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2007/09/01のBlog
[ 03:45 ]
[ 交響曲 ]
9月です。Septemberです。
朝晩が涼しくなりました。この数日のにわか雨で、気温が少し下がりました。
クラシック音楽を聴くのに、クーラーが要らなくなりました。
夜風を楽しみながら聴いています。ただ、四国の田舎暮らしゆえ、秋の虫の音が盛大であります。
カエルの合唱が終わったと思ったら、今度はコオロギの輪唱です。
まあ、季節の移ろいを楽しむ日本人らしく、虫の音に微笑みながら、クラシック音楽を聴いていきまっしょい・・・・・。
さて、ハイドン全集をポツポツ聴いています。
そうです、あの1万円未満で買えてしまったA・フィッシャーの全集。
これ、ふと思い立って取り出すのにエエですね。
手に取るCDは、どれも違った音楽なのに、やはり聞こえてくるのはハイドンの声。
そして、ハイドンらしく作りが丁寧で、何かしら効果的な工夫があって面白いですな。
これからも、楽しんでいけそうです。
さて、今日はコル・レーニョも出てくる爽快なナンバーを。
ハイドンの交響曲第67番 ヘ長調。
アダム・フィッシャー指揮オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団の演奏。
1997年、オーストリア・アイゼンシュタットのエステルハージ宮殿での録音。
第1楽章はプレスト。快活で明朗な楽想はいかにもハイドン。ヴァイオリンのキュッと響く音が実に新鮮な感じがする。
演奏は、推進力もあるし、穏やかな微笑もあるし、聴いていて実に楽しい。ラストのヴァイオリンのソロやホルンの咆吼も心地よい。
第2楽章はアダージョ。
余韻たっぷりの響きが美しい。特に弱音がデリケートでイイ。オーボエのよく伸びる音も魅力的。トゥッティでの柔らかく包み込むような温かさも良い。
オーケストラは息があったアンサンブルで好演。達者なオケだと思う。
ラストではビックリ。コル・レーニョが出てくる。異様な響き。スゴイ効果だ。
ハイドンの中に、「前衛」を聴く思いがする。
第3楽章はメヌエット&トリオ。短い曲だが面白い。
トリオではハーディーガーディーのような音がする。いや、これも新鮮。
それに、2本のヴァイオリンだけのトリオも珍しい。
第4楽章フィナーレは肩の凝らない、愉悦に満ちた曲。
中間部での弦楽三重奏は実に美しい。ヴァイオリンとヴィオラ、チェロの3本だけで、何と多くのことを語っていることか。
録音は、残響がめっぽう美しく、心ゆったりと聴けるのがよろしい。
奥行き・高さとも十分で、定位は少し甘い感じだが(残響成分が多いので仕方ない)、家庭でハイドンをこの音で聴ければ全く満足であります。
優秀録音と云えます。
エステルハージ侯になった気分で、聴けてしまいます。
朝晩が涼しくなりました。この数日のにわか雨で、気温が少し下がりました。
クラシック音楽を聴くのに、クーラーが要らなくなりました。
夜風を楽しみながら聴いています。ただ、四国の田舎暮らしゆえ、秋の虫の音が盛大であります。
カエルの合唱が終わったと思ったら、今度はコオロギの輪唱です。
まあ、季節の移ろいを楽しむ日本人らしく、虫の音に微笑みながら、クラシック音楽を聴いていきまっしょい・・・・・。
さて、ハイドン全集をポツポツ聴いています。
そうです、あの1万円未満で買えてしまったA・フィッシャーの全集。
これ、ふと思い立って取り出すのにエエですね。
手に取るCDは、どれも違った音楽なのに、やはり聞こえてくるのはハイドンの声。
そして、ハイドンらしく作りが丁寧で、何かしら効果的な工夫があって面白いですな。
これからも、楽しんでいけそうです。
さて、今日はコル・レーニョも出てくる爽快なナンバーを。
ハイドンの交響曲第67番 ヘ長調。
アダム・フィッシャー指揮オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団の演奏。
1997年、オーストリア・アイゼンシュタットのエステルハージ宮殿での録音。
第1楽章はプレスト。快活で明朗な楽想はいかにもハイドン。ヴァイオリンのキュッと響く音が実に新鮮な感じがする。
演奏は、推進力もあるし、穏やかな微笑もあるし、聴いていて実に楽しい。ラストのヴァイオリンのソロやホルンの咆吼も心地よい。
第2楽章はアダージョ。
余韻たっぷりの響きが美しい。特に弱音がデリケートでイイ。オーボエのよく伸びる音も魅力的。トゥッティでの柔らかく包み込むような温かさも良い。
オーケストラは息があったアンサンブルで好演。達者なオケだと思う。
ラストではビックリ。コル・レーニョが出てくる。異様な響き。スゴイ効果だ。
ハイドンの中に、「前衛」を聴く思いがする。
第3楽章はメヌエット&トリオ。短い曲だが面白い。
トリオではハーディーガーディーのような音がする。いや、これも新鮮。
それに、2本のヴァイオリンだけのトリオも珍しい。
第4楽章フィナーレは肩の凝らない、愉悦に満ちた曲。
中間部での弦楽三重奏は実に美しい。ヴァイオリンとヴィオラ、チェロの3本だけで、何と多くのことを語っていることか。
録音は、残響がめっぽう美しく、心ゆったりと聴けるのがよろしい。
奥行き・高さとも十分で、定位は少し甘い感じだが(残響成分が多いので仕方ない)、家庭でハイドンをこの音で聴ければ全く満足であります。
優秀録音と云えます。
エステルハージ侯になった気分で、聴けてしまいます。
2007/08/31のBlog
[ 05:48 ]
[ 協奏曲 ]
今日は古い懐かしいLPを聴いてます。
愛聴盤です。
アルビノーニのオーボエ協奏曲 ニ短調 作品9の2。
ジャック・シャンボン(Ob)、カール・リステンパルト指揮ザール放送室内管弦楽団の演奏。
ERATO原盤の1000円盤LP。録音年の記載がないのでデータ不明だが、1960年代前半のものかと思う。
アルビノーニの協奏曲集作品9は、1722年アムステルダムで公刊された。パラチナ選挙侯マクシミリアン=エマニュエルに献呈された。
この曲集こそ、アルビノーニの最高傑作だろう。その中で最もすてきな曲は2番目のオーボエ協奏曲ニ短調だと僕は思う。
名曲だけに、多くのオーボイストが録音しているが、僕はこのシャンボン盤が好きだ。
第1楽章はアレグロ・ノン・プレスト。
軽く、しなやかなヴァイオリンの序奏。羽毛の軽さと明るさ。
シャンボンのオーボエが鼻にかかっているような、実にイイ音。フレージングも自然で、リズム感も精確で実に心地よい。
オーボエ特有の鋭くきつめの音なのだが、その音の先端部・エッジの部分は丸みを帯びていて、耳に優しい。
爽やかで青みがかった音でもある。例えて云えば、青磁の名品の青か。
第2楽章はアダージョ。この楽章こそ、数ある作品9の2のなかで、絶美の演奏と思う。
伴奏がヴァイオリンのピチカート。これが全く品良く暖かい。その上で、心ゆくまで歌うオーボエの美しさよ。ホンマに綺麗なメロディ。そして歌。
この旋律とハーモニーだけでも、アルビノーニは僕の中で不滅の作曲家だ。
中盤以降、オーボエはますます透き通った響きで歌う。テンポは中庸、速すぎず遅すぎず、実に心地よい。ヴァイオリンのピチカートと、後方で響くチェンバロは上品。ヴィオラやチェロは慎ましい。
シャンボンのソロは背筋が伸びて、堂々たるもの。朗々と響くオーボエは忘れがたい。
第3楽章はアレグロ。
キビキビと晴れやかで颯爽とした音楽。足取りも軽く、バロック協奏曲らしいフィナーレ。曲は短調なのだが、表情は明るく、アルビノーニの活躍したヴェネツィアの青空もかくやと思わせる。
録音は古びてきました。ヴァイオリンなどは、アナログレコードで聴く独特の艶やかさがエエです。倍音成分が多いんでしょう。
ダイナミック・レンジは広くないですし、盛大にパチパチノイズも入ります。でも、その中で音楽がふっくらと息づき、自然で心やすまる音が響いてきます。
これ、CD化されているんでしょうか?
あれば欲しいです。
8月末になって曇天続き。俄雨もあります。
少し涼しくなりました。猛暑もようやく収まったかな?
