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2007/05/26のBlog
[ 07:01 ]
[ 交響曲 ]
ネット購入で、ノートPCのHDDが届きました。今日から再設定です。
しかし、安くなってますね。80GBで7000円くらいで買えるんですね。
2.5インチのノート用HDDでも1GB100円を切っています。驚きであります。
昔、一太郎Ver5を使うのに外付けHDDが必要になって、これが今思えば高かった・・・ICMの500MBのHDDが5万円したはず・・・・500GBじゃない、500MBでっせ(^^ゞ
いや、もう隔世の感であります。・・・と、これ以上書くのは止めましょう。トシですなぁ。
さて、今日は古今無双の名曲を。
ベートーヴェンの交響曲第5番ハ短調「運命」。
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮ドレスデン・シュターツカペレの演奏。
渋く黒光りのするベートーヴェン。
独シャルプラッテンの録音は、いたずらに華美にならず、渋く落ち着いた音でこの名曲を聴かせてくれる。重心が低く、質実剛健なベートーヴェン。そして、素朴で飾り気のない、それでいて暖かくどこまでもクリーミーな管弦楽が聴ける。
ドレスデン・シュターツカペレは、いつもの通り個々の楽器がよく溶け合ってまろやかな響き。
ブロムシュテットの指揮は自然で端正なもの。伝統様式にのっとったものだと思うが、低音をドンドン鳴らすかつてのドイツ風の塩演奏とは一線を画している。やや軽いところもある。重厚ではあるのだが、軽く爽やかに抜けるようなベートーヴェンとでも云おうか。
そして、堅牢にして堅実なベートーヴェンでもある。
いかにもブロムシュテットらしく、真摯であって、ひたすら作曲者に奉仕する、作曲家の意図を具現化しようとする、そんな情熱を感じる。
第1楽章は、どこからどう見ても格調高い演奏ぶり。
第2楽章は、強弱の対比が鮮やかで、カッチリした構成の演奏。フォルティシモの爆発力、音の引き延ばしは印象的。
第3楽章は、中庸のテンポで穏やかな演奏。ドレスデン・シュターツカペレの響きがクリーミーで心地よい。特に、フォルティシモでの豊満な響き、ゆったりとした大らかな音は抜群によい。
そして見事なフィナーレ。金管と弦楽セクションがよく溶け合って、アンサンブルも極上、着実にヒタヒタと感動が押し寄せてくるような演奏。劇性よりは、音楽の構成や安定感に力点を置いた演奏と思うが、ドレスデン・シュターツカペレの好演もあって、実に格調高い、正統派の「運命」になっている。
録音は上々で、ドレスデン・シュターツカペレの響きが十全に発揮されているものになっている。
全集は超激安の廉価盤であります。
★「運命」の自己リンクです★
●スウィトナー/ベルリン・シュターツカペレ
●ベーム/ウィーン・フィル
●ジンマン/チューリヒ・トーンハレ管
●マゼール/ウィーン・フィル
●クレンペラー/ウィーン・フィル
●ジュリーニ/ロサンゼルス・フィル
●カラヤン/ベルリン・フィル(1977年録音盤)
しかし、安くなってますね。80GBで7000円くらいで買えるんですね。
2.5インチのノート用HDDでも1GB100円を切っています。驚きであります。
昔、一太郎Ver5を使うのに外付けHDDが必要になって、これが今思えば高かった・・・ICMの500MBのHDDが5万円したはず・・・・500GBじゃない、500MBでっせ(^^ゞ
いや、もう隔世の感であります。・・・と、これ以上書くのは止めましょう。トシですなぁ。
さて、今日は古今無双の名曲を。
ベートーヴェンの交響曲第5番ハ短調「運命」。
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮ドレスデン・シュターツカペレの演奏。
渋く黒光りのするベートーヴェン。
独シャルプラッテンの録音は、いたずらに華美にならず、渋く落ち着いた音でこの名曲を聴かせてくれる。重心が低く、質実剛健なベートーヴェン。そして、素朴で飾り気のない、それでいて暖かくどこまでもクリーミーな管弦楽が聴ける。
ドレスデン・シュターツカペレは、いつもの通り個々の楽器がよく溶け合ってまろやかな響き。
ブロムシュテットの指揮は自然で端正なもの。伝統様式にのっとったものだと思うが、低音をドンドン鳴らすかつてのドイツ風の塩演奏とは一線を画している。やや軽いところもある。重厚ではあるのだが、軽く爽やかに抜けるようなベートーヴェンとでも云おうか。
そして、堅牢にして堅実なベートーヴェンでもある。
いかにもブロムシュテットらしく、真摯であって、ひたすら作曲者に奉仕する、作曲家の意図を具現化しようとする、そんな情熱を感じる。
第1楽章は、どこからどう見ても格調高い演奏ぶり。
第2楽章は、強弱の対比が鮮やかで、カッチリした構成の演奏。フォルティシモの爆発力、音の引き延ばしは印象的。
第3楽章は、中庸のテンポで穏やかな演奏。ドレスデン・シュターツカペレの響きがクリーミーで心地よい。特に、フォルティシモでの豊満な響き、ゆったりとした大らかな音は抜群によい。
そして見事なフィナーレ。金管と弦楽セクションがよく溶け合って、アンサンブルも極上、着実にヒタヒタと感動が押し寄せてくるような演奏。劇性よりは、音楽の構成や安定感に力点を置いた演奏と思うが、ドレスデン・シュターツカペレの好演もあって、実に格調高い、正統派の「運命」になっている。
録音は上々で、ドレスデン・シュターツカペレの響きが十全に発揮されているものになっている。
全集は超激安の廉価盤であります。
★「運命」の自己リンクです★
●スウィトナー/ベルリン・シュターツカペレ
●ベーム/ウィーン・フィル
●ジンマン/チューリヒ・トーンハレ管
●マゼール/ウィーン・フィル
●クレンペラー/ウィーン・フィル
●ジュリーニ/ロサンゼルス・フィル
●カラヤン/ベルリン・フィル(1977年録音盤)
2007/05/25のBlog
[ 02:52 ]
[ 交響曲 ]
初夏の陽気から、真夏の暑さへ。
四国ではすでに乾燥の日々です。ダムが干上がり始めているとの報道もあります。
この夏は猛暑に小雨という予報、渇水が心配されます。
さて、今日はモーツァルト。(今日もか・・・・(^^ゞ)
モーツァルトの交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」。
カール・ベーム指揮ウィーン・フィルの演奏。
1975年3月25日、NHKホールのでライヴ録音。DGから出ている、「ベーム/VPO 1975 NHKライヴ」LP4枚組からの1曲。
興奮・歓喜の来日公演から、時は流れて32年。
この録音放送がNHK-FMから流れたときには一生懸命録音し(1981年だったかな)、レコード発売の時には真っ先に購入した思い出のセットであります。
カップリングはベートーヴェンの7番にブラームスの1番、シューベルトのグレート、未完成、ワーグナーのマイスタージンガー前奏曲など、いずれも超弩級の演奏ぞろい。スゴイ公演だったのでありました。
さて、ジュピター交響曲であります。
第1楽章のテンポは堂々として、ベームらしいゆっくりめのテンポだが、徐々に速くなってゆく感じで、ライヴ特有の熱気が作用したのか、エネルギッシュで実に精力的。晩年とはいえ、演奏は元気一杯で、快活。VPOも楽しそうに演奏してゆく。
第2楽章はチェロ・コンバスとヴァイオリンの対話が全く優美で美しい。謹厳実直なベームの、ココロの暖かさを聴く思いがする。ふだんは武骨な感じのするベームだが、ここでは美しさの極み。
テンポはやはりゆっくりなのだが、微妙に伸縮して、息づいている感じ。それに生き物のように反応するVPOも見事なもの。ホルンが音を外すのはご愛敬。木管のアンサンブルは見事だし、ヴァイオリンの音色はもうウィーンとしか云いようがない美しさ。
この羽毛のような響き!
