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クラシック音楽のひとりごと
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2007/05/02のBlog
おはようございます。
昨日のクーベリック盤、世評高い理由が分かりました。素晴らしい演奏でした。
コメントも沢山頂戴しました。ありがとうございました。皆さん絶賛の演奏、1000円盤は安いです。どうぞお買い求め下さい。

さて、ここのところ、モーツァルトばかり聴いています。
(今日もまた「ジュピター」です。レパートリー狭くてスミマセン。)

モーツァルトの交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」。
ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏。
1963年10月、クリーヴランドでの(おそらくセヴェランスホールでの)録音。
CBSソニーのセルの1300円廉価盤シリーズからの1枚。カップリングは35番「ハフナー」。

このコンビの演奏を聴くたびに書いているのだが、まったく鉄壁のアンサンブル。
アインザッツが素晴らしく、スパッと切れ味良く音楽が進んでゆく。これを聴くのは快感であります。

第1楽章は小気味の良い演奏。そして、男性的な逞しさを感ずる演奏でもある。
テンポは快速でグイグイ前に進んでゆくし、骨太の迫力も十分。
セルのモーツァルトへの信頼、自分のオーケストラへの確信も感じさせる感じで、決然としたところが孤高的ですらある。
モーツァルトはかくあるべし、とでも言いたそうな演奏。自信満々に曲が進んで、その風格に包まれてしまう。

第2楽章はひたすらに優美。そう、モーツァルトは美しい。比べるものがないくらい美しい。交響曲最後の作品になって、モーツァルトはこんなに美しい音楽を書いたのだ・・・・とセルの演奏を聴いていて実感した。
研ぎ澄まされた合奏からは、その移ろいゆく美しさが、キラキラと輝きながら次々にこぼれ落ちてくる。精妙で誠実な演奏だからこそ、無常幽玄の美を語るよな味わいがある。
弦楽器と木管との繊細な会話も、ため息が出るほど美しい。このあたりは、クリーヴランド管の腕の見せ所(聴かせどころ)かもしれない。

第3楽章は下降音階が印象的なメヌエット。ここでもセル/クリーヴランド管のコンビは精緻な演奏を繰り広げる。弦楽器はなお一層デリケートな響き。

そして、快速なフィナーレ。速い。すこぶる速い。確信に満ちて、しかも颯爽としている。そして、セルにしては豪快な演奏。
クリーヴランド管の能力全開、そのパワーが熱さを呼んで、熱気溢れる演奏となった。
管楽器など大活躍で、迫力満点。特に金管の強奏とそれを支えるティンパニの強打がスゴイ。熱い。
ああ、セルは冷静冷徹な指揮者じゃない、熱く逞しい名指揮者だったと、これを聴いて思わずにいられない。

録音は我が家では貧しいです。残響が少なく乾いた感じがします。
カートリッジの限界か(DENONのDL-103Dを使用)。

(でもSummyさんによれば、最近のリマスタリングのDSD盤は音がエエそうです)

ただし、名演奏は録音の良否を越えます。
このレコードも、初めは「パッとせん録音やなぁ」と思っていたら、どんどん演奏に引き込まれて、最後は録音などどうでもよくなりました。
名演奏は、録音など関係ないんです。
(でも、エエ音で聴きたいという気持ちもあって・・・・煩悩は尽きません)
2007/05/01のBlog
前半の連休3日目も穏やかな天気でありました。
こんな良い天気の日に、、在宅仕事で資料作りに追われておりました。
トホホであります。

さて、今日は聴いたのは・・。
ドヴォルザークのスラヴ舞曲集(作品46&72全曲)。
ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団の演奏。
1973~74年、ミュンヘンでの録音。DG盤。

世評高いのに聴いたことがない演奏がある。
本で読み、人から聞き、素晴らしいとは知っているのだが、聴く機会がなかった演奏がある。

今日のCDがそれであって、1000円盤で見つけたので(グラモフォン・ザ・ベスト1000という例のシリーズ)、ふと買ってみたら、いや、これはホンマに素晴らしい!

