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クラシック音楽のひとりごと
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2008/06/06のBlog
朝の雨が昼には上がって、蒸し暑くなりました。
ここ数日、気温が低かったのですが、初夏の湿気が戻って気温も上昇しました。
そろそろ夏であります。

さて、今日は単純明快なオーケストラ曲。
懐かしい演奏・1枚であります。


チャイコフスキーの大序曲「1812年」作品49。
エリック・カンゼル指揮シンシナティ交響楽団の演奏。
1978年9月、シンシナティ・ミュージックホールでのデジタル録音。TELARCの有名な録音なので、持っている方も多いでしょう。

先日の松山出張で入手したCD。500円。思わず懐かしくなって購入。
これ、LPで持っていたんです。大砲と鐘の音が強烈で、生半可な装置では再生できなかった。何しろLPの溝がスゴイ。最大ボリュームのところで、溝の隙間が異様に広々と空いているのが見えた。カッティングも大変だったんじゃないかと想像する。並みのプレーヤーではトレース不能とさえ云われたものだった。・・・・僕のプレーヤーは並みのものなので、再生できなかった(;.;)。
TELARCレーベルを全世界に知らしめたのは、このレコードだったろう。
『レコード芸術』6月号に、エリック・カンゼルのインタビュー記事が載っているが、このレコードはCDも合わせて全世界で90万枚も売れたという。クラシック音楽のディスクとしたら、これは大きな売り上げだろう。

結局、このLPは僕の友人が(YAMAHAのGT2000とオルトフォンの高級カートリッジの使い手であります)、僕の部屋から持ち出して、そのまんまになりました・・・・。

さて、演奏。
あの大音量大砲を知っているので、音量を抑え気味にして聴き始める。
音場は広大で、音はまろやか、定位抜群で臨場感が素晴らしい。
迫力がスゴイだけではない、音楽全体が実に聴きやすい。これはやはりTELARCの傑作レコードだろう。

大砲はやはりもの凄いです。圧倒的な迫力、ダイナミック・レンジ広大。
小音量で再生し始めて良かった。クライマックスでの音の大きさは半端じゃない。
部屋が震える、スピーカーが揺さぶられる・・・・いやはや、スゴイもんだ。

あらら、録音のことになってしまった(^^ゞ
演奏のことでありましたな(笑)

演奏は上々であります。アメリカのオーケストラだなぁと思わせる屈託のなさ、明るさがエエです。
音は明瞭、技巧も上手なもんです。個々の楽器の力量も素晴らしい。
そして、全体的に明朗で、意欲が十分に伝わります。
こういう演奏は、やはりエエもんですね。
2008/06/05のBlog
三菱の「ジェット・ストリーム」という3色ボールペンを入手しました。
仕事がら、3色のペンをよく使うのですが、この「ジェットストリーム」はホンマに素晴らしい。油性のボールペンとは思えない書き味、水性ボールペンのような滑らかさ。
もう普通のボールペンには戻れない・・・・。

narkejpさんの「電網郊外散歩道」で教えてもらったのです
近所の文具店には、三軒とも置いておらず、しかも店員に尋ねても「ジョットストリームの3色ボールペンはないですねえ」と連れない返事。「山形にあるんだから、愛媛にないのはおかしいやないか」と取り寄せてもらいました。3本。
1本は自分用、1本は三男坊に、もう1本は職場の同じく3色愛用者の同僚に。
いやあ、あげた2人とも喜んでくれました。「これは書きやすいなぁ」と。

勿論、単色(黒・赤・青)も出ています。お奨めです。
ジェットストリームを使うと、もう普通のボールペンには戻れませんぞ(^^)V。


さて、今日はバッハのカンタータを聴いています。
Verdiさんの記事が面白かったのです。我が家にはリヒターのがありました)


J・S・バッハのカンタータ第82番「われは足れり」 BWV82。
カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団、合唱団の演奏。
バス独唱はディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ。
1968年6月、ミュンヘンのヘルクレスザールでの録音。アルヒーフ盤。

リヒターのつくり出す真摯で誠実なバッハ。
フィッシャー=ディースカウの歌唱がまた素晴らしい。背筋がピンと伸びて、正面を見据えた格調高い歌唱。
第1曲「私はもう結構」が特に良い。バックで通して流れるオーボエのソロも秀逸。しっかりと吹いている。これも正調。