第3楽章は堂々たるメヌエット。力強いリズムが基本で、演奏は実に逞しい。弱音部でも音が痩せないのが良い。コクのある響きというのは、こういう音を云うのだろうと思う。
そして、感動の終楽章。
輝かしく、圧倒的な力強さのフィナーレ。モーツァルトのつくり出す完全無欠のフーガ。これぞイデアの世界、至高の終曲とは言い過ぎか。
VPOが力強く鳴る。どの楽器もバランスが良く、練り上げられたアンサンブルに、実演特有の熱気・感興の高まりが加わって、素晴らしい演奏を展開してゆく。
ああ、もうこれで終わりなのか、もっと聴いていたいと思わせる、感動がある。
録音は1975年のライブ、しかもホールは響きのデッドなNHKホールということで、今一歩の感は否めません。
そのハンディの中で、よく録れているとは思います。
もっとも、録音なんぞはどうでもエエんです。
名演奏とそれを聴く感動は、録音の良否を超えます。いつも思うことですが。
四国ではすでに乾燥の日々です。ダムが干上がり始めているとの報道もあります。
この夏は猛暑に小雨という予報、渇水が心配されます。
さて、今日はモーツァルト。(今日もか・・・・(^^ゞ)
モーツァルトの交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」。
カール・ベーム指揮ウィーン・フィルの演奏。
1975年3月25日、NHKホールのでライヴ録音。DGから出ている、「ベーム/VPO 1975 NHKライヴ」LP4枚組からの1曲。
興奮・歓喜の来日公演から、時は流れて32年。
この録音放送がNHK-FMから流れたときには一生懸命録音し(1981年だったかな)、レコード発売の時には真っ先に購入した思い出のセットであります。
カップリングはベートーヴェンの7番にブラームスの1番、シューベルトのグレート、未完成、ワーグナーのマイスタージンガー前奏曲など、いずれも超弩級の演奏ぞろい。スゴイ公演だったのでありました。
さて、ジュピター交響曲であります。
第1楽章のテンポは堂々として、ベームらしいゆっくりめのテンポだが、徐々に速くなってゆく感じで、ライヴ特有の熱気が作用したのか、エネルギッシュで実に精力的。晩年とはいえ、演奏は元気一杯で、快活。VPOも楽しそうに演奏してゆく。
第2楽章はチェロ・コンバスとヴァイオリンの対話が全く優美で美しい。謹厳実直なベームの、ココロの暖かさを聴く思いがする。ふだんは武骨な感じのするベームだが、ここでは美しさの極み。
テンポはやはりゆっくりなのだが、微妙に伸縮して、息づいている感じ。それに生き物のように反応するVPOも見事なもの。ホルンが音を外すのはご愛敬。木管のアンサンブルは見事だし、ヴァイオリンの音色はもうウィーンとしか云いようがない美しさ。
この羽毛のような響き!
第3楽章は堂々たるメヌエット。力強いリズムが基本で、演奏は実に逞しい。弱音部でも音が痩せないのが良い。コクのある響きというのは、こういう音を云うのだろうと思う。
そして、感動の終楽章。
輝かしく、圧倒的な力強さのフィナーレ。モーツァルトのつくり出す完全無欠のフーガ。これぞイデアの世界、至高の終曲とは言い過ぎか。
VPOが力強く鳴る。どの楽器もバランスが良く、練り上げられたアンサンブルに、実演特有の熱気・感興の高まりが加わって、素晴らしい演奏を展開してゆく。
ああ、もうこれで終わりなのか、もっと聴いていたいと思わせる、感動がある。
録音は1975年のライブ、しかもホールは響きのデッドなNHKホールということで、今一歩の感は否めません。
そのハンディの中で、よく録れているとは思います。
もっとも、録音なんぞはどうでもエエんです。
名演奏とそれを聴く感動は、録音の良否を超えます。いつも思うことですが。
2007/05/24のBlog
[ 03:17 ]
[ 協奏曲 ]
だいぶ気温が上がりました。伊予路は夏の蒸し暑さでした。
壊れたノートパソコンのHDDは、USBのHDDケースに入れて、データの吸い出しに成功。
辛うじて、仕事の頓挫は防げました。
やれやれ・・・・皆様もバックアップを忘れずに。HDDが突然死するのは話では聞いていたんですが、我が身に起こるのは長年PCを使っていて初めて、いやはや焦りました。
さて、今日は懐かしいLPを聴いています。
モーツァルトのピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K.467。
ロベール・カサドシュのピアノ独奏、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管の演奏。
CBSソニーのLP1300円盤。
LPには収録日・場所不詳と記してあるが、1961年の録音ではないかと思われる。
清潔で清楚なモーツァルト。
カサドシュのコロコロと転がるようなピアノの音がとても美しい。
セル/クリーヴランド管の伴奏は立派なもので、実に交響的に響く。この曲あたりから一層オーケストラ部が充実してくるモーツァルトの書法に応じて、堂々たる管弦楽になっている。
それにしてもカサドシュのピアノは美しい。
弱音主体であまり大声を上げないピアニズム。秘かな声でモーツァルトの美を語ってゆく。デリカシーのかたまりのようなピアノ。p、ppの表現力がスゴイ。
音色もソフトタッチで丸っこく、透明感もある。透き通るような美しさの中で、実在感をともなった着実な弾き方であり、音色と思う。
第1楽章のカデンツァもセンスにあふれ、粋なもの。あまり激さずに、オシャレでカッコイイのがカサドシュ流だと思う。
第2楽章の透明さ。
映画「短くも美しく燃え」を持ち出すまでもなく、この楽章は、まさに短くも美しい。
クリーヴランド管の弦楽セクションが素晴らしい出来。ピタッと合って、線が細く感じるほどアンサンブルがよい。ボウイングも完璧に揃って、その精度もスゴイ。
カサドシュのソロはノーブルでメロウ。気品漂う上流貴婦人の趣き。テンポもゆったりで心安らぐ演奏。そして、カンタービレ。モーツァルトの愛らしくも清澄な歌がこぼれてくる。
フィナーレは軽快でリズミカルなロンド。晴朗で伸びやかなオーケストラをバックに、カサドシュのピアノは天馬空を行く。
オケはとにかく素晴らしい。克明な伴奏はいかにもセルらしいが、その上を奔るカサドシュのピアノもまたセンスがいい。心地よい終楽章。
録音はこんなもんでしょう。
LPで聴くクリーヴランド管は、CDより柔らかいとは思いますが、解像度はイマイチかと思います。
レコード購入から25年以上過ぎたでしょう。
青春時代、クラシック音楽を聞き始めた頃を懐かしく思い出しつつ、聴きました。
壊れたノートパソコンのHDDは、USBのHDDケースに入れて、データの吸い出しに成功。
辛うじて、仕事の頓挫は防げました。
やれやれ・・・・皆様もバックアップを忘れずに。HDDが突然死するのは話では聞いていたんですが、我が身に起こるのは長年PCを使っていて初めて、いやはや焦りました。
さて、今日は懐かしいLPを聴いています。
モーツァルトのピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K.467。
ロベール・カサドシュのピアノ独奏、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管の演奏。
CBSソニーのLP1300円盤。
LPには収録日・場所不詳と記してあるが、1961年の録音ではないかと思われる。
清潔で清楚なモーツァルト。
カサドシュのコロコロと転がるようなピアノの音がとても美しい。
セル/クリーヴランド管の伴奏は立派なもので、実に交響的に響く。この曲あたりから一層オーケストラ部が充実してくるモーツァルトの書法に応じて、堂々たる管弦楽になっている。
それにしてもカサドシュのピアノは美しい。
弱音主体であまり大声を上げないピアニズム。秘かな声でモーツァルトの美を語ってゆく。デリカシーのかたまりのようなピアノ。p、ppの表現力がスゴイ。
音色もソフトタッチで丸っこく、透明感もある。透き通るような美しさの中で、実在感をともなった着実な弾き方であり、音色と思う。
第1楽章のカデンツァもセンスにあふれ、粋なもの。あまり激さずに、オシャレでカッコイイのがカサドシュ流だと思う。
第2楽章の透明さ。
映画「短くも美しく燃え」を持ち出すまでもなく、この楽章は、まさに短くも美しい。
