばあさん:「んだんだ。」
それを聞いた馬泥棒と狼は(なんだい、そのフルヤノモリってのは?、、、)
(でも、馬泥棒や狼より恐ろしい怪物なら、きっと怖い相手に違いない)
と思うわけです。
そこにポツポツと雨が降り出したので:
おばあさん:「あ、ふるやのもりのおでましだ。」
これを聞いて馬泥棒と狼はもつれ合いながらいのちからがら逃げて行った、、、
そういう話だったと記憶しています。
* * *
僕は去年の秋以降の新興国市場の下げと投資家の狼狽振りをみるにつけて、なんだかこの『ふるやのもり』の寓話を思い出さずには居られないんですね。
つまり投資家の心が疑心暗鬼になっているときは縫い針一本が落ちた音でも飛び上がって怖がる、、、そういうメンタリティーに皆すっかり染まってしまっているわけです。
きっと悪いニュースが出るにきまっている、、、、
そろそろ次は新興国の経済がおかしくなる番だぞ、、、
まあ、いろいろ心配の種は尽きないわけです。
* * *
『新興国リアルタイム・ネット勉強会』に定点観測のコーナーを設けて、退屈きわまりないマクロのデータを嫌がる子供に無理やりブロッコリを食べさせるように(そこまで言う事は無いか、、、)レビューする理由は、本当にBRICsの経済がそこまで悪いのか?それを皆さん自身の目で毎月フォローしてもらいたい、、、僕がそう願っているからに他なりません。
以前にも書きましたけど最近のGDPの流れ:
中国: +11.2%が+10.6%へ(第4四半期から第1四半期にかけて)
インド: +8.5%が+8.2%へ(今年の通年のGDP予想の下方修正値)
これらの数字の何処をもって「悪い」という評価になるのか?僕にはそれが理解できないのです。
臆病者の資金が慌てふためいて逃げ出した分については、その何倍にもなって投資資金が帰ってくる、、、
僕はそう信じて疑いません。
多分、こんなストーリーだったと記憶しています。
貧しいあばら家に住んでいるおじいさんとおばあさんのところへ馬泥棒と狼が夜陰に紛れて押し込もうとして、聞き耳を立てると:
おじいさん:「この世の中で一番怖いのは馬泥棒じゃのう」
おばあさん:「いや、狼もこわいぞ」
おじいさん:「でも馬泥棒より狼よりこわいのは、やっぱりふるやのもりじゃな。」
おばあさん:「んだんだ。」
それを聞いた馬泥棒と狼は(なんだい、そのフルヤノモリってのは?、、、)
(でも、馬泥棒や狼より恐ろしい怪物なら、きっと怖い相手に違いない)
と思うわけです。
そこにポツポツと雨が降り出したので:
おばあさん:「あ、ふるやのもりのおでましだ。」
これを聞いて馬泥棒と狼はもつれ合いながらいのちからがら逃げて行った、、、
そういう話だったと記憶しています。
* * *
僕は去年の秋以降の新興国市場の下げと投資家の狼狽振りをみるにつけて、なんだかこの『ふるやのもり』の寓話を思い出さずには居られないんですね。
つまり投資家の心が疑心暗鬼になっているときは縫い針一本が落ちた音でも飛び上がって怖がる、、、そういうメンタリティーに皆すっかり染まってしまっているわけです。
きっと悪いニュースが出るにきまっている、、、、
そろそろ次は新興国の経済がおかしくなる番だぞ、、、
まあ、いろいろ心配の種は尽きないわけです。
* * *
『新興国リアルタイム・ネット勉強会』に定点観測のコーナーを設けて、退屈きわまりないマクロのデータを嫌がる子供に無理やりブロッコリを食べさせるように(そこまで言う事は無いか、、、)レビューする理由は、本当にBRICsの経済がそこまで悪いのか?それを皆さん自身の目で毎月フォローしてもらいたい、、、僕がそう願っているからに他なりません。
以前にも書きましたけど最近のGDPの流れ:
中国: +11.2%が+10.6%へ(第4四半期から第1四半期にかけて)
インド: +8.5%が+8.2%へ(今年の通年のGDP予想の下方修正値)
これらの数字の何処をもって「悪い」という評価になるのか?僕にはそれが理解できないのです。
臆病者の資金が慌てふためいて逃げ出した分については、その何倍にもなって投資資金が帰ってくる、、、
僕はそう信じて疑いません。
[ 02:34 ]
[ マクロ・ストラテジー ]
ウォール・ストリート・ジャーナルによるとLIBOR(ロンドン・インターバンク・オファーリング・レート=銀行間の貸し出しレート)が高止まりしており、シティのアナリストは「NYBOR(ナイボー=つまりニューヨーク・インターバンク・オファーリング・レート)というのを作ろうじゃないか!」と調査レポートの中で提案しているのだそうです。
米国の住宅ローンなどの金融商品の少なからぬものはこのLIBORの金利を基準にして金利設定されています。だから折角、FEDがFFレートを下げてもそれらの消費者に直接関わってくる商品の金利が下がらず、救済にならないわけです。
LIBORを決めるにあたり英国銀行協会は16行から参考レートの提供を受け、その平均を取ってレートを決めると思うのですが、その16行の大半は欧州などの金融機関で米銀は3行しか含まれていません。ですから米銀がより低い金利で貸付する意思があっても(右のグラフを参照して下さい)、消費者向け金融商品の金利が下がってこないわけです。
欧州の銀行間金利の方が高いということは単純な見方をすればサブプライム問題の膿み出し作業が米国より遅れており、それだけ銀行同士がお互いに相手を信用していないことの現れであるという風にも取れると思うんです。
さて、LIBORが高止まりすると確かに米国の消費者にとっては悪いわけですけど、どうせムチャクチャな与信審査で乱発したローンのことですから、その金利が数ベーシス下がろが下がるまいが焼け石に水で大勢には影響ありません。
一方、米国の銀行の経営者の立場で考えるとレートが高止まりするということは利幅が大きいという事を意味すると思います。だから利益がどんどん出るし、その利益を留保することでバランスシートの修復が早まるという利点があります。
だから、案外、今のこの現象は米銀にとってラッキーかなと思うわけです。
米国の住宅ローンなどの金融商品の少なからぬものはこのLIBORの金利を基準にして金利設定されています。だから折角、FEDがFFレートを下げてもそれらの消費者に直接関わってくる商品の金利が下がらず、救済にならないわけです。
LIBORを決めるにあたり英国銀行協会は16行から参考レートの提供を受け、その平均を取ってレートを決めると思うのですが、その16行の大半は欧州などの金融機関で米銀は3行しか含まれていません。ですから米銀がより低い金利で貸付する意思があっても(右のグラフを参照して下さい)、消費者向け金融商品の金利が下がってこないわけです。
欧州の銀行間金利の方が高いということは単純な見方をすればサブプライム問題の膿み出し作業が米国より遅れており、それだけ銀行同士がお互いに相手を信用していないことの現れであるという風にも取れると思うんです。
さて、LIBORが高止まりすると確かに米国の消費者にとっては悪いわけですけど、どうせムチャクチャな与信審査で乱発したローンのことですから、その金利が数ベーシス下がろが下がるまいが焼け石に水で大勢には影響ありません。
