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不条理音盤委員会 -- 隙間と谷間と不条理と。。。。
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2005/02/06のBlog
前回は細野晴臣さんまででした・・・
元祖チャンプルー・ミュージックの細野さん、本家の久保田麻琴さん、そして宗家のりんけんバンドの照屋林賢さんの3人が組んだスーパーユニット「KALABISA」。2000年に細野の名作「Roochoo Gumbo」をカバーしたマキシ・シングルを発表しました。ヴォーカルは勿論、りんけんバンドの美声の持ち主にして、林賢さんの奥さんでもある上原知子さんです。原曲のニューオリンズっぽい雰囲気を久保田さんのアコーディオンでそのまま活かし、林賢さんが控えめながら三線で沖縄テイストを加味しました。非常に気持ちのよいサウンドで3人が楽しみながら演奏している姿が目に浮かびます。かつて林賢さんは沖縄の音楽を模倣する本土のミュージシャンについての感想を求められ、「可愛いと思う」「まだまだ初心者」という微妙な言い回しによって琉球人としてのプライドを示していました。その彼がかつて懸命に沖縄音楽に取り組んでいた二人との共同作業を手がけたという事実に時の流れを感じます。
りんけんバンドは1991年に英仏ツアーを実行するのですが、その際にロンドンで録音されたのがこのミニ・アルバム「RIKKA」です。このアルバムにCAMELのColin Bassが参加しています。もっともSabah Habas Mustaphaという変名ですが・・・・。ワールド・ミュージックがブームだった頃に一時期日本でも話題になった3Mustaphas3というバンドがありまして、このユニットにColinは上記の変名で参加しています。
http://kartini-music.com/home/3Mustaphas3/?mainm2
この3Mustaphas3というバンドはバルカン半島の民謡を筆頭に世界各地の音楽を取り込んだ非常に楽しい音楽をやっていました。来日もしたのでご存知の方も多いと思います。「RIKKA」ではSaba-Habaz、Hijaz、Houzamの3人のMustaphaがりんけんバンドと共演していますが、Hijazのスティール・ギターと怪しいウチナーグチ・コーラスが耳につく程度で、セッションとしても不発だったように思えます。
Colin BassはCamelのアルバムに何枚か参加しているのは承知の通りです。Rupert Hineがプロデュースを手がけた「I Can See Your House From Here」-邦題が「リモートロマンス」でも彼はベースを弾いています。ダブル・キーボードのバランスを重視したプログレ的な感覚とポップ感覚が見事に融合したサウンドは従来のCamelを知る人にとっては意外に思われるかもしれませんが、その辺の感覚はRupert HineとJan Schelhaasが持ち込んだものかもしれませんが、「Remote Romance」でのテクノ・ポップはちょっとやりすぎかも(笑)。最後の曲の「ICE」はAndy Latimerの泣きのギターがしっかり歌い上げる叙情的なインスト・ナンバーです。
さりげなくPhil Colinsがパーカッションで参加しています(笑)。
Rupert Hineという人は何枚かアルバムを発表しているのですが、それよりもプロデュース業で有名な人です。2001年のSuzanne Vegaの6枚目のアルバム「Songs in Red and Gray」も彼の仕事です。人間観察を元にした繊細な歌詞に付せられた美しくアコースティックなメロディは従来のSuzanne Vegaの持っていた世界なのですが、これまでのアルバムとは異なって素朴な音の中にポップさが潜んでいるような気がします。透明感の中から広がってくる音像空間・・・それがRupert Hineの仕事なのでしょうか??
結構癒されることは間違いない1枚です。

試聴音源はこちらから
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B00005O6JG/qid=1107625283/sr=1-4/ref=sr_1_4/104-6329380-0714317?v=glance&s=music


