ニックネーム:   パスワード:
| MyDoblogトップ | Doblogポータル | Doblogガイド | ユーザ登録 | 使い方 | よくある質問 | ツールバー | サポート |
いちカイにヤリ 投資世代(ロシア株、インド株、中国株、ブラジル株、ADR、BRICs)
Blog
[ 総Blog数:2336件 ] [ このMyDoblogをブックマークする ] [ RSS0.91   RSS1.0   RSS2.0 ] [ ATOM ]
2005/02/10のBlog
まとめて見ると:

①インドのデモクラシーは歴史があること
②インドはその歴史的経緯からアメリカやイギリスとは距離を置いていること
③ネール王朝は時として癒着などの問題をもつこと
④ソニア・ガンディーがイタリア生まれながら選挙に勝った理由はネール家の「殉教者」の伝統に根付いたカリスマ・パワーが背後にあること

さらに法律家出身のジャワハルラル・ネールがきっちりとした立憲政治の伝統を植えつけてますからインドの政治ならびに企業は法律とか手続きを大変重視します。そこらへんが中国やロシアと違う点ですね。

去年、インドの選挙で番狂わせがあったとき「こんなことなら共産党一党独裁の方が安心していられる」なんてコメントが聞かれましたが、それはたまたま我々中国株の投資家がまだそういう政治リスクの絡んだ問題に直面していないだけであって、軽薄なコメントだと思います。
ここで憶えておきたいのはパキスタンは独立直後から米国と親しかった点です。従って、パキスタンと戦争をおっぱじめたインドはアメリカを敵に回す危険があったのです。さらに、東パキスタン(つまりバングラデシュ)であまり派手にやるとすぐ上の中国からの介入を招く危険もあります。インデラ・ガンディーはソ連と仲良くすることでこのパワー・バランスを維持しました。

バングラデシュの誕生を助けたことでインデラは世界中から大変優れた政治家だと賞賛されましたが、息子のサンジェイに対しては甘く、サンジェイが自動車メーカー、マルチを創設したとき、政府の契約を与えるなどかなりひどい公私混同がありました。(サンジェイは後に自分でジェット機を操縦していて事故死しています)

インデラのもうひとりの息子はラジブですが、ラジブの方はサンジェイと違って秀才でケンブリッジに学んでいます。その時、ケンブリッジに語学研修に来ていたイタリア人のソニア・マイーノと恋に落ち、国際結婚しました。ソニアのお父さんは厳格なローマン・カトリックでムッソリーニの信奉者だったそうです。ソニアは全然、インドやネール家に対する知識ゼロでインドに来て、インデラの家に入ったわけですがこの嫁と姑はバッチリ意気投合し、関係は良好だったそうです。(インデラの食事を作ったりサリーを選ぶのはソニアの仕事だったそうです)

さて、インドとパキスタンはその後も仲が悪く、カシミールの領有を巡って幾度も衝突します。インデラは遊説先のカシミールで凶弾に倒れます。このとき、ソニアがインデラを連れて病院に駆け込んだのですが、ソニアのサリーは血みどろだったそうです。

インデラが暗殺されたのでコングレス党はインデラの息子で且つソニアの旦那であるラジブを推し、ラジブが議員となりますが、彼も後年、自爆テロに遭って暗殺されました。ソニアはそもそも全く政治的野心は無く、自分の夫や姑が次々暗殺されるのを見ていますから絶対政治には関わりたくないという意見でしたが、由緒正しいコングレス党が崩壊寸前までボロボロになるのを見て請われて政界に立ちました。勿論、ソニアはイタリア人でネールの血は流れていないのですが、ネール家に嫁ぎ、インデラに大変可愛がられ、インデラやラジブの選挙活動を陰から支えたという事でインド人にとっては「インデラの生まれ変わり」というくらいカリスマのある存在だと思います。

