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T is for Travel ~タは旅のタ~
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2005/09/28のBlog
[ 18:47 ] [ ┣ アメリカの車窓から ]
カリフォルニアには巨大杉の森が点在しています。有名なのはヨセミテの南のセコイア国立公園や北カリフォルニアのレッドウッド国立公園ですが、ここヨセミテにもマリポサグローブという大きなセコイアの森林があります。
セコイア(レッドウッド・アメリカ杉)という木は杉の仲間で、世界でもっとも巨大な生物です。このマリポサグローブにある樹齢2700年言われるグリズリージャイアントと名前が付いている木は、高さは落雷を受け低くなっているものの62m、幹の周囲29mと言う巨大さです。
その昔、シエラネバダ山脈にはセコイアの森林が今よりもずっと広がっていましたが、西部開拓時代にどんどん伐採されてしまいました。しかしセコイアは材質がすかすかでもろく、建築用の材木には向かないので、鉛筆材程度しか利用価値がなく、19世紀末には自然保護の観点からも伐採が禁止されて現在に至っています。ここマリポサグルーブは伐採されたことのない貴重な手つかずの森林なのだそうです。
マリポサの森林は、二両連結のトラムのツアーで一周することができます。幹に穴を掘ったトンネルツリーであるとか、中が空洞になったテレスコープという木であるとか、特徴的な木を見て回ることができます。森の一番奥では15分程度の小休止があり、森林の静けさを味わうことが出来ます。
もちろんトラムを使わずに森の中を歩いて回ることも可能です。距離が長いし、登りだし、そもそも木ばっかりで変化に乏しいし、おもしろいかどうかは保証の限りではありません。ツアーの最後グリズリージャイアントのところから、駐車場まで15分くらいだというので、父と森林浴がてらプチハイキングを楽しみました。
木をよく見ると焼けこげたような跡があります。これは山火事の跡。写真はグリズリージャイアントの裏側です。大きく焼けこげた跡が見えます。
セコイアは火事にあって表面が焼けこげても内部は焼けません。熱い表皮が内部を守ります。セコイアは根が浅いため、下草がたくさん生えていると枯れてしまいます。それにセコイアの種子は、山火事の熱がないと落下しないのだそうです。しかも下草が燃えた灰の中でした生育しないとか。つまりセコイアの生育のためには山火事が必須なのだそうです。
セコイアの森ばかりでなく、一般にアメリカの国立公園では山火事を消しません。そればかりか、コントロールされた山火事をわざと起こすこともあります。だからアメリカの国立公園を走ると至る所で、焼けこげた森林の後に出会います。人の目にはそれは無惨な焼け跡に見えてもそれは大自然のサイクルの一部なのです。
マリポサの森には、巨大な松ぼっくりが転がっています。写真でサイズが想像できるでしょうか?実はこれはセコイアの松ぼっくりではなく、シュガーパインと言う木のものです。森の木を見上げるとこれがぶら下がっているのが見えました。人間の頭のサイズほどもあるこの松ぼっくりが、落ちてくて当たるとちょっと痛そうです。
セコイアの松ぼっくり(杉ぼっくり?)は多分隣の小さくて丸っこいやつです。小さい方の松ぼっくりに関するレンジャーの説明をちゃんと聞いていなかったから、ちょっと自信ないです。
そう言えば、これだけ杉が生えているのに、花粉症が出ませんでした。セコイアの花粉はきっと大きくて、鼻の粘膜に作用できない(?)のかも知れません。
2005/09/26のBlog
[ 15:35 ] [ ダはダイアリのダ ]
なんだか風が冷たくなってきたな、と思っていたら、庭の楓が紅葉をはじめていました。結構赤くなっている葉っぱがあって、うっかり水をかけると落ちてしまいます。何という種類の楓かはわかりません。アメリカでJapanese Mapleと呼ばれている楓ともちょっと違うように思います。なんせ、幹が緑色をしています。