第3曲「まどろむがよい、疲れ果てた日よ」は、フィッシャー=ディースカウのビロードのような声がたまらない。ホンマに美しいと思う。魅惑的。歌い振りだけでなく、声そのものの質が、美しく魅惑的。それに発音が綺麗。言葉が綺麗に伝わってくる。

バックのミュンヘン・バッハ管も、しっとりと美しい。
こういう音楽を聴くと、ああバッハの本領は宗教曲、カンタータにあったのだなぁと思います。

録音状態は標準的。
40年前のもので、今聴くと、さすがに古びてきた感もあります。
ただ、演奏が素晴らしいので、聴いているうちに録音の古さ、不備などはどうでも良くなってきます。
2008/06/04のBlog
雨模様は続きます。気温もそう上がらず、ちと肌寒いくらい。
6月からクールビズになって、襟元は楽になったものの、上着が欲しいような気温でありましたな。

さて、今日はピアノでも。

モーツァルトのピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466。
ルドルフ・ゼルキンのピアノ独奏、クラウディオ・アバド指揮ロンドン響の演奏。
1981年11月、ロンドンのキングズウェイホールでの録音。DG盤。

ゼルキン78歳の録音。もはや名匠、達人の芸。
美しく磨かれたピアノの響きがたまらない。そして、しっかりした打鍵。いわば男性的なタッチであって、心の奥にグイッと響いてくる感じが実にいい。

第1楽章はアバド/LSOのサポートもあって、実に安定したモーツァルトになっている。聴きどころはカデンツァかな。見事な美しさ。

第2楽章は、遠目でピアノが鳴る感じ。録音の加減かな、少しエコー成分が多いような聞こえ方。
演奏は大変美しいロマンツェ。初夏の、やや湿気を帯びた空気にふさわしい感じ。
ゼルキンのピアノは淡々としつつも、滋味あふれるもので、耳を澄ましていると、その美しさが心に染みいってくる。タッチもこの楽章では繊細を極め、特に澄んだ音がする。

フィナーレは、この曲の特徴であるデモーニッシュよりも、鮮やかな美しさ、抜けるような明るさが出ている感じの演奏。テンポは中庸で、ゼルキンのピアノはどこまでも美しい。
アバド/LSOの伴奏は引き締まって、筋肉質の美しさを誇る、アンサンブルも精妙で、響きがブヨブヨと肥大していないのがイイ。テンポはあまり速くないのに、爽快な演奏という感じがするし、音楽の表情は精悍でカッコイイ。


録音はデジタル初期の硬さがあります。
エコー成分も、ちと気になるところ。
しかし、ゼルキンのピアノは実に美しく録れていると思います。その点では大満足であります。
2008/06/03のBlog
先週末に四国は梅雨に入りまして、しとしと雨の日々が続いております。
こういう日は、昔のLPを聴いてみたいなぁ・・・・・・と取り出したのが今日のレコードです。

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第7番 ヘ長調 作品59の1「ラズモフスキー第1番」。
イタリア弦楽四重奏団の演奏。
1974年7月、スイスのラ・ショード・フォンでの録音。フィリップス国内盤のLP2枚組(廉価盤でレコード番号は15PC84-85)。1980年の発売でありまして、僕は発売直後に買ってます。「ラズモフスキー」という弦楽四重奏曲が素晴らしいと入門本(で読んで、高田馬場ムトウに走ったのでありました。

イタリアSQメンバーは、
第1ヴァイオリン:パオロ・ボルチアーニ。
第2ヴァイオリン:エリーザ・ベブレッフィ。
ヴィオラ:ピエロ・ファルッリ。
チェロ:フランコ・ロッシ。

ベートーヴェン中期の、いわゆる「傑作の森」作品群の一つ。力強く逞しい、雄渾にして闘志一杯の弦楽四重奏曲と僕は思う。
それを、イタリアSQは明快に、そして朗々と歌ってゆく。
一人ひとりの技術の確かさが伝わってくるとともに、艶やかな音色がとにかく素晴らしい。それは全くイタリア的な明るさであって、スカッと抜けるような青空の清々しさを感じさせるもの。アンサンブルも精妙で、イタリアの音楽家としては珍しいくらい(失礼!)、几帳面でもある。4人の奏者が均質で、精緻なアンサンブルを展開し、その響きは非常に明るく、聴いていると時折ベートーヴェンにしては明るすぎるかなと思えなくもないのだが、それはそれで、立派な演奏になっていると思う。