去年のインドの選挙でなぜコングレス党が勝ったか、ソニアはなぜ首相の地位を辞退したのかという背景はこれで大体、説明できたのではないでしょうか?。

この独立運動の過程でジャワハルラル・ネールは9回も投獄されています。ネールの娘はインデラ・ネールですが、彼女はしばしばお父さんやお母さんが投獄されるのを見ながら育ったそうです。彼女自身はオックスフォードで学んでいます。子供の頃からお父さんとマハトマ・ガンディーは家族同然の付き合いでしたから、当然、インデラもマハトマ・ガンディーとは大変、近い関係でした。また、お父さんの政党であるコングレス党の活動が日常の生活の大きな部分を占めていたと思われます。

さて、インドが独立する際、宗教の違うパキスタンは別の国として分離しました。この分裂を避けようとするマハトマ・ガンディーは極右ヒンズー教徒によって1948年に暗殺されています。ジャワハルラル・ネールはマハトマ・ガンディーの遺志をついでインドの首相になります。

インデラ・ネールはフェローゼ・ガンディー(マハトマ・ガンディーとは血縁関係は無い)と結婚し、名前がインデラ・ネール・ガンディーに変わりました(紛らわしいですね)。二人の間には男の子が二人生まれています。ラジブとサンジェイです。

インデラはお父さんのジャワハルラルが死んだ後、インドの首相として推されます。さて、インドとパキスタンの関係は分離直後は良好だったのですが、パキスタンがインドの東にある東パキスタン(ベンガル人中心で西パキスタンとは人種的に異なる)に圧政をしたため、東パキスタンから沢山の難民がカルカッタなどに流入しました。その数は数百万人にも上ったそうです。インドはそんな大変な数の難民を受け入れるのは無理ですからパキスタンに東パキスタンへの圧政を止めるよう要求、これがエスカレートしてインド・パキスタン戦争に発展します。インドは軍事力でパキスタンを圧倒した後、停戦を発表、東パキスタンはバングラデシュとして独立しました。
著名な投資家、マーク・ファーバーは「重要な問題なのに投資家の皆から無視されているような事柄は注意深く検討するに値する」と主張しています。

中国株、ロシア株などのエマージング・マーケットに投資する際、先ず無視してかからないといけないのが政治的リスクの問題でしょう。「そもそも政治的リスクを気にしていたら、投資なんて出来っこない」からです。そういう僕も普段はまさしくそういう発想から政治リスクにはあえて目をつぶります。

しかし、無視するからといってBRICsの政治リスクを全部同一だと見做すのはすこし怠けすぎだと思いますので、今日はインドの政治が中国とかロシアとは基本的に違うんだという部分をちょっと書いて見ようと思います。

先ず、インドですが中国やロシアと違い、ちゃんとしたデモクラシーがしっかり根付いています。インドにおけるデモクラシーの起点は1915年に遡ります。この年、マハトマ・ガンディーがインドでサティアグラハ(真理をつかむ)という非暴力運動を始めました。イギリスの植民地統治に抵抗する運動です。ガンディーはジャワハルラル・ネールを弟子として育て上げました。ジャワハルラル・ネールは政治家の息子でケンブリッジ大学を卒業した秀才です。帰国後は弁護士として裕福な暮らしをしていたのですが、ガンディーに感化されて政治に生涯を捧げる決意をしました。

第二次世界大戦で欧州各国の経済力が凋落し、イギリスも植民地経営が出来なくなりました。こうしてインドは1949年にようやく独立したのです。インドのデモクラシーが単に「上から与えられた」ものではなく30年以上にもわたる草の根的運動の後に獲得された点に注意する必要があります
いてっ!。だから優良株はショートするもんじゃない。

昨日、ブラジルの航空機メーカー、エンブレアー(ERJ)の株が急騰しました。インド政府が同社のスパイ機を購入すると発表したからです。今回の契約は「試しに」3機だけ購入というものですが、若し、満足するともっと注文が増えるかもしれません。

このスパイ機というのは今、防衛関連セクターで最もヒットしている商品カテゴリーなんです。アメリカの防衛株もこのスパイ機がドル箱ですし、先日紹介したロシアのイルクーツなんかも力を入れ始めています。それにしてもまさかブラジルのエンブレアーまでが食い込むとは思いませんでした。

