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クラシック音楽のひとりごと
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2005/10/13のBlog
西条祭が間もなく始まります。
どの部落も「だんじり」の準備万端。
いよいよ、二日二晩寝ないで屋台を担ぐお祭りであります。
我が部落の「だんじり」も、昨日はフジ系「めざましテレビ」の生放送に登場、全国に中継されました。若者のパワーは大したもんです。元気に運行できそうです。

さて、今日は古本屋で安価に入手したチャイコフスキーの三大バレエ名曲集を。
ビクターの名曲全集からのもので、メロディア原盤のようだ。
その中の「白鳥の湖」より、が気に入りました。
アルギス・ジュライチス指揮ボリショイ劇場管弦楽団の全曲盤からの抜粋。1983年4月、モスクワでの録音、聴きやすい音に仕上がっている。

この「白鳥の湖」の演奏の良いところは、1曲目が序奏(導入部とアダージョ)から始まること。2分30秒という短い音楽だが、非常に美しく書けており、しかもこれから始まるバレエ音楽への期待が高まるようなワクワクする音楽なのだ。ハープと木管が特にいい。ハープの美しく上品な分散和音に乗って、木管がふくよかな音色で歌う。オーボエが巧い。
我が家にある他の三大バレエ曲集ではだいたい「情景」から始まってこの序奏が省略されてしまっている。もったいないことだ。いくら抜粋とはいえ、この序奏から始まると、聴き手の気分も盛り上がるのに。(尤も、序奏が聴きたければ全曲盤にすればいい話なのだが(^^ゞ・・・)

「ワルツ」での金管が重厚で華麗。音がまた大きい。特にトランペットがいい音を出している。上品であるよりは、強さを重んじたような吹き方をしているが、これがロシア風なのかもしれない。テンポは中庸で、実際に踊りやすそうな安定感がある。

「情景」はこのバレエ音楽で最も有名な曲。子供でも知っている。「白鳥の湖」と言えば誰もが口ずさめるほど、人口に膾炙した曲。
ジュライチスは、情念的に演奏させるのではなく、淡々と進めてゆく。もったいぶって悲愴感を煽るのではなく、チャイコフスキーの書いた見事な旋律を、そのまま音にしたらこんなに美しくも悲しい音楽になった、といった風情の演奏。こういう演奏はボクの好みであります。

「4羽の白鳥の踊り」では、木管のハーモニーが美しい。ファゴットの控えめな演奏にオーボエが心込めて歌うのが綺麗。
「スペインの踊り」は、まさにエキゾチック。打楽器が効いている。このあたり、チャイコフスキーの作曲の巧さが光るなぁと感心する。演奏は極めてオーソドックスで、ふっくらと広がる弦が美しいが。それ以上にキラキラした管楽器が聴きもの。
「ナポリの踊り」はトランペットのカンツォーネだ。先にも書いたように、この楽団のトランペットは巧い。朗々としたカンタービレは一種の快感だろう。
「ハンガリーの踊り」のストリングスは、情感たっぷりで哀愁漂う名旋律。音色も大変瑞々しい。
そして見事な盛り上がり締めくくる「情景・終曲」。

ジュライチスという指揮者はよく知りません。
古本屋で入手して、期待もせずに聴き始めたところ、「おっ、エエじゃないかい」と思い始め、途中から、どんどん引き込まれてしまう演奏でした。
奇をてらった演奏ではなく、おそらく、ロシアの劇場で行われているふだんのバレエの「伴奏」は、こんな感じなのだろうと想像してます。
でも、その飾り気のなさがとても良かった。
演出たっぷりの演奏も、ボクは嫌いじゃないです。
でも、今日聴いたジュライチス/ボリショイ劇場管弦楽団は、日本人で言うと「米の飯」って感じなんでしょうね。とってもようございました。
2005/10/12のBlog
ここのところ曇天が続いています。爽やかな秋空はどこに行ってしまったかな?

時々、爽快なヴァイオリンの音色がたまらなく恋しくなることがあります。そういうときは、ヴィヴァルディの「四季」を取り出します。
あの明るく晴れ上がった青空のように屈託ない「春」の冒頭、歌うような独奏ヴァイオリンを聴くと、実にスッキリしますな。

今日は、イ・ムジチ合奏団の演奏で。独奏はピエーナ・カルミレッリ。
1982年7月、スイスのラ・ショー・ド・フォンでの録音。イ・ムジチとしては確か4回目の録音。アーヨの独奏で2回、ミケルッチで1回録音していたと思う。イ・ムジチは、この録音以降も、アゴスティーニやシルブとのものがあるので、都合6回。いやはや、いくら売れるからと言っても、すごいもんだ。
その中でも、このカルミレッリ独奏盤は、最も安定感のある名盤だと思う。
巷間、定盤との評価も高い。クラシック音楽好きな人なら、おそらく持っているか、見かけたことがあるか・・・・・・、そんな1枚。