クリーヴランド管の弦楽セクションが素晴らしい出来。ピタッと合って、線が細く感じるほどアンサンブルがよい。ボウイングも完璧に揃って、その精度もスゴイ。
カサドシュのソロはノーブルでメロウ。気品漂う上流貴婦人の趣き。テンポもゆったりで心安らぐ演奏。そして、カンタービレ。モーツァルトの愛らしくも清澄な歌がこぼれてくる。
フィナーレは軽快でリズミカルなロンド。晴朗で伸びやかなオーケストラをバックに、カサドシュのピアノは天馬空を行く。
オケはとにかく素晴らしい。克明な伴奏はいかにもセルらしいが、その上を奔るカサドシュのピアノもまたセンスがいい。心地よい終楽章。
録音はこんなもんでしょう。
LPで聴くクリーヴランド管は、CDより柔らかいとは思いますが、解像度はイマイチかと思います。
レコード購入から25年以上過ぎたでしょう。
青春時代、クラシック音楽を聞き始めた頃を懐かしく思い出しつつ、聴きました。
2007/05/23のBlog
[ 02:02 ]
[ 室内楽曲 ]
職場のノートパソコンがカラカラ、カタカタ音を立てているなと思ったら、ハングしたまま起動できなくなりました。
ハードディスクがいかれたようです。しばらくバックアップを取っていなかったので、これは痛い(T.T)。
ハードディスクは換装すれば良いんですが、データが取り出せなかったらこれは痛いなぁ・・・・・というわけで、今日は復旧への取り組みで一日つぶれてしまうかもしれません。厳しいなぁ・・・・・(ノ_<。)
さて、厳しいついでにベートーヴェンの室内楽を聴きます。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第11番 ヘ短調「セリオーソ」Op.95。
アルバン・ベルク弦楽四重奏団の演奏。
1979年1月の録音。EMIから出ている廉価盤ボックス全集からの1枚。
第1楽章はアレグロ・コン・ブリオ。
緊迫感のみなぎる演奏。楽想は峻厳で、何かに追われるような迫力がある。アルバン・ベルクSQの演奏は、しかしその中に豊かな歌がある。そして、ふと心をよぎる平安も。
緊張と平安とは矛盾する云い方なのだが、だからこそ、ベートーヴェン的でもあるように思う。主題が発展して、積み重なってゆく迫力と、その間からこぼれる穏和な気分と・・・・アルバン・ベルクSQの表現力はさすがと思う。研ぎ澄まされた集中力がビンビン伝わってくる。
第2楽章はアレグレット・マ・ノン・トロッポ。
ゆったりとした音楽の運びだが、アルバン・ベルクSQの強固なアンサンブルが楽しめるところでもある。おそらく、現代最高の合奏が聴けるところだろう。
4つの楽器が均質に鳴っていて、シンプルな響きの中に多くの言葉が詰まっているような説得力がある。
続く第3楽章は、まさに厳粛、セリオーソ。スケルツォなのに、厳しい音楽が続く。ベートーヴェンはこのころから晦渋な音楽を書くようになっていった。アルバン・ベルクSQのスッキリした響きが印象的。クリアで見通しの良い演奏は、その晦渋さ・厳しさから聴き手を救ってくれるような気がする。
そして、コーダが印象的なフィナーレ。集中力がとぎれることなく、いや、ますますアンサンブルが良くなってゆくスゴイ演奏。
録音は少し乾き気味かなと思いますが、まずまずだと思います。
EMIにしては、上出来の部類かもしれません。
それにしても、何たる価格。
こんなハイレベルの全集が4000円もしないで購入できてしまう、おっそろしい時代であります。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲はこの曲以降、難しいです。
僕にはまだ分からないところが一杯あります。
ボツボツ聴いていこうと思います。
ハードディスクがいかれたようです。しばらくバックアップを取っていなかったので、これは痛い(T.T)。
ハードディスクは換装すれば良いんですが、データが取り出せなかったらこれは痛いなぁ・・・・・というわけで、今日は復旧への取り組みで一日つぶれてしまうかもしれません。厳しいなぁ・・・・・(ノ_<。)
さて、厳しいついでにベートーヴェンの室内楽を聴きます。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第11番 ヘ短調「セリオーソ」Op.95。
アルバン・ベルク弦楽四重奏団の演奏。
1979年1月の録音。EMIから出ている廉価盤ボックス全集からの1枚。
第1楽章はアレグロ・コン・ブリオ。
緊迫感のみなぎる演奏。楽想は峻厳で、何かに追われるような迫力がある。アルバン・ベルクSQの演奏は、しかしその中に豊かな歌がある。そして、ふと心をよぎる平安も。
緊張と平安とは矛盾する云い方なのだが、だからこそ、ベートーヴェン的でもあるように思う。主題が発展して、積み重なってゆく迫力と、その間からこぼれる穏和な気分と・・・・アルバン・ベルクSQの表現力はさすがと思う。研ぎ澄まされた集中力がビンビン伝わってくる。
第2楽章はアレグレット・マ・ノン・トロッポ。
ゆったりとした音楽の運びだが、アルバン・ベルクSQの強固なアンサンブルが楽しめるところでもある。おそらく、現代最高の合奏が聴けるところだろう。
4つの楽器が均質に鳴っていて、シンプルな響きの中に多くの言葉が詰まっているような説得力がある。
続く第3楽章は、まさに厳粛、セリオーソ。スケルツォなのに、厳しい音楽が続く。ベートーヴェンはこのころから晦渋な音楽を書くようになっていった。アルバン・ベルクSQのスッキリした響きが印象的。クリアで見通しの良い演奏は、その晦渋さ・厳しさから聴き手を救ってくれるような気がする。
そして、コーダが印象的なフィナーレ。集中力がとぎれることなく、いや、ますますアンサンブルが良くなってゆくスゴイ演奏。
録音は少し乾き気味かなと思いますが、まずまずだと思います。
EMIにしては、上出来の部類かもしれません。
それにしても、何たる価格。
こんなハイレベルの全集が4000円もしないで購入できてしまう、おっそろしい時代であります。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲はこの曲以降、難しいです。
僕にはまだ分からないところが一杯あります。
ボツボツ聴いていこうと思います。
2007/05/22のBlog
[ 05:43 ]
[ 管弦楽曲 ]
初夏の爽やかな気候が続きます。
クラシック音楽を聴くのに、実に気持ちいい季節ですね。
そして、ワタシは連日のようにLPを聴いています。
久しぶりに、レコード・プレーヤー TRIOのKP880Dが大活躍しております。
で、今日はホルストの組曲「惑星」。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
1980年の録音のDG盤。デジタル初期、カラヤンが精力的に自己のレパートリーの再録音に取り組もうとしていた時代だった。
今日は、その当時発売のLPで。
ジャケットがカッコイイが、演奏もカッコイイ。
カラヤン/BPOの全盛期、スタイリッシュな演奏が鮮明なデジタル録音で聴ける幸福。CDでは硬さが感じられるデジタル時期だが、レコードで聴くとそんな感じはない。クッキリと隅々まで見通しの良い録音で、ふだんカラヤン録音ではかぶり気味の低音もスッキリして実に心地よい。
「火星」がしびれるほどカッコイイ。凄まじい迫力、音圧なのだが、演奏は実に端正。特に弦楽セクションが柔らかい響きなのが印象的。LPレコード特有の柔らかさかも。低音を支えるヴィオラやチェロの響きは特に良い。
「金星」は優美そのもの。磨き上げた美しさ。カラヤンらしい、耽美的な演奏だが、少し化粧臭い感じもあり。高級クラブの妖艶な美女・・・・といった感じかな。でも、イヤらしさはないし、ここまで徹底してくれると、文句なし。
ソロ・ヴァイオリンは誰なのか、艶やかで鮮やか、細身の美しさを満喫できる。ソロで登場する管楽器も、どれも惚れ惚れするほど美しい。
カラヤンの採るテンポもゆったりで、いやまことに心地よい。極上の音楽。
「水星」も鮮やかな表現。色彩的できらびやか。ヴァイオリン・セクションの細かな動きも味わい深い。繊細で美麗を極める演奏ぶりが印象的。
「木星」は快速テンポ。颯爽として、胸のすく格好良さ。中間部の名旋律は、もう少しゆっくりの方が良いんじゃないかとも思うが、カラヤンは淡泊に通り過ぎてゆく。
