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2005/08/08のBlog
[ 16:28 ]
[ 日々の暮らし ]
[関連する記事:晩ご飯 お刺身]
千秋さんちの刺身がうまそうだ。だが、暑い盛りだし、鮮度も心配。その上、あの値段では、とても近所で売ってない。刺身はあきらめて、肉みそならありあわせの材料で出来そうだったので、作ってみた。
材料は、玉ねぎ、にんじん、ピーマン(冷蔵庫で使えそうなのはこれくらいだった)。
野菜をみじん切りにし、ひき肉と炒めて、酒とみりんでのばした味噌を加え、砂糖で味加減した。生姜はなかったが、ニンニクがあった。夏ばて防止に、すりおろして加えておいた。
分量はまったく適当で作ったため、少し味噌が多かったようだ。少し遅い昼飯だったが、早速試食。旨い。ご飯がすすむ君。先日頂いたさざえの残りは佃煮にしてある。これで常備菜がまたひとつ増えた。当分食いっぱぐれることはあるまい。
千秋さんちの刺身がうまそうだ。だが、暑い盛りだし、鮮度も心配。その上、あの値段では、とても近所で売ってない。刺身はあきらめて、肉みそならありあわせの材料で出来そうだったので、作ってみた。
材料は、玉ねぎ、にんじん、ピーマン(冷蔵庫で使えそうなのはこれくらいだった)。
野菜をみじん切りにし、ひき肉と炒めて、酒とみりんでのばした味噌を加え、砂糖で味加減した。生姜はなかったが、ニンニクがあった。夏ばて防止に、すりおろして加えておいた。
分量はまったく適当で作ったため、少し味噌が多かったようだ。少し遅い昼飯だったが、早速試食。旨い。ご飯がすすむ君。先日頂いたさざえの残りは佃煮にしてある。これで常備菜がまたひとつ増えた。当分食いっぱぐれることはあるまい。
2005/08/07のBlog
[ 03:18 ]
[ 日々の暮らし ]
クーラーが故障して3日になる。この暑さにはクーラーもまいったようだ。コンプレッサが動かなくなっている。そんなわけで、窓全開、熱気むんむんの所で仕事をしている。熱発生源のサーバーを少し離れた所に移動した。だが、机に座り、目と指しか動かしていないのに、額から次々にじわっと汗が流れてくる。
だが、この暑さ、妙に懐かしく感じる。思い出してみると、子供の頃の懐かしさだ。子供時代、もちろんクーラーなんてものは無かった。季節のとおり、夏は暑く、冬は寒かった。夏、涼しい所といえば、木陰か水の中くらいだ。どこにも冷房の効いているような場所なんかなかった。そもそも冷房なんていう概念が無い。あるのは団扇くらいだ。夏は暑く汗が吹き出るのが自然のことだったのだ。
大人になり、冷暖房に慣れて、そういう季節感を忘れてしまっていることに、あらためて気が付いた。
暑くてわめきたいくらいだが、この懐かしい感触をもうしばらく楽しむことにしようと思っている。
だが、この暑さ、妙に懐かしく感じる。思い出してみると、子供の頃の懐かしさだ。子供時代、もちろんクーラーなんてものは無かった。季節のとおり、夏は暑く、冬は寒かった。夏、涼しい所といえば、木陰か水の中くらいだ。どこにも冷房の効いているような場所なんかなかった。そもそも冷房なんていう概念が無い。あるのは団扇くらいだ。夏は暑く汗が吹き出るのが自然のことだったのだ。
大人になり、冷暖房に慣れて、そういう季節感を忘れてしまっていることに、あらためて気が付いた。
暑くてわめきたいくらいだが、この懐かしい感触をもうしばらく楽しむことにしようと思っている。
2005/08/05のBlog
[ 01:29 ]
[ 日々の暮らし ]
2005/08/01のBlog
[ 17:22 ]
[ 日々の暮らし ]
お客さんから、さざえを頂いた。クール便で先ほど届いた。
たくさんあるので、どうやって食べるか、いまから楽しみである。
まずは、刺身、つぼ焼き。。。。ネット上のレシピを見ながら、今夜の夕食と酒の肴に想いを馳せている。
今年も海には行けそうもない。海の近くで育ったので泳ぎは得意だった。早くは泳げないが、遠泳は得意だった。途中海上で寝転がり、休み休みしながら、1時間でも2時間でも、何Kmでも泳げた。海の上で仰向けになり、青空を眺めているのが好きだった。うとうとし、眠ってしまったこともある。ひどく塩っぱい水をいっぱい飲み、溺れそうになってあわてたものだ。
だが最近はとても泳ぐ気がしない。階段を昇るにも息切れするくらいだから、もう、多分10mも泳げないだろう。そもそも出不精になってしまい、暑い中、出かける気もしない。困ったことである。
今夜は久しぶりに海に行った気分で、さざえの壷焼きを肴に一杯やろう。
たくさんあるので、どうやって食べるか、いまから楽しみである。
まずは、刺身、つぼ焼き。。。。ネット上のレシピを見ながら、今夜の夕食と酒の肴に想いを馳せている。
今年も海には行けそうもない。海の近くで育ったので泳ぎは得意だった。早くは泳げないが、遠泳は得意だった。途中海上で寝転がり、休み休みしながら、1時間でも2時間でも、何Kmでも泳げた。海の上で仰向けになり、青空を眺めているのが好きだった。うとうとし、眠ってしまったこともある。ひどく塩っぱい水をいっぱい飲み、溺れそうになってあわてたものだ。
だが最近はとても泳ぐ気がしない。階段を昇るにも息切れするくらいだから、もう、多分10mも泳げないだろう。そもそも出不精になってしまい、暑い中、出かける気もしない。困ったことである。
今夜は久しぶりに海に行った気分で、さざえの壷焼きを肴に一杯やろう。
2005/07/31のBlog
[ 22:00 ]
[ ネットの話題 ]
要約
いささか刺激的なタイトルだが、これは、2005年6月、日本のブログを席巻したミーム(meme)、「Musical Baton」の観測記録である。このミームがブロガーの間にどのように広がっていったのかを、観測データから明らかにする。この記録は、個人的な忘備録である。
プロローグ
ミーム(Meme)とは、ギリシャ語の「模倣(mimeme)」から造られた造語で、人間の心を媒介として伝達し、模倣され、あるいは、変異しながら増殖し、広がっていく情報のことを言う。また、その様をウィルスに例えて、マインドウィルスともいう。マインドウィルスは、人と人とのコミュニケーションによって感染し、人の心に作用して喜びや悲しみや感動や悲嘆など、人の心に影響を及ぼす。そして、その人の行動に影響を与える。このウィルスに感染すると、人は、更により多くの人々の間にこのウィルスを感染させるべく振舞うようになる。よくできたミームは、人々の間で容易に伝達され、急速に拡大して増殖する。
経過
5月9日、一人のアメリカ人が、友人の勧めで「このミームがどのように広がるかを見てみたい」との動機から、音楽に関する4項目のアンケートをブログに書き込む。そしてお互いに面識の無い5人を次の回答者に指定。(もっと古いものもあるようだが、それは今回のミームの直接の祖先では無いと思う)。ミームのタイトルは、ずばり、
「Music Victim Meme」
である。Victimとは、犠牲者、被害者のこと。しかし、このミームは、あまり流行しなかった。5月12~13日頃、タイトルが「Musical Baton」に変わり、15日頃から爆発的な感染力を得ることになる。英語圏でのピークは、18日である。4日でピークに達している(写真左のピーク---グラフは、BlogPulseから)。
英語圏でピークの5月17日頃、このミームが日本人に渡される。だが、それは6月8日まで放置されることになる。6月8日、このミームが日本語に翻訳され回される。だが、ここでも初期段階では流行しなかった。感染力を得たのは、6月12日頃以降である。途中何度か足踏みしながら増殖し、6月22日頃、日本でのピークを迎える(写真右のピーク)。
(つづく)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(2)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(3)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(4)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(5)
