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はじまりはブラックミュージック
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2008/02/21のBlog
今年も二ヶ月過ぎようかとしているのに、昨年のまとめをするのもおこがましく、しかも取り上げるアルバムが「2007年」ならではの物でもないとなると些か気が引けます。まあ、しかし内容は間違いありません。却って新録でないだけに、私のBack to Basics意識に油を注いだ格好となった3枚です。

【第7位】シスター・ロゼッタ・サープ『ザ・ゴスペル・オブ・ブルース』

シスター・ロゼッタは嘗ては散々聴いた人で、CDでは持ってなかったので出会いを素直に喜び購入です。ゴスペル界から白眼視されたともいわれる、自由奔放なギターとエンターテイナー振り。しかし、隠し切れないゴスペル伝道者としてのド迫力。パワー有り、艶っぽさ有り、痛快さ有り・・・彼女の前ではひれ伏すしかないのです。Amen!

♪動画
【第6位】ザ・ウィスパーズ『30th・アニヴァーサリー・アンソロジー・アルバム』

94年に編集された2枚組アルバム。インディー・レーベル時代の物から最近の物まで彼らの変遷が覗える好盤です。どこかで見掛けたら是非どうぞ。ただ単に「記録」ではなく彼らの歌に対する信念と、時代に寄り添うセンスを感じ取る事ができます。だてに長く続いてないね。

♪動画

【第5位】トゥルーディー・リン『ファースト・レディー・オブ・ソウル』

こちらも<マラコ>系<イチバン>レーベルの作品をセレクトしたもの。もうこれは完全に私の好みとしか言いようが無いです。ブルーズン・ソウルは止められません。彼女の歌を聴くと、小手先だけで歌っている歌手が恥ずかしくなります。
2008/02/17のBlog
[ 17:20 ] [ リズム&ブルース・ジャンプ ]
YouTubeをウロウロしていたらこんなの見つけました。ソウルのパイオニアの一人ハーヴェイ・フークアと<チェス>ソウル界の女傑(の一人)エッタ・ジェイムスのデュエット曲です。ハーヴェイはドゥーワップ出身の甘い声で、エッタのストレートな歌声に上手く絡んでいます。

さて、この曲「アイ・ラブ・ユー・ソー」で60年録音という情報を得てアルバムを調べてみたら『アット・ラスト』というアルバムの11曲目「マイ・ハート・クライズ」と同じ曲ですよね?どちらが正式の曲名なのか両方使っていたのか不勉強で分かりませんが、他のデュエット曲と並んで素晴らしい仕上がりではあります。アルバム1枚できるほどの曲数は録音してなかったんですかね?

♪こちらはどこかのハーヴェイさんとエッタさん
[ 16:35 ] [ カバー・ストーリー ]
メアリー・J・ブライジの新作『グロウイング・ペインズ』の日本盤に「UK & 日本のみのボーナス・トラック」として懐かしやトッド・ラングレンの「ハロー、イッツ・ミー」が入っています。

ソウル・ミュージックのホーン・セクションというより、ジャズ~ブラス・ロックの感覚で鳴らすホーンズをバックに、ゆったり目で語るように歌い、オリジナルとはまた違う音世界に仕立て、さすがです。

私がトッド・ラングレンを知ったのは大学の時。ストーンズかパンク/ニューウェイヴ系しか聴いてなかった私に、友達が「これ買ってよ。内容は間違いないから」といって薦めたのがキッカケでした。本来2枚組み(CDでも)の『サムシング/エニシング』(72年)を1枚に纏めた日本盤でした。ジャケがオリジナルと違いケバイ化粧をしたトッドでしたが、インパクトはこちらが大でしょう。

メイクはきつくても音楽は非常に柔らかく聴きやすくて、お気に入りの一枚となりました。特に「ハロー、イッツ・ミー」は印象深い曲でした。時々美メロ系をさりげなくカバーするメアリーらしいセレクトだと思います。キャロル・キングやジェイムス・テイラー辺りと同様に、この辺りの「陽だまりのような暖かさを持った曲」は黒人でもよく取り上げられているようです。今回調べてみたらアイズリー・ブラザース(74年)とグルーヴ・セオリー(95年)が見つかりました。