ホルンの合奏は強烈だが、カラヤン/BPOのコンビで聴くと、その中に優美さが響く。さすがだなぁと思う。
「土星」からB面へ。不気味さよりはエレガントな神秘性が漂う演奏。弱音がデリケートで美しい。優しく包み込むような、繊細なカラヤンの指揮。
この曲は、演出巧みでお話上手なカラヤンが、最も得意とするところかもしれない。
「天王星」でのティンパニ。革の震えが見えるほど生々しい録音も素晴らしい。
「海王星」の遙かな響き。これは、宇宙の彼方へ遠ざかってゆく錯覚か。合唱も神秘的。
録音は前述の通り素晴らしいです。
LPレコードは、大音量で聴いても疲れません。
包まれるような暖かさ、柔らかい音響を楽しみました。
これ、今やホンマの贅沢ですね。
<自己リンクであります>
●レヴァイン/シカゴ響
●ラトル/ベルリン・フィル
●ボールト/ロンドン・フィル
●佐渡裕/N響
●マゼール/フランス国立管
●マリナー/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
クラシック音楽を聴くのに、実に気持ちいい季節ですね。
そして、ワタシは連日のようにLPを聴いています。
久しぶりに、レコード・プレーヤー TRIOのKP880Dが大活躍しております。
で、今日はホルストの組曲「惑星」。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
1980年の録音のDG盤。デジタル初期、カラヤンが精力的に自己のレパートリーの再録音に取り組もうとしていた時代だった。
今日は、その当時発売のLPで。
ジャケットがカッコイイが、演奏もカッコイイ。
カラヤン/BPOの全盛期、スタイリッシュな演奏が鮮明なデジタル録音で聴ける幸福。CDでは硬さが感じられるデジタル時期だが、レコードで聴くとそんな感じはない。クッキリと隅々まで見通しの良い録音で、ふだんカラヤン録音ではかぶり気味の低音もスッキリして実に心地よい。
「火星」がしびれるほどカッコイイ。凄まじい迫力、音圧なのだが、演奏は実に端正。特に弦楽セクションが柔らかい響きなのが印象的。LPレコード特有の柔らかさかも。低音を支えるヴィオラやチェロの響きは特に良い。
「金星」は優美そのもの。磨き上げた美しさ。カラヤンらしい、耽美的な演奏だが、少し化粧臭い感じもあり。高級クラブの妖艶な美女・・・・といった感じかな。でも、イヤらしさはないし、ここまで徹底してくれると、文句なし。
ソロ・ヴァイオリンは誰なのか、艶やかで鮮やか、細身の美しさを満喫できる。ソロで登場する管楽器も、どれも惚れ惚れするほど美しい。
カラヤンの採るテンポもゆったりで、いやまことに心地よい。極上の音楽。
「水星」も鮮やかな表現。色彩的できらびやか。ヴァイオリン・セクションの細かな動きも味わい深い。繊細で美麗を極める演奏ぶりが印象的。
「木星」は快速テンポ。颯爽として、胸のすく格好良さ。中間部の名旋律は、もう少しゆっくりの方が良いんじゃないかとも思うが、カラヤンは淡泊に通り過ぎてゆく。
ホルンの合奏は強烈だが、カラヤン/BPOのコンビで聴くと、その中に優美さが響く。さすがだなぁと思う。
「土星」からB面へ。不気味さよりはエレガントな神秘性が漂う演奏。弱音がデリケートで美しい。優しく包み込むような、繊細なカラヤンの指揮。
この曲は、演出巧みでお話上手なカラヤンが、最も得意とするところかもしれない。
「天王星」でのティンパニ。革の震えが見えるほど生々しい録音も素晴らしい。
「海王星」の遙かな響き。これは、宇宙の彼方へ遠ざかってゆく錯覚か。合唱も神秘的。
録音は前述の通り素晴らしいです。
LPレコードは、大音量で聴いても疲れません。
包まれるような暖かさ、柔らかい音響を楽しみました。
これ、今やホンマの贅沢ですね。
<自己リンクであります>
●レヴァイン/シカゴ響
●ラトル/ベルリン・フィル
●ボールト/ロンドン・フィル
●佐渡裕/N響
●マゼール/フランス国立管
●マリナー/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
2007/05/21のBlog
[ 05:25 ]
[ 管弦楽曲 ]
サラッと爽やかな風の気持ちよい休日でした。
初夏です。そう汗ばむほどでもなく、寒いこともなく・・・空気もサラサラとして快適でした。
こういう日にはビゼー。そして、「カルメン」が聴きたくなります。
そこで、ビゼーの組曲「カルメン」。
ネヴィル・マリナー指揮ロンドン交響楽団の演奏。
1978年の録音、フィリップス盤。
アナログ最末期の見事な録音。
柔らかくふっくらした響き、そして音がフワリと伸びてゆく快感。
ロンドン響の響きはやや渋めなのだが、その音を見事に捉え、豊かな残響の中にまとめ上げた独特のフィリップス・トーン。
LPは昔、秋葉原の石丸電気で購入したもの。石丸電気が『レコ芸』の目次のところに広告を掲載、そのコピーがに「ヨーロッパに感激」という文句だった。
初めて聴いたときには、ホンマに感動したなぁ。エエ音だったなぁ。
間奏曲のフルートが、何と高貴に、香り高く響くことか。
高原を渡る涼風、初夏の陽射しに輝く湖水のよう。ホンマに美しい。
これ、ビゼーが書いた最も美しい旋律の一つだと僕は思う。
マリナー/ロンドン響も最高の出来。いつまでも浸っていたい音楽。
アラゴネーズやセキディーリヤのリズム処理も鮮やかで、南欧の強い光を想起させる演奏。もっとも、ロンドン響の音が落ち着いていて、やや渋めで上品なものなので、阿鼻叫喚・乱痴気騒ぎにならないのがイイ。
マリナーの指揮は英国紳士のダンディさ。端正な音楽づくりが好ましい。あざとさ、これ見よがしの(聴きよがしか?)演出がないのも良い。ビゼーの音楽の力、美しさを十全に引き出して、聴いていて実に心地よい。
スケールは決して大きくないのだが、気持ちよく聴けることこの上ない。
リズムの処理は的確、フレージングは自然、アーティキュレーションも実に格調高い。もちろん、南欧的な情熱・激しさも十分。
ロンドン響も素晴らしい。
繰り返しになるが、音色がしっとりとしていて、ニュアンス多彩、無限の味わいを持っている。ここのプレーヤーも腕達者。英国ではいちばん巧いオケなのかな。
管楽器が好調で、トランペットなど気持ちよい闘牛士の歌を聴かせてくれる。アンサンブルも絶妙で、聴いていてとても楽しい。
録音は今も最高レベルの暖かさ。
アナログ最盛期の素晴らしい録音で、これぞフィリップスと云いたい音であります。
CDでも十分エエ音してます。
廉価盤で入手可能じゃないでしょうか。
初夏です。そう汗ばむほどでもなく、寒いこともなく・・・空気もサラサラとして快適でした。
こういう日にはビゼー。そして、「カルメン」が聴きたくなります。
そこで、ビゼーの組曲「カルメン」。
ネヴィル・マリナー指揮ロンドン交響楽団の演奏。
1978年の録音、フィリップス盤。
アナログ最末期の見事な録音。
柔らかくふっくらした響き、そして音がフワリと伸びてゆく快感。
ロンドン響の響きはやや渋めなのだが、その音を見事に捉え、豊かな残響の中にまとめ上げた独特のフィリップス・トーン。
LPは昔、秋葉原の石丸電気で購入したもの。石丸電気が『レコ芸』の目次のところに広告を掲載、そのコピーがに「ヨーロッパに感激」という文句だった。
初めて聴いたときには、ホンマに感動したなぁ。エエ音だったなぁ。
間奏曲のフルートが、何と高貴に、香り高く響くことか。
高原を渡る涼風、初夏の陽射しに輝く湖水のよう。ホンマに美しい。
これ、ビゼーが書いた最も美しい旋律の一つだと僕は思う。
マリナー/ロンドン響も最高の出来。いつまでも浸っていたい音楽。
アラゴネーズやセキディーリヤのリズム処理も鮮やかで、南欧の強い光を想起させる演奏。もっとも、ロンドン響の音が落ち着いていて、やや渋めで上品なものなので、阿鼻叫喚・乱痴気騒ぎにならないのがイイ。
マリナーの指揮は英国紳士のダンディさ。端正な音楽づくりが好ましい。あざとさ、これ見よがしの(聴きよがしか?)演出がないのも良い。ビゼーの音楽の力、美しさを十全に引き出して、聴いていて実に心地よい。
スケールは決して大きくないのだが、気持ちよく聴けることこの上ない。
リズムの処理は的確、フレージングは自然、アーティキュレーションも実に格調高い。もちろん、南欧的な情熱・激しさも十分。