Suzanne Vegaの1stアルバム「Suzanne Vega」でシンセサイザーとしてクレジットされているのがMark Ishamです。映画音楽の分野でも活躍している彼の作品の中でも傑出しているのがこの「Castalia」だと思います。空間を漂う様なトランペットの冷たい感触や、時にはヒステリックにも聞こえるホーンの叫びは一概にニュー・エイジで一括りされるようなものではないでしょう。冒頭の「Grand Parade」はタイトル通りの楽しい曲で、Terry Bozioの叩く跳ね上がるようなちょっとファンキーなリズムに合わせて、Marcのトランペットも軽快なメロディを奏でています。その他の曲もシンセで作られた柔らかい空間をゆったりとトランペットが舞う、透明感とスタイリッシュな感覚がミックスされた知的な匂いのする、インテリジェンス・アンビエント・ジャズといった感じでしょうか(笑)。豪華なゲストをまるでフィルム・スコアのように配しながら極めてイマジネーションに富む映像的な一枚だと思います。なおHighland Bagpipesでクレジットされているのは弟?のJohn Ishamです。

<追記>
いつもコメントをいただくthmonkさんの「国民健康保険カンタベリー出張所」で、Mark Ishamが参加していたGroup 87のレビューがエントリーされているので覗いてくださいませ。
2005/02/03のBlog
いつもお世話になっているfrancofrehleyさんのblog「Progressive Cafe」には「プログレ家系図制作PJ」という楽しい企画があります。基本的には同じバンドに在籍した、ゲストとして正規発表されている作品(ライブを含む)に参加した、正規発表されている作品をプロデュースあるいは曲を提供したというルールの設定の下にミュージシャン同士のつながりを挙げていくものです。それでここでもその企画の真似をしてやってみようかと思った次第なのです。本家でもジャンルを問わずに世界を股にかけて縦横無尽にやっていますので、こちらでもノン・ジャンルを基本に・・・出来るだけ本家で出ていない人をメインにやっていきます。
「Progressive Cafe」でのスタートがBill Brufordですので・・・・。

まずは杏里の86年の作品「TROUBLE IN PARADISE」です。言わずと知れたJ-Pop系の女性ヴォーカリストですが、このアルバムにBill Brufordが参加しているのは結構有名ですね。ロンドン録音及びアレンジを担当している井上鑑氏の人脈でしょうか?どこで叩いているのかクレジットされていないのですが、最後の「Curtain Call」でのSimmonsのエレクトリック・ドラムは多分彼でしょう。このアルバムでは他にSimon Philipsも叩いています。彼女としては珍しくクリスマスの歌が入っていたりして、夏や海というイメージとはちょっと違っているのですが、井上鑑さんの趣味なのかTOTOっぽい分厚いシンセ・アレンジの曲がメロディーを殺してしまっているような気がして、一枚通して聞くにはちょっと鬱陶しいかも(汗)。

試聴音源はこちらから
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=36237
杏里といえば、やはり「オリビアを聴きながら」なわけですが(笑)。この曲を提供したのが尾崎亜美さんですね。この80年の「Meridian-Melon」では彼女自身によるセルフ・カバーが聴けます。こちらのバージョンは杏里のものとは異なってかなりドラマティックな仕上がりになっています。ちょっと官能的にも響く中間のピアノのブリッジは佐藤準氏によるものです。シーケンサーやボコーダーに使用方法が年代を感じさせて微笑ましいのですが、全体的には細やかにアレンジされたシティ・ポップスだと思います。
その尾崎亜美さんの2001年のデビュー25周年記念アルバム「Amii-Phonic」では細野晴臣、奥田民生、福山雅治、Sing Like Taking、宇崎竜童、デーモン小暮、杏里、大貫妙子、高橋幸宏といった豪華なゲストを迎えています。ゲストとはいえ、バックコーラスや楽曲提供だけでなく、ちゃんとボーカルが聞け、書き下ろしを提供してる人もいて、聴き応え十分なアルバムになっています。このアルバムでは細野晴臣氏とさりげなく「北京ダック」をデュエットしています。原曲のファンキーなイメージを残しつつ、ブラジルっぽい爽やかなアレンジの影で中華風のメロディーが・・・・。このアルバムはポップスファンならば思わずニヤリとするアルバムでしょう。