一方、米国の銀行の経営者の立場で考えるとレートが高止まりするということは利幅が大きいという事を意味すると思います。だから利益がどんどん出るし、その利益を留保することでバランスシートの修復が早まるという利点があります。
だから、案外、今のこの現象は米銀にとってラッキーかなと思うわけです。
2008/04/23のBlog
[ 23:05 ]
[ 中国株 ]
今度こそ証券取引税が現行の0.3%から0.1%に引き下げられるようです。4月27日から施行されるそうです。
これ自体は投資家の懐に与える影響は微々たるものですけど、大事なのは政府が株式市場のテコ入れに「本気ダヨっ」とシグナルしている点だと思うんです。
(僕が聞いて回った感触ではアメリカの投資家はこのニュースを素直に好感しています。)
これ自体は投資家の懐に与える影響は微々たるものですけど、大事なのは政府が株式市場のテコ入れに「本気ダヨっ」とシグナルしている点だと思うんです。
(僕が聞いて回った感触ではアメリカの投資家はこのニュースを素直に好感しています。)
[ 09:08 ]
[ コミュニティー連絡事項 ]
2008/04/22のBlog
[ 23:02 ]
[ マカオ ]
ザラ場マカオのカジノに関連する銘柄が急騰しています。
メルコPBL(ティッカー:MPEL)+9.5%
ラスベガス・サンズ(LVS)+12.15%
ウイン(WYNN)+9.7%
などです。
これはどうしてかというとマカオ政府が「今後新しいカジノ・ライセンスはもう交付しない」と発表したからです。
「今は既に始まった開発がちゃんと軌道に乗るかを見極めるべき時期で、サブ・コンセッションを含めた追加のライセンスをイシューして競争を激化させるのは得策ではない」
という意味の発言をしています。
さらに既存の業者の28のカジノ(実際運営されているもの、事業計画が既に提出されているもの)についても、これまでに承認されたギャンブリング・テーブルやスロット・マシーンの台数を今後増やさない方針であることを表明しました。
当然、これは需給関係からすると好ニュースであり、いまある業者のライセンスの希少価値は高まります。
* * *
これは今の時点での僕の「直感」ですけど、新しいキャパシティーをもう承認しないということになれば、事業計画面で一番アグレッシブに申請を出している業者が最も恩恵を蒙ると思います。すると当然、ラスベガス・サンズとメルコPBLが得をすることになるわけです。
メルコPBL(ティッカー:MPEL)+9.5%
ラスベガス・サンズ(LVS)+12.15%
ウイン(WYNN)+9.7%
などです。
これはどうしてかというとマカオ政府が「今後新しいカジノ・ライセンスはもう交付しない」と発表したからです。
「今は既に始まった開発がちゃんと軌道に乗るかを見極めるべき時期で、サブ・コンセッションを含めた追加のライセンスをイシューして競争を激化させるのは得策ではない」
という意味の発言をしています。
さらに既存の業者の28のカジノ(実際運営されているもの、事業計画が既に提出されているもの)についても、これまでに承認されたギャンブリング・テーブルやスロット・マシーンの台数を今後増やさない方針であることを表明しました。
当然、これは需給関係からすると好ニュースであり、いまある業者のライセンスの希少価値は高まります。
* * *
これは今の時点での僕の「直感」ですけど、新しいキャパシティーをもう承認しないということになれば、事業計画面で一番アグレッシブに申請を出している業者が最も恩恵を蒙ると思います。すると当然、ラスベガス・サンズとメルコPBLが得をすることになるわけです。
[ 22:40 ]
[ 中国株 ]
右のチャートはペトロブラス(PBR)とペトロチャイナ(PTR)の過去1年のパフォーマンスを比較したものです。
この両方の銘柄とも最近のリザーブ・リプレースメントの実績は素晴らしい!。
その理由はペトロチャイナの場合はジ東油田、ペトロブラスの場合はトゥピ油田ならびにカリオカ油田の発見があったからです。
そういうわけで両社の探索部門の仕事ぶりにはA+をあげていいと思っています。
(エクソンとかロイヤル・ダッチなどの世界的に有名な会社のリザーブ・リプレースメントの数字より遥かに良いです。)
* * *
ところが、こと株価ということになるとご覧のようにすごく差が出てしまっているんですね。これはどうしてかというと中国の場合石油製品の価格がインフレに対する配慮などから統制されていることによります。
中国の政府は「価格統制のおかげで苦労かけて、ごめんね」という事でペトロチャイナ(PTR)やシノペック(SNP)に実質的な補償金を払うと発表しています。
勿論、そんなのチョッとくらい補償されたって焼け石に水ですけど、その「キモチ」は嬉しいですよね?。最近、ペトロチャイナやシノペックの株が底入れしているのはそういうワケ。
* * *
一方、やることなすこと全部パーペキな筈のペトロブラスですけど、直近の業績の数字は下方修正が入ると思います。その理由はP-51という櫓が運行面でモタモタしているからです。
オフショアのオイル生産というのは極めて難しいオペレーションで日々の生産の上でのリスクはとても大きいです。(数年前にメキシコ湾で『サンダーホース』という呼称の櫓がズッコケたエピソードは皆さんも覚えてらっしゃいますよね?)
そろそろペトロチャイナも評価してあげて良いのではないでしょうか?。
この両方の銘柄とも最近のリザーブ・リプレースメントの実績は素晴らしい!。
その理由はペトロチャイナの場合はジ東油田、ペトロブラスの場合はトゥピ油田ならびにカリオカ油田の発見があったからです。
そういうわけで両社の探索部門の仕事ぶりにはA+をあげていいと思っています。
(エクソンとかロイヤル・ダッチなどの世界的に有名な会社のリザーブ・リプレースメントの数字より遥かに良いです。)
* * *
ところが、こと株価ということになるとご覧のようにすごく差が出てしまっているんですね。これはどうしてかというと中国の場合石油製品の価格がインフレに対する配慮などから統制されていることによります。
中国の政府は「価格統制のおかげで苦労かけて、ごめんね」という事でペトロチャイナ(PTR)やシノペック(SNP)に実質的な補償金を払うと発表しています。
勿論、そんなのチョッとくらい補償されたって焼け石に水ですけど、その「キモチ」は嬉しいですよね?。最近、ペトロチャイナやシノペックの株が底入れしているのはそういうワケ。
* * *
一方、やることなすこと全部パーペキな筈のペトロブラスですけど、直近の業績の数字は下方修正が入ると思います。その理由はP-51という櫓が運行面でモタモタしているからです。
オフショアのオイル生産というのは極めて難しいオペレーションで日々の生産の上でのリスクはとても大きいです。(数年前にメキシコ湾で『サンダーホース』という呼称の櫓がズッコケたエピソードは皆さんも覚えてらっしゃいますよね?)
