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YUKIのオペラ・ミニミニ・ストーリー解説
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2005/05/05のBlog
[ 22:28 ] [ プッチーニ ]
このオペラは、誰もが知っている通り、明治時代の日本の長崎が舞台となったオペラです。
これも、実在の女性がモデルとなっていたようですが、初演では失敗、しかし改訂版で成功を収める事が出来たようです。。。

台本・・・ルイージ・イッリカ、ジュセッペ・ジャコーザ
作曲年・・・1901~1903年
初演・・・1904年2月ミラノ・スカラ座

登場人物
蝶々夫人(ソプラノ)
スズキ(メゾ・ソプラノ)
ピンカートン(テノール)
シャープレス(バリトン)
ゴロー(テノール)
ボンゾ(バス)
ピンカートン夫人(メゾ・ソプラノ)
ヤマドリ公(バリトン)
薬師主(バリトン)


あらすじ
第一幕

長崎の丘の上の庭園のある家の所で、ゴローがアメリカ海軍士官のピンカートンをもてなし、蝶々との新婚の家の案内をしたり女中や下男達を紹介しています。
ピンカートンと蝶々の結婚式にはアメリカ領事のシャープレスも招かれ、ピンカートンは世界を回って自分がやりたい放題をする気質である事を語ります。その時にピンカートンは日本で自分が滞在中に日本人の嫁をもらうが、アメリカへ帰ったら当然の様に別の女性と結婚する事を堂々と言い張っています。
蝶々がピンカートンとの結婚に真剣そうな様子を感じたシャープレスが、日本では日本人の女性と結婚して、またアメリカに帰ってからも別の女性と結婚すると言っているピンカートンに警告をします。しかしピンカートンは全く気にしていません。
結婚式が始まり、友人達に祝福される蝶々にシャープレスが彼女の事を尋ねると、蝶々は、自分は由緒正しい家の娘であったが、没落してしまい、父が切腹になり、その刀が入った箱を見せ、その事で皆は沈んだ様子になるが、ゴローの計らいで再び結婚式の準備が始まります。
蝶々は異国人のピンカートンの妻になる為に、教会へ行ってキリスト教徒に改心する事を告げ、結婚式が始まると、ドラの音と共に僧侶のボンゾが突如現れ、蝶々が改心した事を激しく非難し、結婚式に来ていた客達を引き連れて帰ってしまいます。
ボンゾの怒りに触れてショックを受けた蝶々は泣き出してしまい、そんな彼女をピンカートンは優しく慰め、2人は愛し合っていきます。


第二幕

蝶々は自宅でピンカートンの帰りを待ち続けています。
ピンカートンがアメリカへ帰って既に3年が経ちますが、何の音沙汰もありません。女中のスズキは彼はもう帰ってこない・・・と思い込み、そんな彼女を蝶々は叱り付けます。蝶々は愛する夫ピンカートンは必ず自分の元へ帰ってくると信じているからです。
そんな蝶々の所へシャープレスとゴローがピンカートンから蝶々に当てた手紙を持ってきます。当然の事ながら彼女は大喜びします。しかし、その手紙の内容は辛い内容の手紙なのです。その為、シャープレスは手紙の内容をなかなか伝えられずにいます。
そんな時に、シャープレスはヤマドリ公と一緒になる事を勧めますが、蝶々は自分にはアメリカ人の夫がいて、子供までいる事を告げます。蝶々はピンカートンが万が一自分を裏切るような事をしたら、元の芸者生活に戻るか、死ぬつもりでいたのです。
そんな時に、ゴローは蝶々の子供の悪口を言った事で、頭に来た彼女はゴローを追い返すのでした。
そんな時にアメリカの軍艦が入ってきて、蝶々はピンカートンが帰って来たと大喜びします。そしてピンカートンを迎える為に庭の花々を摘み取って部屋に蒔き、彼の帰りを待つのでした。
寝ずにピンカートンを待ち続けた蝶々の元へシャープレスとピンカートンがやって来ます。しかし、アメリカ人の女性も一緒にいた事でスズキはショックを受けて蝶々がどれだけピンカートンの帰りを待ち続けていたかを涙ながらに話します。
ピンカートンは蝶々との間に生まれた子供を引き取るつもりで来たのですが、スズキからの話で自分がやった過ちに公開します。
ピンカートンのアメリカ人の夫人が、スズキに蝶々の子供を自分達の元に引き取るのを手伝うように頼んでいると、蝶々が姿を現し、最初はピンカートンが帰ってきたことで喜びに満ちて彼を探そうとしますが、アメリカ人女性がいる事で自分の置かれている立場を察します。
彼女は自分の子供をピンカートンに託す事を約束しますが、絶望して遂に死を決意します。
子供を外で遊ばせる事をスズキに命じ、一人になって仏壇の前に座って自殺をしようとします。そこへ子供がやって来て、子供に目隠しをさせ、彼女は遂に短刀を喉に突き刺して自殺してしまいます。
ピンカートンが蝶々の名前を呼んで彼女の元へ駆け込んで来ますが、既に手遅れ。彼女は息絶えていました。


YUKIのコメント

このオペラの有名なアリア「ある晴れた日に」をコンサートで過去に歌った事があります。
この蝶々夫人って15歳の少女なのですが、この当時の15歳っていうのは、精神的には完全な大人だったんでしょうねぇ。。。
曲も劇的なドラマティックな雰囲気がたっぷりと表れたものばかりです。
これは由緒正しい家に生まれた少女が、家が没落して父が切腹。悲惨な経験をしてきた中でようやくピンカートンというアメリカ人男性にめぐり合い、幸せを掴んだと思ったら・・・そんな彼にも最終的には裏切られ、遂に自らの命を絶つというのが余りにも悲しすぎます。
音楽的な面では、舞台が日本ということもあって、昔の日本情緒が溢れたメロディーが至る所で挿入されています。
[ 15:24 ] [ ビゼー ]
このオペラはメリメの小説をベースにされたもので、当初は普通に話すオペラ・コミック形式が取られていたそうですが、後にビゼーの友人が普通の台詞部分をレチタティーボに変えたそうです。
最近1964年頃にビゼーのオリジナルのものが出版され、オペラ・コミック(コミ-ク)形式でも上演されるようになったそうです。

台本・・・リュドヴィっク・アレヴィ、アンリ・メイヤック
作曲年・・・1873~1874年
初演・・・1875年3月 パリ・オペラ・コミーク座

登場人物
カルメン(メゾ・ソプラノ)
ドン・ホセ(テノール)
エスカミーリョ(バリトン)
ミカエラ(ソプラノ)
スニガ(バス)
ダンカイロ(バス)
レメンダート(テノール)
フラスキータ(ソプラノ)
メルセデス(メゾ・ソプラノ)
モラレス(バリトン)


