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2008/10/07のBlog
[ 03:21 ]
[ 協奏曲 ]
週末を休んでの月曜日は、忙しいんです。ふつうに、土日を休んでいただけなんですが、いやはや、バンバン仕事が舞い込みます。アレしてくれ、コレを頼む、アレはどうした?、コレはこうせよ・・・・・・・。アタシャ職場のヨロズ引受人。何でもやりまっせ。まこと充実した一日でありました。
さて、秋はブラームスです。
今日は、ブラームスの最高傑作ではないかと僕が思う作品です。
ブラームスのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77。
アンネ=ゾフィー・ムターのヴァイオリン独奏、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
1981年9月、フィルハーモニーでの録音。DG盤。
第1楽章の序奏部、カラヤン&BPOの雄大な伴奏で始まる。強弱の幅が大きく、ピアニシモのデリケートさはさすがに素晴らしいし、フォルティシモでの爆発力もスゴイ。BPOが凄まじい威力を発揮する。
ムターのヴァイオリンもダイナミックだが、音が細身でしなやかなので、とても鋭敏な演奏になっている。いわば、俊足で機動力溢れる攻撃力・・・・か。決然とフォルテで歌わせるところの、すがすがしいほどの潔さ、ピアニシモで柔らかく歌わせる繊細な感覚、どちらもエエなぁと思う。また、終始強い緊張感に貫かれているのも、聴いていて気持ちよいくらい。
カラヤンの伴奏は、協奏曲としては立派すぎるかなとも思うのだが、(まあ、それがカラヤン流なのだろうが)、ムターの若き才能に刺激されたのか、この演奏では、カラヤンがいきり立っているようなところも散見される。これが面白い。ムターは、カラヤンが発掘してDGで大事に育て上げた才能だが、カラヤンの目論見より遥にその才が大きかったこと、このカラヤンのいきり立ち(苛立ち?)が証明していると思う。大音量のBPOを向こうに回して、ムターは絶好調。カデンツァはヨアヒム作のもの。これも傾聴に値する名演。
第2楽章も序奏部がスゴイ。BPOの独壇場。管楽器も弦楽器も全く美しい。そして巧い。もうメチャクチャに巧い。技巧が安定完璧で、これは天下無双の伴奏だろう。
ムターのヴァイオリンが美音。時に妖しい魅力を放つ。録音当時、ムター18歳。
この若さでこの妖しさ。後年の艶麗さは、もうここで聴かれる。栴檀は双葉より芳し、なのだ。
終楽章はジプシー風のロンド・フィナーレ。
ムターの技巧も素晴らしいが、BPOのテクニックもスゴイ。両者一体となって、力感あふれ、熱いフィナーレになっている。ヴァイオリンとオーケストラの見事なこれは「交響」だろう。
こういう演奏を聴いていると、やはりブラームスの最高傑作は、このヴァイオリン協奏曲かなぁ・・・・と思う。
録音は今も上々であります。
オケとヴァイオリンのバランスも良い。とても綺麗です。
カラヤン伴奏なので、例によってオケが少しかぶり気味なんですが、大音量で聴くと気になりません。
素晴らしい録音であり、演奏であると思います。
さて、秋はブラームスです。
今日は、ブラームスの最高傑作ではないかと僕が思う作品です。
ブラームスのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77。
アンネ=ゾフィー・ムターのヴァイオリン独奏、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
1981年9月、フィルハーモニーでの録音。DG盤。
第1楽章の序奏部、カラヤン&BPOの雄大な伴奏で始まる。強弱の幅が大きく、ピアニシモのデリケートさはさすがに素晴らしいし、フォルティシモでの爆発力もスゴイ。BPOが凄まじい威力を発揮する。
ムターのヴァイオリンもダイナミックだが、音が細身でしなやかなので、とても鋭敏な演奏になっている。いわば、俊足で機動力溢れる攻撃力・・・・か。決然とフォルテで歌わせるところの、すがすがしいほどの潔さ、ピアニシモで柔らかく歌わせる繊細な感覚、どちらもエエなぁと思う。また、終始強い緊張感に貫かれているのも、聴いていて気持ちよいくらい。
カラヤンの伴奏は、協奏曲としては立派すぎるかなとも思うのだが、(まあ、それがカラヤン流なのだろうが)、ムターの若き才能に刺激されたのか、この演奏では、カラヤンがいきり立っているようなところも散見される。これが面白い。ムターは、カラヤンが発掘してDGで大事に育て上げた才能だが、カラヤンの目論見より遥にその才が大きかったこと、このカラヤンのいきり立ち(苛立ち?)が証明していると思う。大音量のBPOを向こうに回して、ムターは絶好調。カデンツァはヨアヒム作のもの。これも傾聴に値する名演。
第2楽章も序奏部がスゴイ。BPOの独壇場。管楽器も弦楽器も全く美しい。そして巧い。もうメチャクチャに巧い。技巧が安定完璧で、これは天下無双の伴奏だろう。
ムターのヴァイオリンが美音。時に妖しい魅力を放つ。録音当時、ムター18歳。
この若さでこの妖しさ。後年の艶麗さは、もうここで聴かれる。栴檀は双葉より芳し、なのだ。
終楽章はジプシー風のロンド・フィナーレ。
ムターの技巧も素晴らしいが、BPOのテクニックもスゴイ。両者一体となって、力感あふれ、熱いフィナーレになっている。ヴァイオリンとオーケストラの見事なこれは「交響」だろう。
こういう演奏を聴いていると、やはりブラームスの最高傑作は、このヴァイオリン協奏曲かなぁ・・・・と思う。
録音は今も上々であります。
オケとヴァイオリンのバランスも良い。とても綺麗です。
カラヤン伴奏なので、例によってオケが少しかぶり気味なんですが、大音量で聴くと気になりません。
素晴らしい録音であり、演奏であると思います。
2008/10/06のBlog
[ 05:33 ]
[ 室内楽曲 ]
しとしと雨の日曜日でありました。その雨の中、自治会の奉仕活動(一斉清掃)でありました。
当地伊予西条は、秋祭りの盛んな土地柄、西条祭りに向けて地域が一体となって準備をします。毎年の恒例行事の清掃であり、しかも祭りのためならということで、みんなカッパを着て黙々と作業します。びしょ濡れです。しかし不平不満は誰も云いません。偉いもんです。お百姓さんの多い土地でもあり、こういうことに慣れているんです。ああ、日本人。
さて、秋はブラームス。
この人も、不平不満を言わない、胸の内に押さえ込む人だったような気がします。
ブラームスのクラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115。
アルフレート・プリンツのクラリネット、ウィーン室内合奏団の演奏。
1979年6月、ウィーンのポリヒムニア・スタジオでの録音。独オイロディスク原盤。
国内ではDENON発売のCDで、28C37-40という番号。1985年発売当時、2,800円の「廉価盤」でありました。
晩年のブラームスの心境をうかがわせるような、沈んだ気分がひたひたと迫ってくるような演奏。そして、プリンツのクラリネットは、もう、最高の名演。深々とした音で、しっとりと柔らかいのがイイ。硬い音が全然出てこない。そしてゆったりとした包容力もある。呼気が無駄にならずに音化されているのだろうなぁ。
演奏全体も、たっぷりしたテンポと柔らかい響きで終始一貫しているのが好ましい。ウィーン情緒とでも云うべきか、時に素朴な表情が見えるのも嬉しい。
第1楽章の悲痛な表情。ブラームスの諦念が広がる。
第2楽章は、ロマンの薫りを一杯に含んだクラリネットが素晴らしい。特にその音。プリンツの音は、哀しみと柔らかい抒情をたたえて、全く美しい。これ以上のクラリネットというと・・・・ちと思いつかんぞい。
アンサンブルも見事。ゲルハルト・ヘッツェルのヴァイオリンが、キッチリと輪郭を描いて、音楽がブヨブヨと肥大化しないのがイイ。その輪郭から、ヴィオラやチェロが、淡くにじむような響きを作り出してゆく。
フィナーレも美しさの限り。プリンツの充実した演奏が聴ける。見事な演奏に息をのみつつ、ああ、終わるのが勿体ない!
