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2008/04/20のBlog
[ 07:20 ]
[ 読書 ]
4月18日(金) 曇り時々小雨
司馬遼太郎の著書から書名を取ったという、田代洋一『この国のかたちと農業』筑波書房を読む。
時々の農政のとらえ方を勉強させてもらってきた著者である。新基本計画下ですすめられた品目横断的政策をバッサリと斬り、農地法改正論議も論点を整理しつつ、多くの論の根底にある「所有と利用の分離」論を批判している。特に、品目横断を含め、先進諸国で政策手段として取り入れられてきている直接支払い制度に対して辛辣である。
「21世紀の農業政策の切り札どころか、農業政策の消滅を前に狂い咲くあだ花・・・世界食料需給の逼迫が懸念される状況下では・・・不毛のデカップリング政策にうつつを抜かしたり、農業構造改革に利用しようとするのではなく、「多様な農業の共存」、食料自給率の向上、それらを国際的に担保する食料主権の相互尊重のために何をなすべきかを考えるべきだ」(同書37頁)。
私は環境や地域政策として直接支払いは意義があると思っているが、その限界性を整理する必要があり、その点で刺激的だった。それと「所有と利用の分離」論も戦後の自作農体制が一旦確立した農地と異なり、所有と利用を分離する分収林制度があり、明治の土地官民有区分のあと、土地改革がなく不在地主や株式会社所有も多い林地についてこの問題にどう対置するか、難しい問題だ。
それにしても森林や林業分野でも、これだけ辛辣な政策批判できる論客が必要だ。
司馬遼太郎の著書から書名を取ったという、田代洋一『この国のかたちと農業』筑波書房を読む。
時々の農政のとらえ方を勉強させてもらってきた著者である。新基本計画下ですすめられた品目横断的政策をバッサリと斬り、農地法改正論議も論点を整理しつつ、多くの論の根底にある「所有と利用の分離」論を批判している。特に、品目横断を含め、先進諸国で政策手段として取り入れられてきている直接支払い制度に対して辛辣である。
「21世紀の農業政策の切り札どころか、農業政策の消滅を前に狂い咲くあだ花・・・世界食料需給の逼迫が懸念される状況下では・・・不毛のデカップリング政策にうつつを抜かしたり、農業構造改革に利用しようとするのではなく、「多様な農業の共存」、食料自給率の向上、それらを国際的に担保する食料主権の相互尊重のために何をなすべきかを考えるべきだ」(同書37頁)。
私は環境や地域政策として直接支払いは意義があると思っているが、その限界性を整理する必要があり、その点で刺激的だった。それと「所有と利用の分離」論も戦後の自作農体制が一旦確立した農地と異なり、所有と利用を分離する分収林制度があり、明治の土地官民有区分のあと、土地改革がなく不在地主や株式会社所有も多い林地についてこの問題にどう対置するか、難しい問題だ。
それにしても森林や林業分野でも、これだけ辛辣な政策批判できる論客が必要だ。

2008/04/19のBlog
[ 22:47 ]
[ 今時の大学 ]
4月17日(木) 曇り
15年前の卒業生、H君から社労士事務所開設の挨拶状がきた。
H君は私が教員になって最初の卒業生。真っ直ぐな性格で、とにかく現場で働きたいと、S県の森林組合に作業班員として就職した。
育林や伐採の技術を身につけ、数年後は仲間と独立したいというような話を聞いていた。しかし、その後チェーンソーで足に大怪我をしてしまい、内業の勤務に変わったものの、その後退職してしまった・・・その後、数年間音信不通で心配していた。
自らの経験から社労士を選択したのかどうかはわからないが、労働安全衛生の指導や就業規則の相談、労災の認定に関わる重要な仕事だ。
嬉しい便りだった。
15年前の卒業生、H君から社労士事務所開設の挨拶状がきた。