ロンドン響も素晴らしい。
繰り返しになるが、音色がしっとりとしていて、ニュアンス多彩、無限の味わいを持っている。ここのプレーヤーも腕達者。英国ではいちばん巧いオケなのかな。
管楽器が好調で、トランペットなど気持ちよい闘牛士の歌を聴かせてくれる。アンサンブルも絶妙で、聴いていてとても楽しい。
録音は今も最高レベルの暖かさ。
アナログ最盛期の素晴らしい録音で、これぞフィリップスと云いたい音であります。
CDでも十分エエ音してます。
廉価盤で入手可能じゃないでしょうか。
2007/05/20のBlog
[ 03:38 ]
[ 交響曲 ]
初夏の風が心地よい休日でした。
まさに緑風、水が入った田んぼを渡ってくる気持ちよさ。
当地、伊予西条は南に霊峰石鎚を望むことが出来ます。これが今日は実に美しい。
雪の石鎚もエエんですが、初夏の緑の石鎚山もいいものです。
そこで今日はR・シュトラウスのアルプス交響曲。
(石鎚山は標高1982メートル。アルプスほどの高峰ではありませんが)
ゲオルク・ショルティ指揮バイエルン放送交響楽団の演奏。
1979年のデジタル録音。DECCA原盤のレコードで今日は聴きましょう。
珍しくショルティがバイエルン放送響を振った1枚。
演奏は光彩陸離たる名演。豪華な音響と、男性的なガッツに溢れた演奏であって、スカッと爽快な感触が残る。
輝きに満ちたオーケストラだが、陰影・隈取りも濃い。さすがショルティ、表現の幅は広いと思う。
ただし、情感がこもっている風の演奏ではなく、屈託なくオケが鳴っている。これもいつものショルティだろう。
オーケストラ・トレーナーとしても超一流であったというショルティが、手兵のシカゴ響で培った腕力を発揮して、とこどんバイエルン放送響をドライブしてゆく。
オケがそれに応えて抜群の上手さ。筋肉質の引き締まったフォルムで、シャープなアルペン・シンフォニーになっている。
演出も巧み。R・シュトラウスの作曲技法がスゴイのはもちろんだが、アルプスの自然のさまが目に見えるような演奏。
DECCAの録音がまた見事で、今聴いても素晴らしい音響で再現されれゆく。
バイエルン放送響の起用が成功していると思われる。
シカゴ響で聴くと、明快でスポーツマン的な音楽になって、響きがその分、硬質になるのだが、バイエルン放送響の美波ドイツ風のブリリアントな音色とふっくらとした響きの柔らかさ、良い方向に働いていると思う。
特に弦楽セクションが柔らかくてよろしい。
金管群は、もう、この交響曲だから終始クッキリしているが、ストリングスが実にイイ味を出していると思う。
トータルでは、男性的な筋肉質の音楽とはいえ、ショルティにしては驚くほど円満でふくよかな、風格豊かな演奏になっていると感じる。
今も素晴らしい音で聴けるDECCAの名録音。
アナログLPで聴いたせいか、その柔らかさが印象的でありました。
CDでは硬質なショルティの、円満さが面白いですな。
「アルプス交響曲」の自己リンクです
★プレヴィン/ウィーン・フィル
★インバル/スイス・ロマンド管
★ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
まさに緑風、水が入った田んぼを渡ってくる気持ちよさ。
当地、伊予西条は南に霊峰石鎚を望むことが出来ます。これが今日は実に美しい。
雪の石鎚もエエんですが、初夏の緑の石鎚山もいいものです。
そこで今日はR・シュトラウスのアルプス交響曲。
(石鎚山は標高1982メートル。アルプスほどの高峰ではありませんが)
ゲオルク・ショルティ指揮バイエルン放送交響楽団の演奏。
1979年のデジタル録音。DECCA原盤のレコードで今日は聴きましょう。
珍しくショルティがバイエルン放送響を振った1枚。
演奏は光彩陸離たる名演。豪華な音響と、男性的なガッツに溢れた演奏であって、スカッと爽快な感触が残る。
輝きに満ちたオーケストラだが、陰影・隈取りも濃い。さすがショルティ、表現の幅は広いと思う。
ただし、情感がこもっている風の演奏ではなく、屈託なくオケが鳴っている。これもいつものショルティだろう。
オーケストラ・トレーナーとしても超一流であったというショルティが、手兵のシカゴ響で培った腕力を発揮して、とこどんバイエルン放送響をドライブしてゆく。
オケがそれに応えて抜群の上手さ。筋肉質の引き締まったフォルムで、シャープなアルペン・シンフォニーになっている。
演出も巧み。R・シュトラウスの作曲技法がスゴイのはもちろんだが、アルプスの自然のさまが目に見えるような演奏。
DECCAの録音がまた見事で、今聴いても素晴らしい音響で再現されれゆく。
バイエルン放送響の起用が成功していると思われる。
シカゴ響で聴くと、明快でスポーツマン的な音楽になって、響きがその分、硬質になるのだが、バイエルン放送響の美波ドイツ風のブリリアントな音色とふっくらとした響きの柔らかさ、良い方向に働いていると思う。
特に弦楽セクションが柔らかくてよろしい。
金管群は、もう、この交響曲だから終始クッキリしているが、ストリングスが実にイイ味を出していると思う。
トータルでは、男性的な筋肉質の音楽とはいえ、ショルティにしては驚くほど円満でふくよかな、風格豊かな演奏になっていると感じる。
今も素晴らしい音で聴けるDECCAの名録音。
アナログLPで聴いたせいか、その柔らかさが印象的でありました。
CDでは硬質なショルティの、円満さが面白いですな。
「アルプス交響曲」の自己リンクです
★プレヴィン/ウィーン・フィル
★インバル/スイス・ロマンド管
★ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
2007/05/19のBlog
[ 06:46 ]
[ 管弦楽曲 ]
昨晩は同業者の宴会で松山へ。
元の上司に、先輩あるいは同僚とも久しぶりの再会。
大いに盛り上がりるとともに、みんな頑張っている様子が伝わりました。
負けちゃおれんのう・・・・と楽しみながら思ったことでありました。
さあ、今日は楽しい曲を。
ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」。
ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏。
1967年1月の録音。
オーマンディ/フィラデルフィア管で聴くガーシュウィンは楽しい。
余裕たっぷりで豪華絢爛なオケの音響がまずは素晴らしいく、ピアノの音がまた良い。硬質でリズミカルで、JAZZYな雰囲気たっぷり。
管楽器も大らかで明朗、そして巧いのなんの。ふっくらと柔らかく、暖色系の音も、アットホームな感じがする。心地よい。
オーマンディの指揮は大家然としつつ、肩の力を抜いてオトナの音楽の運び。この余裕が実にイイ。
音楽はクッキリと明るく、屈託がない。ガーシュウィンの音楽そのもの、アメリカンな名演と思う。
フィラデルフィア管の弦楽セクションは、いつも通りのシルキー・タッチ。美しさの極み。
そして弦楽をベースに渾然一体となったまろやかな響きが、これまた美しい。オーマンディ/フィラデルフィア管の全盛期の音が、これではないかと思える。
哀愁を帯びたメロディにホットなリズムもイイ。
オーマンディで聴くと、「ブルー」よりも「ピンク」かな。色彩豊かなオケが素晴らしいので、これは、青よりもピンクだろう。
録音は今も素晴らしい。
オーマンディのCBS録音は良いものが多い。実にグラマラスでゆったりとしたフィラデルフィア管の音が、よく捉えられていると思う。
名盤だと思う。
このブログで話題になるセルのCBS録音に比べて、実にイイ音。
1960年代といえば、全く同じ時期なのに、セル/クリーヴランド管に比べて、オーマンディ/フィラデルフィア管の録音状態は恵まれているようであります。
レーベルは同じなのにねぇ・・・・。
元の上司に、先輩あるいは同僚とも久しぶりの再会。
大いに盛り上がりるとともに、みんな頑張っている様子が伝わりました。
負けちゃおれんのう・・・・と楽しみながら思ったことでありました。
さあ、今日は楽しい曲を。
ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」。
ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏。
