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2007/01/11のBlog
[ 05:53 ]
[ 室内楽曲 ]
本格的に寒いです。
四国はこれから寒さが本番。2月上旬までの1カ月続きます。
仕事は一山越えて、また今日からコツコツ準備をしております。3月末までが激務であります。
でもクラシック音楽は聴くんです。仕事と趣味は別。どんなに忙しくたって、趣味に走ってしまう。いやいや忙しいからこそ趣味の世界に。
ありゃ?暇なときはもちろんクラシック音楽を聴いているのだから、別に忙しさとは関係ないか。ガハハ。
寒くなったので部屋を暖めて、今日は室内楽を。モゾモゾ聴きましょう。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第1番 ヘ長調 作品18の1.
ウィーン・ムジークフェラインザール弦楽四重奏団の演奏。
1990年1月、ウィーンのショッテンシュティフト、フェストザールでの録音。
タワーレコードが発売している8枚組6000円の全集から。
ポツポツ聴き始めておりますが、これは「買い」ですぞ(^-^)。
残響のとても豊かな録音で、非常にふっくらとした音楽になっている。若いベートーヴェンのとげとげしさ、荒々しさが幾分緩和されている感じ。
キュッヘルの第一ヴァイオリンは緩急自在。ときに鋭い踏み込みがあり、また得も言われぬ優美な音で、聴き手を愛撫するように弾くときもある。名手だなぁと思う。
そして、アンサンブルの中にきちんと収まっているのは、やはりこの人、ソリストではなくオーケストラの人だと思う。コンサートマスターらしいリードであり、気配りだと思う。
ヴィオラの音も実にしっとりとしていて心地よいし、チェロが奥ゆかしく深々とした響きで好ましい。残響が良いのも実にイイ。
第1楽章は青年ベートーヴェンの快活さ。速度はアレグロ・コン・ブリオ。ベートーヴェン得意の速度記号を、4人が溌剌と弾いてゆく。
第2楽章はアダージョ。悲哀の歌。旋律が息長く歌われて、よく伸びてゆく。4人の音がよく融け合って、とても綺麗。
第3楽章は活発なスケルツォ。緊密なアンサンブルを聴かせてくれる。よく合わせている、というより、4人の鼓動・拍動がピッタリ合っている感じ。休止符の直前、音がフッと消えてゆくところまでよく合って美しい。
終楽章、ここでも4人の対話が美しい。ベートーヴェンなので、それほど旋律美が際だつことはないのだが、4つの楽器の交わす会話が大変自然で、聴いていて楽しい。微笑みながら、ウィットに富んだ会話を楽しんでいる感じ。柔らかく、穏やかで、よく聴いているとテクニックがバツグンで、でも技巧が前面に出ることはなく、あくまでも上品に、慎み深いほどであって・・・・・。
こんな感じで、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲を全曲楽しめるのであれば、このセットは、やはり「買い」だと思いますな。
四国はこれから寒さが本番。2月上旬までの1カ月続きます。
仕事は一山越えて、また今日からコツコツ準備をしております。3月末までが激務であります。
でもクラシック音楽は聴くんです。仕事と趣味は別。どんなに忙しくたって、趣味に走ってしまう。いやいや忙しいからこそ趣味の世界に。
ありゃ?暇なときはもちろんクラシック音楽を聴いているのだから、別に忙しさとは関係ないか。ガハハ。
寒くなったので部屋を暖めて、今日は室内楽を。モゾモゾ聴きましょう。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第1番 ヘ長調 作品18の1.
ウィーン・ムジークフェラインザール弦楽四重奏団の演奏。
1990年1月、ウィーンのショッテンシュティフト、フェストザールでの録音。
タワーレコードが発売している8枚組6000円の全集から。
ポツポツ聴き始めておりますが、これは「買い」ですぞ(^-^)。
残響のとても豊かな録音で、非常にふっくらとした音楽になっている。若いベートーヴェンのとげとげしさ、荒々しさが幾分緩和されている感じ。
キュッヘルの第一ヴァイオリンは緩急自在。ときに鋭い踏み込みがあり、また得も言われぬ優美な音で、聴き手を愛撫するように弾くときもある。名手だなぁと思う。
そして、アンサンブルの中にきちんと収まっているのは、やはりこの人、ソリストではなくオーケストラの人だと思う。コンサートマスターらしいリードであり、気配りだと思う。
ヴィオラの音も実にしっとりとしていて心地よいし、チェロが奥ゆかしく深々とした響きで好ましい。残響が良いのも実にイイ。
第1楽章は青年ベートーヴェンの快活さ。速度はアレグロ・コン・ブリオ。ベートーヴェン得意の速度記号を、4人が溌剌と弾いてゆく。
第2楽章はアダージョ。悲哀の歌。旋律が息長く歌われて、よく伸びてゆく。4人の音がよく融け合って、とても綺麗。
第3楽章は活発なスケルツォ。緊密なアンサンブルを聴かせてくれる。よく合わせている、というより、4人の鼓動・拍動がピッタリ合っている感じ。休止符の直前、音がフッと消えてゆくところまでよく合って美しい。
終楽章、ここでも4人の対話が美しい。ベートーヴェンなので、それほど旋律美が際だつことはないのだが、4つの楽器の交わす会話が大変自然で、聴いていて楽しい。微笑みながら、ウィットに富んだ会話を楽しんでいる感じ。柔らかく、穏やかで、よく聴いているとテクニックがバツグンで、でも技巧が前面に出ることはなく、あくまでも上品に、慎み深いほどであって・・・・・。
こんな感じで、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲を全曲楽しめるのであれば、このセットは、やはり「買い」だと思いますな。
2007/01/10のBlog
[ 05:49 ]
[ 交響曲 ]
今日は大曲です。
ブルックナーの交響曲第9番ニ短調。
ベルナルト・ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管の演奏。
1981年11月、コンセルトヘボウでの録音。
ハイティンクとしては9番の再録音盤になる。
素晴らしい音。
コンセルトヘボウ管の温かみがあってふっくらとした音の大河に、身を浸す快感がある。テンポはやや遅めで、曲そのものが持つスケール雄大な音響が展開する。悠揚迫らぬブルックナーであって、巨匠風の演奏でもある。
確かに、今思えば、1980年前後からハイティンクは巨匠になっていた。
ブルックナー最晩年の大曲、完成していれば代表作になったであろうこの未完の大曲を、ハイティンクは大宇宙の鳴動のように、大きな広がりを持って描き尽くしてゆく。
低音の充実がスゴイ。コントラバスやチェロの深々とした響き、ティンパニの腹に響く強打、トロンボーンの豊かな音。いずれも立派なものだ。
しかも、聞こえよがしにガンガン鳴らすのではなく、上品に、端正に、そして素晴らしい音響効果をもって鳴らしてゆく。そこがイイ。聴いていて、全く快感だ。
ブルックナーの交響曲は、山野をハイキングするような楽しさや、大河小説を読んでゆくような面白さにあふれているのだが、ハイティンクが指揮するこの9番交響曲も同様で、悠久と流れてきた大河に身を任せるようなところがあって、その男性的な逞しさに圧倒されつつ、何か大きなものに包まれている安心感がある。
息の長い、自然なフレージングが素晴らしいし、何度も出てくる反復進行のスケールの大きさも特筆もの。
オケも万全で、素晴らしい反応を見せるとともに余裕ある響きをつくりだす。
ブルックナーがこんなにも親しみやすい、慈悲深い表情で演奏されるのは、そう滅多にないんじゃないかと思われる。
名演だなぁと思う。
ハイティンクのブルックナーは1960年代の全集以降、再録音が結構あって、コンセルトヘボウ管とは7・8・9番が再録音あり。この9番はその再録音盤。
ウィーン・フィルとも全集企画があったのだろう、3・4・5・8番がVPO盤で聴ける。もっとも。いずれも全集完成に至らなかったのは、ハイティンクがどんどん巨匠風の演奏を展開していっただけに、つくづく惜しいと思う。(もう無理だろうなぁ)。
ベルリン・フィルとの再録音盤マーラー全集も7番までで止まってしまったし・・・。
ハイティンクの新盤を是非フィリップスの録音で聴いてみたいものだが。
と思っていたら・・・・・
いつもコメントを下さるshiberaさんから、こういう書き込みを頂きました。