カルミレッリの独奏が、たいそう素晴らしい。アーヨの独奏も良かったが、優雅で気品がある点では、カルミレッリが優れているように思う。
流麗で、鮮やかな技術は、アーヨも遜色ないが(流れるような演奏という点ではアーヨが優るかも?)、キレのよい高音や、スッキリとした上品さでボクは、このカルミレッリ盤が好きだ。しかもカルミレッリのヴァイオリンは、自由で伸び伸びとして、変化に富んでいる。

音色も最高。力強い低音から、爽快に抜けてゆく高音まで、素晴らしいヴァイオリンの音色を堪能できる。ピアニシモのデリケートなことと言ったら、息を呑むほど美しい瞬間がある。
「夏」の第3楽章や「冬」での快速なところでさえ、スピード感・スポーツのような爽快さより、デリカシーを感じさせる演奏。速いところでも楽々弾いてしまう巧さの上に、繊細な、品の良い音色が重なる。
まったく、この独奏を聴くのは、いつも楽しみ。

このカルミレッリ盤は、独奏も通奏低音も、別に際だった装飾音を用いたりはしていない。装飾という点では、かえって地味だと思う。多用していたりはしない。
独奏ヴァイオリンは、音色そのものが多彩で変化に富むので、装飾音など用いなくても十分なのだろう。
時々、チェンバロが右スピーカー付近で、ハッとするパッセージを聴かせてくれるのだが、概して慎ましい。「通奏低音」に徹しているところがイイ。

テンポもヴィヴァルディにふさわしい速さだと思う。リズムもよく弾んで心地よい。合奏の精度も高いと思う。「四季」を熟知しているメンバーだものな、当然と言えば当然か。
4曲の中で特にイイのは「春」、「夏」の第3楽章、そして「冬」。でも、全編に渡って、香り立つヴァイオリン独奏と自信に満ちた弦楽アンサンブルが味わえる。

録音も20年以上経過した今も、素晴らしい。スタジオは、スイスの名スタジオ、ラ・ショー・ド・フォン。ヴァイオリンの音がどこまでも伸びて、やがて消えてゆく余韻・・・・・絶品である。
CDでは楽器の定位が素晴らしく、LPでは自然な質感のヴァイオリンが味わえる。


「四季」は、ありふれてしまったクラシック音楽だと思いますが、やはり聴いていて楽しいですな。小沢/BSOもよし、マリナーやパイヤールも良かったです。アーノンクールやピノックも面白かった。あ、ホグウッドも・・・・なんてことを書いているとキリがありませんね(^^ゞ
2005/10/11のBlog
三男坊がNHKホールで歌ってきました。
第72回全国学校音楽コンクール中学校の部。

入賞はできませんでしたが、まあよく頑張りました。2年連続で東京に行けたのは、熱心な顧問の先生のおかげであります。
テレビにもよく映りました。
妻と長男、埼玉の祖父母もNHKホールに駆けつけて応援。
ボクは次男とともに、家で録画担当。いやはや、家族親族みんなが楽しませてもらいました。


さて、今日はテレマンのパリ四重奏曲集。
フラウト・トラヴェルソの有田正広とトウキョウ・バロック・トリオの演奏。
バロック・ヴァイオリンが寺神戸亮、チェンバロがクリストフ・ルセ、ヴィオラ・ダ・ガンバは上村かおり。
DENONのクレスト1000シリーズからの2枚組で、1992年8月、パリのコンセルヴァトワールでの録音。

見事な録音。おそらく、室内楽としては最高レベルの録音。
ヴァイオリンが左手に、中央には有田のトラヴェルソ、そのやや右にヴィオラ、さらにチェンバロが、きちんと定位する。
その掛け合い、目配せ、息づかい(息合わせ?)が、「見える」ような素晴らしい録音。
DENONの録音は世界に誇りうる水準ではないかと、かねてよりボクは考えている。
楽器の音色はもちろん、奏者の存在感まで伝える録音というのは、そう多くはない。
この録音は、一聴に値する。

演奏は、全く優美で典雅。
ほのぼのとした味わいもあり、生き生きと弾むような躍動感もあり、ソロの楽器の音色がまたひなびた素朴な感じで非常によろしい。
バロック音楽の多面性、テレマンの作曲技法の冴えが伝わってくる演奏。

何より、音楽する愉悦、合奏の幸福感に溢れているのがとてもイイ。
曲想によっては、短調の悲痛な感じのものあるのだが(第6番ロ短調とか)、決して、しんねりむっつりにならないもんなぁ。

有田のフラウト・トラヴェルソの安定感。この素朴な音色は、心の幸福にとてもよろしい。
寺神戸のヴァイオリンは、歌い始めたらとっても艶やか。バロック・ヴァイオリンらしい、やや細身の音で、ナイフのような切れ味を秘めた音色なのだが、時々ゾッとするような艶麗さが聞こえてくる。
チェンバロやヴィオラ・ダ・ガンバもとてもいい音。ヴィオラの太い音色は、包容力がある。

曲集は全部で6曲。どれもフランス風なのだそうです。
第1番ニ長調・第2番イ短調・第3番ト長調・第4番ロ短調・第6番イ長調・第6番ホ短調。
ジャケット裏のフランス語が読めません。これは不親切。カタカナで表記してくれないと、横文字嫌いなオジサンには読めんです(^^ゞ。

