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はじまりはブラックミュージック
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2008/01/31のBlog
昨年リリースされていたのは知っていました。かつてはよく聴いていたバンドだけに、懐かしい思いでヘッドフォンを手にしました。

「グッド・タイムス、バッド・タイムス」「コミュニケイション・ブレイクダウン」と聴き進めると、ロックンロール曲だけ聴きたくなり、途中飛ばしながら「胸いっぱいの愛を」「ロックンロール」「ブラック・ドッグ」等堪能しました。

ツェッペリンでは特にジミー・ペイジとジョン・ボーナムが好きなので、ギター・リフとドラムの絡みに耳がいく事が多いです。

ジミー・ペイジは勿論リフ中心のギタリストではなく、例えば「コミュニケイション・ブレイクダウン」の残り1分ぐらいからの鋭い切り込みと、めくるめくフレーズに彼の真骨頂を見る人も多いと思います。

しかしリフ展開も非常に味が有り、チャック・ベリーが持っていた“粋”な感覚にも繋がるスタイリッシュなギタープレイだと思います。パンキッシュなリフでも野卑にはならず余裕を感じるのです。明晰さを備えたギター・プレイとも言えるかなと思います。

比類なきテクニックの持ち主で有る事は言うまでもないですが、つくづくギターの“音”に対する拘りを持っているアーティストだなあと思います。ギターに限らずバンドサウンド全体の構築にも並々ならぬセンスを持つ人です。今回のベスト盤もジミー・ペイジの全面的プロデュースで出来上がっています。

勿論ジミー・ペイジ一人のおかげでツェッペリンサウンドが成り立っている訳ではないです。強烈なボディーブローのようなジョン・ボーナムのドラムと、軽快なジャブを繰り出すジョン=ポール・ジョーンズのベースに、華麗なフットワークのギターが彩り、ロバート・プラントのカン高いヴォーカルが止めを刺す・・・各々の役柄が活かされた、鉄壁のパターンを持つバンドだと思います。

LPで散々聴いた曲をCDで聴くと、色々な音が聴こえ過ぎて違和感を感じる事も有るんですが、本アルバムは、ジミー・ペイジの心配りに改めて気が付いた部分も有り、ヘッドフォンが苦手な私も、素直に音量を上げてしまいました。バス・ドラムの音が、ドドッ、ドドッと心臓の拍動音のように聴こえ、彼らの体温まで伝わってくる気がしました。
※アーメット・アーティガンの追悼コンサートで、レッド・ツェッペリンはリユニオンを果たしました。故人のジョン・ボーナムの代わりを努めたのは、息子のジェイソン・ボーナム。御年41歳で父親の年齢を9つ上回っています。短いニュース映像しか観ていませんが、過去の完成度の高い演奏と比べる前に、嬉々としてプレイしているメンバーの姿が印象に残り、これはこれで良かったなあと思った次第でした。

著者は先ず「スウィート・ソウル」の定義に関して釘を刺します。ゴスペルに根差していて、南部を発祥とする「サザン・ソウル」でなければならない、モータウンなどもっての外、という観点です。

又、これは著者の言ではないですが、「スウィート」というと、お菓子の「スイーツ」から連想されるように“甘々”な物(ただ甘いだけの存在)と勘違いされる可能性が有りますが、ソウルに於ける「スウィート」は通常「ピュア」に近い感覚で捉えられています。雑な表現ですが、「本物のソウル」と解して間違いないでしょう。これも著者のスタンスを補足する「定義」になるかと思います。

確かにこの本の中には、「ソウル」にまつわるリアルでディープなシンガーやミュージシャン、コンポーザー、プロデューサー、レーベル・オーナー達が続々と登場します。全員が心底ソウル通で真面目な人物とは言えませんが、それぞれの“立場”に於ける熱い想いは十二分に伝わってきます。関係者へのインタビューから導き出される事実(想い)と著者の確かな姿勢に基づく考察が、ソウルが誕生し漆黒の輝きを見せていた時代と“南部”の姿を、活写しているからこそです。