「でももっと残念だったのは、ハイティンク_VPOの全集録音が頓挫してしまったこと。このコンビこそ、内面からの充実した響きが外面の整えられた美しさと調和し、音楽芸術に昇華するという、ブルックナー演奏の理想を体現してくれたように思います。」
(シノーポリのブルックナー8番交響曲でのコメントです)
いや全く同感。
同じ思いの方がいらっしゃる。嬉しいことです。
ブルックナーの交響曲第9番ニ短調。
ベルナルト・ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管の演奏。
1981年11月、コンセルトヘボウでの録音。
ハイティンクとしては9番の再録音盤になる。
素晴らしい音。
コンセルトヘボウ管の温かみがあってふっくらとした音の大河に、身を浸す快感がある。テンポはやや遅めで、曲そのものが持つスケール雄大な音響が展開する。悠揚迫らぬブルックナーであって、巨匠風の演奏でもある。
確かに、今思えば、1980年前後からハイティンクは巨匠になっていた。
ブルックナー最晩年の大曲、完成していれば代表作になったであろうこの未完の大曲を、ハイティンクは大宇宙の鳴動のように、大きな広がりを持って描き尽くしてゆく。
低音の充実がスゴイ。コントラバスやチェロの深々とした響き、ティンパニの腹に響く強打、トロンボーンの豊かな音。いずれも立派なものだ。
しかも、聞こえよがしにガンガン鳴らすのではなく、上品に、端正に、そして素晴らしい音響効果をもって鳴らしてゆく。そこがイイ。聴いていて、全く快感だ。
ブルックナーの交響曲は、山野をハイキングするような楽しさや、大河小説を読んでゆくような面白さにあふれているのだが、ハイティンクが指揮するこの9番交響曲も同様で、悠久と流れてきた大河に身を任せるようなところがあって、その男性的な逞しさに圧倒されつつ、何か大きなものに包まれている安心感がある。
息の長い、自然なフレージングが素晴らしいし、何度も出てくる反復進行のスケールの大きさも特筆もの。
オケも万全で、素晴らしい反応を見せるとともに余裕ある響きをつくりだす。
ブルックナーがこんなにも親しみやすい、慈悲深い表情で演奏されるのは、そう滅多にないんじゃないかと思われる。
名演だなぁと思う。
ハイティンクのブルックナーは1960年代の全集以降、再録音が結構あって、コンセルトヘボウ管とは7・8・9番が再録音あり。この9番はその再録音盤。
ウィーン・フィルとも全集企画があったのだろう、3・4・5・8番がVPO盤で聴ける。もっとも。いずれも全集完成に至らなかったのは、ハイティンクがどんどん巨匠風の演奏を展開していっただけに、つくづく惜しいと思う。(もう無理だろうなぁ)。
ベルリン・フィルとの再録音盤マーラー全集も7番までで止まってしまったし・・・。
ハイティンクの新盤を是非フィリップスの録音で聴いてみたいものだが。
と思っていたら・・・・・
いつもコメントを下さるshiberaさんから、こういう書き込みを頂きました。
「でももっと残念だったのは、ハイティンク_VPOの全集録音が頓挫してしまったこと。このコンビこそ、内面からの充実した響きが外面の整えられた美しさと調和し、音楽芸術に昇華するという、ブルックナー演奏の理想を体現してくれたように思います。」
(シノーポリのブルックナー8番交響曲でのコメントです)
いや全く同感。
同じ思いの方がいらっしゃる。嬉しいことです。
2007/01/09のBlog
[ 04:18 ]
[ 管弦楽曲 ]
ストラヴィンスキーは苦手な作曲家でありました。
学生時代、クラシック音楽を聴き始めた頃、同じくクラシック音楽好きの友人が盛んにストラヴィンスキーがイイと褒めておりまして、是非聴けと云いました。
聴くなら何がイイかなと訊ねると、答えは断然「春の祭典」だと。
なるほど、そんな名作なのかと、早速聴いてみたところ、ちっとも分からない、面白くない。騒々しいだけの、ビートの音楽。
僕は当時、パッヘルベルのカノンやアルビノーニのアダージョ、バッハのG線上のアリアやヴィヴァルディの「四季」など、典型的な入門音楽を好んでいた初心者であって、いきなりストラヴィンスキーはキツかった。「春の祭典」なんか、分かるはずがない。無茶な話でありました。クラシック音楽を聴き始める前は、2人だった頃のオフコースやかぐや姫、風とかね、抒情派フォークと呼ばれる、メロディの綺麗な音楽を好んでいたのに。
だから、初心者に「ハルサイ」を勧めちゃイケナイ。
(ロックに親しんでいる人なら、構わないような気もするが・・・)
今思うと、「ハルサイ」流行の時代だったんですな。1970年代から80年代初頭は、次から次へ「春の祭典」が録音されておりました。毎月のように新譜が出たし、そのたびに録音が素晴らしいと賞賛され、ちょうどオーディオ・ブーム最高潮の時代と重なっておりましたので、大編成のオーケストラ作品として人気作品になってました。
日本のオーケストラもしばしば演奏会の曲目にしてましたっけ・・・。
ストラヴィンスキーのアレルギーがしばらく続きました。
が、ある日「火の鳥」や組曲「プルチネルラ」を聴いて、ビックリ。「これなら聴ける・・・・」
そう、「プルチネルラ」はストラヴィンスキーの作品の中でも特に聴きやすい音楽。
バッハの管弦楽組曲などと同じような構成で、旋律も美しく、大変聴きやすい。
これを聴いたとき、僕は友人を恨んだなぁ。初めから、こっちを勧めてくれりゃ良かったのに・・・・。
以来、ストラヴィンスキーは「プルチネルラ」から聴きましょうと、僕は人に言います。
前振りが長くなりました。
で、今日の音楽。
ストラヴィンスキー作曲 組曲「プルチネルラ」。
ネヴィル・マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団の演奏。
1967年11月、ロンドンのキングズウェイホールでの録音。DECCA原盤。
このCDは、ユニヴァーサルから出ているPANORAMAシリーズ(2枚組で1500円は安い!)の中から、ストラヴィンスキー作品集として発売されているもの。
序曲やセレナータなど、とてもメロディアスで美しい。
スケルツィーノは溌剌としていて親しみやすいし、トッカータやガヴォットは古典的な均整の取れた美しい楽曲だと思う。
ペルゴレージの影響を受けた作品と云うが、近代の作曲家がつくった美しいバロック音楽、とでもいった感じの作品であり演奏だろう。
マリナー/アカデミー室内管は、1960年代に斬新で爽快、時に前衛的な演奏を展開していたが、この曲でもそのリズムの良さ、ストリングスの爽やかさ、管楽器の切れ味鋭い演奏など、好調な様子がうかがえる。
録音は、40年経過した今も十分に標準レベル。
DECCA録音は、いつも本当に素晴らしい。
※昨日から、文字のサイズを少し大きくしてみました。Doblogの標準文字サイズは小さいんです。老眼が少々入ってきた僕には見やすくなりましたが、さて・・・・・・。
学生時代、クラシック音楽を聴き始めた頃、同じくクラシック音楽好きの友人が盛んにストラヴィンスキーがイイと褒めておりまして、是非聴けと云いました。
聴くなら何がイイかなと訊ねると、答えは断然「春の祭典」だと。
なるほど、そんな名作なのかと、早速聴いてみたところ、ちっとも分からない、面白くない。騒々しいだけの、ビートの音楽。
僕は当時、パッヘルベルのカノンやアルビノーニのアダージョ、バッハのG線上のアリアやヴィヴァルディの「四季」など、典型的な入門音楽を好んでいた初心者であって、いきなりストラヴィンスキーはキツかった。「春の祭典」なんか、分かるはずがない。無茶な話でありました。クラシック音楽を聴き始める前は、2人だった頃のオフコースやかぐや姫、風とかね、抒情派フォークと呼ばれる、メロディの綺麗な音楽を好んでいたのに。
だから、初心者に「ハルサイ」を勧めちゃイケナイ。
(ロックに親しんでいる人なら、構わないような気もするが・・・)
今思うと、「ハルサイ」流行の時代だったんですな。1970年代から80年代初頭は、次から次へ「春の祭典」が録音されておりました。毎月のように新譜が出たし、そのたびに録音が素晴らしいと賞賛され、ちょうどオーディオ・ブーム最高潮の時代と重なっておりましたので、大編成のオーケストラ作品として人気作品になってました。
日本のオーケストラもしばしば演奏会の曲目にしてましたっけ・・・。
ストラヴィンスキーのアレルギーがしばらく続きました。
が、ある日「火の鳥」や組曲「プルチネルラ」を聴いて、ビックリ。「これなら聴ける・・・・」
そう、「プルチネルラ」はストラヴィンスキーの作品の中でも特に聴きやすい音楽。
バッハの管弦楽組曲などと同じような構成で、旋律も美しく、大変聴きやすい。