このエンブレアー、いい会社ですよ。100人乗りくらいのジェット機を作っています。今、アメリカではジェットブルーとかサウスウエストとかのディスカウント航空会社が大流行ですが、近距離や小さい都市同士の連絡では大型ジェットだと効率悪いんですね。それでエンブレアーなんかの作っているリージョナル・ジェットがミニ・ブームになってます。最初は「ブラジルの作った飛行機なんて」と皆、バカにしていたのですが、今ではボーイングなんかも全然、かないません。

ライバルはカナダの航空機とスノー・モービルのメーカー、ボンバルディエなんですが、ここ数年でエンブレアーが追い抜きました。

それではなんでこんないい株を僕がショートしていたかというとエンブレアーの受注残がUSエアー(倒産している)とアメリカン航空に集中していて、若し、USエアーがちゃんとリストラクチャリングして出戻って来れないとバッサリ受注残を削らないといけないからです。ひと月ほど前、アメリカのデルタ航空が航空運賃を大幅に引き下げ、値引き競争に拍車が掛かったので「これでUSエアーも絶対駄目だろうな」とタカをくくっていました。

まさかスパイ機に撃墜されるとは、、、。

2005/02/09のBlog
[関連したBlog]

先日のブログで中国のCNPCユガンスクにUS$6Billionの「前渡し金」を渡した経緯を書きました。CNPCは結局、ユガンスクないしはその親会社であるロスネフチへの資本参加(つまり株式の取得)は出来なかったようです。その時点で僕はてっきりロシア側は株式の持ち合いには興味無いんだと思ったのですが、どうやら未だこのゲームは終わってないようです。

というのは今日になってONGCがいよいよユガンスクの15%株式を取得するという観測がインドのマスコミに流れたからです。でも、僕の考えではこのニュースは中国側をちょっと怒らせるんじゃないでしょうか?。折角、CNPCが無理してUS$6Billionも用立てしたのに、CNPCにはエクイティー・ステイク(株式)を与えず、その部分がONGCに行くのではONGCが「いいとこ取り」したことになります。

蛇足ですが、先日のCNPCとユガンスクのUS$6Billionのディール、欧米の銀行からは顰蹙を買っています。それは欧米の銀行がユガンスクの親会社ロスネフチに運転資金を融資した際、担保としてロスネフチの生産した石油が供出されているにも関わらず、CNPCが優先的(融資の世界ではこういうのをseniorと言います)にロスネフチ/ユガンスクの生産する石油を受ける取りきめを勝手に結んだからです。

ロシアが中国、インド、西側銀行団の三者を手玉に取った図ですね。
ロシア株の話題です。ロシアの消費セクターの成長をプレイするのに好適なのが携帯電話会社の株ですが、1月のサブスクライバー統計が出てきました。大変良い数字だと思います。

先ずロシア全体の普及率は54%(05年1月末)でした。1月の増加分は+2.7%ポイントで、去年の1月の増加分+1.2%ポイントより成長が加速しています。この分でゆくと、今年の年末までには市場予想の65%の普及率を上回る可能性が出てきました。

モスクワでの普及率は104%(05年1月末)でした。1月の増加分は+4.2%ポイントです。

地方での普及率は47.4%(05年1月末)でした。1月の増加分は+2.8%ポイントです。

各社の市場占有率はMBTが35.7%、VIPが34.8%、メガフォンが18.0%、その他が11.5%となっています。尚、新規加入者の増加率ではVIP、MBTの順で増えています。

ロシアの携帯電話市場は上記のように「皆が携帯を持っているから僕も買わないと不便だ」という所謂、ネットワーク効果がフルに作用し、駆け込み的にドサッと加入者が増える、英語で言うティッピング・ポイントに来ています。これは成長という面から見ると好ましい現象ですが、これから先の加入者は低所得者層ですからARPUが圧迫される可能性があるでしょう。それと、市場の飽和で今年の或る時点で成長率が急激に鈍化することは避けられません。目先は強気、でもいつでも逃げられる用意も必要でしょうね。
[関連したBlog]

以前に本ブログで中国の石油消費は2年周期で加速したり減速したりを繰り返すことを指摘しました。この計算でゆくと2005年は石油消費の成長がGDP成長を下回る年の筈です。昨日、一月の石油輸入の数字が発表になり、前年比-24.1%でした。前年比で石油輸入の数字がマイナスになったのは2002年6月以来のことです。