著者の考えの範囲が明確化されていると書くと、頑固で堅苦しい印象を受けがちですが、読み物として十分面白い作品です。ただソウル・ミュージックに対する嗜好が有る人の方が楽しめるのも事実です。特に興味を持ち始めている人には、格好のバイブルになる事間違いなし。巻末のCD&重要曲紹介も、データの提供に終わらず、親身になって、聴くべきアルバムを教えてくれている姿勢が見えます。

或る意味物事の定義というのは、なるべく範囲(限界)を明確にした方が理解しやすいし、自分に合う合わないの判断も付けやすいんでしようね。

一通り聴いているソウルファンの方には音盤だけでしか知らなかったアーティストの人間的側面が覗け、一層深みにはまる事請け合いです。

サム・クックとJ・W・アレクサンダーの“ソウル”な結び付き、ジェイムス・ブラウンとソロモン・バーク(2人のキング)、スタックスの創設者姉弟から実権が移り変わるさま、ブッカー・T&ジ・MGズの役割、初期のフェイムと、それに背を向けながらも同じ道を進むリック・ホール、「黒人音楽に対する愛情」という軸がぶれないダン・ペン、ゴールドワックス(O・V・ライトとジェイムス・カーの悲哀)、アル・グリーンと新時代を見抜いたウィリー・ミッチェル、オーティス・レディングとキング牧師の死がメンフィスにもたらしたもの・・・或る者は真剣に音楽を愛し、或る者はビジネスでの成功を企み、或る者はスターの重みに耐え切れず、或る者は成功を前に運が尽きる・・・「スウィート・ソウル」とアメリカ南部という世界の中で展開される、極めて人間的な物語です。
2008/01/27のBlog
[ 21:00 ] [ Life is... ]
冒険心が計算を上回ったのか、とにかく彼女は走り出した。

自分らしく走ることを選び、他のランナーに背を向ける。

決めたペースを確認しながら、彼女らしいフォームと表情でひたすら孤独に走る。気持ちの中にはたくさんの仲間がいただろう。たくさんの想いが溢れただろう・・・。

峠は気になっていたに違いない。それでも彼女は乗り越えようと走り続けた。爆走ではない、逞しく美しい走り。

やがて静かに遅れ始める。ただ冒険心は失わなかったはず。たくさんの想いも途絶えなかったはず。

巧みなランナーが隣をすり抜けても横を見なかった。彼女は真っ直ぐに前を見つめ冒険を止めなかった。走り続けていたが次々にたくさんのランナーが彼女に背を向け始めた。

栄光の勝利者が讃えられていた頃、彼女は沿道を走る子供達と変わらない速度になった。やがて彼女の足は何回ももつれる。立ち上がる度に彼女は笑っていた。恥と誇り、相反する物を同時に見た気がする。それでも彼女は冒険を止めなかった。

我々が観たものはマラソンではない。2時間40分、19位という数字ではない。人間の、美しい汗まみれの生き方を突きつけられたのだ。
北海道では-36℃の日も有ったそうで、それに比べれば、熊本の-2℃ぐらいは何てことないなあとも思います。しかし、日中も気温はあまり上がらず冬らしい日々が続いています。

安月給の割には懐は暖かめだったので、中古屋で3枚セレクトしました。とはいっても総計2000円なのであまり胸は張れませんです。

いずれゆっくりレビューの予定で、とりあえずご紹介だけしておきます。

●ジャグアー・ライト『Denials Delusions and Decisions』・・・2001年のデビュー盤ですね。ネオ・ソウルというよりヒップホップ・ソウル的な部分が強く感じられます。それにしても色んな声出す人だ。

●ロバート・ランドルフ『Colorblind』・・・以前試聴して気に入ってた1枚。リーラ・ジェイムスも参加しています。ファンキー・ブルース系ロック。

♪試聴記


●V.A.『Doo Wop Jamaican Style』・・・面白そうな企画物。ドゥーワップの有名曲をレゲエ・アーティストがカバー。エチオピアンズとかウェイラーズ(ビッグになる前の)とかアルトン・エリスとか出ている人も渋めです。是非曲名を見て想像して下さい。

私は去年インフルエンザに罹ったんですが、自分はよく覚えてませんでしたが、ヨメさんの話では3月でした。皆さんまだまだ気が抜けませんよ。手洗いとうがい、それに温まる音楽聴いて頑張りましょう。
2008/01/23のBlog
●ドロシー・ラヴ・コーツ&ザ・オリジナル・ゴスペル・ハーモネッツ『ゲット・オン・ボード』