これを聴いたとき、僕は友人を恨んだなぁ。初めから、こっちを勧めてくれりゃ良かったのに・・・・。
以来、ストラヴィンスキーは「プルチネルラ」から聴きましょうと、僕は人に言います。
前振りが長くなりました。
で、今日の音楽。
ストラヴィンスキー作曲 組曲「プルチネルラ」。
ネヴィル・マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団の演奏。
1967年11月、ロンドンのキングズウェイホールでの録音。DECCA原盤。
このCDは、ユニヴァーサルから出ているPANORAMAシリーズ(2枚組で1500円は安い!)の中から、ストラヴィンスキー作品集として発売されているもの。
序曲やセレナータなど、とてもメロディアスで美しい。
スケルツィーノは溌剌としていて親しみやすいし、トッカータやガヴォットは古典的な均整の取れた美しい楽曲だと思う。
ペルゴレージの影響を受けた作品と云うが、近代の作曲家がつくった美しいバロック音楽、とでもいった感じの作品であり演奏だろう。
マリナー/アカデミー室内管は、1960年代に斬新で爽快、時に前衛的な演奏を展開していたが、この曲でもそのリズムの良さ、ストリングスの爽やかさ、管楽器の切れ味鋭い演奏など、好調な様子がうかがえる。
録音は、40年経過した今も十分に標準レベル。
DECCA録音は、いつも本当に素晴らしい。
※昨日から、文字のサイズを少し大きくしてみました。Doblogの標準文字サイズは小さいんです。老眼が少々入ってきた僕には見やすくなりましたが、さて・・・・・・。
2007/01/08のBlog
[ 05:53 ]
[ 交響曲 ]
3連休の3日目。四国は強風で、寒い日々です。いよいよ「寒」であります。
こういう寒い日にはチャイコフスキーです。
今日はチャイコフスキーの交響曲第4番 ヘ短調 作品36。
クラウディオ・アバド指揮シカゴ交響楽団の演奏。
1988年4月の録音。CBS盤。
アバド/シカゴ響によるチャイコフスキー交響曲全集から。これ、輸入盤では購いやすい廉価盤になっている。アバドは1970年代にDGにチャイコフスキーの4~6番を録音しているので、これは2度目の4番録音ということになるんだろう。
第1楽章は、曲想に応じた暗い音色が印象的。冒頭のファンファーレでも暗い音。いつもは爽快豪快明快なシカゴ響なのに。
オーケストラは例によってメチャクチャ巧く、どこをとっても超一流なのだろうが、さらにアバドは音そのものを、チャイコフスキー模様、ロシア色に染めてゆく。
深々とした低音も良いし、暗鬱な雰囲気も実にイイ。冬のどんよりした空を眺めるかのよう。
録音は、DECCAともDGとも違う、CBS独特の音がする。奥行き深く、間接音が多めで、残響成分も多い。全体的にヨーロッパ・トーンという感じがする。このふくよかな音はチャイコフスキーにふさわしい。DECCAだと、輝かしく鮮烈な音になる。
演奏を反映した良い録音であります。
その奥行き深い録音が生きたのが、第2楽章。
オーボエの音が暗く遠くから響く。何ともニュアンス豊かな音。しかも洗練されているのがアバドの強み。これは素晴らしい音楽だと思う。
弦も管もデリカシーいっぱい。
第3楽章のピチカート、木管も金管もビシッと決まったアンサンブルはシカゴ響ならでは。余裕綽々で演奏しているのだからさすがとしか云いようがない。
ピチカートの残響、倍音成分がホールの上方にのぼってゆくのが見えるような録音。いや、素晴らしい。
終楽章は壮大なフィナーレ。勝利の行進。怒濤の迫力。
シカゴ響の能力全開(いや、まだ余裕がありそう・・・)で、カッコイイことこの上なし。金管の炸裂は、全く爽快。上手い、スゴイ、デカイ。そういう音楽。
さて、明日から新学期ということで、長男は大阪に戻りました。
次男坊はセンター試験直前模試とかで高校へ。
三男坊はこれも新学期早々の模試の準備とかで机に向かいます。
妻は誕生日を祝いました。それぞれ、新しい日々が始まっております。
こういう寒い日にはチャイコフスキーです。
今日はチャイコフスキーの交響曲第4番 ヘ短調 作品36。
クラウディオ・アバド指揮シカゴ交響楽団の演奏。
1988年4月の録音。CBS盤。
アバド/シカゴ響によるチャイコフスキー交響曲全集から。これ、輸入盤では購いやすい廉価盤になっている。アバドは1970年代にDGにチャイコフスキーの4~6番を録音しているので、これは2度目の4番録音ということになるんだろう。
第1楽章は、曲想に応じた暗い音色が印象的。冒頭のファンファーレでも暗い音。いつもは爽快豪快明快なシカゴ響なのに。
オーケストラは例によってメチャクチャ巧く、どこをとっても超一流なのだろうが、さらにアバドは音そのものを、チャイコフスキー模様、ロシア色に染めてゆく。
深々とした低音も良いし、暗鬱な雰囲気も実にイイ。冬のどんよりした空を眺めるかのよう。
録音は、DECCAともDGとも違う、CBS独特の音がする。奥行き深く、間接音が多めで、残響成分も多い。全体的にヨーロッパ・トーンという感じがする。このふくよかな音はチャイコフスキーにふさわしい。DECCAだと、輝かしく鮮烈な音になる。
演奏を反映した良い録音であります。
その奥行き深い録音が生きたのが、第2楽章。
オーボエの音が暗く遠くから響く。何ともニュアンス豊かな音。しかも洗練されているのがアバドの強み。これは素晴らしい音楽だと思う。
弦も管もデリカシーいっぱい。
第3楽章のピチカート、木管も金管もビシッと決まったアンサンブルはシカゴ響ならでは。余裕綽々で演奏しているのだからさすがとしか云いようがない。
ピチカートの残響、倍音成分がホールの上方にのぼってゆくのが見えるような録音。いや、素晴らしい。
終楽章は壮大なフィナーレ。勝利の行進。怒濤の迫力。
シカゴ響の能力全開(いや、まだ余裕がありそう・・・)で、カッコイイことこの上なし。金管の炸裂は、全く爽快。上手い、スゴイ、デカイ。そういう音楽。
さて、明日から新学期ということで、長男は大阪に戻りました。
次男坊はセンター試験直前模試とかで高校へ。
三男坊はこれも新学期早々の模試の準備とかで机に向かいます。
妻は誕生日を祝いました。それぞれ、新しい日々が始まっております。
2007/01/07のBlog
[ 06:55 ]
[ 交響曲 ]
先日とりあげたモーツァルテウム管弦楽団の演奏では、FM放送についてのコメントを沢山頂戴しました。ありがとうございました。
「電網郊外散歩道」のnarkejpさんには、こんな懐かしいHPを紹介していただきました。皆さんもどうぞ、ご覧下さい。
この3連休はゆっくり音楽を楽しみたいなと思いつつ、野暮用が結構入ってくるものです。天気も荒れ模様、四国は大風が吹きました。
さて、今日はビゼーの交響曲第1番ハ長調。
オトマール・スウィトナー指揮ドレスデン・シュターツカペレの演奏。
1972年頃、ドイツ・シャルプラッテンによるルカ教会での録音。(だと思う)
第1楽章は爽やかなアレグロ。
ビゼーのフランス風で繊細な軽やかさが売り物の第1楽章だが、ドレスデン・シュターツカペレの演奏で聴くと、まろやかで暖かい音楽になる。特にホルンの甘い音色は(首席のペーター・ダムだろう)いわくいいがたい温もり。
スウィトナーの指揮は堅実でしっかりした造形をめざすもので、ドイツ風の誠実さが随所にうかがえる。
第2楽章はアダージョ。弦のピチカートに乗って、管楽器のソロが美しく鳴る。特にオーボエの歌は、甘く切ない青春の調べ。哀愁が漂い、時にエキゾチックなムードも醸し出す。弦楽セクションの合奏も惚れ惚れするほど美しい。
スウィトナーは、ここでは美しき聴かせる(響かせる)ことに心を砕いているようだ。その点で、この人は耽美的な指揮者なのだろうと思う。フガート風のところの合奏などは実に上手いと思う。
第3楽章はスケルツォでアレグロ・ヴィヴァーチェ。心弾むような演奏。リズムの躍動感が素晴らしい。軽快だが、オケの音色はほの暗くほの温かい、ドレスデン・シュターツカペレ特有のもの。南仏の青空とまではいかないが、これはこれで爽快な音楽だと思う。
中間部の柔和な表情はスウィトナーならでは。上手いもんだな、聴かせ上手だな。
そうそう、スウィトナーは多くの交響曲全集を遺したシンフォニー指揮者だったんだ・・。
第4楽章、フィナーレはアレグロ・ヴィヴァーチェ。
ヴァイオリン群の細かなパッセージがピタリと合って、見事なアンサンブル。とても綺麗。ラストはオケが一体となって熱く燃えてゆく。
ああ、見事な設計、見事な演奏。
ビゼーの交響曲は短い曲です。30分ほどでしかありません。
でも、この演奏を聴き終えたあとの気持ち良い充実感、充足感。