愛聴盤です。
アルビノーニのオーボエ協奏曲 ニ短調 作品9の2。
ジャック・シャンボン(Ob)、カール・リステンパルト指揮ザール放送室内管弦楽団の演奏。
ERATO原盤の1000円盤LP。録音年の記載がないのでデータ不明だが、1960年代前半のものかと思う。
アルビノーニの協奏曲集作品9は、1722年アムステルダムで公刊された。パラチナ選挙侯マクシミリアン=エマニュエルに献呈された。
この曲集こそ、アルビノーニの最高傑作だろう。その中で最もすてきな曲は2番目のオーボエ協奏曲ニ短調だと僕は思う。
名曲だけに、多くのオーボイストが録音しているが、僕はこのシャンボン盤が好きだ。
第1楽章はアレグロ・ノン・プレスト。
軽く、しなやかなヴァイオリンの序奏。羽毛の軽さと明るさ。
シャンボンのオーボエが鼻にかかっているような、実にイイ音。フレージングも自然で、リズム感も精確で実に心地よい。
オーボエ特有の鋭くきつめの音なのだが、その音の先端部・エッジの部分は丸みを帯びていて、耳に優しい。
爽やかで青みがかった音でもある。例えて云えば、青磁の名品の青か。
第2楽章はアダージョ。この楽章こそ、数ある作品9の2のなかで、絶美の演奏と思う。
伴奏がヴァイオリンのピチカート。これが全く品良く暖かい。その上で、心ゆくまで歌うオーボエの美しさよ。ホンマに綺麗なメロディ。そして歌。
この旋律とハーモニーだけでも、アルビノーニは僕の中で不滅の作曲家だ。
中盤以降、オーボエはますます透き通った響きで歌う。テンポは中庸、速すぎず遅すぎず、実に心地よい。ヴァイオリンのピチカートと、後方で響くチェンバロは上品。ヴィオラやチェロは慎ましい。
シャンボンのソロは背筋が伸びて、堂々たるもの。朗々と響くオーボエは忘れがたい。
第3楽章はアレグロ。
キビキビと晴れやかで颯爽とした音楽。足取りも軽く、バロック協奏曲らしいフィナーレ。曲は短調なのだが、表情は明るく、アルビノーニの活躍したヴェネツィアの青空もかくやと思わせる。
録音は古びてきました。ヴァイオリンなどは、アナログレコードで聴く独特の艶やかさがエエです。倍音成分が多いんでしょう。
ダイナミック・レンジは広くないですし、盛大にパチパチノイズも入ります。でも、その中で音楽がふっくらと息づき、自然で心やすまる音が響いてきます。
これ、CD化されているんでしょうか?
あれば欲しいです。
8月末になって曇天続き。俄雨もあります。
少し涼しくなりました。猛暑もようやく収まったかな?
2007/08/30のBlog
[ 04:13 ]
[ 交響曲 ]
今日は午前中に30分ほどザーッと来まして。
ええ、「雨」です。久しぶりでした。おかげで少し涼しくなりました。
我が部屋も30.4度。普段は35度を超えますので、この温度でも涼しく過ごしやすく感じます。
さあ、これで猛暑が収まってくれるかな?
さて、今日もマーラーを聴いてます。
マーラーの交響曲第9番 ニ長調。
ゲオルク・ショルティ指揮シカゴ交響楽団の演奏。
1982年5月、シカゴのオーケストラホールでの録音。DECCA原盤。ロンドン・レコード発売のLP全集から。
マーラーの9番はイイ。凄い交響曲と思う。
現世の利欲・恩讐と彼岸の憧憬と。人生の縮図のような音楽が、聴き手の魂を揺さぶる。
ショルティのマーラーは、作曲家が書いた構造を詳細に提示してくれて、この交響曲の真実を正しく再現した(変な言い方だが(^^ゞ)ものだと思う。
オケも最高度の技術とパワーでショルティの棒に応えていく。その力量が凄すぎるので、機械的、或いは筋肉質に感じるのだが、そこまで到達するポテンシャルは何度聴いても素晴らしいと思う。
第1楽章から、もうため息が出るほどの圧倒的なオーケストラ。こんなに巧い9番、他に想像がつかない。
ショルティの指揮も円満。1970年代末くらいから、ショルティは、かつての先鋭的な指揮は影を潜め、豊かで丸みを帯びた音楽をやるようになったと思う。この第1楽章はその証左と思えるほど、円満で、強引なところがない、大人の音楽になっている。
ティンパニとブラス・セクションは秀逸。そして、フワッと柔らかく応じる弦も美しい。
第2楽章のテンポはショルティにしては遅め。ゆったりと肩の力を抜いて歌ってゆく。
中間部では一気に速くなって、緊迫感も強まる。何者かに追いかけられているような表現。アンサンブルはいささかも乱れず、当然、落ちる楽器もなく、スケール豊かに音楽をつくってゆくシカゴ響こそ、偉大と思う。
音量も大きい。その昔、このオケの実演を聴いたときに、その音のデカさに肝をつぶしたことを思い出す。スゴイ。
第3楽章はクッキリと明快なロンド・ブルレスケ。テンポは快速。
この楽章も、遁走するような表現。それは、マーラーの死への恐怖だろうか。
ブラス・セクションがスゴイのだが、弦もホンマに素晴らしい。ヴァイオリン群のしなやかな響きとよく揃った合奏は、もっと賞賛されていいと思う。CSOの弦は上手い。美しい。
フィナーレは、アンサンブルだけでなく、ソロも美しい。
ヴァイオリンの弱音でのソロなど、泣けてくる。ホルンのソロは懐かしい響きで胸を打つ。
そしてラストは息をのむばかりの熾烈な弦楽合奏。マーラーの、これは彼岸か。
録音が美しいです。
今も最高水準と思えます。さすがにDECCAです。
音質、余韻、定位、音場とも文句なしの素晴らしさ。我が家のオーディオとの相性もエエようです。
<マーラーの9番交響曲 自己リンクです>
■ウーヴェ・ムント/京都市響
■ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■クーベリック/バイエルン放送響
■ノイマン/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
■レヴァイン/フィラデルフィア管
■バーンスタイン/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■アバド/ベルリン・フィル
■ジュリーニ/シカゴ響
■インバル/フランクフルト放送響
ええ、「雨」です。久しぶりでした。おかげで少し涼しくなりました。
我が部屋も30.4度。普段は35度を超えますので、この温度でも涼しく過ごしやすく感じます。
さあ、これで猛暑が収まってくれるかな?
さて、今日もマーラーを聴いてます。
マーラーの交響曲第9番 ニ長調。
ゲオルク・ショルティ指揮シカゴ交響楽団の演奏。
1982年5月、シカゴのオーケストラホールでの録音。DECCA原盤。ロンドン・レコード発売のLP全集から。
マーラーの9番はイイ。凄い交響曲と思う。
現世の利欲・恩讐と彼岸の憧憬と。人生の縮図のような音楽が、聴き手の魂を揺さぶる。
ショルティのマーラーは、作曲家が書いた構造を詳細に提示してくれて、この交響曲の真実を正しく再現した(変な言い方だが(^^ゞ)ものだと思う。
オケも最高度の技術とパワーでショルティの棒に応えていく。その力量が凄すぎるので、機械的、或いは筋肉質に感じるのだが、そこまで到達するポテンシャルは何度聴いても素晴らしいと思う。
第1楽章から、もうため息が出るほどの圧倒的なオーケストラ。こんなに巧い9番、他に想像がつかない。
ショルティの指揮も円満。1970年代末くらいから、ショルティは、かつての先鋭的な指揮は影を潜め、豊かで丸みを帯びた音楽をやるようになったと思う。この第1楽章はその証左と思えるほど、円満で、強引なところがない、大人の音楽になっている。
ティンパニとブラス・セクションは秀逸。そして、フワッと柔らかく応じる弦も美しい。
第2楽章のテンポはショルティにしては遅め。ゆったりと肩の力を抜いて歌ってゆく。
中間部では一気に速くなって、緊迫感も強まる。何者かに追いかけられているような表現。アンサンブルはいささかも乱れず、当然、落ちる楽器もなく、スケール豊かに音楽をつくってゆくシカゴ響こそ、偉大と思う。
音量も大きい。その昔、このオケの実演を聴いたときに、その音のデカさに肝をつぶしたことを思い出す。スゴイ。
第3楽章はクッキリと明快なロンド・ブルレスケ。テンポは快速。
この楽章も、遁走するような表現。それは、マーラーの死への恐怖だろうか。
ブラス・セクションがスゴイのだが、弦もホンマに素晴らしい。ヴァイオリン群のしなやかな響きとよく揃った合奏は、もっと賞賛されていいと思う。CSOの弦は上手い。美しい。
フィナーレは、アンサンブルだけでなく、ソロも美しい。
ヴァイオリンの弱音でのソロなど、泣けてくる。ホルンのソロは懐かしい響きで胸を打つ。
そしてラストは息をのむばかりの熾烈な弦楽合奏。マーラーの、これは彼岸か。
録音が美しいです。
今も最高水準と思えます。さすがにDECCAです。
音質、余韻、定位、音場とも文句なしの素晴らしさ。我が家のオーディオとの相性もエエようです。
<マーラーの9番交響曲 自己リンクです>
■ウーヴェ・ムント/京都市響
■ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■クーベリック/バイエルン放送響
■ノイマン/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
■レヴァイン/フィラデルフィア管
■バーンスタイン/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■アバド/ベルリン・フィル
■ジュリーニ/シカゴ響
■インバル/フランクフルト放送響
2007/08/29のBlog
[ 03:45 ]
[ 交響曲 ]
お暑うございます・・・・という挨拶を、「処暑」を過ぎてもしております。
今日から少し涼しくなるという天気予報、期待したいもんです。
さて、今日もマーラーであります。
マーラーの交響曲第7番 ホ短調「夜の歌」。
レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルの演奏。
1965年12月、ニューヨークのリンカーン・センター、エイブリフィッシャーホールでの録音。CBS盤。
バーンスタインは晩年に同じNYPと再録音しているので、これは旧盤ということになる。
バーンスタインがマーラーを振るときの熱気。
このCDでは、自分の血液の中にマーラーと同じ気質が流れているかのように、若きバーンスタインが情熱的にバトンを振っている。
後年のDG盤に比べると荒削りで、合奏の精度はイマイチ。NYPのアンサンブルはこの当時は概してよろしくない。弦がザラついて、管楽器との呼吸が合わないこともしばしば。でも、難曲の7番交響曲を(当時は難曲だったと思う・・・・)、情熱的に、マーラー布教の使徒のように構築しようとしたバーンスタインのロマンこそ是とするべきであって、1960年代のマーラー演奏の、これはやはり金字塔と思う。
もう一つ。バーンスタインのマーラーは分かりやすい。解説者的というか、教育的というか、バーンスタインのマーラーは聴き手に優しいところがある。親しみやすく、気さくなマーラー。しんねりムッツリではない、洗いざらしのジーンズをはいて屈託なく笑うマーラーが、バーンスタインとともに佇む。そんな演奏。
第1楽章は、やや戸惑いがちな演奏。バーンスタインにしても、この楽章を捉えきっていなかったのかな、と思う一節もあり。後年の再録音盤に聴ける確信に比べると、まだ咀嚼の途中かという感じもする。
中盤以降は見事。妖しげな様子がよく出ている。特に木管群は十分に妖しい。
第2楽章「夜曲Ⅰ」はゆったりとしたテンポ。じっくりと遅いので、マーラーがどんな風に書いているのかが見えてくる感じ。冒頭など、管楽器の響きがとても妖しく、良い。ティンパニの強打も効果的。惜しいのは、弦楽セクションのザラつき。ホルンの響きにももう少し魅力があったらなぁ・・・というのは欲張りすぎかな。
第3楽章スケルツォは愉悦に富んだ表現。明るく楽天的。この辺りは、バーンスタインらしい演奏と云うべきかな。テンポは自在に伸縮して、バーンスタインが自由に伸び伸びと振っている感じ。
第4楽章は「夜曲Ⅱ」。ここも遅い。森の夜の深さを表現したような楽章だが、テンポが遅いので、闇の深さが底知れない感じ。妖しく、恐ろしげな「夜」でもある。
NYPはここへきて好調。音もイイ。素晴らしい出来と思う。
フィナーレは阿鼻叫喚的な演奏だが、バーンスタインの解説風のバトンのおかげで。分かりやすいものに仕上がっている。アンサンブルは少し雑だが、熱気は十分で、ライヴのような盛り上がり、感興がある。面白い演奏だと思う。
録音はさすがに古びてきました。
40年以上昔の録音ですので、これで了とすべきなのでしょう。
<マーラーの第7交響曲「夜の歌」 自己リンクです>
■アバド/シカゴ響
■クーベリック/バイエルン放送響
■ベルティーニ/ケルン放送響
■小澤征爾/ボストン響
■マゼール/ウィーン・フィル
■テンシュテット/ロンドン・フィル
今日から少し涼しくなるという天気予報、期待したいもんです。
さて、今日もマーラーであります。
マーラーの交響曲第7番 ホ短調「夜の歌」。
レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルの演奏。
1965年12月、ニューヨークのリンカーン・センター、エイブリフィッシャーホールでの録音。CBS盤。
バーンスタインは晩年に同じNYPと再録音しているので、これは旧盤ということになる。
バーンスタインがマーラーを振るときの熱気。
このCDでは、自分の血液の中にマーラーと同じ気質が流れているかのように、若きバーンスタインが情熱的にバトンを振っている。
後年のDG盤に比べると荒削りで、合奏の精度はイマイチ。NYPのアンサンブルはこの当時は概してよろしくない。弦がザラついて、管楽器との呼吸が合わないこともしばしば。でも、難曲の7番交響曲を(当時は難曲だったと思う・・・・)、情熱的に、マーラー布教の使徒のように構築しようとしたバーンスタインのロマンこそ是とするべきであって、1960年代のマーラー演奏の、これはやはり金字塔と思う。
もう一つ。バーンスタインのマーラーは分かりやすい。解説者的というか、教育的というか、バーンスタインのマーラーは聴き手に優しいところがある。親しみやすく、気さくなマーラー。しんねりムッツリではない、洗いざらしのジーンズをはいて屈託なく笑うマーラーが、バーンスタインとともに佇む。そんな演奏。
第1楽章は、やや戸惑いがちな演奏。バーンスタインにしても、この楽章を捉えきっていなかったのかな、と思う一節もあり。後年の再録音盤に聴ける確信に比べると、まだ咀嚼の途中かという感じもする。
中盤以降は見事。妖しげな様子がよく出ている。特に木管群は十分に妖しい。
第2楽章「夜曲Ⅰ」はゆったりとしたテンポ。じっくりと遅いので、マーラーがどんな風に書いているのかが見えてくる感じ。冒頭など、管楽器の響きがとても妖しく、良い。ティンパニの強打も効果的。惜しいのは、弦楽セクションのザラつき。ホルンの響きにももう少し魅力があったらなぁ・・・というのは欲張りすぎかな。
第3楽章スケルツォは愉悦に富んだ表現。明るく楽天的。この辺りは、バーンスタインらしい演奏と云うべきかな。テンポは自在に伸縮して、バーンスタインが自由に伸び伸びと振っている感じ。
第4楽章は「夜曲Ⅱ」。ここも遅い。森の夜の深さを表現したような楽章だが、テンポが遅いので、闇の深さが底知れない感じ。妖しく、恐ろしげな「夜」でもある。
NYPはここへきて好調。音もイイ。素晴らしい出来と思う。
フィナーレは阿鼻叫喚的な演奏だが、バーンスタインの解説風のバトンのおかげで。分かりやすいものに仕上がっている。アンサンブルは少し雑だが、熱気は十分で、ライヴのような盛り上がり、感興がある。面白い演奏だと思う。
録音はさすがに古びてきました。
40年以上昔の録音ですので、これで了とすべきなのでしょう。
<マーラーの第7交響曲「夜の歌」 自己リンクです>
■アバド/シカゴ響
■クーベリック/バイエルン放送響
■ベルティーニ/ケルン放送響
■小澤征爾/ボストン響
■マゼール/ウィーン・フィル
■テンシュテット/ロンドン・フィル
2007/08/28のBlog
[ 03:15 ]
[ 交響曲 ]
今日も暑い一日でした。
そして、今日もマーラー聴いてます。
マーラーの交響曲第4番 ト長調。
ゲオルク・ショルティ指揮シカゴ交響楽団の演奏。
ソプラノ独唱はキリ・テ・カナワ。
1983年9月、シカゴのオーケストラホールでの録音。DECCA盤。
ショルティのマーラーはスッキリとして、オケの隅々までよく見える演奏になる。
テンポは、イン・テンポ。推進力に溢れ、あまりためらうことなくドンドン進んでゆく。筋肉質で、スポーツマン的な爽やかさと明朗さもある。
あまりクヨクヨしないのがイイ(この辺は好みが分かれるだろうが)。
気持ちの在りようは陽性であって、悪く云えば、ノーテンキの体育会系派手カラー、という感じだろうか。
僕は、しかしショルティのマーラーは好きだ。
(自分がノーテンキだからかもしれない・・・・・(^^ゞ・・・)
オケは世界最高の機能集団、シカゴ響。
スーパー・オーケストラであって、このオケにないものは何もないんじゃないか。
そして、ショルティとともにスコアに忠実。
ただひたすらスコアに語らせる感じの演奏で、情緒的なところ、マーラー独特の粘り(ユダヤ的な粘りと云うべきなのかな?)などは、薄い。
この4番交響曲も、そんなショルティ/CSOの面目躍如たる演奏。
第1楽章では、オケの巧さが際だつ。
ソロ良し、アンサンブル良し、トゥッティ良し。もう、どこを取っても巧い。文句なしの技術と絶賛したい。
第2楽章は、ショルティらしい健康的なマーラー。
この楽章をこれだけ晴朗に演奏させる指揮者、他にいるだろうか?
