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クラシック音楽のひとりごと
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2006/08/17のBlog
ようやくお盆の行事も終了。
この時期、田舎は帰省した人々でにぎわいますが、もとののんびりした街に戻りましたな。やれやれ、今年のお盆も忙しかった・・・・(^^ゞ。

さて、音楽です。
今日はマーラーの交響曲第4番ト長調。
ロリン・マゼール指揮ウィーン・フィルの演奏。
ソプラノ独唱はキャスリーン・バトル。

マゼールはウィーン・フィル唯一のマーラー全集を完成させた指揮者。
今のところ、VPOを振ってマーラー全集を録音しそうな指揮者は見あたらないので、その意味からもはこれは貴重なものだと思う。


第1楽章、マゼールは全体的にゆっくりしたテンポをとっているが、時々ルバートをかけるところもある。自在にテンポを伸縮させている。テンポを落としたところで旋律がフワッと浮かび上がるのは見事な演出。
遅いテンポの中で、様々なメロディが現れて、それが実によく歌う。錯綜したマーラーの楽譜が見えてくるような新鮮な感じもある。「あ、こんな風に書かれていたのか・・・」と感心させられる場面が多い。
音楽そのものは美しい。そしてウィーン・フィルの響きも全く美しい。弦も管もバランスよく、録音も上々。金管のたっぷりした音は特に心地よい。

第2楽章は厚みのあるアンサンブルが楽しい。
ソロ・ヴァイオリンもイイ。悪魔的に響く。
トランペットやホルンの音もふくよかで甘ったるく響く。下品にならない、その寸前の甘さ。聴きごたえがある。

第3楽章。
マーラーの緩徐楽章はどの交響曲でも美しいが、この4番も全く美しい。
ウィーン・フィルらしく弦楽セクションが飛びきり綺麗で、この音に身を浸していると、沈み込んでしまいそうな快感がある。どっぷり浸かってしまおう。
マゼールの指揮は、この静謐な楽章で雄弁にモノを言う。沢山言いたいことがあって、それらをこのしっとりした演奏に込めているようだ。
オーボエのソロは情感たっぷり、ヴァイオリン群の歌い廻しも、想いが溢れそうな情趣あり。
終盤で、息せき切ってもの凄いアッチェランドをかけるところは、マゼールらしいあざとさか。面白い。マゼールは、やはりこうでなくちゃ。

終楽章はバトルの声が素晴らしい。可憐、清潔、初々しい、瑞々しい、新鮮、清楚・・・・いろいろな褒め言葉がありそうだが、バトルもこの若さでなければできなかった歌唱だと思う。声に酔ってしまいそう。

全体的にゆったりとした演奏で、丹念に旋律線を拾ってゆく感じ。
バトルの声も最高で、楽しめる演奏であります。
2006/08/16のBlog
田舎のお盆は忙しい・・・・。

我が家は本家・宗家になるので、お盆休みの方が忙しいんですな。
兄弟に親類縁者こぞってやって来ます。応対も大変。
しかも今年は新盆に3つも招かれて、東奔西走でありまして、ちっとも休みになりません(^^ゞ。休みにならなけりゃ、音楽も聴けまへん。
盆等の諸行事・・・・あと残すは墓守さんと寺へのお布施を持ってご挨拶に行くことですな。例年のこととはいえ、都会の人にはこれ分からんやろうなぁ・・・。


さて、今日はブルックナーの交響曲第7番ホ長調。
ゲオルク・ティントナー指揮ロイヤル・スコットランド・ナショナル管弦楽団の演奏。
1997年5月、グラスゴーのヘンリーウッド・ホールでの録音。

ナクソスの廉価盤で、中古盤でゴロゴロ見かけるCDなのだが、手放すには惜しいんじゃないかなと思える好演。
ほのぼのと心温まるブルックナー。オケは真摯な演奏ぶりで好感が持てる。一生懸命弾いているのが分かるのはエエもんですな。