イイ演奏でありました。
「電網郊外散歩道」のnarkejpさんには、こんな懐かしいHPを紹介していただきました。皆さんもどうぞ、ご覧下さい。
この3連休はゆっくり音楽を楽しみたいなと思いつつ、野暮用が結構入ってくるものです。天気も荒れ模様、四国は大風が吹きました。
さて、今日はビゼーの交響曲第1番ハ長調。
オトマール・スウィトナー指揮ドレスデン・シュターツカペレの演奏。
1972年頃、ドイツ・シャルプラッテンによるルカ教会での録音。(だと思う)
第1楽章は爽やかなアレグロ。
ビゼーのフランス風で繊細な軽やかさが売り物の第1楽章だが、ドレスデン・シュターツカペレの演奏で聴くと、まろやかで暖かい音楽になる。特にホルンの甘い音色は(首席のペーター・ダムだろう)いわくいいがたい温もり。
スウィトナーの指揮は堅実でしっかりした造形をめざすもので、ドイツ風の誠実さが随所にうかがえる。
第2楽章はアダージョ。弦のピチカートに乗って、管楽器のソロが美しく鳴る。特にオーボエの歌は、甘く切ない青春の調べ。哀愁が漂い、時にエキゾチックなムードも醸し出す。弦楽セクションの合奏も惚れ惚れするほど美しい。
スウィトナーは、ここでは美しき聴かせる(響かせる)ことに心を砕いているようだ。その点で、この人は耽美的な指揮者なのだろうと思う。フガート風のところの合奏などは実に上手いと思う。
第3楽章はスケルツォでアレグロ・ヴィヴァーチェ。心弾むような演奏。リズムの躍動感が素晴らしい。軽快だが、オケの音色はほの暗くほの温かい、ドレスデン・シュターツカペレ特有のもの。南仏の青空とまではいかないが、これはこれで爽快な音楽だと思う。
中間部の柔和な表情はスウィトナーならでは。上手いもんだな、聴かせ上手だな。
そうそう、スウィトナーは多くの交響曲全集を遺したシンフォニー指揮者だったんだ・・。
第4楽章、フィナーレはアレグロ・ヴィヴァーチェ。
ヴァイオリン群の細かなパッセージがピタリと合って、見事なアンサンブル。とても綺麗。ラストはオケが一体となって熱く燃えてゆく。
ああ、見事な設計、見事な演奏。
ビゼーの交響曲は短い曲です。30分ほどでしかありません。
でも、この演奏を聴き終えたあとの気持ち良い充実感、充足感。
イイ演奏でありました。
2007/01/06のBlog
[ 06:14 ]
[ 交響曲 ]
今年はシベリウス・イヤーだそうです。没後50年。
それを記念して北欧の名レーベルBISから「シベリウス主要作品全集」が出ました。
この作品集は昨年12月発売の廉価盤。15枚組で8000円しないという、お薦め盤であります。僕は一時話題になったヴァンスカ/ラハティ響のシベリウスを聴いたことがなかったのですぐに注文しました。本日現在、某輸入番屋のHPには「受注940セット突破!」と景気のイイことが書いてありますが、その受注の一人がワタクシであります。
昨日のデイヴィスに続いて連日のシベリウスになりますが・・・・・。
今日はシベリウスの交響曲第1番ホ短調 作品39。
オスモ・ヴァンスカ指揮ラハティ交響楽団の演奏。
1996年10月の録音。
期待通りの素晴らしい演奏。新鮮で精気溢れる若々しさ。
クールな響きがたまらない。
第1楽章は、雄大で民族的なメロディが美しい。新鮮で透明な響きが印象的。BISの録音も極上で、素晴らしいシベリウスの世界が現出する。
ラハティ響は中編成のオーケストラ。したがって、フットワークが軽く、爽快な響きを作り出す。と思えば、粗暴なまでの荒々しいフォルテもあるし、透き通った蒸留水のようなピアニシモもあって、幅広い表現もできるオケだと思う。これ、おそらく常任のオスモ・ヴァンスカの手腕だろう。
第2楽章は美しさの極み。繊細でクールな音響はシベリウスそのものだし、何より旋律に歌わせ方が綺麗。ガラス細工の燦めきのような感じで、音が降ってくる。
クリスタルグラスの硬質感も漂うのだが、演奏が無機的になったり、冷たかったりしないのは、ヴァンスカ・ラハティ響の真摯な演奏態度からくるものだろう。我らがシベリウス、とでも云っているかのような愛情が、スピーカーから伝わってきて、感動的な楽章。
後半は力感あふれる演奏で、若々しい熱気が吹き上げてくる。
第3楽章は、快速テンポのスケルツォ。曲想としては、荒涼とした風景が続くのだが、オーケストラは緻密でアンサンブルも上手い。打楽器や管楽器の音が実にイイ。そして勢いがある。シベリウスの処女交響曲といいながら、この演奏の中には、あちらこちらで、後年の大成したシベリウスの「声」が聞こえてくる。
第4楽章は幻想曲風のフィナーレ。アンダンテの讃歌が美しく、ストリングスのユニゾンは、これぞシベリウスの響きである。ラハティ響は大健闘。ヴァンスカの指揮も引き締まっていて、全く心地よい。
1996年の最新録音(最新でも、廉価盤になってしまうんですなぁ)。
作為的なところは一つもない、自然な音場、自然な音。
これだけ美しい録音のシベリウスは、そうは聴いたことがないぞ・・・。
さすがBISレーベルだなぁ。
それを記念して北欧の名レーベルBISから「シベリウス主要作品全集」が出ました。
この作品集は昨年12月発売の廉価盤。15枚組で8000円しないという、お薦め盤であります。僕は一時話題になったヴァンスカ/ラハティ響のシベリウスを聴いたことがなかったのですぐに注文しました。本日現在、某輸入番屋のHPには「受注940セット突破!」と景気のイイことが書いてありますが、その受注の一人がワタクシであります。
昨日のデイヴィスに続いて連日のシベリウスになりますが・・・・・。
今日はシベリウスの交響曲第1番ホ短調 作品39。
オスモ・ヴァンスカ指揮ラハティ交響楽団の演奏。
1996年10月の録音。
期待通りの素晴らしい演奏。新鮮で精気溢れる若々しさ。
クールな響きがたまらない。
第1楽章は、雄大で民族的なメロディが美しい。新鮮で透明な響きが印象的。BISの録音も極上で、素晴らしいシベリウスの世界が現出する。
ラハティ響は中編成のオーケストラ。したがって、フットワークが軽く、爽快な響きを作り出す。と思えば、粗暴なまでの荒々しいフォルテもあるし、透き通った蒸留水のようなピアニシモもあって、幅広い表現もできるオケだと思う。これ、おそらく常任のオスモ・ヴァンスカの手腕だろう。
第2楽章は美しさの極み。繊細でクールな音響はシベリウスそのものだし、何より旋律に歌わせ方が綺麗。ガラス細工の燦めきのような感じで、音が降ってくる。
クリスタルグラスの硬質感も漂うのだが、演奏が無機的になったり、冷たかったりしないのは、ヴァンスカ・ラハティ響の真摯な演奏態度からくるものだろう。我らがシベリウス、とでも云っているかのような愛情が、スピーカーから伝わってきて、感動的な楽章。
後半は力感あふれる演奏で、若々しい熱気が吹き上げてくる。
第3楽章は、快速テンポのスケルツォ。曲想としては、荒涼とした風景が続くのだが、オーケストラは緻密でアンサンブルも上手い。打楽器や管楽器の音が実にイイ。そして勢いがある。シベリウスの処女交響曲といいながら、この演奏の中には、あちらこちらで、後年の大成したシベリウスの「声」が聞こえてくる。
第4楽章は幻想曲風のフィナーレ。アンダンテの讃歌が美しく、ストリングスのユニゾンは、これぞシベリウスの響きである。ラハティ響は大健闘。ヴァンスカの指揮も引き締まっていて、全く心地よい。
1996年の最新録音(最新でも、廉価盤になってしまうんですなぁ)。
作為的なところは一つもない、自然な音場、自然な音。
これだけ美しい録音のシベリウスは、そうは聴いたことがないぞ・・・。
さすがBISレーベルだなぁ。
2007/01/05のBlog
[ 05:38 ]
[ 交響曲 ]
三が日を過ぎて少し気温が下がりました。
寒くなると、シベリウスを聴きたくなりますね。今年はシベリウス・イヤー、没後50年だそうです。
シベリウスを知ったのは、以前「トゥオネラの白鳥」にも書いたように、福永武彦の小説からでした。
というより、クラシック音楽の世界を知ったのが、福永を読み出したからでした。
古い話です。彼の小説は殆どが文庫版になっていたのに、今は殆どが絶版だそうです。(のすけの母さん~「音楽のある暮らし(そして本も)」~からお聞きしました)・・・・・ああ、処分するんじゃなかったと悔いてます。
さて、そこで今日はシベリウスの交響曲第3番 ハ長調 作品52。
コリン・デイヴィス指揮ボストン交響楽団の演奏。
1976年10月、ボストンでの録音。フィリップス原盤で、このコンビによる交響曲全集から。
今日は柔らかい音が欲しくて、LPを取り出してみた。
第1楽章はアレグロ・モデラート.