あの、悪魔的なヴァイオリンのソロなど、もっとグロテスクに響かなくちゃ・・・・とも思うが、ショルティはショルティのやり方でイクノダ。
第3楽章は、シカゴ響のストリングスがメチャクチャ巧いことを証明しているような演奏。合奏の美しさ、旋律の可憐さ、響きも良い。淡麗辛口といった味わいだが、ニュアンスは一杯。何度でも繰り返して聴きたい、そんな衝動に駆られる演奏。
そしてフィナーレでの、キリ・テ・カナワ。
彼女の全盛期の歌が聴けて、嬉しい。「クリーミー・ヴォイス」と讃えられた声が、ゆったりと響く。素晴らしい。
録音は今も最高レベル。
DECCAらしい鮮やかな音づくり。色で例えるとブルー系。
鋭くシャープな音がするが、耳に痛い・刺激音がするということではなく、切れ味が鋭く、グイッと踏み込んでくる感じの音・・・ということです。
ショルティの鋭い演奏には、この音が似合っているように思います。
<例によって自己リンクです>
●シャイー/ロイヤル・コンセルトヘボウ管
●ノイマン/チェコ・フィル
●マゼール/ウィーン・フィル
●インバル/フランクフルト放送響
●タバコフ/ソフィア・フィル
●ベルティーニ/ケルン放送響
●シノーポリ/フィルハーモニア管
●ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
●クーベリック/バイエルン放送響
●カラヤン/ベルリン・フィル
そして、今日もマーラー聴いてます。
マーラーの交響曲第4番 ト長調。
ゲオルク・ショルティ指揮シカゴ交響楽団の演奏。
ソプラノ独唱はキリ・テ・カナワ。
1983年9月、シカゴのオーケストラホールでの録音。DECCA盤。
ショルティのマーラーはスッキリとして、オケの隅々までよく見える演奏になる。
テンポは、イン・テンポ。推進力に溢れ、あまりためらうことなくドンドン進んでゆく。筋肉質で、スポーツマン的な爽やかさと明朗さもある。
あまりクヨクヨしないのがイイ(この辺は好みが分かれるだろうが)。
気持ちの在りようは陽性であって、悪く云えば、ノーテンキの体育会系派手カラー、という感じだろうか。
僕は、しかしショルティのマーラーは好きだ。
(自分がノーテンキだからかもしれない・・・・・(^^ゞ・・・)
オケは世界最高の機能集団、シカゴ響。
スーパー・オーケストラであって、このオケにないものは何もないんじゃないか。
そして、ショルティとともにスコアに忠実。
ただひたすらスコアに語らせる感じの演奏で、情緒的なところ、マーラー独特の粘り(ユダヤ的な粘りと云うべきなのかな?)などは、薄い。
この4番交響曲も、そんなショルティ/CSOの面目躍如たる演奏。
第1楽章では、オケの巧さが際だつ。
ソロ良し、アンサンブル良し、トゥッティ良し。もう、どこを取っても巧い。文句なしの技術と絶賛したい。
第2楽章は、ショルティらしい健康的なマーラー。
この楽章をこれだけ晴朗に演奏させる指揮者、他にいるだろうか?
あの、悪魔的なヴァイオリンのソロなど、もっとグロテスクに響かなくちゃ・・・・とも思うが、ショルティはショルティのやり方でイクノダ。
第3楽章は、シカゴ響のストリングスがメチャクチャ巧いことを証明しているような演奏。合奏の美しさ、旋律の可憐さ、響きも良い。淡麗辛口といった味わいだが、ニュアンスは一杯。何度でも繰り返して聴きたい、そんな衝動に駆られる演奏。
そしてフィナーレでの、キリ・テ・カナワ。
彼女の全盛期の歌が聴けて、嬉しい。「クリーミー・ヴォイス」と讃えられた声が、ゆったりと響く。素晴らしい。
録音は今も最高レベル。
DECCAらしい鮮やかな音づくり。色で例えるとブルー系。
鋭くシャープな音がするが、耳に痛い・刺激音がするということではなく、切れ味が鋭く、グイッと踏み込んでくる感じの音・・・ということです。
ショルティの鋭い演奏には、この音が似合っているように思います。
<例によって自己リンクです>
●シャイー/ロイヤル・コンセルトヘボウ管
●ノイマン/チェコ・フィル
●マゼール/ウィーン・フィル
●インバル/フランクフルト放送響
●タバコフ/ソフィア・フィル
●ベルティーニ/ケルン放送響
●シノーポリ/フィルハーモニア管
●ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
●クーベリック/バイエルン放送響
●カラヤン/ベルリン・フィル
2007/08/27のBlog
[ 03:40 ]
[ 交響曲 ]
今日は大曲を。
マーラーの交響曲第2番 ハ短調「復活」。
ベルナルト・ハイティンク指揮ベルリン・フィル、エルンスト・ゼンフ合唱団の演奏。
シルヴィア・マックネアーのソプラノ独唱、アルトはヤート・ファン・ネス。
1993年1月、ベルリンのフィルハーモニーでの録音。フィリップス盤。
オーケストラの機能が万全に発揮された、素晴らしい演奏。
ハイティンクはBPOと相性が良かったと思う。フィリップスに残したマーラー選集(全集にならなかったのが、実に、ホンマに、惜しい名演!)を聴くたびに思う。
そして、アバド退任後、常任はハイティンクが良かったのに・・・・と思うことしきり。
(別にラトルを好かん訳ではないのだが・・・・)
というのは、ハイティンクほど、オケの持っている技量・パワー、そして特有の個性・美質を引き出す人はいないと思うから。
アムステルダム・コンセルトヘボウ管を振ればあのしっとりとした木質感を、ドレスデン・シュターツカペレを振れば練り絹のような柔らかさを引き出す・・・・。
ロンドン・フィルだって、癖のない端正な名演を聴かせてくれたし(例えば、メンデルスゾーンのいくつかの交響曲、ホルストの「惑星」)、ウィーン・フィルとはブルックナーの名演(3番、4番、5番、そして見事な8番)が相次いだ。
このマーラーの「復活」も、そんなハイティンクの面目躍如たる名演で、BPOのパワー・テクニック・まとまりの良さなど、現代オケの世界最高水準を聴くことが出来る。
フィリップスの録音も極上で、我が愛機ターンベリーが実に気持ちよく鳴っている。
弦はしっとりとしなやかで、管は朗々と心地よく鳴り響く。ティンパニの迫力も壮絶。
大音量で鳴らしても型くずれしない、見事な造形。
ハイティンクの表現は、中庸・穏健なもので、感情移入的なドロドロはない。マーラーが、「クラシック音楽」の枠組みの中で行儀良く鳴り響いている感じでもある。
大編成の管弦楽の中、見通しはすこぶる良好。錯綜した楽譜から、素晴らしい響きを引き出している。
特に、響きやすいようにオーケストラを十分にコントロールしつつ、最後にその手綱を緩めて、楽団員の自発性に委ねてゆく・・・・そんな感じの演奏。
テンポも妥当で、あざといところは全くない。
慟哭、叫喚、身もだえするようなマーラーではありません。
しかし、説得力が強く、聴き終えた後の清々しい気持ちは格別であります。
二人の女声も立派な歌唱でありました。
ハイティンクはイイ指揮者です。
<マーラー「復活」の自己リンクです>
■テンシュテット/ロンドン・フィル
■キャプラン/ウィーン・フィル
■メータ/ウィーン・フィル
■ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管(クリスマス・マチネ盤)
■ノイマン/チェコ・フィル(1980年録音盤)
マーラーの交響曲第2番 ハ短調「復活」。
ベルナルト・ハイティンク指揮ベルリン・フィル、エルンスト・ゼンフ合唱団の演奏。
シルヴィア・マックネアーのソプラノ独唱、アルトはヤート・ファン・ネス。
1993年1月、ベルリンのフィルハーモニーでの録音。フィリップス盤。
オーケストラの機能が万全に発揮された、素晴らしい演奏。
ハイティンクはBPOと相性が良かったと思う。フィリップスに残したマーラー選集(全集にならなかったのが、実に、ホンマに、惜しい名演!)を聴くたびに思う。
そして、アバド退任後、常任はハイティンクが良かったのに・・・・と思うことしきり。
(別にラトルを好かん訳ではないのだが・・・・)
というのは、ハイティンクほど、オケの持っている技量・パワー、そして特有の個性・美質を引き出す人はいないと思うから。
アムステルダム・コンセルトヘボウ管を振ればあのしっとりとした木質感を、ドレスデン・シュターツカペレを振れば練り絹のような柔らかさを引き出す・・・・。
ロンドン・フィルだって、癖のない端正な名演を聴かせてくれたし(例えば、メンデルスゾーンのいくつかの交響曲、ホルストの「惑星」)、ウィーン・フィルとはブルックナーの名演(3番、4番、5番、そして見事な8番)が相次いだ。
このマーラーの「復活」も、そんなハイティンクの面目躍如たる名演で、BPOのパワー・テクニック・まとまりの良さなど、現代オケの世界最高水準を聴くことが出来る。
フィリップスの録音も極上で、我が愛機ターンベリーが実に気持ちよく鳴っている。
弦はしっとりとしなやかで、管は朗々と心地よく鳴り響く。ティンパニの迫力も壮絶。
大音量で鳴らしても型くずれしない、見事な造形。
