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いちカイにヤリ 投資世代(ロシア株、インド株、中国株、ブラジル株、ADR、BRICs)
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2008/05/31のBlog
[ 22:59 ] [ マクロ・ストラテジー ]
このところベトナムに絡む話題ばかり書いている気がしますけど、しつこく書きます。

若しベトナムに通貨危機が来た場合(未だそう確定したわけではないと思うんです)、具体的にベトナム政府が取れる善後策と言うのは何か?という問題を考えて見ます。

まず、或る時点でベトナム・ドンから米ドルへの兌換を厳しく制限する、ないしは停止するという措置が必要なように思います。(これはもともと2年前までは制限されていました。)

次に貿易収支の数字を改善させるには野放しな輸入にストップをかけないといけないということです。(輸出がカンタンに伸ばせない理屈は、ひとつ前のエントリーで解説しました。)

すると最近賞賛されることが多かった、イントラ・アジアでの著しい貿易の伸びに翳りが出ることを予期しておかねばなりません。具体的にはハンディ・サイズなどの比較的小型のバラ積み船の市況は急落すると思います。

次にベトナムの機械輸入が止まるのでドイツなど主に機械輸出で経済が好調なところは要注意です。なお、若しベトナムが通貨危機を迎えたら、インドなどの、ベトナム同様に今、欧米から機械を沢山購入している国も厳格に輸入を管理し、貿易収支の数字が醜悪にならないように予防策を取ることが考えられます。

これはインフラ関連機器、機械類を輸出している企業(例えばキャタピラー、シーメンスなど)の業績見通しの暗転を意味するし、EUはユーロを安く誘導するインセンティブが働くでしょう。

また、ホットマネーのプレゼンス(介在)そのものが嫌気されるムードが再び台頭し、いままでモメンタムに任せて「買うから騰がる、騰がるから買う」式の「より馬鹿ゲーム」をやってきたアセット・クラスは敬遠されると思います。
[ 22:02 ] [ マクロ・ストラテジー ]
ミルクフィッシュさん、ご質問ありがとうございました。

ミルクフィッシュさんのご質問はとても深く考えられた質問であり、僕自身も考え続けてきた問題ですのでチョッとコメントしたいと思います。その前に質問の内容を繰り返しておくと:

同国の貿易赤字の主要因は「さあ、これからベトナムでモノ作るぞ」という企業や人々の設備やら機械やらが輸入されていること、と認識しておりました。 つまり今はまだモノを作らずに買ってばかりいる段階。 これを前提にしますと、そういった設備が稼動し始めた場合、(世界に向けた輸出が始まりますので)貿易収支は逆回転し始めるのではないかと考えております。。。短絡的過ぎますでしょうか? 投資の「タイミング」の問題は別にありますので、だから「今」買いとか、そういうこととは別に、上記に対してご意見などお聞かせいただければ幸甚です。 よろしくお願いします。

 * * *

ベトナムに外資が本格的に入りはじめて、既に数年が経ちます。工業団地の類も出来始めています。順当に考えれば「これで外貨をガンガン稼いで、中国のようにリッチになれる」わけです。だから目先、機械輸入などから発生する貿易赤字は許してあげるという発想になります。実際、ベトナムに限らず、まさしくそういう経済のステージにさしかかっている新興国は実は結構多いです。(例:インド)

問題は世界の投資家がヤキモキしながら輸出のテイクオフを待てるのはせいぜい3年から5年程度だということです。いつまでもモタモタしていたら、「なぜ飛翔できないのだ?」という不安やフラストレーションがムクムクとアタマをもたげてきます。

実際、ベトナムの貿易赤字体質は改善している様子はありません。なによりも落胆すべきは輸出の内訳が石油などの一次産品や農産品ばかりで、普通、我々が加工輸出でイメージするような商品の占める割合は増えていない点です。言葉を換えて言えば、持続的高度成長を可能にするような産業の構造転換が少なくとも今の時点では起こった兆しは見られない、、、というのが悲しい現実なわけです。

 * * *

それでは外国からビュンビュン飛び込んできた投資資金は、一体、どこへ向かったのでしょう?。

これは統計などが取りにくいので、僕の憶測も混じっています。でも僕の考えでは先ず流入するリクイディティー(流動性)に対してベトナムの中央銀行はちゃんとステリライゼーションを実行していないと思います。ステリライゼーション(sterilization)とは日本語では不胎化などと翻訳されていますが元の意味は殺菌消毒です。ドルとの緩やかな為替リンクを維持している国が為替介入の際に作ってしまう余計な流動性を、債券を発行するなどの方法で「吸い取り紙」のように吸収し、インフレを回避する作業のことを指します。ベトナムの場合、これをやっていなかったので、それが国内のインフレというカタチで顕在化しているわけです。これが流動性の向かい先のひとつ。