あらすじ
第一幕

19世紀頃のスペイン・セビリアの街中。
偉兵隊の詰め所で大勢の町の人を衛兵の伍長モラレスを始めとする兵士達が眺めている最中に、ミカエラが別の隊の伍長ドン・ホセを探しにやって来ます。この時は、まだホセは来ていないのでモラレスがミカエラにホセが来るまで待つように促しますが、彼女はホセがまだ出てきていない事でその場から逃げるようにして立ち去ります。
それから間もなく子供達に付きまとわれながら交代の衛兵隊達がやって来ますが、その中に隊長のスニガとホセもいます。その時にモラレスがホセにミカエラが探しにやって来ていた事を告げます。
やがて昼休みになり鐘の音が鳴り響くと若者達が集まり、町のタバコ工場から女工達が出てきます。その中に後から出てきた女工でジプシーのカルメンに男達は口説こうとします。しかしカルメンはその辺の男より、たった一人だけ自分に興味が無さそうなホセに興味を持ち、ハバネラを歌って彼の気を引かそうと持っていた花をホセに投げつけます。
ホセは取り乱すかのようにしながらも花を拾い上げると、そこへミカエラが登場。彼女はホセの母親の様子を語り、母親からの手紙を渡して立ち去ります。手紙を読んだホセはミカエラと結婚する事を決め、カルメンが投げつけた花を投げつけますが、そこへ喧嘩騒ぎが起こり、女工達が騒ぎ始めます。ホセは再び花を拾い上げ、騒ぎを押さえようと他の兵隊達と一緒に喧嘩の仲裁に入っていきます。
喧嘩で相手にケガを負わせたカルメンがスニガの命令でホセに連行されてやって来ます。ホセはカルメンを縛り上げますが、街中から人々が去り、兵士達も去り、スニガが彼女を投獄する為の命令書を取りにその場を離れ、カルメンとホセは2人きりに・・・。
カルメンはホセを口上手く口説き、最初はカルメンの誘惑を頑なに拒んでいたホセも遂におれてしまい、カルメンの虜になっていきます。
そして遂に再び居酒屋のリーリャスパスティアで会う事を約束して、ホセは彼女を縛っていた縄を解いてしまいます。
ホセがカルメンの縄を解いた所へ命令書をもらってスニガ再び戻り、ドサクサにまぎれてカルメンはホセを突き倒して逃走。ホセはカルメンを逃がした事でスニガにとがめられ、営倉送りで位も降格というハメになってしまいます。


第二幕

居酒屋のリーリャス・パスティアでダンスでフィーバしている中、カルメンや仲間のフラスキータ、メルセデス達が客の相手をしています。
その時に客として来ているスニガはカルメンにホセが彼女を逃がした事で営倉送りで降格処分になった事を告げます。そんな時に売れっ子闘牛士エスカミーリョがやって来て、皆の人気を更に集めます。彼はカルメンを見て彼女に興味を持ち始めます。
皆が騒いでいる時に居酒屋の主人が客達を追い返そうとします。何度催促してもなかなか帰りませんでしたが、遂に催促に負け、客達も全員帰りました。実は居酒屋の主人の催促の訳は、密輸業者のダンカイロとレメンダートが密輸の話をする為に来ていたからです。
しかし、カルメンはホセと会う約束をしている為に乗り気ではありません。そんな彼女にダンカイロはホセも密輸団に引きずり込むように促してその場を去ります。
全員が去ったところへホセがやって来て、再会を喜びます。
カルメンはホセの為に歌って踊りますが、兵隊の帰営ラッパが鳴った事でホセは帰ろうとします。そんなホセにカルメンは苛立ち始め、彼女を落ち着かせようとホセはカルメンへの思いを告げます。苛立っていたカルメンも落ち着き、ホセを自分に何処までも着いて来る様に促しますが、そこへスニガが再び入って来て、ホセを詰ります。そして遂にホセは自分の上官と争う事に・・・。
そしてカルメンが呼んでそこへ入って来た密輸団のメンバーらにスニガは捕らえられます。
ホセはそこにいるカルメンを始めとする密輸団のメンバーらに自分達の仲間に入る様に勧誘され、遂にホセは脱走兵になり悪事を働く集団に加わるハメになってしまいます。


第三幕

深夜遅く、山の中の密輸団のアジト。ホセとカルメンの仲は既に冷え切っています。ホセはカルメンを愛しているのですが、カルメンは既にホセの事に飽きてしまったと言うか、嫌気がさしてしまった感じです。
カルメンはフラスキータやメルセデス達がカード占いをやって遊んでいるのを見て、自分も同じくカード占いをやり始めます。しかし、カルメンが占うと出た結果は「死」。何回やっても自分とホセが死ぬ事ばかり出ます。それで結果はカルメンが先に死んで、後からホセ・・・と言う様に結果が出ます。その事で彼女は自分の運命を悟り、困惑気味になります。
メンバー全員が仕事の為に立ち去った所へミカエラがホセを連れ戻す為にアジトへやって来ますが、たった一人残って見張りをしていたホセが怪しい人間が入って来たと思い込んで銃を発砲するとミカエラは隠れ、入れ代わるかのようにエスカミーリョがカルメンを求めてやって来ます。
エスカミーリョがホセにカルメンを愛している事を告げると、ホセはブチ切れして決闘をしかけます。エスカミーリョを追い詰めた時にカルメン達が戻って来て、ホセを止めます。
エスカミーリョがカルメンや密輸団メンバー全員を自分の闘牛ショーに招待する事を告げ、その場を去ります。
エスカミーリョが去った所へ隠れていたミカエラがレメンダートに捕らえられ突き出されます。ミカエラはホセを見つけ、彼の母親が既に危篤の床にある事を告げるとカルメンは冷たくホセに帰る様に促します。そんなカルメンにホセは未練を残しながら、またエスカミーリョへの嫉妬心を募らせながらもミカエラと共に山を降りる事にします。


第四幕

セビリアの闘牛場前で皆の歓声を受けてエスカミーリョが登場します。そこへカルメンも着飾って姿を現し、2人は愛を告白しあいます。
この会場にホセがカルメンを狙って紛れ込んでいる事を知ったフラスキータとメルセデスはカルメンに注意を促しますが、彼女は全く平気な様子です。それどかろか、自分から話をつけてやる!って感じで強気に振舞っています。
その場にカルメンが1人になった所を見計らってホセが姿を現します。
ホセは必死になって彼女に復縁を申し込みますが、彼女は冷たく突っぱねます。それどころかホセが必死になればなるほど、カルメンのホセに対する嫌悪が増していくばかりです。
闘牛場の中から勝利の大歓声が沸き起こった時にカルメンは闘牛場の方へ歩み寄ろうとすると、嫉妬にかられたホセは「エスカミーリョを愛しているのか?!」と問い詰めます。するとカルメンは「死んでも彼を愛する!」と答え、前にホセからもらった指輪を投げ捨てます。
この行為にホセは遂に完璧にブチ切れ状態となり、カルメンをナイフで刺し殺してしまいます。
カルメンを刺し殺したホセは殺してしまっても彼女を愛している事を語り、彼女の遺体に身を投げて抱き締めます。