録音がイイ。左右・奥行きとも音場が広く、各楽器の定位も良い。
オケ全体の溶け合いもバランスも、フワッと柔らかく、ブルックナー的。非常に聴きやすい。
ヴァイオリンの斉奏など惚れ惚れとする響き。ロイヤル・スコットランド・ナショナル管は巧いオケではないのだろうし、厚みなども不足する感じなのだが、ストリングスはとてもイイ。倍音成分が沢山あるのだろう、黄金色の輝き。

だから第1・2楽章の聴きどころの弦楽合奏が素晴らしい。
これだけイイ音のブルックナーはそうはないと思う。身を浸して耽溺する思い。

金管はもう少しガッツがあればという感じ。ホルンなどはもう一歩だなぁ。

第3楽章からは金管も調子が出てきて、生き生き溌剌、跳ねるようなスケルツォが聴ける。

ティントナーの指揮はやや遅めのテンポでじっくりとした音楽づくり。
慌てず焦らず、じっくり腰を落とした指揮で、第2楽章のアダージョなどとても綺麗。綺麗すぎるかな?・・・


堅実で、ほのぼのしたブルックナーで面白味は欠けるかもしれません。
でも、こういう誠実で真摯な演奏は好きです。
2006/08/14のBlog
お盆であります。早朝からお墓の掃除であります。
親類兄弟が墓参に訪れますので、綺麗にしておかなくちゃイケマセン。
我が家の墓は歩いて10分ほどの西条は玉津の吉祥庵。
田舎ってのはエエもんです。職住接近だけではありません。墓住接近でもあります。
いつでも気楽にご先祖様のもとに行けます・・・・。まだ本格的に逝きたくはないが(^^ゞ

さて、今日はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K216。
ピンカス・ズーカーマンの指揮とヴァイオリン独奏、セントポール室内管弦楽団の演奏。ソニーの家庭用セット販売名曲全集(だろうと思う)からの1枚で、ジャケットは名画シリーズ。

(・・・・とこのジャケットを掲載しても芸がないので、今日の画像は我が家からすぐの瀬戸内海、今治造船のドックであります。大船の修理中ですな)

この種のCDは古本屋に今あふれている。きっと、1980年代後半から1990年代にはこの手のセットが流行したんだろう。80枚から100枚のセットで、随分高価だったんじゃないかと思うが、今は流れ流れて1枚250円程度で我が家にあり。某オークションでもナンボでも出品されてますな。
これもその中の1枚だが、演奏は250円を遙かに超えてます(^^ゞ。

お盆を迎えての猛暑の中、この曲は一服の清涼剤。爽快な響きを味わえる。
録音のせいか、室内管という小編成のせいか、オケがどんどん前に出てきて元気がよく、聴いていて気分がスーッとする快活さ。
ただし、録音の鮮度は今一歩。少しカサつくのが惜しいのだが、この頃のCBSの録音はこんなものだったわいと思い直した。

第1楽章、ズーカーマンのヴァイオリンは肉太。太めの筆でグイッと一気に描いてしまった感じで、潔い演奏。高音部でも細身になりすぎないので、安心して聴いていられる包容力を感じる。
オケとの一体感もイイ。弾き振りなので当然なのだろうが、ズーカーマンが自分の演りたいように演っているという感じもするなぁ。

第2楽章アダージョはこの曲の白眉。
心落ち着く美しい演奏。
モーツァルトのアダージョは暖かく微笑むところがイイ。ズーカーマンのヴァイオリンも優美でオケの響きも温もりがある。ゆったりと湖面を滑る舟のように、ゆらゆらと心穏やかに聴ける見事な演奏。目立たないが、木管のためらうような響きは絶品。
演奏そのものは涼やかで、暖かく涼しいという、一聴矛盾しているようだが、何の違和感もなく曲全体の中におさまっているのがモーツァルトのスゴイところだわいな。

終楽章はロンド・アレグロ。
ズーカーマンの一本芯の通った強い音が良い。速いパッセージでは決然とした弾きぶり。凛として背筋が伸びた気持ちよさ。

ああ、心浮き立つロンド。
見事な締めくくりだと思います。
2006/08/13のBlog
あ~~ 暑い。
立秋過ぎて、俄然四国は暑くなりました。連日35度越えの猛暑。
いやはや、こう暑いとクラシック音楽を聴くのもシンドイですな。