それから手っ取り早く儲けられる不動産投資(先進国に買ってもらえるような、競争力のある商品、品質の良い商品を企画、生産するノウハウが無くてもすぐに参入できるという意味です)に向かってしまって、モノづくりがおろそかになっている ということも指摘できるでしょう。
わけても僕が憂慮しているのはあぶく銭が循環しはじめて、貸付に回せる余資が増えた銀行が採算やリスクを度外視した低利で政府系企業にどんどん融資し、競争力もイノベーションも無いそれらの国有企業がまだのさばっているという点です。これは昔、中国でも経験済みの現象で、それらの貸付は後々巨大な不良債権と化しました。

実はどのくらい国有企業に融資が回っているか?という統計は僕は持っていないので、上に書いた部分は憶測です。でも右の、「国有企業のGDP全体に対するシェア」のグラフを見ても判るとおり、国有企業のシェアが落ちてないんですね。これは計画経済から市場経済へ移行しているはずの国としてはチョッと解せない現象なのです。このへんに「ベトナム経済の隠れた非効率」の病根が隠されているんじゃないかなぁ?なんて思ってます。

2008/05/30のBlog
"地震などがありいまひとつ乗り切れない中国ですが、オリンピック後に株価が大きく伸びるようなシナリオというのはあるのでしょうか?
今回もセミナー楽しみにしております。"


こちらこそ宜しくお願いします。
中国企業は決算自体は良いですよね。指数ウエイティングの高い中国移動やペトロチャイナの動きが鈍いのも愚図愚図した印象を与えている一因だと思います。でも中国株のファンダメンタルズ自体は僕は良いと思うんです。豪雪やら地震やらで五輪前の華やいだ気分は吹っ飛んでしまいました。皆、すこしうつむき加減みたいな、、、でもそういう時って、株を買って大失敗しないときだと思うんです。 むしろルンルンのときの方がやばいですよ。

いつもブログをメインに参考にさせてもらっています。ここもと2ヶ月の反騰でADRはいいパフォーマンスでしたが、個別株は温度差があるようです。銘柄によりいい戻り(新値更新含む)のもの、ニブイ戻り(ほとんど上がっていない+下落含む)のもの。ここから投資するとして、前者の青天井を期待して買うのがいいか、後者の上がり余地がありそうな出遅れを買ったほうがいいか、それとも分散して同等にするか、迷っています。踏み上げ太郎さんの基本的な考え方をお聞きしたいです。よろしくお願いします。

コメントありがとうございます。いままで無かったですよね?、ADRが先駆けする局面って。でも本土の株もそんなに中身が悪いとは僕は思いません。右をみても左をみても憂鬱なニュースばかりですが、相場が長持ちするという意味ではこれは僥倖なのかも知れません。

いつもセミナーを楽しんでいます。最近ロシア株・投信の価格が上昇していますがこれは原油価格の高沸のせいでしょうか?原油価格の推移と急落時のロシア株やその他BRICS株の変動の可能性について教えてください。

ご質問ありがとうございます。良い質問ですね(笑)。実はロシア政府が「石油セクターに対する課税を減らすことを検討している」とコメントしたのが好感されているのです。この問題はとても重要ですので勉強会でも言及します。でも基本、ロシアの相場は若いし、今のベトナムみたいに経常収支や外貨準備が問題としてクローズアップされている局面では、鉄壁の外貨準備を誇るロシアは人気化するでしょうね。

Bは強いRも好調IもまずまずだけどCは本当に大丈夫?・・・残り物に福があるか少し心配です。だいぶ下落した1688アリババ、レアメタルノの0769中国稀土の新規買いはどうですか、またNYは5~8月はボックスで9月に1段下げて来年3月頃から底値切り上げを想定していますがどうでしょうか

コメントありがとうございます。中国株がノラクラしているのは僕にとっても意外でした。でも地震とか豪雪とかいろいろあったから、これで株に騰がれというのは少々酷な気もするんです。まあ気長に行きましょう。なお、地震に対する中国政府の対応は欧米ではとても好感しています。それも将来は中国株にプラスになるでしょうね。

"銘柄診断をお願いします。(ホンコン株・ADRのみ)

石油周辺関連・・・・2883 中海油田服務 568 墨龍石油機械
水関連・・・・・・・855 中国水務 840 天業節水
資源関連・・・・・・395 チャイナジルコニウム 769チャイナレアアース 0910林大資源
消費関連・・・・・・493 国美電器 8277北京物美 0538味千チャイナ
不動産・・・・・・・1168 シノリンク 2777富力地産
医療関連・・・・・・233銘源医療
鉄道関連・・・・・・3898南車時代電気
ADR・・・・・・・BIDU