勿論、単月の数字はヴォラタイル(振幅が激しい)なので、この数字だけをみてとやかく言う気はありません。でもシノペックやCNPCの首脳が去年の年末に発表した2005年の需要成長予想(8%台)が急に現実味を帯びてきています。
[関連したBlog]

以前のブログで中国のドットコム株のヴァリュエーションが割安な事、目先は様々なネガティブ要因が重なって決算は苦しくなるだろう事を紹介しました。「当面は静観したい」というのが僕のスタンスでした。

案の定、これらの株の4Qの決算は大荒れです。一昨日はソーフー(SOHU)が悪い決算を出して一日で20%下げましたし、今日はシナ(SINA)が4Qの決算はなんとか格好を取り繕ったものの、1Qのガイダンスがドカンと下がった為、「総投げ」になりました。

しかし、、、です。各社とも必要以上に悲観的なガイダンスを出してきたことから、ひょっとするとここが当面の株価のボトムになるのかな?という気がしています。実際、ソーフーもシナも今日は大安寄りの後、ずっと買い直されて陽線を引いていますし、同じセクターのトム・オンライン(TOMO)リンクトーン(LTON)も下ひげをつけて反発しています。

ソーフーとシナの場合、1Qのガイダンスが低い理由として春節で広告収入が減ることを指摘していますが、これは一過性のもので理由になってない気がします。また、SMSの請求書プラットフォームの移行は各社とも1Q中には山を越えると思います。

さらに、同じドットコム株でもオンラインゲームを収益の柱としているシャンダ(SNDA)ネットイーズ(NETS)までが連れ安したのは全然理屈に叶ってません。事実、シャンダは先日、ぶっちぎりの好決算を発表したばかりです。

投資家のヒステリックなリアクションを見るにつけ、ちょっと味付け的に出動かけたいなぁという気がしてきます。
[関連したBlog]

以前、紹介したメキシコ株、アスール(ASR)、業績好調です。今日発表された1月の観光客数は前年比+13.7%でした。予想よりかなり高い数字です。好調の原因はアジアのリゾートが大津波の被害に遇ったので漁夫の利を得た為と思われます。今日の上げで新値更新になりました。明日以降、フォロー・スルーがあれば新波動入りが確認できると思います。
[ 02:48 ] [ マクロ・ストラテジー ]
[関連したBlog]

以前、ブログに「今の市場、どこにコンプレーセンシーがあるか?」というのを書きました。そこでは「巡航速度で安定的に景気が推移する」という前提が間違っているんじゃないか?という問題提起をしました。

このところ債券のマーケットではデュレーション・トレーディング(景気後退局面では長期債の方が短期債より値上がり率が大きいことを利用し、短期債売り、長期債買いという取引をすること)が話題になっています。これにより短期金利は上昇し、長期、特に30年の金利が下落しています。こういうのを「イールド・カーブのフラットニング」と呼び、これは景気後退の前兆です(そんな単純に断言すると債券のプロの人から反発されるかもしれませんが)。

僕のドタ勘では今回の利上げサイクルは以前のサイクルより低い短期金利水準でFEDが利上げの手を止めてしまうと思います。景気に関しては一段の下方リスクを想定しています。僕には誰が何と言おうと今の①先進国のフラットなイールド・カーブと②BDI指数が下向きであることは景気がもう一段高する時のパターンとは思えません。

壊れたレコードのように繰り返すとCVRD(RIO)、CSN(SID)、ブラスケム(BAK)、ダイヤモンド・オフショア(DO)、ティーケー・シッピング(TK)などのシクリカル株の株価は滑稽な程、割高だと思います。

日本の若者に人気のMMORPG、『ラグナロク・オンライン』のデベロッパー、グラビティー(GRVY)が今日、CSFB証券が主幹事でナスダックにIPOされました。この株、アメリカでは全然、人気ありませんし、話題になってません。