そろそろペトロチャイナも評価してあげて良いのではないでしょうか?。
[ 10:08 ]
[ 中国株 ]
低迷するA株市場をテコ入れするため、CSRCはブロック・トレード・ルールというのを発表しました。
このニュースを受けてきのうA株市場は一旦は高かったのですけど、ラリーはすぐに剥げました。
先ず(僕が理解する限りの)A株のブロック・トレード・ルールとは何か?ですけど:
所謂、全流通改革の後で:
①「時期が来れば売れるようにしてあげる」と約束された政府の持ち株
②それに加えて2006年以降にIPOのロックアップが切れることによって市場で自由に売れるようになる株式
の2種類が今回のルールの対象だと思います。
次にルールの内容ですけど、「一度に発行済み株式数の1%以上を売るのなら、それは場にオファーを晒すのではなく、ブロック・トレードで買い手をアッセンブル(組成)してからクロスすること」という理解です。
なるほど予め買い手を勢揃いさせれば大きな売り物が出てきたときの株価下落圧力は吸収しやすいかも知れません。
ただこのルールの盲点は一日に発行済み株式数の1%以内を売るのであればブロック・トレードしなくて良くなるわけで、「チョロチョロした間断ない売り物を毎日浴びせる結果になるだけだ」という意見もあります。
またブロック・トレードでクロスした後、その買い手(これは一般の投資家や機関投資家も当然含まれてくるでしょうけど)にはロックアップは適用されるのか?という問題もあります。勿論、この特別なクロスにだけロックをかけることは可能でしょうが、その場合、流動性を犠牲にするわけですから買い手は大幅なディスカウントを要求すると思います。
そういう事をいろいろ考えると「どうもこのルールはあまり効果は無さそうだ」という結論に達したのが、昨日、早々とA株のラリーが値を消した理由です。
たしかに昨日の発表は「失敗」だったかも知れませんけど、大事なことは中国政府が株式市場の低迷を好ましくないと思っていることが市場にシグナルされたということではないでしょうか?。
これまでも中国政府はマーケットを冷やすためにああでもない、こうでもないといろいろ方策を出してきました。それらの「冷やし策」は最初は興奮に包まれた投資家に無視されたわけですけど、いろいろ繰り出しているうちに最後には効いてきてとうとうマーケットを押さえ込むのに成功しました。
だから今回も昨日の発表が効き目が無かったからので「これでオシマイ」というのではなく、今後もいろいろ試行錯誤すると思うんです。
このニュースを受けてきのうA株市場は一旦は高かったのですけど、ラリーはすぐに剥げました。
先ず(僕が理解する限りの)A株のブロック・トレード・ルールとは何か?ですけど:
所謂、全流通改革の後で:
①「時期が来れば売れるようにしてあげる」と約束された政府の持ち株
②それに加えて2006年以降にIPOのロックアップが切れることによって市場で自由に売れるようになる株式
の2種類が今回のルールの対象だと思います。
次にルールの内容ですけど、「一度に発行済み株式数の1%以上を売るのなら、それは場にオファーを晒すのではなく、ブロック・トレードで買い手をアッセンブル(組成)してからクロスすること」という理解です。
なるほど予め買い手を勢揃いさせれば大きな売り物が出てきたときの株価下落圧力は吸収しやすいかも知れません。
ただこのルールの盲点は一日に発行済み株式数の1%以内を売るのであればブロック・トレードしなくて良くなるわけで、「チョロチョロした間断ない売り物を毎日浴びせる結果になるだけだ」という意見もあります。
またブロック・トレードでクロスした後、その買い手(これは一般の投資家や機関投資家も当然含まれてくるでしょうけど)にはロックアップは適用されるのか?という問題もあります。勿論、この特別なクロスにだけロックをかけることは可能でしょうが、その場合、流動性を犠牲にするわけですから買い手は大幅なディスカウントを要求すると思います。
そういう事をいろいろ考えると「どうもこのルールはあまり効果は無さそうだ」という結論に達したのが、昨日、早々とA株のラリーが値を消した理由です。
たしかに昨日の発表は「失敗」だったかも知れませんけど、大事なことは中国政府が株式市場の低迷を好ましくないと思っていることが市場にシグナルされたということではないでしょうか?。
これまでも中国政府はマーケットを冷やすためにああでもない、こうでもないといろいろ方策を出してきました。それらの「冷やし策」は最初は興奮に包まれた投資家に無視されたわけですけど、いろいろ繰り出しているうちに最後には効いてきてとうとうマーケットを押さえ込むのに成功しました。
だから今回も昨日の発表が効き目が無かったからので「これでオシマイ」というのではなく、今後もいろいろ試行錯誤すると思うんです。
2008/04/21のBlog
[ 22:38 ]
[ コミュニティー連絡事項 ]
ダイヤモンド・ザイ・オンラインに新しい記事がUPされています。
2008/04/20のBlog
[ 20:47 ]
[ 相場のテクニック ]
皆さん、コメントありがとうございます。
前にもコメント欄などでは何回も書いたことですけど、いま良く考えてみたらちゃんと独立したエントリーとして断っておくべき大事なことなのでエントリーを立てます。
僕は投資に際して心がけていることのひとつとして:
「きれいな女の娘にはいちおう片っ端から全部キスする」
主義です。
そうやってポートフォリオに組み込んでおいてから、観察が始まるわけです。
なぜそんな尻軽な事をやるか?。
それは僕にはきれいな女が登場した瞬間にはそれが「第二のシスコ」や「第二のソニー」になるかどうかを看破するだけの力が無いからです。それと
前にもコメント欄などでは何回も書いたことですけど、いま良く考えてみたらちゃんと独立したエントリーとして断っておくべき大事なことなのでエントリーを立てます。
僕は投資に際して心がけていることのひとつとして:
「きれいな女の娘にはいちおう片っ端から全部キスする」
主義です。
そうやってポートフォリオに組み込んでおいてから、観察が始まるわけです。
なぜそんな尻軽な事をやるか?。
それは僕にはきれいな女が登場した瞬間にはそれが「第二のシスコ」や「第二のソニー」になるかどうかを看破するだけの力が無いからです。それと
毎期、毎期の決算をきちんと出せるかどうか?