1967年1月の録音。
オーマンディ/フィラデルフィア管で聴くガーシュウィンは楽しい。
余裕たっぷりで豪華絢爛なオケの音響がまずは素晴らしいく、ピアノの音がまた良い。硬質でリズミカルで、JAZZYな雰囲気たっぷり。
管楽器も大らかで明朗、そして巧いのなんの。ふっくらと柔らかく、暖色系の音も、アットホームな感じがする。心地よい。
オーマンディの指揮は大家然としつつ、肩の力を抜いてオトナの音楽の運び。この余裕が実にイイ。
音楽はクッキリと明るく、屈託がない。ガーシュウィンの音楽そのもの、アメリカンな名演と思う。
フィラデルフィア管の弦楽セクションは、いつも通りのシルキー・タッチ。美しさの極み。
そして弦楽をベースに渾然一体となったまろやかな響きが、これまた美しい。オーマンディ/フィラデルフィア管の全盛期の音が、これではないかと思える。
哀愁を帯びたメロディにホットなリズムもイイ。
オーマンディで聴くと、「ブルー」よりも「ピンク」かな。色彩豊かなオケが素晴らしいので、これは、青よりもピンクだろう。
録音は今も素晴らしい。
オーマンディのCBS録音は良いものが多い。実にグラマラスでゆったりとしたフィラデルフィア管の音が、よく捉えられていると思う。
名盤だと思う。
このブログで話題になるセルのCBS録音に比べて、実にイイ音。
1960年代といえば、全く同じ時期なのに、セル/クリーヴランド管に比べて、オーマンディ/フィラデルフィア管の録音状態は恵まれているようであります。
レーベルは同じなのにねぇ・・・・。
2007/05/18のBlog
[ 05:26 ]
[ 管弦楽曲 ]
四国は風が強い一日でした。そして、暑い・・・・。
夜になっても暑かったですね。いよいよ夏であります。
そういう夜には、この曲、「シェエラザード」ですね。
R・コルサコフの交響組曲「シェエラザード」。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
ヴァイオリンのソロはミシェル・シュヴァルベ。
1967年、ベルリンのイエス・キリスト教会での録音。DG盤。
カラヤンらしく颯爽としたテンポでグイグイ進んでゆく「シェエラザード」。
対するシュヴァルベのヴァイオリンは香り立つような美しい音色と、滑らかで妖艶なポルタメントで、聴き手にネットリとまとわりついてくる。テクニック完璧、音色はエロティック。数ある「シェエラザード」の中で、屈指のソロ・ヴァイオリンと思う。
第1楽章は、荒々しい感じを前面に出してくるのだが、オケはピタッとついて、しかもアンサンブルが揃って抜群に巧い。聴いていて、ニヤリとなるほどの上手さ。このくらいオーケストラが上手いと、文句なし。スゴイ。カラヤン独特のテンポやダイナミズムの激変など、オケにとっては何のその、当たり前のようにサラッと進んでゆく。ベルリン・フィルは、やはり当代随一のオーケストラだと納得させられてしまう演奏。スーパー技術集団にして、しかも音楽性に溢れている。いや、ホンマに素晴らしい。
第2楽章は、オケの各プレーヤーのソロ演奏が楽しい。時に即興プレイのような趣きも感じられる。
ここでもカラヤンのテンポは速めだが、ここぞというところでは、念を押すような表情づけをしてみたり、タメをつくってみたり、なかなか芸が細かい。千両役者よろしく、大見得を切るようなところもある。いや、カッコイイ。実に決まっている。尤も、こういうところが、カラヤンが嫌われるところなのかもしれないが・・・・。
僕は慣れましたし、だいたい好きですな。
第3楽章は、抒情的な演奏。おそらくカラヤン得意のところだろう。雰囲気豊かに演奏を展開してゆく。優美と云うより、エロティックなまでに美しい仕上げになっている。
弦も管も万全の出来で、何度も云うが、巧すぎるくらい。
シュヴァルベのヴァイオリン・ソロも、高音が良く伸びて艶やか。時折、ゾッとするほどの色気を見せる。凄絶な美と云うべきか。
終楽章はベルリン・フィルのパワー全開。強烈なフォルティシモ、圧倒的な威力でオケが迫ってくる。
でも、オケにはまだ余裕がありそう。巨大排気量の車が、高速道をラクラク走っている感じ。まだナンボでもパワーが出るのに、余裕十分・・・って感じかな。
カラヤンの情景描写は実に巧みで、嵐の様子から難破・破滅まで、ワクワクさせるような描き方。全く聴かせ上手。
いやはや、カラヤンの話し上手に、スーパー・オケの上手さが重なって、あっという間の45分でありました。
録音は良好。
この時期としては、まずまずだと思います。
残響も十分。ただ、個々の楽器がもう少し鮮やかに収録できていればと思いますが。さすがに古びてきたのかな・・・・。
<「シェエラザード」は最も好きな管弦楽曲のひとつ>自己リンクです。
◆プレヴィン/ウィーン・フィル
◆チョン・ミュンフン/パリ・バスティーユ管
◆コンドラシン/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
◆クリヴィヌ/フィルハーモニア管
◆マゼール/ベルリン・フィル
◆デュトワ/モントリオール響
◆ムーティ/フィラデルフィア管
◆アシュケナージ/フィルハーモニア管
夜になっても暑かったですね。いよいよ夏であります。
そういう夜には、この曲、「シェエラザード」ですね。
R・コルサコフの交響組曲「シェエラザード」。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
ヴァイオリンのソロはミシェル・シュヴァルベ。
1967年、ベルリンのイエス・キリスト教会での録音。DG盤。
カラヤンらしく颯爽としたテンポでグイグイ進んでゆく「シェエラザード」。
対するシュヴァルベのヴァイオリンは香り立つような美しい音色と、滑らかで妖艶なポルタメントで、聴き手にネットリとまとわりついてくる。テクニック完璧、音色はエロティック。数ある「シェエラザード」の中で、屈指のソロ・ヴァイオリンと思う。
第1楽章は、荒々しい感じを前面に出してくるのだが、オケはピタッとついて、しかもアンサンブルが揃って抜群に巧い。聴いていて、ニヤリとなるほどの上手さ。このくらいオーケストラが上手いと、文句なし。スゴイ。カラヤン独特のテンポやダイナミズムの激変など、オケにとっては何のその、当たり前のようにサラッと進んでゆく。ベルリン・フィルは、やはり当代随一のオーケストラだと納得させられてしまう演奏。スーパー技術集団にして、しかも音楽性に溢れている。いや、ホンマに素晴らしい。
第2楽章は、オケの各プレーヤーのソロ演奏が楽しい。時に即興プレイのような趣きも感じられる。
ここでもカラヤンのテンポは速めだが、ここぞというところでは、念を押すような表情づけをしてみたり、タメをつくってみたり、なかなか芸が細かい。千両役者よろしく、大見得を切るようなところもある。いや、カッコイイ。実に決まっている。尤も、こういうところが、カラヤンが嫌われるところなのかもしれないが・・・・。
僕は慣れましたし、だいたい好きですな。
第3楽章は、抒情的な演奏。おそらくカラヤン得意のところだろう。雰囲気豊かに演奏を展開してゆく。優美と云うより、エロティックなまでに美しい仕上げになっている。
弦も管も万全の出来で、何度も云うが、巧すぎるくらい。
シュヴァルベのヴァイオリン・ソロも、高音が良く伸びて艶やか。時折、ゾッとするほどの色気を見せる。凄絶な美と云うべきか。
終楽章はベルリン・フィルのパワー全開。強烈なフォルティシモ、圧倒的な威力でオケが迫ってくる。
でも、オケにはまだ余裕がありそう。巨大排気量の車が、高速道をラクラク走っている感じ。まだナンボでもパワーが出るのに、余裕十分・・・って感じかな。
カラヤンの情景描写は実に巧みで、嵐の様子から難破・破滅まで、ワクワクさせるような描き方。全く聴かせ上手。
いやはや、カラヤンの話し上手に、スーパー・オケの上手さが重なって、あっという間の45分でありました。
録音は良好。
この時期としては、まずまずだと思います。
残響も十分。ただ、個々の楽器がもう少し鮮やかに収録できていればと思いますが。さすがに古びてきたのかな・・・・。
<「シェエラザード」は最も好きな管弦楽曲のひとつ>自己リンクです。
◆プレヴィン/ウィーン・フィル
◆チョン・ミュンフン/パリ・バスティーユ管
◆コンドラシン/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