H君は私が教員になって最初の卒業生。真っ直ぐな性格で、とにかく現場で働きたいと、S県の森林組合に作業班員として就職した。
育林や伐採の技術を身につけ、数年後は仲間と独立したいというような話を聞いていた。しかし、その後チェーンソーで足に大怪我をしてしまい、内業の勤務に変わったものの、その後退職してしまった・・・その後、数年間音信不通で心配していた。
自らの経験から社労士を選択したのかどうかはわからないが、労働安全衛生の指導や就業規則の相談、労災の認定に関わる重要な仕事だ。
嬉しい便りだった。
2008/04/13のBlog
[ 12:52 ]
[ 休日(生活者としての農村) ]
4月13日(日) 曇りのち雨
2年前、「単身赴任」先の引っ越しでテレビを処分してから、テレビは週末見るだけの生活を送っている。なので、NHKの連続ドラマ等もこのところ縁遠くなっていた。
4月から始まった「瞳」。児童相談所から紹介を受けて、親が育てられなくなった子供を育てる里親の話。夫が1週間分録画して視ているので、いっしょに視だした。
児童相談所勤務の5年間に里親探しをし、子供を紹介してきた夫としては他人ごとではないらしい。「よく出来ている」とも。暗くなるテーマを、西田敏行とヒップホップをやっている「瞳」の出演で笑いを交えたストーリーにしている。
2年前、「単身赴任」先の引っ越しでテレビを処分してから、テレビは週末見るだけの生活を送っている。なので、NHKの連続ドラマ等もこのところ縁遠くなっていた。
4月から始まった「瞳」。児童相談所から紹介を受けて、親が育てられなくなった子供を育てる里親の話。夫が1週間分録画して視ているので、いっしょに視だした。
児童相談所勤務の5年間に里親探しをし、子供を紹介してきた夫としては他人ごとではないらしい。「よく出来ている」とも。暗くなるテーマを、西田敏行とヒップホップをやっている「瞳」の出演で笑いを交えたストーリーにしている。
2008/04/11のBlog
[ 00:03 ]
[ 読書 ]
4月9日(水)
週の真ん中で家に帰ると、その分移動時間が長くなる。今日のように、乗り遅れたりすると4時間強。往復で8時間。
移動中、この間ゆっくり読めなかった本を読む。どちらも道、木の搬出についての本。
酒井秀夫著『作業道―理論と環境保全機能』全国林業改良普及協会
語り渡辺音吉・聞き書き竹島真理『筑後川を道として―日田の木流し、筏流し』不知火書房
「一般に一本の道に対してその発生、機能、歴史をたどっていくと、道は本来土着的、哲学的であり、ロマンでさえある。長い間、万人に共有される。一方、作業道は属地的、属人的に網的発達をしていく。林道が森林の動脈とすれば、作業道は毛細血管である。林道を線とすれば、作業道は面である。動脈だけでは体の隅々まで栄養が行き渡らない。作業道は森林経営・管理を実務的、実体的に支えるものである。」(酒井前著、16ページ)
後者は伐採から木流し(日田まで)、筏流し(日田から河口まで)の仕事を職人として携わった音吉さんの語り。筑後川の上流と下流がいかに繋がっていたか、木材を伐採して利用されるまでいかに様々な職人が関わっていたか、技術や道具の話も詳しい。今では大量生産の製材工場で効率が悪いと疎んじられる日田のヤブクグリの根曲がり部分が建具、船板、欄間などに大事に使われていたなど木の利用の話も出てくる。筏を組む際に用いる縄としてクズを使うなど、山にあるものを旨く使っていたとのこと。
技術に裏打ちされた確信の中に、まさにロマンを感じる。
週の真ん中で家に帰ると、その分移動時間が長くなる。今日のように、乗り遅れたりすると4時間強。往復で8時間。
移動中、この間ゆっくり読めなかった本を読む。どちらも道、木の搬出についての本。
酒井秀夫著『作業道―理論と環境保全機能』全国林業改良普及協会
語り渡辺音吉・聞き書き竹島真理『筑後川を道として―日田の木流し、筏流し』不知火書房