何か涼しくなる音楽はないかなぁとゴソゴソ探して取り出したるは・・・・

バッハの無伴奏チェロ組曲。
チェロの独奏はヨー・ヨー・マ。1982年の録音の全集。
マは、この曲を再録音しているから、ボクの持つCDは旧盤になる。

その第1番ト長調 BWV1007。

新しい生命が誕生して、今まさにスクスクと成長しているような感じの演奏。
生命感とか、瑞々しさとか、朝の清々しい空気とか・・・・そんなものがチェロから漂ってくるような演奏。

旋律が美しいというより、バッハのつくり出す音楽の構造そのものに宿っている生命の力強さを感じさせてくれる。

ヨー・ヨー・マのチェロは、よく流れ、よく歌い、チェロという楽器の美点をすべて引き出しているような素晴らしさ。
特に音がイイ。艶やかで、深みがあって、波ひとつない静かな湖面のような落ち着きから、小鳥が囀るような朗らかさまで、表現の幅が実に広い。

カッチリしたバッハではない。流麗なバッハ。
その点では、異色の演奏なんだろうなぁと思いつつ、マのチェロの美しい音に、いつしか酔っている自分を発見する・・・・・。

舞曲では全く軽やかで爽快、若々しさ一杯。
チェロの音色も甘くて、快感。

ヨー・ヨー・マは1955年生まれ、録音当時27歳の若さ。
いやはや、恐るべき器量と思います。

さて、四国地方はお盆です。
帰省の人々で道路も混雑しております。
我が家では親戚筋の新盆が3件。
お墓の掃除もしておかないと・・・・・・・。盆等の諸行事の日々でありますな。
2006/08/12のBlog
夏休み2日目は松山市民会館。NHKの合唱コンクールを聴きに行っておりました。
今年は高校の部。三男坊は金賞に入って喜んでます。
四国大会を勝ち抜けばNHKホールでの全国大会へ行けるんですが、どうもそれは難しそうだとのこと。
それにしても高校生の合唱、綺麗だったですな。巧いもんです。


さて、今日はモーツァルトの交響曲第38番 ニ短調 K.504 「プラハ」。
ペーター・マーク指揮パドヴァ・ヴェネト管弦楽団の演奏。
録音は1996年2月、Artsレーベル。

マーク得意のモーツァルト。
パドヴァ・ヴェネト管弦楽団は、イタリア北部の地方都市にある小編成のオーケストラで、マークが1983年から監督を務めているオーケストラ。
あまり巧いオケとは思わないが、演奏は一生懸命。好感が持てるオケだわなぁ。

第1楽章は強弱のメリハリをはっきりとつけた演奏。ピアニシモのところは優美に穏やかに、フォルテでは激烈、情熱的に。その対比が面白い。
マークはこの時76歳。にもかかわらず、若者のような覇気を感じる。モーツァルト的というより、ベートーヴェン的な溌剌。
オケのアンサンブルはイマイチだが(イマニかもしれんな)、やる気・熱気が伝わってくる。みんな(指揮者も!)一生懸命になって演っている。アマチュア的な元気さ、ノリの良さを感じる演奏で、こういうモーツァルトも悪くない。

主部に入ると、リズム感に溢れた軽快な解釈。ホルンは音を割って大胆に演奏している。気合いが入っていて、実に印象的。オケ全体に、畳みかけてくる迫力あり。
解釈はベートーヴェンに近いかも。

第2楽章は穏やかで優美な表情が続く。転調のところで、音色が微妙に変化する(変化させている)のはさすがはマーク、大家の芸だなぁと思う。
楽章の終結部では金管も大きな盛り上がり。マーク独特の解釈と思うが、面白い。

終楽章は快活で心弾む演奏。テンポも快速で快適、快進撃。グイグイと推進力にあふれているが、マークの指揮はおおざっぱにならず、いたって克明。
オケと指揮者が一体となった素晴らしい終楽章だと思う。