YUKIのコメントコーナー

このオペラって超有名なのですが、本当に男女の愛憎がモロに現れたオペラだと思います。
これはストーリー的に見ても、実際にこの手のストーカー事件なんかが現実にも起こったりもしているので、不気味さがあるストーリーだと思います。
これも、やはり内容が余りにも過激な為なのか、本で読んだ情報ですが公序良俗に反する所があり・・・ってところで劇場からしょっちゅう改変の指摘を出されたようです。
けど、これは原作はもっと過激な内容との事ですが、過激さを和らげられ、今は世界中で大人気のオペラとなっているそうです。
私がこのオペラを観た映像の解説書に寄ると、このドン・ホセは原作ではもっと怖い感じの性格だったようですがそれもオペラでは怖さを和らげられているとの事のようです。
[ 15:11 ] [ 映像、CD等の鑑賞感想コーナー ]
このオペラに関しては、これまで数種類の映像や録音を観たり聴いたりしましたが、ここではその中で一番印象に残った物の感想を述べていきたいと思います。
まず映像は、1985年の英国ロイヤル・オペラで指揮=ベルナルド・ハイティング、オリジナル演出=ルキノ・ヴィスコンティ、舞台演出=クリストファ・レンショウ、出演=ルイス・リマ、イレアナ・コトルバシュ、ジョルジュ・ザンカナーロ、ロバート・ロイド、ブルナ・バリオーニ。
1986年のザルツブルグ音楽祭で指揮&演出=ヘルヴェルト・フォン・カラヤン、出演=ホセ・カレーラス、フェルッチョ・フルラネット、ピエロ・カップチッリ、フィアンマ・イッツォ・ダミーコ、アグネス・バルツァ。

まずは1985年英国ロイヤル・オペラの映像ですが、この中ではもう言うまでも無く、ルイス・リマのドン・カルロの存在が圧倒的なものを感じさせられました。
彼のドン・カルロは優しさの中に弱さあり、その中にまた突然キレ出すというちょっと怖い雰囲気もあるドン・カルロでした。
何せリマのドン・カルロって今にも泣き出しそうな雰囲気が物凄く出ていて(終幕では本当に涙を流していますが)、その泣き出しそうになっているかと思えば、突然キレて怒り出す。それと捕らえられる時に声を出して笑っていたり、牢獄の中でニヤリと笑みを浮かべたり等、精神的に不安定そうなこのキャラのイメージを見事に浮き上がらせていたと思います。あとは、とにかくエリザベッタ命・・・って雰囲気がまた良かったです。それと歌声がとにかく美声、外見も超美男子!この映像はリマの魅力がたっぷり味わえます。
他ではロイドのフィリッポは声はかなり分厚いタイプのバスで、圧倒された雰囲気がありました。けど、息子からも慕われず妻からも愛されない悲痛さを訴える4幕1場でのアリア「一人淋しく眠ろう」のロイドの歌い方は痛々しささえ感じさせてくれました。
ザンカナーロのロドリーゴはカルロの友人というより、お父さん的友人って雰囲気があって、包容力がある感じが良かったです。
女性陣はコトルバシュのエリザベッタは声は少し細めと感じましたが、可愛らしさと悲しさを秘めた雰囲気があって良かったです。
エボリ公女のバリオーニは上品さはなかなかのものでしたが、もう少し歌い方に迫力が欲しいな・・・って所かな・・・。カルロを脅すシーンは、何だかいじめているって雰囲気に思えました。
指揮は、これまで聴いた中ではどちらかと言うと速いテンポの方に感じました。
この映像は5幕版だったのですが、やはり「ドン・カルロ」は5幕版の方がストーリー的に筋が通っているって感じで良いです。

次に1986年ザルツブルグ音楽祭の映像です。こちらは4幕版です。
こちらはドン・カルロは3大テノールの一人であるカレーラスです。カレーラスのカルロは、この時は先程のリマのカルロと比べると演技的な動きが少ないというか、目立った感じではない様に思えたのですが、歌唱の方はさすがに貫禄たっぷりです。カレーラスのこの時のカルロは、どちらかと言うと自分の殻の中に閉じこもってしまった雰囲気のカルロって感じに思えました。それからリマのエリザベッタ命って雰囲気のカルロに対して、カレーラスのカルロはどちらかと言うとロドリーゴ命って雰囲気にも思えました。しかし、この公演はカレーラスが白血病で倒れてしまう前の年の公演だったとか・・・。でも無事に復帰したのが良かったです。
フルラネットのフィリッポは声質はロイドよりは少し線が細かったような・・・。
他では特に印象が残ったのがエボリ公女のバルツァです。この人のエボリ公女はとにかく圧倒させられます。何せ歌い方に凄いドスが効いた感じで、迫力満点!カルロを脅す所は勢いそのものでした。
カップチッリのロドリーゴは全てをカルロに捧げて自分の命はどうでも良い!って雰囲気が出ているようで痛々しさを感じさせてくれるのがグッと来るものを感じます。
この時にエリザベッタを演じたイッツォ・ダミーコは、確かこの当時まだ22歳くらいで若い為に、このキャラにしては声はちょっと線が細すぎるなぁ・・・と感じました。どちらかと言うと、ベルカント向きって所かな・・・?
カラヤンの指揮は、これまでに聴いた「ドン・カルロ」の中ではどちらかと言うとテンポが遅めのような気がしました。

演出は英国ロイヤル・オペラもザルツブルグ音楽祭もパッと見た目は大差はないって感じでしたが、英国ロイヤル・オペラの時の方がそれぞれの歌手の演技なんかで、個々のキャラクターの心情がはっきりと表れていたかな・・・って気がしました。

次は1989年ウイーン国立歌劇場のライブ録音です。これは5幕版でした。
演出は分かりませんが、指揮=クラウディオ・アバト、出演=ルイス・リマ、ルッジェーロ・ライモンディ、ミレッラ・フレーニ、レナ-ト・ブルソン、アグネス・バルツァ。
これもドン・カルロはルイス・リマですが、この時は音声だけでも彼の美声と感情的な歌い方に聞き惚れてしまいます。英国ロイヤル・オペラの頃に比べると、彼の年齢も増している為か、歌声の方ではこちらの方が伸び伸びとした雰囲気でした。
フレーニのエリザベッタは強すぎる事もなく、また線が細すぎる事もなく、豊かさがあって素敵でした。
ロドリーゴのブルソンは、包容力があるって感じで頼れる存在って雰囲気が見事に出ていたと思います。ロドリーゴの死ぬ時のアリアは最後で息絶え絶えになりそうだったのが涙を誘われます。
フィリッポのライモンディはバスの割には細めの声だと感じましたが、繊細さがあって何もかもに悩める王って感じが痛々しい程伝わって来るって感じです。
エボリのバルツァはザルツブルグ音楽祭と同様で、とにかく迫力満点!とにかく男でもタジタジ状態にしてしまいそうな雰囲気の圧倒させられる歌い方が凄いです!