「一般に一本の道に対してその発生、機能、歴史をたどっていくと、道は本来土着的、哲学的であり、ロマンでさえある。長い間、万人に共有される。一方、作業道は属地的、属人的に網的発達をしていく。林道が森林の動脈とすれば、作業道は毛細血管である。林道を線とすれば、作業道は面である。動脈だけでは体の隅々まで栄養が行き渡らない。作業道は森林経営・管理を実務的、実体的に支えるものである。」(酒井前著、16ページ)
後者は伐採から木流し(日田まで)、筏流し(日田から河口まで)の仕事を職人として携わった音吉さんの語り。筑後川の上流と下流がいかに繋がっていたか、木材を伐採して利用されるまでいかに様々な職人が関わっていたか、技術や道具の話も詳しい。今では大量生産の製材工場で効率が悪いと疎んじられる日田のヤブクグリの根曲がり部分が建具、船板、欄間などに大事に使われていたなど木の利用の話も出てくる。筏を組む際に用いる縄としてクズを使うなど、山にあるものを旨く使っていたとのこと。
技術に裏打ちされた確信の中に、まさにロマンを感じる。
2008/04/10のBlog
[ 23:57 ]
[ 子育て ]
4月9日(水) 曇りのち雨
中学と高校の入学式が同日行われる。2人とも晴れ晴れしい。夫と手分けをして、私は下の子の中学入学式に出席。
3つ違いだと、上の子の学年を担当だった先生が、下の子も・・・と思っていたが、例の家庭科N先生を含め、大幅な異動があって1年部の先生はほとんど知らない顔ぶれだった。昨年度、同中学であった様々な事件が影響しているらしい。
入学式でまさか泣かされるとは予期していなかったが、何と市の教育委員長の祝辞に泣かされた。
O県は今年から中学1年生で30人学級を導入。1クラス25人と少ない。次男の担任は、志願して赴任してきたという数学担当のA先生。配られた自己紹介の便りに、「好きな言葉:義理人情」とある。次男は上の子に比べて、ニヒルでクール。熱い先生が丁度よいかも・・・。
入学式だからと、ご馳走しようと手作りで餃子を作った。食事の後、持って行かせる家庭調査票などを記入していたら・・・予定していたJRに乗れ遅れる。
中学と高校の入学式が同日行われる。2人とも晴れ晴れしい。夫と手分けをして、私は下の子の中学入学式に出席。
3つ違いだと、上の子の学年を担当だった先生が、下の子も・・・と思っていたが、例の家庭科N先生を含め、大幅な異動があって1年部の先生はほとんど知らない顔ぶれだった。昨年度、同中学であった様々な事件が影響しているらしい。
入学式でまさか泣かされるとは予期していなかったが、何と市の教育委員長の祝辞に泣かされた。
O県は今年から中学1年生で30人学級を導入。1クラス25人と少ない。次男の担任は、志願して赴任してきたという数学担当のA先生。配られた自己紹介の便りに、「好きな言葉:義理人情」とある。次男は上の子に比べて、ニヒルでクール。熱い先生が丁度よいかも・・・。
入学式だからと、ご馳走しようと手作りで餃子を作った。食事の後、持って行かせる家庭調査票などを記入していたら・・・予定していたJRに乗れ遅れる。
2008/04/06のBlog
[ 14:30 ]
[ 散歩 ]
[ 14:15 ]
[ フィールド調査 ]
4月3~4日(木・金) 晴れ
宮崎南部に国有分収林調査に行く。九州北部と全く気温が違う。米の二期作地帯であり、田植えがされていた。資材費が高騰の一方、米価が暴落している中、ほとんどの田が植えられている。
調査の方は、地元分収組合の総代にお話を伺い、役場の倉庫から過去20年分の分収林立木販売資料を入手。分収林なので販売額の通常63%が地元者のものになるが、優等地であるためha当たり収入は宮崎北部よりもよい。しかし、地元者による再契約はほとんどなされていない。
約400年の当地の分収林の歴史が閉じようとしている。それと同時に隣市と合併が決まり、独自の国有林との関係を築いてきたK町の歴史も今年度で終わる。このタイミングで調査に入れたのは本当によかった。