◆クリヴィヌ/フィルハーモニア管
◆マゼール/ベルリン・フィル
◆デュトワ/モントリオール響
◆ムーティ/フィラデルフィア管
◆アシュケナージ/フィルハーモニア管
2007/05/17のBlog
[ 05:55 ]
[ 器楽曲 ]
昨日は失礼しました。
「ダブリ買い」ならぬ、「ダブリ書き」。
スメタナSQの「ラズモフスキー第3番」は昨秋すでにエントリーしているにもかかわらず、スッカラカンと忘れて、2度書きしておりました。
いや、もう激しい記憶力の減退。頭頂葉、海馬の衰えでありましょうか・・・・・。
「ダブリ買い」は、しばしばなので、もう仕方ないなと諦めちゃいるんですが、ブログのエントリーも忘れてしまうようになりました。
スンマセン。
以後気をつけますが、寄る年波、どうも自信がありません。そして、音楽を聴いた印象は、時々の体調、ココロの調子でも変わるもんです。今後ダブリ書きの際に、「オマエ、あのときと感想が違うやないか」と責めんといてください。先にあやまっときます。スンマセン。
で、今日はホロヴィッツを聴いています。
(ホロヴィッツはすでに「熱情」をエントリーしておりました。アブナイ、アブナイ・・・(^^ゞ)
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調「月光」。
ピアノ独奏はウラディーミル・ホロヴィッツ
1972年の録音で、CBSソニー原盤。「熱情」・「悲愴」とのいわゆる三大ソナタ盤。
第1楽章のホロヴィッツは、詩的で抒情的。美しいアダージョ・ソステヌートをつくる。
ペダルを多用しながら、幻想的な表情づけを行っている。感情の静かなたゆたいとでも云おうか。
たっぷりりしたテンポが心地よい。柔らかくロマンティックな演奏だと思う。
第2楽章は克明な弾き方。丁寧で慈しむような感じ。
大家風の表現で、ルバートも随所に見られて、独特のアーティキュレーションもある。
さすがホロヴィッツと云うべきかな。
終楽章は快速。ダイナミックレンジが大きく、スケールも大きい。揺れるテンポに、激しい感情の高まり。聴き手を昂奮させるような表現だと思う。
そして、見事なスタッカート。
着実に普通に弾いていた前二つの楽章がウソのよう。これが本来のホロヴィッツか。
テクニック・表現力をすべて解放して炸裂させる。
目眩くような高速パッセージも聴きもの。圧倒的な表現だと思う。
盛り上がる感情、鮮やかな音色、飛び跳ねるピアニズム。
素晴らしいフィナーレと思う。
ホロヴィッツはスゴイ。
録音は標準的。
ホロヴィッツのピアノを(特に色彩的なところを)完全に捉えきっているのかな・・・とも思いますが、この時期としてはまずまずかもしれません。
「ダブリ買い」ならぬ、「ダブリ書き」。
スメタナSQの「ラズモフスキー第3番」は昨秋すでにエントリーしているにもかかわらず、スッカラカンと忘れて、2度書きしておりました。
いや、もう激しい記憶力の減退。頭頂葉、海馬の衰えでありましょうか・・・・・。
「ダブリ買い」は、しばしばなので、もう仕方ないなと諦めちゃいるんですが、ブログのエントリーも忘れてしまうようになりました。
スンマセン。
以後気をつけますが、寄る年波、どうも自信がありません。そして、音楽を聴いた印象は、時々の体調、ココロの調子でも変わるもんです。今後ダブリ書きの際に、「オマエ、あのときと感想が違うやないか」と責めんといてください。先にあやまっときます。スンマセン。
で、今日はホロヴィッツを聴いています。
(ホロヴィッツはすでに「熱情」をエントリーしておりました。アブナイ、アブナイ・・・(^^ゞ)
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調「月光」。
ピアノ独奏はウラディーミル・ホロヴィッツ
1972年の録音で、CBSソニー原盤。「熱情」・「悲愴」とのいわゆる三大ソナタ盤。
第1楽章のホロヴィッツは、詩的で抒情的。美しいアダージョ・ソステヌートをつくる。
ペダルを多用しながら、幻想的な表情づけを行っている。感情の静かなたゆたいとでも云おうか。
たっぷりりしたテンポが心地よい。柔らかくロマンティックな演奏だと思う。
第2楽章は克明な弾き方。丁寧で慈しむような感じ。
大家風の表現で、ルバートも随所に見られて、独特のアーティキュレーションもある。
さすがホロヴィッツと云うべきかな。
終楽章は快速。ダイナミックレンジが大きく、スケールも大きい。揺れるテンポに、激しい感情の高まり。聴き手を昂奮させるような表現だと思う。
そして、見事なスタッカート。
着実に普通に弾いていた前二つの楽章がウソのよう。これが本来のホロヴィッツか。
テクニック・表現力をすべて解放して炸裂させる。
目眩くような高速パッセージも聴きもの。圧倒的な表現だと思う。
盛り上がる感情、鮮やかな音色、飛び跳ねるピアニズム。
素晴らしいフィナーレと思う。
ホロヴィッツはスゴイ。
録音は標準的。
ホロヴィッツのピアノを(特に色彩的なところを)完全に捉えきっているのかな・・・とも思いますが、この時期としてはまずまずかもしれません。
2007/05/16のBlog
[ 05:48 ]
[ 室内楽曲 ]
爽やかな季節です。
日中は気温がかなり上がってきましたが、朝晩は涼しくて心地よいですな。
この時期と中秋がクラシック音楽を聴くには最高の季節。
人生の幸福を感じる時です・・・・・と云うのはチト大袈裟でしたかな。
さて今日は室内楽を。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 作品59-3「ラズモフスキー第3番」。
スメタナ弦楽四重奏団の演奏。1979年10月プラハ芸術家の家、ドヴォルザークホールでのPCM(つまりデジタル)録音。DENON原盤。
ボヘミアの弦の伝統を受け継いだ見事なアンサンブル。
4つの音がきれいに重なったときの、得も言われぬ弾力感。「練り絹のような」という形容句が、ホンマにこの団体にはピッタリ来る感じ。
しなやかで、美しく、やや細身の音は、この団体の特徴だとは思うのだが、DENONのPCM録音の特質が出ているのかもしれない。その分、音楽がシャープでスリムな造形となって、ベートーヴェンの覇気・若々しさを伝えてくれる。
スメタナSQのベートーヴェンは、ブヨブヨしていない。ふっくらもしていない。
聴いていると、左右のスピーカーの間に、筋肉質の精悍なベートーヴェン、躍動する青年の心意気のベートーヴェンが現れてくる。
例えば、第2楽章のアンダンテ・コン・モート・クワジ・アレグレット。
水も漏らさぬ呼吸の合い方が、スゴイ。洗練された旋律の歌わせ方も、全く美しい。
そして生命力に満ちた弾力感、躍動感。実に魅力的だと思う。
楽章の後半に進むにしたがって、緊迫感が増してゆくのもイイ。
美しく、しかも(矛盾しているようだが)強靱な演奏だと思う。
そして、終楽章のフーガ。
これも強さを秘めたアレグロ・モルト。精妙な彫琢と、絶妙なアンサンブル。それぞれの楽器の音色も美しく、音そのものも引き締まっていて、とてもカッコイイ。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲なので、音色は色彩的なものではないし、そんなに華麗なことはないのだが、スメタナSQで聴くと、その音に聴き惚れてしまう。
これ誠に陳腐だが、「さすがにチェコは弦の国やなぁ」という感想になってしまう・・・。
1970年代末期、デジタル録音で先行していたDENONの、自慢のPCM録音。
透明感のある録音は、今も十分に聴きごたえがあります。
個々の楽器の美しさ、四重奏としてのバランスも良く、心地よく聴ける1枚であります。
日中は気温がかなり上がってきましたが、朝晩は涼しくて心地よいですな。
この時期と中秋がクラシック音楽を聴くには最高の季節。
人生の幸福を感じる時です・・・・・と云うのはチト大袈裟でしたかな。
さて今日は室内楽を。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 作品59-3「ラズモフスキー第3番」。
スメタナ弦楽四重奏団の演奏。1979年10月プラハ芸術家の家、ドヴォルザークホールでのPCM(つまりデジタル)録音。DENON原盤。