録音は上々であります。
クラリネットの慎み深い音がよく捉えられているし、背後に控える弦楽四重奏の存在感も十分です。
ヘッツェルのヴァイオリンもよく伸びてます。
プリンツのクラリネットだけではない、このCDは、名手ゲルハルト・ヘッツェルのヴァイオリンも聴けるんであります。
当地伊予西条は、秋祭りの盛んな土地柄、西条祭りに向けて地域が一体となって準備をします。毎年の恒例行事の清掃であり、しかも祭りのためならということで、みんなカッパを着て黙々と作業します。びしょ濡れです。しかし不平不満は誰も云いません。偉いもんです。お百姓さんの多い土地でもあり、こういうことに慣れているんです。ああ、日本人。
さて、秋はブラームス。
この人も、不平不満を言わない、胸の内に押さえ込む人だったような気がします。
ブラームスのクラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115。
アルフレート・プリンツのクラリネット、ウィーン室内合奏団の演奏。
1979年6月、ウィーンのポリヒムニア・スタジオでの録音。独オイロディスク原盤。
国内ではDENON発売のCDで、28C37-40という番号。1985年発売当時、2,800円の「廉価盤」でありました。
晩年のブラームスの心境をうかがわせるような、沈んだ気分がひたひたと迫ってくるような演奏。そして、プリンツのクラリネットは、もう、最高の名演。深々とした音で、しっとりと柔らかいのがイイ。硬い音が全然出てこない。そしてゆったりとした包容力もある。呼気が無駄にならずに音化されているのだろうなぁ。
演奏全体も、たっぷりしたテンポと柔らかい響きで終始一貫しているのが好ましい。ウィーン情緒とでも云うべきか、時に素朴な表情が見えるのも嬉しい。
第1楽章の悲痛な表情。ブラームスの諦念が広がる。
第2楽章は、ロマンの薫りを一杯に含んだクラリネットが素晴らしい。特にその音。プリンツの音は、哀しみと柔らかい抒情をたたえて、全く美しい。これ以上のクラリネットというと・・・・ちと思いつかんぞい。
アンサンブルも見事。ゲルハルト・ヘッツェルのヴァイオリンが、キッチリと輪郭を描いて、音楽がブヨブヨと肥大化しないのがイイ。その輪郭から、ヴィオラやチェロが、淡くにじむような響きを作り出してゆく。
フィナーレも美しさの限り。プリンツの充実した演奏が聴ける。見事な演奏に息をのみつつ、ああ、終わるのが勿体ない!
録音は上々であります。
クラリネットの慎み深い音がよく捉えられているし、背後に控える弦楽四重奏の存在感も十分です。
ヘッツェルのヴァイオリンもよく伸びてます。
プリンツのクラリネットだけではない、このCDは、名手ゲルハルト・ヘッツェルのヴァイオリンも聴けるんであります。
2008/10/05のBlog
[ 05:43 ]
[ 交響曲 ]
秋です。四国の田んぼに涼やかな風が渡ります。
そろそろ秋祭り、収穫の季節であります。ジョギングにも良い季節になりました。ランナーからは、「オクトーバー・ラン」と云われるくらい、心地よいんです。朝走ってもよし、夕暮れ時にトコトコやるのもよし。走った後のシャワーがまた爽やかなこと。エエ季節になりました。
そんな中、ブラームスの第2交響曲を聴いてます。これは、彼の田園交響曲。秋ののどかな田舎風景によく似合います。
さあ、「秋はブラームス」です。
ブラームスの交響曲第2番 ニ長調 作品73。
ニコラウス・アーノンクール指揮ベルリン・フィルの演奏。
1996年3月、フィルハーモニホールでのライヴ録音。TELDEC原盤の全集から。
アーノンクールは今や大御所。
ウィーン・コンツェントス・ムジクスを率いて前衛的なバロック演奏を展開していた頃は、「変わり者」という評価が多かったのだが、今はベルリン・フィルにしてもウィーン・フィルにしても定期演奏会にはなくてはならぬ指揮者になっているようだ。
このブラームス全集は1996年~97年のベルリン・フィルの演奏会を20bitデジタル・レコーディングしたもので(と解説書に書いてあった)、もう10年以上経過したことになる。
演奏はアーノンクールらしく、楽譜の様々な綾を解きほぐして、隅々に光を当てた感じのもので、新しい響きを創出することに成功している。
内声部の動きが実によく見える演奏でもある。ヴィオラや第2ヴァイオリンが何をしているのか、とてもよく分かるのだ。ブラームスの音楽は内声部の書法に凝っていて、演奏者からすると(特にヴィオラ弾き)、弾いていて実に面白いらしい・・・というのは、本で読んだことなのだが、確かにこのアーノンクール盤で聴くと、その辺がよく聞こえてきて、面白い。さすがアーノンクール、一筋縄ではいかないなぁ。
しかし、全体的には至極まっとうな演奏。
テンポは普通だし、アゴーギクも実にふつう、アーティキュレーションもアーノンクールにしては調子が悪いのではないかと思われるくらい、まっとうなものだ。
若い頃のギラギラした、先鋭的な演奏を期待すると、見事にはぐらかされる演奏と云うべきか。
実演らしいのは、後半になるほど尻上がりにオケの調子が良くなり、第4楽章などはアンサンブルも良く、熱気がこもっている。これは素晴らしい。
録音はライヴらしく、会場の雰囲気が良く伝わります。
臨場感に優れ、音の鮮度も上々です。
TELDECの録音水準は、1990年代に急速に良くなったとボクは思っています。これは、その1枚と云えるでしょう。
<ブラームスの交響曲第2番 の自己リンクです>
■カラヤン/フィルハーモニア管
■ケンペ/ミュンヘン・フィル
■モントゥー/ロンドン響
■シュタイン/バンベルク響
■ザンデルリンク/ベルリン響
■バルビローリ/ウィーン・フィル
■ズヴェーデン/オランダ放送管
■クーベリック/バイエルン放送響
■カラヤン/ベルリン・フィル(1986年録音)
そろそろ秋祭り、収穫の季節であります。ジョギングにも良い季節になりました。ランナーからは、「オクトーバー・ラン」と云われるくらい、心地よいんです。朝走ってもよし、夕暮れ時にトコトコやるのもよし。走った後のシャワーがまた爽やかなこと。エエ季節になりました。
そんな中、ブラームスの第2交響曲を聴いてます。これは、彼の田園交響曲。秋ののどかな田舎風景によく似合います。
さあ、「秋はブラームス」です。
ブラームスの交響曲第2番 ニ長調 作品73。
ニコラウス・アーノンクール指揮ベルリン・フィルの演奏。
1996年3月、フィルハーモニホールでのライヴ録音。TELDEC原盤の全集から。
アーノンクールは今や大御所。
ウィーン・コンツェントス・ムジクスを率いて前衛的なバロック演奏を展開していた頃は、「変わり者」という評価が多かったのだが、今はベルリン・フィルにしてもウィーン・フィルにしても定期演奏会にはなくてはならぬ指揮者になっているようだ。
このブラームス全集は1996年~97年のベルリン・フィルの演奏会を20bitデジタル・レコーディングしたもので(と解説書に書いてあった)、もう10年以上経過したことになる。
演奏はアーノンクールらしく、楽譜の様々な綾を解きほぐして、隅々に光を当てた感じのもので、新しい響きを創出することに成功している。
内声部の動きが実によく見える演奏でもある。ヴィオラや第2ヴァイオリンが何をしているのか、とてもよく分かるのだ。ブラームスの音楽は内声部の書法に凝っていて、演奏者からすると(特にヴィオラ弾き)、弾いていて実に面白いらしい・・・というのは、本で読んだことなのだが、確かにこのアーノンクール盤で聴くと、その辺がよく聞こえてきて、面白い。さすがアーノンクール、一筋縄ではいかないなぁ。
しかし、全体的には至極まっとうな演奏。
テンポは普通だし、アゴーギクも実にふつう、アーティキュレーションもアーノンクールにしては調子が悪いのではないかと思われるくらい、まっとうなものだ。
若い頃のギラギラした、先鋭的な演奏を期待すると、見事にはぐらかされる演奏と云うべきか。
実演らしいのは、後半になるほど尻上がりにオケの調子が良くなり、第4楽章などはアンサンブルも良く、熱気がこもっている。これは素晴らしい。
録音はライヴらしく、会場の雰囲気が良く伝わります。
臨場感に優れ、音の鮮度も上々です。
TELDECの録音水準は、1990年代に急速に良くなったとボクは思っています。これは、その1枚と云えるでしょう。
<ブラームスの交響曲第2番 の自己リンクです>
■カラヤン/フィルハーモニア管
■ケンペ/ミュンヘン・フィル
■モントゥー/ロンドン響
■シュタイン/バンベルク響
■ザンデルリンク/ベルリン響
■バルビローリ/ウィーン・フィル
■ズヴェーデン/オランダ放送管
■クーベリック/バイエルン放送響
■カラヤン/ベルリン・フィル(1986年録音)
2008/10/04のBlog