これの方が経営者の大言壮語より大事です。だから決算が会社側の事前ガイダンスと合っていたか、いなかったかを丁寧に追っているわけです。
これは昔の講演会のときに示した絵(クリスマス島の蟹)ですけど、新しい技術、新しいビジネス・モデル、新しい産業(=例えば太陽光発電なんてのはその典型です)が出てきたときは、最初はエキサイティングですからジャンジャン新しい企業がIPOされます。でもその大半は数年後には消えて無くなっているわけです。
沢山生んで、沢山死なせる
そういう下等動物のような市場の在り方なわけです。
だから僕が取り上げた(=それはキスした女にほかならないわけですが)銘柄の中でズッコケる奴がどんどん出てくるのは所期の出来事であり、偶然でも不運でもありません。
だんだんルーザー(負け犬銘柄)を間引いていく作業をやっているわけです。
2008/04/19のBlog
[ 22:52 ]
[ コミュニティー連絡事項 ]
僕のうちの近くに「SRハイ」という公立高校があります。
ここの売り物は本格的な自動車修理工場が学校の中にあって、興味のある生徒に自動車をどうやってバラバラに分解し、それをまたイチから組み上げるかを教えている点にあります。
思うに僕が勉強会とかこのブログとかでやっている事というのは手を油まみれにして相場を分解し、それを再構成してみせる、その繰り返しだという気がするのです。そうなるのは当然のことで、そもそもこのブログを始めたときには自分が普段、大学ノートに書き留めておいた自分の勉強のための書き込みをそのままブログに移しただけだからです。つまり僕の作業場がそのまま晒されているわけです。
(なお、この手法は僕が発明したのではありません。「こういう使い方があるんだよ」というのはwha_man3さんから教えてもらいました。目から鱗でした。)
確かに一度やってみると「ブログ内検索」機能などのおかげで自分が昔書き留めた事を探す時間が大幅に短縮されました。こうなると馬鹿馬鹿しくて大学ノートなんか使わなくなるわけです。(僕の大学ノート消費量は大幅に減りました。以前は2ヶ月に一冊くらいのペースで使っていました。)
* * *
こういう風に分解することを投資銀行業界ではUnbandling(アンバンドリング=バラバラにすること)と言います。投資銀行の人は自分たちのサービスがそういう風に分解され、「良いとこ取り」で顧客の知りたいノウハウ部分だけを盗まれることをたいへん嫌います。
そういう僕自身も投資銀行に勤めていた頃は毎年元旦3日くらいに召集がかかってホテルの会議室に閉じ込められて所謂、オフサイトという経営戦略会議に出ることを強いられるわけです。そこで毎年飽きもせず繰り返される議論は「投資銀行サービスのアンバンドリングのトレンドをいかに食い止めるか?」というナンセンスな水掛け論です。
でも機関投資家の立場からすれば「おたくのアナリストのインテルのファイナンシャル・モデルがどうなっているか知りたい」という風にレポートの結論ではなく、プロセス(過程)の方法論こそが知りたいことなのです。
僕は日頃から「こういう風に時代の流れに抗しようとするのは、、、ナンセンスだよなぁ」と感じていたので今、嬉々としてgiving it away(ただでタレ流し)しているわけです。
* * *
そういうわけできちんと筋道を立てて説明しなければいけない分解手順に関しては最近は主に勉強会の方で言及することにしています。あとデータ類もなるべく勉強会の方に集約することを心がけています。ここのブログはその「残り」が多いです。
* * *
さて、僕のやっていることがある程度説明できたと思うので、それを踏まえた上でコメント欄への書き込みについてお願いします。
1.コメント欄への書き込みは大歓迎です
先ず強調したいのはコメント欄への書き込みは大歓迎だということです。僕が皆さんの書き込みの全てに返答できないのは時間的制約からそうなっているのであって、無視しているとか怒っているとかいろいろ気を揉んでもらう必要はありません。
2.僕の間違いの指摘、僕に対する批判も是非下さい
僕はアメリカ暮らしが長いのでTalk back culture(=反論、ないしはくちごたえ文化)の中で育っています。ですから皆さんから寄せられるご批判というのは歓迎ですし、至らないところは直してゆこうと思っています。なによりも自分との反対意見や批判の声を消し去ることでこのブログが大政翼賛会みたいになっちゃうことを一番恐れています。
3.読者同士の中傷はナンセンスなのでやめてください
いま、自動車修理工場での実習でエンジンの分解の仕方をしている最中に生徒同士が「おまえ、こんなことも知らないのか、アホ!」なんて貶し合っているのは目クソが鼻クソを笑っているようなものでレベルが低いと思います。どうせやっつけるのならインストラクターをやっつけるべきです。スポーツでも趣味でも仕事でもビギナーというのはどの世界にも居るわけで年長者はビギナーを批判して気分を良くしたりしてもそんな満足感は空虚だと思うんです。そういう心配をする暇があれば自分のスキルを向上し、インストラクターを超えることに専心して下さい。もちろん、教えあうこと、励ましあうこと、などは大歓迎です。
4.なるべく同じニックネームでコメントしてください
これは勉強会にログインされる際にもお願いしていることですけど、なるべく同じニックネームでコメントして下さい。その理由は昔からずっと参加してくれている人を優遇したいと思うからです。(だから勉強会皆勤賞の人とかはいずれ何かお返しをしたいなと思っています。)ブログ・コミュニティーを長くやっているとそのブログは書き手だけのものではなくなり、読者、或いは日頃の質問者などの参加者の共有物になってゆく気がするわけです。そしてその毎日の積み重ねがそのブログらしさをだんだん形成してゆく気がします。僕はそのインテグリティー(=真正性)を壊したくないのです。長く参加してくれているということはそれだけこのブログにvested interest、つまり費やした時間分だけの「先行投資」が入っているわけで、それをいちげんさんの参加者に壊されたくないと思う方も多いと思うのです。
ここの売り物は本格的な自動車修理工場が学校の中にあって、興味のある生徒に自動車をどうやってバラバラに分解し、それをまたイチから組み上げるかを教えている点にあります。
思うに僕が勉強会とかこのブログとかでやっている事というのは手を油まみれにして相場を分解し、それを再構成してみせる、その繰り返しだという気がするのです。そうなるのは当然のことで、そもそもこのブログを始めたときには自分が普段、大学ノートに書き留めておいた自分の勉強のための書き込みをそのままブログに移しただけだからです。つまり僕の作業場がそのまま晒されているわけです。
(なお、この手法は僕が発明したのではありません。「こういう使い方があるんだよ」というのはwha_man3さんから教えてもらいました。目から鱗でした。)
確かに一度やってみると「ブログ内検索」機能などのおかげで自分が昔書き留めた事を探す時間が大幅に短縮されました。こうなると馬鹿馬鹿しくて大学ノートなんか使わなくなるわけです。(僕の大学ノート消費量は大幅に減りました。以前は2ヶ月に一冊くらいのペースで使っていました。)
* * *
こういう風に分解することを投資銀行業界ではUnbandling(アンバンドリング=バラバラにすること)と言います。投資銀行の人は自分たちのサービスがそういう風に分解され、「良いとこ取り」で顧客の知りたいノウハウ部分だけを盗まれることをたいへん嫌います。
そういう僕自身も投資銀行に勤めていた頃は毎年元旦3日くらいに召集がかかってホテルの会議室に閉じ込められて所謂、オフサイトという経営戦略会議に出ることを強いられるわけです。そこで毎年飽きもせず繰り返される議論は「投資銀行サービスのアンバンドリングのトレンドをいかに食い止めるか?」というナンセンスな水掛け論です。
でも機関投資家の立場からすれば「おたくのアナリストのインテルのファイナンシャル・モデルがどうなっているか知りたい」という風にレポートの結論ではなく、プロセス(過程)の方法論こそが知りたいことなのです。
僕は日頃から「こういう風に時代の流れに抗しようとするのは、、、ナンセンスだよなぁ」と感じていたので今、嬉々としてgiving it away(ただでタレ流し)しているわけです。