ハイティンクの表現は、中庸・穏健なもので、感情移入的なドロドロはない。マーラーが、「クラシック音楽」の枠組みの中で行儀良く鳴り響いている感じでもある。
大編成の管弦楽の中、見通しはすこぶる良好。錯綜した楽譜から、素晴らしい響きを引き出している。
特に、響きやすいようにオーケストラを十分にコントロールしつつ、最後にその手綱を緩めて、楽団員の自発性に委ねてゆく・・・・そんな感じの演奏。
テンポも妥当で、あざといところは全くない。
慟哭、叫喚、身もだえするようなマーラーではありません。
しかし、説得力が強く、聴き終えた後の清々しい気持ちは格別であります。
二人の女声も立派な歌唱でありました。
ハイティンクはイイ指揮者です。
<マーラー「復活」の自己リンクです>
■テンシュテット/ロンドン・フィル
■キャプラン/ウィーン・フィル
■メータ/ウィーン・フィル
■ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管(クリスマス・マチネ盤)
■ノイマン/チェコ・フィル(1980年録音盤)
2007/08/26のBlog
[ 04:18 ]
[ 管弦楽曲 ]
今日は、ワーグナーの「ジークフリート牧歌」。
ハインツ・レーグナー指揮ベルリン放送管弦楽団の演奏。
1978年10月、東ベルリンのキリスト教会での録音。独シャルプラッテン原盤。
これは、徳間音工から出ていた1000円廉価盤LP。
教会録音らしく、残響豊かで、音が消えゆくときの余韻がとても美しい。
全体的に音がよく融け合って、大変クリーミーな音がする。まろやかで、非常に柔らかい。この名録音が、ワーグナーのこの幸福な曲をひときわ美しく仕上げている感じ。
1869年、ワーグナーが56歳にして初めて長男を得て、その喜びの中で、翌年、愛妻コジマの誕生日のために書いた幸福な音楽。
あの悪漢・ワーグナーにして、こんなにも浄化した、美しく汚れのない音楽を書く・・・・・・なんと芸術は魔性のものか。
さて、演奏。
レーグナーの採るゆったりしたテンポが心地よい。大きな河を静かに滑りゆく舟に乗り込んで、穏やかに移ろいゆく風景を眺めているような、そんな感覚になる。
音楽の基調は幸福な静けさ。
ピアノ、ピアニシモがとても綺麗。弱音でのストリングス・アンサンブルの美しさは比類がない。心の奥まで落ち着いてくる響き。
木管は控えめで、弦楽セクションが前に出てくる感じ(音は静かだが)。
そして、ストリングスが実にロマンティックな響きを作り出す。ムード音楽寸前のところもある。甘く、優しく、とろけそうなフレーズもある。
そして、魂まで浄化されそうな旋律が続いてゆく・・・・。
ワーグナーのゆったりとした大河のような音楽は、時に淫靡なムードさえ漂わせることが多いのだが、この「ジークフリート牧歌」は別。どこまでも、美しく、清らかで、端正な音楽に終始する。エエ曲やなぁと思う。
録音はアナログ録音の全盛期、しかも間接音豊かな教会ロケーション。
LPで聴くと、ふくよかさも格別。いい録音だと思います。
さて、我が家のジークフリートは今年22歳。
大学4年生の就職戦線を何とかくぐり抜け、来春から社会人になれそうです。
43倍の突破は立派でありました。
昭和60年11月、誕生の時にも、このレコードでありました。
今日も、同じレコードで祝ってやろうと思います。
ハインツ・レーグナー指揮ベルリン放送管弦楽団の演奏。
1978年10月、東ベルリンのキリスト教会での録音。独シャルプラッテン原盤。
これは、徳間音工から出ていた1000円廉価盤LP。
教会録音らしく、残響豊かで、音が消えゆくときの余韻がとても美しい。
全体的に音がよく融け合って、大変クリーミーな音がする。まろやかで、非常に柔らかい。この名録音が、ワーグナーのこの幸福な曲をひときわ美しく仕上げている感じ。
1869年、ワーグナーが56歳にして初めて長男を得て、その喜びの中で、翌年、愛妻コジマの誕生日のために書いた幸福な音楽。
あの悪漢・ワーグナーにして、こんなにも浄化した、美しく汚れのない音楽を書く・・・・・・なんと芸術は魔性のものか。
さて、演奏。
レーグナーの採るゆったりしたテンポが心地よい。大きな河を静かに滑りゆく舟に乗り込んで、穏やかに移ろいゆく風景を眺めているような、そんな感覚になる。
音楽の基調は幸福な静けさ。
ピアノ、ピアニシモがとても綺麗。弱音でのストリングス・アンサンブルの美しさは比類がない。心の奥まで落ち着いてくる響き。
木管は控えめで、弦楽セクションが前に出てくる感じ(音は静かだが)。
そして、ストリングスが実にロマンティックな響きを作り出す。ムード音楽寸前のところもある。甘く、優しく、とろけそうなフレーズもある。
そして、魂まで浄化されそうな旋律が続いてゆく・・・・。
ワーグナーのゆったりとした大河のような音楽は、時に淫靡なムードさえ漂わせることが多いのだが、この「ジークフリート牧歌」は別。どこまでも、美しく、清らかで、端正な音楽に終始する。エエ曲やなぁと思う。
録音はアナログ録音の全盛期、しかも間接音豊かな教会ロケーション。
LPで聴くと、ふくよかさも格別。いい録音だと思います。
さて、我が家のジークフリートは今年22歳。
大学4年生の就職戦線を何とかくぐり抜け、来春から社会人になれそうです。
43倍の突破は立派でありました。
昭和60年11月、誕生の時にも、このレコードでありました。
今日も、同じレコードで祝ってやろうと思います。
2007/08/25のBlog
[ 03:53 ]
[ 交響曲 ]
四国は猛暑がぶり返しています。
クラシック音楽を聴くのも大変です。
「暑い中でさらに熱いものを喰うと夏バテ防止になる」・・・・・・
といいますので、今日は、昨日に続いて熱い音楽を行きましょう。
ベルリオーズの幻想交響曲。
シャルル・ミュンシュ指揮パリ管弦楽団の演奏。
1967年10月、パリのサルワグラムでの録音。EMI原盤。
云わずと知れた天下の名盤。
情熱が火を吹いて、その炎が聴き手の前に屹立する。
ミュンシュ最晩年の凄まじい演奏。この演奏に賭ける意気込みが指揮者・オーケストラともに猛烈で、勢い余ってつんのめりそうになっているところさえある。
スタジオ録音なのにライヴのような迫力と熱気。下手なステージを聴きに行くくらいなら、ミュンシュ盤を聴いている方がエエぞ、と云いたくなるようなレコード。
そして、このLPは45回転盤。DAC第一家庭電器の特製重量レコードで、贅沢にも4面を使っている。つまり、幻想交響曲一曲で2枚組のLP。
第1楽章からもう焼けただれるような熱さ。テンポは速く、グイグイ進みつつ、表現は実に劇的。クラシック音楽史上最も劇的な交響曲を、さらに劇性を強めて演奏したようなものであって、あまりの凄まじさにオケは軋み、時に悲鳴を上げる。その悲鳴こそ、ベルリオーズの天才の叫びではなかったかと思える。
ミュンシュとベルリオーズの親和性かもしれない。
第2楽章のワルツも、燃えるような血が滾る演奏。速い、速い、そして火の出るようなワルツ。この録音当時、パリ管は創設直後であって、名手揃い。特に管は良い。オケ全体のアンサンブルはイマイチなのだが、トゥッティの迫力は格別。
第3楽章「野の風景」の緊迫感もすごい。ボンヤリしてしまいそうな、のどかな部分を、ミュンシュはキリリと引き締めて、緊張を強いるような演奏を繰り広げる。
コーラングレの淋しさ!このレコードでしか聴けない寂寥感。
低音の存在感もイイ。チェロなど非常に雄弁。
僕はこの楽章でよく居眠りをしてしまうのだが、ミュンシュ盤は聴き所満載なので、居眠りしている暇がない。名演と思う。
第4楽章は、おどろおどろしい断頭台への行進。ティンパニの強打が見事に決まっているし、金管の強奏も迫力十分で、心地よいくらい。輝くばかりの音色が爽快だ。
そして、フィナーレ「サバトの夜の夢」は気味悪さも十分、ベルリオーズは狂気の中でこの交響曲を書いたんだろうと思わせる演奏。その狂気を知るミュンシュも、さて、これを振っているときに、アッチの世界に行っていたんじゃないかと・・・思ってしまう。
録音は最高。とても40年前の録音とは思えません。
情報量が圧倒的で、時の流れを忘れます。素晴らしい録音であります。
LPの凄さを改めて感じました。
CDだと、また違った音がするようです・・・・・。
※幻想交響曲の自己リンクです)
■デイヴィス/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■ハイティンク/ウィーン・フィル
■チョン・ミュンフン/パリ・バスティーユ管
■カラヤン/ベルリン・フィル(1964年盤)
■アバド/シカゴ響
■ブーレーズ/クリーヴランド管
■デュトワ/モントリオール響
クラシック音楽を聴くのも大変です。
「暑い中でさらに熱いものを喰うと夏バテ防止になる」・・・・・・
といいますので、今日は、昨日に続いて熱い音楽を行きましょう。
ベルリオーズの幻想交響曲。
シャルル・ミュンシュ指揮パリ管弦楽団の演奏。
1967年10月、パリのサルワグラムでの録音。EMI原盤。
云わずと知れた天下の名盤。