[ 05:44 ]
[ 交響曲 ]
秋祭りが近づいています。「西条祭り」であります。
今日は、草刈りです。
我が家周辺の道路を清掃して、「だんじり」が気持ちよく運行できるようにします。
さて、今日はシューベルトの交響曲を。
シューベルトの交響曲第9番 ハ長調「グレート」。
カール・ベーム指揮ドレスデン・シュターツカペレの演奏。
1979年1月12日、ドレスデンのクルトゥーア・パラストでのライヴ録音。DG原盤。
国内では、ベーム追悼盤として発売されたものだったと思う。LP以来、再発を繰り替えしてきたが、さて、今は廉価盤かな。
カラヤン生誕100年で賑わう今年だが、なに、今も昔もカラヤンのCDのセールスは一向に減らないようだ。ショップへ行けば、ナンボでも並んでいる。
それを思うと、しかし、1970年代に巨匠としてカラヤンと並び称されたベームのCDは減ったものだ。ポツポツとしか見かけなくなった。淋しい話だが、さて、ヨーロッパでのベームの忘れられ方は日本よりもっと早かったらしい。そういえば、晩年のベームに対する熱烈歓迎ぶり、日本の場合は異様だったような気もする。1975年のNHKライヴ盤は今聴いてもスゴイと思うが、レコードでの晩年のベームはリズムの衰えが目立ち、鈍足鈍重な印象を聴いていて受けたものだった。
この「グレート」は、そのベーム最晩年に、ドレスデン・シュターツカペレを振って録音した実況録音盤。このころのベームはウィーン・フィルか、会長を務めていたロンドン響しか、レコードでは振らなかったので、ドレスデン・シュターツカペレで出てきたときには珍しいと思ったものだった。しかし、よく考えてみれば、ベームは戦前にザクセン州立歌劇場と称していた時代からドレスデンには馴染みの指揮者、この演奏会も里帰り的な歓迎だったようだ。
演奏は貫禄十分、風格豊かなもので、後半になるとライブ的な感興の盛り上がりもあって実に素晴らしい。
晩年のベームゆえ、リズムのキレはないものの、スケール豊かで大らかなシューベルトを聴かせてくれる。
第1楽章は序奏部がとても美しく、ふっくらと優しく広がる名演。アッチェランドからの主部は、もう少しキビキビした感じが欲しいかな。ドレスデン・シュターツカペレの音は、出だしはやや硬い感じ。いつものまろやかさが足りない感じなのは、実演の緊張感だろうか。
第2楽章は美しい。木管が大変にイイ。メロディアスで、メロウなサウンド。聴いていて、音の感触が頬に優しい。この甘美な音は、ドレスデン・シュターツカペレらしい。
スケルツォ楽章は、金管も活躍。抒情的な感じがよろしい。徐々に演奏も盛り上がって、演奏会の雰囲気が良く伝わってくる。オケも調子が上向き。ホンマに美しい、まろやかなサウンドが広がってゆく。そうそう、この音でなくちゃね。
フィナーレはもう最高の演奏。ベームは、やはり実演の人。老いたるとはいえ、この壮大な音楽は、時に剛直な表情を見せつつ、しっかりと締めくくってゆく。
サウンドは美しさの限り、さすがドレスデンでありますな。
録音はちと古くなりました。
少し乾いた感じがするのは、経年劣化か、演奏家録音の条件の悪さか・・・・よく分かりません。
後半に行くほど、音が良くなります。耳が慣れるんでしょうか、後半楽章の方が音がスッキリしてきます。
<シューベルトの「グレート」の過去のエントリーです>
◆バレンボイム/ベルリン・フィル
◆ケンペ/ミュンヘン・フィル
◆ジュリーニ/バイエルン放送響
◆レヴァイン/シカゴ響
◆レーグナー/ベルリン放送響
◆スウィトナー/ベルリン・シュターツカペレ
◆ワルター/コロンビア響
◆デイヴィス/ボストン響
◆ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
◆ジュリーニ/シカゴ響
今日は、草刈りです。
我が家周辺の道路を清掃して、「だんじり」が気持ちよく運行できるようにします。
さて、今日はシューベルトの交響曲を。
シューベルトの交響曲第9番 ハ長調「グレート」。
カール・ベーム指揮ドレスデン・シュターツカペレの演奏。
1979年1月12日、ドレスデンのクルトゥーア・パラストでのライヴ録音。DG原盤。
国内では、ベーム追悼盤として発売されたものだったと思う。LP以来、再発を繰り替えしてきたが、さて、今は廉価盤かな。
カラヤン生誕100年で賑わう今年だが、なに、今も昔もカラヤンのCDのセールスは一向に減らないようだ。ショップへ行けば、ナンボでも並んでいる。
それを思うと、しかし、1970年代に巨匠としてカラヤンと並び称されたベームのCDは減ったものだ。ポツポツとしか見かけなくなった。淋しい話だが、さて、ヨーロッパでのベームの忘れられ方は日本よりもっと早かったらしい。そういえば、晩年のベームに対する熱烈歓迎ぶり、日本の場合は異様だったような気もする。1975年のNHKライヴ盤は今聴いてもスゴイと思うが、レコードでの晩年のベームはリズムの衰えが目立ち、鈍足鈍重な印象を聴いていて受けたものだった。
この「グレート」は、そのベーム最晩年に、ドレスデン・シュターツカペレを振って録音した実況録音盤。このころのベームはウィーン・フィルか、会長を務めていたロンドン響しか、レコードでは振らなかったので、ドレスデン・シュターツカペレで出てきたときには珍しいと思ったものだった。しかし、よく考えてみれば、ベームは戦前にザクセン州立歌劇場と称していた時代からドレスデンには馴染みの指揮者、この演奏会も里帰り的な歓迎だったようだ。
演奏は貫禄十分、風格豊かなもので、後半になるとライブ的な感興の盛り上がりもあって実に素晴らしい。
晩年のベームゆえ、リズムのキレはないものの、スケール豊かで大らかなシューベルトを聴かせてくれる。
第1楽章は序奏部がとても美しく、ふっくらと優しく広がる名演。アッチェランドからの主部は、もう少しキビキビした感じが欲しいかな。ドレスデン・シュターツカペレの音は、出だしはやや硬い感じ。いつものまろやかさが足りない感じなのは、実演の緊張感だろうか。
第2楽章は美しい。木管が大変にイイ。メロディアスで、メロウなサウンド。聴いていて、音の感触が頬に優しい。この甘美な音は、ドレスデン・シュターツカペレらしい。
スケルツォ楽章は、金管も活躍。抒情的な感じがよろしい。徐々に演奏も盛り上がって、演奏会の雰囲気が良く伝わってくる。オケも調子が上向き。ホンマに美しい、まろやかなサウンドが広がってゆく。そうそう、この音でなくちゃね。
フィナーレはもう最高の演奏。ベームは、やはり実演の人。老いたるとはいえ、この壮大な音楽は、時に剛直な表情を見せつつ、しっかりと締めくくってゆく。
サウンドは美しさの限り、さすがドレスデンでありますな。
録音はちと古くなりました。
少し乾いた感じがするのは、経年劣化か、演奏家録音の条件の悪さか・・・・よく分かりません。
後半に行くほど、音が良くなります。耳が慣れるんでしょうか、後半楽章の方が音がスッキリしてきます。
<シューベルトの「グレート」の過去のエントリーです>
◆バレンボイム/ベルリン・フィル
◆ケンペ/ミュンヘン・フィル
◆ジュリーニ/バイエルン放送響
◆レヴァイン/シカゴ響
◆レーグナー/ベルリン放送響
◆スウィトナー/ベルリン・シュターツカペレ
◆ワルター/コロンビア響
◆デイヴィス/ボストン響
◆ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
◆ジュリーニ/シカゴ響
2008/10/03のBlog
[ 05:37 ]
[ 室内楽曲 ]
この夏にCDを狂ったように大人買いしてしまい、未聴のCDが山のようになっております。ミチョランマであります。
にもかかわらず、HMVのサイトを覗くと、「箱物」の激安盤がこの秋も沢山・・・・・・。アンドラーシュ・シフのバッハとかDECCAのピアノ組物50枚、カラヤンの1970年代の交響曲集38枚組・・・・・BCJのバッハ声楽曲のボックス・・・・・欲望は尽きません。大いにダブる、少々ダブる、それぞれでありますが、欲しいなぁ。これ、「業」であります。ワタクシは因業オヤジであります・・・・・。そんなに買って、聴く時間が取れるのか?・・・・・自問します。しかし、「CDは見つけたときに買っておかないとそのうちになくなってしまう、見かけなくなってしまう」というのはLP時代からの鉄則・・・・・こりゃ、少々無理をしてでも購っておかねばなるまいなぁ・・・・・・。以上、文字通り「クラシック音楽の(煩悩の)ひとりごと」でありました。
さて、今日は室内楽を。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 作品59の2「ラズモフスキー第3番」。
ジュリアード弦楽四重奏団の演奏。