ああ、こういうモーツァルトもエエなぁ。
オケは巧くないです。荒っぽいところも散見します。
が、それを越えて、音楽する喜びに満ちたモーツァルト。

モーツァルトは、こういう悦びの音楽として演奏されること期待していたのかもしれませんな。
2006/08/11のBlog
夏休みに入りました。
子供が大きくなると、部活動などで忙しく遠出はできませんな。
のんびりと自宅周辺で過ごすことになりそうです。次男に付き合って、大学が行う受験生向けのオープン・キャンパスにでも行ってこようとは思います。

ゴロゴロして太ることのないよう、朝はジョギング、夜はウォーキングを自分に課しましょう。それに腹筋と腕立てと・・・・は無理か(^^ゞ

さて、今日はベートーヴェンの交響曲第4番変ロ長調。
オトマール・スウィトナー指揮ベルリン・シュターツカペレの演奏。
スウィトナーがDENONレーベルで完成させたベートーヴェン全集からの1枚。
昨年再発されたものだが、録音はもう25年も前のもの。ボクにとっては、クラシック音楽を聴き始めた頃に、どんどん新譜で出ていたものなので、懐かしい演奏だ。

何というイイ音。録音はDENONなので素晴らしいのは分かり切っているのだが、これはオケの音そのものが良いのだろう。

しっくり手に馴染む木製道具の質感。使い込んだ万年筆の滑らかな書き味。或いは上質の革製品のしっとりとした味わい。キメが細かく目の詰んだ織物の肌触り。

例えてみても仕方ない。まあ、とにかく、心落ち着く素晴らしいオーケストラの音。

第1楽章の序奏部の響きから魅了される。オケ全体がドイツ的な、堅牢で、重厚な音。弦楽セクションは深々と柔らかい響き。

テンポはカッチリとした中庸の穏和さ。どぎつくなく、軽くなく、ただひたすら正調・正統に徹したという感じ。
一聴、面白味を感じるものではないのだが、何度も聴いていると、耳に優しく懐かしく、また渋い中に味わいがにじみ出てくるような演奏。
平凡の非凡と云うべきか。

スウィトナーの指揮ぶりは誠実そのもので、奇をてらったものではないし、オケを煽るようなこともない。真面目に真摯に、オケとの共同作業の中でベートーヴェンをつくりだしたという感じで、とても好ましい。

ドイツの伝統の中に現代的なオケの機能性を加えた名演、だと思う。

この4番交響曲の全編が聴きどころだが、特に第1楽章の落ち着いた佇まいは印象深い。

シューマンの言う「北欧神話の巨人に挟まれたギリシアの乙女」とはまさに言い得て妙。この演奏こそ、その言葉にふさわしい古典的かつ模範的名演奏だと思いますな。
2006/08/10のBlog
厳しい残暑であります。
新居浜で最高気温が37度。この夏一番の暑さでありました。
いやはや、陽射しの強烈なこと。
お盆過ぎまでは、どうもこの暑さが続きそうですね。

さて、今日はブルックナーを。

交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」。
カール・ベーム指揮ウィーン・フィルの演奏。
1973年の録音、DECCA原盤。

各方面から賞賛されている名盤。今さら何を・・・・・という感じの名演奏。

ベームのテンポが良い。速すぎず、遅すぎず、気持ちが落ち着くテンポ。
息づかいが深々としていて、素晴らしいオーケストラ音楽に身をゆだねる快感がある。

1960年代のベームはカッチリとした演奏が多く、テンポも颯爽としてカッコ良かったが、一部セカセカとした演奏、性急な感じがするものも見られた。
1970年代になると、特にウィーン・フィルとの共演盤はテンポがゆっくりになって、スケール雄大な演奏が増えたように思う(その分、リズム感は大きく後退したが)。

この「ロマンティック」はそんな70年代のベームの美点が随所に現れた名演奏。
VPOの音も素晴らしく、DECCAの録音もアナログ時代最高レベル。我が家のスピーカーからは惚れ惚れする音が湧出する。ああ、ウィーン・フィル!!。

