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水路をゆく
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2008/05/10のBlog
[ 21:37 ] [ 航行河川・運河 ]
(『鶴見川…11』のつづき)
河道はS字に屈曲し、両岸はだいぶ草深くなってきました。

カーブのやや外側に針路をとって進んでゆくと、今まで浅かった水深は再び深くなり、もうちょっと行けそうかな、という期待が持てました。
北側に、大きな鉄塔の見えるあたりは、水辺に大きな葦原ができていて、今までとだいぶおもむきが異なります。

浅瀬や小さな洲は、いくつかあったものの、通水を阻害するようなものは、低水敷から極力排除している風に見える、実にさっぱり(?)とした河道でしたから、この急な変わりぶりは、いささか気にかかりました。
撮影地点のMapion地図
S字の中央付近には、高圧線が低く垂れ下がり、水鳥たちが、まるで音符のように留まっています。

ここでまた水深が浅くなり、魚探の感は、1mを切り始めました。
澪筋を探すため、浅い角度で河道を横断するように、ジグザグ航法をとって測深しつつ進みましたが、水深は浅くなる一方…。
潮時にもよるのでしょうが、どうやらこのあたりが、可航水域の終点と見て良いようです。
上の写真の位置から少し進んだところ、樽綱橋を茂み越しに望むあたりを、遡航限界点として転進。
およそ10km強の鶴見川の旅を、終えることにしました。

なお、このシリーズの初めでも引用した、「図説 鶴見川」によると、かつての肥料運搬船は、最も上流で小机付近(Mapion地図)まで遡航していたとのことです。


以前、「川走りに役立つウェブサイト」でもご紹介しましたが、Google航空写真で、鶴見川のこの近辺を観察すると、潜水橋の橋脚らしいものが、点々と河道を横断しているのが見えたので、このあたりが遡航限界点かな、という目星はついていました。

今回、実際に訪れてみると、潜水橋の橋脚は跡形もなくなっていたものの、水深が浅くなって折り返した地点が、まさに潜水橋のあったあたり…。
航空写真から消えたのは、潜水橋だけではありません。南岸には、何らかの積み込み施設が2ヶ所あり、その対岸にも、ドルフィンか何かの、繋留設備らしいものが見えます。艇から見たかぎりでは、いずれも確認できず、撤去されたとしか思えませんでした。

以上のことから推測すると、どうやら近年まで、建材輸送か何かのバージが、遡上してきていたのではないでしょうか。
そう考えると、潜水橋のあったこの付近まで、水深が確保されており、ここから上流は、急に洲が多くなるのも、納得がゆきますね。
(参考までに、Google航空写真に印をつけたものを作ってみました。青印が今回の遡航限界点、赤印が積み込み施設の跡、緑印が繋留施設らしいものです。)
青空がのぞき始め、気温も上がってきた明るい川面を下ります。流速が加わり、同じ回転数でも、船足がスルスルと伸びて、なかなか爽快。

初めて訪れた鶴見川でしたが、競技艇の櫂音すら耳にできるような、静かで、しかも広々とした、安心できる可航河川…といった印象を受けました。
可航域の橋は、桁下高も充分あるので、ハードトップ艇での散策にも不安はなさそうです。

(20年4月27日撮影)

(『大黒運河…1』につづく)

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2008/05/09のBlog
[ 21:17 ] [ 航行河川・運河 ]
(『鶴見川…10』のつづき)
堤防道や護岸の水際は、川景色を愛でながら、親子で散歩をする人、仲間と釣糸をたれる人と、遡上してきた区間のほとんどに渡り、なかなかの賑わいです。

皆さんそれぞれに、川を楽しんでおられる感じがして、のびやかな雰囲気だったのが印象的でした。
鷹野大橋をくぐりましょう。
橋の下流北詰にも、写真のような、木を生やした洲があります。

このすぐ上流には、合流する支川がありますから、洲ができやすいのは、そのせいかもしれません。
鷹野大橋をくぐった直後、矢上川合流点の風景です。

合流点や分流点には、川景色の中でも、独特のムードをかもし出しているところが、少なくありません。東京で言えば、荒川の岩淵が代表的ですが、何とも言えない、魅力のある場所が多いのです。
ここ矢上川も、ハートをわしづかまれる雰囲気の良さがあり、お腹も空いていたこともあって、迷わず投錨。合流点の景色を楽しみながら、お弁当を開きました。
折り良く陽も差してきて、ヒバリのさえずる声も聞こえ、実にのどかなランチタイム…。上流側には、綱島東と駒岡を結ぶ橋、鷹野橋人道橋が見えます。

ちなみに、先ほどまで見かけた競技艇も、鷹野大橋を折り返し地点としているようで、こちらまで遡ってくる艇は、ほとんどいませんでした。
小休止を終えて抜錨、再び微速前進。写真は、鷹野橋人道橋上流から、下流側を見たところです。