スケールが大きくダイナミック、望郷の思いにあふれていて情念豊かな演奏。
オーケストラも力演で、録音も(当時としては)おそらく最高レベル。
クーベリックのメリハリのきいた指揮に反応して見事な演奏を展開しているし、アンサンブルも極上。特に、弦楽セクションのやさしい響きが全編で印象的。軽くて爽やかで、踊りたくなってくるような響き。
改めてクーベリックを見直してしまった。これはクーベリックの代表盤と云ってもいいんじゃないか。


例えば第2番。これはウクライナの民族舞曲ドゥムカ。切ない旋律と躍動するリズムが泣かせるほど美しい。

これを聴きながら故郷の風景を思い出しました。
僕の本貫地は埼玉県の入間市というところで、どこまでも続く茶畑と桑畑が原風景であります。子供の頃は、茶の木の間で遊んでおりました。ああ、今日から5月。ちょうど今頃から、茶摘みの季節です。

近くの出雲祝神社や西久保観音で草野球をしていた・・・・・そのころの風の匂いがよみがえってきます。ああ、今日のこんな風だった・・・・。

音楽の力は偉大であります。また不思議なもんです。
ドヴォルザークは、チェコとその周辺の民族舞曲に取材してこの「スラヴ舞曲集」を書いたんです。
それを聴いて、僕は、スラヴではなく自分の故郷を思い出す・・・・。

第3番のポルカも、第4番のソウセツカーも郷愁を誘います。
第10番のマズルカの抒情も、故郷の空を思い出させます。
ああ、ドヴォルザーク。
2007/04/30のBlog
連休2日目は、雲一つない上天気。
初夏の陽射しに初夏の暑さでした。ジョギング道では、緑の風が爽やか。
ツツジの花がそろそろ満開、農家の庭先の藤棚がまた綺麗なこと。藤の花の上品な紫を眺めながら田舎道をトコトコ走るのは、自分も初夏の身体になったようで気分がエエですな。

さて、今日もモーツァルトを聴いてます。

モーツァルトの交響曲第35番 ニ長調 K.385「ハフナー」。
レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィルの演奏。
1984年10月、ムジークフェラインザールでの録音。DGによるバーンスタインのモーツァルト交響曲集からの1枚。

久しぶりに取り出したバーンスタインのモーツァルト。
一聴、ああエエなぁ。ウィーン・フィルらしい、柔らかくしなやかな音がたまらんなぁ。バーンスタインの指揮も熱気に溢れて、勢いがあるなぁ。ホンマに懐かしくなってしもた・・・・。

古楽器や室内楽団のモーツァルトを聴き慣れた今となっては、このバーンスタイン盤、少し厚ぼったい響きかなと感じるのだが、この厚みは大家風であるし、豪華な雰囲気を醸し出していて、聴きごたえがある。

このころのバーンスタインは殆どがライヴ録音で(客のいないスタジオライヴのようなものだったらしいが)、そのためかアンサンブルはちと荒いところがあって、VPOにしては「オイオイ」という感じがするところもあるのだが、その分、推進力やリズムの弾み、演奏の熱気などに優れていると思う。ライヴ的な感興の盛り上がりもあって(第1楽章の終盤などが良い例)、大変面白く聴ける。
これがスタンダードかと云われると、う~ん、という感じなのだが、でもバーンスタインのモーツァルトは、いかにもバーンスタイン的な臭みがあって、ボクは好きだ。

第1楽章は元気溢れる演奏。コーダでのテンポの落とし方などはスゴイ。バーンスタインがマーラーなどで聴かせるアダージョ的な粘りがある。

第2楽章は優美そのもの。色っぽい美人のような演奏。「仇な姿の 洗い髪」とでも云いたくなるような感じ。粋な黒塀 見越しの松に ・・・ではないのだが(^^ゞ。

第3楽章はメヌエット。着実な歩み。急ぎすぎない中庸のテンポが心地よい。リズムは精力的で、バーンスタインの汗が見える感じ。

フィナーレは快速。見事なプレストで、幸福な終楽章になっている。VPOもラストになって、さらにノリノリの演奏。この「ノリ」こそ、バーンスタインの真骨頂かな。

録音は標準的。購入したての頃は、デジタル特有の硬くて平板な音に聞こえたのだが、我が家の装置が変わったせいか、今聴くと、実にエエ音でなってくれます。
ウィーン・フィルらしい、輝きのある音がたまりませんん。
2007/04/29のBlog
汗ばむような一日。初夏を思わせる日でありました。
連休の始まりで、こんな田舎でも、どこも人出が多い感じ。我が家の前の産業道路もショッピングモールがオープンしたせいか、混雑渋滞でありました。