1982年3月、アメリカ国会図書館、クーリッジ・ホールでの実況録音盤。
ロバート・マン(第1Vn)、アール・カーリス(2ndVn)
サミュエル・ローズ(Vla)、ジョエル・クロスニック(Vc)。
涼しくなってくると、室内楽などエエもんです。秋風の中で聴くベートーヴェン、ラズモフスキー第3番。
ジュリアードSQの新盤が全集として一気に発売されたのは昭和59年のことだった。
まだLPが主流の時代、箱物3つ(初期・中期・後期)で全10枚組は大冊だった。
1960年代の演奏が素晴らしく、その精度と充実度の高さではジュリアードかブダペストかと並び称された時代だったから、新しい実況録音盤は、大いに話題になったと思う。・・・・が、もはや四半世紀も昔の話。
演奏はロバート・マンが中心で、良くも悪くもマンのキャラクターが前面に出た演奏だった。ジュリアードらしい(ロバート・マンらしい、と言うべきか)、緊密さ、息詰まるような緊張感に加えて、柔軟さもあって、一種独特の暖かさがある。鋼のような強靱さが演奏全体に一本の筋を通していて、その骨格に豊かな肉付きを与えてゆくような感じもある。
特に第2楽章の哀しみ、第3楽章の弾むような快活さは、それぞれに親しみやすく、前向きな名演奏。堅く引き締まったジュリアードSQに、優美さが加わった感もあって、とても心地よく聴けた。
録音は実演のハンディを乗り越えて、良く捉えられていると思います。
音も柔らかく、聴きやすい音質です。いつものジュリアードの「硬さ」に比べると、音の広がりもあって、響きにも余裕がある感じです。
ロバート・マンのヴァイオリンは惚れ惚れするほど美しく、よく伸びて、そしてカッコエエんです。
にもかかわらず、HMVのサイトを覗くと、「箱物」の激安盤がこの秋も沢山・・・・・・。アンドラーシュ・シフのバッハとかDECCAのピアノ組物50枚、カラヤンの1970年代の交響曲集38枚組・・・・・BCJのバッハ声楽曲のボックス・・・・・欲望は尽きません。大いにダブる、少々ダブる、それぞれでありますが、欲しいなぁ。これ、「業」であります。ワタクシは因業オヤジであります・・・・・。そんなに買って、聴く時間が取れるのか?・・・・・自問します。しかし、「CDは見つけたときに買っておかないとそのうちになくなってしまう、見かけなくなってしまう」というのはLP時代からの鉄則・・・・・こりゃ、少々無理をしてでも購っておかねばなるまいなぁ・・・・・・。以上、文字通り「クラシック音楽の(煩悩の)ひとりごと」でありました。
さて、今日は室内楽を。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 作品59の2「ラズモフスキー第3番」。
ジュリアード弦楽四重奏団の演奏。
1982年3月、アメリカ国会図書館、クーリッジ・ホールでの実況録音盤。
ロバート・マン(第1Vn)、アール・カーリス(2ndVn)
サミュエル・ローズ(Vla)、ジョエル・クロスニック(Vc)。
涼しくなってくると、室内楽などエエもんです。秋風の中で聴くベートーヴェン、ラズモフスキー第3番。
ジュリアードSQの新盤が全集として一気に発売されたのは昭和59年のことだった。
まだLPが主流の時代、箱物3つ(初期・中期・後期)で全10枚組は大冊だった。
1960年代の演奏が素晴らしく、その精度と充実度の高さではジュリアードかブダペストかと並び称された時代だったから、新しい実況録音盤は、大いに話題になったと思う。・・・・が、もはや四半世紀も昔の話。
演奏はロバート・マンが中心で、良くも悪くもマンのキャラクターが前面に出た演奏だった。ジュリアードらしい(ロバート・マンらしい、と言うべきか)、緊密さ、息詰まるような緊張感に加えて、柔軟さもあって、一種独特の暖かさがある。鋼のような強靱さが演奏全体に一本の筋を通していて、その骨格に豊かな肉付きを与えてゆくような感じもある。
特に第2楽章の哀しみ、第3楽章の弾むような快活さは、それぞれに親しみやすく、前向きな名演奏。堅く引き締まったジュリアードSQに、優美さが加わった感もあって、とても心地よく聴けた。
録音は実演のハンディを乗り越えて、良く捉えられていると思います。
音も柔らかく、聴きやすい音質です。いつものジュリアードの「硬さ」に比べると、音の広がりもあって、響きにも余裕がある感じです。
ロバート・マンのヴァイオリンは惚れ惚れするほど美しく、よく伸びて、そしてカッコエエんです。
2008/10/02のBlog
[ 06:03 ]
[ 協奏曲 ]
台風が南のコースを行ったので雨はあまり降りませんでした。
先週末から曇天続き、そろそろ秋の爽やかな空、柔らかい日差しが恋しくなってきました。
さて、今日も昔懐かしい演奏を。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23。
エミール・ギレリスのピアノ独奏、ズービン・メータ指揮ニューヨーク・フィルハーモニックの演奏。
1979年11月14日、ニューヨークのリンカーン・センター、エイブリー・フィッシャーホールで行われた定期演奏会の実況録音盤。
デジタルのライヴ録音として発売当初は話題になったもの。CBSソニー盤。
ギレリスとしては6回目の録音。メータ/NYPとは初共演のレコードだった。
ギレリスのピアノが貫禄十分、大人風であって、フォルティシモで豪快にバリバリ弾きこなすところなどは、往年の「鋼鉄のピアニスト」なのだが、メランコリックなところでは大変抒情的、テンポを落としたり揺らしたりしながら、フッとため息をつくような風情を織り込んで実に美しい。
その表現は、風格があって、大人というか、またゴージャスというか、聴きながら惚れ惚れ、ピアノに酔ってしまいそうな感じ。見事なもんだなぁ。
メータ/NYPの伴奏も迫力と美しさに満ちて、時に豪快。怒濤の寄り身。フォルティシモでは少々荒っぽいが全く豪放、弱音でのデリカシーも美しい。ギレリスのピアノによく合わせるとともに、屈託なく伸び伸びと歌っていくのもイイ。これはメータの美質だろう。
第1楽章は、迫力と抒情性が同居する見事な演奏。冒頭は全く豪快で、これは大音量で聴きたい。主部以降では、ギレリスのピアノのタッチの変化を聴いているだけで楽しくなる。唖然とするほどの巧さ、美しさ。
メータ/NYPの伴奏も抉りが利いていて、メリハリがある。心地よい。
第2楽章は速めに過ぎてゆく緩徐楽章。ギレリスのピアニズムは鮮やか。
フィナーレは豪快にして壮麗。ピアノもオケもよく鳴っていて、爽快な気分になる。
ギレリスはたった一人で、圧倒的な音響のオケに対峙してゆく。その強靱さが凄い。
ラストはグイグイと加速、観客の拍手はフライング。曲が終わらぬうちに、猛烈な歓呼。昂奮したんだろうなぁ。
録音は少し古びてきました。
デジタル初期の硬さがCDになると出てしまうのかも知れません。
個々の楽器の音は実にクリアで見通しがよく、爽快な聴感を得られます。ただ、潤いがもう少し欲しいかな・・・と思いました。
<チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番の自己リンクです>
■クライバーン(Pf)・コンドラシン/交響楽団
■ボレット(Pf)・デュトワ/モントリオール響
■ポゴレリチ(Pf)・アバド/ロンドン響
■ワイセンベルク(Pf)・カラヤン/パリ管
■アルゲリッチ(Pf)・コンドラシン/バイエルン放送響
先週末から曇天続き、そろそろ秋の爽やかな空、柔らかい日差しが恋しくなってきました。
さて、今日も昔懐かしい演奏を。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23。
エミール・ギレリスのピアノ独奏、ズービン・メータ指揮ニューヨーク・フィルハーモニックの演奏。
1979年11月14日、ニューヨークのリンカーン・センター、エイブリー・フィッシャーホールで行われた定期演奏会の実況録音盤。
デジタルのライヴ録音として発売当初は話題になったもの。CBSソニー盤。
ギレリスとしては6回目の録音。メータ/NYPとは初共演のレコードだった。
ギレリスのピアノが貫禄十分、大人風であって、フォルティシモで豪快にバリバリ弾きこなすところなどは、往年の「鋼鉄のピアニスト」なのだが、メランコリックなところでは大変抒情的、テンポを落としたり揺らしたりしながら、フッとため息をつくような風情を織り込んで実に美しい。
その表現は、風格があって、大人というか、またゴージャスというか、聴きながら惚れ惚れ、ピアノに酔ってしまいそうな感じ。見事なもんだなぁ。
メータ/NYPの伴奏も迫力と美しさに満ちて、時に豪快。怒濤の寄り身。フォルティシモでは少々荒っぽいが全く豪放、弱音でのデリカシーも美しい。ギレリスのピアノによく合わせるとともに、屈託なく伸び伸びと歌っていくのもイイ。これはメータの美質だろう。