試聴音源及び尾崎亜美さん自身の曲解説はこちらから
http://www.forlife.co.jp/ozakiami/
「北京DUCK」のオリジナルが収録されているのが細野晴臣氏の「Tropical Dandy」です。肩に力の入っていない、風通しの良い作品というのはもちろんのこと、エキゾチック&オリエンタルムードに彩られた音のセンスは抜群ですし、これが20年以上も前の作品とは思えないほどの傑作です。トロピカル風味のニューオリンズぽい「CHATTANOOGA CHOO CHOO」、中華風味な音色に叙情的なメロディの「絹街道」、吉田美奈子と大貫妙子の涼しげなスキャットも印象的な「HURRICANE DOROTHY」、ユーモアたっぷりの「北京DUCK」と粒揃いの曲ばかりです。林立夫、浜口茂外也、鈴木茂、松任谷正隆、吉田美奈子、大貫妙子、伊東銀二といった強力な面子を従えて自由自在に音の海を泳ぎまわる細野さんの笑顔が目に浮かぶようです。

試聴音源はこちらから
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=724983
2005/02/01のBlog
ピアノ版ではこのウラジミール・アシュケナジーの演奏が好きです。超絶的な技巧は言うまでもありませんが、美しいタッチが全体を支配していて、曲におけるメリハリもごく自然です。かつ、フレーズとフレーズの間の取り方が絶妙。このため、余韻がよく響き、ピアノの音の魅力が十分に引き出されていると思います。カラヤンのオーケストラ版に匹敵するのでは?と個人的に思っているプロムナードの美しさは随一でしょう。
この盤では同時に彼が編曲したオーケストラ版も収録されているのですが、こちらの演奏はラヴェル編曲のものではなく、原典に近い形でロシア~スラブ風の部分を強調したものになっています。アシュケナージはこの曲を数回録音しているのですが、やはりロシア人としてのシンパシーなのでしょうか、この曲に対してかなりのこだわりを持っていると思います。ラヴェルのあまりにもラテン的なカラーに染まった編曲への反感なのかもしれませんが、スラブの粘りを持った響きが強調されています。乱暴なほどバーバリスティックな「ババヤガの小屋」、打楽器の乱打、金管絶叫調の「キエフの大門」の終結部など全体的にヒステリックといえるほどデフォルメされた編曲とオーケストレーションを聴くと、それまで美しいピアノを奏でていた彼の解釈とは信じがたいほど原色に近い感覚のアレンジとなっていて驚きを隠しえません。