さて、今日はモーツァルトの歌劇序曲集。
ハンス・フォンク指揮ドレスデン・シュターツカペレの演奏。
1985年、ドレスデンのルカ教会での録音。Laserlight原盤で、超のつく廉価盤。なんと税込み347円。

1曲目、「魔笛」序曲のあの有名な和音が響いた途端。リスニング・ルームがドレスデンのルカ教会に変わってしまった。素晴らしい音。今から20年も前の音とは思えない、新鮮でまろやか、何とクリーミーな音だろう。
ドレスデン・シュターツカペレの暖かく柔らかく優しい響き、楽器がよく融け合って、しっかりした厚みを持ったまろやかな響き・・・・・これを聴くのはもう何とも云えない心地よさ。
この音で、モーツァルトをやられた日には、何も僕には要りません。
全ての楽器が豊かに鳴っている。テンポも颯爽として、実に気持ちよい。

そう、SKDの音だけでなく、フォンクの指揮がまた良いんだなぁ。
ハンス・フォンクは3年前に亡くなった名指揮者、職人肌の人だったのだろうと思う。EMIにシューマンの交響曲全集などはあったものの、そんなに録音は多くなかった。
このCDは良い。SKDの最良のサウンドを引き出して、見事なモーツァルトを聴かせてくれる。

「フィガロの結婚」も快速快適な演奏で、アンサンブルが良いので、響きがもたれない。音楽は、コンサートホールで聴いている感じ。残響が素晴らしく、弦楽セクションの音などても柔らかい。この音、このフンワリ感、SKDの稀有の個性と思う。モーツァルトの魅惑的な旋律が次々に飛び出してきて、それがまた上品で端正、聴いていてワクワクしてくる。

「ドン・ジョヴァンニ」は、これがまたしっかりデモーニッシュな音。柔らかく、切実で、悲劇的な響きをきちんと出してくる。最上質の悲嘆とでも云うべきか、素晴らしいアンサンブルと、有機体のような音の塊、いや塊と云うよりは音の雲海のような、聴き手の体を優しく包み込むようなサウンドが、極上の悦びを与えてくれる。

いやもう、素晴らしいの一言でありました。

曲目はこんな感じであります。
○歌劇『魔笛』K.620~序曲
○歌劇『フィガロの結婚』K.492~序曲
○歌劇『アルバのアスカニオ』K.111~序曲
○歌劇『イドメネオ』K.366~序曲
○歌劇『劇場支配人』K.486~序曲
○歌劇『コシ・ファン・トゥッテ』K.588~序曲
○歌劇『後宮からの逃走』K.384 ~序曲
○歌劇『にせの女庭師(恋の花つくり)』K.196~序曲
○歌劇『ルッチーオ・シッラ』K.135 ~序曲
○歌劇『皇帝ティートの慈悲』K.621~序曲
○歌劇『ドン・ジョヴァンニ』K.527 ~序曲
2007/04/28のBlog
先日、フィリップスの1000円盤で「ジュピター」・40番を聴いて、いやはや何とも素晴らしい演奏だったので、これは全部聴いてみなくちゃイカンなぁと思いました。

そこで、今日は・・・・。

モーツァルトの交響曲第36番 ハ長調 K425「リンツ」。
ヨーゼフ・クリップス指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管の演奏。
1972年の録音。DECCA発売の輸入廉価盤の全集。原盤はDECCAなのか、フィリップスなのか。

HMVから届きました。クリップスのモーツァルト全集。
ポツポツ聴き始めておりますが、いや、全く素晴らしい。きわめて普通の、何の変哲もない、大オーケストラの、古き良き時代のモーツァルト。
これといったセールス・ポイントはないのかもしれないが、まあ、試しに聴いてみなはれ、と云いたい気分。実に味わい深いモーツァルト。