カリフォルニアはこのまま涼しくなっていく訳ではなく、10月になるとインディアンサマーと呼ばれるすごく暑い日が数日戻ってきます。日本では小春日和なんて訳されるそうですが、かなり違和感があります。冬の春のような暖かい日が小春日和なのに対して、こちらのインディアンサマーは完全な夏です。時期も冬と言うよりは秋だし。おっと、この話はインディアンサマーの日にすれば良かったかな。

数日前には秋になって初めての雨が降りました。本当の雨期の雨ではなくて、雷雨だったのですが、ベイエリアでは夏には雷雨はありません。まさに一滴も雨が降らないので、雷雨といえども雨が来ると秋なんだなあと思ってしまいます。
[ 08:24 ] [ ┣ アメリカの車窓から ]
ヨセミテには、気持ちの良い草原(メドウ)が点在しています。有名なのはタイオガパスロードにあるトゥオルムメドウですが、例年は5月の末には開通するタイオガパスロードですが、今年は雪が多く6月になっても通行止めだったので、行くことが出来ませんでした。10年前の銀塩写真が出てきたら今度紹介します。それはともかく、草原はバレーの中にも至る所に点在しています。と言うか、バレーそのものが巨大な草原のようなものです。写真はバレーの典型的な風景です。
バレーの真ん中には川が流れていて、雰囲気の良い橋なんかが架かっています。橋のたもとの草原の真ん中で、結婚式をやっていました。友人たちが周りを囲んだ真ん中で、新郎新婦が見つめ合い神父の話を聞いていました。大自然の中での結婚式というのも良いものだな、と思いました。
そばには教会がありました。ここで式を挙げて、ヨセミテの高級ホテルアワニーに泊まって、夜は満天の星を眺めたりするんでしょう。うらやましい限りです。もっとも参列者にとっては、正装でここまで来るのは大変かもしれないですね。
川の周囲を歩いていたら、今年の水の多さを示す風景に出会いました。大正池のように水の中に木が生えていますが、この木が大正池のように立ち枯れの木ではなく、生きている木であることに注目です。つまり例年ならそこは陸地なのですが、今年は川の水位が高く水の中になってしまったのです。
ヨセミテは野生動物の宝庫です。バレーは北ヨセミテに比べると、随分開発されていて、文明の匂いの強い一帯ですが、そこでもかなりの野生動物を見ることができます。リスや鹿はベイエリアでも珍しくないですが、さすがに熊はここまでこないと遭遇できません。ヨセミテを横切るタイオガパスロードは残雪のため通行止めであったと書きましたが、下のごく一部は開通していました。でも景色のきれいなエリアにはたどり着けないので、車通りは全くと言って良いほどありません。
そこを走ったときのこと、道路の真ん中になにやら黒い大きな固まりが。10mほど手前で車を止めると、頭がこっちを向いて見つめてきました。熊でした。グリズリー(灰色熊)ではないので、襲われることはないでしょうが、ガラスを挟んでのにらみ合いはなかなか緊張感がありました。しばらく見つめあった後、彼(彼女?)はおもむろに立ち上がりゆっくりと森の中に消えていきました。あわてて撮った写真が暗くてぶれてしまったのが残念。
[ 08:00 ] [ ┣ アメリカの車窓から ]
ヨセミテバレーには、マーセド川という川が流れています。ただし谷の成因は川ではなく氷河による浸食です。バレーを俯瞰する展望台に登ると、そのU字型の形状がはっきり認識できます。1870年頃にジョンミューアがヨセミテ氷河成因説を唱えたとき、当時の地質学の権威ホイットニーは地殻変動による沈降谷であると反論しました。そして、それはその後70年にわたって決着がつきませんでした。

谷を上から見下ろせる格好の展望台が、グレイシャーポイントです。ここにたどり着くためには、5月末までは雪で閉ざされる山道を40分もかけてドライブしなければなりません。それだけ時間をかけてもここからの景色は価値があります。観光客が訪れるバレーは緑の谷です。長野の上高地を上から、例えば穂高岳の稜線から見たことはあるでしょうか?たとえて言うなら、その上高地の風景を何倍かに拡大したような風景です。ここからはヨセミテ滝の全貌を見ることが出来ます。一方ハーフドーム側は、氷河に削り取られて磨かれた壁面をむき出しにした、無機質な風景が広がります。日本ではちょっと見られない風景です。ヨーロッパアルプスや、ニュージーランドのマウントクックの風景にちょっとだけ似ているような気がします。遠くに見えるのは来たヨセミテの山々です。3000m級の高山です。