2枚目の4番以降の方が、比較的面白く聴けました。
こういうバロックを休日の朝に聴くのはイイもんです。
2005/10/10のBlog
新居浜マルワレコードの半額セールでは、ワーナーの1000円盤(半額なので500円)をだいぶ買い込んでしまった。
積んだままにならないように、休日にはどんどん聴かなくちゃ。こういうのを「嬉しい悲鳴」と言います。ボクはウキウキ、家人はアングリ。

今日はその中の1枚。
ワーグナーの管弦楽名曲集。指揮はダニエル・バレンボイム、演奏はシカゴ響。テルデック原盤で1994年5月、シカゴのオーケストラホールでの録音。
バレンボイムのワーグナー管弦楽曲集は、DGのパリ管とのものがあった。これは2度目の録音に当たるんじゃないかと思う。

ボクはワーグナーの良い聴き手ではない・・・・・(^^ゞ。

ワーグナーの長大な楽劇を観ようと、初期の頃からBSアンテナを付けて録画したものだが、結局録画しっぱなしであまり観ていない。
時々、長尺物の楽劇のCDを取り出しては聴くが、途中でウトウトしてしまう。劇的な変化に乏しく、退屈してしまうんだなぁ・・・・・(^^ゞ。

で、ボクにとってのワーグナーはオーケストラ作曲家。管弦楽曲集は、大好き。
ふだんはベーム/VPO(DG)、カラヤン/BPO(EMI)、テンシュテット/BPO(EMI)で聴くことが多い。

シカゴ響の演奏はどうかなと楽しみにして、今日は聴いた。
曲目は、全部で6曲。

1.歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
2.歌劇「タンホイザー」序曲
3.歌劇「ローエングリン」第1幕前奏曲
4.歌劇「ローエングリン」第3幕前奏曲
5.楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
6.楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死

まずタンホイザーを、ついでマイスタージンガー、そしてトリスタンとイゾルデと聴いた。

で、ビックリ。
音が、まろやかで、まるでいつものシカゴ響の音ではない。

シカゴ響といえば、鮮やかで切れ込んでくる、キラキラした音色が特徴だと思う。ショルティやアバド、ジュリーニとののCDが我が家には多いので、どうしてもシカゴ響の音はDECCAやDGの録音で聴くことになるのだが、弦も管も大変上手く、しかも鮮烈で音もクッキリしている感じだと思っていた。尤も、それだからこそ、シカゴが好きなのだが。

ところが、このバレンボイムとのワーグナーを聴くと、大変音がまろやかで柔らかくふくよか。
鮮烈であるより、全体の音がきれいに溶け合った、ふっくらした音になっている。
個々の管楽器がクッキリと飛び出してくる・・・・・なんてことが少なく(DECCAでは多かった)、オケがよくまとまって、残響も豊かな、いわばヨーロッパ・トーン。キラキラしたアメリカン・スタイルを想像してこのCDを聴き始めたら、ものの見事に裏切られた。

それにしても、いい音。録音が柔らかく、テンポもゆったりとして、実に気持ちよい。深々としたフレージングなど、全く心地よい。

タンホイザーの前半部など、ゆっくりで足取りも着実、最高のテンポ。
「ああ、タンホイザーは、こうでなくちゃ」とうなずきながら聴いてしまった。オケの技術は勿論だし、ヴァイオリンの両翼配置がものを言っているのだろう、管楽器も弦楽器も見事にブレンドされて素晴らしいオーケストラ音楽になっている。後半、ちと急ぎすぎるのが少し残念。最後までゆっくりやってくれると良かったのになぁ。

マイスタージンガーは、正々堂々、王者の行進を思わせる風格。オケのバランスも最高レベル。技術的には、何の問題もなし。安心して聴ける演奏になっている。途中、トランペットがやや出張ってくるが、これは多分アドルフ・ハーセス。これがまた惚れ惚れするほど上手いんだなぁ・・・・・。名人芸。

トリスタンとイゾルデの、ヴァイオリンの執拗な絡み。エロスの極致。シカゴ響の技術もさることながら、こんなイヤラシイ音楽を書けるワーグナーって、スゴイなと素直に感心してしまう。
一瞬、弦と管があまり合っていないんじゃないかと感じるところあり。楽譜として合っていないのではなく、目指す方向がちょいと違っているのではないかという違和感。ボクの勘違いかもしれないが(^^ゞ。


バレンボイム/シカゴ響、他の演奏も聴いてみたいと思わせられた1枚でありました。

※で、後日談です。
Niklaus Vogel さんから、先日コメントを頂きました。弦楽器は両翼にはなっていないとのことです。左から順に、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、そして右奥にコントラバスという配置とのことです。
確かによく聴いてみると、その配置でありました。
Niklaus Vogel さんが仰るには、ショルティの治世下では、チェロを右側に出して、ヴィオラを第2ヴァイオリンとチェロの間に挟んでたらしく、これに耳が慣れてしまうと、バレンボイムは両翼に聞こえてしまうこともあるようなのです。
我が家にはショルティ盤が沢山あります。だから、両翼に聞こえたのかもしれません。