* * *
そういうわけできちんと筋道を立てて説明しなければいけない分解手順に関しては最近は主に勉強会の方で言及することにしています。あとデータ類もなるべく勉強会の方に集約することを心がけています。ここのブログはその「残り」が多いです。
* * *
さて、僕のやっていることがある程度説明できたと思うので、それを踏まえた上でコメント欄への書き込みについてお願いします。
1.コメント欄への書き込みは大歓迎です
先ず強調したいのはコメント欄への書き込みは大歓迎だということです。僕が皆さんの書き込みの全てに返答できないのは時間的制約からそうなっているのであって、無視しているとか怒っているとかいろいろ気を揉んでもらう必要はありません。
2.僕の間違いの指摘、僕に対する批判も是非下さい
僕はアメリカ暮らしが長いのでTalk back culture(=反論、ないしはくちごたえ文化)の中で育っています。ですから皆さんから寄せられるご批判というのは歓迎ですし、至らないところは直してゆこうと思っています。なによりも自分との反対意見や批判の声を消し去ることでこのブログが大政翼賛会みたいになっちゃうことを一番恐れています。
3.読者同士の中傷はナンセンスなのでやめてください
いま、自動車修理工場での実習でエンジンの分解の仕方をしている最中に生徒同士が「おまえ、こんなことも知らないのか、アホ!」なんて貶し合っているのは目クソが鼻クソを笑っているようなものでレベルが低いと思います。どうせやっつけるのならインストラクターをやっつけるべきです。スポーツでも趣味でも仕事でもビギナーというのはどの世界にも居るわけで年長者はビギナーを批判して気分を良くしたりしてもそんな満足感は空虚だと思うんです。そういう心配をする暇があれば自分のスキルを向上し、インストラクターを超えることに専心して下さい。もちろん、教えあうこと、励ましあうこと、などは大歓迎です。
4.なるべく同じニックネームでコメントしてください
これは勉強会にログインされる際にもお願いしていることですけど、なるべく同じニックネームでコメントして下さい。その理由は昔からずっと参加してくれている人を優遇したいと思うからです。(だから勉強会皆勤賞の人とかはいずれ何かお返しをしたいなと思っています。)ブログ・コミュニティーを長くやっているとそのブログは書き手だけのものではなくなり、読者、或いは日頃の質問者などの参加者の共有物になってゆく気がするわけです。そしてその毎日の積み重ねがそのブログらしさをだんだん形成してゆく気がします。僕はそのインテグリティー(=真正性)を壊したくないのです。長く参加してくれているということはそれだけこのブログにvested interest、つまり費やした時間分だけの「先行投資」が入っているわけで、それをいちげんさんの参加者に壊されたくないと思う方も多いと思うのです。
[ 11:16 ]
[ ウォール街の歴史 ]
決算シーズンです。
決算シーズンというのは僕の好きな季節なんです。
証券会社勤めの頃はアメリカ国内を駆け回って事業会社を訪問しているか、さもなければモントリオールとかシンガポールとか東京などの顧客回りで旅行している場合が多かったのですけど、決算シーズンだけは落ち着いてオフィスに居れるというのが自然にこのシーズンが好きになってしまった理由なのかも知れません。
決算シーズンに際して海外の投資家を相手にする国際営業部の直面する問題は決算発表後、すぐにアナリストのレポートが出てこないという点です。実際、アナリストがレポートを書き終えるまでの12時間くらいの間に既にアジアや欧州の顧客は次の営業日が来てしまいます。だからアナリスト・レポートを待っていたのでは営業になりません。
そこで国際営業部は午後1時に場が引けた後(西海岸時間だからです)も全員トレーディング・ルームに居残り、決算のカンファレンス・コールのサマリーを作成し、それを速報として顧客に配布するわけです。
僕:「今日は決算だから居残りだね。」
へザー(僕のアシスタント嬢):「う~っ!、駄目だ、また我慢できなくなった!」
僕:「わかってるよ。相撲バーガーでしょ?。」
へザー:「なんだか居残りと聞くと相撲バーガーが食べたくなっちゃうのよねぇ。」
僕:「それじゃ、いっちょ注文すっか?」
僕:「おうい皆、今日は相撲バーガーだよっ!。欲しい人は手を挙げて。」
そうやってみんなのリクエストを取ってオフィスの真向かいにある日本食レストラン『おいしい』にピックアップに行くわけです。この日本食レストラン、どういうわけかハンバーガーが得意のメニューで「相撲バーガー」という呼称からもわかるようにドデカイのです。おまけにフレンチ・フライも揚げたてのホカホカ。だいたい日本食レストランのくせにハンバーガーを出すということ自体、胡散臭いわけですが、ここのバーガーは掛け値なしに美味しかった。
営業部の皆でバーガーにパクつきながらその日の決算カンファレンス・コールの一覧表を見ます。大体、シーズンたけなわのときは我々に直接関係のある企業の決算だけでも10数社にも上る場合があります。だから営業マンもアシスタントもみんな手分けしてそれらの会社のコールを聞くわけです。
僕:「じゃあジョンはリードライト、シャーリーはジュニパー、ルイーズはアッセンドをお願いね、、、。」
カンファレンス・コールに先立ってアナリストから「今日のコールではこの部分を注意して聞くと良いよ」というツボを教えてもらい、それぞれの担当者と確認し合います。そうやって2時半を回る頃にはトレーディング・ルームじゅうにスピーカー・フォンから流れてくる各社のカンファレンス・コールの実況で「ぐわ~ん」という騒音が充満するわけです。この喧騒が僕はとても好きで、それを聞いているだけでおなかの底から力が沸いて来るような感覚にとらわれるわけです。
シニア・セールスマンの場合、片方の電話ではA社の、もう片方の電話ではB社のコールという形で一度に数社をかけもちすることも普通です。でもアシスタントなどの場合はカンファレンス・コールを聞く要諦が未だ飲み込めていない人も居ますから、アシスタント達には「コールの中で○○という言葉が出たら大声で知らせて!」と頼んでおくわけです。
決算シーズンというのは僕の好きな季節なんです。
証券会社勤めの頃はアメリカ国内を駆け回って事業会社を訪問しているか、さもなければモントリオールとかシンガポールとか東京などの顧客回りで旅行している場合が多かったのですけど、決算シーズンだけは落ち着いてオフィスに居れるというのが自然にこのシーズンが好きになってしまった理由なのかも知れません。
決算シーズンに際して海外の投資家を相手にする国際営業部の直面する問題は決算発表後、すぐにアナリストのレポートが出てこないという点です。実際、アナリストがレポートを書き終えるまでの12時間くらいの間に既にアジアや欧州の顧客は次の営業日が来てしまいます。だからアナリスト・レポートを待っていたのでは営業になりません。
そこで国際営業部は午後1時に場が引けた後(西海岸時間だからです)も全員トレーディング・ルームに居残り、決算のカンファレンス・コールのサマリーを作成し、それを速報として顧客に配布するわけです。
僕:「今日は決算だから居残りだね。」
へザー(僕のアシスタント嬢):「う~っ!、駄目だ、また我慢できなくなった!」
僕:「わかってるよ。相撲バーガーでしょ?。」
へザー:「なんだか居残りと聞くと相撲バーガーが食べたくなっちゃうのよねぇ。」
僕:「それじゃ、いっちょ注文すっか?」
僕:「おうい皆、今日は相撲バーガーだよっ!。欲しい人は手を挙げて。」
そうやってみんなのリクエストを取ってオフィスの真向かいにある日本食レストラン『おいしい』にピックアップに行くわけです。この日本食レストラン、どういうわけかハンバーガーが得意のメニューで「相撲バーガー」という呼称からもわかるようにドデカイのです。おまけにフレンチ・フライも揚げたてのホカホカ。だいたい日本食レストランのくせにハンバーガーを出すということ自体、胡散臭いわけですが、ここのバーガーは掛け値なしに美味しかった。
営業部の皆でバーガーにパクつきながらその日の決算カンファレンス・コールの一覧表を見ます。大体、シーズンたけなわのときは我々に直接関係のある企業の決算だけでも10数社にも上る場合があります。だから営業マンもアシスタントもみんな手分けしてそれらの会社のコールを聞くわけです。