さて、その演奏。

第1楽章、例の原始霧・ブルックナー開始の冒頭から、ホルンの甘さ、太さに目眩がしてしまう。素晴らしい。この時期だからホルンのトップはローラント・ベルガーかな?スケール雄大で、このホルンの音色だけでも、ベームの「ロマンティック」を時々取り出す。
弦楽セクションも最高。ヴァイオリンの輝き、チェロの深々とした(でも、ツヤもあるゾ)響き。録音も良いから、左右に広がる暖かい音色に酔ってしまう。

ベーム/VPOのコンビによるブルックナーは、DECCAに3番と4番、DGに7番と8番の録音があった。
ベームのつくるブルックナーは、どれも素朴で木訥とした味わいなのだが、オケがVPOなので、音に輝き・艶があって極上の管弦楽に聞こえる。
管楽器と弦楽器のブレンド、木管のソロの暖かさ・清潔さ、金管の咆吼が逞しくも下品にならない上質さ。
しかも、全体的に甘く、芳香さえ漂う響き。

もう、ブルックナーとしては、最高の美しさを味わえる。

もちろん、もっと峻厳なブルックナーもエエんでしょうが、取りあえず、今日のところはベーム/VPOの黄金コンビに酔わせてもらいましょ。
2006/08/09のBlog
職場の同僚とイオン新居浜ショッピングセンターへ。
目指すはタワー・レコード。久々の出陣であります。

この同僚は盤友であって、まさに盤鬼。バロック以前から現代音楽まで守備範囲が広大で、何でも聴くんですな(何でも買う、つまりゲテモノでも買う。凄まじく買う)。
そんな彼が、タワーレコードでムラヴィンスキーのショスタコーヴィチの8番交響曲を再発したから、是非買えと言うのでついていったわけです。

彼は、フィリップス盤のムラヴィンスキー指揮ショスタコの8番、廃盤で入手しにくい時代に、某オークションで7000円で落札したという剛の者であります。いくら廃盤だとて、7000円も出すかいな(^^ゞ

で、二人で繰り出して、買い漁ったわけですが、あまりイイ出物はなかったですな。輸入盤でもめぼしいものはなく、値段設定も少々高めでありました。

そこで見つけたのが、カラヤン/BPOのモーツァルト管楽器協奏曲集。EMIの2枚組輸入盤で990円。コイツは安いぞ、掘り出し物だわいと、いそいそと購入。
これは、LP時代から愛聴していもので、サンモリッツでのセッション。避暑とサイドビジネス(レコーディング)を兼ねたカラヤンとBPOのお得意の録音であって、特にソロが良い。

クラリネットがカール・ライスター。
フルートはジェームズ・ゴールウェイ。
オーボエはローター・コッホ。

このあたりは、この時代の録音を聴いて育ってきたボクには、もう垂涎のソロイストであって、CDで持っていたいなと思う演奏。990円は安いゾ、即、買いだわいなぁ・・・。

家に帰って、CDのトレイへ。ああ、ライスターのクラリネット。
エエなぁ。この伴奏も優美で流麗で、カラヤンらしいなぁ。カラヤンのモーツァルトにはいろいろ悪評もあるけれど、やっぱりエエなぁ・・・・と思いつつ、馴染みある演奏に酔っておりました・・・。ああ、馴染みある演奏。
そう、馴染みある・・・・・。
ん?・・・・

待てよ、ワシ、LPで持っているけれど、イイ演奏だから、以前CDに買い直したんではなかったか?

ガサゴソ探して、見つけました。同じ2枚組のCDが。
ただしジャケットは違うが。

そして、そのジャケットを見た瞬間に電撃的に記憶が蘇る。

東芝EMIが出している「新・世界の名曲90枚組」をいつぞや某オークションで超安値で落札し(1枚あたり100円チョイではなかったか・・・・)、その中に、全く同じ、カラヤン/BPOのモーツァルト管楽器協奏曲集があった・・・・。