それもその筈、同社の売り上げの殆どはかわいいキャラクターが登場する『ラグナロク・オンライン』から上がっており、その殆どは日本、韓国、台湾、中国、タイ等のアジア諸国ですから。でも、オンライン・ゲームのファンの皆さんは『ラグナロク・オンライン』が大ブレイクしていることはよくご存知でしょうから、僕はつべこべ説明しません。数字です:

発行価格:US$13.5
今回発行株数:800万株
発行済み株式数:2800万株(修正F-1が提出されてない為、概算。)
会社に入るキャッシュ:US$87Million(同じく概算。)
04年1月から9月までの売上高:US$41Million (前年同期比+72%)
04年1月から9月までの純利益:US$18Million
PSR(概算):6.7倍
PER(概算):15倍

以上は未だ、シェア・カウント(発行済み株式数)などのデータが取れないのであくまでもバック・オブ・ザ・エンベロップの概算です。また、PSRとPERは04年の9ヶ月の数字を単純にアニュアライズしました。時価総額の約21%がキャッシュですからキャッシュ・アジャステッドのPERは12倍程度ですかね。「持ってけ泥棒!」の世界です。

上に書いたようにこの会社、ウォール街からは全く理解されていません。今日、上場初日に公募価格を割れたので、目先はコツンと来るまで下値を模索する展開でしょう。所謂、ブロークン・ディール(上場失敗)という奴です。ここは焦らず、じっくり引き付けてから出動したいものです。目安的には僕なら一週間くらいは待ちます。日足で寄り引け同時足が出たら出動態勢に入りたいと思います。いずれにせよ上場後15日目くらいで売り物が切れる筈です。あとはCSFBの推奨開始を控えて株価は出直るというのが定石。

それではキャタリスト(株価が上昇する触媒)は何か?という事ですが、『ラグナロク・オンライン』の日本でのパブリッシャー、ガンホーが今度ヘラクレスに上場する予定です。これが人気化すれば自ずとグラビティーにも注目が行くでしょう。それにしてもオンライン・ゲーム株が増えて、ファン(株の方)の僕としては嬉しい限りですね。


2005/02/08のBlog
[関連したBlog]

以前紹介したナムタイ(NTE)ですが、今日、決算を発表しています。売上高は+40%(yoy)のUS$153Million、市場予想はUS$132Million、EPSは24セント。2㌣のアップサイドでした。1Qのガイダンスも上方修正しています。

世界の携帯電話の売り上げ高は大して成長していないと思いますが、中身をよく見るとカメラ付き携帯電話がぐんぐんシェアを伸ばしているんですね。ナムタイはカメラ付き携帯電話を製作するとき必要なCMOSセンサーで圧倒的地位にあります。それから携帯やゲームボーイなどの小さな液晶パネルの周りの組み立てでも同社はメージャー・プレイヤーですね。ヴァリュエーション良し、ストーリー良しの申し分ない株。
2005/02/07のBlog
ユナイテッド・ワールド証券とかがロシア株を取引するようになれば是非買いたいローカル(現地)株がイルクーツですね。

この会社、ロシア最大の戦闘機のメーカーです。僕がなぜイルクーツに興味を覚えるかというと:

1.輸出競争力がある
2.収益のヴィジビリティーが大変高い
3.ヴァリュエーションが大変安い
4.欧米投資家の偏見がある

に集約されます。

先ず、輸出競争力については同社の主力モデル、Su30MKは大体、アメリカのFA-18などと比較されますが、パフォーマンスで上回っている上、値段が半額です。また、武器の購入をアメリカ一辺倒にするのはリスク分散の見地から好ましくないと考える国々も多く、或る一定のマーケット・セグメントは必ずロシアの業者にリザーブされていると考えるべきでしょう。しかも、ロシアのお客さんである旧社会主義圏の途上国とか産油国とかは今、国庫が潤っていますから、年々、防衛予算はうなぎ登りです。ロシアそのものの防衛予算も当然、急成長しています。

この好条件を反映して、イルクーツの受注残は向こう9年分くらいあります。これが如何に凄い数字かと言うと、例えばボーイングは向こう2年分のヴィジビリティーしかありません。他の航空防衛産業株もおしなべて2~3年程度です。