参照
お友達Blogのひさぎさんの「音楽雑記」の記事

[「ドン・カルロ」Story]
[ 14:56 ] [ 映像、CD等の鑑賞感想コーナー ]
2001年、チューリッヒ国立歌劇場での公演の映像です。

この「マクベス」ってシェークスピアのもので、本来なら時代設定が中世の11世紀頃の設定となっています。しかし、この映像を観た感じでは、11世紀ではなく、服装なんかからすれば20世紀くらいの感じに思えました。
何せ服装が・・・特に魔女の格好が笑えてしまいます。魔女の服装は全員が赤やピンクっぽい色でTシャツ、ウエスト・ポーチ、リュックサック、今風のスーツにハイヒール、中には赤い下着の様な格好の者までいたのには笑えます。
それで、他の者は背広っぽいものにネクタイとか、特にパオレタ・マッローク扮するマクベス夫人の衣装が強烈なくらいセクシー過ぎて、まぁ言えば某セクシー姉妹が着用しそうな雰囲気のドレスでした。(色は真っ黒でしたが) けど、マッロークのこの姿はなかなかセクシーでした。

演出面では、色々工夫を凝らした感じの所もありましたが、あっけない面もあり・・・って感じです。
オペラでは出てこない筈になっていたと思っていたマクダフ夫人らしき女性(私の推測です)が出てきた事や、魔女の中に少女や男性も混ざっていたのも変わっていると思いました。(私はこのオペラを観たのは、実はこの映像が初めてなんです)
それで、三幕でマクベスに3つの予言をするシーンが、少女と男性と少年役(?)が出てきたのが印象に残っています。
他では、マクベス夫人のマクベスからの手紙を読んで、アリア「早く来て、明かりを」のシーンでは映画なんかで良くある手紙のシーンに似ていて、受け取った者が読んでいる時に書いたものが手紙を書くシーンが挿入された感じの演出だったのも珍しかったです。
他では、まぁ言えば観ている側が色々想像が出来るって感じにも思えました。

あっけない面は、トーマス・ハンプソン扮するマクベスVSルイス・リマ扮するマクダフが最後に戦う所・・・。本当なら戦って、マクダフのある台詞が元でマクベスは戦う気力を無くしてやられてしまう筈なのに、この演出では、戦うどころか・・・終始無抵抗なマクベスをマクダフが一方的にメッタ刺にするって感じで、しかもこの刺し殺すシーン・・・剣が貫通して無さそう(^^;)・・・部屋の中にいるマクベスを外からマクダフが壁越しに突き刺すのですが、貫通してないのにマクベスが死ぬのが・・・ちょっと・・・って所です。はっきり言って、戦って欲しかった。。。長身のハンプソンとリマの身長の差からすれば、丁度「スター・ウォーズ」でのダース・ヴェーダ-とルークの身長差くらいあるから、ルークVSダース・ヴェーダ-風の戦いになることを期待していたのに。。。それで、ルイス・リマはルークのマーク・ハミルと同じ位の身長だと思うし、トーマス・ハンプソンはダース・ヴェーダ-役のデビッド・プラウズと同じ位の身長だと推測できるので、当てが外れたって感じ。。。

歌手では、ハンプソンのマクベスが強烈なくらいで、野心と気弱さが見事に現れていたって感じで凄みがありました。なかなか勢いのある歌い方のところがあるかと思えば、オドオドした感じも見事に現れたと思います。けど発狂的な表現は凄まじかったです。

マッロークのマクベス夫人はこのキャラのわりには細めの声に感じましたが、セクシーさも漂わした反面、見事な悪女ぶりで怖さをたっぷりと感じさせてくれたって感じです。マクベスを操っているって雰囲気が見事に出ていて、凄みがありました。最後の夫人が狂乱する所は本当にゾッとさせてくれます。

リマのマクダフは、この時のリマは声の調子なんですが、PCで映像を再生していた為か不調気味の様に聞えてしまったのですが、やはり役への入りようは凄いです!はっきり言って映画俳優並です。アリア「父の手は」を歌う時なんて、涙を流していた感じだったのですから・・・。だけど音がずれる事無く安定した歌い方が素敵でした。

バンク-オのロベルト・スカンディウッツィは声は美声のバスバリトンだったんですけどねぇ。。。存在感が他のキャラの中に埋まってしまった感じでちょっと惜しい・・・(--;) けど殺される前の息子を逃がす所は何となく歌唱面で涙を誘われそうです。



[「マクベス」Story]
2005/05/04のBlog
[ 11:37 ] [ 映像、CD等の鑑賞感想コーナー ]
これは1979年頃の録音で、舞台のライブ録音ではなくスタジオ(?)録音っぽい感じのものでした。
指揮はリチャード・ボーニング、オーケストラはナショナル・フィルハーモニックで合唱はあの「スター・ウォーズ/ファントム・メナス」「スター・ウォーズ/クローンの攻撃」に挿入されていた合唱曲を歌っていたロンドン・ヴォイセスです。

まずはスケールの大きい迫力満点の序曲で始まるのですが、この後の祈りの合唱が迫力のある序曲とはうって変わって静かだったのが印象的でした。
全体的な曲やストーリーの流れを見ながら聴いていると、このオペラはインドが舞台になったストーリーなのですが、所々でインドの雰囲気をかもし出した様な雰囲気の旋律があったのが印象的でした。特に第二幕のカレドのアリアがそんな感じでした。
だけど、フランスオペラの独特の美しい旋律の音楽だったのが印象的でした。
まずはティムール役のジェームズ・モリスは威厳のある雰囲気の歌い方で、その中にも柔軟な雰囲気も持っている歌い方が印象的でした。
この中で一番強烈な印象が強かったのは、アリム役のルイス・リマと敵のシンディア役のシェリル・ミルンズです。
特にミルンズのストーカーぶりは映像でなくても強烈なくらい恐ろしい感じの歌い方で、第一幕二場のシータを脅す所や第二幕のアリムを陥れるところなんかは圧倒させられるものを感じます。それに終幕で脅威をさらしたところは、まるで吼えるような凄まじい勢いの歌い方だったので圧倒させられました。