僕:「じゃあジョンはリードライト、シャーリーはジュニパー、ルイーズはアッセンドをお願いね、、、。」
カンファレンス・コールに先立ってアナリストから「今日のコールではこの部分を注意して聞くと良いよ」というツボを教えてもらい、それぞれの担当者と確認し合います。そうやって2時半を回る頃にはトレーディング・ルームじゅうにスピーカー・フォンから流れてくる各社のカンファレンス・コールの実況で「ぐわ~ん」という騒音が充満するわけです。この喧騒が僕はとても好きで、それを聞いているだけでおなかの底から力が沸いて来るような感覚にとらわれるわけです。
シニア・セールスマンの場合、片方の電話ではA社の、もう片方の電話ではB社のコールという形で一度に数社をかけもちすることも普通です。でもアシスタントなどの場合はカンファレンス・コールを聞く要諦が未だ飲み込めていない人も居ますから、アシスタント達には「コールの中で○○という言葉が出たら大声で知らせて!」と頼んでおくわけです。
それらのキーワードの一部は実は以前の勉強会でも紹介しました。(右のホワイトボード参照)
ルイーズ:「アッセンドがlong lead timeって言ってるわよっ!」
そのひとことでシニア・セールスマンたちはルイーズの周りに集まってきます。
シニア・セールスのひとり、アンマリーは携帯で上得意のヘッジファンドを呼び出し:「アッセンドが成約までの時間が長くなっているって言ってるわ。いま携帯をスピーカーのところに持ってゆくから、そのまま聞いていて!」と顧客をパッチ・インします。
他のセールスマンはすぐ担当アナリストに電話して:「いまの、、聞いただろ?どう思う?」とアナリストのワンポイント・コメントを取ります。
僕:「アッセンドと言えば、GLGが買ってたな。おい、ロンドンのパトリックに電話して!」
ロンドン・オフィスとのリエゾンをしているアシスタントはレストランで遅くまで顧客の接待についあっていたロンドンの営業部長のパトリックを携帯で呼び出します:「あ、シャーリーよ。アッセンドのカンファレンス・コールだけどリード・タイムが延びているってコメントが出たわ。」
パトリック:「うん、アリガト。じゃカンファレンス・コールのサマリーを入れておいてくれるかな?」
そういう感じで一度に何社ものコールをまるで聖徳太子みたいに聞き分けながら、だんだんその決算シーズンの全体像、ひいてはアメリカ全体の景況感というのを実感してゆくわけです。
* * *
いまでは僕はそういう証券会社のセールスから電話を受ける側に居ますので一度に数社のコールを聞くような無茶なことはしません。それにウエブキャストなどで簡単にリプレイが聞けるので自分の手がすいているときを選んで聞けるのも助かります。
でも昔とかわらないものもあります。例えば決算の勉強会のときに使う「決算テンプレート」などは僕が昔から使っていたものです。
ルイーズ:「アッセンドがlong lead timeって言ってるわよっ!」
そのひとことでシニア・セールスマンたちはルイーズの周りに集まってきます。
シニア・セールスのひとり、アンマリーは携帯で上得意のヘッジファンドを呼び出し:「アッセンドが成約までの時間が長くなっているって言ってるわ。いま携帯をスピーカーのところに持ってゆくから、そのまま聞いていて!」と顧客をパッチ・インします。
他のセールスマンはすぐ担当アナリストに電話して:「いまの、、聞いただろ?どう思う?」とアナリストのワンポイント・コメントを取ります。
僕:「アッセンドと言えば、GLGが買ってたな。おい、ロンドンのパトリックに電話して!」
ロンドン・オフィスとのリエゾンをしているアシスタントはレストランで遅くまで顧客の接待についあっていたロンドンの営業部長のパトリックを携帯で呼び出します:「あ、シャーリーよ。アッセンドのカンファレンス・コールだけどリード・タイムが延びているってコメントが出たわ。」
パトリック:「うん、アリガト。じゃカンファレンス・コールのサマリーを入れておいてくれるかな?」
そういう感じで一度に何社ものコールをまるで聖徳太子みたいに聞き分けながら、だんだんその決算シーズンの全体像、ひいてはアメリカ全体の景況感というのを実感してゆくわけです。
* * *
いまでは僕はそういう証券会社のセールスから電話を受ける側に居ますので一度に数社のコールを聞くような無茶なことはしません。それにウエブキャストなどで簡単にリプレイが聞けるので自分の手がすいているときを選んで聞けるのも助かります。
でも昔とかわらないものもあります。例えば決算の勉強会のときに使う「決算テンプレート」などは僕が昔から使っていたものです。
[ 09:12 ]
[ マクロ・ストラテジー ]
以前にも書いたと思いますけどサブプライム問題はもういちばん怖い局面を終え、あとは時間をかけて傷を癒す段階に入っていると思うんです。
そういうと皆さんは「でもまだまだ住宅価格は底入れしていないし、ローン金利のリプライシングは終わっていない、、、商業用不動産の市場がおかしくなるのはこれからだし、欧州だって心配だ。」と仰るでしょう。
それらの不安要因は僕のレーダー・スクリーンにもちゃんと捕捉されています。
ただデリンクウェンシーが増えるという事だけが金融システムの屋台骨を揺るがす唯一のファクターではないのです。システムそのものにかかっている総和としてのレバレッジが大き過ぎるときにだけ収拾がつかなくなるのです。
つまりお料理教室風に書けば:
レシピー:金融パニック
必要な材料:
1.アセット・クウォリティーの劣化
2.レバレッジ
となります。別の言い方をすれば或る銀行の資産内容が相当劣化していてもその銀行のギアリングが低ければ大惨事にはならないのです。
ところが米銀のバランスシートが実態としてどのくらいブヨブヨに膨れているかをウヤムヤにしてしまう発明(投資銀行風に格好つけて言えばイノベーションですか?)が起きた。それがCDOやSIVだというわけです。
これらの発明の多くはロンドンのメイフェアあたりのタウンハウスにオフィスを構えた小さなブティック・インベストメントバンクによってコテージ・インダストリー的にひそかに始まったというのが僕の理解です(デリバティブの専門の方のほうがこのへんの事情は詳しいと思いますので間違いがあればご指摘ください。)
そのプラクティスは大手投資銀行にもすぐに模倣されどんどん拡大しました。気がついたときには合法的に「飛ばし」がおこなわれたパッケージ化された住宅ローン関連証券で世界は溢れかえってしまったわけです。そのうちのどれだけが「出戻り娘」で戻ってきて、その尻拭いを銀行がしなければいけないかが曖昧になってしまったんです。
「合法的飛ばし」の発明は銀行をして「バランスシートを気にせずに、じゃんじゃん行ける」経営環境を作りました。これはちょうどウォルター・リストンが采配を揮っていた頃のシティコープの経営姿勢と同じなのです。その末路に関してはジョン・リードのバランスシート革命というエントリーに書いておきました。
従って僕はスーパーSIVの頓挫は世界の金融界にとってとても良い治癒の第一歩だったと思います。(なぜならスーパーSIVはレバレッジをレバレッジで繰り延べする、絆創膏を張っただけの解決法で、問題のルート・コーズを抉り出す治療法ではないからです。)銀行が問題のある資産を自分のバランスシートでちゃんと受け止めるということは株式(ないしは優先株でも良いですけど)のような「期限の無いファンディング」でゆっくりと時間をかけて問題を処理する余裕を与えてくれます。
もちろん、焦げ付いたもの(或いは焦げ付くと思われるもの)については損金計上するわけで、これは銀行のバランスシートのエクイティーに対するヒット(毀損)になります。ですから放置するとどんどん銀行の自己資本比率は悪化します。銀行がSWFなどにお願いしてエクイティーを注入して貰っている理由はここにあります。幸い、今回の金融危機ではこうした一連の銀行のバランスシート修復作業はまるでボリショイ・バレーを観ているように一糸の乱れも無い優雅な動きでスムーズに進捗しました。(多分、読者の多くはこれらの銀行が損を発表すると同時に「穴ぼこをちゃんと埋めておきましたから」という発表をしてきた事すら気が付かなかったのではないでしょうか?)