第1楽章は、迫力と抒情性が同居する見事な演奏。冒頭は全く豪快で、これは大音量で聴きたい。主部以降では、ギレリスのピアノのタッチの変化を聴いているだけで楽しくなる。唖然とするほどの巧さ、美しさ。
メータ/NYPの伴奏も抉りが利いていて、メリハリがある。心地よい。
第2楽章は速めに過ぎてゆく緩徐楽章。ギレリスのピアニズムは鮮やか。
フィナーレは豪快にして壮麗。ピアノもオケもよく鳴っていて、爽快な気分になる。
ギレリスはたった一人で、圧倒的な音響のオケに対峙してゆく。その強靱さが凄い。
ラストはグイグイと加速、観客の拍手はフライング。曲が終わらぬうちに、猛烈な歓呼。昂奮したんだろうなぁ。
録音は少し古びてきました。
デジタル初期の硬さがCDになると出てしまうのかも知れません。
個々の楽器の音は実にクリアで見通しがよく、爽快な聴感を得られます。ただ、潤いがもう少し欲しいかな・・・と思いました。
<チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番の自己リンクです>
■クライバーン(Pf)・コンドラシン/交響楽団
■ボレット(Pf)・デュトワ/モントリオール響
■ポゴレリチ(Pf)・アバド/ロンドン響
■ワイセンベルク(Pf)・カラヤン/パリ管
■アルゲリッチ(Pf)・コンドラシン/バイエルン放送響
2008/10/01のBlog
[ 05:07 ]
[ 交響曲 ]
10月になりました。今年もあと3か月。早いもんです。
このごろ、特に月日の経過が早く感じられるのは、トシをとったせいでしょうか。
さて、今日は大曲。ようやく、欲しかったCDを入手しました。
ブルックナーの交響曲第8番 ハ短調(ハース版)。
ベルナルト・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管の演奏。
1981年5月、コンセルトヘボウでのデジタル録音。フィリップス原盤の国内盤CD。
渇望久しかったCD。もう欲しくてたまらんかったCD。長らく廃盤であって、(2000年頃だったか、一時、外盤で再発されたらしいのだが僕はその情報を知らずに入手できなかった・・・)某オークションにてようやく入手できたもの。
そして、期待に違わぬ素晴らしい演奏。
ハイティンクは録音当時52歳。指揮者の世界ではまだ若手、その若さにしてすでに巨匠的であり、スケールの大きなブルックナーを聴かせてくれる。
フレージングが自然で、実に深々としている。テンポもゆったりと遅く、煽らず、急がず、慌てず、悠久と流れてゆく大河のようなブルックナーになっている。
アムステルダム・コンセルトヘボウ管の音が、また、全く素晴らしい。柔らかく、暖かく、しなやかで、そしてほの暗い渋さ。聴き疲れしない自然さ。特に弦楽セクション。
ああ、何という素晴らしいオーケストラだろう。そして指揮者だろう。そして、このコンビから生まれるブルックナーの、何と自然で穏やかな表情だろう。
金管の爆発も凄まじいが、野卑で下品なところがないのが、伝統の底力。アンサンブルも見事で、整然とした管楽器群の巧さは感動的。
第1楽章のスケールの大きさ、ゆったり感、そして自然な包容力。妙な匠気もなく、ただひたすらブルックナーに奉仕している感じ、それが好ましい。
そして、出てくる音はもう最高の音。完璧なブルックナーの響き。
第2楽章は、しっとりとした弦楽セクションに唖然。見事しか云いようがない。
オーディオ的に云えば、ダイナミック・レンジが大きく、壮大なフォルティシモが特にイイ。オーケストラがフルに鳴り渡って、崩れるところがない。綺麗に爆発している感じ。
また、個々の楽器が過不足なく鳴っていて、スコアの隅々にまで光が当てられた演奏でもある。その光は、優しく暖かく、そして淡い繊細さもある。素晴らしい。
第3楽章は崇高なアダージョ。深いフレージング、意味深いゼクエンツ。コンセルトヘボウ管のサウンドも全く美しい。瑞々しく柔らかい弦楽セクションは最高の響きを聴かせるし、ホルンの音色がまた深々として何とも美しい。
テンポも良い。ゆったりとした歩みで、演奏に29分以上かけるのだが、ちっとも遅さを感じさせない。いや、いつまでも続けて欲しい、ずっと聴き続けていたいと思わせる演奏と言うべきか。
フィナーレも圧倒的迫力。
冒頭部分では、珍しく音楽が前のめりになるハイティンクにしては珍しく、煽っている感じもする(これ、若さの意気込みかも?・・・後年1995年録音のVPO盤では、急がず慌てず、じっくりと楽章に入ります)。
中盤以降は息の長い音楽。音響も素晴らしい。コンセルトヘボウの木質の音がイイ。茜ね雲の空に音が広がってゆくような、美しい残響。
ああ、ブルックナーってエエなぁ。こんな良い演奏聴かせてもらって、僕は幸福な男やなぁ・・・・つくづく思います。
録音は今も抜群。
コンセルトヘボウの響きを、実に美しく捉えて、感動的でした。
名録音と思います。
やっと入手できたCD、大切に聴いていきたいと思います。
※ ブルックナーの交響曲第8番の 自己リンクです ※
■ハイティンク/ウィーン・フィル
■シューリヒト/ウィーン・フィル
■ティーレマン/ウィーン・フィル(NHK-FM放送)
■マゼール/ベルリン・フィル
■シノーポリ/ドレスデン・シュターツカペレ
■カラヤン/ベルリン・フィル
■ベイヌム/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■ジュリーニ/ウィーン・フィル
■スウィトナー/ベルリン・シュターツカペレ
■ベーム/ウィーン・フィル
このごろ、特に月日の経過が早く感じられるのは、トシをとったせいでしょうか。
さて、今日は大曲。ようやく、欲しかったCDを入手しました。
ブルックナーの交響曲第8番 ハ短調(ハース版)。
ベルナルト・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管の演奏。
1981年5月、コンセルトヘボウでのデジタル録音。フィリップス原盤の国内盤CD。
渇望久しかったCD。もう欲しくてたまらんかったCD。長らく廃盤であって、(2000年頃だったか、一時、外盤で再発されたらしいのだが僕はその情報を知らずに入手できなかった・・・)某オークションにてようやく入手できたもの。
そして、期待に違わぬ素晴らしい演奏。
ハイティンクは録音当時52歳。指揮者の世界ではまだ若手、その若さにしてすでに巨匠的であり、スケールの大きなブルックナーを聴かせてくれる。
フレージングが自然で、実に深々としている。テンポもゆったりと遅く、煽らず、急がず、慌てず、悠久と流れてゆく大河のようなブルックナーになっている。
アムステルダム・コンセルトヘボウ管の音が、また、全く素晴らしい。柔らかく、暖かく、しなやかで、そしてほの暗い渋さ。聴き疲れしない自然さ。特に弦楽セクション。
ああ、何という素晴らしいオーケストラだろう。そして指揮者だろう。そして、このコンビから生まれるブルックナーの、何と自然で穏やかな表情だろう。
金管の爆発も凄まじいが、野卑で下品なところがないのが、伝統の底力。アンサンブルも見事で、整然とした管楽器群の巧さは感動的。
第1楽章のスケールの大きさ、ゆったり感、そして自然な包容力。妙な匠気もなく、ただひたすらブルックナーに奉仕している感じ、それが好ましい。
そして、出てくる音はもう最高の音。完璧なブルックナーの響き。
第2楽章は、しっとりとした弦楽セクションに唖然。見事しか云いようがない。
オーディオ的に云えば、ダイナミック・レンジが大きく、壮大なフォルティシモが特にイイ。オーケストラがフルに鳴り渡って、崩れるところがない。綺麗に爆発している感じ。
また、個々の楽器が過不足なく鳴っていて、スコアの隅々にまで光が当てられた演奏でもある。その光は、優しく暖かく、そして淡い繊細さもある。素晴らしい。
第3楽章は崇高なアダージョ。深いフレージング、意味深いゼクエンツ。コンセルトヘボウ管のサウンドも全く美しい。瑞々しく柔らかい弦楽セクションは最高の響きを聴かせるし、ホルンの音色がまた深々として何とも美しい。
テンポも良い。ゆったりとした歩みで、演奏に29分以上かけるのだが、ちっとも遅さを感じさせない。いや、いつまでも続けて欲しい、ずっと聴き続けていたいと思わせる演奏と言うべきか。
フィナーレも圧倒的迫力。
冒頭部分では、珍しく音楽が前のめりになるハイティンクにしては珍しく、煽っている感じもする(これ、若さの意気込みかも?・・・後年1995年録音のVPO盤では、急がず慌てず、じっくりと楽章に入ります)。
中盤以降は息の長い音楽。音響も素晴らしい。コンセルトヘボウの木質の音がイイ。茜ね雲の空に音が広がってゆくような、美しい残響。