このあたりの水深は、1m台と少し浅いようですが、どこまで行けるでしょうか。デッドスローで、測深しつつ進みます。
撮影地点のMapion地図



(20年4月27日撮影)

(『鶴見川…12』につづく)

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2008/05/08のBlog
[ 22:34 ] [ 航行河川・運河 ]
(『鶴見川…9』のつづき)
末吉橋南詰の下流には、ご覧のような中洲―と呼ぶには、岸に寄り過ぎているかな?―が。

周囲は増水時に削られたのでしょう、垂直に切り立っていますが、木も何本か生えて、小さいながら、島のおもむきがあります。
対岸には、黄色い量水標が立っていました。

河道改修されながらも、結構な屈曲部を残した鶴見川は、ご他聞に漏れず、幾度もの大洪水の原因となった記憶を持つ、暴れ川でもあります。
堅固に施されたコンクリート護岸と、このような観測施設が、流域の安全を守っているのですね。
末吉橋をくぐったところで、シングルスカル(一人漕ぎ艇)に追いつかれました。こちらはよそ者ということもあり、航路を譲って、どしどし追い越していただきます。

今さらながら、この種の艇の、ミズスマシのような軽快ぶりには、まったく惚れ惚れするほど。流れに逆らってなお、数ktは出しているでしょう、水面を切り裂くように走ります。
末吉橋上流は、南岸沿いに、浅瀬が長く伸びています。

Googleの航空写真でも確認できますが、写真のように、何本か竿も立っていますから、注意していれば、充分避けることができるでしょう。
河口よりおよそ9kmの地点、鷹野大橋が見えてきました。桁下端にゆるい湾曲を持つ、コンクリート橋です。

河口からの所要時間は、1時間20分ほどでした。河道はここから、再び南に大きく曲がります。
撮影地点のMapion地図


(20年4月27日撮影)

(『鶴見川…11』につづく)

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2008/05/07のBlog
[ 19:27 ] [ 航行河川・運河 ]
(『鶴見川…8』のつづき)
新鶴見橋を過ぎると、橋の姿が急に乏しくなります。次の末吉橋まで、1.5kmの間、道路橋はありません。

前方に、ちょっと古そうな水管橋が見えてきました。
あれ? 鉄管の上は、管理用通路とばかり思っていたのですが、人が渡っていますね。
どうやら、地元の人のための、人道橋として解放されているようです。

徒歩の人ばかりでなく、自転車に乗った人も、通路両端にある扉を開けて行き来しています。あまりこういう例は見なかったので、珍しく思いました。
撮影地点のMapion地図
バックに立派な階段を備えた、2径間の樋門があったので、つい吸い寄せられて一枚。銘板には、江ヶ崎ポンプ場樋管とありました。

左側の、自転車に乗った家族連れが、立ち止まってじっとこちらを眺めており、子供たちが、ニコニコと元気よく手を振ってくれました。こちらも笑顔で応えます。
河道はゆるやかに蛇行しつつ、ほぼ北西を向いています。

快速で遡上する、練習中の競技艇に追い越されつつ、末吉橋が見えるところまで来ました。
撮影地点のMapion地図
堤防は、コンクリートの法面から、緑の土手に変わり、鳥のさえずりも多くなって、だいぶのどかな雰囲気になってきました。

今のところ浅瀬もなく、きわめて快調ですが、さて、この上流はどうでしょうか。




(20年4月27日撮影)

(『鶴見川…10』につづく)

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2008/05/06のBlog
[ 22:28 ] [ 航行河川・運河 ]
(『鶴見川…7』のつづき)
今まで、まったく他船に行き合わなかったのですが、ここへ来て、急に川面が賑やかになってきました。

東岸に、写真の鶴見川漕艇場横浜市HP)があり、たくさんの競技艇が、盛んに練習をしていたからです。
ご覧のように立派な艇庫と、上下架施設としてクレーン車が備えられており、屈曲の上流とあって水面は静かで、レガッタの練習場としては、格好の環境のようです。

帰宅後に検索してみると、横浜市ボート協会が、活動拠点としている漕艇場とのこと。練習のお邪魔にならないように、遠巻きに、そおっと通過します。
漕艇場の対岸は、森永製菓鶴見工場の大きな建屋が。

この上流にある橋は…。
その名も、森永橋!
スマートな斜張橋です。

競技艇に追い越され、また行き合いつつ、3~4ktでゆっくり遡上します。
国道1号線、新鶴見橋。

さすが、天下の東海道を渡す橋だけあって、鈑桁橋ながら風格があります。今回出会った鶴見川の橋の中では、最も古い橋なのではないでしょうか。
撮影地点のMapion地図


(20年4月27日撮影)

(『鶴見川…9』につづく)