業績をチェックした上でダメなものは切ってきたのですがイマイチ成績が上がりません。
1銘柄でも結構ですので宜しくお願いします。"


ご質問ありがとうございます。正直言って知らない銘柄もあります(笑)。BIDUに関しては勉強会で当然言及します。あとはじっくり期間を置いて観察し、財務諸表を当たり、カンファレンス・コールを聞いた銘柄で自分で投資している、ないしは過去に投資した経験があり「昔取った杵柄」チックにコメントできる、、、そういう銘柄を中心に自分の意見を述べる主義です(というより不勉強で怖くてうかつに喋れないというのが本音ですけど)。なのでこのへんの銘柄はカテキンさんとこの掲示板とか、そういう通の人の集まるサイトでディスカッションしていただけると助かります。

ATVの1Qは売り上げが昨年比微減でしたね。利益はさておき、売り上げについては順調に伸びてきたと思われるATVにおいて売り上げダウンというのは重く受け止めるべき事態だと思うのですが如何でしょうか?それとも今回はマージンが若干改善されているので、商品構成が切り替わる過渡的な現象と見るべきなのでしょうか?

コメントありがとうございます。ご指摘の通りATVの業績がふるわなかったので僕も「甘く見すぎていたな」と唇を噛んでいます。携帯電話販売のビジネスは投資家の皆さんからはボロクソに評判わるいですけど、メーカーや通信会社からは「これは必要なチャンネルだ」と或る一定の評価を得ていると思うんです。だから上手くサイクルが合えば儲かる株だという考えは変わっていません。(クセがわるい株だというのは僕も認めます。)

ベトナム株は、さらに突っ込んで下げたら、買いであると思われますか?

僕はベトナムという国がとても好きなので、出来れば何処かで参戦したいと思っています。でも未だ早いですね。






PCでリアルタイムの決算内容を確認することができますか?

ADRの場合、通常、決算は引け後(8割くらいの会社がそうです)ないしは寄り付き前に発表されます。「PRニュースワイヤー」というクレジットのある記事が最も早いです。これは企業が自社のHPに決算内容を出す前に同時一斉ディスクロージャーを期すためにワイヤーサービスを使うことが原因です。内容的にも「PRニュースワイヤー」の中身が最も充実しています。コンセンサスとの比較は英語版ヤフー・ファイナンスのanalyst estimatesの欄を使って比較するのが良いでしょう。

特に気をつけて欲しいのはEPSの数字を見るときで、僕は複数のEPSの数字が羅列されている場合は必ず:

Non-GAAP, fully diluted EPSという数字を見ます。

その理由は米国会計基準(=これをGAAPといいます)では特別損や特別益などを含めたEPSにしないといけないからです。でも特別損や特別益の中にはあらかじめアナリスト達が予想もしえない項目が混じっている場合があり、それらを含めた数字と、そういう雑音(=ノイズ)を加味していないアナリストの数字を比べたのでは意味がないからです。

別の言い方をすれば「Non-GAAP、fully diluted EPSというのは、つまりノイズの無いEPSのことだ」と考えれば腑に落ちるかもしれませんね。

"踏み上げさんが使われているデータの出所にも触れていただければ幸いです。
また、業績予想がチエックできるサイトはありますか?(過去の業績はYahoo Financeで見ています) "


上の質問者の回答とだぶりますね。データの出所の大半は企業のIRホームページか、EDGAR Online(これは米国の証券当局の公式申請書類をディスクローズしたサイト)です。

"いつもながらパワポ作りお疲れ様です。
今回もよろしくお願いいたします。
ところでお知り合いのガススタンド経営者の方から、同業者の廃業が出てきた、などの話はないでしょうか?
"


こちらこそ、宜しくお願いします。パワーポイントは馴れると早いですよ。
一番時間がかかるのはデータをエクセルのスプレッドシートに落とし込んだりする作業ですね。これは貯めて置かずに、ニュースを見るたびにこまめにエクセルにメモする習慣をつけてしまえばそれほど億劫ではありません。僕の友人のガソリン・スタンドのオッチャンは結局、自宅を手放し、(=もっともこれは半分、投資物件のつもりで買っていたものですが)ラスベガス(=彼のガソリン・スタンドのチェーンがそこに存在するから)にフルタイムで出張っています。多分、モーテルかなんかに住み込んでしまって危機管理しているんでしょうね(笑)。
2008/05/29のBlog
[ 13:32 ] [ ウォール街の歴史 ]
ウォール・ストリート・ジャーナルのケイト・ケリーがベア・スターンズ破綻の顛末に関するインベスティゲーティブ記事を書いています。