♪十分予想できる曲調

♪艶っぽいソウル・バラードに変化

♪おまけにジョン・レジェンドのカバー。アーヴァンに仕上がってます

因みにこの曲はトッドが以前所属していたNazzというグループのヴァージョンでも有りました。これも素朴で好いですね。
最後まで聴いてませんのでご了承下さい。2枚目となる本作は、以前に比べてヒップホップ的かなあと思って聴き進めたら、中盤辺りはマーヴィン・ゲイ的グルーヴが際立ち、前作の延長線上の音世界も保っているようです。

1枚目は何気なく試聴して気に入り購入しました。キャッチーなメロはないけど独特のグルーヴ感が面白く、こういうのが“ネオ・ソウル”かなと、自分勝手に解釈していました。“観念的”な感じもしましたが、グルーヴがシッカリしているので、乗りは身体に沁み込みます。

本盤は冒頭にも書きましたが、よりヒップホップの要素を強く感じます。ある意味前作に比べて聴きやすいかも知れません。しかし彼らしさは失われておらず、ブラックネスもふんだんに感じます。より多彩になったといえば良いでしょうか?

「ネオ・ソウル」については今いち把握できてませんが、当アルバム自体がオリジナリティーに溢れた好盤であるのは、私も胸を張って言えます。

♪サンプル

♪マイスペース

♪ユーチューブ
2008/02/16のBlog
[ 17:05 ] [ 本・映画・TV等 ]
敢えて田村クンと呼ばせて頂きます。田村クンは、中学生の時に一家離散し、父親が失踪(母親は小学生の時に死別)。一緒に住もうと言う兄姉に「友達の家に世話になるから」と言って、実際は公園に一人で住んでいました。その経験からのタイトルです。

“ホームレス”時代の話が中心かと思いきや、それは序章に過ぎませんでした。この辺りまでは、文章の濃度が薄く、マンガの吹き出しを羅列したような感じです。それでもテンポが良ければまだしも、たまに畏まった表現をしたりするので、却ってバランスが崩れ、読んでいて閉口気味でした。

ところが高校生時代を迎え、俄然佳境に入ってきます。まるで彼の成長に合わせるかのように、文章も余分な装飾を脱ぎ捨て、平易な言葉ながら、よく練られたキャッチコピーのように頭の中にポンポンと入ってきます。恐らく彼が一番強調したい所がここに有るから気持ちがグッと入ったんじゃないかと思います・・・その大きなヤマを過ぎたら、ギャグにも余裕が出て面白さと人情味を感じながら終焉を迎えます。

中学生の時は「無我夢中」といった感じで、(孤独感も人情も食事の有り難みも一般的中学生よりも感じたでしょうが)自分の身に起きた事をゆっくりと考える余裕がなかったようです。周りの厚意に支えられ、兄姉とアパートで暮らす事になり、布団で眠れる生活を取り戻した時、やっとホームレス時代に思いを巡らします。

母親と死別した時幼かった田村クンは、どこかで母が生きているような気がしていました。しかし、自分達の生活に親身になってくれた方が亡くなった時、自分の母親もこの世にはいないんだと自覚出来たのです。すると、自分の15歳までの体験を振り返り、この先生きていてもどうしようもないんじゃないか、優しかった母親の下に逝った方が良いんじゃないかとマイナス思考になります。兄姉の叱咤激励や協力の結果、高校に進学し、クラスでも冗談を言ったりして明るく振る舞っていたのですが、暗い思いは拭い去れず、学校にも、行ったり行かなかったりの生活になります。

そんな田村クンを変えたのは担任の先生でした。40代の女性で、ユニークな考えの持ち主です。自分は生徒と同じレベルの人間だからと「先生」と呼ばせません。他の教職員からも浮いた存在でした。田村クンの話を聞いた時も、偶々二人きりになったので自然と近付き、自分の悩みを話し出す始末。こんな俺にも相談を持ち掛ける人間が居るんだと感激し、彼は自分の胸の内を語ります。「先生」は驚き、簡単には返事出来ないと、一度帰宅し、手紙をしたためました。その真摯な態度が田村クンの心を動かし、世の中に不必要な人間などいない、皆何らかの形で繋がっているし、生きている意味が有るんだ・・・といったポジティブというか、ストレートだけどディープな考えに至ったのです。