もう一つはバレーの入り口に位置するトンネルビューです。ここからはエルキャピタンの岩壁、ハーフドーム、そしてブライダルベール滝が見えます。まるで絵に描いたような風景です。動いているのは、ゆっくり落ちている滝の水だけ。どこか非現実的なこの風景をなんと表現したらよいのでしょうか?口の悪い友人たちは、この景色を見て、ヨセミテと並んで有名なアリゾナのグランドキャニオンに比べればここは箱庭に過ぎない、と言います。確かにパーツが収まるべき場所にきれいに収まったような風景は箱庭的ではあります。しかしその規模はグランドキャニオンには及ばないものの箱庭と呼ぶにはあまりに巨大です。
2005/09/25のBlog
[ 18:58 ] [ ┣ アメリカの車窓から ]
アンセルアダムスの「月とハーフドーム」というモノクロ写真を見たことがあるでしょうか?垂直の崖の上に月・・・。きわめて静謐で、怜悧な空気を切り取ったような印象の写真です。何10年か前にこの写真を見たときから、私はヨセミテに憧れていたような気がします。

そのハーフドームはバレーの一番奥にそびえています。ヨセミテ滝と並んでヨセミテの象徴の一つです。最初の写真はバレーの中央を流れるマーセド川にかかる橋から眺めるハーフドームです。この図案がもっとも有名なのですが、私は岩壁の荒々しさがいまいちのような気がしてあまり好きではありません。
二枚目の写真は、ヨセミテバレーの展望台、グレイシャーポイントからのハーフドームです。ここからだと岩壁の壁面が見えないのですが、すくっと直角に立ち上がった岩壁がなんだか潔くて、このアングルが好きです。
この山は表側は断崖絶壁ですが、裏側から登ることができます。途中鎖場の難所があるそうですが、一般人も登れます。登り切った頂上では岩壁側を見下ろすことが出来るそうで、命知らずの私の同僚はそのテラスの端で、記念に3点倒立をしたそうです。馬鹿ですな。
クライマーの憧れる山として有名なのが、バレーの中央にあるエルキャピタンです。標高差1000mの花崗岩の一枚岩です。写真ではこの圧倒的な存在感を旨く表現することが出来ていませんが、実際にこの岩を見上げる位置まで来ると、車のフロントガラスいっぱいに覆い被さる岩の奇跡のような巨大さに感動してしまいます。
ここを登れるのは本物のクライマーのみ。私も若い頃は山好きでしたが、ハイキングに毛の生えた程度の山歩きのレベルとは、全くかけ離れた世界の話です。
下から双眼鏡で覗くと何組か登っていました。ブログのために縮小圧縮したこの写真では無理ですが、オリジナルの写真を拡大すると、中央付近の岩の溝に2グループ登っているのがわかります。この岩壁の登攀には4-5日かかるそうです。この壁の途中、空中で寝るというのは、いったいどういう気持ちのするものなのでしょうか?
ヨセミテというのは、実はかなり広大な山域です。一般の観光客が訪れるヨセミテバレーというのは、すごく限られた狭い地域なのです。ヨセミテの核心部はバレーの北側の広い山域にあります。そこにはシエラネバダ山脈に属する多くの3000m峰があります。大半の山はアプローチも長く、登頂まで何日かかかりそうですが、タイオガパスロードというヨセミテを東西に貫く自動車道路のそばにあるピークなら、短いアプローチで登れます。
マウントホフマンという標高3307mの山は、比較的簡単に登れる山の一つです。女優の富田靖子さんがNHKの番組でここに登っていました。私は残念ながら未だ登ったことがありませんが、駐車場から3時間程度で登れるそうなので、いつか挑戦してみたいと思っています。もっとも弱った足腰を鍛え直し、体重をかなり減らしてからでないと、遭難するかもしれない。
[ 18:28 ] [ ┣ アメリカの車窓から ]
自然保護の父ジョン・ミューアが愛し、アンセルアダムスが撮ったヨセミテ。ベイエリアからわずか4時間半のドライブで行ける身近な国立公園なのですが、米国に引っ越した直後に一度訪れたきりで、なかなか行く機会がありませんでした。この夏日本から両親が来たので、アメリカの大自然を見せようと、約10年ぶりに再訪しました。

ヨセミテと言えばなんと言っても滝。今年は数10年に一度だかの、滝の当たり年だったそうです。積雪量は例年の60-80%増しだったとか。私たちが訪れたのは、雪解け水のピークの6月でした。ただでさえ水量の多い季節に、さらに水量60-80%増しだったので、滝も川もど迫力の水量でした。