さらにイルクーツはPERで4倍で取引されています。ロシア株はカントリー・リスクがありますからPERが全般に安いとは言え、イルクーツの4倍というのは安すぎますね。でもアメリカの投資家は怖いもの知らずのヘッジファンドでさえ、「石油株や携帯電話ならともかく、冷戦時代のイメージがあるから防衛関連だけはちょっとねぇ、、、」と二の足踏む投資家が大半です。

一方、イルクーツの会社側は「グローバルな優良企業になりたい」という夢があり、去年の暮れにとりあえずレベル1ADRプログラムも開設しました。(レベル1はNYSEやNASDAQ上場ではありませんから日本からは買えないと思います。)

それからロシアの防衛産業というのはアメリカの防衛産業に比べて零細企業が乱立しており、コンソリデーションの余地があります。実際、イルクーツは今業績の悪いミグを吸収する方向で話が動いているようです。アメリカでは1990年代初めと2000年頃に防衛産業のコンソリデーションがあり、同セクターが人気化しました。ロシアでも同様のことが起る可能性が高いです。



個人海外旅行が普及すると先ず、昔の「地球の歩き方」のような、ユーザー・フィードバックに基づいたガイドブックが出来ます。「ロンドン郊外のこの安宿がお買い得!」とか、「ハノイのどのレストランが美味しい」とかという情報は通り一遍のガイドブックより個人の体験談の方が情報が新しかったりします。

株の世界も全く同じ。要は世界の株の中から「マイブーム」になるような銘柄を見つければいい、ただそれだけの事です。
「個人では機関投資家より情報力で負けるのではないか?」という意見はこのブログでもしばしば聞くコメントですが、僕は必ずしもそうは思いません。機関投資家が使っているブルームバーグ端末にしか載ってなくて、インターネットでは取れない情報というのはほんの少ししかありません。逆にブルームバーグに載ってなくて、インターネットで取れる大事な情報というのは山ほどあります。

因みに僕がこのブログで書いている情報の殆どはインターネットで取れる公開情報です。このブログは機関投資家の人も沢山読んでいますけど、僕の情報がブルームバーグで取れる情報より遅れていると思うなら、そもそも僕のブログなんて読まないでしょうね。

つまり、個人投資家と機関投資家は全く同じ土俵に立って勝負出来る時代になったという事です。強いて言えば、僕は機関投資家の人に同情します。なぜなら彼らは運用する資金のサイズが大きいですからアジアの小さい市場などでは「池の中の鯨」になってしまい、機動的に動けないからです。さらにやれ稟議だの投資マンデートと違うだの、いろいろなレッドテープ(お役所仕事)があります。そういう一切の制約が個人には無いのです。
一方、アジア株は昔は受け渡しのコストが高いなどの理由から取引手数料がバカ高かったんですね。従って、小額で投資するのは全然、割に合わなかったのですが、今では世の中完全に逆転して、取引コストや売買単位、利益機会などを総合的に考えると、むしろ中国株やタイ株の方が日本株より効率よく運用できると思います。

勿論、言葉の問題は存在するわけですが、少なくとも口座開設などについては例えば「アジアKABU」のホームページのように便利なアドバイスをするサイトが出てきていますからかなりの部分、これで助かる気がします。それに海外に個人旅行する場合だって言葉の問題はあるわけで、投資をするときの不都合も考えようによっては個人旅行と同程度と言えなくは無いと思います。

さて、投資のリターンというのは長い目で見ればGDP成長と株式市場の期待収益率(エクスペクテッド・レート・オブ・リターン)は大体、相関しますから、長期低成長が確定的である日本と長期高度成長が確定的であるBRICsなどとの比較では後者の方がいいに決まっているわけで、「投資の海外旅行」に簡単に行けるのに行かないのはその人の財力の問題ではなく、趣味、考え方の問題なのです。

ユナイテッド・ワールド証券とか内藤証券とかの、海外株に力を入れている証券会社はそのへんのところを良く理解している連中でしょう。逆に10年1日のように旧態依然とした営業を続けるDとかNとかの証券会社は既に世の中、海外旅行ブームになっているのに「国内温泉慰安旅行」を売り続ける旅行会社みたいなもんです。