落札して何枚か聴いた時に、「ああ、カラヤンのモーツァルトがダブったなぁ」と思った記憶。これが電撃的に蘇ったわけでありますな。

つまり、ダブリ買いのダブリ買い。
ダブリ買いをしてしまったことを、忘れてしまったという、二重の記憶喪失ショック。
何という、ボクはアホウか。
我が家にはカラヤン/BPOのモーツァルト管楽器協奏曲集がLPで、輸入盤で2種、東芝の名曲全集で1種。都合4種類の「同じ演奏」が存在するわけで・・・・。

ショックですなぁ・・・・・。
イイ演奏なんですが、ショックですなぁ・・・・。

盤友が囁きます。
「そういうアホウがおるから、ワシの所蔵が増えるんじゃ。聴いてやるから、ダブった分、はよ持ってこんかい・・・・・・・・」。

ああ、ショックやなぁ。ダブリ買いはよくやるが、ダブリ買いのダブリ買いは初めて。記憶の衰え、トシを取る恐ろしさ。

ん~~・・・・CDが安くなるとこういう弊害も起こります・・・・とCD激安のせいにしておこうか・・・・・。


本日の写真は先日の熊野詣でから、那智の滝。
カラヤンのモーツァルト管楽器協奏曲集の写真4種類、どれを掲載するのもツライので・・・・・(^^ゞ
2006/08/08のBlog
世界遺産、熊野古道を訪ねておりました。
潮岬、串本と大島、那智大社、本宮大社、中上健次の生誕地・・・・・。
和歌山はエエところでした。
しかし、遠い。ホンマに遠い。日曜日は阪和線が混んだこともあって、大変でありました。

さてさて、久しぶりにブログであります。

例によって、ブリリアントのモーツァルト激安大全集を聴いております。

今日は、ホルン五重奏曲 変ホ長調 K407。
ゲルト・ザイフェルトのホルン、ブランディス弦楽四重奏団の演奏。
カップリングはオーボエ四重奏曲(ローターコッホのオーボエ)、クラリネット五重奏曲(クラリネットはカール・ライスター)。
ブランディスSQは、ベルリン・フィルのコンサートマスターだったトーマス・ブランディスが主宰している団体だから、このCDは、BPOの錚々たるメンバーによるもの。確か、Ninbus原盤だったと思う。

このホルン五重奏曲は、ふっくらとしたホルンを堪能できる1曲。20分弱の小曲なので、ちょっとした時間に聴くのに絶好の佳曲。ながら聴きするのにもイイかも。

第一ヴァイオリンはさすがにブランディス、艶やかな音色で活躍して印象的。
ザイフェルトのホルンは逞しく骨格がしっかりしたホルン。端正で克明な演奏がとてもよろしい。
言わば楷書のホルンで、正統的、格調高い。音楽そのものはモーツァルトらしい優美で楽しく流麗な曲だから、このくらいきちっとしたホルンの方が、曲の良さが伝わってくる。
白眉は第2楽章。
優美で繊細きわまりない弦楽の旋律に乗って、ホルンがやや控えめに吹き始めてゆく、そのデリケートな感じが実にイイ。
弦楽四重奏の支えになって、目立たずに、味わい深いホルン。慎み深いホルンだと思う。
ブランディスの細身のソロ・ヴァイオリンがとても綺麗。しなやかな一本の絹糸がスーッと伸びてゆく感じ。録音も良いので、このヴァイオリンの繊細さは絶品と思う。
それに絡むホルンの響きがまた甘く優しく、実にイイ音。

ブリリアントの激安全集のエエところは、モーツァルトの作品を網羅してくれて、ふだん聴かない曲にも容易に手が伸びることだろう。
特に自分の苦手な室内楽は(モーツァルトの室内楽は別に苦手じゃないが、聴く頻度は少ないかな)随分聴けた。
演奏も概して良いものばかりで、この全集は値打ちありと思う。
録音もエエですな。

というわけで、今日の写真は先日訪れた和歌山のもの。
本州最南端、潮岬からの水平線であります。
2006/08/04のBlog
週末に和歌山熊野の友人を、大阪・広島の友と訪ねます。
世界遺産を見に来いとのことで、楽しみであります・・・・・が和歌山は遠い。特に新宮は遠い・・・・・。う~む。