Niklaus Vogel さんの鋭いご指摘、まさにその通りです。
どうも有り難うございました。





2005/10/09のBlog
3連休の初日は黄昏時からゆっくり出来ました。ほっ(^-^)。

さて、休日ののんびりした時に聴きたくなるのが、ウィンナ・ワルツ。
この幸福感が何ともいえず素晴らしい。ボスコフスキーもシュトルツもクライバーも大好きなのだが、今日はカラヤンで。

ベルリン・フィルを振った演奏もシンフォニックで良いのだが、今日は「カラヤン/ニューイヤー・コンサート1987」。ライヴのDG盤。
ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートについにカラヤンが登場したのが、1987年1月1日。日本にもテレビ中継された。時はバブル経済への突入期。ソリストにキャスリーン・バトルまで登場して、豪華な年始になったのを憶えている。

曲目も、よく知ったものばかりで大変楽しいCDになっている。

1.喜歌劇「こうもり」序曲(J.シュトラウス2世)
2.ワルツ「天体の音楽」op.235(ヨゼフ・シュトラウス)
3.アンネン・ポルカop.117(J.シュトラウス2世)
4.ワルツ「うわごと」op.212(ヨゼフ・シュトラウス)
5.ポルカ「観光列車」op.281(J.シュトラウス2世)
6.ピチカート・ポルカ(J.シュトラウス2世,ヨゼフ・シュトラウス)
7.アンネン・ポルカop.137(ヨハン・シュトラウス1世)
8.ポルカ「雷鳴と雷光」op.324(J.シュトラウス2世)
9.ワルツ「春の声」op.410(J.シュトラウス2世)
10.ポルカ「憂いもなく」op.271(ヨゼフ・シュトラウス)
11.ワルツ「美しく青きドナウ」op.314(J.シュトラウス2世)
12.ラデツキー行進曲 op.228(J.シュトラウス1世)

1曲目の「こうもり」序曲が、何とワクワクさせる響きであることか。コンサートの開始にふさわしい、ウキウキした音楽。遅いところでのウィーン・フィルの歌い廻しはさすが。音色も、鮮やかで輝かしく、弦の響きはこれぞウィーン・フィルと叫びたくなる瑞々しさ。
「天体の音楽」やアンネン・ポルカは実にカッコイイ。粋でイナセで、オシャレで上品。5曲目の「観光列車」はリズムの切れ味が最高だし、「ピチカート・ポルカ」は心地よく弾むような感触が何とも言えない。「雷鳴と電光」のはしゃぎぶりも楽しい。
しかし、やはり素晴らしいのはキャスリーン・バトルの歌う「春の歌」だろう。オケの響きも軽やかで心地よいが、このコロラトゥーラ・ソプラノの透きとおるような響きがまた実にイイ。ホールに響き渡って、余韻を持って消えてゆく美しさ。何度も繰り返して聴きたくなる。惚れ惚れする美声。
終曲は「美しく青きドナウ」。カラヤンの棒にかかると、この聴き慣れたウィンナ・ワルツの随所にハッとするところがあることに気づかされる。弱音が特に美しい。弦の衣擦れの音が特に綺麗。瑞々しく鮮やか。

ラデッキー行進曲や「憂いもなく」は、楽団員が実に楽しそうに合奏しているのが分かる。笑顔一杯のコンサート。聴き手も幸福になる。


結局、もう一度「こうもり序曲」を聴いて締めとしました。
こういうクラシック音楽を聴けるささやかな幸せ。
人生ってのはいいもんです。
2005/10/08のBlog
世間では3連休のようですが、ボクは休日は一日のみであります。
この3週間ほど、休みなしで働いておりまして(ただし、手抜きが上手いので、疲労がたまってどうしようもない、なんてことはない)、「ボンヤリとしながらクラシック音楽を聴きたいなぁ」という欲望が高まっております。
これはもう生活習慣というか、食欲や睡眠欲などとボクにとっては同義でありまして、この「聴きたいなぁ欲」が高まるほど、勤労意欲が低下してきまして・・・・・・・。
(って、働く意欲はいつもそんなに高くはないか・・・・^^;)

で、今日はヴァイオリンの小品をひとつ。

ヴィタリの「シャコンヌ」。
演奏はローラ・ボベスコのヴァイオリン、ジャック・ジャンティのピアノ。
1981年9月、埼玉県新座市民会館での録音。

女流ヴァイオリニストとして人気が高かったローラ・ボベスコの来日を記念して、本来は5枚組のLPで発売されたもの。
アメリカのテラークのエンジニア、ジャック・レナーがこの録音のために来日して、3本のマイクをベースとするワン・ポイント方式の録音を行ったことでも話題になった。

さすがに素晴らしい録音。ヴァイオリンはもちろん綺麗なのだが、伴奏のピアノが特に美しく録音されている。ヴァイオリンとピアノのデュオの録音は、非常に難しいらしく、好録音は実は少ない。その点で、この24年も前の「シャコンヌ」は、現代でも十分に通用する名録音だと思う。