(こういう記事を書かせればウォール・ストリート・ジャーナルは超一流で、NYタイムズやFTでも足元にも及ばないと思います。)

JPモルガンがベア・スターンズを買収すると発表したとき、その買収価格がたったの$2(後で修正されましたが)だった点に関して、僕など「なぜ、そうなんだろう?」と疑問に思ったものです。

これに関しては実はJPモルガンの買収チームは$4から$5という数字を考えていたそうです。

でもその考えをJPモルガンのCEOのジェイミー・ダイモンがハンク・ポールセン財務長官に打ち明けたところポールセンは:

「そりゃ高すぎるぜ。もっと安い値段を考えるべきだな。」

と一蹴したのだそうです。

ポールセンの立場からすると政府が300億ドルの流動性をギャランティーした上でJPモルガンにベア・スターンズを救済合併させるということはモラル・ハザードを生むとして批判が集中する可能性が高かったわけです。なので「見せしめ」のために思いっきり恥ずかしい値段(=$2)で破綻した証券会社は叩き売られる必要があったわけです。

このへんの「呼吸」はやっぱりポールセンはインベストメント・バンカー出身ですから絶妙ですね。

あとケイトの記事で面白かったのは買収の発表後、ベア・スターンズの債務をJPモルガンが1年間保証する事に関するウォール街の証券会社各社CEOを集めたカンファレンス・コールでシティの新しいCEO,ヴィクラム・パンディットが「このディールでベアのトレーディング・パートナーが長期のコントラクトに関してどんなリスクを負うのか?」と質問したそうです。それに対してジェイミー・ダイモンは:

ダイモン:「いま質問したのは誰だ?」
ヴィクラム・パンディット:「ヴィクラムだ。」
ダイモン:「そんな生意気な口の利き方は止めろ。だいたいシティはJPモルガンに感謝すべきだろ?。俺たちがパニックを食い止めたんだからな。」


とやり返したのだそうです。

ケイトの記事の素晴らしいところはこのように米国金融界のトップの人間の間でも厳然たる序列が存在し、誰は誰に対して頭があがらないとか、そういう機微が手に取るように判る点です。
中国政府が3Gライセンスの交付に先駆けて通信事業の大改革を発表しました。

この話題はいろんなところで既に議論されているので、チョッと気付いたことだけ書きます。

先ず中国移動が連日下がったのは:

1.これまで同社の「ひとり勝ち」のような構図だったのが、政府主導で強力なライバル2社を育てることが決まり、競争激化は必至なこと

2.ローミング・レヴェニューの帰趨が判然としないこと

などの理由だと説明されています。

細かいことは僕も調べ中なので今はなんとも言えません。(でも多分、どちらも大事な材料では無い気がします。)

そんなことよりもっとダメージを与えた措置に関して誰もコメントしていないのでそれについて書きます。

先ず業界再編の結婚相手は政府が決めたわけですけど、合併条件のディテールに関しては「当事者同士で詰めろ」という形になっているんですね。それでチャイナ・ユニコムをはじめとする当該企業は今、合併交渉を大急ぎで進めています。

でもその間、買収価格などのセンシティブな情報が外部に漏れ、それがインサイダー取引などにつながってはいけないという「親ごころ」から関連する企業の株は全部商い停止になっているんです。場合によっては1ヶ月くらい停止のまんまかも知れません。

これは痛いミスだったと思います。

なぜかというと売買停止になった株の株主にとても迷惑がかかるからです。

若しそれらの株に全財産を注ぎ込んだ投資家が居たとしたら、、、急用でお金が必要になった場合、金策に走り回らないといけなくなってしまいます。

(だから例えばアメリカのマーケットは4日(?)以上、連続して閉鎖してはいけないというルールがあるんです。クリスマスの翌日とかでもムリに市場を開けるのはそのためです。)

もちろん今回の再編は商い停止中の各企業にとってはグッドニュースですから商いが再開された後に株価が急落するとかの心配は多分無いと思うんです。でも、そもそも相場が立たないということがとてもイケナイ事なのです

米国の投信などの場合、若しポートフォリオの一部が何らかの機能不全(=今回の商い停止はADRにも波及しています)で凍結された場合、全体としてのリクイディティーの確保のためにキモチだけキャッシュ・ポジションを高めに持ってゆきます。その際、売却する株式は凍結されている証券とライク・カインド(=近似する)な証券というのが定石です。それはつまり中国移動ということになるんです。