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2008/05/05のBlog
[ 22:07 ] [ 航行河川・運河 ]
(『鶴見川…6』のつづき)
鶴見橋を過ぎると、河道はわずかに南に曲がってから、再び大屈曲に入り、今度は北に向かいます。

カーブの始まりにあるのは、JRの鉄道橋群。河口から5.1kmの地点です。
何しろ、東海道本線、京浜東北線、横須賀線と、過密路線の鉄橋がが並行する場所ですから、列車はひっきりなしに通過します。

特に、何があるわけでもないのですが…、道床のないスカスカの鈑桁橋を、列車通過時にくぐるのは、やはり気味の良いものではありません。
JR線のすぐ上流、屈曲の外側の岸は、ご覧のような大型の階段状テラスがありました。
護岸にはゴムのフェンダーと、繋船用ビットが設けられていることから、船着場としての機能も備えているようです。かなり大型の船でも、接岸できそうですね。

地図を見ると…、ここは佃野公園の一部なのですね。横浜市鶴見区HP魅力ポイント紹介」によると、夏には、いかだフェスティバルも開催されるとか。
河道がほぼ南北に向き直ったあたり、ふたたび水管橋が。

写真右には、下水処理場があるので、やはりそのための設備のようです。
下水処理場の排水樋門をはさんで、威容を誇る(笑)大壁面画。

ちなみに、樋門の扉体に描いてあるのは、カバさんです…。この付近、水管橋の側面など、各所に動物のキャラクターが描きこんであり、まあ、何と申しましょうか、ぬるくてイイ感じでした。
撮影地点のMapion地図

(20年4月27日撮影)

(『鶴見川…8』につづく)

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[ 22:06 ] [ 航行河川・運河 ]
(『鶴見川…5』のつづき)
船宿が近くにあるのでしょうか、鶴見橋の下流側には、釣り船のささやかな船溜があって、いにしえの河岸風景をしのばせます。

河口からここまで、おおむね4.5km遡上してきました。
短い直線区間の、ほぼ中央に架かるのは、京浜急行の鉄道橋。

塗り替えてまだ間がないのか、濃い緑の塗装が鮮やかです。
鉄橋をくぐると、北岸の法面に、壁面画が出現。

右の絵は、はげちょろげてしまって、ちょっと痛々しい感じもします。左の三枚は、最近新たに描かれたものらしく、絵柄がはっきりしていますね。近づいてみましょう。
一枚をアップで。ひまわりでしょうか。
対岸からでは、絵のサイズが小さすぎるかもしれませんが、艇の上から見るとちょうど良い大きさで、鮮やかな色使いが川面に映りこみ、なかなかキレイです。

このすぐ裏手に、市場中学校がありますから、きっと生徒さんの作品でしょうね。
鶴見川に入って初めての、下路式の橋が見えてきました。ニールセンローゼ橋、鶴見川橋です。

上流側からの写真は、すでにタイトルでご覧に入れましたが、下流からは、下水の水管橋にさえぎられ、全貌を眺めることはできません。
撮影地点のMapion地図


(20年4月27日撮影)

(『鶴見川…7』につづく)

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2008/05/03のBlog
[ 19:59 ] [ 航行河川・運河 ]
(『鶴見川…4』のつづき)
潮鶴橋上流には、やはり、大きな砂洲が顔を出していました。

一見したところ、河道中央付近まで浅いようですが、屈曲の外側に寄れば、水深は充分あります。
上の写真ではちょっとわかりづらいので、帰路、上流側から撮ったものをお目にかけます。往路より潮が引いて、砂洲が大きく露出していますね。

砂州の上は、餌が豊富なのでしょう、すっかり水鳥の社交場(笑)と化しています。
砂洲を避けて、対岸の近くを遡上していたら、ちょうど樋門が近づいてきたので、さらに岸に寄せて一枚。
正面にはめ込まれていた、ブロンズの銘板には、「潮田ポンプ場放流樋管」とありました。

鶴見川沿岸は、大きな水門はありませんが、このような小さな樋門はそこここに点在しており、丹念に拾っていったら、ちょっとした「樋門図鑑」ができそうでした。
屈曲区間の中央に位置する、芦穂橋。

空は明るいものの、太陽はなかなか顔を出してくれません。幸いなのは、薄曇のお陰で風がなく、水面が鏡のように穏やかなことです。
撮影地点のMapion地図
鶴見の中心部を内側に抱いた、大屈曲区間を曲がりきり、河道はほぼ西へ向きを変えました。前方に見えるのは、国道15号線を渡す、鶴見橋。

前回も引用した「図説 鶴見川」によると、写真右手には大正末、市場河岸があり、主に肥料の集散地として、横浜通いの、屎尿運搬船が発着していたとのこと。かつて、屎尿は肥料として、貴重な有価物でしたから、下水に流すなどというのは、きっとモッタイナイことだったに違いありません。

(20年4月27日撮影)

(『鶴見川…6』につづく)

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