いささか刺激的なタイトルだが、これは、2005年6月、日本のブログを席巻したミーム(meme)、「Musical Baton」の観測記録である。このミームがブロガーの間にどのように広がっていったのかを、観測データから明らかにする。この記録は、個人的な忘備録である。
プロローグ
ミーム(Meme)とは、ギリシャ語の「模倣(mimeme)」から造られた造語で、人間の心を媒介として伝達し、模倣され、あるいは、変異しながら増殖し、広がっていく情報のことを言う。また、その様をウィルスに例えて、マインドウィルスともいう。マインドウィルスは、人と人とのコミュニケーションによって感染し、人の心に作用して喜びや悲しみや感動や悲嘆など、人の心に影響を及ぼす。そして、その人の行動に影響を与える。このウィルスに感染すると、人は、更により多くの人々の間にこのウィルスを感染させるべく振舞うようになる。よくできたミームは、人々の間で容易に伝達され、急速に拡大して増殖する。
経過
5月9日、一人のアメリカ人が、友人の勧めで「このミームがどのように広がるかを見てみたい」との動機から、音楽に関する4項目のアンケートをブログに書き込む。そしてお互いに面識の無い5人を次の回答者に指定。(もっと古いものもあるようだが、それは今回のミームの直接の祖先では無いと思う)。ミームのタイトルは、ずばり、
「Music Victim Meme」
である。Victimとは、犠牲者、被害者のこと。しかし、このミームは、あまり流行しなかった。5月12~13日頃、タイトルが「Musical Baton」に変わり、15日頃から爆発的な感染力を得ることになる。英語圏でのピークは、18日である。4日でピークに達している(写真左のピーク---グラフは、BlogPulseから)。
英語圏でピークの5月17日頃、このミームが日本人に渡される。だが、それは6月8日まで放置されることになる。6月8日、このミームが日本語に翻訳され回される。だが、ここでも初期段階では流行しなかった。感染力を得たのは、6月12日頃以降である。途中何度か足踏みしながら増殖し、6月22日頃、日本でのピークを迎える(写真右のピーク)。
(つづく)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(2)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(3)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(4)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(5)
[ 21:00 ]
[ ネットの話題 ]
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(1)
ミームの呼び名
このミームは、タイトルが途中で変異し、「Music Victim Meme」、「Musical Baton」、「Music Baton」、「ミュージカルバトン」などいくつかの別名を持つが、ここでは、ミーム「Musical Baton」と呼ぶことにする。
感染の定義
ミーム「Musical Baton」を受け取り、質問に回答したものを「感染した」とする。そして、次の回答者を指定したものを「感染を拡大させた」とする。
感染拡大の仕掛け
ミーム「Musical Baton」が感染を爆発的に拡大する仕掛けは、バトンを次の5人に渡すところにある。数学上の計算では、ある時点の感染数は、nを回数とすると、
総感染数 = Σ5^n
になる。例えば、nが増えるに従って、
5->30->155->780->3,905->1万9,530->9万7,655->48万8,280->2,44万1,405
となり、n=12で日本の人口をはるかに超える。これをネズミ算といい、これを商売(?)に利用したのが、ねずみ講やマルチ商法だ。
ところが実際には、指定された5人が次の人に渡すとは限らず、また、渡された人が応じるとは限らないため、計算どおりにはならない。では実際はどのように感染が拡大したのだろうか。これを明らかにするのが、本稿の主な目的である。
感染数の推定方法
ミーム「Musical Baton」に日本のブロガーがどれほど感染したのかを知ることは出来ない。推定以外に方法は無い。そこで、以下の推定方法をとることにした。
まず、全体の感染数は、Googleの検索結果の最大値を採用した。Googleを採用した理由は、「日本語の検索数」を得ることができるからだ。YahooもGoogleとほぼ同じような検索数を返すが、日本語の検索結果だけを分離するのが難しい。また、MSNは、検索結果数が明らかに少ない。そこで、Googleを使うことにした。検索式は以下のとおりである。
"musical baton" | "music baton"| "ミュージカルバトン"
Googleのフレッシュクローラは、割と頻繁にブログを回っており、ほぼ1~2日前の結果を知ることができる。そこで、Googleでの毎日の検索結果数の最大値を記録した。
雑音の除去
検索結果の中には、感染したものでは無い結果が含まれている可能性がある。そのため、検索結果上位約1,000件の中から、ランダムにサンプル(サンプル数は、毎回不定)を抽出し、感染したものでは無いページが含まれていないかを統計的に検査した。
雑音があるのは、上位10件程度であった。これは、「Musical Baton」そのものを解説したページなどである。その他のページは、サンプルとして調査した範囲では、すべて感染ページであった。したがって、説明ページなど雑音ページの数は、感染全体の数に較べて相対的に極めて少ない。そのため、検索結果数をすべて感染数とすることにした。
Googleの検索結果数が、実際の感染数とはいえない。Googleがすべての感染ページをクロールしているとは限らないからだ。Googleがどの程度カバーしているのか、これは、わからない。従って、実際の感染数は、Googleの検索結果数よりも多いと考えられるが、わからないものは推定できないので、Googleの検索数を感染数とした。
その結果、感染数の期間中の最大値は、136万であった。
トレンドの推定
全体の感染数はGoogleで得られるが、日々の感染数をGoogleから得るのは難しい。そこで、日々のブログの検索結果を得られる blogWatcher の検索結果をトレンドとして採用した。blogWatcherは、日本のブログに特化しており、RSSやPingではなく、ページのテキストそのものを回収している。
ただし、blogWatcherがクロールしている範囲は、非常に狭い。毎日の数でせいぜい50以内である、そこで、他のブログ検索も参考にし、blogWatcherでのトレンドと比較して、どれもほぼ似たようなトレンドを返すことを確認した。
blogWatcherでの検索キーワードは、
「musical baton」
のみとした。他のキーワードも同様のトレンドを返すからである。
blogWatcherによる日々の検索数から、トレンドのアウトライン(エンベロープ)を作成し、この範囲に含まる領域の積分値が、Google検索での最大検索結果数に等しいものとして、日々の値を割り振った。その結果が写真の図である。横軸が日数、縦軸が感染数である。
6月13日から始まり22日に最大感染数を記録。その数は、1日の感染数が、20万弱であった。23日以後は急速に減少し、28日で観測を打ち切った。
(つづく)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(3)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(4)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(5)
ミームの呼び名
このミームは、タイトルが途中で変異し、「Music Victim Meme」、「Musical Baton」、「Music Baton」、「ミュージカルバトン」などいくつかの別名を持つが、ここでは、ミーム「Musical Baton」と呼ぶことにする。