だから中国移動が売られているのは単に弱気観が台頭しているということだけではなくて、上に書いたような、ファンドマネージャーの「自然なフットワーク」から来る売り物も含まれていると思われます。

つまり商いが再開されたら、いま流動性の原資として狙い撃ちされている中国移動にも見直し買いが入るんじゃないだろうかということです。
2008/05/28のBlog
ベトナムのホーチミン取引所が「技術的な問題で」取引を停止しているそうです。

「エーッ、何、それ?」

昨日ベトナム・ドンのレートが対ドルで暴落した後だけに何かイヤなものを感じさせます。

いよいよ来たかな?リパトリエーションが。


(追記)
WSJによると28日ベトナム政府はドンの一日の制限値幅をこれまでの2倍の2%にしたそうです。

制限値幅の変更の歴史;

2008年3月以前:一日0.75%
2008年3月:一日1%
2008年5月28日:一日2%

前回制限値幅が変更されたときは「インフレ退治のためにドンを切り上げる」というメッセージが言外に含まれていました。

今回は今週に入って自由市場でドンが急落しており、公式レート16060に対して17700あたりで取引されているそうです。

その経緯から考えて今回の値幅制限の拡大はベトナムの銀行がドン売り、ドル買いの注文で大損しないように気配を迅速に落とせる(=ドン安)ようにするための予防線のように思います。

2008/05/27のBlog
[ 21:28 ] [ マクロ・ストラテジー ]
ポタッシ・コープ・オブ・サスカチュワン(POT)がPSRで10倍近い水準まで買われて居ます。ネットワーク機器の株やインターネットの株がPSRで10倍迄買われるというのならわかるけど、、、、苛性カリの株にそんな値段払うのは狂気の沙汰だと思うんです。

もちろん、昨今の穀物ブームでポタッシのような肥料会社も儲かってますよ。値上げに次ぐ値上げでマージンは右のグラフの通り急拡大中。
キャッシュフローの数字もすごいです。

純利益もごらんの通り。







でも最近は肥料の値段が上がりすぎて農家の人はフーフー言ってます。ウォール街のアナリストは農業やった経験は無いでしょうからどのくらい農家の人が困っているかきちんと把握していないと思うんです。

だからアナリストによっては来年のEPSの予想数字$20(=$2の間違いではアリマセン)とか、もうメチャクチャ強気な数字を平気で弾いている人も居る、、、。

それだけの数字が出るためには肥料の価格はこれから先もどんどん高騰しないと辻褄が合いません。

でも、、、

ほんの3~4年前の話をすれば、当時はちょっと為替(たとえばブラジル・レアル)が動いただけでポタッシの株は嫌気されました。なぜなら為替が農家にとって不利になるとすぐ肥料の売上が減ったからです。

農家の暮らしぶりというのは天候とか作柄とか市況とか、いろんなファクターによって左右されて、なかなか全部がスンナリと自分の思い通りに行って、ウハウハ儲かるというのは稀だと思うのです。

バランスがちょっとでも崩れると、、、。

さて、新興国の通貨は全般を見回してみるとしっかりですけど、これは農家の購買力という点ではプラスです。でも今後通貨は弱まるかもしれないと僕は思っています。

それからなんらかの理由で(アルゼンチンのスト、ベトナムの不作など)農家の収入が減ると、これも購買力に悪影響があるでしょう。

今のポタッシの株価はそういう平時の凸凹を軽視し、picture perfect(完璧シナリオ)を織り込み過ぎてはいませんか?。
***今回も資料が膨大ですから勉強会が始まる前に先ず補足資料をダウンロードしてから勉強会に臨んでください***


『新興国リアルタイム・ネット勉強会』第10回のスケジュールは下記の通りです:

開催日:2008年6月3日(火曜日)
時間:夜8時~9時半
申し込み期間:5月21日~5月29日
申し込み方法:リンクをご参照ください。

(勉強会は無料ですが楽天証券に口座が必要です。)

今回の勉強会では第1四半期の各社決算の内容を見てゆきたいと思います。
加えて急落中のベトナム市場に対する考え方、それが他の新興国に与える影響などに関しても言及します。

2008/05/26のBlog
[ 22:47 ] [ マクロ・ストラテジー ]
ベトナムのVN指数が連日のように下げています。騰落比も95%を超える下落銘柄比率の日が連日続いていて、これはテクニカル的に稀有な現象です。

既にベトナム株に投資されている方はいまとても苦しんでおられると察します。

それにしても僕が理解できないのはベトナムに投資していない、大部分の他の投資家の人にとっては今、ベトナムでおこっていることは「対岸の火事」であり、自分にはカンケーの無いことだと注意を払っていない点です。