特に素晴らしいのは第2楽章。
4つの弦楽器が一体となって、それはまるで有機体のようで、たたみかけてくるような音楽を作ってゆく。素晴らしいアレグレットと思う。

第3楽章の哀しみの歌もイイ。
悲痛な旋律が、イタリアSQで聴くと、爽やかな風のような印象になる。ああ、これ、ホンマによく歌う演奏。

録音も上々で、LPらしい弦楽器の柔らかさ、トロッとした感じの響きがエエです。
澄み切ったヴァイオリンがちと太めに響くんです。それが上方に伸びていって、残響を伴いながらフッと消えてゆく時の美しさは、ゾクゾクします。
これ、LPならではの味わいと思います。
懐かしさの味わいかもしれませんが。

2008/06/02のBlog
昔、CDが出始めた頃、セット物(3枚組とか4枚組の見開き箱物)には、CDを保護するためにスポンジが入っておりました。
このスポンジ、長年放っておくと劣化します。ボロボロになるか、熱で(多分、部屋の温度が上がったときに)CDに張り付いてしまうか・・・・・。張り付いてしまうと、始末が悪いんです。剥がそうとすると、CDのレーベル面が傷ついてしまい、CDがダメになってしまう・・・・・・。
僕はこのスポンジで、カラヤン/BPOの「カルメン」(DG盤)がダメになりました。ジュリーニの「トロヴァトーレ」(DG)や、カラヤンの最後のベートーヴェン全集も危なかったなぁ。あれ?・・・全部DGか。

昔からのクラシック音楽ファンの方で、しばらくCD初期の古いセット物を聴いていない方・・・・・特にDG・・・・大変なことになっているかもしれませんよ・・・・・。

今日の1枚も実は危なかったCD。
カラヤン/BPOのブルックナー全集からであります。これは3つのセット箱物からなっておりまして、ご丁寧に、全部スポンジが入っておりました・・・・・(^^ゞ。


ブルックナーの交響曲第5番 変ロ長調。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
1976年12月、フィルハーモニーでの録音。DG盤。

第1楽章から大変雄大で輝かしい演奏。
この交響曲は中世の城塞を思わせるような古風な佇まいと、堅牢な造形が特徴と思うのだが、カラヤン/BPOで聴くと、それに光り輝く豪華さ加わる感じ。金管の響きは明るくピカピカしていて、贅沢なほど。木管や弦楽も素晴らしいアンサンブルで、極上至高の音楽美を聴かせてくれる。
ホンマに美しいブルックナー。磨き上げられ、化粧映えする飛びきりの美人。都会的な洗練と云っても良い。オーストリアの田舎の教会でオルガンを弾いていたブルックナーには縁遠いのかもしれないが、カラヤンの表現はとにもかくにも美しい。

第2楽章は遅いテンポが印象的。止まってしまいそうなほど遅い場面が幾つもあるアダージョ。そしてフォルティシモでの神々しいばかりの美しさ。それは全く壮麗。ブルックナーがこれほど美しく響くことはそうはないんじゃないか。
弦楽だけのユニゾンのところなどは、哀愁の調べ。郷愁を誘われる名演。美しい。
カラヤン/BPOの全盛期。こんなに美しい音楽を奏でていたんだなぁと再認識した。

第3楽章はふつうのテンポに戻って、快活なスケルツォ。ガッチリした構成で、金管の爆発が凄まじい。トリオでのストリングスは可憐な美しさ。

フィナーレは堂々たる演奏。ゆったりとスケール大きく、音楽が腰砕けにならず、立派な造形を保つ。壮麗な、これは城塞だ。
圧倒的な音響が部屋に充満する。ベルリン・フィルのパワーもスゴイ。
充実感ある演奏と云うべきか。


録音良好、十分に今も美しいです。
奥行きもまずまず、個々の楽器の美しさは、特筆もの。
弦も管も、いやまあ、綺麗なこと。
2008/06/01のBlog
5月下旬から、ずっと出張しておりました。
いやはや、忙しいこと。
この間、爽やかだった初夏の風が少し湿気を帯びてきたなぁと思ったら、いつの間にやら四国は梅雨入りしておりました。田舎の緑も濃くなってきました。