感染の定義
ミーム「Musical Baton」を受け取り、質問に回答したものを「感染した」とする。そして、次の回答者を指定したものを「感染を拡大させた」とする。
感染拡大の仕掛け
ミーム「Musical Baton」が感染を爆発的に拡大する仕掛けは、バトンを次の5人に渡すところにある。数学上の計算では、ある時点の感染数は、nを回数とすると、
総感染数 = Σ5^n
になる。例えば、nが増えるに従って、
5->30->155->780->3,905->1万9,530->9万7,655->48万8,280->2,44万1,405
となり、n=12で日本の人口をはるかに超える。これをネズミ算といい、これを商売(?)に利用したのが、ねずみ講やマルチ商法だ。
ところが実際には、指定された5人が次の人に渡すとは限らず、また、渡された人が応じるとは限らないため、計算どおりにはならない。では実際はどのように感染が拡大したのだろうか。これを明らかにするのが、本稿の主な目的である。
感染数の推定方法
ミーム「Musical Baton」に日本のブロガーがどれほど感染したのかを知ることは出来ない。推定以外に方法は無い。そこで、以下の推定方法をとることにした。
まず、全体の感染数は、Googleの検索結果の最大値を採用した。Googleを採用した理由は、「日本語の検索数」を得ることができるからだ。YahooもGoogleとほぼ同じような検索数を返すが、日本語の検索結果だけを分離するのが難しい。また、MSNは、検索結果数が明らかに少ない。そこで、Googleを使うことにした。検索式は以下のとおりである。
"musical baton" | "music baton"| "ミュージカルバトン"
Googleのフレッシュクローラは、割と頻繁にブログを回っており、ほぼ1~2日前の結果を知ることができる。そこで、Googleでの毎日の検索結果数の最大値を記録した。
雑音の除去
検索結果の中には、感染したものでは無い結果が含まれている可能性がある。そのため、検索結果上位約1,000件の中から、ランダムにサンプル(サンプル数は、毎回不定)を抽出し、感染したものでは無いページが含まれていないかを統計的に検査した。
雑音があるのは、上位10件程度であった。これは、「Musical Baton」そのものを解説したページなどである。その他のページは、サンプルとして調査した範囲では、すべて感染ページであった。したがって、説明ページなど雑音ページの数は、感染全体の数に較べて相対的に極めて少ない。そのため、検索結果数をすべて感染数とすることにした。
Googleの検索結果数が、実際の感染数とはいえない。Googleがすべての感染ページをクロールしているとは限らないからだ。Googleがどの程度カバーしているのか、これは、わからない。従って、実際の感染数は、Googleの検索結果数よりも多いと考えられるが、わからないものは推定できないので、Googleの検索数を感染数とした。
その結果、感染数の期間中の最大値は、136万であった。
トレンドの推定
全体の感染数はGoogleで得られるが、日々の感染数をGoogleから得るのは難しい。そこで、日々のブログの検索結果を得られる blogWatcher の検索結果をトレンドとして採用した。blogWatcherは、日本のブログに特化しており、RSSやPingではなく、ページのテキストそのものを回収している。
ただし、blogWatcherがクロールしている範囲は、非常に狭い。毎日の数でせいぜい50以内である、そこで、他のブログ検索も参考にし、blogWatcherでのトレンドと比較して、どれもほぼ似たようなトレンドを返すことを確認した。
blogWatcherでの検索キーワードは、
「musical baton」
のみとした。他のキーワードも同様のトレンドを返すからである。
blogWatcherによる日々の検索数から、トレンドのアウトライン(エンベロープ)を作成し、この範囲に含まる領域の積分値が、Google検索での最大検索結果数に等しいものとして、日々の値を割り振った。その結果が写真の図である。横軸が日数、縦軸が感染数である。
6月13日から始まり22日に最大感染数を記録。その数は、1日の感染数が、20万弱であった。23日以後は急速に減少し、28日で観測を打ち切った。
(つづく)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(3)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(4)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(5)
[ 20:00 ]
[ ネットの話題 ]
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(1)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(2)
累積感染数
このミームが8日に日本で最初にばら撒かれてから28日までの20日間の感染数を累積していくと、この感染がどのように拡大していったかを知ることが出来る。
そのグラフが写真の図である(クリックすると少し見やすくなる)。横軸が日数、縦軸が感染数(万)である。図中、青の点が実測値、赤線が実測値から作成した感染モデルの理論値である。
感染モデルの式
累積値のプロットから、前半(拡大期)、後半(減少期)とも、指数関数的に増減していることが見てとれる。そこで、次のような感染モデル式をたてた。
累積感染数 = C * Exp( K * (T - T0) ) / ( 1 + Exp( K * (T - T0) ) )
ここで、*は、乗算記号、Exp(...)は、指数関数。
Cは、飽和感染数
Kは、感染速度係数
T0は、増加が減少に変化するまでの期間(つまり、増加期間)
以上は定数であり、Tが、変数としての日数である。
計算から、実測値に最もフィットするモデルは、
C = 1,430,000
K = 0.52
T0 = 13.3日
であった。つまり最大感染数は、143万と推定でき、開始日から13日間は増加し、その後減少に転じた。
Googleがすべての感染ページをクロールしているとは限らないため、最大感染数の値は、実際には、もっと大きいであろうと推測できる。
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(2)
累積感染数
このミームが8日に日本で最初にばら撒かれてから28日までの20日間の感染数を累積していくと、この感染がどのように拡大していったかを知ることが出来る。
そのグラフが写真の図である(クリックすると少し見やすくなる)。横軸が日数、縦軸が感染数(万)である。図中、青の点が実測値、赤線が実測値から作成した感染モデルの理論値である。
感染モデルの式
累積値のプロットから、前半(拡大期)、後半(減少期)とも、指数関数的に増減していることが見てとれる。そこで、次のような感染モデル式をたてた。
累積感染数 = C * Exp( K * (T - T0) ) / ( 1 + Exp( K * (T - T0) ) )
ここで、*は、乗算記号、Exp(...)は、指数関数。
Cは、飽和感染数
Kは、感染速度係数
T0は、増加が減少に変化するまでの期間(つまり、増加期間)
以上は定数であり、Tが、変数としての日数である。
計算から、実測値に最もフィットするモデルは、
C = 1,430,000
K = 0.52
T0 = 13.3日
であった。つまり最大感染数は、143万と推定でき、開始日から13日間は増加し、その後減少に転じた。
Googleがすべての感染ページをクロールしているとは限らないため、最大感染数の値は、実際には、もっと大きいであろうと推測できる。
ワームとの比較
実は、この感染モデル式は、2001年に世界を席巻したワーム、CodeRedの感染モデル式と同じである。それ以降に出てきたワームも同じ式で表現できる。つまり、このミーム「Musical Baton」は、感染の拡大に際して、ワームと同じような振る舞をしたということだ。(写真は、ワーム CodeRedに感染したPCの累積数/2001年)