ボストン響の重厚な低音、そして渋い響きはシベリウスに似合う。冒頭序奏部が過ぎてからのホルンの英雄的な旋律は実にカッコイイ。
全体的にチェロの深々とした響きが味わい深い演奏。ああ、灰色の世界。水墨画の、濃淡で描き出したような音楽。派手さ、けばけばしさとは無縁の音楽世界。
シベリウスの純度の高い、澄みきった音楽に、まことボストン響の音はふさわしい。
中間部などは、渋い響きの連続。暗く、ゾッとするような瞬間もある。
この曲は、耳疾に悩まされていたという作曲家42歳の時の作品。輝かしさもある前2作に比べて、音楽には諦念のような暗さが漂う。
デイヴィスの指揮は、奇をてらうことなく、正統的・模範的なもの。格調高いが、時に力みも見える。そこがまたデイヴィスの良いところだと思う。
第2楽章は、アンダンテ・コン・モート、クワジ・アレグレット。
簡素で、メロディアスで、感傷が一杯の美しい音楽。
日本のフォークソングにもこんな歌、なかったか・・・・・ボクは、昔のアリスの「秋止符」を思い出してしまう(^^ゞ。♪左利きのあなたの手紙・・・・・というヤツ。
(古くてスンマセン・・・・でも似てないですかいねぇ・・・・)
ボストン響の管楽器セクションが、渋く落ち着いた響きで実にイイ。泣かせてくれる。涙に濡れた音楽になっている。
チェロのアンサンブルがハッとするほどの美しさ。
第3楽章はモデラート~アレグロ・マ・ノン・タント。
スケルツォとフィナーレが一緒になったような楽章。
コーダに向かって、徐々に速度が上がり、音楽も大きく盛り上がってゆく。オケの一体感が見事で、ここまで抑えていた音量が一気に上がって、雄渾なフィナーレ。
デイヴィスの力感あふれる指揮ぶりも聴きものだ。
録音はアナログ全盛期、フィリップスの名録音。
やや暗めで渋いボストン響の、落ち着いた響きが聴けます。
寒くなると、シベリウスを聴きたくなりますね。今年はシベリウス・イヤー、没後50年だそうです。
シベリウスを知ったのは、以前「トゥオネラの白鳥」にも書いたように、福永武彦の小説からでした。
というより、クラシック音楽の世界を知ったのが、福永を読み出したからでした。
古い話です。彼の小説は殆どが文庫版になっていたのに、今は殆どが絶版だそうです。(のすけの母さん~「音楽のある暮らし(そして本も)」~からお聞きしました)・・・・・ああ、処分するんじゃなかったと悔いてます。
さて、そこで今日はシベリウスの交響曲第3番 ハ長調 作品52。
コリン・デイヴィス指揮ボストン交響楽団の演奏。
1976年10月、ボストンでの録音。フィリップス原盤で、このコンビによる交響曲全集から。
今日は柔らかい音が欲しくて、LPを取り出してみた。
第1楽章はアレグロ・モデラート.
ボストン響の重厚な低音、そして渋い響きはシベリウスに似合う。冒頭序奏部が過ぎてからのホルンの英雄的な旋律は実にカッコイイ。
全体的にチェロの深々とした響きが味わい深い演奏。ああ、灰色の世界。水墨画の、濃淡で描き出したような音楽。派手さ、けばけばしさとは無縁の音楽世界。
シベリウスの純度の高い、澄みきった音楽に、まことボストン響の音はふさわしい。
中間部などは、渋い響きの連続。暗く、ゾッとするような瞬間もある。
この曲は、耳疾に悩まされていたという作曲家42歳の時の作品。輝かしさもある前2作に比べて、音楽には諦念のような暗さが漂う。
デイヴィスの指揮は、奇をてらうことなく、正統的・模範的なもの。格調高いが、時に力みも見える。そこがまたデイヴィスの良いところだと思う。
第2楽章は、アンダンテ・コン・モート、クワジ・アレグレット。
簡素で、メロディアスで、感傷が一杯の美しい音楽。
日本のフォークソングにもこんな歌、なかったか・・・・・ボクは、昔のアリスの「秋止符」を思い出してしまう(^^ゞ。♪左利きのあなたの手紙・・・・・というヤツ。
(古くてスンマセン・・・・でも似てないですかいねぇ・・・・)
ボストン響の管楽器セクションが、渋く落ち着いた響きで実にイイ。泣かせてくれる。涙に濡れた音楽になっている。
チェロのアンサンブルがハッとするほどの美しさ。
第3楽章はモデラート~アレグロ・マ・ノン・タント。
スケルツォとフィナーレが一緒になったような楽章。
コーダに向かって、徐々に速度が上がり、音楽も大きく盛り上がってゆく。オケの一体感が見事で、ここまで抑えていた音量が一気に上がって、雄渾なフィナーレ。
デイヴィスの力感あふれる指揮ぶりも聴きものだ。
録音はアナログ全盛期、フィリップスの名録音。
やや暗めで渋いボストン響の、落ち着いた響きが聴けます。
2007/01/04のBlog
[ 05:14 ]
[ 管弦楽曲 ]
年末年始の休暇も終わりました。今日から仕事始めです。
だれた身体に生気を取り戻して、頑張りましょうかね。
この休暇では、プッチーニを沢山聴いてました。オペラはまとまった時間が取れないとなかなか聴けませんから。
その中から、今日はLP時代から愛聴している「シャイー・コンダクツ・プッチーニ」というアルバムです。
プッチーニ作曲の管弦楽曲集。
リッカルド・シャイー指揮ベルリン放送交響楽団の演奏。
1982年9月、ベルリンのイエス・キリスト教会でのデジタル録音。
ユニヴァーサルのオリジナル・シリーズで復刻されて、廉価盤になっている。これは輸入盤。
曲目は全部で11曲。
1 交響的前奏曲(1876)
2 交響的奇想曲(1882)
3 歌劇『ヴィルリ』前奏曲
4 歌劇『ヴィルリ』~妖精の踊り(第2幕間奏曲)
5 歌劇『エドガール』第1幕前奏曲
6 歌劇『エドガール』~第3幕前奏曲
7 メヌエットⅠ
8 メヌエットⅡ
9 メヌエットⅢ
10 歌劇『マノン・レスコー』第3幕間奏曲
11 『菊』
全編ワクワクするような美しい旋律と楽しい演奏で、これぞプッチーニと云いたくなる管弦楽曲集。
特に素晴らしいのは最初の2曲。
「交響的前奏曲」は、うっとりするような冒頭の甘い旋律が印象的。プッチーニの歌劇そのままの管弦楽。とても綺麗。
聴き手の心の中の抒情的な部分をくすぐって、一気に感傷的な気分にさせてくれる魅惑的な旋律。プッチーニならではの麻薬のような、甘美なメロディがたまらない。
聴いていると、ミミが歩いていたり、トスカとカヴァラドッシの愛の余韻が聞こえたり、リューが泣いていたり・・・そんな錯覚に陥りそう。オペラの名旋律に通ずる美しさに満ちている。
全く、プッチーニこそ、歌劇の世界、最高のメロディ・メーカーだったと断言してしまおう(^-^)。
そして、それを十全に引き出すシャイーもイイ。
録音された1982年当時、シャイーはまだ29歳、日本ではデビューしたての指揮者だった。管弦楽の扱い、リズムやアーティキュレーションの処理も適確。そして、何より、歌にあふれた指揮、プッチーニの甘やかな歌をすべて引き出した指揮が素晴らしい。
2曲目の「交響的奇想曲」も楽しい音楽。プッチーニのオペラの管弦楽編曲版のような音楽。
途中で「ボエーム」第1幕冒頭の旋律が飛び出してくる。これがまたイイ。
繊細なストリングス、弦楽合奏の歌の美しさ、甘いアリアのように歌うヴァイオリン。
いや、まったく素敵な音楽。
珍しい曲も沢山あって、このCD、楽しさ一杯でありました。
DECCAによる録音も上々。さすがです。しかも、教会での録音なので、余韻が綺麗です。
プッチーニはそれでもやはり歌劇の作曲だとは思うんです。
でも、時にはこんなオーケストラ作品集も楽しいです。
だれた身体に生気を取り戻して、頑張りましょうかね。
この休暇では、プッチーニを沢山聴いてました。オペラはまとまった時間が取れないとなかなか聴けませんから。
その中から、今日はLP時代から愛聴している「シャイー・コンダクツ・プッチーニ」というアルバムです。
プッチーニ作曲の管弦楽曲集。
リッカルド・シャイー指揮ベルリン放送交響楽団の演奏。
1982年9月、ベルリンのイエス・キリスト教会でのデジタル録音。
ユニヴァーサルのオリジナル・シリーズで復刻されて、廉価盤になっている。これは輸入盤。
曲目は全部で11曲。
1 交響的前奏曲(1876)
2 交響的奇想曲(1882)
3 歌劇『ヴィルリ』前奏曲
4 歌劇『ヴィルリ』~妖精の踊り(第2幕間奏曲)
5 歌劇『エドガール』第1幕前奏曲
6 歌劇『エドガール』~第3幕前奏曲
7 メヌエットⅠ
8 メヌエットⅡ
9 メヌエットⅢ
10 歌劇『マノン・レスコー』第3幕間奏曲
11 『菊』
全編ワクワクするような美しい旋律と楽しい演奏で、これぞプッチーニと云いたくなる管弦楽曲集。
特に素晴らしいのは最初の2曲。