さて、久しぶりに取り出したディスクは、グールドのオリジナル・ジャケット・コレクションから・・・・・・。

J・S・バッハのトッカータ ハ短調 BWV.911。
グレン・グールドのピアノ独奏。

わずか11分の短い曲だが、本当に素晴らしい、言葉を失う名演奏。
録音も良い。1963年の録音とはとても思えない。
前半の落ち着きと後半の軽快、その対比も素晴らしい。
荘重でしっとりとした前半の響きが一転、後半部では天馬空を行く爽快な演奏に変化してゆく。
これぞ、グールドの達人芸。

この曲はアルゲリッチの名盤で聴き慣れていて、とても好きな曲でもある。
あの演奏は、いかにもバッハらしい、しかもアルゲリッチの個性丸出しの、激しさと優美さを兼ね備えた名演だった。

このグールド盤は、まず音が綺麗。
とても澄んだ、瑞々しい音で、よく考えられた、練られた響きとでも云おうか。(その点では、計算され尽くした、やや人工的にさえ感じる美しさでもあるかな?)
これは、先天的というより、後から技術の錬磨によって身につけた美音とでもいうのかな。

この美音が部屋中に満ちてゆく快感。ウットリするほどの聴感。
ピアノってエエなぁと、つくづく思う。

そして、グールドの演奏は、ピアノでバッハを弾く意味を教えてくれる。
バッハはピアノで弾いても十分に美しい、いや、バッハは、こういう音で、こういう風に弾かれることを期待していたんじゃないか・・・と思わせる演奏。
単純な和声なのだろうが、なんと色彩的に響くことか。

グールドは凄いなぁと改めて思いました。

最近未聴のCDが増殖しつつあるんですが・・・・・これを、この世界ではミチョランマ(未聴の山)と云うそうです・・・・・なるほど言い得て妙ですなぁ・・・・・(笑)。
しかしまあ、せっかくの80枚組の大物BOX、ジワジワと聴いていきましょうわい。
2008/05/20のBlog
昼から突風、それとともに雨が降り出しました。
雨の中を外回り、ちとシンドイ一日でありました。

さて、今日はヴァイオリン協奏曲を。

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35。
ピンカス・ズーカーマンのヴァイオリン、ズービン・メータ指揮イスラエル・フィルの演奏。
1984年3月の録音。CBSソニー国内盤で、1,000円シリーズの中の1枚だった。

ズーカーマンのヴァイオリンがたっぷりと響いて心地よい。適度な太さを持った音が良い。柔らかさと靱さを兼ね備えながら、ゆったり、たっぷりと旋律を歌うヴァイオリン。こういう音はイイ。僕は好きだなぁ。
テクニックも抜群。ジュリアード音楽院出身のことはある。録音当時ズーカーマンは36歳。ヴァイオリニストとして、知情意のバランスの取れた(そして技巧も!)、最も美しい姿が収録されていると思う。

第1楽章は、ロシアの憂愁はあまり感じさせないが、ロマンの香り濃厚な演奏。
ヴァイオリンがよく歌い、時にテンポが揺れる。聴いていて、情念の噴出を感じる。特にコーダが圧巻。素晴らしい出来。

第2楽章は優しい肌触り。潤いのあるヴァイオリンの響きが、実にイイ。濡れたような音で聴くチャイコフスキーもエエなぁと思う。

フィナーレは一転、迫力十分で、一気に押し切る。そのダイナミズムや、良し。

メータ/イスラエル・フィルの伴奏はスケール豊かで、実に大らか。神経質に鳴らず、ゆったりと構えてズーカーマンを包み込んでゆく。そして、時に、ズーカーマンを大きく飛翔させるような感じの伴奏。
オーケストラの響きも十分に美しい。

1984年の録音というと、つい最近のようでいて、もう四半世紀近く前になってしまった・・・・・・としみじみ聴いておりました。
エエ音です。家庭で聴くには十分な音です。

僕がクラシック音楽を一生懸命に聴いていた頃の録音であります。懐かしいです。
いや、今も一生懸命聴いているつもりですが、当時はもっと純粋であったよう気がするのです。
そんな感慨を持って、聴いておりました。