アルフレート・ブレンデルのピアノ演奏の特徴は透明感にあふれる澄んだ和音の響きというところでしょうか?ピアノという楽器の音の良さを全面的に引き出した演奏と、左右の手の奏でる旋律の交差や連携というテクニックにまず耳を惹かれます。独特の和音の多用が「展覧会の絵」という曲の特徴なのですが、ブレンデルはその和音の一音一音の強弱や長さを複雑に制御して実に深い妙味のある演奏にしています。アシュケナージのクール感漂う演奏とは一線を画した、温かみのある細やかで丁寧な仕上がりになっていると思います。
この時の音源では他にリストのピアノ曲を収めた盤とプレヴィン指揮/ウィーン・フィルのラヴェル管弦楽版がカップリングされている盤の2種類があります。自分が持っているのは後者ですが、このウィーン・フィルのオーケストラ版は可もなく不可もないという、あまり特徴もなく淡々とした演奏が続くものです。廉価版なので得した気分なのですが・・・・(笑)。
いつもコメントを寄せていただくゆうけい(Bible Black)さんもお気に入りというロシア出身のキーシンの演奏は、ブレンデルやアシュケナージの若い頃の演奏と比較しても遜色ないという高い評価を受けています。微妙な表情をつけたピアノの音色と自信たっぷりのピアノ・タッチはまさに男性的であると言えましょう。ピアニシモからフォルティシモに至るまで自由自在に弾きこなす精密な演奏技巧とダイナミズムに裏付けられた的確な表現力はまさに21世紀の名盤と言えます。
リヒテルのピアノ盤は早弾きで有名です。この盤に収められたソフィアのライブでは30分を切る早さです。確かにテクニックも音量もすごく、迫力は一番だと思うのですが、前半のミスタッチが多いのもまた特徴ですね(笑)。曲に対しての独自の解釈というものがあまり見られずに無造作に弾いてしまっているという面も見受けられますが、、「バーバ・ヤーガ」で繰り広げられる炸裂するような音の持続、続く「キエフの大門」での音の荘厳な響きの素晴らしさは、さすがのキーシンも及びません。テンションの高さだけなら
文句なしの一枚です。
同時収録のオーケストラ版はジュリーニ+シカゴ響です。派手さはないもののジワジワと盛り上がってくる引き締まったオーケストレーションは落ち着いた雰囲気で聴けます。木管楽器のさりげない使い方が曲全体の濃淡のイメージをはっきりと分離してくれないので、くすんだ印象になっていますが、それが逆に「古城」「ヴィドロ」では効果的だと思います。
小川典子さんの「展覧会の絵」はムソルグスキーの自筆譜を元にしているらしいです。癖のない素直で丁寧な演奏、それでいてうまく感情を込めているという割とスタンダードな演奏に終始しています。
何はともあれ美人だから許す……(-。-) ボソッ。
当然の如くのジャケット買いです……(-。-) ボソッ
2005/01/30のBlog
皆さんはどんな音楽の原体験があるのでしょうか?
原体験というと大げさですが子供の頃はどんな音楽を聴いていたのでしょうか?
自分の場合は小学校当時はクラシックばかり聴いていました。父親は音楽好きというわけではなかったのでしょうが、レコード棚には十数枚のレコードがあったのと、いつも日曜日の午前中にはNHK-FMを聴いていたのを思い出します。父の所蔵していたレコードはジャンルもバラバラで、マンボやタンゴ、ハワイアン等の廉価版ばかりでしたが、その中で子供の頃のMao.Katagiriが好きだったのが「展覧会の絵」です。無論オーケストラ版ではなく、富田勲アレンジのLPです。シンセサイザーで作り上げられた音の世界は今聴くとさすがにチープな印象は隠せませんが、改めて聴きなおすと、ヴォイスコーラスをうまく取り入れ、通常楽器の音色の制約を完全に逃れ、イメージがややコミカルに広がるアレンジになっていると思います。効果音風の音や配置され非常に楽しめる1枚になっていると思うのですが・・・・・
それ以来「展覧会の絵」は結構買ってきたわけですが(笑)、やはり個人的に好きな演奏と言えば、このカラヤン指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるものです。冒頭のプロムナードのトランペットのフレーズをあえて抑え気味にしているのをはじめとして、「グノム」「古城」「チュイルリーの庭」といった管楽器がメインとなる曲で、管楽器をフロントに据えながらも、背後でストリングスがたくみに絡み合う、ちょっと官能的なイメージを全体に漂わせていると感じます。「キエフの門」でも他の演奏では仰々しく上昇していくパートを上品に静かに盛り上げていき、一気にスパークさせるといった解釈は見事だと感じました。一緒に収録されているラヴェルの「ボレロ」も、同様に打楽器の絡み方が非常にエロチックにさえ感じさせる出来栄えです(笑)。
「展覧会の絵」の原曲はピアノ独奏曲なのですが、それをラヴェルがオーケストラ用に編曲したという事実はよく知られています。この曲をオーケストラ版で演奏する際には原曲者のムソルグスキーの視点で演奏したロシア・スタイルと、編曲者のラヴェル寄りのフランス・スタイルに二分されるらしいのです。
このエルンスト・アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団の演奏は典型的なフランス・スタイルの演奏とのことです。先のカラヤンの濃厚なオーケストレションとは異なって淡いパステル画のような演奏が展開されていきます。それが魅力でもあるのですが、逆に「リモージュの市場」「キエフの大門」では物足りなさも覚えてしまいます。それと打楽器群のばらつきと木管楽器が妙にフロントに出ているのが気になる部分でもあります。数あるオーケストラ版の中では手堅くまとめた1枚という印象です。
ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏は全体的に派手というかゴージャスな演奏になっています。ラヴェルの編曲に更に楽器を増員したり、オーケストレーションを追加したりしているという面も含めて、ある意味でかなりポップな1枚です。ストリングの低音部分をわざと強調して、その上を金管楽器が飛び交うというスタイルはいかにもアメリカらしいオーケストレーションなのかもしれません。その分色彩豊かで華麗な部分もありますが、オーマンディの意向なのでしょうか案外強弱の落差が少ないので、一本調子に聞こえてしまう面も少なくありません。本来描写的な遠近法を必要とする「ヴィドロ」で、その強弱が表現されていないというのはある意味致命的かもしれません。カラヤンの濃厚さとは違った芳醇でゆとりを感じさせる演奏となっていますが、個人的にはちょっと上滑りのような気もします。
2005/01/28のBlog
[ 22:52 ] [ 品行方正児童会 ]