CodeRedのときは、
C = 510,000
K = 1.8
T0 = 11.9時間
であった(一例)。このワームは12時間で世界51万台の脆弱なPCを感染させた。(その後のワームは感染方法が改良され、最近のものは5~10分程度で全世界の脆弱PCをなめ尽くす)。
一方、ミーム「Musical Baton」の場合、人が介在するため、ワームより感染速度は遅い。しかし、感染の広がりは、日本だけに限ってみても、ワームよりも大きかったといえるだろう。
CodeRedのようなワームや今回のミーム「Musical Baton」両者に特徴的なことは、最初は、ゆっくりしたスピードで感染を始め、途中で爆発的に感染を拡大する。そしてやがて飽和状態に達する。ワームの場合は、脆弱なPCの数が飽和の限度であり、ミーム「Musical Baton」の場合は、こういうマインドウィルス感染に無警戒なアクティブなプログの数が、その限度数であるといえるだろう。
(つづく)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(4)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(5)
実は、この感染モデル式は、2001年に世界を席巻したワーム、CodeRedの感染モデル式と同じである。それ以降に出てきたワームも同じ式で表現できる。つまり、このミーム「Musical Baton」は、感染の拡大に際して、ワームと同じような振る舞をしたということだ。(写真は、ワーム CodeRedに感染したPCの累積数/2001年)
CodeRedのときは、
C = 510,000
K = 1.8
T0 = 11.9時間
であった(一例)。このワームは12時間で世界51万台の脆弱なPCを感染させた。(その後のワームは感染方法が改良され、最近のものは5~10分程度で全世界の脆弱PCをなめ尽くす)。
一方、ミーム「Musical Baton」の場合、人が介在するため、ワームより感染速度は遅い。しかし、感染の広がりは、日本だけに限ってみても、ワームよりも大きかったといえるだろう。
CodeRedのようなワームや今回のミーム「Musical Baton」両者に特徴的なことは、最初は、ゆっくりしたスピードで感染を始め、途中で爆発的に感染を拡大する。そしてやがて飽和状態に達する。ワームの場合は、脆弱なPCの数が飽和の限度であり、ミーム「Musical Baton」の場合は、こういうマインドウィルス感染に無警戒なアクティブなプログの数が、その限度数であるといえるだろう。
(つづく)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(4)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(5)
[ 19:00 ]
[ ネットの話題 ]
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(1)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(2)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(3)
ミームトラフィックがバンド幅に与えた影響
「内容の如何にかかわらずチェーンメールは転送しない」ということがネットユーザのマナーとされているが、その理由の一つにメールトラフィックを増加させ、メールサーバーや回線リソースの無駄使いになるということがある。そこで、今回のミーム「Musical Baton」がどれほどのトラフィックを消費したのか、検討してみた。
簡単のために、感染数を150万、トラフィックデータを2Kバイト、すべての感染者が5個のPINGを飛ばし、YahooとGoogleの検索エンジンが感染ページを回収したとする。2Kバイトという数字は、ミーム「Musical Baton」の質問と回答の文字数(日本語)から求めた大雑把な値である。
PING = 2k * 1,500,000 * 5 = 15Gバイト
Page = 2K * 1,500,000 = 3Gバイト
G +Y = 2K * 1,500,000 * 2 = 6Gバイト
-----------------------------------
期間合計で、24Gバイトである。
最大感染日を20万感染とすると、同様の計算で、一日当り最大、2Gバイトとなる。
一方、プロバイダ間のデータを交換しているJPIXでの現在のトラフィックは、最大でほぼ45Gbps程度である。つまり1秒間に約5Gバイトのデータを転送している。したがって、2Gバイト程度は、1秒以内に転送できる量であり、ミーム「Musical Baton」が、トラフィックに大きな影響を与えたとは言えない。現在の日本のネットインフラは、ひと昔前ほど貧弱ではない。
日本での一日あたりのブログの書き込み数が、数10万とすると、むしろ、日頃のネタに窮していたブロガーが一斉に飛びついただけで、通常の書き込み数の範囲内であったといえるだろう。実際にJPIXのデータを見ても、期間中の著しい変化は無い(写真は、JPIXのグラフから)。
ただし、ブログを運用しているそれぞれのサーバーにどれだけの影響を与えたかはわからない。
(つづく)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(5)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(2)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(3)
ミームトラフィックがバンド幅に与えた影響
「内容の如何にかかわらずチェーンメールは転送しない」ということがネットユーザのマナーとされているが、その理由の一つにメールトラフィックを増加させ、メールサーバーや回線リソースの無駄使いになるということがある。そこで、今回のミーム「Musical Baton」がどれほどのトラフィックを消費したのか、検討してみた。
簡単のために、感染数を150万、トラフィックデータを2Kバイト、すべての感染者が5個のPINGを飛ばし、YahooとGoogleの検索エンジンが感染ページを回収したとする。2Kバイトという数字は、ミーム「Musical Baton」の質問と回答の文字数(日本語)から求めた大雑把な値である。
PING = 2k * 1,500,000 * 5 = 15Gバイト
Page = 2K * 1,500,000 = 3Gバイト
G +Y = 2K * 1,500,000 * 2 = 6Gバイト
-----------------------------------
期間合計で、24Gバイトである。
最大感染日を20万感染とすると、同様の計算で、一日当り最大、2Gバイトとなる。
一方、プロバイダ間のデータを交換しているJPIXでの現在のトラフィックは、最大でほぼ45Gbps程度である。つまり1秒間に約5Gバイトのデータを転送している。したがって、2Gバイト程度は、1秒以内に転送できる量であり、ミーム「Musical Baton」が、トラフィックに大きな影響を与えたとは言えない。現在の日本のネットインフラは、ひと昔前ほど貧弱ではない。
日本での一日あたりのブログの書き込み数が、数10万とすると、むしろ、日頃のネタに窮していたブロガーが一斉に飛びついただけで、通常の書き込み数の範囲内であったといえるだろう。実際にJPIXのデータを見ても、期間中の著しい変化は無い(写真は、JPIXのグラフから)。
ただし、ブログを運用しているそれぞれのサーバーにどれだけの影響を与えたかはわからない。
(つづく)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(5)
[ 18:00 ]
[ ネットの話題 ]