2008/05/19のBlog
日曜日は時間が取れまして・・・・・。
LPなどを聴いておりました。

モーツァルトの交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」。
オトマール・スウィトナー指揮ドレスデン・シュターツカペレの演奏。
1973年3月、ドレスデンのルカ教会での録音。独シャルプラッテンの原盤。
徳間音工のET1001。1,500円の廉価盤LP。

1982年7月に廉価盤化されて、いそいそと買い込んだことを思い出す。
古い話ですなぁ。昔懐かしいLPなのだが、今聴いても演奏は実に新鮮。

第1楽章の心地よいテンポ。非常に快速でスッキリ、爽快なドライブ感がある。このくらい速いと、心が洗われて、涼やかな風が身体の中を通り抜けてゆくような快感がある。
ちょうど今の季節、緑の中で聴くのにふさわしい。

四国の田舎は今、グリーン・シャワーの季節。朝のジョギングは緑の葉擦れの音を楽しみながら、風になった気分を満喫できる・・・・・・。

そんな聴感がスウィトナーのモーツァルトにはある。
音はドレスデン・シュターツカペレらしく、練り絹のしっとり感と極上のアンサンブル。音がまろやかで、この温もり感、暖かさ・柔らかさは他のオケからはチト聴けない。

第2楽章はふっくらとしたサウンドが素晴らしく、優美な響きが聴き手を包み込んでゆく。ルカ教会の音のマジックかな。
しかし、それにしても、ああ、エエ音やなぁ。こんなオケに包み込まれたら、全く幸福だわなぁ。
弦のまろやかさはもちろんイイのだが、木管もとても味わい深く無理のない自然さでとても良い。普通に演奏しているのだろうが、極上の一品になってしまうところが、SKDのすごさかな。

第3楽章メヌエットは一転して快速、心地よい疾走。トリオも巧いもんだ。

そして見事なフィナーレ。オケが一体となって突き進んでゆく。快速でしなやか、軽快にして爽やか。
おそらく、今はこういう演奏は実演ではなかなか聴けない、旧いタイプの演奏になるのだろうが、そうした演奏の中で最も軽やかで美しいものと思う。
聴いた後の気分が、実に爽快。ベタつかないすっきり感が何とも云えない。
スウィトナーのモーツァルトは、いつ聴いても、ホンマに気分が良い。

録音は今も上々であります。
さすがに古びてきましたが、それが一種独特の暖かさにつながっている感じもします。
LPの特徴かもしれません。
独シャルプラッテンの丁寧な仕事と、録音場所のルカ教会の音響の素晴らしさを味わえます。
2008/05/18のBlog
爽やかな五月、心地よい風の中、仕事でありました。
そして、その風を感じつつ、夜はクラシック音楽を聴いてます。
今が一番良い季節かもしれません。音楽を沢山聴きたいもんです。

今日はシューマンです。

シューマンの交響曲第4番 ニ短調 作品120。
ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮ドレスデン・シュターツカペレの演奏。
1973年9月、ドレスデンのルカ教会での録音。EMI盤。
録音データによれば、9月1日から12日までで全集4曲を一気に完成させている。このシューマン全集は、サヴァリッシュの数多い録音の中でも、屈指のものと云えるんじゃないかと思う。

シューマンの噎せ返るようなロマン一杯の名曲を、サヴァリッシュがとてもロマンティックに、そして仕上げは実にスタイリッシュに・・・・相反するような要素を高度な次元でまとめ上げた名演奏。
音楽がうねるように進んでゆく中で、ドレスデン・シュターツカペレのアンサンブルの良さが光る。音も素晴らしい。渋くほの暗く、そしてしっとりと暖かい音色は。ドイツの憂愁の空を思わせるような感じ。
ああ、いつ聴いても良いオケだなぁ。

第1楽章は開始からロマンの薫り高い、素晴らしい演奏。テンポは軽快でシューマンの音楽が奔流となって、聴きながら、それに飲み込まれそうな感じ。音楽は激しいが、造形がカッチリしているのはいかにもサヴァリッシュ流。見事な手綱さばきであり、それに応えるSKDもさすがと言うべきか。