「交響的前奏曲」は、うっとりするような冒頭の甘い旋律が印象的。プッチーニの歌劇そのままの管弦楽。とても綺麗。
聴き手の心の中の抒情的な部分をくすぐって、一気に感傷的な気分にさせてくれる魅惑的な旋律。プッチーニならではの麻薬のような、甘美なメロディがたまらない。
聴いていると、ミミが歩いていたり、トスカとカヴァラドッシの愛の余韻が聞こえたり、リューが泣いていたり・・・そんな錯覚に陥りそう。オペラの名旋律に通ずる美しさに満ちている。
全く、プッチーニこそ、歌劇の世界、最高のメロディ・メーカーだったと断言してしまおう(^-^)。
そして、それを十全に引き出すシャイーもイイ。
録音された1982年当時、シャイーはまだ29歳、日本ではデビューしたての指揮者だった。管弦楽の扱い、リズムやアーティキュレーションの処理も適確。そして、何より、歌にあふれた指揮、プッチーニの甘やかな歌をすべて引き出した指揮が素晴らしい。
2曲目の「交響的奇想曲」も楽しい音楽。プッチーニのオペラの管弦楽編曲版のような音楽。
途中で「ボエーム」第1幕冒頭の旋律が飛び出してくる。これがまたイイ。
繊細なストリングス、弦楽合奏の歌の美しさ、甘いアリアのように歌うヴァイオリン。
いや、まったく素敵な音楽。
珍しい曲も沢山あって、このCD、楽しさ一杯でありました。
DECCAによる録音も上々。さすがです。しかも、教会での録音なので、余韻が綺麗です。
プッチーニはそれでもやはり歌劇の作曲だとは思うんです。
でも、時にはこんなオーケストラ作品集も楽しいです。
2007/01/03のBlog
[ 05:22 ]
[ 交響曲 ]
昔、クラシック音楽を聴きたくても、レコードが高くてなかなか買えないビンボー学生だった頃、NHK-FM放送にはずいぶんと世話になりました。
エア・チェックのために隔週発売の「FM-fan」誌は欠かさず購入して、2週間の予定を立てていたものです。特に夏の盆前後と、正月三が日・年末は、ライヴの目玉番組が多かったですな。
年末のバイロイト音楽祭のワーグナーは深夜での放送、正月にはザルツブルク音楽祭のコンサートや大物アーティストのリサイタルの放送でした。そして三が日の午前中は、ザルツブルク音楽祭のモーツァルト・マティネーの放送だったことを思い出します。
この、モーツァルト・マティネーに出てくるオケが、モーツァルテウム管弦楽団。
指揮者なしで演奏してみたり、若手指揮者が振ってみたり・・・・今日聴いている指揮者、ハンス・グラーフもその一人だったんじゃないかな。
そこで、今日は、モーツァルトの交響曲第39番変ホ長調 K.539。
ハンス・グラーフ指揮モーツァルテウム管弦楽団の演奏。
1991年4月、ザルツブルクのモーツァルテウムでの録音。
第1楽章の冒頭の序奏部から、もう幸福で穏やかな音楽が展開する。
重々しくなく、勿体ぶったところもない、明朗な表情の序奏部が実に好ましい。
主部に入っても穏和な音楽が続いてゆく。グラーフは別に新しいことを試みている風でもなく、奇をてらったところもなく、正統的なモーツァルトを聴かせる。オーケストラは小編成なのだろう、響きが軽快で、リズムも小気味よい。重くないのがイイ。
モーツァルテウム管弦楽団も、上々のアンサンブル。テクニックが巧いというより、合わせ上手という感じのオケ。管楽器があまり突出することなく、オーケストラ・プレイに徹しているところなど、奥ゆかしささえ感じる。
第2楽章はアンダンテ・コン・モート。
ここも穏やかな表情がとても良いのだが、時々、スパッと音を切って激情を覗かせるところもある。静謐の中にかいま見える激情とでも云おうか。
第3楽章のメヌエット。モーツァルトの天才たるゆえんの、完璧なまでの曲。
ここでのクラリネットは、ジンとくる。何を語ろうとしているのか、僕のような凡人にはモーツァルトの心の中など想像も出来ないが、何度聴いてもこの楽章のクラリネットは深い。曲想が明るく穏やかなのに、深い。はかなくも淋しい、これぞ、天才の白鳥の歌か。
第4楽章フィナーレはアレグロ。
グラーフはここだけ少し速めのテンポ。アレグロなんだから当たり前だが、前の3つの楽章が中庸、やや遅めのテンポだったのに比べると、ここの速さが駆け抜けてゆくように感じる。
オケは好調、お互いの音を聴きながら見事な融け合いで聴かせてくれる。
録音状態は良好。ふっくらと柔らかな残響とともに、穏和なモーツァルトが現れます。
グラーフのモーツァルト交響曲全集は、輸入盤では超廉価盤ですが、味わい深い演奏が沢山ありますな。
グラーフもオケも、気合い十分で最高のモーツァルト全集を作るぞという気概でやっているわけじゃないんです、きっと。いつもの演奏するぞ・・・・くらいのもんなんです。
だから、彼らにとっては「普通のモーツァルト」。
でも、それがエエんです。聴き手もそのつもりで聴いています。新春にはこんなモーツァルトがイイです。
それに、モーツァルト作品は普通に演ってくれているだけで、音楽そのものがスゴイですしね。
エア・チェックのために隔週発売の「FM-fan」誌は欠かさず購入して、2週間の予定を立てていたものです。特に夏の盆前後と、正月三が日・年末は、ライヴの目玉番組が多かったですな。
年末のバイロイト音楽祭のワーグナーは深夜での放送、正月にはザルツブルク音楽祭のコンサートや大物アーティストのリサイタルの放送でした。そして三が日の午前中は、ザルツブルク音楽祭のモーツァルト・マティネーの放送だったことを思い出します。
この、モーツァルト・マティネーに出てくるオケが、モーツァルテウム管弦楽団。
指揮者なしで演奏してみたり、若手指揮者が振ってみたり・・・・今日聴いている指揮者、ハンス・グラーフもその一人だったんじゃないかな。
そこで、今日は、モーツァルトの交響曲第39番変ホ長調 K.539。
ハンス・グラーフ指揮モーツァルテウム管弦楽団の演奏。
1991年4月、ザルツブルクのモーツァルテウムでの録音。
第1楽章の冒頭の序奏部から、もう幸福で穏やかな音楽が展開する。
重々しくなく、勿体ぶったところもない、明朗な表情の序奏部が実に好ましい。
主部に入っても穏和な音楽が続いてゆく。グラーフは別に新しいことを試みている風でもなく、奇をてらったところもなく、正統的なモーツァルトを聴かせる。オーケストラは小編成なのだろう、響きが軽快で、リズムも小気味よい。重くないのがイイ。
モーツァルテウム管弦楽団も、上々のアンサンブル。テクニックが巧いというより、合わせ上手という感じのオケ。管楽器があまり突出することなく、オーケストラ・プレイに徹しているところなど、奥ゆかしささえ感じる。
第2楽章はアンダンテ・コン・モート。
ここも穏やかな表情がとても良いのだが、時々、スパッと音を切って激情を覗かせるところもある。静謐の中にかいま見える激情とでも云おうか。
第3楽章のメヌエット。モーツァルトの天才たるゆえんの、完璧なまでの曲。
ここでのクラリネットは、ジンとくる。何を語ろうとしているのか、僕のような凡人にはモーツァルトの心の中など想像も出来ないが、何度聴いてもこの楽章のクラリネットは深い。曲想が明るく穏やかなのに、深い。はかなくも淋しい、これぞ、天才の白鳥の歌か。
第4楽章フィナーレはアレグロ。
グラーフはここだけ少し速めのテンポ。アレグロなんだから当たり前だが、前の3つの楽章が中庸、やや遅めのテンポだったのに比べると、ここの速さが駆け抜けてゆくように感じる。
オケは好調、お互いの音を聴きながら見事な融け合いで聴かせてくれる。
録音状態は良好。ふっくらと柔らかな残響とともに、穏和なモーツァルトが現れます。
グラーフのモーツァルト交響曲全集は、輸入盤では超廉価盤ですが、味わい深い演奏が沢山ありますな。
グラーフもオケも、気合い十分で最高のモーツァルト全集を作るぞという気概でやっているわけじゃないんです、きっと。いつもの演奏するぞ・・・・くらいのもんなんです。
だから、彼らにとっては「普通のモーツァルト」。
でも、それがエエんです。聴き手もそのつもりで聴いています。新春にはこんなモーツァルトがイイです。
それに、モーツァルト作品は普通に演ってくれているだけで、音楽そのものがスゴイですしね。
2007/01/02のBlog
[ 06:18 ]
[ 協奏曲 ]
正月はのんびりと、琴の古雅な響きでも楽しみながら、年賀状の整理などしたいものであります。
ただ、ここは邦楽のブログではないので、琴によるクラシック音楽を。邪道かもしれませんが、まあ新年の言祝ぎに免じていただいて。
ヴィヴァルディの協奏曲集「四季」。
三石精一の指揮、琴ニュー・アンサンブルの演奏。
ソロは砂崎知子。(琴の演奏でも「ソロ」と云うのかな?)