情熱が火を吹いて、その炎が聴き手の前に屹立する。
ミュンシュ最晩年の凄まじい演奏。この演奏に賭ける意気込みが指揮者・オーケストラともに猛烈で、勢い余ってつんのめりそうになっているところさえある。
スタジオ録音なのにライヴのような迫力と熱気。下手なステージを聴きに行くくらいなら、ミュンシュ盤を聴いている方がエエぞ、と云いたくなるようなレコード。
そして、このLPは45回転盤。DAC第一家庭電器の特製重量レコードで、贅沢にも4面を使っている。つまり、幻想交響曲一曲で2枚組のLP。
第1楽章からもう焼けただれるような熱さ。テンポは速く、グイグイ進みつつ、表現は実に劇的。クラシック音楽史上最も劇的な交響曲を、さらに劇性を強めて演奏したようなものであって、あまりの凄まじさにオケは軋み、時に悲鳴を上げる。その悲鳴こそ、ベルリオーズの天才の叫びではなかったかと思える。
ミュンシュとベルリオーズの親和性かもしれない。
第2楽章のワルツも、燃えるような血が滾る演奏。速い、速い、そして火の出るようなワルツ。この録音当時、パリ管は創設直後であって、名手揃い。特に管は良い。オケ全体のアンサンブルはイマイチなのだが、トゥッティの迫力は格別。
第3楽章「野の風景」の緊迫感もすごい。ボンヤリしてしまいそうな、のどかな部分を、ミュンシュはキリリと引き締めて、緊張を強いるような演奏を繰り広げる。
コーラングレの淋しさ!このレコードでしか聴けない寂寥感。
低音の存在感もイイ。チェロなど非常に雄弁。
僕はこの楽章でよく居眠りをしてしまうのだが、ミュンシュ盤は聴き所満載なので、居眠りしている暇がない。名演と思う。
第4楽章は、おどろおどろしい断頭台への行進。ティンパニの強打が見事に決まっているし、金管の強奏も迫力十分で、心地よいくらい。輝くばかりの音色が爽快だ。
そして、フィナーレ「サバトの夜の夢」は気味悪さも十分、ベルリオーズは狂気の中でこの交響曲を書いたんだろうと思わせる演奏。その狂気を知るミュンシュも、さて、これを振っているときに、アッチの世界に行っていたんじゃないかと・・・思ってしまう。
録音は最高。とても40年前の録音とは思えません。
情報量が圧倒的で、時の流れを忘れます。素晴らしい録音であります。
LPの凄さを改めて感じました。
CDだと、また違った音がするようです・・・・・。
※幻想交響曲の自己リンクです)
■デイヴィス/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■ハイティンク/ウィーン・フィル
■チョン・ミュンフン/パリ・バスティーユ管
■カラヤン/ベルリン・フィル(1964年盤)
■アバド/シカゴ響
■ブーレーズ/クリーヴランド管
■デュトワ/モントリオール響
2007/08/24のBlog
[ 03:21 ]
[ 交響曲 ]
日中は猛暑が続きますが、朝晩はクーラーが要らなくなりました。
夜の10時にもなると田園の涼しい風が入るようになりました。少しずつ、秋の足音が聞こえてきました。(もっと早く聞こえなくちゃイカンのですがね・・・・・・・)。
さて、今日は涼しい風の中、熱い音楽を聴いてます。
ベートーヴェンの交響曲第7番 イ長調 作品90。
カルロス・クライバー指揮ウィーン・フィルの演奏。
1975年11月、1976年1月、ウィーンのムジークフェラインザールでの録音。DG盤。
我が家にあるベートーヴェンの7番交響曲の中で、最も気合いの入る演奏。
このLPを聴くたびに、心の中のモヤモヤはスッキリと晴れ、気分は爽快になる。金田正一的に云えば(古いなぁ(^^ゞ)、「やったるでぇ」という気持ちにさせられる一枚。
まさに天下の名盤。何度聴いても飽きないし、新しい発見がある。音楽が生まれたばかりの瑞々しさで甦る。スゴイなぁと思う。
第1楽章の序奏部はドイツ風の重厚さ。じっくり音楽に入ってくる感じ。コントラストはクライバー流でクッキリとしている。
そして主部。一気にリズムが解放されて、素晴らしい盛り上がり。微妙なテンポの伸縮も実にライヴ的で感興をそそられる。
音はどんどん外へ向かって拡散してゆく感じ。スケールは大きく、しかも情熱的。聴き手の完納を徐々に刺激してゆくような演奏と云ったらよいか。
第2楽章も同様の軽快さの中に、アレグレットの哀しみがほとばしる。
その哀しみは情緒的なメソメソ感ではなく、孤高の靱さを醸し出す。
この楽章ラストはピチカート(アルコではなく)。新鮮なショックを与える効果有り。
第3楽章のスケルツォからは、いよいよクライバーのリズムが爆発する。シェイプされて、どんどん切れ味鋭くなるリズム。聴いていると、身体が勝手に揺れてくる。爽快なドライブ感がたまらない。
テンポは快速で、楽器間のフレーズの受け渡しが見事で、渦を巻いて聴き手を引っ張り込むような魔力がある。スゴイ。
トリオでの緊迫感は格別だし、弦楽セクションのうねりも最高だし、ティンパニの実在感もスゴイ。
そして、殆どアタッカで第4楽章へ。
猛烈なスピード。ラストに向かって、ぐんぐん速度が上がってゆく激烈さ。ジェット・コースターのような疾走感。迫力満点。
ヴァイオリンの両翼配置は効果的で、ヴァイオリンの掛け合いが(と云うより、主張のしあいか)とても楽しい。
ラストは阿鼻叫喚状態で、猛烈な速度で終わる。大喧噪、興奮の坩堝。
クライバーもスゴイが、このテンポについていったウィーン・フィルも素晴らしい。
録音は今も良好。
クライバー盤の録音は概してよろしい。聴きやすいとともに、その迫力がビンビン伝わってきます。
CDですと、これ、今や廉価盤ですか?
<ベートーヴェンの交響曲第7番 自己リンクです>
■クーベリック/ウィーン・フィル
■ムーティ/フィラデルフィア管
■ティーレマン/フィルハーモニア管
■マッケラス/ロイヤル・リヴァプール・フィル
■ブロムシュテット/ドレスデン・シュターツカペレ
■コンヴィチュニー/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
■オクトフォロスの9声部ハルモニー版
■ガーディナー/オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティーク
■シプリアン・カツァリス(Pf)の「リスト編曲版」
■カラヤン/ベルリン・フィル(1983年録音盤)
■スウィトナー/ベルリン・シュターツカペレ
■セル/クリーヴランド管
夜の10時にもなると田園の涼しい風が入るようになりました。少しずつ、秋の足音が聞こえてきました。(もっと早く聞こえなくちゃイカンのですがね・・・・・・・)。
さて、今日は涼しい風の中、熱い音楽を聴いてます。
ベートーヴェンの交響曲第7番 イ長調 作品90。
カルロス・クライバー指揮ウィーン・フィルの演奏。
1975年11月、1976年1月、ウィーンのムジークフェラインザールでの録音。DG盤。
我が家にあるベートーヴェンの7番交響曲の中で、最も気合いの入る演奏。
このLPを聴くたびに、心の中のモヤモヤはスッキリと晴れ、気分は爽快になる。金田正一的に云えば(古いなぁ(^^ゞ)、「やったるでぇ」という気持ちにさせられる一枚。
まさに天下の名盤。何度聴いても飽きないし、新しい発見がある。音楽が生まれたばかりの瑞々しさで甦る。スゴイなぁと思う。
第1楽章の序奏部はドイツ風の重厚さ。じっくり音楽に入ってくる感じ。コントラストはクライバー流でクッキリとしている。
そして主部。一気にリズムが解放されて、素晴らしい盛り上がり。微妙なテンポの伸縮も実にライヴ的で感興をそそられる。
音はどんどん外へ向かって拡散してゆく感じ。スケールは大きく、しかも情熱的。聴き手の完納を徐々に刺激してゆくような演奏と云ったらよいか。
第2楽章も同様の軽快さの中に、アレグレットの哀しみがほとばしる。
その哀しみは情緒的なメソメソ感ではなく、孤高の靱さを醸し出す。
この楽章ラストはピチカート(アルコではなく)。新鮮なショックを与える効果有り。
第3楽章のスケルツォからは、いよいよクライバーのリズムが爆発する。シェイプされて、どんどん切れ味鋭くなるリズム。聴いていると、身体が勝手に揺れてくる。爽快なドライブ感がたまらない。
テンポは快速で、楽器間のフレーズの受け渡しが見事で、渦を巻いて聴き手を引っ張り込むような魔力がある。スゴイ。
トリオでの緊迫感は格別だし、弦楽セクションのうねりも最高だし、ティンパニの実在感もスゴイ。
そして、殆どアタッカで第4楽章へ。
猛烈なスピード。ラストに向かって、ぐんぐん速度が上がってゆく激烈さ。ジェット・コースターのような疾走感。迫力満点。
ヴァイオリンの両翼配置は効果的で、ヴァイオリンの掛け合いが(と云うより、主張のしあいか)とても楽しい。
ラストは阿鼻叫喚状態で、猛烈な速度で終わる。大喧噪、興奮の坩堝。
クライバーもスゴイが、このテンポについていったウィーン・フィルも素晴らしい。
録音は今も良好。
クライバー盤の録音は概してよろしい。聴きやすいとともに、その迫力がビンビン伝わってきます。
CDですと、これ、今や廉価盤ですか?