ベトナムが今回の窮地に陥った様々なマクロ経済の条件の多くは他のエマージング諸国でも共通しています。だからベトナムの惨禍が他の新興国に飛び火しないとはじめっからタカをくくるべきではないと思うんです!。

その辺の話は外国株投資をしている皆さんには避けて通れない大事な話題ですから、次の勉強会でも言及するつもりです。
今回はバルチック・ドライ指数に関する記事です。
2008/05/25のBlog
[ 23:22 ] [ 大統領選挙ウォッチ ]
民主党の大統領候補指名レースはとうとう最後まで戦うという線で行きそうですね。

「ここまで来たのなら、ヒラリーにも最後まで悔いの残らないように戦わせてあげたい」、僕など選挙戦をみているとそう思ってしまうのです。ヒラリーの緒戦の戦い方はハッキリ言ってサイテーだったけど、劣勢が明らかになってからの彼女の諦めない姿勢には好感を持ちました。

そのヒラリーですが「なぜもう諦めないのだ?」というマスコミの声に答えるインタビューの中で「ウチのダンナだって6月に劣勢をひっくり返したんだし、ボビー・ケネディーが暗殺されたのは6月だった」と失言してしまったんですね。

このボビー・ケネディーへの言及はヒラリーの側には他意は無かったと思うしマスコミは針小棒大に報道し過ぎだと思います。でも今の時期にボビー・ケネディーに言及するのは、それがどんなコンテクストであれ禁句だという事を重々わかっていながら、それが思わず口に出てしまったあたり、ヒラリーは疲れていますね。

(ユーチューブというメディアは被写体に気を抜く瞬間を一瞬たりとも与えてくれないので容赦ないですね。そこには大統領になる人間が維持すべきテンションがもうプッツンと切れてしまっていて、弛緩したものを感じます。)


今回の失言がテッド・ケネディー上院議員が脳腫瘍で入院(=今は退院中)したというニュースの直後に起こった事もヒラリーにとってはアンラッキーだったと思います。なぜなら若しテッド・ケネディーが政治家としてケネディー家の伝統を継承できなくなる日が来れば、バラク・オバマ候補がテッド・ケネディーの”嫡子”としてケネディー家の神話を引き継ぐというイメージが出来かかっていたタイミングだったからです。(言うまでも無くテッド・ケネディーやJFKの娘のキャロライン・ケネディーはオバマ候補を支持しています。)

若し「バラク・オバマ候補はケネディーの”嫡子”である」というイメージが完成した後にオバマ候補が大統領になったとしたら、それは投資家にとっても重要なイベントだと僕は思うのです。なぜならそのイメージはオバマ候補にユニークなpermission(許可証)を与えることになるからです

そのパーミッションとは何か?

それはつまり「大きな改革をして良い」という許可であり、「政治を変えて良い」という認可なわけです。

いま極論を恐れずに言えばアメリカの政治、ないしは経済運営というのは程度の差こそあれ、基本的には1980年代にレーガン大統領が打ち出した価値観というのを引き摺っており、現在も基本、そこから大きく逸脱していません。

でも若しオバマ候補が大統領に選ばれたら、彼はそのレーガン的な世界観からステップ・アウトするというユニークなマンデートを賦与されることを意味すると思うんです。

「それでは具体的にオバマ候補はどんな大統領になるのか?」という点ですが、これは僕にもイマイチ良く見えていません。でも既に見えている部分もあります。それは彼は:

1.ウォール街
2.テキサスのオイル・パッチ

などの産業資本からの影響力の埒外にあり、それらのspecial interest groupsからのプレッシャーを意に介さない大統領になるだろうという点です。(=これはここまでの選挙戦の彼のファンディング・ソースを見れば一目瞭然。)

ウォール街やダラス、ヒューストンの方を向かずに采配が揮えるということは大統領としての裁量の度合いはかなり広がるわけです。
2008/05/21のBlog
オンライン・ゲーム市場に関するレポートをUPしておきました。

中国の震災に対する弔意を表するということで、中国では全てのエンターテイメントを3日間自粛という措置が取られました。企業によっては(=例:パーフェクトワールド)それが新しいゲームのローンチ・スケジュールを狂わせてしまったところもあります。

また各社のHPも白黒(写真参照)になっているんです。

今回の出来事でシナなどのニュース・サイトは一段と重要性が認識されたと思います。逆にオンライン・ゲーム各社は折角の好決算の勢いをそがれてしまった観があります。

ただ、震災はいずれ復興するわけですから、ネトゲ業界の好ファンダメンタルズもいずれ評価されるだろうと思っています。




アグリアに新しいニュースがありません。監査法人が去年の決算の監査に入ったというニュースが出たきりで、それ以来、貝の様に口を閉ざしています。主幹事証券からもコメントはありません。