四国のうどんを手みやげに用意でもしようか。

さて、今日は久しぶりにマーラーの交響曲を。
第9番ニ長調。
ヴァーツラフ・ノイマン指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏。
録音は1967年、BRILLIANT Classics のマーラー全集からの1枚。

1960年代のゲヴァントハウス管がいかに素晴らしいオケだったかを示す録音。
後年の同オケと、音の深み、コク、滋味が違う。素晴らしい。
チェロの深々とした響きはかけがえのない美しさ。弦楽セクションは、ツヤとか輝やかしさはないものの、落ち着いた渋めの音で、耳に心地よい。
重心の低いドイツの音でもある。腰のすわった響が実にイイ。

ノイマンはこのオケと相性がよかったと思う。
マーラーではこの9番と5番、グリーグのペール・ギュント、スメタナの「我が祖国」などを録音しているが、どれもしっとりと聴き応えのある正攻法の演奏だった。
ノイマンの十八番はドヴォルザークだと思うが(チェコ・フィルとの録音は感動的だった)、このゲヴァントハウス管との一連の録音も、ノイマンの真摯な指揮ぶりが見事に発揮された好演だったと思う。

さて、この9番は冒頭から自然体のマーラー。
虚飾のない演奏とでも云おうか。
マーラーの交響曲は、実に虚飾に満ちた(矛盾だらけと云うべきか)音楽だと思うのだが、ノイマンが振ると、形よく整った、実に美しいマーラーになる。
この最後の交響曲も作曲から100年、ノイマンが表現すると、いかにも「古典」になったマーラーかと思う。

全編にわたって、テンポは速めでサラッとしている。音楽そのものもサラサラ流れてゆくのだが、中身は一杯詰まっている。ノイマン/ゲヴァントハウス管の懸命な演奏ぶりが伝わってくる。

マーラーの皮肉や大げさなところ、いわばエグさが消えて、純音楽的なマーラーとなっている。
整然としたマーラー。阿鼻叫喚からは遠いかな。
しかし、マーラーのオーケストレーションの多様さ(異様さも?)はビンビン伝わってくるし、強弱の微妙なニュアンスなどは味わい深い。
ノイマンは、何もしていないのではなく、しっかり色々なことをやっているんだわい・・・・・。

第3楽章はあまりグロテスクではなく、終楽章もサラッと進むので、もう少し情緒纏綿と演って欲しいという気もしますが、旋律線は非常に綺麗に歌われております。

何度聴いても飽きない・・・・エエ演奏でありますな。
録音も40年経過した今も、あまり古さを感じさせません。

ブリリアントの激安マーラー全集、なかなか好演ぞろい。
ノイマン/ゲヴァントハウス管の5番や、ヤルヴィの8番、ホーレンシュタインの3番などもなかなかエエですぞ。
2006/08/03のBlog
連日の猛暑です。

早朝の田んぼの中をジョギングするのは気持ちがエエです。朝露に濡れた畦道をゆっくり走っていると、水路に亀がのろのろ動く姿が見えたり、虫の音が気持ちよかったり・・・。そう、昼の時間帯は蝉が騒々しいんですが、早朝にはもう秋の虫が鳴いてます。8月の暑さといいながら、確実に次の季節が準備してますな。

さて、今日はベートーヴェンの交響曲第6番ヘ長調「田園」。
レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィルの演奏で。

これぞ、ボクをクラシック音楽の世界に引っ張り込んでくれた記念すべきベートーヴェン。
初めて購入したベートーヴェン全集。発売から四半世紀、今だに色褪せない、かけがえのないベートーヴェン全集。

この「田園」はバーンスタインの情熱が幸福な田園風景に重なって、美しい演奏になっている。

ウィーン・フィルの音がイイ。録音(ライブ録音だが客席の騒音はない)のせいか、やや低音が強調されているぶん、響きに落ち着きがあるし、重心が低く、分厚い迫力もある。

第1・2ヴァイオリンの音色はさすがにウィーン・フィル、ツヤがあって滑らか。かさついたりトゲトゲしい音がしないのがイイ。爽やかなブルー系の音ではなく、暖かみのあるピンク系の音と云うべきか。
ヴィオラからチェロ・コンバスの中低音は非常に充実、どっしりと安定感のある響き。
テンポは全体的に速いのだが、あまりセカセカしない。これぞ、本来の「田園」のテンポかなと思わせる説得力がある。