で、特にこの曲がボクは好きなので、グレートコンポーザー・シリーズでCDになっているのを見つけて買い直したのであります。

トマゾ・ヴィタリ(1663-1745)の「シャコンヌ」といえば、モダンヴァイオリンとピアノのために編曲されたものが有名なのだが、原曲は、謎が多いらしい。
曲の構造や歴史、楽譜がどうかなど、素人のボクには知るよしもないが、このボベスコ/ジャンティのモダン・ヴァイオリンとピアノによる演奏は、大変素晴らしい。

とにかく、この哀愁漂う、涙がこぼれるような美しい旋律は、一度聴いたら忘れられない。冒頭の主題など、思わず口ずさんでしまうほど。

悲愴感がこみ上げてきて、実にロマンティック。
シャコンヌという変奏曲形式がものを言っているのだろう、悲しみの感情がだんだん深まり、時には広がり、しかしやはりどうしようもなく哀しく・・・・・といった趣の曲。

クラシック音楽を聴き始めたまだ若い頃に出会った曲で、当時、この短調の曲とともに気分を沈み込ませたものだった。
哀しいときにはさらに哀しくなるので、いつの間にか元の悲しみを忘れてしまうという、妙な経験もした。
若いときは喜怒哀楽が激しかったから、こういう甘く哀しい旋律線が身にしみるようだった。

最近は、そんなことがめっきり減ってしまいました。
トシを取るということは、感情の起伏が穏やかになるということかもしれません。
腹が立っても最近は長続きせず、「まあいいや」と思いますし、悲しいことがあっても、それを仕方がないこと、「運命だわなぁ」と思ってしまう。
闘争本能も薄れてきているので、勝ち負けを意識することもなくなってきました。

若い頃、ヴィタリの「シャコンヌ」に耳を傾けて、もろもろのことに考えをめぐらしていた・・・・・・そんな当時が懐かしいとも思います。

最近、懐かしい音楽を聴くと、どうも時がさかのぼりはじめるようであります・・・。

2005/10/07のBlog
キンモクセイの香りが街に漂うと、四国伊予路では「秋祭り」であります。
ツンと鼻を突く懐かしい香りが、祭太鼓を呼ぶ・・・・・西条・新居浜地区の祭好きな人々は、そわそわし始めております。

さて、今日はドヴォルザークの交響曲第8番ト長調。
ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏。1970年4月、セヴェランス・ホールでの録音。
セルは最晩年にCBSソニーからEMIに移籍して、何曲か録音したが、いずれも素晴らしい演奏になった。シューベルトのグレート、ギレリスとのベートーヴェン・ピアノ協奏曲全集など、名演奏が相次いだ。このドヴォルザークも最高の名演。素晴らしい出来だと思う。
録音はEMIにしては、良い方の部類かと思う。セルのCBS時代の録音は、ステレオ初期のためか、弦楽の音が乾いてかさつくような感じであったのが残念だったが(特にベートーヴェンの交響曲全集)、晩年のEMI録音はまずまず聴ける。ヴァイオリン群の柔らかさが良い。


さて、第1楽章のアレグロ・コン・ブリオ。巨匠風で、スケール大きな開始。テンポは中庸だと思うのだが(つまり速くもなく遅くもなく)、ゆったりとした演奏に聞こえる。フレージングが深々としているのか、聴いていて、何か大きなものに包まれるような安心感がある。
注意深く聴いていると、セルは随分テンポを揺らしている。イン・テンポが基調の指揮者だと思っていたのだが、結構好き勝手しているところがあって面白い。この第1楽章と次の第2楽章では、そんなところがいくつも見られる。
遅いところで、グッと腰を落として演奏させてみたり、切れ味の良い刀でスパッと叩き斬るような速さで済ませてみたり。面白い。

第2楽章のアダージョも巨匠風。悠揚迫らぬ、スケール大きな演奏。どの奏者も、気持ち良く吹き、弾いているのが伝わる。セルは指揮者としては厳格な独裁者で、楽団員から嫌われていたらしいが、この演奏を聴く限り、オケの自発性は十分だと思う。きりきりと引き締めるよりは、手綱を緩めて、オケの技量を信頼して演奏させている感じがする。

この曲、いつも思うのだが、第2楽章までがブラームス的。ブラームスの影響を受けその後継者たろうとしたのか、ドヴォルザークがかしこまって作曲しているような印象をボクは持っている。しかし、第3楽章からはドヴォルザークの本領発揮。稀代のメロディ・メーカーであったドヴォルザークの魅力が全開だ。
第3楽章の冒頭の、何と美しいストリングス!クリーヴランド管弦楽団の演奏も、旋律をゆったりと歌わせつつ、郷愁を誘う。素晴らしい旋律。

終楽章はオケが一体となって、木管も金管も、文句なく巧い。アンサンブルもこれ以上のものはちょっと想像できない。ホルン・トランペット・クラリネット・フルート・・・・どれも巧いのだが、それが有機体のようにオケの中に溶け込んで、まさに渾然一体、最高のオーケストラ音楽を聴かせてくれる。ブラヴォー。