最初の滝はヨセミテバレーの入り口付近にあるブライダルベール滝(落差189m)です。滝が風にたなびく様子が、花嫁のベールに似ているから名付けられたとか。しかし今年の水量は半端ではない。ベールどころか風にもびくともしない豪快な滝でした。滝のそばに近づけるトレイルを歩きました。滝から帰ってくる人たちが皆大はしゃぎです。なぜかと言うとびしょ濡れになれるからなのです。それも水しぶきがかかるというような可愛いものではありません。ホースで水をかけられたようで、目をまともに開けられないくらいの水が上から降ってきます。80歳を過ぎた父親に水をぶっかけるのはいかがなものかとも思ったのですが、ここまで来て濡れないってのも何だしね、と言うことで引っ張っていきました。
二本目は谷の反対側、エルキャピタンという巨大な一枚岩の岸壁の横を落ちるリボン滝です。なんだかしょぼく見えますが、これが落差492m落差世界ランク10位の滝なのです。日光の華厳の滝の落差が97m、日本一の那智の滝が落差133mですから、その規模が想像つくと思います。
三本目は神々が造り給うたヨセミテのすばらしい作品群の中でも最高の傑作、ヨセミテ滝です。英語で表記するとYosemite Fallsと複数形で表記します。すなわち上下二段の滝になっていて、その両方を合わせた落差はなんと739m。世界で3位の落差です。さすがにこの規模になるとかなり離れたバレー中央部でもその轟きが聞こえます。739mと言う落差が桁違いなのでしょう。なんだか、水が落ちるのにかなりの時間がかかり、水の流れがスローモーションのように見えます。不思議な感覚です。
腹の底から響くような音をもっと身近に感じるために、ちょっとしたトレイルを歩き、下の滝のそばに近づきます。森の中の気持ちの良い清涼な散歩です。きっとマイナスイオンも量産されているんでしょう。下の滝は上の滝に比べて落差の小さい滝です。それでもものすごい水量と音の迫力に圧倒されます。そしてここでも当然びしょ濡れです。
ヨセミテの滝は上流に湖などの定常的な水源がなく、山の雪がなくなると枯れてしまいます。信じられない話ですが、この巨大なヨセミテ滝も、例年は7月には水が減り始め、9月にはほとんど水のない状態になるのだそうです。
4本目5本目は近づくためには長いトレイルを行かなくてはならない秘境の滝です。年寄り連れでは近づくのは無理でも、グレイシャーポイントという展望台から遠景を見ることが出来ます。上がネバダ滝、下がバーナル滝です。多分。
カリフォルニアでもっともポピュラーな外国料理と言えば、中華と並んでメキシカンです。高級レストランからファーストフード、はては車で売りに来る屋台のタコスまで、様々なレベルのメキシコ料理があふれています。今日紹介するPANCHO VILLAは、カウンターで注文して先にお金を払う、どちらかというとファーストフードに近いカジュアルなレストランです。San Francisco Chronicleと言うローカルの大新聞が、毎年ベイエリアのTOP100レストランというのを選んで発表します。当然サンフランシスコの超高級有名店など、簡単に予約を取れないような店が並んでいます。数年前からは、安くて良い店100と言うのも合わせて発表するようになり、こちらは安くておししい店が選ばれています。Pancho Villaはその安くて良い店100の2005年版に選ばれています。

店はいつも人でいっぱいです。通りの並びには別のメキシコ料理店もあるのですが、Panchoの圧勝です。壁面には賞状が飾られています。どうもサルサコンテストで毎年のように優秀な成績を収めているらしいです。サルサというのはあのコーンチップにつけて食べるトマトベースの辛いソースです。確かにここのはおいしいサルサでした。ひどく辛いわけでもなく、しっかり味のあるソースです。食べ物はガイドにはチキンが旨いと書いてありましたが、私自身がチキンが苦手なもので、薄切りビーフのステーキとエビのガーリック炒めのコンボを頼みました。このエビが出色でした。大きめのエビとキノコをガーリックで炒めてあるだけなのですが、なんとも良い味です。