こういう展開になると次に起こりうる出あろうことを一応心配しておく必要があると思いますので、シナリオを考えておきます。

先ず期日(6月末だと思います)までにSECに決算書類(2007年会計報告)が提出できない場合、書類提出義務がdelinquentとなり、ティッカーの横に注意マークがつきます。そして暫くの猶予期間の後、上場廃止になります。

注意マークがついた時点で機関投資家はそのような銘柄をポートフォリオに入れておくことは社内のウケが悪いので皆、ぶん投げると思うんです。その場合、株価が1ドルを割る、、、、なんてことも可能性としては覚悟しないといけません。

株価が1ドルを割って一定期間低迷すると、今度はナスダックの上場基準に抵触しはじめると思うんです。

いずれにしても最後はピンクシート(スクリーンでの通常の電子取引ではなく、相対取引)になります。そうなると処分ひとつもままならない事になるわけです。

僕自身は過去に自分の持っている銘柄がピンクシート取引になった場合も何度かありますのでそうなっても「ドキッ」と驚かないですけど、それは米国で取引している上、証券会社に勤めていたという事で勝手がわかっているからそうなわけで、普通、一般の投資家は、やっぱりびびると思うんです。

まあ、そういう展開になれば現経営陣もいま守ろうとしているもの(=自分のエクイティー・ステイクの稀釈化)以上に大きいものを失うと思うんです。だから冷静に判断すればグダグダ内紛を続けているのではなく、サッサと示談した方が得にきまっています。

迅速な対応を期待したいですね。
2008/05/20のBlog
ザナイン(NCTY)が第1四半期決算を発表しています。

売上高:6270万ドル(コンセンサス5810万ドル)
EPS:46セント(コンセンサス32セント)

今回の決算から社長とCFOが新しい人になります。CFOは旅行中だったので社長のシャオウェイ・チェン(写真:CCTV、CDC、マッキンゼー)がカンファレンス・コールを仕切りました。元アナウンサー出身だけにトークは立て板に水を流すような感じでしたけど、財務の細部に関しては未だもうひとつといった印象でした。

以下はカンファレンス・コールでのディスカッション:

自社製作のゲームに注力している。現在のインハウス・デベロッパーは130人。目下の自社製作ゲームの期待作は『ジョイフル・ジャーニー・ウエスト』。今後は一年に2~3のペースでインハウスの新ゲームを出してゆく。

今期のグロスマージンは47%で、横這い。営業費用は急減している。『グラナド・エスパダ』を発表した際のセールス&マーケティング費用が今期は減ったこと、『ギルドウォーズ』のインペアメント・チャージ(売れ行き不振のゲームの取得簿価を損金計上して下げること)が無くなったのが貢献した。

営業マージンは26%だった。12月期は19%で去年の1Qは27%だった。

(29% 23% 29% ストックオプションを除いた数字。)


Q&A

WoWのACU 3月の数字は結構強かったのではないか?
地震のインパクトは?
2Qの見通し。


PCUの月々のブレイクダウンはしない。
『BC』のリアクションはポジティブでヘルシー。
1Qは普通チョッと季節的に弱いのだか今年は良かった。
2Qになってから1Mil.ユーザーを超えることが出来た。
地震については弊社に限らず全てのゲームのユーザー数が影響を受けているはず。
どのくらい急に戻ってくるかはわからない。
でも地震が起こる直前まではとても強い数字だった。
WoWは都会型のゲーム。

パイプラインのローンチ・プランに影響は出るのか?

「アトランティカ」をライセンシングした。今年後半。
もうひとつインハウスのゲームも今年後半。
地震そのものはローンチには関係ない。

『オーディション2』のローンチ・スケジュール
トレードマークの問題あるか?
『オーディション1』の顧客取れるか?


G10への投資でT3へのテクニカル・サポート出来る。
6月2日に上海にチームが来る。8月までには出す。
中国ではトレードマークを申請しても2年から3年は政府が認めない。
『オーディション1』はとても成功している。
カジュアル・ゲームではブランドがとても大切。
『オーディション2』では更に優れたコンテンツ、ムーブメントあり。
PWRD、オールフリー・モデル。アイテムもフリー。
『オーディション1』はPWRDに客を取られていない。パイが拡大している。

『FIFAオンライン』なぜディレイしている?