ああ、ブルックナーってエエなぁ。こんな良い演奏聴かせてもらって、僕は幸福な男やなぁ・・・・つくづく思います。
録音は今も抜群。
コンセルトヘボウの響きを、実に美しく捉えて、感動的でした。
名録音と思います。
やっと入手できたCD、大切に聴いていきたいと思います。
※ ブルックナーの交響曲第8番の 自己リンクです ※
■ハイティンク/ウィーン・フィル
■シューリヒト/ウィーン・フィル
■ティーレマン/ウィーン・フィル(NHK-FM放送)
■マゼール/ベルリン・フィル
■シノーポリ/ドレスデン・シュターツカペレ
■カラヤン/ベルリン・フィル
■ベイヌム/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■ジュリーニ/ウィーン・フィル
■スウィトナー/ベルリン・シュターツカペレ
■ベーム/ウィーン・フィル
2008/09/30のBlog
[ 04:22 ]
[ 室内楽曲 ]
日中の雨と風で、四国は冷え込みました。9月末になって、急に寒くなりましたね。半袖ではホンマに寒いくらい。台風の影響か、この数日は雨のようですから、上着を用意して出かけましょう。
しとしと雨なので、音楽もしっとりしたのを聴きたいと思い、取り出したのは室内楽、ズスケのベートーヴェンでありました。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第8番 ホ短調 作品59の2「ラズモフスキー第2番」。
ベルリン弦楽四重奏団(ズスケSQ)の演奏。
1967年の録音。独シャルプラッテン原盤でedel発売の廉価盤全集から。
ラズモフスキー四重奏曲の第2番は、悲劇が内へ内へ向かってゆくような趣がある。
第1番の雄渾さに比べると、主題も悲痛。しかしベートーヴェンらしい推進力もあって、グイグイと聴き手を引きこんでゆく。その推進力が内へ向かってゆくのか、外に放射されるのか、1番との違いはそんなところかもしれない。
ベルリンSQの全集はedelの廉価盤で安価に入手できるものだが、その価格で売るには勿体ないくらい、滋味あふれる演奏ばかりで、つくづく感心する。その演奏の魅力・素晴らしさは、第1ヴァイオリンで主宰者のカール・ズスケの力によるところが大きい。
ラズモフスキー第2番は、実に安定した演奏で好感が持てる。
テンポは中庸で、決して急ぎすぎず、また煽り立てるところもない。4人の弦楽器の音は潤いのある音、しっとりとしていて、響きもどちらかというと渋め。
しかし無類の安定感と構成感があって、説得する力が大きい。ベートーヴェンは、確かにこのように演奏して欲しかったろうなぁと、聴きながら思う。
派手ではないし、向こう受けはしないだろうなぁと思うのだが、聴いていて、うんうんと肯くところが多い。4人の奏者の技量の確かさ、お互いの信頼感、音楽的教養の深さなどが感じられるのだ。
印象は、野に咲く花、路傍に咲く花のようなもので、とても控えめ。でも、聴いた後に、エエ演奏を聴いたなぁという充実感がある。
録音状態も大変聴きやすい音質で、心地よい。
鮮烈ではないものの、演奏同様、しっとりとしていて、家庭で聴くクヮルテットの音としては文句なし。十分な録音と思います。
しとしと雨なので、音楽もしっとりしたのを聴きたいと思い、取り出したのは室内楽、ズスケのベートーヴェンでありました。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第8番 ホ短調 作品59の2「ラズモフスキー第2番」。
ベルリン弦楽四重奏団(ズスケSQ)の演奏。
1967年の録音。独シャルプラッテン原盤でedel発売の廉価盤全集から。
ラズモフスキー四重奏曲の第2番は、悲劇が内へ内へ向かってゆくような趣がある。
第1番の雄渾さに比べると、主題も悲痛。しかしベートーヴェンらしい推進力もあって、グイグイと聴き手を引きこんでゆく。その推進力が内へ向かってゆくのか、外に放射されるのか、1番との違いはそんなところかもしれない。
ベルリンSQの全集はedelの廉価盤で安価に入手できるものだが、その価格で売るには勿体ないくらい、滋味あふれる演奏ばかりで、つくづく感心する。その演奏の魅力・素晴らしさは、第1ヴァイオリンで主宰者のカール・ズスケの力によるところが大きい。
ラズモフスキー第2番は、実に安定した演奏で好感が持てる。
テンポは中庸で、決して急ぎすぎず、また煽り立てるところもない。4人の弦楽器の音は潤いのある音、しっとりとしていて、響きもどちらかというと渋め。
しかし無類の安定感と構成感があって、説得する力が大きい。ベートーヴェンは、確かにこのように演奏して欲しかったろうなぁと、聴きながら思う。
派手ではないし、向こう受けはしないだろうなぁと思うのだが、聴いていて、うんうんと肯くところが多い。4人の奏者の技量の確かさ、お互いの信頼感、音楽的教養の深さなどが感じられるのだ。
印象は、野に咲く花、路傍に咲く花のようなもので、とても控えめ。でも、聴いた後に、エエ演奏を聴いたなぁという充実感がある。
録音状態も大変聴きやすい音質で、心地よい。
鮮烈ではないものの、演奏同様、しっとりとしていて、家庭で聴くクヮルテットの音としては文句なし。十分な録音と思います。
2008/09/29のBlog
[ 04:54 ]
[ 交響曲 ]
二日続けて爽やかな天候であります。いよいよ伊予路に秋が来ましたかな?
この雨で、また気温が下がってくると思われます。
さて、この頃、ブラウザはMozilla Firefox 3.0を使ってます。これは大変軽快で気持ちいいです。ダウンロードも素早く、今まで使っていたnternet Explorer 7 の重さに比べて全く軽いのです。もうIEは使えないなと思っていたら、ここDoblogでリンクを貼るときにはFirefox 3.0ではうまくいきません。サイトによってはFirefox 3.0に対応していないんでしょう。しかし、この軽さ、便利だなぁ・・・・・・。
さて、今日のCDはクレンペラーのハイドン。HABABIさんのご紹介であります。
先日、HMVから届いた輸入盤3枚組の廉価盤です。、
ハイドンの交響曲第101番 ニ長調「時計」。
オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管の演奏。
1960年1月、ロンドンのアビーロード・スタジオでの録音。EMI盤。
第1楽章冒頭はものものしい序奏。スケールが大きく、途中で止まってしまいそうな遅さ。主部は堂々とした歩み。ヴァイオリンが両翼配置なので、音楽に広がりがある。特に第1ヴァイオリンが一本の節のようによく揃って、心地よい。響きも美しい。
アンサンブルも全体にわたって極上。軽く爽やかな響きを提供している。フルートやオーボエを浮き立たせて、新鮮な音楽になっている。
第2楽章はアンダンテ。
ああ、ゆったりとしたテンポ。包容力を感じさせる音楽。
表情は無骨であって、さほど優美な感じはしないのだが、この音楽に包まれるときの無類の安心感・安定感はいったい何だろう。ああ、心地よい音楽。これぞクレンペラーの音楽の大きさ、豊かさ。男のやさしさは顔(表情)じゃないのだ。
中間部の短調のところ、左右のヴァイオリンの掛け合いが楽しい。木管の音を大きく吹かせて、際だたせているのも特徴的。
第3楽章も堂々とした演奏なのだが、テンポが少し上がってゆく感じ。克明なリズムの刻みに、しなやかな弦楽が印象的なメヌエット。
後半では、また木管のソロが美しく響く。特にフルートがたまらない。
フィナーレは恰幅の大きい、これも包容力大きい。ことさらにスケール大きくやろうとしていないのに、出てくる音楽は大きく広がってしまう・・・・・そんな感じがまた実にイイ。
録音は上々です。48年も前の(半世紀も前だ!)録音とはとても思えない。
プロデューサーはウォルター・レッグ、バランス・エンジニアはハロルド・ダヴィッドソンとのクレジット有り。名録音と思います。
<ハイドンの「時計」の過去のエントリーです>
■マリナー/アカデミー室内管
■プラハ室内管
■ドラティ/フィルハーモニア・フンガリカ
■カラヤン/ベルリン・フィル
この雨で、また気温が下がってくると思われます。
さて、この頃、ブラウザはMozilla Firefox 3.0を使ってます。これは大変軽快で気持ちいいです。ダウンロードも素早く、今まで使っていたnternet Explorer 7 の重さに比べて全く軽いのです。もうIEは使えないなと思っていたら、ここDoblogでリンクを貼るときにはFirefox 3.0ではうまくいきません。サイトによってはFirefox 3.0に対応していないんでしょう。しかし、この軽さ、便利だなぁ・・・・・・。