この「リンツ」なども普通の演奏なのだが、大変楽しく心地よく聴けた。

第1楽章の清潔なアーティキュレーション、心地よいフレージング。
アムステルダム・コンセルトヘボウ管特有の柔らかい音を前面に押し出した演奏であって、聴き手を幸福にしてくれる。テンポも実に軽やか。というより、程良い軽さ。フワッと柔らかく頬を撫でられてゆくような音が、もうたまらない。
クリップスはホンマにモーツァルト指揮者だったと思う。どこをとっても安定していて、モーツァルトの愉悦がこぼれてくるような演奏。指揮者もオーケストラも楽しんでいる感じ。こちらもウキウキしてくる。

第2楽章は格調高いアンダンテ。適度に重厚で、何より弱音で響きが痩せないのがイイ。ふっくらと豊かなモーツァルトがここにいる。古楽器で演奏するとギスギスした感じになるところを、クリップスは楽しくふくよかに演奏させてゆく。ここでも、音楽する喜びがある。モーツァルトは、こうでなくちゃね。

第3楽章のメヌエットも恰幅がいい。柔らかいトリオも楽しい。
アムステルダム・コンセルトヘボウ管は、聴き手を包み込むような豊満な響きが美しく、落ち着いた感じがする。残響も素晴らしい。

フィナーレは速くなりすぎないのがイイ。リズムもよく、どこにも無理がなく自然なモーツァルト演奏。
エキセントリックな古楽器演奏に慣れてしまうと、生ぬるく感じるのかもしれないが、この暖かさ、ぬるさ、ほどよい甘さ・・・・これぞ、モーツァルト演奏の王道じゃないかと思ってしまいますな。

録音は30年以上昔のものとは思えない鮮明さ。
この全集は、じっくり楽しんで聴いていきたいものです。
2007/04/27のBlog
明日からGWです。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
僕は、今のところカレンダー通りの勤務で3連休・2日出勤・4連休の予定ですが、前半は法要納骨・区民運動会の役員・持ち帰り仕事(研修会発表の資料づくり)、後半の連休はおそらく溜まった仕事の片付け(だから多分休日出勤(^^ゞ)になりそうです。
楽しみにしていた息子2人の下宿先・大阪行きはもう少し先になりそうです。梅田のワルティとか阪急名曲堂とかね、行きたかったんですが。


さて、今日はJ・S・バッハ。管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068。
コレギウム・アウレウム合奏団の演奏。
1960年代末、フッガー城の糸杉の間での素晴らしい録音。LP2枚組のテイチクの廉価盤。原盤は独ハルモニア・ムンディ。

バッハの管弦楽組曲第3番は壮麗で豪華な曲だと思うが、コレギウム・アウレウム合奏団の演奏で聴くと、全体的にひなびた味わいになる。
コレギウム・アウレウム合奏団が活躍したのは、古楽器演奏のはしりのころであって、楽器はオリジナルだが、演奏スタイルは現代楽器風という、いわば過渡期らしいものになるのだろう。でも、僕はこの団体が好き。

僕がクラシック音楽を聴き始めた頃が、ちょうどこの団体の廉価盤がテイチクから続々発売されていた頃で、ビンボーな学生だった自分にはとても有り難く、バッハやヘンデル等の有名どころのバロック曲集は、おおかたコレギウム・アウレウム合奏団で揃ってしまったのだった。そして、何度も聴いているうちに、この演奏が身体に、(そして誰もが経験する青春時代であったわけで、身体だけでなく心の中にも)、染みついてしまったのかもしれない。
だから、この組曲・この演奏は、郷愁とともに僕の中にあるんですな。

さて、演奏であります。

序曲はさすがに豪華壮麗。音程を取りづらい管楽器も頑張っている。

でも、やはり聴きものは「エア(アリア)」だろう。弦楽合奏のアンサンブルが美しく、ゆったりとしたテンポも実にイイ。最近の古楽器演奏は、速すぎる。このくらいがちょうど良い。心にしみる。静謐の美を味わえる、名演と思う。

「ガヴォット」は、管楽器の音色が美しく、素朴でひなびた味わいが実によい。トランペットもオーボエもなかなか巧いもんだ。古楽器草創期のこの時期だったら、技術的にも大変だったろう。弦楽セクションとよく融け合って、すばらしく美しい響き。