一方リマは、この時はまだ彼が案外若い時のものなので声質は大勢で歌う時は他のミルンズやモリス、シータ役のジョーン・サザーランド等のベテラン歌手に覆われてしまっていた雰囲気にも感じられましたが、しかし完全に埋もれてしまった訳でないし、二幕でのシンディアに罵声を浴びせられた所なんかは細い声質ながらも、激しく激怒する様子が伺えて凄く良かったです。それに兵士達が言う事を聞かなくなったシーンでは、負傷して苦しい表現をしているのではと思いますが、声質に変化をつけていたのが印象的でした。それと二幕でシータと死別する時の歌い方は情熱的な雰囲気の中に優しさがあり、他では四幕二場のアリムのアリアでの情熱的な歌い方は何度聴いても魅力的でした。リマは演技力が凄いのですが、この時は彼は声優の素質もあったりして・・・と私なりに思っています。

サザーランドは慎ましやかで、純粋清純なシータのキャラが見事に現れていた感じで良かったです。

他に気になるところがあったのですが、二幕での兵士の合唱で、やる気が全く無いに歌い方だけが勇ましかったのが何でかな・・・?って思えてしまった・・・。まぁ言うとやっと戦場から戻れる喜びも中に秘められてるのかなぁ・・・とも感じました。

このオペラは全体的に見て、音楽は美しくストーリーも幻想的と言うかファンタジー的な雰囲気で面白かったのですが、構成がなんだか変わっていると言うか・・・(^^;)一幕は二場あって二幕と三幕は一場だけ、そして四幕も二場構成で五幕は一場。
この中で気になったのは他の幕に比べると三幕が短い気がしました。三幕では恐らくバレエが挿入されている感じなのですが(私の想像です)歌の所はソロが少ないなぁ・・・と感じました。それと四幕ですが、四幕一場が何とシータのアリア1曲だけで終わってしまっていたのがあっけない雰囲気がありました。

一幕二場でシータが窮地に立たされるところで、シンディアがティムール達を呼ぶ為にゴングを鳴らすのですが、その後で歌われる合唱曲・・・これ・・・何か過去に何処かで聴いた事がある様な・・・って感じでした。。。僅かながら何か記憶にあるんですよねぇ。。。

「ラオールの王」Story

歌詞超ネタバレ
[ 07:30 ] [ ドニゼッティ ]
このオペラは、日本で上演されているのはあまり聞かないのですが・・・案外有名なオペラだと思います。(全体的にはマイナー作品ではないと思う^^;)
だけど・・・どうやらドニゼッティのオペラとしてはマイナーな方かも・・・(^^;)って感じに書いてある書物もありました。。。
リンダが歌うアリア「この心の光」は有名なんだけどなぁ。。。
ドニゼッティが最初に宮廷劇場用に作曲をしたものだそうです。

作曲年・・・1842年
台本・・・ガエターノ・ロッシ
初演・・・1842年5月、ウイーンケルントナール劇場

登場人物
リンダ(ソプラノ)
カルロ(テノール)
ピエロット(アルト)
ボアフレリー公爵(バス)
アントーニオ(バリトン)
マッダレーナ(メゾ・ソプラノ)


あらすじ
第一幕

フランス領アルプスにあるシャモニーの町にあるアントーニオの家で、アントーニオ&マッダレーナ夫妻は地主である公爵夫人が自分達に小作人契約を更新してくれるかが気になり公爵夫人の兄ボアフレリー侯が力を貸してくれると当てにしている。
夫妻の娘リンダは彼氏であるカルロに会いに出かけていくが、行き違いになったようで結局は家に戻って来ます。しかし、カルロが公爵夫人の息子シルヴァーノ伯である事をリンダは知りませんでした。カルロはリンダが1人で家にいる時にやって来るので、彼女はカルロに自分達2人の仲を隠さねばならない事を尋ねます。カルロはそんな彼女を慰めて去りました。
その後、アントーニオが村長と共に入って来て、ボアフレリー侯が契約更新に力を貸してくれたが、リンダを求めるっていう様な下心があった事を話します。
リンダは皆から勧められて、パリ方面へ出稼ぎに行く人々の中に紛れ込んで村を離れる事を決意し、旅芸人のピエロットと共に出かけます。


第二幕

遂に自分の恋人の身分がどれ位のものかを知ったリンダはカルロのおかげで立派な生活をしています。
しかし、通りかかった侯爵に見つかってしまったリンダは妾になる事を勧められ、鬱陶しい気分にさせられてしまいます。その侯爵と入れ代わって入って来たカルロですが、恋人の心配げな様子にリンダは暗い気分になってしまいます。
その気まずい様子になっていたカルロには実は母の侯爵夫人から縁談の話を持ちかけられており、リンダの愛を確かめようとしたのです。
そんな時にシャモニーで侯爵との仲が気まずくなり、シルヴァーノ伯に助けを求めるのが目的でやって来たリンダの父アントーニオがやって来ます。そして、シルヴァーノ伯爵の愛人に我が娘リンダがなっていたと思い込んだアントーニオはブチ切れます。それと、そこへ来ていたピエロットが伯爵の結婚の話まで暴露してしまったので、ショックを受けたリンダは錯乱状態に陥ってしまいます。


第三幕

ピエロットは伯爵に内緒でリンダをシャモニーへ連れ帰ってしまいます。彼女が連れ帰られてしまった事を知らないカルロはリンダを探しまわっています。そんな時にピエロットと共に錯乱状態のリンダが広場へやって来て皆の同情を誘います。
そんな状態のリンダにカルロは必死に呼びかけ、彼の愛情のこもった呼びかけが効果を発し、彼女は正気に戻りました。
カルロは母侯爵夫人の縁談話を断り、リンダと一緒に暮らす事を決意してシャモニーの村人達の祝福を受けてハッピー・エンドとなります。


YUKIのコメント

一幕で歌われるリンダのアリア「この心の光」を勉強しています(^_^)
オペラとしてはドニゼッティのオペラではマイナー作品の様ですが、このアリアはかなり有名なアリアです。
これも声楽を勉強している人々のなかではソプラノで細い声質の人だったら歌っている人が多いと思います。何せ音大の卒業試験ではかなり沢山の人が歌っていたから。。。
ドニゼッティのオペラ・アリアはコロラトゥーラの技法が必要なものが多く、原譜は簡単そうな楽譜なのですが大半はカデンツァを用いて歌い方を変えてしまう事が多いのですよねぇ(^^;)
このオペラは18世紀にフランスに実在していた名女優アドリエンヌ・ルクヴルールがモデルとなった戯曲をチレアがオペラ化したものだそうです。
ちなみに教えてもらった情報ですが、これは実際に起こった事件が背景にもなっているとか・・・。

台本・・・アルトゥーロ・コラウッティ
作曲年・・・1898年~1902年
初演・・・1902年11月6日 テアトゥロ・リリコ(ミラノ)

登場人物

アドリア-ナ・ルクヴルール(ソプラノ)
マウリツィオ(テノール)
ミショネ(バリトン)
ブイヨン公爵(バス)
ブイヨン公爵夫人(メゾ・ソプラノ)