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(1)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(2)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(3)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(4)
進化するミーム
ミームは、人と人とのコミュニケーションによって、人から人に伝わる。その際、より伝わり易いものに変異しながら伝染する。生物の進化が、多様な変異の結果として、より環境に適したものだけが生き残ってきたように、ミームも人々の間でより受け入れ易いものだけが生き残り、より多くの感染力を獲得し繁殖する。人々の心を揺り動かさないミームは、やがて淘汰され消滅する。丁度生物のウィルスが変異しながら感染を拡大するように、マインドウィルスも進化する。
ここでは、ミーム「Musical Baton」がどのように変異し、進化していったかを見てみる。ただし、そのために集めたデータはそう多くない。特徴的なもの、気が付いた点のみをピックアップする。
タイトルの進化
ミーム「Musical Baton」で最も大きく変異したのは、タイトルである。オリジナルのタイトルは、「Music Victim Meme」であった。VictimとかMemeとか、人々が拒絶反応を起す用語が使われていた間は、それほど流行しなかった。しかし、そのタイトルが、「Musical Baton」と、バトンに変化してからは、ゲーム感覚で人々の間に受け入れられるようになり、より一層の感染力を獲得した。
日本に上陸した「Musical Baton」は、さらに、「TB企画:」なるものに変質する。ブログで行われているいわゆる「TB企画:」は、自分のブログにテーマを設定し、そのテーマに賛同した人が、トラックバックを使って意見を書き込むものとして使われてきた。「Musical Baton」は、次に回答する相手を指定するものであり、相手を指定しない従来の「TB企画:」とは、その性質を異にする。にもかかわらず、日頃慣れ親しんでいる「TB企画:」に変質することによって日本でのより多くの感染力を獲得したようである。
「Music Baton」と変異したものもあるが、これは欧米より日本に多い。日本では、「ミュージカルバトン」など完全に日本語に特化したものも多い。それ以外のタイトルに変異したものもあるが、それらは、今回感染力を獲得しなかった。
内容の変化
今回のミーム「Musical Baton」は、その内容にあまり大きな変化は無い。4項目の質問内容のスペルや表現方法は変化したが、質問内容そのものはそんなに変っていない。
だが、まったく変っていないということではない。一番変ったのは、次の回答者5人を指定するところである。オリジナルは、指定した理由を同時に書き込むようになっている。これは、途中で省略された。理由を書くことには誰しも抵抗がある。これも、このミームがより感染し易い方向に変異した例である。
また、回した人に、「無理に答えなくてもいいよ」という一言が付け加えられたのもある。英語圏では、「No Presure」の付いたものも多い。この場合、強制力は無いんだよ、と相手に安心感を与えつつ、求めていることは、回すことである。これも感染を拡大するためにこのミームが獲得した手段である。
信頼のチェーン
ミーム「Musical Baton」が、感染の拡大にあたって利用したのは、信頼のチェーン、あるいは、友人のチェーンともいうべきものであった。日頃つながりの薄い人を次の回答者に指定しても、その人がそれに答える確率は極めて少ない。誰しも、親しくも無い他人から、「次の質問に答えなさい」と言われても、反発するだけで素直には応じないだろう。
だが、日頃ブログを介して繋がっている人から与えられた情報には、抵抗無く反応し易い。ここには、「あの人が言っているのだから」、という情報提供者に対する直接の信頼がその根底にある。中には、義理人情、顔を立てるという、日本独特のものもあった。ミーム「Musical Baton」はこれを利用した。
ミーム「Musical Baton」を最初に仕掛けたアメリカ人を、質問に回答した日本人はまったく誰一人として知らないだろうが、質問を直接回した友人は知っている。これが、感染を拡大するためにこのミームに仕組まれた、チェーンメールなどと同様の、巧妙な仕組みであった。
オーソリティの役割
多くの人がこのミームを疑うことなく受け入れたが、誰もまったく疑問をいだかなかったわけではなかった。かなりの人が、これは何だ?と思って、おそらく調べている。そのときに大きな役割を果たしたのが、検索エンジンで上位に表示されている「Musical Baton」の説明ページだ。これは、日本だけに特徴的なことだが、多くのブログがこのページを参照するようにリンクを張っている。もしここに、このミームの意図や次の人に回す際の注意が書いてあれば、これほど感染が拡大することはなかったであろう。だが、そうではなかった。このページがいわば、「お墨付き」を与える役割を果たしていたように思う。「お墨付き」を与えること、これもミームの感染拡大にとって重要なことである。多くのチェーンメールが大企業や有名人の名前を利用するのもその一つである。
ミームの意図
観察した多くのブログが、このバトンを、誰が何のために、どういう目的で回しているのか、その意図にほとんど疑問も抱かないまま回答をし、次の人々に回している。もちろん無視、拒否した人もあり、オリジナルを探した人もあるが、その数は多くない。
このミームは、もともと、ただ増えるのを楽しむためにだけ回されたものであった。だが、多くの人はその意図に気が付かなかった。中には、このミームが、著作権管理団体が音楽ファイルの違法コピーを調べるために回したものだとか、音楽業界のマーケティングであるとか疑った人々もある。今回は、そういうものではなかったように思うが、これはありうる話である。ミームが感染を繰り返すうちに、その途中で、誰かが、その中に密かに別の意図を含ませてしまうように変質することもありうる。
「悪質なものではないようだから」と回した人も多い。だが、このミームがどんな意図をもって回ってきているのか、それを判断することはたいへん難しい。よくできたミームは、概して良性を偽装する。そうでなければ、人々の心を揺り動かして影響を与え、更なる感染拡大への行動を促す繁殖力を得られない。もし、「このミームが、どう増えるのか見て楽しみたいから次の人に回してくれ」とその意図が書かれていたら、これほどは増えなかっただろう。したがって、オリジナルにあったこの文句はすぐに削られた。
エピローグ
今回のミーム「Musical Baton」は、従来のチェーンメールと同様の特質を持つ。アメリカで最初に回したオリジナルの発信者、日本でそれを翻訳して最初に回した人、そして、このチェーンに途中で参加したそれぞれの人も、単に友人5人に回しただけだが、そのことが、爆発的な感染力を得て多くの人に影響を与えることになった。そのことを観測データから示し、ワームと同じ感染モデルで表現できることを確認した。
また、このミームが伝達されていく過程で、より伝わり易いものに変異、変質していくことも見てきた。これは、今回の「Musical Baton」に限らず、従来からあるチェーンメールやデマ、ウワサにおいても同様である。「情報が独り歩きする」とはよく言われる言葉であるが、一旦放たれた情報は、その独り歩きを誰もコントロールできない。しかも、ご近所の口コミ主流の昔と違い、ネット時代の今、その感染速度と広がりはとてつもなく大きい。
更に、ミームの真の意図を見抜くことも非常に難しい。多くの人は、単に自分のコレクションを自慢したり、自分の音楽趣味を吐露しただけであろうが、もともとこのミームはそんなことに興味はなく、増えていくことだけを目的に回されたものであった。
これほどの爆発的感染力があることがわかると、この手のものを利用して、宣伝やマーケティング、または、ある種の意識の形成や刷り込みに使おうと考えても不思議では無い。丁度ワームが進化したように、今後、もっと巧妙に仕組まれ、手の込んだミームがでてくるかもしれない。オレオレ詐欺やワンクリック詐欺、フィッシングなどに見るまでも無く、人は皆だまされ易いものなのだ。