ゴスペルというと、好きなのは確かですが、私のコレクションは50年代男性カルテットのものが多いです。ソウルやリズム&ブルースは女性物多いんですが、ゴスペルはマヘリア・ジャクソンとシスター・ロゼッタ・サープは群を抜いて好きですが、後は名前だけ知っているという状態に等しいです。ドロシー・ラヴ・コーツも知ってはいましたが、単独アルバムは持っていなかったと思います。

本盤は、<スペシャルティー>が92年、「LEGENDS OF GOSPEL」シリーズの一環としてリイシューした物。録音自体は51~56年(一部不明)です。シリーズはジャケット・デザインを統一していて、私はソウル・スターラーズを買った記憶が有ります。

本盤の内容は勿論素晴らしいです。ゴスペル・コーラスの場合、各パートの特長を生かして至上のハーモニーを創り上げるのも魅力的ですが、メンバーが競い合うように、力の限りを尽くして歌うパターンも感動的です。このアルバムも、力感に溢れ突き上げるようなヴォーカル(と、その集積)が見事です。

やっぱりゴスペルは、天上に向かい、人々の苦しみ・怒り・喜びなどの感情をストレートに伝えている音楽だと再認識しました。感情を剥き出しにして見せるという意味ではブルースと表裏一体の音楽だと思います。

先日お通夜の帰りに、一人だったので、車内でこの一枚を大音量で聴いていました。その夜は雨が降り、風は冷たく、いささかセンチメンタルな気分に陥っていた所を、彼女らの歌声は余りにも力強く清らかで、冬の夜闇に凛と響いてゆきました。

やはり、根は宗教音楽だからでしょうか、レクイエムにゴスペルは似合い過ぎます。もっともゴスペルの魅力はそこだけに止まりませんけどね・・・。

※ドロシー・ラヴ・コーツという名前は、二人の旦那ウィリー・ラヴとカール・コーツの両方の苗字が使われています。これも博愛の現れなんでしょうか・・・?
2008/01/19のBlog
正月休みの中古盤収穫第3弾です。

●リトル・ミルトン『ウォーキン・ザ・バック・ストリーツ』

<スタックス>。81年作。リトル・ミルトンといえばブルース界では大物中の大物(残念ながら故人)なんですが、非常に取っつき易い印象も有ります。そんな所から、彼の追悼記事を書いた時「近寄りやすい大樹」というタイトルを付けてみました。太い幹の安定感や枝振りの見事さも去る事ながら、涼むのに最適な優しい樹陰を作ってくれるブルースマンだと感じたからです。

自らの実力を存分に発揮しながらも、決して背伸びなどせず、音楽に真面目に取り組んでいる姿勢が生んだイメージだとも思います。

このアルバムも、有名盤では無いんですが、中々充実した内容です。特に4曲目「ブルー・マンデイ」は、ダイナミックな曲調の中、入魂かつ繊細なギターワークと、緊張感漲るヴォーカルのバランスが抜群で、絶品のブルース世界が展開されています。O・V・ライトの「8メン、4ウィメン」も演ってます。どうしてもO・Vの熱唱と比べてしまいますが「ミルトン的」に上手く纏めてはいます。

間違いのないアーティストの一人である事を再確認しました。
2008/01/17のBlog
[ 21:27 ] [ 下下下の下 ]
ビル型駐車場を下りている時、対向車で中央線をはみ出して上がってくる人はたまに居ます。大抵は「おっと!」という感じで修正するんですが、先日の若い女性は凄かったです・・・。

はみ出すどころか線を跨ぐ感じでやって来ました。思わず急停止し、ちょっと大袈裟に驚いた顔をして見せたのですが、相手はノー・リアクション。びっくりもせず不遜な感じでもなく、普通の表情で通り過ぎようとします。しかも、自分のレーンに戻れば行き易いだろうに、あくまで線を跨いだまま進みます。こちらとしては「ぶつけないでくれよ」と祈るばかり。じっと停まって、彼女の代わりにドキドキして差し上げました・・・。
2008/01/16のBlog
ヨメさんがラジオ番組で聞いた話。シャンプーとリンスのボトルって似通っていますが、実は区別がつく工夫がしてあるとの事。