さて、今日のCDはクレンペラーのハイドン。HABABIさんのご紹介であります。
先日、HMVから届いた輸入盤3枚組の廉価盤です。、
ハイドンの交響曲第101番 ニ長調「時計」。
オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管の演奏。
1960年1月、ロンドンのアビーロード・スタジオでの録音。EMI盤。
第1楽章冒頭はものものしい序奏。スケールが大きく、途中で止まってしまいそうな遅さ。主部は堂々とした歩み。ヴァイオリンが両翼配置なので、音楽に広がりがある。特に第1ヴァイオリンが一本の節のようによく揃って、心地よい。響きも美しい。
アンサンブルも全体にわたって極上。軽く爽やかな響きを提供している。フルートやオーボエを浮き立たせて、新鮮な音楽になっている。
第2楽章はアンダンテ。
ああ、ゆったりとしたテンポ。包容力を感じさせる音楽。
表情は無骨であって、さほど優美な感じはしないのだが、この音楽に包まれるときの無類の安心感・安定感はいったい何だろう。ああ、心地よい音楽。これぞクレンペラーの音楽の大きさ、豊かさ。男のやさしさは顔(表情)じゃないのだ。
中間部の短調のところ、左右のヴァイオリンの掛け合いが楽しい。木管の音を大きく吹かせて、際だたせているのも特徴的。
第3楽章も堂々とした演奏なのだが、テンポが少し上がってゆく感じ。克明なリズムの刻みに、しなやかな弦楽が印象的なメヌエット。
後半では、また木管のソロが美しく響く。特にフルートがたまらない。
フィナーレは恰幅の大きい、これも包容力大きい。ことさらにスケール大きくやろうとしていないのに、出てくる音楽は大きく広がってしまう・・・・・そんな感じがまた実にイイ。
録音は上々です。48年も前の(半世紀も前だ!)録音とはとても思えない。
プロデューサーはウォルター・レッグ、バランス・エンジニアはハロルド・ダヴィッドソンとのクレジット有り。名録音と思います。
<ハイドンの「時計」の過去のエントリーです>
■マリナー/アカデミー室内管
■プラハ室内管
■ドラティ/フィルハーモニア・フンガリカ
■カラヤン/ベルリン・フィル
2008/09/28のBlog
[ 05:25 ]
[ 交響曲 ]
爽やかな秋の陽気でした。朝晩はだいぶ気温が下がって、17℃。
日中も25℃程度で、気持ちいい一日でありましたが、我が仕事は相変わらず忙しいのです。まあ、このご時世、仕事があって定収入を頂けることこそ有り難いんですがね。(と、いつも云ってますが(^^ゞ)
さて、今日はベートーヴェンを行きましょう。
このごろは、『のだめカンタービレ』の影響か、「ベトベン」と書く人が増えたようですが(他にもその根拠があるんかな?)、まあ、僕は古いタイプの男なので、「ベートーヴェン」で行きまっしょい。
(ついでに云えば、シューベルトの未完成は「8番」、グレートは「9番」なのです・・・・・・・って、これはもうホンマに古いですかね?・・・・・・(笑)・・・)
ベートーヴェンの交響曲第7番 イ長調 作品92。
クラウディオ・アバド指揮ウィーン・フィルの演奏。
1987年2月、ムジークフェラインザールでのライヴ録音。DG盤。
アバドにはDGに3種類のベートーヴェン全集があって、その最新のものは先頃ベルリン・フィルとのライヴ・レコーディングとして発売された。(DGに3種類とはカラヤンなみやなぁ・・・・・)。
我が職場の同僚にして盤鬼盤友かつダブり買いの心の友たるMが、その最新盤を購入したというので、「どうやったで?」と訊くと、「アカン」と一言。僕もMもBPOとのスタジオ録音盤を持っているのだが、「アレとそう変わらへん」とのこと。
BPOとの演奏は、小編成でベーレンライター版、聴いてビックリしたし大変面白かったのだが、その感動が長続きするかというと、う~む・・・という感じだった。
「すると、やっぱりアバドのベートーヴェン云うたら、VPO盤かいなぁ?」と僕が言うと、「そやなぁ・・・VPOのが一番エエなぁ」と返事。
結局、「ワシら、古いタイプの男やねぇ」と一致したのであります(笑)。
前置きが長くなりました。
そのウィーン・フィルとのベートーヴェン全集からの7番交響曲であります。
これは歌にあふれたベートーヴェン。
もちろん、アバドだから、ダラダラと歌って、メロディ垂れ流しをするわけはではない。構成は知性・教養を感じさせるカッチリしたもので、フレーズの処理も小気味よく、リズムの刻みも実にイイ。スッキリと「踊れる」感じ。なにせ、この交響曲は「舞踏の聖化」、心地よく弾まないと気分が出ない。その点、アバドの指揮は実に適確。
そして響きの明るさ・輝かしさが素晴らしいし、しかもその響きの透明度が実に高い。スッキリとした、羽毛のような軽さとでも云うべきか。
その中から節度あるカンタービレが鳴り渡る。これが何とも素晴らしい。ああ、アバドはエエ指揮者やなぁと思う瞬間だ。
第1楽章はあまり速くなりすぎずに、程よいテンポ。中庸の美。ウィーン・フィルの伝統の力が前面に出てくる。
第2楽章はアレグレットより遅く感じる。歌にあふれているからかな。弦の一本一本が歌っている感じ。美しい。
第3楽章とフィナーレの、ウィーン・フィルの美しさはさらに印象的。この均整の取れた美しさは、数あるウィーン・フィルのベートーヴェン全集のなかでも屈指のものと思う。(イッセルシュテットの全集がこれに近いかな?)
ああ、今さらながらウィーン・フィルって素晴らしいオーケストラなんだなぁ・・・・と感じ入った。
録音は今も上々です。
しっとりとしていて、鮮度も高いです。音の重心が少し高いのは、軽快な音を指向したアバドのセンスでしょう。
エエ録音と思います。
日中も25℃程度で、気持ちいい一日でありましたが、我が仕事は相変わらず忙しいのです。まあ、このご時世、仕事があって定収入を頂けることこそ有り難いんですがね。(と、いつも云ってますが(^^ゞ)
さて、今日はベートーヴェンを行きましょう。
このごろは、『のだめカンタービレ』の影響か、「ベトベン」と書く人が増えたようですが(他にもその根拠があるんかな?)、まあ、僕は古いタイプの男なので、「ベートーヴェン」で行きまっしょい。
(ついでに云えば、シューベルトの未完成は「8番」、グレートは「9番」なのです・・・・・・・って、これはもうホンマに古いですかね?・・・・・・(笑)・・・)
ベートーヴェンの交響曲第7番 イ長調 作品92。
クラウディオ・アバド指揮ウィーン・フィルの演奏。
1987年2月、ムジークフェラインザールでのライヴ録音。DG盤。
アバドにはDGに3種類のベートーヴェン全集があって、その最新のものは先頃ベルリン・フィルとのライヴ・レコーディングとして発売された。(DGに3種類とはカラヤンなみやなぁ・・・・・)。
我が職場の同僚にして盤鬼盤友かつダブり買いの心の友たるMが、その最新盤を購入したというので、「どうやったで?」と訊くと、「アカン」と一言。僕もMもBPOとのスタジオ録音盤を持っているのだが、「アレとそう変わらへん」とのこと。
BPOとの演奏は、小編成でベーレンライター版、聴いてビックリしたし大変面白かったのだが、その感動が長続きするかというと、う~む・・・という感じだった。
「すると、やっぱりアバドのベートーヴェン云うたら、VPO盤かいなぁ?」と僕が言うと、「そやなぁ・・・VPOのが一番エエなぁ」と返事。
結局、「ワシら、古いタイプの男やねぇ」と一致したのであります(笑)。
前置きが長くなりました。
そのウィーン・フィルとのベートーヴェン全集からの7番交響曲であります。
これは歌にあふれたベートーヴェン。
もちろん、アバドだから、ダラダラと歌って、メロディ垂れ流しをするわけはではない。構成は知性・教養を感じさせるカッチリしたもので、フレーズの処理も小気味よく、リズムの刻みも実にイイ。スッキリと「踊れる」感じ。なにせ、この交響曲は「舞踏の聖化」、心地よく弾まないと気分が出ない。その点、アバドの指揮は実に適確。
そして響きの明るさ・輝かしさが素晴らしいし、しかもその響きの透明度が実に高い。スッキリとした、羽毛のような軽さとでも云うべきか。
その中から節度あるカンタービレが鳴り渡る。これが何とも素晴らしい。ああ、アバドはエエ指揮者やなぁと思う瞬間だ。
第1楽章はあまり速くなりすぎずに、程よいテンポ。中庸の美。ウィーン・フィルの伝統の力が前面に出てくる。
第2楽章はアレグレットより遅く感じる。歌にあふれているからかな。弦の一本一本が歌っている感じ。美しい。
第3楽章とフィナーレの、ウィーン・フィルの美しさはさらに印象的。この均整の取れた美しさは、数あるウィーン・フィルのベートーヴェン全集のなかでも屈指のものと思う。(イッセルシュテットの全集がこれに近いかな?)