PHOTO BY Mao.Katagiri
[ 22:48 ] [ 品行方正児童会 ]





PHOTO BY Mao.Katagiri
[ 22:42 ] [ 品行方正児童会 ]





PHOTO BY Mao.Katagiri
[ 22:20 ] [ 品行方正児童会 ]



PHOTO BY Mao.Katagiri
[ 22:17 ] [ 品行方正児童会 ]




 PHOTO BY Mao.Katagiri
2005/01/26のBlog
NORWAYのCURLING LEGSレーベル所属のPungeanの「Pubterranean」です。4人組?のユニットなのですが、アラブ系イギリス人女性Zamlaを前面にフューチャーしているといういうことで・・・(謝)。基本的にはpal.bなる人物の構築するエレクトロニクス系主体の音にKnut Vaernesのギターが被るといったサウンドですが、パンクっぽい曲やフォーキーな曲、アコースティックな曲と表情は様々です。そこに、猫系のZamlaのヴォーカルがこれまた様々な表情で淡々と歌うという、CHILL OUT寸前のアンビエント・脱力系ポップです。Zamlaの出自を意識したように時々聞かれるアラビックなメロディーもそういった雰囲気を更に倍増させてくれます。ヴォーカル入りなのにインストに近い感触の非常に不思議感あふれるアルバムです。

試聴音源はこちらから
http://www.curlinglegs.musiconline.no/shop/displayAlbumExtended.asp?id=26752
ドイツの4人組ユニットLühningの「Lühning」はInga Lühningという女性ヴォーカルを擁したジャズ風音響系ユニットです。全9曲中6曲をカバーらしいのですが、未熟者の私は原曲をしりません(謝)。音響系といってもエレクトロニクス系ではなく、生音主体の構成のサウンドでジャズをベースにしているのでしょうが、よりポップ路線に近い方向性を模索しているのではないかとも思います。ヴォーカルのIngaの声も清涼感にあふれながらも、ちょっと気だるいムード満点で、思わず得した気分の1枚です。

HPから彼らの曲が試聴できます。
http://www.luhning.de/pages/musikframe.html
LA出身で現在はNYを拠点にしているというNina Nastasiaの「The Blackend Air」です。このアルバムは偶然Amazon.comで見つけたのですが、シンプルでダウナー感覚のアコースティックなヴォーカルとギターにチェロやヴァイオリン、アコーディオン、のこぎりといった音が不思議な世界を形成していきます。詩的な叙情性をはらんだ演劇的な世界観は彼女独特のものでしょう。美しさの中にしっかり棘を含んだ一枚です。

試聴音源はこちらから
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B000063IVO/104-6396650-1269568?v=glance
イスラエルで生まれてオランダとパリで育ったKeren Annのアルバムはまさに超シンプルなSSWのアルバムばかりです。個人的にお勧めなのがこの「La Disparition」です。虚飾を一切廃した殆ど弾き語りに近いサウンドに、陰影と甘さと切なさを絶妙にミックスした歌声と、日常風景の中の揺れる恋愛感情を文学的に表現した歌詞・・・フランスには珍しいタイプのヴォーカリストではないでしょうか??ストーリー・テラーあるいは表現者として聴く人の琴線に響く1枚です。