町長に会って、S先生とW先生の論文のコピーを手渡すと、合併前に刊行予定の町史編纂とても貴重な資料を頂いたと喜ばれる。今回の資料も早くまとめないと・・・。
宮崎南部に国有分収林調査に行く。九州北部と全く気温が違う。米の二期作地帯であり、田植えがされていた。資材費が高騰の一方、米価が暴落している中、ほとんどの田が植えられている。
調査の方は、地元分収組合の総代にお話を伺い、役場の倉庫から過去20年分の分収林立木販売資料を入手。分収林なので販売額の通常63%が地元者のものになるが、優等地であるためha当たり収入は宮崎北部よりもよい。しかし、地元者による再契約はほとんどなされていない。
約400年の当地の分収林の歴史が閉じようとしている。それと同時に隣市と合併が決まり、独自の国有林との関係を築いてきたK町の歴史も今年度で終わる。このタイミングで調査に入れたのは本当によかった。
町長に会って、S先生とW先生の論文のコピーを手渡すと、合併前に刊行予定の町史編纂とても貴重な資料を頂いたと喜ばれる。今回の資料も早くまとめないと・・・。
2008/04/02のBlog
[ 20:48 ]
[ その他出来事・雑感 ]
4月2日(水) 曇り
ずっと忙しく、肩がばりばり。仕事の能率が落ちる。
夕方、久しぶりに肩こり解消のために、プールに泳ぎに行く。春休みだし多いかも、と思っていったら何と3人。監視員や受付の事務などの人が5人いて、そちらの方が多い。少し古びた市民プール。最近、近所にスポーツジムが出来ているからなあ・・閉鎖なんてことになりませんように。
30分間、歩いて300m程クロール。
肩こり解消にすごく効く。大学に戻って、頼まれていた書評を書き出す。
明日は延期していた宮崎南部に調査に出かける。
ずっと忙しく、肩がばりばり。仕事の能率が落ちる。
夕方、久しぶりに肩こり解消のために、プールに泳ぎに行く。春休みだし多いかも、と思っていったら何と3人。監視員や受付の事務などの人が5人いて、そちらの方が多い。少し古びた市民プール。最近、近所にスポーツジムが出来ているからなあ・・閉鎖なんてことになりませんように。
30分間、歩いて300m程クロール。
肩こり解消にすごく効く。大学に戻って、頼まれていた書評を書き出す。
明日は延期していた宮崎南部に調査に出かける。
[ 20:47 ]
[ 読書 ]
4月1日(火) 晴れ
学会から福岡に戻ったその足で、U市へ。2日間休みをとって、子供の入学準備の買い物、衣装替え、部屋の掃除・・etcでばたばたし、その合間に最近刊行された、E先生編著の「現代森林政策学」を読む。
執筆者間のトーン(環境か経済か)の違い、そして林業労働、民有林の所有・保有構造部分が欠けている・・・これが現代的部分なのであろう。
第4章の財政支出の部分は最近の森林環境税の動向などもフォローされていて、また全体の財政状況(民有林事業費の中に国有林費が食い込んできているなど)がきっちり書き込まれていて、とてもいい。
古い情報が更新されていない章もあるが、現役官僚の担当章などでは最新情報が盛り込まれている。
学会から福岡に戻ったその足で、U市へ。2日間休みをとって、子供の入学準備の買い物、衣装替え、部屋の掃除・・etcでばたばたし、その合間に最近刊行された、E先生編著の「現代森林政策学」を読む。
執筆者間のトーン(環境か経済か)の違い、そして林業労働、民有林の所有・保有構造部分が欠けている・・・これが現代的部分なのであろう。
第4章の財政支出の部分は最近の森林環境税の動向などもフォローされていて、また全体の財政状況(民有林事業費の中に国有林費が食い込んできているなど)がきっちり書き込まれていて、とてもいい。
古い情報が更新されていない章もあるが、現役官僚の担当章などでは最新情報が盛り込まれている。
2008/03/29のBlog
[ 23:55 ]
[ 研究 ]