あらすじ
第一幕

パリのコメディ・フランセ-ズで人気女優のアドリア-ナは花形女優でありながらも謙虚な性格です。そんな彼女にこの劇場の舞台監督であるミショネが密かに思いを寄せています。しかし彼女がマウリツィオの事が好きである事を知るとミショネは寂しさを味わいながらも素直に諦めます。
マウリツィオの正体が実はザクセン伯爵であったという事を知らずに、彼が伯爵の旗手と思い込んでいるアドリアーナは自分を訪れに楽屋へ来た彼と熱い抱擁を交わすのです。
その一方で、ブイヨン公爵は自分の愛人である女優デュクロがブイヨン公爵夫人とマウリツィオの仲を取り持とうとする為、マウリツィオに手紙を送り、おまけに自分の別荘を使って密会をしようとしている事を知ります。本当の事を知らない公爵はキレます。しかし、ブチ切れたけど逆に自分の愛人が密会をしようとしている場所で、しかも時刻まで合わせて夜会を開いて愛人がマウリツィオと約束しようとしている事を邪魔してやろうと企みます。


第二幕

ブイヨン公爵の別荘の中庭で、公爵夫人はマウリツィオを待ちながら彼に対する激しい情欲を燃やしています。
公爵夫人は彼の為なら頼まれた事なら何でもって感じで、フランスにザクセンに援助を約束させる為に色々やっています。これもマウリツィオの事を愛しているから出来る事なのです。しかし、自分の元に現れた彼が旅立つ事を知り、彼が他の女性に心変わりをしたと思い込んで激しく嫉妬します。
そんな時に公爵の馬車がやって来る音が近付き、夫人はあづまやに隠れてマウリツィオはそこの扉を閉ざします。
そこへ公爵に招かれたアドリア-ナがやって来るのですが、マウリツィオの正体を知らされた彼女は驚きながらも愛情は変わりません。
アドリア-ナはマウリツィオにあづまやに隠れた公爵夫人が国の将来の為に重要な人間である為に、夫人を黙って逃がしてやって欲しいと頼まれ、引き受けます。
しかし、そのあづまやの中でアドリア-ナとブイヨン公爵夫人は口論となり、互いが恋仇同士である事を知り、アドリア-ナは公爵夫人の本性を知ってキレます。


第三幕

ブイヨン公爵邸の大広間で何とか逃げた公爵夫人は憎き恋敵のアドリア-ナの声に思いをめぐらせています。
公爵の夜会にやって来たアドリア-ナVSブイヨン公爵夫人。恋敵同士であってもお互いに丁寧な振る舞い、言葉が交わされるが、アドリア-ナはマウリツィオが公爵夫人とザクセンの援助の事でひそひそ話をしているのを見て「フェドーラ」のワンシーンを演じて夫人に見せ付けます。ついでにアドリア-ナはマウリツィオにも気まずそうな視線をチラッと与えてその場を去ります。
これで公爵夫人は遂にブチ切れ、アドリア-ナに対し憎悪を燃やします。


第四幕

アドリア-ナの家。
ブチ切れ状態のブイヨン公爵夫人は、アドリア-ナに対して復讐をします。
その復讐は、アドリア-ナがかつて恋人マウリツィオに贈った花を公爵夫人が贈り返すのですが、それもマウリツィオ自身が贈り返した様に工作し、しかもその花に猛毒を仕掛けてアドリア-ナを殺してしまおうというものです。
アドリア-ナに贈り返された花を見て、彼女はマウリツィオに裏切られたと思い込み絶望します。
その花を暖炉に投げ捨てた後で、舞台監督のミショネに導かれてマウリツィオがやって来るのです。
本当の事を知らないアドリア-ナはマウリツィオに対して最初は冷たい態度をとるものの、彼が心から彼女に詫びた事に対して彼女の心も溶けました。
しかし、公爵夫人の復讐の花の毒がアドリア-ナの身体にまわり、アドリア-ナはマウリツィオの腕の中で息を引き取ります。


YUKIのコメントコーナー

このオペラの1幕で歌われるアドリア-ナのアリア「私は芸術の神の僕」、4幕の「哀れな花」を2003年の地元の市民音楽祭で歌いました。
「私は芸術の神の僕」は花形女優でありながらも謙虚な性格のアドリア-ナの性格が現れた美しいアリアです。
「哀れな花」は本当の事を知らないアドリア-ナが恋人から花を贈り返された事で嘆く悲痛な感じのこもったアリアだと思います。
けど、ストーリー見ると、大きな背景はアドリア-ナVSブイヨン公爵夫人の女の争いが大きい感じがします。
一人の男性を間に挟んで女同士で争うのですが、美しい音楽の背景に対立の醜さも現れたストーリーだと感じます。
けど公爵夫人の復讐は巧妙かつ悪質な雰囲気もするので、これで改めてこの夫人のキャラの恐ろしさが分かってくる様な気もします。
2005/05/03のBlog
[ 13:15 ] [ ヴェルディ ]
このオペラは元々は五幕版でフランス語の台本がオリジナルだったようです。そしてそれから何度も改訂が加えられており、最近ではイタリア語で上演される事が多くなってきて、イタリア語の四幕版と五幕版での上演が多くなってきているようです。中でもバレエを含んだヴァージョンもあるみたいです。
ちなみに四幕版では、五幕版の第二幕から始まっており、五幕版の第一幕がカットされているって感じです。

台本・・・フランソワ・ヨーゼフ・メリ、カミ-ュ・デュ・ロークル
作曲年・・・1865年~1866年
初演・・・1867年3月 パリオペラ座

登場人物
ドン・カルロ(テノール)
エリザベッタ(ソプラノ)
フィリッポ2世(バス)
ロドリーゴ(バリトン)
エボリ公女(メゾ・ソプラノ)
宗教裁判長(バス)
修道士(バス)
テバルド(ソプラノ)
天の声(ソプラノ)
レルマ伯爵(テノール)


あらすじ
第一幕

16世紀頃、パリの郊外にあるフォンテンブローの森で狩人達が獲物をめがけて追い掛け回しています。父であるスペイン国王フィリッポ2世の猛反対を押し切って、そこへ紛れ込んでスペインの王子ドン・カルロがやって来ます。
カルロは自分の許婚であるフランス国王アンリ2世の王女エリザベッタを一目見ようと思い、こっそりとこの森へやって来たのです。
すると、そこへエリザベッタの一行が道に迷って来ます。エリザベッタのお付の小姓テバルドがその場から離れてカルロとエリザベッタが2人きりになった時に、自分はスペインの使者であるかの様に偽り、エリザベッタに自分の持っていた肖像画のペンダントを渡します。その肖像画を見たエリザベッタはそこにいる人間が王子である事が分かって大喜び!当然の事ながら2人は愛を語り合います。
しかし喜んでいられるのはそこまで・・・。
小姓テバルドが戻って来て、エリザベッタに彼女が結婚する事になった相手は、王子ではなくその父親であるスペイン国王フィリッポ2世である事を告げます。テバルドのこの言葉を聞いたカルロとエリザベッタは大ショックを受けます。恋人として結ばれた筈の2人はお互いの苦しい感情を歌い上げます。そんな中に王の使者がやって来て、エリザベッタにフィリッポ2世と結婚するように促し、周りにいる者達全てがその要求を受け入れる事を求めます。そして遂にエリザベッタは嫌々ながらもフィリッポ2世との結婚に承諾してしまうのです。
そこにいる人々が皆フィリッポ2世とエリザベッタの婚約の成立を喜び称える中で、カルロは絶望感に打ちひしがれます。