彼女のHPでは試聴音源とPVが楽しめます。
http://www.kerenann.com/index_album.php?rep=album&idalbum=11
2005/01/23のBlog
今回はちょっとSSW系のアルバムを・・・

グラスゴー出身のKathryn Williams の「Old Low Light」から・・・。
アコースティック・ギターにチェロやウッド・ベースというジャズっぽくもあり、牧歌的でもあるサウンドにのったちょっとメランコリックなメロディーに呟くような歌声。時々アクセント風に絡むホーンやヴィオラ、ピアノ・・・・アコースティックな音響系&癒し系の音で歌われるのはプライベートな恋愛とそれにまつわる心情・・・・涙腺刺激間違いなしの1枚です。

彼女のHPからこのアルバムは試聴できます。
http://www.kathrynwilliams.net/
Beth Hirsch「Titles and Idols」はアンビエント・テクノ+ジャズといった割と音響系に近いサウンド。物静かで爽やかな歌声ですが、意外とクールな印象もあります。単調なラブソングではなく独特の感性に基づいている理知的な歌詞も聞きものの一つでしょう。

彼女のHPからこのアルバムは試聴できます。
http://www.bethhirsch.com/music.htm
アルゼンチンの音響派SSWのJuana Molinaの2ndアルバム「Tres Cosas」です。
しっかり構築されたエレクトロニクスによる音響世界が幻想的な雰囲気を醸し出すなか、丁寧に奏でられる生ギターの美しい響きと少しハスキーで陰りと優しさを併せ持つフアナ・モリーナの声とが織り成す独特の透明感あふれるイマジネーション・ワールドは、ラテン・アメリカ的なものとヨーロッパ的なものの巧みな融合体です。エロティックでもあり、ミステリアスでもあり、更にはサイケデリックでもある・・・まさにマジック・リアリズムというべき白昼夢のような一枚ですね。

彼女のHPでは試聴音源とPVを楽しむことができます。
http://www.juanamolina.com/

カナダ人SSWのJulie Doironの「Heart and Crime」です。
ギター中心のシンプルな構成に呟くような歌い方は危うさと繊細さを兼備していますが、静かながらも彼女の心に宿る力強さを感じられます。アコースティック・ミニマルな音響処理と自然体のヴォーカル、言葉少な目の歌詞に秘められた想い・・・まるで彼女の私的な日記をそのまま音にしたようなそんな感じがします。

彼女のHPからこのアルバムは試聴できます。
http://www.juliedoiron.com/html/music.html
オーストラリア出身のKasey Chambersの「Barricades & Brickwalls」です。
ロック寄りの部分もありますが、基本的にはカントリー&フォーク系の素養があると思います。ちょっと舌足らずの声はクセがあって好みが別れるところでしょうが、エキセントリックでコケティッシュな魅力のこの声でスウィングしたり、渋いバラードを歌ったり・・・・骨っぽいロック風の曲では、ジャケットからわかるとおりちょっと気の強い部分も垣間見ることが出来ます。ゲストで参加しているLucinda Williamsとの新旧オルタナ・カントリー・デュエットも聴きもののひとつです。

彼女のHPでは試聴音源とPVが楽しめます。
http://www.kaseychambers.com/

2005/01/20のBlog
「Video Killed the Radio Star」と言えばオリジナルはこのBruce Woolley & The Camera Clubの「English Garden」に収録されています。音的にはテクノ・ポップと言うよりは普通のブリティッシュ・ニュー・ウェーブの範疇でしょうが(謝)、スタイリッシュに手堅くまとめられたポップ・エッセンスはもっと注目されてもよさそうなものだと個人的には思います。タイトル通り上品でエレガンスなセンスであふれているこのアルバムはBugglesを期待すると肩透かしですが、XTCやSqueezeといった独特の捻じ曲がったポップ美学を好きな人には気に入るのでは・・・・と思うのです。周知の通り、このバンドでキーボードを弾いているのがThomas Dolbyです。