(ま、たまには温泉もいいけどね。)
白黒テレビの時代に「兼高かおる世界の旅」という番組があって世界のいろいろな文化や暮らしを紹介していました。パンアメリカン航空がスポンサーで優雅なジェット機の姿がCMに流れていたのを思い出します。

僕は田舎育ちで家も特に裕福ではなかったですから「僕は一生、ジェット機に乗って海外旅行するなんてことはないんだろうな。」と子供ながらに思ったものです。でも僕のイマジネーションは全く不足していましたね。海外旅行の大衆化で誰でもカンタンに海外に旅行出来る時代が来ることが予見できなかったわけです。

さて、今、グローバル・インベスティング(国際投資)を考えたとき、全く同じエコノミクス(経済原理)が働いて個人で世界に投資することの垣根がぐんぐん下がっているのを感じます。インターネットの発達、ディスカウント・ブローカーの登場等がどれ程この垣根を下げたかという事を想う時、感慨深いものがあります。

僕が国際投資の世界に入ったのは1980年代の後半で、或るイギリスのマーチャント・バンクに就職したのがきっかけです。その会社は東京で機関投資家向けに世界の最も沢山の市場をカバーしているということを売り物にしていました。その営業の仕方として最も重視されていたサービスは毎朝、前日に世界のマーケットで起ったことをロイターやダウ・ジョーンズの記事を二行くらいに要約して、各市場20銘柄程度の代表的銘柄の引け値を入れた手書きのレポートをお客さんにファックスすることでした。たったこれだけで機関投資家から株の注文が貰えた時代だったんです。
タイの「角栄」、ことタクシン・シナワトラ首相のタイ・ラク・タイ党が週末の選挙で予想通り圧勝しました。「相場は知ったら、しまい」ですから、目先はこれで好材料が出尽くしたことになり、軟調な相場展開を僕は予想します。このところ外人買いも息つく暇もなく継続してきました。そろそろ買い疲れてくる頃でしょう。なんと言っても「お役人投資家」カルパースがタイ市場を投資適格国と認定したのが「キス・オブ・デス(死の接吻)」ですね。

でも、読者の方で未だタイに証券口座を開いていない人が居れば、この機会に口座を開けにゆくといいと思いますよ。なぜならタイのストーリーは未だ始まったばかりだからです。相場で言うと2合目くらいですかね。

僕(40台半ば)より上の世代の方はよく判ると思いますが、田中角栄が「憎まれっ子世にはばかる」で頑張っていた頃の日本というのはなにをやっても上手く行く、自信とプライドに満ちた時代でした。個性とか多元的価値観とかゆとりとかを語る前に、ゼニ、ゼニ、ゼニ、の世界だった気がします。今のタイがそういうノリになっています。コンシュマーリズムが開花し、衣食足って国民の文化程度も底上げ現象が起きています。

勿論、エコノミック・アニマルになることだけが幸せを掴む途でないことは僕も知っています。でも僕は今の日本のように「円周率を3.1415と憶えるのは詰め込み教育過ぎるからやめよう!」なんてmisguidedな議論が真剣に討議されるような国の株には絶対、投資したくないと感じます。今、世界を見回すと、もっと一生懸命頑張っている国なんて掃いて捨てるほどあります。僕のお金はそういうハングリー精神のある国に持ってゆきたいです。国民の目が輝いている国に投資したいものです。

タイに話を戻すと僕の指摘した宅建業者の株はどれも爆騰しています(まだまだ買いですね)。次にアップサイドのレバレッジを持つセクターは証券株なんです。タイの証券界は1980年代前半の日本の証券界と似ています。朝早く証券会社の店頭にいくとお弁当持参のおばあちゃんとかがスクリーンの前に陣取って赤鉛筆で値紙に記し付けたりしています。このムンムンとした熱気!。バブルの頃に日本株で相場を取った読者の人で、「上げ相場に強い」タイプの人ならタイでも成功すると思います。ノリは一緒ですから。