第二幕

スペインのサン・ジュスト僧院の先代国王カルロ5世の墓の前で修道士達が祈りを捧げています。
そこへ打ちひしがれたカルロ登場。落ち込むカルロに修道士が話し掛けるのですが、何とその声がこの僧院の墓地に眠る祖父カルロ5世の声と余りにも似ているので、カルロは怯え始めます。
そんな時にカルロの頼れる友人ロドリーゴ登場!恋の事で悩みぬいている王子を励まし、エリザベッタとの事は諦める様に促すと同時に圧制に苦しんでいるフランドルの救済に立ち上がる様に勧めます。そして2人の友人同士は共にフランドルを救済する事を誓い合うのです。
一方、サンジュスト僧院の庭ではエボリ公女や女官達が楽しそうにヴェールの歌を歌っています。そこへ悲しみにくれた表情の王妃エリザベッタがやって来ます。その時にロドリーゴが入ってきて、エリザベッタにカルロからの手紙をこっそり手渡し、恋に悩むカルロの事を語ると、それを見たエボリ公女はカルロは自分の事を思い続けて悩んでいると勝手に勘違いして思い込んでしまいます。
エリザベッタは王子に会うことを了解し、その場にいた全ての者は立ち去り、そこへカルロが入ってきます。
カルロは最初は自分をフランドルへ行ける様に計らってもらおうって感じの事を言い続けるのですが、彼の本心はその事よりエリザベッタへの愛情が捨てきれなく、必死になって求愛するような言葉を言い続けます。その言葉にエリザベッタは動揺をしますが我に帰った彼女は王子が自分を抱き締めようとした時に突っぱねます。絶望したカルロはその場から駆け去ります。
その様子を見たエリザベッタはその場に泣き崩れてしまうのですが、そこへフィリッポ2世が入ってきます。
フィリッポは王妃が1人でいることに不信を抱き、彼女に仕えていた女官を解雇してしまいます。ショックを受けた女官にエリザベッタは慰めの言葉をかけます。
エリザベッタ達が去った後でフィリッポとロドリーゴがその場で2人きりに。
フィリッポにロドリーゴはフランドルが悲惨な状況になっている事を必死になって説明します。フィリッポ2世はロドリーゴの考え方に疑問を抱きながらも信頼し、自分の息子と妻が不倫関係にあるのを感づいて、その調査をロドリーゴに命じます。


第三幕

王宮の庭園で自分に会いたいと言う手紙を受け取ったカルロはその手紙はエリザベッタからのものと思い込んで喜んでいます。しかし、その手紙は本当はエボリ公女からのもの物だったのです。
暗闇の中、エボリ公女がヴェールを被ってやって来ます。しかしカルロはその人がエリザベッタだと思い込んで口説き始めます。エボリ公女がヴェールを外した時に、人違いと分かったカルロは慌てますが、違う女性と勘違いされ、その相手が王妃であると分かったエボリ公女はもうブチ切れ状態!カルロとエリッザベッタの不倫を知ったエボリ公女はカルロを窮地に追い込んでやろうと彼を脅し始めます。そこへ頼れる友人ロドリーゴの登場!カルロを脅迫しまくるエボリ公女を殺そうとしますが結局は出来ません。キレたエボリ公女がその場から去った後、再びロドリーゴとカルロは友情を誓い合います。
異端者火刑の日、大勢の人々が国王フィリッポ2世を称えて寺院の前の広場に集まってきます。
これから火炙りの刑で焼き殺される囚人達を連行した列の後に王妃が登場。そして寺院の中から国王フィリッポ登場。
すると、そこへ王子ドン・カルロがフランドルの使者達を連れてやって来ます。フランドルの使者達は国王にフランドルの救済を求めますが、それどころか国王はフランドルは反乱の民だ!と彼らを追い払おうとします。そこでカルロは遂に剣を抜き父の国王に反乱を起こします。しかし状況を把握しているロドリーゴがカルロの剣を取り上げ、国王は王子の逮捕を命じます。そしてロドリーゴには公爵の位を与えます。それから、火炙りの刑が処され、火刑台の炎が高く上がり、天からの声が聞えます。


第四幕

フィリッポ2世が自分の部屋で悩みに悩みぬいています。
彼は自分が妻であるエリザベッタから愛されず、息子であるカルロからも慕われていない事で悩みぬいています。カルロが自分に反抗して剣を突きつけた事がよほどショックだったのでしょう。そこへ王が招いた宗教裁判長が入ってきます。
国王は裁判長にカルロの自分に対する裏切り行為に関してどのようにするか相談をもち掛けます。しかし、国王に取ってみれば反抗はされたものの実の息子なのでその事でも悩んでいるって感じです。そんなフィリッポ2世に対して裁判長はカルロより、ロドリーゴの方を罰する事を求めます。裁判長にとっては、ロドリーゴこそが本当の反逆者と悟ったからです。
裁判長が退室した後、エリザベッタが宝石箱が盗まれたと駆け込んで来ます。しかし、彼女の宝石箱はエボリ公女がカルロとエリザベッタを陥れてやろうと、こっそりとフィリッポの部屋に持ち出していたのです。
宝石箱を開けたフィリッポは中にカルロの肖像画が入っているのを見つけて、もう完璧にブチ切れ状態!徹底的にエリザベッタをなじります。エリザベッタは運命に従って国王に嫁いだのにそれを疑うなんて・・・って感じなのですが、ブチ切れのフィリッポには通用しません。そしてフィリッポはエリザベッタを更に激しく罵り、彼女はショックで気を失います。そこへエボリ公女とロドリーゴが駆けつけ王妃を介抱し、国王とロドリーゴが退室した後、エボリ公女はエリザベッタに対して宝石箱の件を白状します。その時は王妃も許すのですが、この後でエボリ公女は更に自分が国王と不倫関係にあった事を白状します。その事でエリザベッタも遂に頭に来たって感じで、エボリ公女に国外追放か、修道院に入るかを迫ります。そこでエボリ公女は修道院に行く事を誓い、自分の美貌を激しく呪います。
一方、牢獄で囚われの身となっている王子ドン・カルロの元へロドリーゴがやって来ます。
ロドリーゴは自分がもう直に殺される事を覚悟しているのです。それは彼は王子を救う為に国王への反乱の張本人が自分である様に計らったのです。すると宗教裁判長の手下がこっそりやって来てロドリーゴを暗殺してしまいます。
ロドリーゴが死亡した後、フィリッポ2世がやって来て息子であるカルロに剣を返しに来ますがカルロはロドリーゴへの仕打ちに対して激怒して嘆きます。そんな時、民衆が王子の釈放を求めて牢獄になだれ込んで来て、そこへ宗教裁判長が出て来て騒ぎを静めます。その隙に民衆に紛れ込んで来たエボリ公女が王子を脱出させます。