試聴音源はこちらから
http://www.mp3.com/albums/44020/summary.html
Thomas DolbyはXTCに加入したかったという話が伝わっていますが、それは残念ながら適いませんでしたね(笑)。Andy PartridgeとThomas DolbyのコラボとなればXTCがどんな音になったのか・・・・ちょっと残念な気もします。この「The Golden Age of Wireless 」にはそのAndyや矢野顕子といったゲストを従えて、割とストレートなテクノ・ポップを展開しています。実験精神旺盛で、それでいてどこかユーモラスな音作りはジャケットそのまんまだと思います。

試聴音源はこちらから
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B000007O19/qid=1106189004/sr=8-2/ref=pd_csp_2/104-6396650-1269568?v=glance&s=music&n=507846

テクノ・ポップ界の一発屋と言えばMの「Pop Musik」でしょう。チープなシンセ音が奏でる当時のディスコの雰囲気は今となってはレトロとしか思えませんが、この曲は延々語り継がれていくでしょう。もう殆ど誰も見向きさえしないこのアルバムですが(笑)、しっかりと音は練られていて聞き応えはあるのです。さりげなくBugglesの1stに近いイミテーション・ポップの名盤でしょう。
で、Mr.MことRobbin ScottはMの名義でアルバムを4枚!発表しています。3枚目の「Last Famous Words」に至っては、高橋幸宏、Thomas Dolby、Andy Gill(GANG OF FOUR)、Tony Levin(KING CRIMSON)、Mark King(LEVEL42)等の豪華なメンバーをそろえての一大UKニュー・ウェーヴ絵巻を展開したのですが、どうも地味な曲調と凝りすぎたスタジオ・ワークのためか全く売れませんでした(笑)。
HUMAN LEAGUEから追い出されたMartyn WareとIan Craig Marshはシンセ・ポップの新しい形態を求めてGllen Gregoryをヴォーカルに迎えてこのHEAVEN 17を結成します。
Phil Oakeyがポップ・ディスコ路線に走ったのと対照的に、彼らはポップの中にも実験性と革新性を織り込んでいったようですが、このアルバムを聞く限りではアナログ・シンセの使い方が目新しい程度で、さほどHUMAN LEAGUEと変わらないような気もしますが・・・・ただGlenn Gregoryのソウルフルな声と相反するような割と冷淡にも聴こえるサウンドの組み合わせは注目されるべきでしょう。これ以降はGllenの声を活かしたソウルフルな展開に走ることになります。

試聴音源はこちらから
http://www1.hmv.co.uk/hmvweb/displayProductDetails.do?ctx=280;-1;-1;-1&sku=66792
2005/01/18のBlog
Amazon.comを眺めていたらZaine Griffのアルバムが再発されるというではありませんか(笑)。ニュージーランド生まれのデンマーク人で、渡英してリンゼイ・ケンプに師事したという経歴を持つZaine Griffですが、彼の名前を知ったのは高橋幸宏氏のアルバム「WHAT ME WORRY?」に「THIS STRANGE OBSESSION」という曲を提供して、そこでヴォーカルをとっていたからです。この曲はまるでUltravoxという感じでしたが、幸宏氏とZaine Griffの交流は彼の2ndアルバム「Figures」に幸宏氏がドラムで参加したことに始まります。第2のDavid Bowieと国内盤LPのライナーノートに記されていましたが(1stアルバムのジャケットはそのまんまです)、確かにそれらしいデカダンス・エレクトロニクスのアルバムで、ニュー・ロマの本家UltravoxのWarren Cann やKate Bushも参加しているという豪華なアルバムです。といっても所詮は真似っ子で二番煎じというわけで日本での知名度は極端に低いです(笑)
NAKED EYESはPete Byrne (vocals) と Rob Fisher (keyboards)のデュオでした。1枚目のアルバムをToni Mansfieldがプロデュースしたせいもあって、NEW MUSIKに近いアコースティックなシンセ音と温かみあるメロディーが見事にマッチした秀逸な作品でしたが2枚目はArther bakerを迎えてヒップ・ホップに色目を使って凋落への道をたどり、解散してしまいます。1枚目のアルバムからは「Always Something There to Reminds Me」、2枚目からは「(What) In Name of Love」がそこそこヒット