そういうと皆さんは「でもまだまだ住宅価格は底入れしていないし、ローン金利のリプライシングは終わっていない、、、商業用不動産の市場がおかしくなるのはこれからだし、欧州だって心配だ。」と仰るでしょう。
それらの不安要因は僕のレーダー・スクリーンにもちゃんと捕捉されています。
ただデリンクウェンシーが増えるという事だけが金融システムの屋台骨を揺るがす唯一のファクターではないのです。システムそのものにかかっている総和としてのレバレッジが大き過ぎるときにだけ収拾がつかなくなるのです。
つまりお料理教室風に書けば:
レシピー:金融パニック
必要な材料:
1.アセット・クウォリティーの劣化
2.レバレッジ
となります。別の言い方をすれば或る銀行の資産内容が相当劣化していてもその銀行のギアリングが低ければ大惨事にはならないのです。
ところが米銀のバランスシートが実態としてどのくらいブヨブヨに膨れているかをウヤムヤにしてしまう発明(投資銀行風に格好つけて言えばイノベーションですか?)が起きた。それがCDOやSIVだというわけです。
これらの発明の多くはロンドンのメイフェアあたりのタウンハウスにオフィスを構えた小さなブティック・インベストメントバンクによってコテージ・インダストリー的にひそかに始まったというのが僕の理解です(デリバティブの専門の方のほうがこのへんの事情は詳しいと思いますので間違いがあればご指摘ください。)
そのプラクティスは大手投資銀行にもすぐに模倣されどんどん拡大しました。気がついたときには合法的に「飛ばし」がおこなわれたパッケージ化された住宅ローン関連証券で世界は溢れかえってしまったわけです。そのうちのどれだけが「出戻り娘」で戻ってきて、その尻拭いを銀行がしなければいけないかが曖昧になってしまったんです。
「合法的飛ばし」の発明は銀行をして「バランスシートを気にせずに、じゃんじゃん行ける」経営環境を作りました。これはちょうどウォルター・リストンが采配を揮っていた頃のシティコープの経営姿勢と同じなのです。その末路に関してはジョン・リードのバランスシート革命というエントリーに書いておきました。
従って僕はスーパーSIVの頓挫は世界の金融界にとってとても良い治癒の第一歩だったと思います。(なぜならスーパーSIVはレバレッジをレバレッジで繰り延べする、絆創膏を張っただけの解決法で、問題のルート・コーズを抉り出す治療法ではないからです。)銀行が問題のある資産を自分のバランスシートでちゃんと受け止めるということは株式(ないしは優先株でも良いですけど)のような「期限の無いファンディング」でゆっくりと時間をかけて問題を処理する余裕を与えてくれます。
もちろん、焦げ付いたもの(或いは焦げ付くと思われるもの)については損金計上するわけで、これは銀行のバランスシートのエクイティーに対するヒット(毀損)になります。ですから放置するとどんどん銀行の自己資本比率は悪化します。銀行がSWFなどにお願いしてエクイティーを注入して貰っている理由はここにあります。幸い、今回の金融危機ではこうした一連の銀行のバランスシート修復作業はまるでボリショイ・バレーを観ているように一糸の乱れも無い優雅な動きでスムーズに進捗しました。(多分、読者の多くはこれらの銀行が損を発表すると同時に「穴ぼこをちゃんと埋めておきましたから」という発表をしてきた事すら気が付かなかったのではないでしょうか?)