もう一つこの店の特徴は、流しのおじいさんがいること。ギター一つで、メキシコの音楽を歌います。お世辞にも旨いとは言えないけど、店のお客と一緒に歌ったりして、何となく良い雰囲気なんです。
ところでこの店の欠点はアルコールがないこと。マルガリータとは言わないまでも、せめてコロナくらいは置いておいてほしい。

PANCHO VILLA TEQUERIA、San Mateo店はB-street。4thの交差点そば。
2005/09/19のBlog
サンマテオって、なくて困るものは特にないんだけど、「良いもの」を探そうと思うと結構困る。例えば、テレビのグルメ番組で、ボルドーのXXと言うワインと、フランスの○○というチーズは相性が最高!と言われて、ちょっと贅沢してみる気になったとしましょう。日本ならデパートの地下に行けば、よっぽどレアなものでない限り、入手可能ですよね。しかしここにはデパ地下なんてないので、特別なものを探すのは結構苦労します。San Franciscoみたいな都会はどうだか知らないけれど、このあたりでは食料品を買うのはSafewayとかAlbertsonのような西友・ダイエークラスのスーパーばかりであって、どこも品揃えは同じようなものばかりです。もちろんチーズとかワインとかなら、専門店があるので足を使えば集めることは可能です。でもピクルスは、ソーセージは、マスタードは・・・なんてあちこちを走り回って集めるのはかなり大変でした。
ところが数年前にSan Mateo DowntownのはずれにDraeger’sと言う高級スーパーマーケットが出来ました。田舎には分不相応な高級食材をそろえたスーパーマーケットです。しかも二階にはお金持ちの奥様方が集うフレンチレストランとクッキングスクールを完備。田園調布か等々力か広尾か、どっかそのあたりの紀ノ国屋か明治屋のような店と言ったらわかりやすいでしょうか?
Draeger’sはベイエリアで3軒の店舗を展開していて、San MateoはMenlo Park, Los Altosについで3件目の店です。ところが、San Mateo以外の2都市は“超”のつく高級住宅地。これに対してSan Mateoは中級の普通の田舎町。当初、Draeger’sは無理なんじゃないか?と思われたのですが、数年経った今も堅調な商売をしています。どうやら綿密なマーケット分析に基づいた経営をしておられるようで、きちんとした勝算があったから出店したのでしょう。考えてみれば、San Mateoの隣町はHillsboroughと言うカリフォルニア屈指のお屋敷町。舶来の高級食材の潜在的な需要はあると言うことですね。
日頃高級食材など縁のないうちの家族ですが、たまにこのDraeger’sに出かけます。妻はもっぱら珍しい調味料とかヨーロッパのお菓子とかチーズとか、高くてもかろうじて変える程度のものをを物色しています。私はもっぱらワイン売り場です。写真では見づらいかもしれませんが、一本$120もするようなボルドーのワインが、ワインセラーでなく普通の売り場に無造作に売られています。だったらあのセラーの中にある木箱入りのワインは一体いくらなんだろう?と思うのですが、怖くて近寄れません。そもそも、カリフォルニアはワインの産地ですから、スーパーに並んでいるワインなんてみんな$10程度です。だから、ここのワインはレベルが違うのです。私の舌は$20位で飽和してしまい、それ以上は多分区別がつかないので、$何10もするワインなんて、お金をどぶに捨てるようなものです。だからここでは見てるだけ。
二階には、レストランとクッキングスクールの他に、センスの良いキッチン用品とかしゃれた小物をそろえた売り場があります。ジャパンタウンまで行かないとお目にかかれない漆器などの本格和食器もあるし、びっくりするような値段の鍋なんかもあります。もちろん小物ならお手軽な値段のものもあります。ホームパーティーに呼ばれたときなんかのちょっとしたプレゼントに良さそうなものがここなら見つかりそうです。

Draeger's San Mateo店、 San Mateo Downtown, 4thと5th、B-streetとElsworthに挟まれたブロック。
2005/09/18のBlog
[ 08:19 ] [ ┣ ベイエリアの小さな旅 ]