<ベートーヴェンの交響曲第7番 自己リンクです>
■クーベリック/ウィーン・フィル
■ムーティ/フィラデルフィア管
■ティーレマン/フィルハーモニア管
■マッケラス/ロイヤル・リヴァプール・フィル
■ブロムシュテット/ドレスデン・シュターツカペレ
■コンヴィチュニー/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
■オクトフォロスの9声部ハルモニー版
■ガーディナー/オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティーク
■シプリアン・カツァリス(Pf)の「リスト編曲版」
■カラヤン/ベルリン・フィル(1983年録音盤)
■スウィトナー/ベルリン・シュターツカペレ
■セル/クリーヴランド管
2007/08/23のBlog
[ 02:56 ]
[ 交響曲 ]
暑い日が続きます。
「暑いねぇ・・・かなわんねぇ・・・」と、人と会うたびに、この会話が挨拶です。
しかも、「暑い」という話題だけで、5分くらい話が持ちます。盛り上がります。
この暑さが、僕の仕事では潤滑油になっているのかな?・・・・・と前向きに思わんと、やってられんですわいね・・・・(^^ゞ。
さて、今日も涼を求めてシベリウスを聴いてます。
シベリウスの交響曲第1番 ホ短調 作品39。
サー・ジョン・バルビローリ指揮ハレ管弦楽団の演奏。
1966年7月、ロンドンのキングズウェイホールでの録音。EMI盤。
バルビローリ晩年の名演。
ほのかに暖かく、そして親しみやすく、それでいて冷涼な北欧の空気が伝わってくるという、相反する要素を見事に止揚させた名演と云っておこうか。
シベリウスは20世紀最大のシンフォニストとはいえ(ショスタコもいるが)、彼にとってはこれは第1作の交響曲。4つの楽章構成だが、一つひとつをじっくり聴いていると、交響詩の集合体のような感じで、(例えば、「フィンランディア」のような)、シベリウスの本領はこれからなのかな、とも思う。
ただ、旋律は親しみやすく、国民楽派的な雰囲気も多々あって、聴きやすいとも云えそう。
さて、バルビローリの演奏は・・・・・。
第1楽章は、精力的な感じ。ハレ管が懸命に演奏しているのが分かる。弦楽セクションは思いを込めて弾き続け、管楽器はひたすら一生懸命吹いている。これがイイ。
バルビローリのレコード・CDを聴くたびに思うのだが、この人はどこのオケにも愛されていたんだなぁ、とつくづく思う。
オケと指揮者、互いの愛情が伝わってくる演奏は、聴いていて実に心地よい。
第2楽章は静かな感情が流れてゆく。幾分、抑圧されたようなところもあるのだが、音楽は素朴で穏やかな表情、バルビローリの愛情が込められているかのよう。
後半は音楽が激しくなるが、あまり劇的になりすぎないところも品が良い。
第3楽章は短いスケルツォ。
土俗的な独特のリズムが印象的。北欧の荒涼たる大地が、この演奏からは見えてくる。
フィナーレは豊かな広がりを持つ演奏。
ハレ管はラストまで大健闘、一生懸命頑張っているのが、好ましい。音楽はクールなのだが、演奏からは学生オケのような熱気が迸る。
録音から40年。
さすがに古くなったかなと思います。
でも、1960年代の録音にしては上々と思います。しかもEMI盤。
後年のEMIのひどさに比べれば、まずまずの出来でしょう。
「暑いねぇ・・・かなわんねぇ・・・」と、人と会うたびに、この会話が挨拶です。
しかも、「暑い」という話題だけで、5分くらい話が持ちます。盛り上がります。
この暑さが、僕の仕事では潤滑油になっているのかな?・・・・・と前向きに思わんと、やってられんですわいね・・・・(^^ゞ。
さて、今日も涼を求めてシベリウスを聴いてます。
シベリウスの交響曲第1番 ホ短調 作品39。
サー・ジョン・バルビローリ指揮ハレ管弦楽団の演奏。
1966年7月、ロンドンのキングズウェイホールでの録音。EMI盤。
バルビローリ晩年の名演。
ほのかに暖かく、そして親しみやすく、それでいて冷涼な北欧の空気が伝わってくるという、相反する要素を見事に止揚させた名演と云っておこうか。
シベリウスは20世紀最大のシンフォニストとはいえ(ショスタコもいるが)、彼にとってはこれは第1作の交響曲。4つの楽章構成だが、一つひとつをじっくり聴いていると、交響詩の集合体のような感じで、(例えば、「フィンランディア」のような)、シベリウスの本領はこれからなのかな、とも思う。
ただ、旋律は親しみやすく、国民楽派的な雰囲気も多々あって、聴きやすいとも云えそう。
さて、バルビローリの演奏は・・・・・。
第1楽章は、精力的な感じ。ハレ管が懸命に演奏しているのが分かる。弦楽セクションは思いを込めて弾き続け、管楽器はひたすら一生懸命吹いている。これがイイ。
バルビローリのレコード・CDを聴くたびに思うのだが、この人はどこのオケにも愛されていたんだなぁ、とつくづく思う。
オケと指揮者、互いの愛情が伝わってくる演奏は、聴いていて実に心地よい。
第2楽章は静かな感情が流れてゆく。幾分、抑圧されたようなところもあるのだが、音楽は素朴で穏やかな表情、バルビローリの愛情が込められているかのよう。
後半は音楽が激しくなるが、あまり劇的になりすぎないところも品が良い。
第3楽章は短いスケルツォ。
土俗的な独特のリズムが印象的。北欧の荒涼たる大地が、この演奏からは見えてくる。
フィナーレは豊かな広がりを持つ演奏。
ハレ管はラストまで大健闘、一生懸命頑張っているのが、好ましい。音楽はクールなのだが、演奏からは学生オケのような熱気が迸る。
録音から40年。
さすがに古くなったかなと思います。
でも、1960年代の録音にしては上々と思います。しかもEMI盤。
後年のEMIのひどさに比べれば、まずまずの出来でしょう。
2007/08/22のBlog
[ 00:07 ]
[ 協奏曲 ]
まだまだ猛暑が続きます。
長期予報では、四国では月末まで35度級の日々だそうです。やれやれ、参ったな。
平年は、盆過ぎには涼しくなるもんなんですが・・・・・。
今日は、ヴァイオリン協奏曲を聴いてます。
シベリウスのヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47。
ヴィクトリア・ムローヴァのヴァイオリン独奏、小澤征爾指揮ボストン交響楽団の演奏。1985年10月、ボストンのシンフォニーホールでの録音。フィリップス盤。
暑いときには涼しい音楽を。
そこで、シベリウスのヴァイオリン協奏曲を取り出す。
ソロはソ連出身のヴィクトリア・ムローヴァ。このCDは彼女の本格的なデビュー盤で、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とのカップリング。
ムローヴァはシベリウス・コンクールで優勝、チャイコフスキー・コンクールで第1位と活躍しているので、この2曲は彼女の本領だろう。
全体的に陰影が濃く、表現は若々しくしなやかで筋肉質。彼女は録音当時26歳、これが若さというものか。
第1楽章でのヴァイオリン・ソロの美しさ。香気高く、色気さえ漂う。
決然とした気持ちの張りもあるし、響きの余韻には爽快感もある。
そして、歌。ヴァイオリンの歌が、冷涼な空気を部屋に運んでくるようだ。暑苦しい部屋の温度が、2、3度下がったような感じがする。ああ、このヴァイオリンはイイ。
伴奏の小沢/BSOはデリケート。誠実で精妙な演奏で、ムローヴァをしっかり支える。曲の特質なのか、あまりオケは前に出てこない。黒子に徹している感じなのが好ましい。これは小沢の気質かもしれない。コンチェルトでの小沢は良い。妙な「匠気」がないのがいい。
第2楽章はアダージョ・デ・モルト。幻想曲風にヴァイオリンがうつろいゆく。
ヒンヤリとしたヴァイオリンの音色がたまらない。これは、実にクール、氷結したヴァイオリンだ。そして、太く響く低音も絶品。これは美しい。