カップリングは福村芳一が指揮する「水上の音楽」組曲第1番と「王宮の花火の音楽」組曲。
1977年、東芝による録音で、EMI輸入盤。
購入は20年近く前、御茶ノ水のディスク・ユニオン。ふと見つけて、面白そうだと思って買った物。ただ輸入盤なので、解説がよく分からない。僕は英語が苦手です、というより分かりません。
さて、演奏はとても面白く、そして素晴らしい響き。
「春」は縁起良く明るい音楽、爽快な響き。実に雅やかな演奏。
しかもソロが達者で全く軽やか。巧いというか、味わい深いというか。
合奏も素晴らしい。もともと琴のために書かれたんじゃないかと思うくらい、堂に入った演奏ぶり。
「夏」は低音が活躍。激しさが加わって、夏の大雨、夏の嵐のような感じの強い響きが印象的。軽快優雅だけではなく、切迫感や緊張感が出てくる。なかなか表現の幅が広く、聴きごたえがある。
「秋」の楽しさ、心弾む躍動感もイイ。琴のスタッカートがとても綺麗。響きの余韻がまた素晴らしい。チューニングと云うのかな、それぞれの琴の調弦は難しいんだろうと思われるのだが(曲が進行していくうちに、時々、調子外れの音が出てくることがある)、全体的にはしっかりしたアンサンブルで、すこぶる心地よい。
「冬」は冷たい音が特徴。尖った音を響かせながらクールな世界を表出してゆく。表現力豊かな演奏。多彩な音が実に楽しい。
ラルゴのところは、ホンワカ暖かい。寒さをほのぼのさせる茶の湯のような感じかな。
録音は残響豊かで、琴の響きや消えゆく余韻を楽しめる、素晴らしいもの。
東芝の録音スタッフ、よく頑張っていると思います。
アナログ末期の暖かみのある録音と言って良いと思います。
四国伊予路は暖かな新年を迎えています。
瀬戸の内海は、琴の響きよろしく、のたりのたりと穏やかな波であります。
ただ、ここは邦楽のブログではないので、琴によるクラシック音楽を。邪道かもしれませんが、まあ新年の言祝ぎに免じていただいて。
ヴィヴァルディの協奏曲集「四季」。
三石精一の指揮、琴ニュー・アンサンブルの演奏。
ソロは砂崎知子。(琴の演奏でも「ソロ」と云うのかな?)
カップリングは福村芳一が指揮する「水上の音楽」組曲第1番と「王宮の花火の音楽」組曲。
1977年、東芝による録音で、EMI輸入盤。
購入は20年近く前、御茶ノ水のディスク・ユニオン。ふと見つけて、面白そうだと思って買った物。ただ輸入盤なので、解説がよく分からない。僕は英語が苦手です、というより分かりません。
さて、演奏はとても面白く、そして素晴らしい響き。
「春」は縁起良く明るい音楽、爽快な響き。実に雅やかな演奏。
しかもソロが達者で全く軽やか。巧いというか、味わい深いというか。
合奏も素晴らしい。もともと琴のために書かれたんじゃないかと思うくらい、堂に入った演奏ぶり。
「夏」は低音が活躍。激しさが加わって、夏の大雨、夏の嵐のような感じの強い響きが印象的。軽快優雅だけではなく、切迫感や緊張感が出てくる。なかなか表現の幅が広く、聴きごたえがある。
「秋」の楽しさ、心弾む躍動感もイイ。琴のスタッカートがとても綺麗。響きの余韻がまた素晴らしい。チューニングと云うのかな、それぞれの琴の調弦は難しいんだろうと思われるのだが(曲が進行していくうちに、時々、調子外れの音が出てくることがある)、全体的にはしっかりしたアンサンブルで、すこぶる心地よい。
「冬」は冷たい音が特徴。尖った音を響かせながらクールな世界を表出してゆく。表現力豊かな演奏。多彩な音が実に楽しい。
ラルゴのところは、ホンワカ暖かい。寒さをほのぼのさせる茶の湯のような感じかな。
録音は残響豊かで、琴の響きや消えゆく余韻を楽しめる、素晴らしいもの。
東芝の録音スタッフ、よく頑張っていると思います。
アナログ末期の暖かみのある録音と言って良いと思います。
四国伊予路は暖かな新年を迎えています。
瀬戸の内海は、琴の響きよろしく、のたりのたりと穏やかな波であります。
2007/01/01のBlog
[ 13:39 ]
[ 声楽曲・オペラ ]
みなさま、あけましておめでとうございます。
本年も拙ブログ「クラシック音楽のひとりごと」を、昨年同様、よろしくお願い申し上げます。
コメントやトラックバックをいただけると嬉しく思います。
どうぞ、お気軽にお願いいたします。
元旦の今日、西条の伊曽乃神社に家族揃って初詣。家内安全と、今年は特に入院中の父の健康、次男の合格の祈願を念入りに。
昼からゆっくりと賀状の整理です。
さて、年始めの音楽として取り出したのは、浮き浮きしてくるようなLPレコードであります。
正月お決まりの音楽かもしれませんね。
ヨハン・シュトラウスの喜歌劇「こうもり」。
カルロス・クライバー指揮バイエルン国立管弦楽団・バイエルン国立歌劇場合唱団の演奏。
1975年10月、ミュンヘンでの録音。DG盤。
配役が素晴らしい。
ヘルマン・プライ(アイゼンシュタイン)。
ユリア・ヴァラディ(ロザリンデ)。
ルネ・コロ(アルフレート)。
ベルント・ヴァイクル(ファルケ)。
ルチア・ポップ(アデーレ)。
さて、序曲の華やかさ、軽快さ、そして爽快さ。心が浮きたつようなリズム。粋なルバート。テンポは快速で、音楽がシェイプアップされて実にスマート。
とにかくカッコイイことこの上ない開始。
さすが、カルロス。序曲の数分で、この演奏の虜にされてしまう。
ワクワクするようなキャストで、また素晴らしい。
アイゼンシュタインのヘルマン・プライは、スケベ心が一杯のイヤラシイ中年を好演。歌もバツグンだし、声も良い。スケベといっても、そこはプライの美声・名演技で、下品にならないのはさすが。
ファルケ博士との二重唱「夜会へ行こう」なんて、見事なものだ。
芸達者な二人を、またカルロスがこれしかないような弾むテンポで支える。
そして、ルチア・ポップ!
彼女はいつだって最高。このLPでも最高のアデーレを演じている。可愛らしく、美しく、知性的で、チョイと蠱惑的で(アイゼンシュタインのような中年オヤジにはイジワルだったりして・・・)、もう言葉を失う素晴らしさ。ホンマにエエ声やなぁ、うっとりするなぁ。
ユリア・ヴァラディもルネ・コロも、十分に実力発揮してます。
ラスト(2枚目のB面)なんか、聴きどころ満載のまま終幕。
指揮は最高、キャストも万全。
いまだ最高の「こうもり」だと思います。
こんな素敵な演奏を聴いて、新春を慶賀しております。
そんなに大きな仕合わせは望んでません。
良い音楽を聴けるささやかな幸福に今年も恵まれますよう。
大晦日に息子三人と麻雀に興じて、更新が遅くなりました。
明日から、早朝更新に戻ります。
しかし、それにしても若い者は麻雀が弱いっ!鍛え方が足らんぞ(笑)
本年も拙ブログ「クラシック音楽のひとりごと」を、昨年同様、よろしくお願い申し上げます。
コメントやトラックバックをいただけると嬉しく思います。
どうぞ、お気軽にお願いいたします。
元旦の今日、西条の伊曽乃神社に家族揃って初詣。家内安全と、今年は特に入院中の父の健康、次男の合格の祈願を念入りに。
昼からゆっくりと賀状の整理です。
さて、年始めの音楽として取り出したのは、浮き浮きしてくるようなLPレコードであります。
正月お決まりの音楽かもしれませんね。
ヨハン・シュトラウスの喜歌劇「こうもり」。
カルロス・クライバー指揮バイエルン国立管弦楽団・バイエルン国立歌劇場合唱団の演奏。
1975年10月、ミュンヘンでの録音。DG盤。
配役が素晴らしい。
ヘルマン・プライ(アイゼンシュタイン)。
ユリア・ヴァラディ(ロザリンデ)。
ルネ・コロ(アルフレート)。
ベルント・ヴァイクル(ファルケ)。
ルチア・ポップ(アデーレ)。
さて、序曲の華やかさ、軽快さ、そして爽快さ。心が浮きたつようなリズム。粋なルバート。テンポは快速で、音楽がシェイプアップされて実にスマート。
とにかくカッコイイことこの上ない開始。
さすが、カルロス。序曲の数分で、この演奏の虜にされてしまう。
ワクワクするようなキャストで、また素晴らしい。
アイゼンシュタインのヘルマン・プライは、スケベ心が一杯のイヤラシイ中年を好演。歌もバツグンだし、声も良い。スケベといっても、そこはプライの美声・名演技で、下品にならないのはさすが。
ファルケ博士との二重唱「夜会へ行こう」なんて、見事なものだ。
芸達者な二人を、またカルロスがこれしかないような弾むテンポで支える。
そして、ルチア・ポップ!