ベイエリアからI80で北東の方角にちょうど二時間、古いカリフォルニアの町並みが残る古都Sacramentoがあります。この町はSutterと言うスイス人によって開発されました。彼はSacramento郊外のAmerican Riverで金を見つけ、カリフォルニアのゴールドラッシュのきっかけを作った人物です。ゴールドラッシュというのは、1849年のことですから、Sacramentoの発祥はせいぜい160年くらい前のことです。だから古い町の残る古都と言っても日本のレベルで考えれば、明治村程度の古さと言うことになります。それでも歴史の浅いカリフォルニアではここは十分に古い町なのです。カリフォルニアどころか、全米からやって来た観光客がわんさかいます。正直この程度の古さの町並みをわざわざ遠くから見に来るなんて・・・と1200年の古都、京都を知る日本人は思います。
市の中央部Sacramento Riverの川岸にOld Sacramentoと呼ばれる一角があります。この2ブロック×3ブロック程度の狭い範囲には、昔のままの町並みがそっくり保存されています。ただし、博物館になっているわけではなく、外観は昔のホテルや商店のままで、中は改装され現役の店舗として使われています。
現役の街ですから、車道は舗装されていて残念なのですが、アーケード形式の歩道は車道の路面より少し高くなっている板張りです。その昔、金鉱堀や西部劇に出てくるような連中が歩いた歩道なのでしょうか?
アーケードには観光客目当ての店がたくさん並んでいます。昔来たときは、ユニークな小物を置いてあるような店もあったのですが、先日久しぶりに歩いてみたら、なんだかみんなありきたりのおみやげ物を売る店に変わっていました。
街の西端にはSacramento Riverが流れています。写真のように船の航行に適したゆったりした流れの川です。川に架かる橋は、船が航行できるように開閉式や回転式になっているようです。もっとも交通量の多い現在でも開閉しているのかどうかはわかりません。川岸には古い外輪船が繋がれてホテルになっています。
川と町の間には、蒸気機関車の走る鉄道と駅があります。駅名をCentral Pacific Stationと言い、かの有名なCentral Pacific鉄道の名前を冠しているので、多分昔のCPのサクラメント駅なのかもしれません。現役の大陸横断、Amtrakの駅は少し東の方にあり、このCP駅は観光用の汽車のための駅です。
Sacramentoはカリフォルニアではじめての鉄道、Sacramento Valley Railroadが通った町です。その後大陸横断鉄道もこの町を通ったので、Sacramentoは南北と東西の鉄道の交差点、交通の要衝だったのです。Old Sacramentoの端には全米屈指の規模の鉄道博物館もあります。鉄っちゃんにはたまらない町だと思います。
Sacramentoを含むサクラメントバレーは農業地帯でもあります。Sacramentoの周辺では、水田で稲作も行われています。有名なカリフォルニアオレンジはもっと南の方が中心ですが、イチゴやチェリーやアーモンドなどのナッツ類がこのあたりで多く栽培されていようです。Old Sacramentoの入り口で、ナッツ屋を見つけました。樽にナッツを積み上げて量り売りしています。ケージャン味のピスタチオナッツの小袋を試みに買ってみましたが、すごく辛い!でもうまい!オフィスへの土産に大きい袋を買って帰りました。アメリカはどこへ行っても名物なしなんですが、このSacramentoのピスタチオはかなり好評でした。
ところでSacramentoはカリフォルニアの州都でもあります。San Franciscoは金融の中心、San Joseはハイテクの中心、そして政治の中心がここSacramentoです。Old Sacramentoから数ブロックのところに、白亜の州議事堂があり、そのまわりの州の裁判所などともに、Capital Parkを形成しています。さすがのシュワちゃんも州政府をハリウッドに移したりはしていないでしょうから、この建物にはシュワ知事がいるんでしょうね。息抜きにテラスに出てこないかな、としばらく見ていたけど誰も出てきませんでした。そうか週末だった。
2005/09/11のBlog
[ 14:14 ] [ ┣ ベイエリアの小さな旅 ]