ふと気が付いたんですが、タイトルの“ホームレス”って、単に家が無いという意味だけではなく、心の拠り所を失った状態にも当てはまると思います。特に感情が急速に発達する中高生なら、田村クンのような経験をしなくても、自信の喪失や将来に対する不安、生きていく事の手詰まり感等少なからず感じると思います。田村クンが夜の公園の遊具の中で感じた深い孤独は、境遇は違っても誰しも一度は感じる・感じなければならない心の動きだと思います。

田村クンは、“感情的ホームレス”中高生を意識していなかったと思いますが、彼の思い(人各々に存在意義があり他人の助けになっているし、他人から助けられている)は読者には通じると思います・・・そう信じたいです。是非中高生の皆さんに先ず読んで欲しい一作。
2008/02/11のBlog
[ 16:19 ] [ 現代R&B・ヒップホップ系 ]
タワーに寄る事が出来たので、とりあえず欲しかった2枚をゲット。ここの所旧い音楽寄りの耳になってたので、久し振りに現代R&Bを買い求めました。二人とも全く音を聴かずに買っても間違いなく気に入る人です。

●ジャヒーム『ザ・メイキング・オブ・ア・マン』・・・今聴きながら書いてますが、とても落ち着いた出来。「オールドソウル」と「ヒップホップ」の狭間を揺らいでいるような感触があります。メリハリを付け過ぎず、トロトロに成り過ぎず、しなやかでいながらヤワじゃない。アスリートの美しさにも似たアーティストです。

♪プロフィール

♪サイト

♪アトランティック
●メアリー・J・ブライジ『グロウイング・ペインズ』・・・試聴した感じでは逞しさを増した感じというか、トラック、ヴォーカル共彼女らしさを繋ぎながら確実に進化している「一人・変わりゆく変わらぬもの状態」です。メアリーから教わるものは毎度ながら大きい。

♪サンプルとプロフィール

♪サイト

♪@ローリング・ストーン
2008/02/03のBlog
[ 16:17 ] [ はじブラ流 ]
精神科医で大学の先生もやっておられる香山リカさんの話。学生に尾崎豊のビデオを観せると、「熱すぎる」と敬遠するらしいです。今風に言うと「うざい」んでしょうか?

私は尾崎ファンではないですが、とても感情を込めて歌う歌手なのは分かります。いかにも中学生~ヤングアダルト層が抱きそうな気持ちを代弁し、聴く者に伝わりやすい言葉と音楽で提示しています。こういうのは時代とは関係なくヤング層に受け入れられるんじゃないかと思ってました。胸の中のモヤモヤや人を好きになる事の苦しさをストレートに歌い上げる姿勢は普遍的に共感できると思ってました。

最近の若い人は(勿論十把一絡げにはしませんが)意見を屈折させて表現する姿勢も感じられるので、本当は尾崎に共感できても「これ熱すぎ」とか言ってあえて気持ちを寄せない部分は有るのかも知れません。

青春の頃は苦しみや穢れを敏感に受け止める時期だと思います。今考えると大した事でなくても深く苦悩する時代です。苦悩しなけりゃダメだと思うんです。

てな事を正面切って言うのも「うざい」んでしょうね・・・今が良けりゃあ、自分が好けりゃあ良いじゃんといった所でしょうか?

せめて尾崎を聴いて擬似的に苦悩するとか・・・あ、やっぱりダメですか。だとしたらブルースなんて絶対ダメじゃん。
2008/02/02のBlog
[ 15:57 ] [ ブルース ]
昨年<ラウンダー>から発売されていたハウリン・ウルフのライブ!DVDが3月<Pヴァイン>からリリース予定です。動くウルフはYouTubeなどでも観れますが、ステージは世に出てませんでした(と思います)。

今回のものは1970年に開催された第一回『Washington D.C. Blues Festival』の映像。9曲ではありますが、ウルフのステージングが観れるという事で大変楽しみです。昔から噂で聴いていた所では、とにかくサービス精神旺盛で演奏もホットならパフォーマンスもホットで、「スプーンフル」という曲では(今回の物には未収録)大きなスプーンを抱えてステージを駆け回ったりしていたそうです。「オー・レッド」とかジャンプ・ブルース的曲も味があるだけに、大衆密着型のお笑いにも似たエンターテインメント精神にも満ち溢れているブルースマンです。今回のライブ盤でもいきなり四つん這いで登場するらしいです。さすがは「這うりん・ウルフ」←こらこら!