ボストン響の落ち着いた、ほの暗い響きもとても良い。ボストンとシベリウスは、実に合う。(C・デイヴィスが振ったシベリウスの交響曲全集も素晴らしかったし・・・)
フィナーレはアレグロ・マ・ノン・タント。
ムローヴァのヴァイオリンは、ここでは澄み切った美しさ。クールでしなやか。そして克明。文句なしに巧い。いや、全くムローヴァはクール・ビューティーだ。
オケも好演。こういう伴奏だと、ソロも気持ちよかったんじゃないか。
録音はフィリップスの名録音であります。
ティンパニの音が少しこもる感じなのは惜しいんですが、弦楽器・管楽器とも伸びやかで美しく仕上がっています。
長期予報では、四国では月末まで35度級の日々だそうです。やれやれ、参ったな。
平年は、盆過ぎには涼しくなるもんなんですが・・・・・。
今日は、ヴァイオリン協奏曲を聴いてます。
シベリウスのヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47。
ヴィクトリア・ムローヴァのヴァイオリン独奏、小澤征爾指揮ボストン交響楽団の演奏。1985年10月、ボストンのシンフォニーホールでの録音。フィリップス盤。
暑いときには涼しい音楽を。
そこで、シベリウスのヴァイオリン協奏曲を取り出す。
ソロはソ連出身のヴィクトリア・ムローヴァ。このCDは彼女の本格的なデビュー盤で、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とのカップリング。
ムローヴァはシベリウス・コンクールで優勝、チャイコフスキー・コンクールで第1位と活躍しているので、この2曲は彼女の本領だろう。
全体的に陰影が濃く、表現は若々しくしなやかで筋肉質。彼女は録音当時26歳、これが若さというものか。
第1楽章でのヴァイオリン・ソロの美しさ。香気高く、色気さえ漂う。
決然とした気持ちの張りもあるし、響きの余韻には爽快感もある。
そして、歌。ヴァイオリンの歌が、冷涼な空気を部屋に運んでくるようだ。暑苦しい部屋の温度が、2、3度下がったような感じがする。ああ、このヴァイオリンはイイ。
伴奏の小沢/BSOはデリケート。誠実で精妙な演奏で、ムローヴァをしっかり支える。曲の特質なのか、あまりオケは前に出てこない。黒子に徹している感じなのが好ましい。これは小沢の気質かもしれない。コンチェルトでの小沢は良い。妙な「匠気」がないのがいい。
第2楽章はアダージョ・デ・モルト。幻想曲風にヴァイオリンがうつろいゆく。
ヒンヤリとしたヴァイオリンの音色がたまらない。これは、実にクール、氷結したヴァイオリンだ。そして、太く響く低音も絶品。これは美しい。
ボストン響の落ち着いた、ほの暗い響きもとても良い。ボストンとシベリウスは、実に合う。(C・デイヴィスが振ったシベリウスの交響曲全集も素晴らしかったし・・・)
フィナーレはアレグロ・マ・ノン・タント。
ムローヴァのヴァイオリンは、ここでは澄み切った美しさ。クールでしなやか。そして克明。文句なしに巧い。いや、全くムローヴァはクール・ビューティーだ。
オケも好演。こういう伴奏だと、ソロも気持ちよかったんじゃないか。
録音はフィリップスの名録音であります。
ティンパニの音が少しこもる感じなのは惜しいんですが、弦楽器・管楽器とも伸びやかで美しく仕上がっています。
2007/08/21のBlog
[ 05:02 ]
[ 管弦楽曲 ]
当地では夕方にドラマ「のだめカンタービレ」の再放送が始まりました。
帰省してきた息子どもも暇に任せて観ているようであります。
コミックスは全巻揃っており(カミさんが買うてきます)、特に合唱好きの三男坊が熱心に読んでおります。
どうもドラマの録画もしているような。
さて、ドラマで使われている音楽が殆ど分かるのは、これオヤジの権威を上昇させます。
しかもレコード・CDも我が書斎に揃っているのだから、さすがに息子どもも尊敬しております。ガハハ。「オッホン!オマエらのオヤジは、なかなかのもんやろ?」
さて、劇中音楽でなかなか渋いなと思ったのはドヴォルザークのチェコ組曲。これはマイナーな曲でしょ?これを選んだディレクター氏は、かなりの「通」でんなぁ。
三男坊に「この曲は何なん?」と訊かれて、しばらく曲名が出てこなかったですもん。
さらに「家にあるか?」と訊かれて、ええと、どうやったかなぁ・・・・。
で、ガサゴソ探して、ようやく発見。
これ、キリル・コンドラシン/VPOの「新世界」交響曲の余白に収められていました
では・・・・・。
ドヴォルザークの「チェコ組曲」。
アンタル・ドラティ指揮デトロイト交響楽団の演奏。
1980年6月、ユナイテッド・アーティスツ・オーディトリウムでの録音。
この曲は5つの組曲からなる。
Ⅰ パストラール
Ⅱ ポルカ
Ⅲ ソウセツカー
Ⅳ ロマンツェ
Ⅴ フリアント
このうち、「ポルカ」が劇中に用いられた音楽。
哀愁を帯びた序奏と美しい合奏。特に弦楽セクションが奏でる旋律は、ドヴォルザークらしい美しさ。涼やかでノスタルジック、そして踊る喜びに溢れている。ドラティ/デトロイト響の演奏は堂に入ったもので、繊細で味わい深く、印象的。
3曲めの「ソウセツカー」は優しい表情の佳品。メヌエット楽章なのだが、デトロイト響の音はエッジの立った音で、独特の切れ込みがある。
4曲めの「ロマンツェ」はフルートの序奏が美しく、オーボエの伸びやかな音もイイ。ここは木管の鄙びた美しさを味わうところだろう。中間部のホルンも絶品。
旋律は穏やかで美しく、演奏も良く歌っている。
ラストの「フリアント」は涼しい弦楽合奏が心地よい。哀愁と望郷の思いがいっぱい詰まった旋律がとても美しい。素晴らしいフィナーレ。
全曲で約25分。ああ、ドヴォ
帰省してきた息子どもも暇に任せて観ているようであります。
コミックスは全巻揃っており(カミさんが買うてきます)、特に合唱好きの三男坊が熱心に読んでおります。
どうもドラマの録画もしているような。
さて、ドラマで使われている音楽が殆ど分かるのは、これオヤジの権威を上昇させます。
しかもレコード・CDも我が書斎に揃っているのだから、さすがに息子どもも尊敬しております。ガハハ。「オッホン!オマエらのオヤジは、なかなかのもんやろ?」
さて、劇中音楽でなかなか渋いなと思ったのはドヴォルザークのチェコ組曲。これはマイナーな曲でしょ?これを選んだディレクター氏は、かなりの「通」でんなぁ。
三男坊に「この曲は何なん?」と訊かれて、しばらく曲名が出てこなかったですもん。
さらに「家にあるか?」と訊かれて、ええと、どうやったかなぁ・・・・。
で、ガサゴソ探して、ようやく発見。
これ、キリル・コンドラシン/VPOの「新世界」交響曲の余白に収められていました
では・・・・・。
ドヴォルザークの「チェコ組曲」。
アンタル・ドラティ指揮デトロイト交響楽団の演奏。
1980年6月、ユナイテッド・アーティスツ・オーディトリウムでの録音。
この曲は5つの組曲からなる。
Ⅰ パストラール
Ⅱ ポルカ
Ⅲ ソウセツカー
Ⅳ ロマンツェ
Ⅴ フリアント
このうち、「ポルカ」が劇中に用いられた音楽。
哀愁を帯びた序奏と美しい合奏。特に弦楽セクションが奏でる旋律は、ドヴォルザークらしい美しさ。涼やかでノスタルジック、そして踊る喜びに溢れている。ドラティ/デトロイト響の演奏は堂に入ったもので、繊細で味わい深く、印象的。
3曲めの「ソウセツカー」は優しい表情の佳品。メヌエット楽章なのだが、デトロイト響の音はエッジの立った音で、独特の切れ込みがある。
4曲めの「ロマンツェ」はフルートの序奏が美しく、オーボエの伸びやかな音もイイ。ここは木管の鄙びた美しさを味わうところだろう。中間部のホルンも絶品。
旋律は穏やかで美しく、演奏も良く歌っている。
ラストの「フリアント」は涼しい弦楽合奏が心地よい。哀愁と望郷の思いがいっぱい詰まった旋律がとても美しい。素晴らしいフィナーレ。
全曲で約25分。ああ、ドヴォ