ベイエリアの東の端、San Joaquin Valleyとの境の丘陵地帯は、さながら“風の谷”です。
San Mateo Bridgeを渡り、湾の東San Lorenzoの街からI580を東に向かいます。Lawrence Livermore研究所で有名なLivermoreの街を過ぎて、Altamont Passと言う峠にさしかかると、峠の両側の丘の上にその数6,000とも10,000とも言われる風力発電用の風車が建っています。日本の風力発電施設のように数10基程度が建っているだけじゃない。とてつもない規模の風力発電地帯です。
私がこの風景を見て最初に思ったのは、ナウシカの「風の谷」でした・・・。
あたりは牧場で人の姿はなく、ただ牛と風車がいるだけです。風の谷からの連想なのかもしれませんが、無数の風車がただ黙々と回っている様子は神々しさえ感じてしまいます。旨く伝わらないかもしれませんが、ものすごく非日常な眺めなのです。中には、壊れたのか地面に横たわる風車もあって、巨神兵に滅ぼされた廃墟を連想してしまいました。
風車は私有地の中に建っているので、近くに寄ることは出来ませんが、I580を降りて、Almont Pass Rd.を行けば、かなり近く場所から風車を眺めることが出来ます。車を出て風の強い道ばたに立てば、風車の回るシュンシュンという音だって聞こえてきます。
風車は、風速計の大きいのという感じのちょっと古そうなタイプや、白い支柱と一体感があっていかにも発電効率の良さそうなタイプなど、何種類かが混在しているようです。何年か前は弓形の羽で地面に垂直な軸を中心に回転するタイプもあったのですが、先日通ったときには見あたりませんでした。
2005/09/04のBlog
チャイナタウンと名が付くエリアを持つ都市は、世界中にたくさんあります。横浜や長崎の中華街。米国内に限っても、ニューヨーク、ボストン、シカゴ、ロサンゼルス、シアトル、ポートランド。ホノルルにだってあります。
だから、チャイナタウンなんて珍しくも何ともないのですが、このサンフランシスコのチャイナタウンは、ちょっと別格という感じがします。
サンフランシスコのチャイナタウンは、ユニオンスクエアやファイナンシャルディストリクトからほど近いGrant Aveを中心とした一角です。規模は世界一とか全米一とか言われています。
地区内にあるホリディインに近いチャイナタウンの地下駐車場に車を停めて、エレベータで地上に出ると、そこはまるで台湾か中国。エレベータの出口がちょっとした公園になっているのですが、たくさんの中国人がベンチで中国将棋だとかトランプだとか麻雀をやっています。聞こえてくる言葉は英語じゃなくてみんな広東語。ここでは、白人たちが異邦人です。
そこから、少し西に歩くとGrant Aveにぶつかります。この路はサンフランシスコチャイナタウンのメインストリートです。観光客相手の大きなレストランや土産物屋が軒を連ねます。元々は、中国系移民の生活の街だったに違いありませんが、今では“エキセントリックな観光地”になってしまいました。
しかし、Grantから交差する道に入ると、今でもいきなり生活の臭いのする街です。銀行もあれば、薬屋や美容院もスーパーマーケットもある。見上げれば、色彩の強い看板に漢字、店の中も原色の洪水。それに店員たちの広東語の怒号。さらに裏通りに入ると、まるで魔窟です。映画みたいにどこからか、長袍の男たちが飛び出してきて、銃撃戦を始めても何ら不思議じゃない気分です。もちろんアメリカだから自分にとっては異国には違いないのだけど、ここは異国の中の異国、もっとずっと遠い異国の街です。東洋人の私が、東洋的けばけばしさに、異郷を感じてしまうと言うのはなんだか妙な話なのですが。
この町に住むお年寄りたちには英語で話しかけても身振りで拒否されることがあります。こちらの発音が悪いせいではなさそうです。多分ここに住んで、ここで生活していれば、中国語でやっていけるから。英語を話せないのでしょう。つまりここは中国なのです。異国に移民して、異国の中に自国を築いてしまうと言うのは、すごいパワーだと思います。こんな民族他にあるでしょうか?サンフランシスコには日本人の街もイタリアの街もあります。でもそこはなんて言うかやっぱりアメリカです。チャイナタウンのようなパワーは感じません。