ジャケットの立ち姿も何となく出川の哲っちゃんを連想するなあ・・・確かに内容は、ヤバイよヤバイよ。
正月休みで手に入れたアルバムご紹介は今回がラスト。

●ルーズヴェルト・サイクス『ゴールド・マイン』

<デルマーク>92年発。但しオリジナルは『イン・ヨーロッパ』として66年にリリースされたものです。60年代後半ヨーロッパ録音のブルースというと何となく敬遠しているのですが、彼のブルース・ピアノのテクニックが存分に発揮された一枚です。右のスピーカーからピアノ、左からヴォーカルと分かれているので、ちょっと聴きにくい感もありますが、ピアノ・ブルースの何たるかはシッカリと伝わってきます。特に時間の長い曲は、ブルースネスを失わないまま、演奏の展開も微妙に変化して「さすが」と唸らざるを得ません。

しかし、ルーズヴェルト・サイクスを初めて買う人が選ぶ一枚とも言い切れません。どうせなら<ドキュメント>辺りの旧い録音からスタートして頂きたい気がします。ブルースピアノに慣れてからこの本盤という流れが良いかなとも思うからです。
それか、<Pヴァイン>が編集したサイクスも含んだ編集盤『ブルース・ピアノオージー』辺りが“入門編”として宜しいかと思います。そしていつかは<ブルーバード>のビッグ・メイシオ辺りにドップリとお浸かりなさいませ・・・どちらかというと添え物的印象が強いブルース・ピアノも中々味わい深いものが有りますよ。
2008/01/31のBlog
[ 23:59 ] [ 掲示板 ]
♪「はじブラ」とは・・・「ブラックミュージック」を軸に音楽についてあーだこーだと考えているブログです。決してマニアックでは有りませんので気軽に遊んでやって下さい。どうぞご遠慮なく、ご意見等有りましたらこちらにコメントして下さい。

♪「はじブラ」のデザインはbooさんから頂いてます。

♪タイトル部分のデザインはOkadaさんに創って頂きました。

♪文中、色が変わっている部分はクリックできます。

♪皆さん、明けましておめでとうございます。熊本もこの正月は寒い日々で、皆さんの所に新年の挨拶などに回っていると新しい年に変わった実感が出てきます。今年の「はじブラ」はゆっくりじっくり取り組んで行こうかと思っています。どうぞ2008年も宜しくお願いします。

♪今月のリリース。マンハッタンズ86年発表の『バック・トゥー・ベイシックス』。ジェラルド・アルストン在籍の最後のアルバム、ボビー・ウォーマックのプロデュース。86年とは思えぬ「オールドソウル」な作品かと思います。

♪mixiにもいます。同じ名前でうろついてます。

♪tessさん主催の「ホテル・ニューハンプシャー・じゃぱん」にお店を出しています。
リンク先から入り、ジャンルの「音楽レストラン・ブラック&ブルー」へお越しください。

♪表記基準・・・アーティスト名・曲名は基本的にカタカナ表記です。データ中心の場合は英語表記を使ってますけど。もし、検索される場合はカタカナが良いかも知れません。文中でアルバムは『』、曲名は「」、レーベル等は<>で囲みます。基本的に採り上げるのはCDで、LP等の場合は特記しますが、何しろ旧い音楽が多いので、気配りが及ばない場合があるかも知れません。あらかじめご了承下さい。

♪「はじブラ」を読み解くキーワード・・・●セルフ・プロデュース能力 ●コール&レスポンスもしくはインタープレイ ●変わりゆく変わらぬもの ●人を聴く ●オールドスクール ●シンコペーション ●エンターテイナー ●大衆の目線 ●せつない気持ち ●モノサシ