「ブーレ」と「ジーグ」はすてきな舞曲。コレギウム・アウレウム合奏団で聴くと、可憐な感じになる。路傍の花のように、奥ゆかしささえ感ずるこれは佳演。

録音状態は、今も最高。
キルハイム・フッガー城の糸杉の間の素晴らしい響きが印象的。
この余韻がたまらないですな。


過去のコレギウム・アウレウム合奏団のエントリーです。
★モーツァルトの交響曲第40番ト短調 K.550
★ヘンデルの合奏協奏曲集作品6
★ヘンデルの「水上の音楽」
★バッハの管弦楽組曲第1番ニ長調 BWV1066

2007/04/26のBlog
今日は大曲、マーラーの交響曲第9番 ニ長調。

ウーヴェ・ムント指揮京都市交響楽団の演奏。
2001年3月、京都コンサートホールでの録音。Arte Nova 原盤。
新品激安600円。新居浜のタワーレコードのバーゲンで購入したもの。

いやはや、マーラーの9番が600円で聴けてしまう、凄まじい時代。
演奏は京都市響の頑張りもあって、なかなか立派。佳演といっていいんじゃないかと思う。

第1楽章のテンポは速め。ドロドロせず、立ち止まりもせず、スーッと進んでゆく感じ。もう少し、ためらいがちの進み方の方がいいかなとも思う。
(ただ、コーダに入るとグッとテンポが落ちて、失速する感じ。止まってしまいそうなほどの遅さ)
弦楽セクションは、もう一歩かなという感じ。音色のニュアンスが乏しい。録音のせいか、音が少しザラつくところが惜しい。ライヴ録音なのだろうが、これでアンサンブルがビシッと決まると、ツルツルした輝きが出てきそうな演奏。

第2楽章のレントラーは、着実な歩み。ここも速めのテンポ設定で、サラサラと進んでゆくところがある。淡々とした中に、味わいも感じられるのだが、少々薄味。上品な味付けといった感じかな。
管楽器はバランスよく鳴っていて、これは好調。

第3楽章ロンド・ブルレスケは快速。速い速い、どんどん進んでゆく。
進むというより、何ものかから逃げてゆく感じ。遁走曲と言っていいかもしれない。
マーラーが感じていた死への恐怖、それからの逃走だろうか。音楽の軋みもイイ。この楽章では、楽器の間から悲鳴を聴きたいと思う。ムントの解釈は、軋みを立てながら逃げてゆく。弦や管の高音域に、その悲鳴を聴くような感じ。素晴らしい演奏と思う。

終楽章は、うん、やはり良い。曲がスゴイ。いつ聴いても、この終楽章はスゴイ音楽だと思う。マーラーは凄まじい音楽を書いたものだと思う。
京都市響は大健闘。ラストの壮絶な弦楽合奏に向かって、ひたひたと進みながら緊張感を高めてゆく。木管の侘びしさもたまらない魅力。
そして、感動的な終曲。ああ、絶品。

プロオケといっても、東洋の島国の、地方オケ。それがここまで素晴らしい9番を聴かせてくれるのは、素晴らしいことだと思います。
日本はエエ国やと思います。


新緑が眩しいくらいの良い季節になりました。
連休前です。大阪の息子たちも間もなく帰ってきます。
親戚も集まります。墓の修繕も済んで、納骨の準備も出来ました。
週末は亡父の満中陰法要であります。
2007/04/25のBlog
四国は冷たい雨でありました。4月末にしてはちと寒いです。

今日はラヴェルのバレエ音楽、「ダフニスとクロエ」全曲。
ベルナルト・ハイティンク指揮ボストン交響楽団の演奏。
1989年5月の録音。フィリップス盤。

ボストン響の音はシックで甘い。そして、ミュンシュ以来の伝統か、フランス音楽とは相性がよいように思われる。
演奏は、ハイティンクがいつものように、作曲者に忠実に、誠実に振ったもの。ただ、少し肩の力が抜けているように思えるのは、この時期にハイティンクが巨匠になりつつあったせいかな?
「ダフニスとクロエ」をシンフォニックに響かせた名演だと思うのだが、行間とでも云うか、演奏の隙間からフランス的な匂いが漂うところがイイ。