ドヴォ8、何枚も聴いてきましたが、これ以上の演奏に出会ったことはありません。
ノイマン/チェコ・フィル、カラヤン/VPO、デイヴィス/コンセルトヘボウなども素晴らしいんですが・・・・やはりセル/クリーヴランド管が、ボクにとっては最高の名盤であります。
2005/10/06のBlog
一日中の雨で、気温が急に下がった感じ。
久しぶりによく降った。バテ気味のこの身体には、休養になるかな・・・・。

今日はのんびりバッハを聴きたい気分でありました。

J・S・バッハのブランデンブルク協奏曲第4番ト長調。

個人的に大変懐かしい、ルドルフ・バウムガルトナー指揮ルツェルン祝祭弦楽合奏団の演奏。クラシック音楽を聴き始めたころに、購入したLP2枚組。廉価盤で3000円だった。

ブランデンブルク協奏曲第4番は、ヴァイオリンと2本のブロックフレーテを独奏楽器群にした合奏協奏曲の形で書かれた名品。
この演奏では、ブロックフレーテはギュンター・ヘラーとウルリッヒ・ティーメ。ヴァイオリンはヨゼフ・スーク。チェンバロはエドゥアルト・カウフマン。
1978年5月、スイスの名スタジオ、ラ・ショー・ド・フォンでのアナログ録音。オイロディスク原盤で、LP購入当時はDENONから国内発売されていた。

第1楽章アレグロ。バウムガルトナーのテンポはやや遅め。2本のブロックフレーテの整然としたアンサンブルが素晴らしい。ヴァイオリンは、名手のヨゼフ・スーク。艶やかな音色で、時に力強く、時にデリケートに弾いてゆく。峻厳というよりは、柔らかく温もりのある演奏。録音も残響豊かで雰囲気たっぷり。特にブロックフレーテの高音が爽快で心地よい。また、抜けるように響く音は、水彩画のように端麗で美しい。フッと消えてゆく音がまた何とデリケートなことか。

第2楽章のブロックフレーテの掛け合いが、この演奏の白眉だと思う。ルツェルン祝祭弦楽合奏団のバックが、ゆったりとしていて、ふくよかな響きをつくり出す。その上に。2本のブロックフレーテが、互いに絡み合いながら美しい歌を聴かせてくれる。弱音のデリカシーがたまらない。音色は色々変わる。素朴な音色からと高貴な響きまで、味わい深い。
ラ・ショー・ド・フォンの響きがまた綺麗で、いつまでも聴いていたい演奏になった。アナログ録音最盛期のものだけに、暖かく品があって、音も非常に柔らかく心地よい。

終楽章はスークの自在なヴァイオリンが聴きもの。技巧も完璧で、相当速いパッセージでも楽々弾きこなして絶品。
速度表示はプレストだが、バウムガルトナーの指揮で聴くとそんなに速くない感じ。リズムは正確に刻まれて、演奏は極めて端正だ。オケの響きはドイツ的なゴツゴツしたものではなく、流線的な柔軟ささえ感じさせるもの。


ブランデンブルク協奏曲は、このLPで聴いてから大好きになって、いろいろな演奏で聴いてきました。
でも、結局はこのバウムガルトナー盤に戻ってしまいます。
ピリオド楽器の演奏も、面白いものが多いんですがね・・・・、ロマンティックにさえ聞こえるこの演奏が、ボクにとってはやはり最高であります。

2005/10/05のBlog
今日はensembleさんの呼びかけにおこたえして、ブラームスの交響曲第3番ヘ長調作品90。

クルト・ザンデルリンク指揮ドレスデン・シュターツカペレ(SKD)の演奏。1972年3月、ドレスデンのルカ教会での録音。オイロディスク原盤だが、日本ではDENONが発売している。クレスト1000シリーズの1枚で、先日も書いた新居浜マルワレコードの半額バーゲンで入手。
実は、これLPで持っていて(1980年発売の1300円廉価盤 OC7286)、若い頃大好きだった演奏であります。
ただ、LPは音が悪かった。当時の我が再生装置のせいか、それともプレスが悪かったのか(所謂はずれ盤)、あるいはオイロディスクの録音の出来がひどいのかよく分からないのだが、音が詰まった感じで、弦もかさつく。特に高音が伸びない。
これがブラームスの「渋い音」なのかなとも思っていたが、他の演奏家のレコードを聴いてみると(ケルテス/VPO盤やクーベリック/BRSO盤、バーンスタイン/VPO盤など)、高音が爽やか、ふくよかなオーケストラ録音で実に聴きやすいのだ。「こりゃ、録音が悪いんだな」と思い、このLP、しばらく聴かなかったのであります。

ところが、今年の春、ザンデルリンク/SKDの1番をCDで偶然入手、これが実に味わい深く、SKDらしいオケ全体の音が融け合って、素晴らしい音がする。ボクの再生装置もグレードアップしたのだが、CDとの相性が良かった(マスタリングが成功した?)のか、フィリップスやDENONの録音で聴くSKDらしい、各楽器がよくブレンドされて、落ち着きのある素晴らしい音。