シャンプーボトルにのみ、ギザギザ模様みたいなのが付いているんです。我が家は「アジエンス」ですが、側面と「頭」の部分に付いてました。更にボトル本体の上部が白くなっていて判りやすいです。

ギザギザは、最初にどこかのメーカーが考え出し、殆んどの会社が追随したそうです。

知ってりゃ便利ですね・・・突然ですが一句披露。「アジエンス 間違えること 有り得んす」
2008/01/14のBlog
そろそろ去年を振り返ろうかと思います。毎年自分が購入したアルバムから10枚選んでご紹介しています。基準は2006年12月~2007年12月の間「購入」したアルバムに限っています。「購入」ですから2007年に発売された物ばかりではないです。むしろそれ以前の盤が多いのが私の傾向です。従って極私的ベストテンである事をご了承下さい。

【第10位】プリティー・リッキー『レイト・ナイト・スペシャル』・・・最初に断っておきますが現代R&B物はこれしか上げていません。そもそも殆ど買っていません。ミュージック・ソウルチャイルドも入れたかったのですが、プリティー・リッキーの方が知らなかった分「衝撃」が有りました。ライブも凄いという彼ら、今後とも「王道」を歩んで欲しいと思います。
【第9位】テッド・テイラー/ルーベン・ベル/エディー・ジャイルズ『サウンド・シティー・ソウル・ブラザーズ』・・・先日『ブルース&ソウル・レコーズ』誌を読んでいたら、2007年は空前のリイシュー物豊作の年だったらしいです。同感。垂涎物が続々登場した感があります。特にコンピ盤は各レーベル工夫を凝らし、素晴らしい成果を残しています。この盤も何度も聴いてしまう魅力があります。もっと上の順位でも良かったかも知れませんが、ちょっとバランスが今ひとつかなという感じです。各々名歌手ですが一人一人編集した方が「落ち着いた」なあとも思います。しかし、これは贅沢な意見かな?
【第8位】キム・ウェストン『グレイテスト・ヒッツ&レア・クラシックス』・・・つくづく私は女性ヴォーカルに弱いのかも知れませんねえ。何気なく買ったこの一枚。ワンパターン(良い意味・悪い意味両方)の<モータウン>初期のグレイト・シンガー。魅かれるんだから仕方ない、と開き直るしかないようです。リズム&ブルースに片足突っ込んだ所がフェイバリットですね。

♪YouTube

2008/01/12のBlog
[ 17:02 ] [ リズム&ブルース・ジャンプ ]
中古屋収穫のご紹介第2弾です。

●ジェシ・ベルヴィン『ザ・ブルース・バラディアー』

<スペシャルティ>が90年、「Legends of Specialty」シリーズの一枚として発表。オリジナル録音は52年~58年のもので未発表/デモも数多く含まれています。この時代は所謂リズム&ブルース期。ジャズとブルースの蜜月時代ともいえ、深さ・甘さ・楽しさと、ブラックネスの基本要素が見事に溶け合っています。私もこの時期は特に好きで、どのアーティストでも満足いく感じです。人は自分の生まれた年代の音楽に惹かれるという話を聞いた事もあります。私は1957年生まれですので、もしかしたら関係有るのでしょうか?

本編集盤の初期の部分はジャンプ・ブルースに近く、後期の部分はドゥーワップ感覚が色濃いようです。バックの演奏も聴き応えあり。全てのセッションには参加してませんが、マックスウェル・デイヴィスのサックスは特にイナタさと甘さが共存し、上手いタイミングで切り込んできます。他にも、心のトキメキを表すかのようにコロコロとよく転がるギター、黒人音楽の真髄のような打楽器的ピアノ・・・と、サウンド全体も充実しています。

ジェシのヴォーカルは「バラディアー」としての括りだけでは物足りないような懐の深さ・黒っぽさを誇っています。活躍を続けていたジェシですが、60年に28歳の若さで妻と一緒に交通事故で他界。近付く「ソウルの胎動」までは経験できなかったわけですね。