冒頭の弦楽セクションの秘やかな響きが、やがて部屋中に広がり、フランスの香りで満たされてゆく。ラヴェルは「オーケストラの魔術師」とか「スイスの時計職人」と称されたが、この作品を聴くと、なるほどなぁと首肯してしまう。

特に第1部の、「グロテスクな踊り」~「タランスの踊り」~「リュセイヨンの踊り」当たりは絶品と思う。ここでのトゥッティは壮絶な美しさ。スゴイ。
「戦いの踊り」の間奏曲では、ホルン・トランペット・フルートなどの管楽器が素敵な音を響かせる。。

ボストン響は華麗な名演。ただ、派手な音にならず、全体的に落ち着いた色調であるところが、また味わい深く、無限のニュアンスが漂ってくる。
これぞ、ボストンと云うべき音なんだろうな。
弦の音色の美しいこと!暖かく、渋く、そしてフランス風の軽やかさもある。

第2組曲での精妙な美しさも絶品。
フルートはドリオ・アントニー・ドワイヤー。素晴らしく巧い。ボストン響の音の広がりも申し分なし。

20年近く前の録音ですが、1980年代後半のフィリップス録音だけに、今も最高水準と言ってよろしい音だと思います。
ボストン響らしい、渋い響きが印象的。
キラキラしていないサウンド、黒光りするような音と云うべきでしょうか。
トシを取ると、こういう音が肌に合うような気がしますな。


相変わらず、妙なトラックバック攻撃を受けております。
いちいち削除するのもイヤになってきました。
こんな、四国の片隅の、田舎のオッサンの絵日記にナンボでもTBしてきて、いったいどうすんねん?・・・・・と聞いてみたくなりますな。
トシを取っても、これには腹が立つもんです。やれやれ。
2007/04/24のBlog
春の声が聞こえます。だから、今日はウィンナ・ワルツ集です。

「春の声~シュトラウス・コンサート」と称した、ウィリー・ボスコフスキー指揮ウィーン・フィルの演奏。
1950年代から1970年代にかけての録音。DECCA原盤なので、おそらくソフィエンザールでの録音。
長いこと、LP3000円シリーズの、1970年代としては廉価盤だったものを聴いてきたが、今日はCDを取り出して気楽に聴いてます。

何を今さら、と云うべきド定盤のワルツ集。
しかし、これは何度聴いてもエエんだなぁ。ウィーン・フィルの音が、ふるいつきたくなるようなイイ音であって、指揮はイキでイナセなボスコフスキー。
このウィーン・フィルの魅惑的な響きに浸っていると、それだけで幸福になってしまう。
テンポといい、リズムといい、心地よいことこの上なしだし、ここぞでのルバートがまたカッコよく、垣間見せる粋な表情は微笑みをたたえて、陳腐な言い方だが、それこそ筆舌に尽くしがたい。

ウィーン・フィルの音は優美で優雅で、しかもしなやかな弾力と清の強さもある。さらに軟体動物のような柔らかさもある。繊細な響き、ニュアンス多彩な音色も最高。まあ、これほどのオケはあるんかいなぁと思いつつ、そのオケが親しみやすいワルツを演奏するのだから、これはたまらん。

「美しく青きドナウ」など、ワシらが音楽と云わんばかり。楽しんで演奏しているのが伝わってくる。

「南国のバラ」の開始部分などは、ため息の出る美しさ。そして、ウットリするような音楽の運び。微妙に音がずれる(ずれるように演奏しているんだろう)ところも、たまらない魅力。ヴァイオリンの艶やかな響きはもちろんだが、金管群のオシャレな響きも素晴らしい。こればかりは、他のオケがナンボ真似しようとしたって、出来ないところだろう。
「春の声」も同様の鮮やかさ。ヴァイオリンのキュッ、キュッという軽く艶やかな音は、「小股の切れ上がった女」のようなカッコよさ、あでやかさ。(表現が古いか(^^ゞ)

「ウィーンの森の物語」、チターは名手アントン・カラス。「第三の男」を思い出す。
そして「皇帝円舞曲」に「こうもり」序曲も、一気に楽しみました。
手拍子で一緒に踊りたくなる楽しさ。
ウキウキするような音楽ってのも、エエもんです。