第五幕

サンジュスト僧院の先代カルロ5世の墓の前でエリザベッタが祈りを捧げています。
彼女は自分の運命を悲しみ、フォンテンブローの森で始めて出合ったカルロとの思い出を懐かしそうに語っています。そこへフランドルへ旅立とうとするカルロが登場。2人はこの世では結ばれる事が出来なかったけど天上で愛し合うことを誓い合います。2人が別れを惜しんでいる所へ完全にキレたフィリッポ2世と宗教裁判長が2人を捕らえるよう命じます。すると墓の中から再びカルロ5世の声が・・・!
カルロ5世の霊が出て来て、ドン・カルロを墓の中へ引きずり込んで終了です。

YUKIのコメント・コーナー

このオペラは何回も映像や録音を聴きましたが、これ、タイトルロールのドン・カルロって大きいアリアがないのですよねぇ。。。
だけど、他のキャラクターはエリザベッタもロドリーゴもエボリもフィリッポも大アリアがあるのです。なのにタイトルロールだけ主役であるにも関わらず最初に短いアリアが1曲だけってのがあっけない気がします。
だけど、このオペラはやはりドン・カルロはさすがにタイトルロールともあって重要だと思います。まぁ言えばアリアが目立っていないだけで、この役がしらけた感じになってしまったら、このオペラ全体がしらけてしまうと思います。だからそう言う意味では、私なりに推測していますが、かなり難しい役であると感じています。



コメントはhttp://yukientamenote.blog.shinobi.jp/Entry/70/にお願いします。
[ 10:02 ] [ ヴェルディ ]
このオペラはヴェルディのオペラでシェークスピア原作のものでは最初のものだそうです。
1865年に一度改訂しており、改訂版の中には三幕に長いバレエシーンが含まれていると言われている様です。最近ではこの改訂版での上演が多いようですが、バレエはカットされる事が殆どの様です。。。

台本・・・フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ&アンドレア・マッフェイ
作曲年・・・1846~1847年
初演・・・1847年 フィレンツェ・ペルゴラ劇場

登場人物
マクベス(バリトン)
マクベス夫人(ソプラノ)
バンク-オ(バス)
マクダフ(テノール)
マルコム(テノール)
侍女(ソプラノ)
医師(バス)
従者(バリトン)
刺客(テノール)
伝令(バス)


あらすじ
第一幕

11世紀頃のフォレスの森で、魔女達が通りかかったマクベスとバンク-オに予言をします。その予言はマクベスには「将来はスコットランド王になれる」、バンク-オには「子孫が将来は王位につける」と言う事です。その時に「マクベスがコーダの新しい領主に命じられた」との知らせを受けて、マクベスは野心を燃やし始めるのです。
一方、マクベスの城ではマクベス夫人が夫からの手紙を読んでいます。それから夫人は夫にダンカン王を殺す事を提案します。なかなか王暗殺に実行できない気弱なマクベスを夫人は叱責して王殺害を急き立てます。そして遂にマクベスはダンカン王を刺し殺してしまい、マクダフが王の遺体を発見した事で皆は騒然となります。それで当のマクベス夫妻も一緒になって大騒ぎをします。


第二幕

城の中の部屋で、マクベス夫妻は魔女の予言にあった「バンク-オの子孫が将来は王位につく」と言う事で、夫婦そろってバンク-オも殺してしまう事も企てます。そしてマクベスは殺し屋達にバンク-オ殺害を依頼して、バンク-オを待ち伏せします。
バンク-オは息子を連れて公園に姿を現します。その時にバンク-オは待ち伏せしていた殺し屋に襲撃され、殺されてしまうのですが、息子の方は上手く逃げ延びます。
城内の大広間ではマクベスのスコットランド王位即位を祝う宴会が開催されます。マクベス夫人が宴会を盛り上げている最中に、マクベスからバンク-オ殺害の依頼を受けた殺し屋が、殺しの成功を報告すると共に息子を殺すのは失敗した事を告げます。
バンク-オを殺しといて、そのバンク-オの為の席だけを用意していたマクベスは、そこにバンク-オの霊が血まみれの姿でいるのを見て錯乱状態気味になります。


第三幕

魔女達が洞窟の中で不気味な事をやっています。そこへマクベスがまた予言を聞きにやって来ます。
今度の予言は「マクダフに要注意」「女から生まれた者で、お前にかなう人間はいない」「バーナムの森が向かって来ない限りは、お前は誰にも負けない」という内容です。しかしマクベスは8人の王の幻影が見え、中にバンク-オの霊が見えた事で恐ろしくなって気絶してしまいます。そこへマクベス夫人の登場で、今度はマクダフの一家も皆殺しにしてしまう事も企てます。


第四幕

イングランドとスコットランドの国境辺りでマクベスに虐げられた不満を持った者達が集まっています。その中にいるマクダフは自分の一家が皆殺しにされた事で、妻子を守れなかった事を嘆きます。そこへ殺害された先王ダンカンの王子マルコムがやって来て、王子マルコムとマクダフはマクベスに対する復讐を誓い、バーナムの森を切り開いてマクベスの城へ攻め込む事を決めます。
マクベスの城では夫人が発狂状態って感じになっています。医者と侍女が夫人の様子がおかしい事を話し合っている時に夫人は幻覚症状気味で夢遊状態になっています。
一方マクベスは狂乱気味になり、そこへ夫人が狂死してしまった事を告げられ、おまけにバーナムの森が切り開かれて攻めて来たことも告げられて更に狂乱しまくります。そこへマクダフが攻め込んできて、マクベスVSマクダフが戦い始めますがマクダフが「自分は女から帝王切開で生まれた」って感じの事を告げると、マクベスはとたんに気力を無くし、そのままあっけなくマクダフに倒されます。
その後、マクベスを倒して勝利を収めた凱旋が行われ、ダンカン王の王子マルコムを称えて終わります。


YUKIのコメントコーナー

これは2001年のチューリッヒ国立歌劇場の映像を観ましたが、マクベスって野心はありながらも小心者で、魔女の言う事ばかりを信じきって、その上に夫人が殺しを持ちかけるってのが何だか凄まじさを感じます。
けど、マクベスの弱さがかなり現れていて自分自身も野心はあるものの、殆どが人の言いなりになっている哀れさも感じます。
まぁ言えば、マクベスって魔女と夫人に洗脳されてるって感じかな・・・。
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