「1」から「2」へスウィッチしたのが一因。デベロップメント・チームがEAと協同している。
フィードバックはとてもポジティブ。パブリッシング・ライセンスを申請、まだ許可が下りていない。これが主因。PWRDのストラテジーはNCTYのストラテジーを変更することにはならない。数週間経つけど、『オーディション1』が悪影響を受けている様子はない。
PWRDと『オーディション1』での経験を良く観察し、良いところを取りたい。

2Nd エクスパンション・パック何時出る?
『SUN』なぜ良くない?


『ラス・オブ・ザ・リッチ・キング』は、まだ欧米でも出ていない。
でも同時ローンチか、すぐローンチが予想される。だからパブリッシング・ライセンスは前倒しで申請する。『BC』は既にフル・サーバー・キャパシティーになっている。だから新しいサーバーを追加しないといけない。『SUN』と『GE』がタフな1Qに成長したということは良い。コンテンツ・アップグレードを繰り返したことが良かった。ローカル・サイトのオープンも良かった。

ブリザードとの契約更新への懸念

『WoW』契約は6月09年エクスパイア。エクステンションのディスカッションは鋭意続行中。タイムテーブルなし。プロプライエタリー・デベロプメントは3つの都市でやっている。

成都のデベロップメント・センター大丈夫?。

問題なし。

中国のゲーム市場がコンペティティブになるにつれ、グランド・プロモーション(インターネット・カフェに行くこと)が増えている。2Qは新しいローンチは無いけど、販売促進費用は増える可能性がある。


エタノール株が動意付いています。

昨日の立会いではアヴェンティン・リニューアブルズ(上のチャート:AVR)は+25%、ヴェラサン(下のチャート:VSE)は+18%でした。

エタノール株が噴いた直接の理由はパシフィック・エタノール(PEIX)+60%が好決算を発表し、カンファレンス・コールの中で「零細業者が淘汰されつつあり、エタノール精製工場の乱立は今後収まる。従ってマージンは改善する」と発言したことが原因です。


エタノールについては前回の勉強会でも喋りましたし、『ダイヤモンド・ザイ・オンライン』への記事でも数回にわけて掲載中です。

僕がなぜエタノールに強気か?というと先ずエタノールはアメリカの消費者に既に現在、大きなコスト・セービングス、つまり恩恵をもたらしているからです。

エタノールが混ぜられなければ、ガソリン代は今頃、もっと高騰していたはずです。エタノールの卸売り価格とガソリンの卸売り価格の間には75セント以上の差があります。だから売る側、つまりブレンダーとしてはエタノールを目一杯混ぜた方が仕入れコストが安くなり、マージンが改善するのです。また仕入れコストが下がった分の一部は末端価格が比較的低く抑えられるという形で消費者にも恩恵をもたらしています。

今のところ米国の多くの州ではエタノールは10%までしか混ぜられません。でもE85(ブレンド率85%=特別のエンジンを必要とする)の場合、全米平均レギュラー・ガソリン価格$3.80に対して$3.18あたりで取引されています。つまりE85の方が60セント以上も安いわけです。

エタノールはレギュラー・ガソリンよりオクタン価が高いのでプレミアム・ガソリンを作る際のブレンド材料に使われます。ですから単にコストが安く押さえられるということ以上のマージン効果(プレミアム・ガソリンの方が高く売れるから)があるわけです。





2008/05/19のBlog
[ 21:52 ] [ マクロ・ストラテジー ]
アルゼンチンの国民が大挙してペソをドルに換金しているそうです。

過去2週間でアルゼンチンの政府は10億ドルにのぼる為替介入をし、ペソを買い支えたそうです。

アルゼンチンと言えばブラジルと並んでラテン・アメリカの代表的な農業国で、いまのような穀物相場のブームでは当然、潤っていないといけない国です。でもクリスティーナ・キチネル大統領の率いる政府は農業セクターに莫大な関税をかけるなどの政策でこの商機を逃してしまっています。アルゼンチンの農家はこの政策に反対してストを敢行しています。

右に掲げたのはIMFのデータによるインフレ率(年初の勉強会の資料として作成しました)ですけど、今は更に23%程度まで昂進しています。なお、アルゼンチンのインフレの公式統計はかなり操作されているというのがエコノミスト間でのコンセンサスになっており、実際のインフレ率は更に高い筈。
ところで若しアルゼンチンに通貨危機が来たら、僕はContagionがベトナムへ飛び火することを心配します。

その理由はベトナムも25%近いインフレに苦しんでいるからです。

もちろん、通貨を巡る状況はアルゼンチンとベトナムでは大違いです。ベトナムでは「ドン不足」という事が言われており、「ドルが余っている」というのが一般投資家の理解です。

本当にそうでしょうか?。

若し金融システムに対する不信感が強まれば、「ドン不足」など一瞬にして吹き飛ぶと僕は考えます。ポイントはベトナム