「皆んな楽しんでやっているんだから、これしきのものに目くじら立てる必要はない」という意見もある。だが、そうは思わない。今回、自らすすんで感染してみた人もあったように、自分が感染するのは一向にかまわない。大いに感染して楽しめばいい。だが、ネットユーザとしては、この先、このチェーンを他人に回すことによって、それがネット上でどのように広がり、どのように変質し、どのような影響を及ぼすのかに想いを馳せてみないといけないだろう。日本には根も葉もない流言飛語によって多くの人が殺された歴史もある。ネットユーザとしての基本的なマナーは、チェーンメールに対するマナーと同じものが求められていると思う。つまり、内容がどのようなものであれ、自分のところでこのチェーンを止めるということだ。
(おわり)
--------追記---------
過熱した議論や感情的な論争を避けるために、レスポンスしないこともありますが、コメント、あるいは、TBでのご意見には、すべて目を通します。コメントには字数制限がありますので、ご意見などで長くなる場合は、TBをご利用ください。(ただし、トピックに関係のないコメント、TBと判断した場合は、黙って削除しますので悪しからず)。
--------追記2(7/10)---------
ミームとは何ぞや?ということの説明不足で誤解を与えるという指摘がありましたので、参考サイトをポイントしておきます。私が参考にしているサイトは、UKミームセントラル
http://www.susanblackmore.co.uk/memetics/index.htm
ミームについての私の理解は、UKミームセントラルのミームについての程度です。
このUKミームセントラルの心理学者Dr. Susan Blackmoreさんは、丁度日本で「Musical Baton」が流行している頃、訪日され講演されています。著書「ミームマシンとしての私」。(私には、ちょっとついていけない感じだけど、それとこれとは別)
日本語では、ミーム:心を操るウィルスの解説がわかりやすいと思います。
その他、いろんな本が出版されていますので参考にしてください。
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(2)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(3)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(4)
進化するミーム
ミームは、人と人とのコミュニケーションによって、人から人に伝わる。その際、より伝わり易いものに変異しながら伝染する。生物の進化が、多様な変異の結果として、より環境に適したものだけが生き残ってきたように、ミームも人々の間でより受け入れ易いものだけが生き残り、より多くの感染力を獲得し繁殖する。人々の心を揺り動かさないミームは、やがて淘汰され消滅する。丁度生物のウィルスが変異しながら感染を拡大するように、マインドウィルスも進化する。
ここでは、ミーム「Musical Baton」がどのように変異し、進化していったかを見てみる。ただし、そのために集めたデータはそう多くない。特徴的なもの、気が付いた点のみをピックアップする。
タイトルの進化
ミーム「Musical Baton」で最も大きく変異したのは、タイトルである。オリジナルのタイトルは、「Music Victim Meme」であった。VictimとかMemeとか、人々が拒絶反応を起す用語が使われていた間は、それほど流行しなかった。しかし、そのタイトルが、「Musical Baton」と、バトンに変化してからは、ゲーム感覚で人々の間に受け入れられるようになり、より一層の感染力を獲得した。
日本に上陸した「Musical Baton」は、さらに、「TB企画:」なるものに変質する。ブログで行われているいわゆる「TB企画:」は、自分のブログにテーマを設定し、そのテーマに賛同した人が、トラックバックを使って意見を書き込むものとして使われてきた。「Musical Baton」は、次に回答する相手を指定するものであり、相手を指定しない従来の「TB企画:」とは、その性質を異にする。にもかかわらず、日頃慣れ親しんでいる「TB企画:」に変質することによって日本でのより多くの感染力を獲得したようである。
「Music Baton」と変異したものもあるが、これは欧米より日本に多い。日本では、「ミュージカルバトン」など完全に日本語に特化したものも多い。それ以外のタイトルに変異したものもあるが、それらは、今回感染力を獲得しなかった。
内容の変化
今回のミーム「Musical Baton」は、その内容にあまり大きな変化は無い。4項目の質問内容のスペルや表現方法は変化したが、質問内容そのものはそんなに変っていない。
だが、まったく変っていないということではない。一番変ったのは、次の回答者5人を指定するところである。オリジナルは、指定した理由を同時に書き込むようになっている。これは、途中で省略された。理由を書くことには誰しも抵抗がある。これも、このミームがより感染し易い方向に変異した例である。
また、回した人に、「無理に答えなくてもいいよ」という一言が付け加えられたのもある。英語圏では、「No Presure」の付いたものも多い。この場合、強制力は無いんだよ、と相手に安心感を与えつつ、求めていることは、回すことである。これも感染を拡大するためにこのミームが獲得した手段である。
信頼のチェーン
ミーム「Musical Baton」が、感染の拡大にあたって利用したのは、信頼のチェーン、あるいは、友人のチェーンともいうべきものであった。日頃つながりの薄い人を次の回答者に指定しても、その人がそれに答える確率は極めて少ない。誰しも、親しくも無い他人から、「次の質問に答えなさい」と言われても、反発するだけで素直には応じないだろう。
だが、日頃ブログを介して繋がっている人から与えられた情報には、抵抗無く反応し易い。ここには、「あの人が言っているのだから」、という情報提供者に対する直接の信頼がその根底にある。中には、義理人情、顔を立てるという、日本独特のものもあった。ミーム「Musical Baton」はこれを利用した。
ミーム「Musical Baton」を最初に仕掛けたアメリカ人を、質問に回答した日本人はまったく誰一人として知らないだろうが、質問を直接回した友人は知っている。これが、感染を拡大するためにこのミームに仕組まれた、チェーンメールなどと同様の、巧妙な仕組みであった。
オーソリティの役割
多くの人がこのミームを疑うことなく受け入れたが、誰もまったく疑問をいだかなかったわけではなかった。かなりの人が、これは何だ?と思って、おそらく調べている。そのときに大きな役割を果たしたのが、検索エンジンで上位に表示されている「Musical Baton」の説明ページだ。これは、日本だけに特徴的なことだが、多くのブログがこのページを参照するようにリンクを張っている。もしここに、このミームの意図や次の人に回す際の注意が書いてあれば、これほど感染が拡大することはなかったであろう。だが、そうではなかった。このページがいわば、「お墨付き」を与える役割を果たしていたように思う。「お墨付き」を与えること、これもミームの感染拡大にとって重要なことである。多くのチェーンメールが大企業や有名人の名前を利用するのもその一つである。
ミームの意図
観察した多くのブログが、このバトンを、誰が何のために、どういう目的で回しているのか、その意図にほとんど疑問も抱かないまま回答をし、次の人々に回している。もちろん無視、拒否した人もあり、オリジナルを探した人もあるが、その数は多くない。
このミームは、もともと、ただ増えるのを楽しむためにだけ回されたものであった。だが、多くの人はその意図に気が付かなかった。中には、このミームが、著作権管理団体が音楽ファイルの違法コピーを調べるために回したものだとか、音楽業界のマーケティングであるとか疑った人々もある。今回は、そういうものではなかったように思うが、これはありうる話である。ミームが感染を繰り返すうちに、その途中で、誰かが、その中に密かに別の意図を含ませてしまうように変質することもありうる。