彼女はいつだって最高。このLPでも最高のアデーレを演じている。可愛らしく、美しく、知性的で、チョイと蠱惑的で(アイゼンシュタインのような中年オヤジにはイジワルだったりして・・・)、もう言葉を失う素晴らしさ。ホンマにエエ声やなぁ、うっとりするなぁ。
ユリア・ヴァラディもルネ・コロも、十分に実力発揮してます。
ラスト(2枚目のB面)なんか、聴きどころ満載のまま終幕。
指揮は最高、キャストも万全。
いまだ最高の「こうもり」だと思います。
こんな素敵な演奏を聴いて、新春を慶賀しております。
そんなに大きな仕合わせは望んでません。
良い音楽を聴けるささやかな幸福に今年も恵まれますよう。
大晦日に息子三人と麻雀に興じて、更新が遅くなりました。
明日から、早朝更新に戻ります。
しかし、それにしても若い者は麻雀が弱いっ!鍛え方が足らんぞ(笑)
2006/12/31のBlog
[ 04:54 ]
[ クラシック音楽その他 ]
今年も残すところあと一日。大晦日です。
大掃除疲れの私であります。いやはや何とも・・・・。
年末になると、レコードアカデミー賞が気になるものでした。
「でした」と過去形で書くのは、『レコード芸術』誌を買わなくなってから新譜情報が分からず、最近はとんと関心がなくなってしまったからです。
それでも『レコ芸』1月号は買います。レコード・イヤーブックが欲しいから。あれは、データ・ベースとして助かります。僕がクラシック音楽を聴き始めた1981年度版からですから、もう長くなりました。
で、結局今年はカイルベルトの「ニーベルングの指環」だったようです。「新譜」とはいえ、まあ、何とも古い演奏が大賞を受賞したもんです。これも、まともな新譜がないクラシックCD界の惨状を物語っていそうです・・・。
そこで、僕のレコードアカデミー賞を(^-^)。
なお、以下の駄文は、林 侘助。さんのホームページ【♪KechiKechi Classics♪ 】に投稿したものです。
*****************************************************************
<【♪ KechiKechi Classics ♪】2006年勝手に各自アカデミー賞>
今年も沢山CDを買いました。よく聴きました。相も変わらず、メジャー・レーベル系、ミーハーなCDばかり聴いていたような気がします。
◎第1位 モーツァルト
今年はモーツァルト・イヤーでした。ですから、モーツァルトに1位をあげます。
ホンマに夥しいCDが発売されたように思います。その中で特に良かったのはBrilliantのモーツァルト大全集170枚組15,000円。こんな安くてエエんだろうかと、有り難い時代に生きていることを実感しました。
ピアノ協奏曲にピアノソナタがエエです。またセレナード集なども実に味わい深い演奏で、この一年、楽しませてもらいました。
私は四国の田舎者ゆえ、都会でのラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」などの羨ましいばかりの喧噪には無縁でありましたが、「モーツァルトを聴ける幸福」は、何物にも代え難いものでした。
◎第2位 ヘルベルト・フォン・カラヤン
今年はカラヤンを沢山聴きました。
きっかけは、カラヤン指揮のEMI盤モーツァルト管楽器協奏曲集のダブり買いのダブり買い(つまりトリプル買い!)。
まあ悔しいわ、腹立たしいわ、自分の忘れっぽさにガッカリしたこともあって、とことん聴いたろうわいと思い、カラヤンの世界にハマっていきました。新しく買ったものはないんですが、改めて家にあるカラヤンのCDを随分聴き直しました。
妖艶でゴージャス、豪華絢爛、華麗壮大、派手な化粧でケバいオネエちゃん、かと思えば、高級クラブのしっとり美人マダムでもあって、しかも徹底的に聴かせ上手、お話し上手。いやはや、やっぱり大したもんだわいと思います。
◎第3位 「のだめカンタービレ」
コミックスも面白かったんですが、ドラマも最高に面白く楽しめました。音大生の青春群像、テレビの画面で若さがはじけます。これだけ楽しく面白くクラシック音楽を扱ったドラマは初めてでしょう。ミーハーな私は、とうとう月曜は早帰り、9時には自宅でドラマを見る人間になってしまいました。BGMの使い方もなかなかの選曲、ニヤニヤしながら見ておりました。
ホンマ、若いってエエですね。エネルギーをもらいました。
う~む。やはりミーハーですな。スンマセン。
でも、今年もいい年でした。こうして音楽を聴ける幸福を大切にしたいもんです。
*************************************************************
そして今、僕が聴いている音楽は、ベートーヴェンの「田園」。
田舎の風景には、のんびりとした第2楽章や終楽章が似合います。
演奏はカラヤンの1970年代盤で。先日入手した「Deutsche Grammophon The Best 1000 」シリーズからの1枚。ジャケットが昔のまま、つい懐かしくなって・・・・。
このレコードを買ったのはレコードイヤーブックの1981年度版を貪るように読んでいた頃でありました。
それでは皆様、よいお年をお迎えください。
この一年、お読みいただき、コメントを頂き、トラックバックを頂戴し、本当にありがとうございました。とてもうれしく思いました。
初めての方も、どうぞコメントをお願いします。素人ブログですが、昔も今も、クラシック音楽が好きです。
大掃除疲れの私であります。いやはや何とも・・・・。
年末になると、レコードアカデミー賞が気になるものでした。
「でした」と過去形で書くのは、『レコード芸術』誌を買わなくなってから新譜情報が分からず、最近はとんと関心がなくなってしまったからです。
それでも『レコ芸』1月号は買います。レコード・イヤーブックが欲しいから。あれは、データ・ベースとして助かります。僕がクラシック音楽を聴き始めた1981年度版からですから、もう長くなりました。
で、結局今年はカイルベルトの「ニーベルングの指環」だったようです。「新譜」とはいえ、まあ、何とも古い演奏が大賞を受賞したもんです。これも、まともな新譜がないクラシックCD界の惨状を物語っていそうです・・・。
そこで、僕のレコードアカデミー賞を(^-^)。
なお、以下の駄文は、林 侘助。さんのホームページ【♪KechiKechi Classics♪ 】に投稿したものです。
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<【♪ KechiKechi Classics ♪】2006年勝手に各自アカデミー賞>
今年も沢山CDを買いました。よく聴きました。相も変わらず、メジャー・レーベル系、ミーハーなCDばかり聴いていたような気がします。
◎第1位 モーツァルト
今年はモーツァルト・イヤーでした。ですから、モーツァルトに1位をあげます。
ホンマに夥しいCDが発売されたように思います。その中で特に良かったのはBrilliantのモーツァルト大全集170枚組15,000円。こんな安くてエエんだろうかと、有り難い時代に生きていることを実感しました。
ピアノ協奏曲にピアノソナタがエエです。またセレナード集なども実に味わい深い演奏で、この一年、楽しませてもらいました。
私は四国の田舎者ゆえ、都会でのラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」などの羨ましいばかりの喧噪には無縁でありましたが、「モーツァルトを聴ける幸福」は、何物にも代え難いものでした。
◎第2位 ヘルベルト・フォン・カラヤン
今年はカラヤンを沢山聴きました。
きっかけは、カラヤン指揮のEMI盤モーツァルト管楽器協奏曲集のダブり買いのダブり買い(つまりトリプル買い!)。
まあ悔しいわ、腹立たしいわ、自分の忘れっぽさにガッカリしたこともあって、とことん聴いたろうわいと思い、カラヤンの世界にハマっていきました。新しく買ったものはないんですが、改めて家にあるカラヤンのCDを随分聴き直しました。
妖艶でゴージャス、豪華絢爛、華麗壮大、派手な化粧でケバいオネエちゃん、かと思えば、高級クラブのしっとり美人マダムでもあって、しかも徹底的に聴かせ上手、お話し上手。いやはや、やっぱり大したもんだわいと思います。
◎第3位 「のだめカンタービレ」
コミックスも面白かったんですが、ドラマも最高に面白く楽しめました。音大生の青春群像、テレビの画面で若さがはじけます。これだけ楽しく面白くクラシック音楽を扱ったドラマは初めてでしょう。ミーハーな私は、とうとう月曜は早帰り、9時には自宅でドラマを見る人間になってしまいました。BGMの使い方もなかなかの選曲、ニヤニヤしながら見ておりました。
ホンマ、若いってエエですね。エネルギーをもらいました。
う~む。やはりミーハーですな。スンマセン。
でも、今年もいい年でした。こうして音楽を聴ける幸福を大切にしたいもんです。
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そして今、僕が聴いている音楽は、ベートーヴェンの「田園」。
田舎の風景には、のんびりとした第2楽章や終楽章が似合います。
演奏はカラヤンの1970年代盤で。先日入手した「Deutsche Grammophon The Best 1000 」シリーズからの1枚。ジャケットが昔のまま、つい懐かしくなって・・・・。
このレコードを買ったのはレコードイヤーブックの1981年度版を貪るように読んでいた頃でありました。
それでは皆様、よいお年をお迎えください。
この一年、お読みいただき、コメントを頂き、トラックバックを頂戴し、本当にありがとうございました。とてもうれしく思いました。
初めての方も、どうぞコメントをお願いします。素人ブログですが、昔も今も、クラシック音楽が好きです。