銘柄的には:
KGI証券(KGI-R):個人投資家中心。オペレーティング・レバレッジが高い。
キム・イング証券(KEST-R):比較的新しい上場。大手。
TISCO(TISCO-R):総合金融サービス。値動きは証券株よりマイルド。
2005/02/06のBlog
イラクの選挙の続報ですが、新たに少数派となったスンニ派は憲法制定プロセスをボイコットするという当初のスタンスを180度変更し、このプロセスにポジティブな関与をしてゆきたいという意思を表明しました。

周辺各国のうちの少なからぬ国のリーダーがこころの底では「イラクが分裂するといいのにな」と思っていたと思います。なぜならサウジやクウェートには民主主義は存在しないからです。かれらにあるのはフィーフダム(首長制)です。しかも、以前のブログに書いたように、これらの国は海外からのゲスト・ワーカーにサービス産業の殆どの部分を依存しています。ゲスト・ワーカーとは言え、何年も、場合によっては何十年も住み着いている人も居るわけですからかれらに基本的人権が無いのはおかしいという議論が出る危険性が出てきます。

さらにこれは書きにくいことなんですが、欧米における、「サウジやクウェートは進んでいる」というイメージとは裏腹に、実はそれらの国の民度は低いのではないか?と僕は思います。逆にイランなどは50年前には民主主義を実行していましたし、フランス革命やボルシェビキ革命に比較される民衆の自由獲得の戦い(イラン革命)をすでにこなしています。また、文学とかサイエンスのレベルも昔から高水準だったことはイスファハンあたりを観光すれば一目瞭然ですね。

つまり、去年までのわれわれ西側の投資家の認識では、中東各国の安定している順として:

1.サウジアラビア
2.クウェート
3.UAE

などが上位に来ていたと思いますが、デモクラシーという要素が現実に加わった瞬間にディクテーターシップの危うさが浮き彫りになる一方、草の根のレベルでの民度が勝負になるという逆転現象が起きているわけです。この新しい体制では:

1.イラク
2.イラン
3.リビア

などの中から旧グループより遥かに安定したアメリカのパートナーに成り得る国が出てくる可能性があります。

(因みにイランでナンバー3の地位に居た政治家が勇退して自由にイランの政治を語るブログを立ち上げたんだそうです。はじめは閣僚のおどけた写真をカメラ付き携帯で撮ったのを仲間うちでシェアするためにブログをはじめたらしいのですが、それがイランの未来を語るフォーラムと化しているそうです。)

最後にイスラエルとパレスチナも雪解けを迎えています。はやりPLOのアラファト議長が死んで、新しい世代になったことが大きかったのではないでしょうか?。兎に角、中東のイベント・リスクは格段に下がっています。過去最低と言っても差し支えないでしょう。逆にビジネス・チャンスは格段に拡大しています。

これで最後のフロンティアはアフリカだけになりました。イギリスがこの最後のフロンティアで主導権を握ろうと頑張っている理由がわかるような気がします。
[関連したBlog]

以前のブログでゴールドは「掛け捨て保険」みたいなもんだと書きましたが、今週は金鉱株ファンの皆さんにはきつい週になりそうです。

先ず、ドルがしっかりしている事。金価格はドルと逆相関しますからこれはベア材料。

次に短期金利が上昇していること。これは金利のつかないゴールドを持つ不利が強調されるという意味でベア材料。

最後にIMFがアフリカの最貧国の債務帳消しのためにゴールドのリザーブを取り崩してはどうか?という提案がG7でさなれたことです。驚くのはカナダとか南アフリカなどの産金国もこの案にOKしているという点ですね。今のところはアメリカが反対しているのですぐには実現しないでしょうがなにせマーケットが小さいので$20Billionを超えるリザーブのうち、ほんのUS$1Billion程度が市場に出るだけでも金価格に与えるダメージは大きい気がします。

今、アメリカでは日本のマンガが大ブレイクしています。

うちの近所のウォールデンズとかボーダーズとかにゆくと日本のマンガのコーナーがどんどん増設されています。去年の全米のマンガの売り上げはUS$150Millionで、書籍のジャンルで最も急成長したカテゴリーなんだそうです。

日本のマンガは当然、右から左に読んでゆくのですが、アメリカで最初にマンガが紹介されたとき、他のアメリカの書籍が全てそうであるように左から右に読むように版を組み直して発売したところ、全然、売れ