第2楽章は清冽なロマンツェ。ヴァイオリンの響きは郷愁を誘う。木管は、はかなく美しく歌い、その響きは心に染みてくる。味わい深い演奏と思う。

第3楽章は激流のスケルツォ。やや、尖った感じの音楽なのだが、SKDのまろやかな響きがそれを包み込んで、得も言われぬ趣を醸し出す。
うっとりと聴き入ってしまう瞬間が沢山ある。
こういうのを名演奏と云うのだろうなぁ・・・・。

フィナーレはさらにその上をゆく名演。どんどん感興が盛り上がって、指揮とオケが一体となった奔流。素晴らしい。

録音は今も上々であります。
artリマスターが成功しているんでしょう。音はまろやかで、同時に迫力も十分であります。
EMIのこの時期の録音はエエものが多いですね。
2008/05/17のBlog
松山出張、夜はそのまま宴会。
前の、またその前の職場の友人たちと再会、久しぶりに松山の夜を堪能しました。
みなそれぞれにトシをとって、感慨深いものがありましたな。
さあ、また元気を出して、今日からの休日仕事、頑張りまっしょい。

今日はブラームスを聴いてます。

ブラームスの交響曲第3番 ヘ長調 作品90。
コリン・デイヴィス指揮バイエルン放送響の演奏。
1988年12月の録音。BMGクラシックスの激安輸入盤ボックスからの1枚。
オピッツの弾くピアノ協奏曲に竹澤恭子によるヴァイオリン協奏曲もついて5枚組2,000円ちょっとだったか。第2交響曲が2枚にわたるのが残念だが、この価格では仕方ないか。
(枚数減らすためか、価格を下げるためか、作品が2枚にまたがるボックス物が最近目立ちますな。これは何とかしてもらいたいもんです。少々価格が上がっても、キリの良いトラック分けで聴きたいもの)

さて演奏であります。
この第3交響曲は、オーケストラの響きがとても心地よく、ラストまで飽きずに傾聴できる演奏。
バイエルン放送響の南ドイツ風のやや明るい音が良い。自分の体調の具合かもしれないが(このごろ、すこぶる体調はよろしいので)、実に明るく爽やかで聴きやすい音。
もちろん、明るいと云っても、イタリア系のスッカラカンとした明るさではなく、ドイツの憂愁の空が晴れ渡って、しかしまだ寒気が残って・・・・そう、春先の暖かな、ぽかぽかとした感じ・・・・・・うまく云えないのだが、そんな明るさ。

デイヴィスの指揮は無理にスケールの大きさを出さずに、身の丈にあったブラームスという感じで好感が持てる。中庸で、大人の穏やかさ・品性といったものが演奏を通じて伝わってきて、清々しい思いで聴ける。オケの音色も明るいが、演奏全体の雰囲気も暖かい感じがして、実によい。

ブラームスの第3交響曲は、どの楽章も最後がスーッと消えてゆくので、印象は渋く淋しいのだが、そんな特徴をうまく引き出しながら、暖かみを加えた演奏というべきか。
鋭い感性はあまり感じないし、特に目立つようなところもないのだが、この頃はこういう演奏が好みになってきました。
加齢生活にはちょうど良い感じの演奏。

特にイイのは第2楽章の、ゆったりとしたテンポの中からブラームスの美しくも渋い旋律が湧き上がってくるところ。
第3楽章の、水彩画のような、淡々とした抒情も良い。この旋律は、いつ聴いても美しい。

オケは大層巧い。バイエルン放送響、大したオーケストラであります。
そういえば、『レコード芸術』5月号でのオーケストラ特集でも、非常に評判がよろしかった・・・・。

録音は今も十分に美しいです。
もう20年も前の録音になるんだなぁと感慨深いものがあります。
オケの音はホンマに素晴らしい。それを実に美しく捉えたイイ録音であります。
2008/05/16のBlog
一昨日から、わがDoblogは非常に重かったです。
コメントの返信どころか、記事の投稿も出来ませんでした。
今はとても軽くなってます。いろいろあるんでしょうが、Doblogスタッフの人たちも大変でしょう。無料ブログとはいえ、苦情も多いんじゃないんでしょうかね。
このごろは、短気な人が増えて、(世の中の動きが速くなっているからでしょうかねえ・・・)、何かと言えばすぐにクレーム、なかなか我慢が出来ない社会になっているような気がします。それに、文句を言う割には、褒めることをしませんしねえ・・・・・。