ボヘミアの弦の伝統を受け継いだ見事なアンサンブル。
4つの音がきれいに重なったときの、得も言われぬ弾力感。「練り絹のような」という形容句が、ホンマにこの団体にはピッタリ来る感じ。
しなやかで、美しく、やや細身の音は、この団体の特徴だとは思うのだが、DENONのPCM録音の特質が出ているのかもしれない。その分、音楽がシャープでスリムな造形となって、ベートーヴェンの覇気・若々しさを伝えてくれる。
スメタナSQのベートーヴェンは、ブヨブヨしていない。ふっくらもしていない。
聴いていると、左右のスピーカーの間に、筋肉質の精悍なベートーヴェン、躍動する青年の心意気のベートーヴェンが現れてくる。
例えば、第2楽章のアンダンテ・コン・モート・クワジ・アレグレット。
水も漏らさぬ呼吸の合い方が、スゴイ。洗練された旋律の歌わせ方も、全く美しい。
そして生命力に満ちた弾力感、躍動感。実に魅力的だと思う。
楽章の後半に進むにしたがって、緊迫感が増してゆくのもイイ。
美しく、しかも(矛盾しているようだが)強靱な演奏だと思う。
そして、終楽章のフーガ。
これも強さを秘めたアレグロ・モルト。精妙な彫琢と、絶妙なアンサンブル。それぞれの楽器の音色も美しく、音そのものも引き締まっていて、とてもカッコイイ。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲なので、音色は色彩的なものではないし、そんなに華麗なことはないのだが、スメタナSQで聴くと、その音に聴き惚れてしまう。
これ誠に陳腐だが、「さすがにチェコは弦の国やなぁ」という感想になってしまう・・・。
1970年代末期、デジタル録音で先行していたDENONの、自慢のPCM録音。
透明感のある録音は、今も十分に聴きごたえがあります。
個々の楽器の美しさ、四重奏としてのバランスも良く、心地よく聴ける1枚であります。
2007/05/15のBlog
[ 04:23 ]
[ 交響曲 ]
雲一つない五月晴れ。
良い天気でした。これだけの上天気、さて1年に何回あるかしら。
しかも風は緑。新緑の黄緑が徐々に濃くなって、その中を風が吹きます。
四国の田舎では、緑風が爽やかに吹いてます。
さて、今日は時間が取れたので大曲を行きます。
マーラーの交響曲第2番 ハ短調「復活」。
クラウス・テンシュテット指揮ロンドン・フィルの演奏。
ソプラノはエディット・マティス、メゾ・ソプラノはドリス・ゾッフェル。
1981年5月、ロンドンのキングズウェイホールでの録音。EMI盤。
テンシュテット入魂の指揮、そしてロンドン・フィル渾身の演奏。
ロンドン・フィルは決して巧いオケではないと思うし、アンサンブルは乱れるところもあるのだが、その熱気は素晴らしい。
テンシュテット独特の粘りにも敏感に反応し、献身的でさえある。テンシュテットがオケに慕われている様子がビンビン伝わってくる。こういう演奏を聴くのは嬉しい。指揮者も幸福だったろう。
テンシュテット/ロンドン・フィルのマーラー全集の第6作。1982年発売のLPは2枚組で5600円もした。今ならEMIの激安ボックス廉価盤で全集が買えてしまう。
テンシュテットのマーラーは発売されるたびに話題となり、世評高い全集だったが、ビンボー学生であった僕にはなかなか手が届かなかった。
あのころ、マゼール、アバド、ショルティ再録音、ノイマンのマーラー全集が進行し、その後インバル、シノーポリ、バーンスタイン再録音、小澤の全集が始まる・・・・・一大マーラー・ブームがやってくるころだった。
第1楽章は力感溢れる演奏。時にオケが悲鳴を上げている。
激しく劇的な楽章だが、テンシュテットが振るとさらにそれが際だつ。優美さとは無縁の激しい演奏。
第2楽章のアンダンテ・モデラートが素晴らしい。オーケストラがデリカシーの塊のようになって、鋭敏に反応してゆく。特に弦楽セクションが良い。中でもチェロがイイ。
第3楽章はマーラーらしい怪異でグロテスクなスケルツォ。ダイナミックレンジが広く、テンシュテットの指揮も、よくテンポを動かして面白いし、迫力も十分。強めのティンパニも効果的。だいたい、テンシュテットのマーラーではティンパニが強い。強打が印象的。これテンシュテットの特質かな。
第4楽章の歌唱は好調、素直な歌い方で好感が持てた。
フィナーレは豪快にして繊細な演奏。テンシュテットの粘り強さが良い方向に働いた演奏と思う。ラストはやはり感動的。壮大な交響曲だと思う。
録音はデジタル初期特有の硬さ・平板さが残っているんですが、まずまず聴きやすい感じ。
音の潤いと残響がイマイチかなと思いますが、演奏の迫力がスゴイので、若干の録音の不備を忘れさせます。
音そのものはあまり美しくないです。耽美的な演奏に慣れていると(ベルティーニとかカラヤンとか)、テンシュテット盤は、アンサンブルは悪いし、磨かれていないし・・・・違和感があるかもしれません。
ただ、テンシュテットはマーラーに関しては、アンサンブルを磨くとか、縦の線を揃えるとか、ということにはあまり関心がなかったんじゃないかと思います。
情熱、喜怒哀楽、粘り、集中力、音の塊・・・・そんなものをマーラーで表現したかったのかなと思う・・・・そんな演奏でありました。
良い天気でした。これだけの上天気、さて1年に何回あるかしら。
しかも風は緑。新緑の黄緑が徐々に濃くなって、その中を風が吹きます。
四国の田舎では、緑風が爽やかに吹いてます。
さて、今日は時間が取れたので大曲を行きます。
マーラーの交響曲第2番 ハ短調「復活」。
クラウス・テンシュテット指揮ロンドン・フィルの演奏。
ソプラノはエディット・マティス、メゾ・ソプラノはドリス・ゾッフェル。
1981年5月、ロンドンのキングズウェイホールでの録音。EMI盤。
テンシュテット入魂の指揮、そしてロンドン・フィル渾身の演奏。
ロンドン・フィルは決して巧いオケではないと思うし、アンサンブルは乱れるところもあるのだが、その熱気は素晴らしい。
テンシュテット独特の粘りにも敏感に反応し、献身的でさえある。テンシュテットがオケに慕われている様子がビンビン伝わってくる。こういう演奏を聴くのは嬉しい。指揮者も幸福だったろう。
テンシュテット/ロンドン・フィルのマーラー全集の第6作。1982年発売のLPは2枚組で5600円もした。今ならEMIの激安ボックス廉価盤で全集が買えてしまう。
テンシュテットのマーラーは発売されるたびに話題となり、世評高い全集だったが、ビンボー学生であった僕にはなかなか手が届かなかった。
あのころ、マゼール、アバド、ショルティ再録音、ノイマンのマーラー全集が進行し、その後インバル、シノーポリ、バーンスタイン再録音、小澤の全集が始まる・・・・・一大マーラー・ブームがやってくるころだった。
第1楽章は力感溢れる演奏。時にオケが悲鳴を上げている。
激しく劇的な楽章だが、テンシュテットが振るとさらにそれが際だつ。優美さとは無縁の激しい演奏。
第2楽章のアンダンテ・モデラートが素晴らしい。オーケストラがデリカシーの塊のようになって、鋭敏に反応してゆく。特に弦楽セクションが良い。中でもチェロがイイ。
第3楽章はマーラーらしい怪異でグロテスクなスケルツォ。ダイナミックレンジが広く、テンシュテットの指揮も、よくテンポを動かして面白いし、迫力も十分。強めのティンパニも効果的。だいたい、テンシュテットのマーラーではティンパニが強い。強打が印象的。これテンシュテットの特質かな。
第4楽章の歌唱は好調、素直な歌い方で好感が持てた。
フィナーレは豪快にして繊細な演奏。テンシュテットの粘り強さが良い方向に働いた演奏と思う。ラストはやはり感動的。壮大な交響曲だと思う。
録音はデジタル初期特有の硬さ・平板さが残っているんですが、まずまず聴きやすい感じ。
音の潤いと残響がイマイチかなと思いますが、演奏の迫力がスゴイので、若干の録音の不備を忘れさせます。
音そのものはあまり美しくないです。耽美的な演奏に慣れていると(ベルティーニとかカラヤンとか)、テンシュテット盤は、アンサンブルは悪いし、磨かれていないし・・・・違和感があるかもしれません。
ただ、テンシュテットはマーラーに関しては、アンサンブルを磨くとか、縦の線を揃えるとか、ということにはあまり関心がなかったんじゃないかと思います。
情熱、喜怒哀楽、粘り、集中力、音の塊・・・・そんなものをマーラーで表現したかったのかなと思う・・・・そんな演奏でありました。