「悪質なものではないようだから」と回した人も多い。だが、このミームがどんな意図をもって回ってきているのか、それを判断することはたいへん難しい。よくできたミームは、概して良性を偽装する。そうでなければ、人々の心を揺り動かして影響を与え、更なる感染拡大への行動を促す繁殖力を得られない。もし、「このミームが、どう増えるのか見て楽しみたいから次の人に回してくれ」とその意図が書かれていたら、これほどは増えなかっただろう。したがって、オリジナルにあったこの文句はすぐに削られた。
エピローグ
今回のミーム「Musical Baton」は、従来のチェーンメールと同様の特質を持つ。アメリカで最初に回したオリジナルの発信者、日本でそれを翻訳して最初に回した人、そして、このチェーンに途中で参加したそれぞれの人も、単に友人5人に回しただけだが、そのことが、爆発的な感染力を得て多くの人に影響を与えることになった。そのことを観測データから示し、ワームと同じ感染モデルで表現できることを確認した。
また、このミームが伝達されていく過程で、より伝わり易いものに変異、変質していくことも見てきた。これは、今回の「Musical Baton」に限らず、従来からあるチェーンメールやデマ、ウワサにおいても同様である。「情報が独り歩きする」とはよく言われる言葉であるが、一旦放たれた情報は、その独り歩きを誰もコントロールできない。しかも、ご近所の口コミ主流の昔と違い、ネット時代の今、その感染速度と広がりはとてつもなく大きい。
更に、ミームの真の意図を見抜くことも非常に難しい。多くの人は、単に自分のコレクションを自慢したり、自分の音楽趣味を吐露しただけであろうが、もともとこのミームはそんなことに興味はなく、増えていくことだけを目的に回されたものであった。
これほどの爆発的感染力があることがわかると、この手のものを利用して、宣伝やマーケティング、または、ある種の意識の形成や刷り込みに使おうと考えても不思議では無い。丁度ワームが進化したように、今後、もっと巧妙に仕組まれ、手の込んだミームがでてくるかもしれない。オレオレ詐欺やワンクリック詐欺、フィッシングなどに見るまでも無く、人は皆だまされ易いものなのだ。
「皆んな楽しんでやっているんだから、これしきのものに目くじら立てる必要はない」という意見もある。だが、そうは思わない。今回、自らすすんで感染してみた人もあったように、自分が感染するのは一向にかまわない。大いに感染して楽しめばいい。だが、ネットユーザとしては、この先、このチェーンを他人に回すことによって、それがネット上でどのように広がり、どのように変質し、どのような影響を及ぼすのかに想いを馳せてみないといけないだろう。日本には根も葉もない流言飛語によって多くの人が殺された歴史もある。ネットユーザとしての基本的なマナーは、チェーンメールに対するマナーと同じものが求められていると思う。つまり、内容がどのようなものであれ、自分のところでこのチェーンを止めるということだ。
(おわり)
--------追記---------
過熱した議論や感情的な論争を避けるために、レスポンスしないこともありますが、コメント、あるいは、TBでのご意見には、すべて目を通します。コメントには字数制限がありますので、ご意見などで長くなる場合は、TBをご利用ください。(ただし、トピックに関係のないコメント、TBと判断した場合は、黙って削除しますので悪しからず)。
--------追記2(7/10)---------
ミームとは何ぞや?ということの説明不足で誤解を与えるという指摘がありましたので、参考サイトをポイントしておきます。私が参考にしているサイトは、UKミームセントラル
http://www.susanblackmore.co.uk/memetics/index.htm
ミームについての私の理解は、UKミームセントラルのミームについての程度です。
このUKミームセントラルの心理学者Dr. Susan Blackmoreさんは、丁度日本で「Musical Baton」が流行している頃、訪日され講演されています。著書「ミームマシンとしての私」。(私には、ちょっとついていけない感じだけど、それとこれとは別)
日本語では、ミーム:心を操るウィルスの解説がわかりやすいと思います。
その他、いろんな本が出版されていますので参考にしてください。
[ 17:00 ]
[ ネットの話題 ]
Musical Batonから派生したいろんなバトンを調査した。(7/18)
調査方法は、Google。雑音なども含む大雑把な数である。その結果、
派生したバトンの数 = およそ 50種類
派生バトンの記事総数 = およそ50万
上の調査結果には、
「Musical Baton」の別名である「Music baton」、「みゅーじっくばとん」、「ミュージックバトン」、「ミュージカルバトン」、「ミュージカル・バトン」、「音楽の指揮棒」などは含まれない。また、「命のバトン」(マイミクAID)も除いた。
多いのは、コミック、本、音楽、ゲーム、映画関係であった。また、育児も健闘している。中には、多少商業よりのものもあった。( 0%は、数百記事以下)。
1.コミックバトン(コミック)---------------------27.9%
2.COMIC BATON(コミック)-------------------12.7%
3.音楽バトン(音楽)--------------------------9.7%
4.BOOK BATON(本)-------------------------9.7%
5.ゲームバトン(ゲーム)-----------------------6.4%
6.VIDEOGAME BATON(ビデオゲーム)-----------6.0%
7.育児バトン(育児)--------------------------5.5%
8.ブックバトン(本)---------------------------5.2%
9.Movie Baton(映画)------------------------3.9%
10.ビデオゲームバトン(VIDEOGAME)-----------2.3%
11.観たい映画をつなぐタスキ(映画)-------------2.0%
12.漫画バトン(漫画)-------------------------1.7%
13.イメージバトン(連想)----------------------1.6%
14.映画バトン(映画)------------------------1.2%
15.サッカーバトン(サッカー)-------------------0.9%
16.シネマバトン(映画)-----------------------0.9%
17.シークレットバトン(秘密)-------------------0.8%
18.LOVEバトン(恋愛)------------------------0.8%
19.ムービーバトン(映画)---------------------0.2%
20.フットボールバトン(サッカー)----------------0.1%
21.調味料バトン(調味料)---------------------0.1%
22.トラベルバトン(旅行)----------------------0.1%
23.お料理バトン(料理)-----------------------0.1%
24.萌えバトン(萌え)-------------------------0.1%
25.ハガレンバトン(銅の錬金魔術)--------------0.1%
26.TRPGバトン(テーブルトークRPG)-----------0.0%
27.芝居バトン(芝居)------------------------0.0%
28.ノベルバトン(小説)-----------------------0.0%
29.マンガバトン(漫画)-----------------------0.0%
30.アルコールバトン(酒)---------------------0.0%