で、今度、2晩から4番まで全部CDで買い直したのであります。
見事な録音でありました。あのLPの音はいったい何だったのか。


さて、演奏たるや、もうザンデルリンク/SKDらしい、重厚で風格あるドイツ風のブラームスになっていて、大変満足できる演奏。

第1楽章のアレグロ・コン・ブリオ。開始の部分は荘重でものものしいが、それを過ぎると、いつものブラームス。ためらいがちに、あたりを気にしながらゆっくりと歩んでゆく・・・・・そんなブラームスの特長がよく出た演奏。テンポは中庸だと思う。弦はいつも通り巧いが、管楽器の活躍が目立つ。
第2楽章のアンダンテ。響きは十分な厚みがあって、聴き手に媚びない厳格さも感じる。旋律は甘く優しいのだが、ロマン派なのに古典派であろうとしたブラームスの様式感が伝わってくる演奏。

第3楽章はポコ・アレグレット。これは今聴いても絶品。
この旋律が好きで、若かった頃、ブラームスの3番を何枚か集めたことがある。しかし、結局このザンデルリンク/SKD盤に戻ってしまう。ヴァイオリンやチェロが朗々と、時に切々と歌う。テンポもゆっくり。全くこの演奏は泣ける。涙の筋が見えるような演奏。
管楽器も実に素晴らしい。特にホルンは最高の音色、最高の名演。クレジットはないが、おそらくペーター・ダムのホルン。ちょっとこれ以上のホルンは聴けないだろう。ホントに短いフレーズを歌うだけなのだが、これが聴けるだけでもこのCD1000円は安い。(ボクは500円で買ったが(^^ゞ・・・・・)

終楽章のアレグロ。SKD絶好調。音がとにかくイイ。いかにもブラームス。重層的なオケの響きが分厚く展開する。厚みがあるけれども、のったりと重くならないのがオケの素晴らしさだろう。テンポもやや遅めにとって、旋律線が見えやすい。楽器の程良いブレンド、アンサンブルの優秀さ、豊かなホールトーン・・・・この第4楽章も素晴らしい名演となった。

ザンデルリンク/SKD盤、存在は地味ではありますが、今も十分に聴ける演奏。ドイツ的風格ある演奏とでも言うべきか。
第3楽章は抒情的で涙がこぼれる名演奏。そう、3・4楽章は、絶品。これ以上のモノが聴ける演奏(CD)がいくつあるだろう?


PS ensemble さんへ。
ブラームスの交響曲4曲、本音は「順位なし」で行きたいです。
若い頃は3・1・4・2の順でした。
中年となった今は2・3・1・4でしょうか。4番はあまりに自身の境遇といいますか、自分の身に迫りすぎて、なかなか聴けません(^^ゞ。
2005/10/04のBlog
出張から帰っても激務は相変わらずで、土日も休みなしで働かされました(^^ゞ。
どうも、来週月曜日の祝日までは、休暇を取れないようです。
このトシになると、休みがないのがこたえますな。
若い頃は、全然苦にならなかったんですがね・・・・・・・・。

こんな風にぼやいているのは疲れている証拠かもしれませんな。気をつけなくちゃ。

せめて気持ちよくクラシック音楽を聴きましょう(^-^)。

今日はジャケット買いの1枚。
ホンマに綺麗。美人。
前橋汀子の独奏ヴァイオリン「ツィゴイネルワイゼン」。

伴奏は小泉和裕指揮東京都交響楽団。1982年12月、埼玉県の東松山市文化会館での録音。1967年のロン=ティボー・コンクールで第3位入賞という実績を持ちながら、殆ど録音がなかった前橋の、これはデビュー盤だったことと、CBSソニー専属第1弾ということで、発売当時はかなり評判になったもの。ソニーの宣伝・広告もかなりのものだった。

しかも、ジャケット撮影は、あの篠山紀信!日本人美人器楽奏者のソロ盤が次から次へ発売されているが、このレコードは、そのさきがけだったように思う。

曲目は、もうヴァイオリン曲の名曲ばかり。

1.序奏とロンド・カプリチオーソop.28(サン=サーンス)
2.ハバネラop.83(サン=サーンス)
3.タイスの瞑想曲(マスネ)
4.ロマンス第2番ヘ長調op.50(ベートーヴェン)
5.チゴイネルワイゼンop.20(サラサーテ)

録音は、国内でのデジタル録音としては標準レベルだと思う。そんなにクリアではないし、ホールも響きが特によいという感じではない。(1982年当時、ボクは埼玉県入間市在住であったし、東松山には友人が多かったので、地名には愛着があるんですが(^^ゞ・・・・)

前橋汀子のヴァイオリンは、志高く、上品で真摯。情熱的なところも、抒情的なところも音色が大変美しい。
ジャケット写真の美しさに惚れ惚れするが、ホンマに惚れてしまうのはこのヴァイオリンの音色だ。

気品があって、切迫するような気概が感じられる音。
研ぎ澄まされたナイフのような切れ味抜群の音。

音そのものは、決して細くない(かえって太めの方だろう)にもかかわらず、繊細で、鋭く、切れ込みがあって、天空に抜けるような爽快さも併せもつ。

マスネの「タイスの瞑想曲」など、その最たるもの。
下手をするとムード音楽に堕しかねないのだが、前橋が弾くと実に情熱的に響く。
(ムード音楽に堕してもイイほど、この曲は素晴らしいのだが・・・・・。カラヤン/BPOの演奏などスゴイものなぁ・・・(^^ゞ)。