DECCA録音も優秀です。今も鮮やかな音でVPOを聴けます。
録音年の間隔があいているようですが、音は一様、さすがです。
バラツキがありません。
2007/04/23のBlog
春雨の中、自治会の会費などを集めておりました。
今年は我が家に役員が当たる年、区民運動会やお祭りなどのお世話をしなくちゃいけません。昨日はノンビリと、暖かい雨の中、地域を歩きました。
新緑が雨に濡れて、田舎らしい美しさでありました。田んぼも今年の準備が進んでます。春です。

さて、今日はモーツァルトのピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595。

アンネローゼ・シュミットのピアノ独奏、クルト・マズア指揮ドレスデン・フィルの演奏。
録音は1970年~77年頃、ベルリン・クラシックスから出た輸入廉価盤のCD10枚組全集からの1枚。この全集は激安もさることながら、どの演奏も粒ぞろいで質が高いのがイイ。録音も穏やかで豊かな残響を楽しめるもの。

この人はいいピアニストだったと思う。モーツァルトのピアノ協奏曲全集はその代表盤と思うが、どの曲も滋味あふれる佳演だった。

この第27番は、シュミット女史にしては力が入った演奏。他の演奏では、淡々と優美に弾くことが多かったが、ラスト27番は少し力みが聞こえる演奏になっている。
タッチは力強く克明。一音一音しっかり弾いている感じ。特に一拍目が強い。

モーツァルト最後のピアノ協奏曲。白鳥の歌のような曲、色で云えば純白のイメージ。彼岸の世界を表現しているような独特の曲想。
ギャラントな雰囲気は消えて、枯淡と云ってもいいような演奏がこの曲には多かった。

それだけに、(しかもシュミットだけに)、この力強さは特徴的だと思う。

ドレスデン・フィルの音が素晴らしく(ルカ教会での録音が効いている)、聴きごたえがある。何とも心地よく落ち着きのある音で、ドレスデン・シュターツカペレの音に近い。楽器の融け合いが美しく、優しい響きが全く印象的。
マズアの指揮は平均点的。可もなく不可もなしと云うべきか。テンポは中庸だが、時々個性的なアクセントがある。東独の実力者なのだろうが、僕にはちょっと、よく分からない。

第1楽章からフィナーレのロンドまで、克明で力強い演奏。早春の喜びというよりは、春たけなわの明朗さという感じ。

ピアノの響きは、よく粒が揃ってとても綺麗。
面白く、素敵な協奏曲に仕上がっております。

2007/04/22のBlog
春らしい穏やかな休日でした。
日中は汗ばむくらい。春風が清々しかったですね。

HMVに注文しました。クリップスのモーツァルトに、ズスケ四重奏団のベートーヴェンとモーツァルト。いずれもボックス物廉価盤です。
ここのところ、コメントを沢山頂戴して、本当に嬉しく思います。有難うございます。その中で、皆さんがお褒めになるセットです。「なるほど、これは聴いてみなくちゃイカンわいなぁ」と思ったのです。少々散財ですが、一期一会でもありますし、人生楽しまなくちゃ損というのは、亡父の介護・看病と葬儀を通してこの半年ほどつくづく感じました。

健康第一、元気第一、顔で笑って心で泣いて、人生意気に感じつつ、人間至る処青山ありさ・・・・グズグズ言っているヒマがあったら、人生楽しまなくちゃ。
(と、いかにもそれっぽいことを書いて、この散財を正当化しておきまっしょい・・・・ガハハ(笑)・・・・)

さて、今日の音楽であります。
・・・・・・この人も人生を楽しんだクチだろうなぁと思います。

ハイドンの交響曲第103番 変ホ長調「太鼓連打」。
コリン・デイヴィス指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管の演奏。
1976年11月、コンセルトヘボウでの録音。

何度聴いても飽きない、格調高く、凛とした名演。
穏健なイギリス紳士が、ヨーロッパ屈指の銘器を振った正調で優美なハイドン。
聴き手に安心と幸福とを約束してくれる演奏。

1970年代後半に、デイヴィスがアムステルダム・コンセルトヘボウ管と録音した演奏は、全く名演揃い。録音も素晴らしく、今も感動的な音。

第1楽章の主部の何という美しさ、品の良さ。
使い慣れた器で上質なコーヒーを呑んでいるような感じ。「ささやかな幸福」とは、こういう音楽を聴いているときではないかと思う。クラシック音楽を好きになって良かった、と思うような音であり、演奏。
ACOの響きは手に馴染む木製の道具、着慣れた服の優しい肌触り。アンサンブルはイイし、上質のホールトーンがさらに花を添えている。