31.ヲバトン(漫画)--------------------------0.0%
32.どうでしょうバトン(番組「水曜どうでしょう」)-----0.0%
33.Jr.BATON(Jr.ファン)----------------------0.0%
34.タイプバトン(タイプの人)-------------------0.0%
35.801バトン(同性愛)-----------------------0.0%
36.携帯チェックバトン(携帯電話調査)-----------0.0%
37.TRICKバトン(トリック)---------------------0.0%
38.青春バトン(青春時代の思い出)-------------0.0%
39.海外ドラマバトン(海外ドラマ)---------------0.0%
40.かばんの中身バトン(かばん)---------------0.0%
41.海外ドラマファンをつなぐバトン(海外ドラマ)-----0.0%
42.ディズニーリゾートバトン(ディズニーリゾート)----0.0%
43.超魅了バトン(調味料)--------------------0.0%
44.ガンプラのバトン(ガンプラ)-----------------0.0%
45.Fuji Rockバトン(フジロックフェスティバル案内)--0.0%
46.Drinkers Baton(酒)----------------------0.0%
47.ご飯のバトン(調味料)---------------------0.0%
48.ぱんバトン(パン)-------------------------0.0%
関連記事
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(1)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(2)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(3)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(4)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(5)
棒の手紙
Musical Batonバースト
調査方法は、Google。雑音なども含む大雑把な数である。その結果、
派生したバトンの数 = およそ 50種類
派生バトンの記事総数 = およそ50万
上の調査結果には、
「Musical Baton」の別名である「Music baton」、「みゅーじっくばとん」、「ミュージックバトン」、「ミュージカルバトン」、「ミュージカル・バトン」、「音楽の指揮棒」などは含まれない。また、「命のバトン」(マイミクAID)も除いた。
多いのは、コミック、本、音楽、ゲーム、映画関係であった。また、育児も健闘している。中には、多少商業よりのものもあった。( 0%は、数百記事以下)。
1.コミックバトン(コミック)---------------------27.9%
2.COMIC BATON(コミック)-------------------12.7%
3.音楽バトン(音楽)--------------------------9.7%
4.BOOK BATON(本)-------------------------9.7%
5.ゲームバトン(ゲーム)-----------------------6.4%
6.VIDEOGAME BATON(ビデオゲーム)-----------6.0%
7.育児バトン(育児)--------------------------5.5%
8.ブックバトン(本)---------------------------5.2%
9.Movie Baton(映画)------------------------3.9%
10.ビデオゲームバトン(VIDEOGAME)-----------2.3%
11.観たい映画をつなぐタスキ(映画)-------------2.0%
12.漫画バトン(漫画)-------------------------1.7%
13.イメージバトン(連想)----------------------1.6%
14.映画バトン(映画)------------------------1.2%
15.サッカーバトン(サッカー)-------------------0.9%
16.シネマバトン(映画)-----------------------0.9%
17.シークレットバトン(秘密)-------------------0.8%
18.LOVEバトン(恋愛)------------------------0.8%
19.ムービーバトン(映画)---------------------0.2%
20.フットボールバトン(サッカー)----------------0.1%
21.調味料バトン(調味料)---------------------0.1%
22.トラベルバトン(旅行)----------------------0.1%
23.お料理バトン(料理)-----------------------0.1%
24.萌えバトン(萌え)-------------------------0.1%
25.ハガレンバトン(銅の錬金魔術)--------------0.1%
26.TRPGバトン(テーブルトークRPG)-----------0.0%
27.芝居バトン(芝居)------------------------0.0%
28.ノベルバトン(小説)-----------------------0.0%
29.マンガバトン(漫画)-----------------------0.0%
30.アルコールバトン(酒)---------------------0.0%
31.ヲバトン(漫画)--------------------------0.0%
32.どうでしょうバトン(番組「水曜どうでしょう」)-----0.0%
33.Jr.BATON(Jr.ファン)----------------------0.0%
34.タイプバトン(タイプの人)-------------------0.0%
35.801バトン(同性愛)-----------------------0.0%
36.携帯チェックバトン(携帯電話調査)-----------0.0%
37.TRICKバトン(トリック)---------------------0.0%
38.青春バトン(青春時代の思い出)-------------0.0%
39.海外ドラマバトン(海外ドラマ)---------------0.0%
40.かばんの中身バトン(かばん)---------------0.0%
41.海外ドラマファンをつなぐバトン(海外ドラマ)-----0.0%
42.ディズニーリゾートバトン(ディズニーリゾート)----0.0%
43.超魅了バトン(調味料)--------------------0.0%
44.ガンプラのバトン(ガンプラ)-----------------0.0%
45.Fuji Rockバトン(フジロックフェスティバル案内)--0.0%
46.Drinkers Baton(酒)----------------------0.0%
47.ご飯のバトン(調味料)---------------------0.0%
48.ぱんバトン(パン)-------------------------0.0%
関連記事
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心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(2)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(3)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(4)
心を操るウィルス「Musical Baton」ミームの感染記録(5)
棒の手紙
Musical Batonバースト