ベートーヴェンの「ロマンス第2番」は、冷たく冴え渡る独特の演奏。穏やかな温かさより、秋の冷気を感じさせるような独特の響き。

最後はお待ちかねの「ツィゴイネルワイゼン」。もう、ただただ、名優の名演。前橋のヴァイオリンに包まれる至福の時を過ごしました^^。
2005/10/03のBlog
秋なのに、10月なのに、暑い。何という蒸し暑さ・・・・・・・。
朝夕は涼しくなってクラシック鑑賞に向くが、昼の暑さにはほとほとイヤになる。
ステレオに向かうのは黄昏時、ようやく冷気が漂ってからだった。

秋はブラームス。
今日はブラームスのピアノ協奏曲第1番ニ短調。
ピアノ独奏は、アルトゥール・ルービンシュタイン。伴奏はズービン・メータ指揮イスラエル・フィル。1976年4月、イスラエル・フィルの本拠、テリ・アヴィヴのマン・オーディトリアムでの録音。長い間LPで聴いてきたが、eloquenceシリーズの廉価盤(DECCA)でCDを買い直した。

1976年、ルービンシュタインは何と89歳!・・・・・・。。この前年にバレンボイムとのベートーヴェン・ピアノ協奏曲全集を完成していて(当然88歳!)、引退直前に、素晴らしい名演を遺してくれたと思う。

それにしても、何という瑞々しさ、新鮮さ。

ピアノ協奏曲第1番は、「ブラームスの数少ない若書き管弦楽曲作品」の名品。作曲当時、ブラームス25歳。初演は決して好評でなかったようだが、その青春の憧れが全編に渡って聴ける、まさに名作。

第1楽章のマエストーソ。冒頭のオケのトゥッティが素晴らしい。低音部の弦と、ティンパニが荘重に響く。力強く、決然としていて、厚みも十分。テンポは中庸、深々と響く低音を基調に、たっぷりとブラームスの管弦楽が聴ける。
こってりとしたステーキのような味わいの演奏。メータはこういうマッチョなオーケストラ曲を振らせると巧いなぁと思う。
独奏ピアノが加わると、さらに厚く、華やかになってゆく。
ルービンシュタインのピアノは巨匠風。堂々として、淀みない。DECCA録音なので、ピアノの音色も大変美しい。素晴らしい音。

ただ、音色を細かく変化させる繊細さより、スケールを重視した感じの独奏。
曲そのものが雄大であるし、その全体を通して演奏するのだから、あまり細かなところにこだわらないといった感じのピアノ。

第2楽章のアダージョは、ブラームスが書いた最も美しい曲の一つだと思う。オケの静謐さは、第1楽章の激しさに比べて、ため息が出るほど美しい。イスラエル・フィルの弦楽がことのほか美しい。繊維で例えれば、絹のような肌触り。つるっとして滑らかなのに、ほのかな温かみがある響き。その上にルービンシュタインのピアノが、漂ってゆく。静かな湖面を舟が漂っていくような感じ。強めのアルベッジョも見事だし、カデンツァの響きも目映く輝く。

あ、そうそう、木管も大変美しい。特にファゴット!。この音色はホンマに味わい深い。

終楽章はアレグロ・ノン・トロッポ。やや速めだが、堂々としたスケールの巨大さは、第1楽章と同じ。ルービンシュタインにとって、この協奏曲録音が最後のスタジオ録音ではなかったか。ボクはルービンシュタインのよい聴き手ではなかったが、この終楽章の演奏は、まさに大巨匠のグランドマナーが聴ける素晴らしいものだと思う。管弦楽も、マッチョな響きは変わらず、ルービンシュタインを支え続ける。
オケの繊細な響きは、イスラエル・フィル固有のものだろう。たいそう立派だ。

DECCAらしく、各楽器を見事に捉えた優秀録音。
今聴いても十分にその素晴らしさを堪能できました。
2005/10/02のBlog
10月を迎えて、秋祭り(西条祭り)の準備が進んでおります。
昨晩は自治会の集会で、その打合会。
今年、さらに青年団の活動がパワー・アップしており、「だんじり」運行の主役になってくれております。
10月14日~16日の3日間、聴く音楽は太鼓と鉦と祭歌「伊勢音頭」のみになります。
2日2晩、寝もやらずに、ひたすら「だんじり」をかくという、楽しく凄まじい日々であります(^^ゞ。

今のうちに、睡眠時間を沢山取っておかなくちゃなりませんな。いわゆる、「寝だめ」。若いときにはこれが出来たが、トシを取るとなかなか苦しく・・・・。

というわけで、今日は睡眠の音楽を・・・・・(^^ゞ。

J・S・バッハのゴルトベルク変奏曲。
普段はピアノ版で聴いているが(グールドの新盤やペライア)、たまにはチェンバロの独奏でと思い、カール・リヒターのアルヒーフ盤を取り出した。1970年、