第2楽章のでは木管と弦楽セクションの掛け合いが全く美しい。木管の響きは格別だし、コーダの部分でグッとテンポが落ちて味わい深い表現になっているのもイイ。

第3楽章はホルンの音。このソロは絶品(誰が吹いているのかな?)。コクがあって、甘みがあって、食べてみたら口の中で芳醇な味がさらに広がるというか・・・・・もうウットリしてしまう。

第4楽章はティンパニ。強烈で、張りも十分、気持ちいい音。

終楽章はゆったりとしたテンポで、ヴァイオリンが感謝のテーマを奏でてゆく。優しく、暖かく、黄金色に輝いて・・・・ああ、エエ音やなぁ、美しいなぁ、人生ってエエなぁ・・・・と思わせてくれる。幸福なフィナーレ。
基本的にバーンスタインは明朗で前向きな音楽をつくる。楽観的と言ってもいいかな。だから、感謝と幸福、人生の肯定で満たされた「田園」には実にふさわしい。

バーンスタイン/VPOが作り出すこの終楽章を聴いていると、古典派から出発したベートーヴェンが、いつしかロマンの世界に傾斜してゆくのが見えてくる。
ホンマに見事な「田園」だと思う。
2006/08/02のBlog
猛暑であります。
こういう時は北欧音楽ですね。

そこで今日は、シベリウスの交響曲第2番。

ジョージ・セル指揮クリーヴランド管の演奏。
1970年5月22日、東京文化会館でのライヴ録音。

セル/クリーヴランド管が大阪の万国博覧会にあわせて来日した時の公演。2000年、セル没後30年」、その演奏が2枚組で復活、もの凄い名演で圧倒された・・・・。
録音も当時の水準を考えれば、素晴らしい音。

セルの現役時代はボクは知らない。ボクがクラシック音楽を聴き始めた頃には、すでに故人だった。
遺されたLPは、1980年前後にはソニーの廉価盤(1300円)で買えた。
このLPは安かったが、音も悪かった。乾いた音で、音場も狭く、特に高音がカサカサして聴きずらかった。同時期に廉価発売されていたオーマンディ/フィラデルフィア管のゴージャスな音に比べて、冷たい感じで、全く淋しいものだった。
演奏はもの凄いアンサンブルで圧倒的なのに、録音で損をしているな・・・・そんな感じだった。

しかし、この来日ライヴは別格。音も良く、ライヴなのに完璧なアンサンブル。
しかも実演特有の熱気が漂う。シベリウスなので涼味漂うすがすがしい音楽なのだが、演奏の熱さが伝わってくる。

音も冷たくない。36年前の実況とはとても思えない。SONYのリマスタリング技術はスゴイ。
今までセルのスタジオ録音で聴いてきたモーツァルトやベートーヴェン、ブラームスの音とは全く違う。温もりのある音。クリーヴランド管のスタジオ録音とは別物。

第3楽章の快速パッセージの合奏など、たまげるほどの巧さ。こんなんアリか?これ、ライヴやで・・。

楽器で特に素晴らしいのは木管群か。シベリウスの2番は、木管の味わい深さが際だつ交響曲だと思うのだが、セル/クリーヴランド管の演奏で聴くと、冴え冴えとして実に美しい。

終曲の盛り上がりは感動的。このまま終わって欲しくないと、聴きながら思ってしまう。驚異的なアンサンブルを最後まで持続し、音楽美の表現に徹した名演。


これを生で聴いた思い出などもネット上で拝見します。羨ましいなぁ。
同時期に来日していたカラヤン/ベルリンpoの演奏を吹っ飛ばしてしまう演奏だったとの評をみるにつけ、むべなるかなと思います。
空前絶後、歴史に残る名演だったんでしょう。