だから、僕が褒めてあげまっしょい。Doblogのスタッフさん。感謝してまっせ。
タダで、こんなに遊ばせてもろて、有り難いことやと思うとります。


さて、五月の爽やかな空気の中で、今日はシベリウスを聴きました。

シベリウスの交響曲第2番。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
1980年11月、ベルリンにて、EMIのデジタル初期の録音。

演奏はよいのだが、音が少し硬い。デジタル初期の、レコード各社の録音スタッフが試行錯誤している時期のものだなぁ・・・・・独特の硬さ、高音のキャンキャンしたところが耳につく感じ。

カラヤンはシベリウスが得意だった。
民族臭さはないのだが、この交響曲が持つ独特のノスタルジックな趣は十分に表出していると思う。
仕上げは一級の高級品。手作りの民芸品ではなく、最新鋭、先端技術での量産される工房作品とでも云うべきか。たいそう巧いし、しかも外観がカッコイイのだ。

第1楽章はスケール大きい名演。

素晴らしいのは第2楽章の情感。ベルリン・フィルの反応が素晴らしく鋭敏で、カラヤンの棒にピタッとついている感じ。いや、それ以上に、カラヤンの棒より先回りして、自主的にどんどん演奏している感もある。緩急や強弱はカラヤンの指示だろうが、それ以上の演奏の大きさを感じさせる。これはベルリン・フィルのアンサンブルの良さと技術を超えた自主性から来るものだろう。
トランペットの美しさが非常に印象的だった。

第3楽章は木管群の懐かしい響きが聴きもの。力強い音で迫ってくる弦楽器群とは対照的で、聴いていて面白い。

フィナーレはカラヤンの大見得。千両役者の自信タップリの、匠気たっぷりの名演。聴いていてお腹一杯になりました。

演奏全体から漂ってくる雰囲気は、北欧人シベリウスっぽくないんですが、こういうゴージャスな、恰幅の良い演奏で聴くのも悪くはないです。
2008/05/14のBlog
昨日まで、このDoblogは非常に重かったです。
サーバの障害も発生していたようで、閲覧もなかなか出来ませんでした。
コメント欄も非常に重かったようですが、さて、修復されたでしょうか?

今日のディスクは職場の盤鬼友人が薦めてくれたものです。
「オマエ、シフラのショパンを聴いたか?スゴイぞよ・・・・・・」。

そこで取り出したのが・・・・。
ショパンの練習曲集 作品10&25。
ジョルジュ・シフラのピアノ独奏。
1962年の録音。原盤はフィリップス。世界のピアニスト・シリーズの1枚。

うねるようなショパン。
技巧は素晴らしく、特に低音(左手)の動きが大変鮮やか。では、胸のすくような演奏家というと、そうでもなく、聴いているうちに、何か鬱屈したものを感じてしまうのは、シフラの半生を知ったからか。或いは、独特の間合い、ルバートがあるからか。

今まで親しんできたポリーニ盤の、スカッと抜けるような演奏ではなく、アシュケナージの端正で優れた技巧による演奏でもなく、どこか恣意的、しかし聴き始めると部屋のリスニング・ポイントから動けなくなってしまうような強さというか、どす黒い血というか、そんなものを感じる演奏。

「別れの曲」など、その最たるもので、とても重々しく含みの多い演奏になっている。やりたい放題という感じもするのだが、何度も聴いていると、シフラの意志の強さのようなものを感じさせる不思議な演奏。
これは、シフラの故国ハンガリーへの惜別の歌か、ジプシーの挽歌か。

作品10の4も激しい。凄まじい迫力。そして、やはり胸の奥に澱のように溜まる情念。目眩く技巧の中に、何か触れてはいけないようなものが宿っている感じ。

「黒鍵」も迫力十分。激しい強さ。
第7番など、今まで聴いてきた曲とは全く別物に聞こえる。面白い。
「革命」は腹にズシリとこたえる低音がスゴイ。これも力強い演奏だが、1956年のハンガリー動乱の際に、胸までつかりながら必死で川を渡って逃げたシフラの思いが表出されている・・・と書くと、ちと大げさかな。

録音は古いです。もう少しエエ音で聴けたら・・・・と思うのは欲深かな。
演奏はスゴイです。
圧倒されました。
なるほど、名演奏。我が友はエエ奴であります。