その結果、米国の投資銀行や商業銀行の株はだんだん下値の抵抗が強くなってきています。右は今回、いちばん被害が大きかった金融機関のひとつであるシティですけど、$25のネックラインを超えて逆三尊が完成したようなチャートつきになっていますね。
* * *
さて、レバレッジが下がってきているのは銀行だけではありません。いま、通常の株式投資の世界に目を転ずると、ミューチャル・ファンドもヘッジファンドも総じてキャッシュ比率が高くなっています。
これがもうこれ以上、株が下がらないと僕が考える理由です。
それではどのアセット・クラスが魅力か?ということですけど、もちろん一番魅力なのはBRICsをはじめとした新興国の株です。でもアメリカ株も結構割安だと思います。
次のFOMCでFEDがどのくらい利下げするかわかりませんけど、僕の考えでは:
1. 利下げなし = 市場はラリーする
2. 25bpの利下げ = 市場はラリーする
3. 50bpないしそれ以上の利下げ = 愚図愚図した展開に
というシナリオを持っています。
普通なら利下げ幅が大きいほど市場は好感するものですが、今は利下げサイクルの後半部分に既に差し掛かっており、特に今回のような金融不安が利下げの動機として大きく影を落としている場合に限っては利下げ幅が小さくなるということは「パニックが収拾した」というFEDの勝利宣言になるわけですから市場は好感しなければいけない筈なんです。
* * *
さて、レバレッジが下がってきているのは銀行だけではありません。いま、通常の株式投資の世界に目を転ずると、ミューチャル・ファンドもヘッジファンドも総じてキャッシュ比率が高くなっています。
これがもうこれ以上、株が下がらないと僕が考える理由です。
それではどのアセット・クラスが魅力か?ということですけど、もちろん一番魅力なのはBRICsをはじめとした新興国の株です。でもアメリカ株も結構割安だと思います。
次のFOMCでFEDがどのくらい利下げするかわかりませんけど、僕の考えでは:
1. 利下げなし = 市場はラリーする
2. 25bpの利下げ = 市場はラリーする
3. 50bpないしそれ以上の利下げ = 愚図愚図した展開に
というシナリオを持っています。
普通なら利下げ幅が大きいほど市場は好感するものですが、今は利下げサイクルの後半部分に既に差し掛かっており、特に今回のような金融不安が利下げの動機として大きく影を落としている場合に限っては利下げ幅が小さくなるということは「パニックが収拾した」というFEDの勝利宣言になるわけですから市場は好感しなければいけない筈なんです。
[ 04:43 ]
[ 中国株 ]
バスや電車の社内の液晶テレビで広告事業を展開しているヴィジョンチャイナ(ティッカー:VISN)が広州の地下鉄の社内およびプラットフォームにおける液晶テレビ広告の独占契約を広州メトロTVメディアと締結しました。広州市の人口は1000万人、そのうちの160万人が毎日地下鉄で通勤しています。また広州市はGDPでは中国で第3位の都市であり、比較的裕福なデモグラフィーです。
なお、同社の決算発表は4月24日です。
PS:僕がCFOを褒めると、そのとたんにそのCFOが会社を辞めちゃうということがジンクスになっているので(
)余り書きたくないのですけど、この会社のCFO、ディナ・リューはとってもしっかりした方だと思います。
なお、同社の決算発表は4月24日です。
PS:僕がCFOを褒めると、そのとたんにそのCFOが会社を辞めちゃうということがジンクスになっているので(
)余り書きたくないのですけど、この会社のCFO、ディナ・リューはとってもしっかりした方だと思います。2008/04/17のBlog
[ 11:16 ]
[ 相場のテクニック ]
Simple is beautiful.などとよく言われますが世の中、美しいものが全て単純明快かと言えば、必ずしもそうとは限りません。
市場が効率的に価格を発見し、モノの需要と供給の最適値を自然に探し当てる様を形容して、アダム・スミスは「見えざる手」と名づけました。
この概念自体はとてもシンプルで美しいのですけど、シンプルなのはその呼称だけであって、Price discovery(最適価格発見)の過程や需要と供給がちょうどバランスするに至るまでの過程は無数の試行錯誤の積み重ねなのです。
つまり市場とは本来、カオス的であり、ちょっと見た感じでは雑然としていて、なにがどうなっているのか皆目見当がつかないものなのです。(嘘だと思えば一度NY証券取引所の場の中に入ってみるとよくわかります。僕はそこらじゅうに散らばった伝票に足を取られたり、場立ちの人に体当たりされて、何度、スッテンコロリン転んだことか。)そういうカオスの中で人々の打算や煩悩や不安などが複雑に絡み合いながら株価というものが出来上がってゆくのです。
しかし、我々のまわりにはそういう不可解でカオス的なマーケットでおこっていること、さらには投資という行為そのものを一冊の本で快刀乱麻にスッキリ説明してしまう、素晴らしいアドバイスや書物に満ちています。
「正しい投資の本」とか、「世界一わかりやすい○○」とか、「成功の秘訣」とか、「正しい使い方」とか、「シンプルな勝利法」とか、、、
でも最近の厳しい相場を目撃した方なら誰しも(それらの本から学べる程度の理論武装ではぜんぜん歯が立たないな)と感じているのではないでしょうか?。
そもそも相場が面白いのは悉く自分の思い通りにならない点なのです。(=これは女性と同じ。)
つまり相場は奥が深いのです。
もちろん、そういう事の一切が面倒で性急に結論だけを求める人も当然世の中には居ます。登山に喩えればヘリコプターで頂上まで運んでもらって、登頂したという証拠の旗だけを自分で立てるようなやり方です。
僕はそういうアプローチも否定はしません。
でも登山道の脇に咲いている花を眺めたり、時には休憩しておにぎりを食べたりしながら山登りするから楽しいのであって、頂上になるべく早く辿り着くことだけが目標だとは思わない、、、そういう価値観があっても良いと思うんです。
市場が効率的に価格を発見し、モノの需要と供給の最適値を自然に探し当てる様を形容して、アダム・スミスは「見えざる手」と名づけました。
この概念自体はとてもシンプルで美しいのですけど、シンプルなのはその呼称だけであって、Price discovery(最適価格発見)の過程や需要と供給がちょうどバランスするに至るまでの過程は無数の試行錯誤の積み重ねなのです。
つまり市場とは本来、カオス的であり、ちょっと見た感じでは雑然としていて、なにがどうなっているのか皆目見当がつかないものなのです。(嘘だと思えば一度NY証券取引所の場の中に入ってみるとよくわかります。僕はそこらじゅうに散らばった伝票に足を取られたり、場立ちの人に体当たりされて、何度、スッテンコロリン転んだことか。)そういうカオスの中で人々の打算や煩悩や不安などが複雑に絡み合いながら株価というものが出来上がってゆくのです。
しかし、我々のまわりにはそういう不可解でカオス的なマーケットでおこっていること、さらには投資という行為そのものを一冊の本で快刀乱麻にスッキリ説明してしまう、素晴らしいアドバイスや書物に満ちています。
「正しい投資の本」とか、「世界一わかりやすい○○」とか、「成功の秘訣」とか、「正しい使い方」とか、「シンプルな勝利法」とか、、、
でも最近の厳しい相場を目撃した方なら誰しも(それらの本から学べる程度の理論武装ではぜんぜん歯が立たないな)と感じているのではないでしょうか?。
そもそも相場が面白いのは悉く自分の思い通りにならない点なのです。(=これは女性と同じ。)
つまり相場は奥が深いのです。
もちろん、そういう事の一切が面倒で性急に結論だけを求める人も当然世の中には居ます。登山に喩えればヘリコプターで頂上まで運んでもらって、登頂したという証拠の旗だけを自分で立てるようなやり方です。
僕はそういうアプローチも否定はしません。
でも登山道の脇に咲いている花を眺めたり、時には休憩しておにぎりを食べたりしながら山登りするから楽しいのであって、頂上になるべく早く辿り着くことだけが目標だとは思わない、、、そういう価値観があっても良いと思うんです。
[ 04:28 ]
[ 相場のテクニック ]
有名なヘッジファンド、タイガー・マネージメントの関連の「タイガー・カブ」のADRへの積極投資が米国の投資コミュニティーの間で話題になっています。銘柄としては:
シナSINA
アメリカ・モバイルAMX
バイドゥBIDU
メルカドリブレMELI
フォーカス・メディアFMCN
ニュー・オリエンタルEDU
ロングトップLFT
チャイナ・ファイナンスJRJC
グーシャンGU
チャイナ・エデュCEDU
チャイナ・セキュリティーCSR
ザナインNCTY
LDKソーラーLDK
などを買い集めているようです。今日はこの材料でシナ(SINA)が値を飛ばしました。
シナSINA
アメリカ・モバイルAMX
バイドゥBIDU
メルカドリブレMELI
フォーカス・メディアFMCN
ニュー・オリエンタルEDU
ロングトップLFT
チャイナ・ファイナンスJRJC
グーシャンGU
チャイナ・エデュCEDU
チャイナ・セキュリティーCSR
ザナインNCTY
LDKソーラーLDK
などを買い集めているようです。今日はこの材料でシナ(SINA)が値を飛ばしました。
[ 01:59 ]
[ マクロ・ストラテジー ]