ああ、今さらながらウィーン・フィルって素晴らしいオーケストラなんだなぁ・・・・と感じ入った。
録音は今も上々です。
しっとりとしていて、鮮度も高いです。音の重心が少し高いのは、軽快な音を指向したアバドのセンスでしょう。
エエ録音と思います。
2008/09/27のBlog
[ 04:08 ]
[ 管弦楽曲 ]
雨は昼過ぎに上がって、強い南風が吹きました。やや冷たい風、今日辺りは気温も下がって秋本番の予報です。気分良くジョギングが出来そうですが、またもこの週末は出勤でありまして、なかなか音楽を聴く余裕が出来ません。ま、仕事の進捗は順調、それなりに充実しているのでよしとしましょう。
さて、今日はLPを聴いております。
R・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」。
ズービン・メータ指揮ロサンゼルス・フィルの演奏。
ヴァイオリン独奏はデイヴッド・フリシナ。
1968年5月の収録。DECCA盤のLP。
40年も昔の録音なのに、最新録音とさして変わらない鮮烈さ。超優秀録音。
DECCAのこの録音技術に支えられて、1960年代~70年代、メータ/ロスPOは名演盤を世に送り続けた。同じDECCA専属のショルティ/CSO(LPOも)とレパートリーが重なるところ多かったのだが、メータ/ロスPOはマッチョで豊潤、そして若々しい覇気が特徴で存在感が大きかった。ショルティの剛球一直線に対して、メータは柔軟性のあるところがまた個性的でもあった。
今聴いても実に豊麗。R・シュトラウスの素晴らしいオーケストレーションが余すところなく再現される。ロサンゼルス・フィルの若々しくしなやなかアンサンブルも実に良い。楽員が張り切って一生懸命メータについている。しかも楽しんで前に向きにやっているのが伝わってくる。やや楽天的に過ぎるところもあるのだが、このヤル気十分の演奏を聴くのは楽しいものだ。
何より、メータは聴かせ上手。
冒頭の決意溢れる開始。とても雄壮で、これからの音楽の展開に期待一杯になる。
「英雄の伴侶」ではソロ・ヴァイオリンが実に妖艶、エロティックな感じさえ醸し出す。
「戦場」では果敢に突っ込み、輝かしく凱歌が奏でられる。素晴らしい盛り上がり、若武者が颯爽と見得を切る感じ。カッコイイ。
「英雄の業績」での穏やかな表情には、耳をそばだててしまったし、終曲での心安らかな回想は感動的。老人の慎みさえ感じさせるところもあり、メータ、巧いもんだなぁとつくづく思う。
ロサンゼルス・フィル、大健闘であります。
これ、数多いメータの録音の中でも、代表的な名演奏と思われる1枚でありました。
さて、今日はLPを聴いております。
R・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」。
ズービン・メータ指揮ロサンゼルス・フィルの演奏。
ヴァイオリン独奏はデイヴッド・フリシナ。
1968年5月の収録。DECCA盤のLP。
40年も昔の録音なのに、最新録音とさして変わらない鮮烈さ。超優秀録音。
DECCAのこの録音技術に支えられて、1960年代~70年代、メータ/ロスPOは名演盤を世に送り続けた。同じDECCA専属のショルティ/CSO(LPOも)とレパートリーが重なるところ多かったのだが、メータ/ロスPOはマッチョで豊潤、そして若々しい覇気が特徴で存在感が大きかった。ショルティの剛球一直線に対して、メータは柔軟性のあるところがまた個性的でもあった。
今聴いても実に豊麗。R・シュトラウスの素晴らしいオーケストレーションが余すところなく再現される。ロサンゼルス・フィルの若々しくしなやなかアンサンブルも実に良い。楽員が張り切って一生懸命メータについている。しかも楽しんで前に向きにやっているのが伝わってくる。やや楽天的に過ぎるところもあるのだが、このヤル気十分の演奏を聴くのは楽しいものだ。
何より、メータは聴かせ上手。
冒頭の決意溢れる開始。とても雄壮で、これからの音楽の展開に期待一杯になる。
「英雄の伴侶」ではソロ・ヴァイオリンが実に妖艶、エロティックな感じさえ醸し出す。
「戦場」では果敢に突っ込み、輝かしく凱歌が奏でられる。素晴らしい盛り上がり、若武者が颯爽と見得を切る感じ。カッコイイ。
「英雄の業績」での穏やかな表情には、耳をそばだててしまったし、終曲での心安らかな回想は感動的。老人の慎みさえ感じさせるところもあり、メータ、巧いもんだなぁとつくづく思う。
ロサンゼルス・フィル、大健闘であります。
これ、数多いメータの録音の中でも、代表的な名演奏と思われる1枚でありました。
2008/09/26のBlog
[ 05:48 ]
[ 協奏曲 ]
蒸し暑い一日でした。残暑が逆戻り、ちっとも秋という感じがしません。
「秋はブラームス」といいつつ、気温がその雰囲気になりませんので、ちとお休みにしましょう。
今日の四国は大雨の予報、昨夜来から降り続き、雷も鳴っています。
どうも、週末はこんな天気、来週くらいから「秋」になるんでしょう。
そこで今日はバッハを。
J・S・バッハのヴァイオリン協奏曲集。
フェデリコ・アゴスティーニのヴァイオリン独奏、2ndヴァイオリンはアントニオ・ペレス。イ・ムジチ合奏団の演奏。
1989年7月、スイスのラ・ショー・ド・フォンでの録音。フィリップス盤。
イ・ムジチ合奏団としては、2度目のバッハ・ヴァイオリン協奏曲集の録音。1度目はフェリクス・アーヨとロベルト・ミケルッチによる1958年録音盤だった。このCDの主役、フェデリコ・アゴスティーニが生まれる前年のことだ。イ・ムジチも世代交代、収録当時のアゴスティーニは30歳。若々しいヴァイオリンの調べを聴かせてくれる。
何より、よく歌う。
ただ、それまでのアーヨやカルミレッリのように甘美に歌わせるよりは、一歩引いて、歌に流れすぎないように自制している感じもする。知性がやや勝る演奏と云うべきか、時にシックなイメージも浮かぶイタリアンだ。
3曲のうち、素晴らしいのは2つのヴァイオリンのための協奏曲。作品そのものが素晴らしいのだけれども。
両端楽章の緊迫感、緩徐楽章の類い希な美しさは、いつ聴いても名曲と思う。
イ・ムジチ合奏団のアンサンブルが実によく、アゴスティーニも伸び伸びと歌っている。2ndヴァイオリンのペレスもよく支える。両者の呼吸もよく合って美しい。第1楽章の緊張感など見事なものだ。
第2楽章はさらに良い。テンポがゆっくりで、柔らかな美しさを感じさせる。淡く優しい光が差し込んでくるような演奏。音色もメロディもイイ。二つのヴァイオリンが溶けあって、哀しくなるくらいの美しさ。ノスタルジーをかき立てられるような名演。
フィナーレの加速度も素晴らしい。その速さの中でも音楽のフォルムが崩れず、しかもよく歌うのだから、やはり、さすがイ・ムジチというべきか。
録音は上々です。
ハッとするような鮮やかさがないものの、フィリップス特有のウォーム・トーンが美しい。ロケーションは名にし負うラ・ショー・ド・フォン、美しいスタジオ録音盤であります。
「秋はブラームス」といいつつ、気温がその雰囲気になりませんので、ちとお休みにしましょう。
今日の四国は大雨の予報、昨夜来から降り続き、雷も鳴っています。
どうも、週末はこんな天気、来週くらいから「秋」になるんでしょう。
そこで今日はバッハを。
J・S・バッハのヴァイオリン協奏曲集。
フェデリコ・アゴスティーニのヴァイオリン独奏、2ndヴァイオリンはアントニオ・ペレス。イ・ムジチ合奏団の演奏。
1989年7月、スイスのラ・ショー・ド・フォンでの録音。フィリップス盤。
イ・ムジチ合奏団としては、2度目のバッハ・ヴァイオリン協奏曲集の録音。1度目はフェリクス・アーヨとロベルト・ミケルッチによる1958年録音盤だった。このCDの主役、フェデリコ・アゴスティーニが生まれる前年のことだ。イ・ムジチも世代交代、収録当時のアゴスティーニは30歳。若々しいヴァイオリンの調べを聴かせてくれる。
何より、よく歌う。
ただ、それまでのアーヨやカルミレッリのように甘美に歌わせるよりは、一歩引いて、歌に流れすぎないように自制している感じもする。知性がやや勝る演奏と云うべきか、時にシックなイメージも浮かぶイタリアンだ。
3曲のうち、素晴らしいのは2つのヴァイオリンのための協奏曲。作品そのものが素晴らしいのだけれども。
両端楽章の緊迫感、緩徐楽章の類い希な美しさは、いつ聴いても名曲と思う。
イ・ムジチ合奏団のアンサンブルが実によく、アゴスティーニも伸び伸びと歌っている。2ndヴァイオリンのペレスもよく支える。両者の呼吸もよく合って美しい。第1楽章の緊張感など見事なものだ。
第2楽章はさらに良い。テンポがゆっくりで、柔らかな美しさを感じさせる。淡く優しい光が差し込んでくるような演奏。音色もメロディもイイ。二つのヴァイオリンが溶けあって、哀しくなるくらいの美しさ。ノスタルジーをかき立てられるような名演。
フィナーレの加速度も素晴らしい。その速さの中でも音楽のフォルムが崩れず、しかもよく歌うのだから、やはり、さすがイ・ムジチというべきか。
録音は上々です。
ハッとするような鮮やかさがないものの、フィリップス特有のウォーム・トーンが美しい。ロケーションは名にし負うラ・ショー・ド・フォン、美しいスタジオ録音盤であります。