第2楽章の静謐もまたイイ。音量が小さいときでも音が痩せず、ふっくらしているのはさすがにコンセルトヘボウ管。独奏のヴァイオリンも絶品。(コンマスのヘルマン・クレバースだと思う)

第3楽章はメヌエット。舞曲風の演奏は、デイヴィスの指揮で格調高いものになっている。
そして、オケが有機体のように多彩なニュアンスを発する第4楽章。みごとなフィナーレだと思う。

デイヴィス/ACOの「ロンドン・セット」はレコード発売当初から、1枚もので出るたびに絶賛されていた名盤ばかり。LPが2500円、2800円の時代でありました。
今、僕が聴いているこのCDは、フィリップスのDUOシリーズの廉価盤。2枚組×2で、この全集が揃ってしまいます。まったく、隔世の感があります。
2007/04/21のBlog
春です。桜は散りましたが、ツツジが咲き始めました。
朝のジョギングコース、西条市のひうち総合運動場付近には、ツツジが沢山植えられています。これがもうそろそろ見頃。
そういえば、この1週間で走路の木々の緑が増えた感じ。新しい葉っぱがどんどん出てきているんですな。この緑のシャワーを浴びながらのジョギングはたいそう気持ちがエエんです。走り始めて30分後くらいが、もう最高の気分、いわゆる「ジョギング・ハイ」。
汗だくの後、今度は本当のシャワーを浴びて、朝食をむしゃむしゃ喰うのも、気分がよろしい。
健康第一、元気第一、ほんでもって聴くクラシック音楽は最高でありますな。王侯将相よりも、今のワタシの方が幸福なのかもしれません・・・・・。

そして、今日も爽快なモーツァルトであります。

モーツァルトのフルートとハープのための協奏曲ハ長調 K.229。
ジェイムズ・ゴールウェイ(fl)とフリッツ・ヘルミス(hp)の独奏、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
1971年8月、サン・モリッツのフランス教会での録音。EMI盤。
(これはダブリ買いした2枚組。涙の出るような、いや、噴飯物の話はこちらであります

ゴールウェイのフルートがたっぷりと豊かに歌い、音楽の運びはふくらみがあって柔らかい。直線的に進むのではなく、穏やかな曲線を描きながら、幸福感とともに進んでゆく感じ。フルートの音色は黄金色に輝く。鮮やかで伸びやかな響きも美しい。
ベルリン・フィルの首席奏者として、溌剌としていた頃のゴールウェイが聴ける、これは貴重なCDかもしれない。

ヘルミスのハープは、自己主張するよりもゴールウェイを支える側に回っている感じ。伴奏、通奏低音のような印象もある。品は良いし、清潔な演奏なのだが、もう少し前に出てもいいかな、とも思う。もともとハープは大きな音量が出る楽器ではないのだろうが・・・・。
カラヤン/BPOのゴージャスな音が背景としてあるからかもしれない。

カラヤンのモーツァルトは、逞しくスケール豊かな音楽になる。ここでも、BPOというオケを生かして、ギャラントでゴージャスな演奏ぶり。
現代のモーツァルトはこう演奏するしかないだろう、と云わんばかりの自信に満ちたモーツァルト。

カデンツァが聴きもの。
第1楽章では、二人のソロが美しさの限り。ガラス細工のような透明な響きで、ため息が出るような音。かけがえのない音。
第2楽章でも、柔らかく美しい。フルートとハープの、ネットリとした絡みを楽しみたい。ゴールウェイのフルートは自由闊達で、高音はしなやかに伸びてゆく。低音はグッと引き締まる音色で頼もしい感じ。この演奏で最も美しい瞬間が聴ける。

録音は水準以上だと思います。
EMIの1970年代の録音は、まずまずのものが多いんです。
CD時代になって、EMIは録音が悪くなりました(少なくとも、我が家では)。
アナログ時代のEMIには、残響豊かで柔らかく聴きやすい音が多いようです。