歴史の本などによれば、サンフランシスコのチャイナタウンは、1850年頃に出来たのだそうです。急激に発展したのは、1860年代の大陸横断鉄道建設の労働力として大量にやってきた中国人が鉄道の完成とともにここに流入したから。さらに1950年代には本国の革命から逃れてきた人たちがやってきました。ここ10数年は、ベトナムなど東南アジアの人たちが大量に移民して来ています。
最近では、サンフランシスコの西のClement St.一帯にも多くのアジア系の人たちが住み、新チャイナタウンと称しています。その結果、オリジナルのチャイナタウンは昔に比べて元気がなくなった、などと評する人たちもいます。でも苦難の歴史を乗り越えて、この街に根付いた人たちは、ちょっとやそっとで元気がなくなるようには見えません。この街を歩いて、どっぷりと中国に浸かって見ると、この町がパワーに満ちているのがわかります。
2005/09/01のBlog
[ 08:32 ] [ ダはダイアリのダ ]
ニュースで流れているように、メキシコ湾岸のルイジアナやミシシッピ州が史上最大のハリケーン、Katrinaに被災しました。ニューオリンズ市は80%が水没したそうです。たくさんの被災者や死者も出たそうです。
ハリケーンの通り道の住民の方々は、気の毒としか言いようがないですが、毎回こういうときにニュースになって、やりきれないのは暴徒と化した群衆が無人の商店や住宅を略奪することです。日本にも火事場泥棒って言葉があるくらいですから、どこでもあることなのでしょうが、テレビカメラに写されているのに、こんなに堂々と略奪をするってのは一体どういう神経をしているのでしょう。人の不幸につけ込むって言うのは本当に浅ましいものです。しかも略奪を巡って、撃ち合いまで起こっているというのだから物騒です。
まだ暑い夏ですから水をかぶった地域では衛生面で深刻なことになるでしょう。撃ち合いをしているような状況じゃないと思うんですが・・・。
西海岸はもちろんKatrinaの直接的な影響はないのですが、報道によると、メキシコ湾沿いの精油所が生産を落としているそうです。それを受けてNew Yorkの原油価格があがっているそうです。その結果、ただでさえ高かったガソリン価格が、敏感に反応して、とうとう1ガロン$3に近づいてきました。1ガロン$3と言うと、87円/リットルくらいになります。日本から見たら安いじゃん、と思われるでしょうが、そもそも産油国アメリカのガソリン価格は非産油国日本の1/3-1/4くらいだったんです。ずいぶん高くなってしまいました。
過去のBLOGをひっくり返してみると、1/29にガソリン価格が$1.88になった、と書いています。ところが今朝の価格は$2.90でした。わずか7ヶ月で54%の値上がりということです。フェアな比較のために同じガソリンスタンドで写真を撮りました。ここは比較的安いんです。うちの近所のシェルではすでに$3目前の数字が掲げてありました。
日頃の移動手段のほぼ100%を自動車に頼る生活をしているわけですから、この価格高騰は大打撃です。
2005/08/31のBlog
ケイ素谷通信は、サンフランシスコベイエリアの暮らしを語るBLOGです。

8月のケイ素谷通信
今月はベイエリアではなく、出張先のOregonから始まってしまいました。いつベイエリアに帰れるのか見当も付かない状況です。せっかくの夏のバケーションシーズンだけど、どこか行けるでしょうか。家族からは、San Diegoに行きたいとリクエストが出ています。始めていくところでもないので、観光に走り回ることもないし、のんびりするにはよいかも知れません。ただ車で8時間はかかりますから、まずは愛車を点検に出しておかなければ・・・。

今月の写真
冬の間なんだか寂しかったファーマーズマーケットに、色とりどりの野菜や果物や花が戻ってきました。毎週水曜日と土曜日に開かれるサンマテオのファーマーズマーケットは規模は小さいですが、新鮮な野菜と果物が手に入ります。

目次
◆湾岸日記 ・・・ 日々雑感。
◆湾岸Walker ・・・ 近所の観光地や面白いところ。
◆湾岸グルメ ・・・ 気になった食事処。ガイドブックに載るような高級なところは除く。
◆サンマテオらいふ ・・・ 日々の暮らしで異文化を感じること。
◆美国温泉紀行 ・・・ 温泉大国西海岸の温泉。(休載中)