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生活圏域200km、単身赴任研究者のDiary
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2008/07/21のBlog
つづき

フランスであって,もっともドイツ的と言われるアルザス地方。フランス領になったり,ドイツ領になったりと歴史の変遷を繰り返してきた。バスで移動していると,ここの町は,一度住民全てが殺害され,森林も破壊しつくされた・・という話も。

ドイツ的だと感じるものが建物。ストラスブルグやレボーヴェレなどを歩くと,外に柱や梁がみえる建造物。
古い木造住宅群が建ち並び,観光地化しているレボーヴェレ。
ストラスブルグの川沿いにあった5階建ての木造レストラン。地震のリスクが小さいのでこうした建物が現存しているのだろうが,根本には歴史や町並みに対する思想が日本とは違う。
エクスカーションで2泊したカイゼルスベルグの古城から町をみた風景。

町の外側には白ワイン製造用の葡萄園が広がり,その外側に森林がある。この地方の典型的な景観である。

しかし,近年,白ワインの増産のため、山の上まで開園される傾向にあり,森林との土地利用の競合,土地問題が生じているとのこと。

平坦地の葡萄採取には機械が導入されているが、傾斜地は手摘み。傾斜地の方が上質のワインができるので、開園されていく。1枝に7房成るように剪定する。農薬は必要であり、地下水問題が生じているらしい。

フランスで全く聞かなかった話が,地方の衰退,過疎化など。フランス南部,イタリア国境近くの村ではそうした過疎問題もあるようだが・・・。

グローバリゼーションの一方で,地方固有の価値観の強さを感じる。EUでは国民国家は融解してきていることは,パスポートコントロールもないし,今回強く感じたが,一方で多くの人はフランス語しか通じない。食はアルザス地方特産という言い方が多かったな・・・フランス独自のアイデンティティはどうなっていくんだろう?

[ 14:41 ] [ フィールド調査 ]
7月21日(月) じっとしていても汗が・・・ファンが付いていないLet's Noteが異常に熱い

すでに出発してから1ヶ月経ってしまったが・・いくつかフランス事情について。

6月21日に日本を発って、フランスのナンシー近郊で開催されたシンポジウムに参加。エクスカーションでは山を越えてドイツ国境地帯のアルザス地方へ。

フランスとドイツは1990年代にストームによる大規模な風倒木被害を受け、その後針葉樹一辺倒から広葉樹との混植が行われるようになっている。
 
写真はストーム被害跡地。

フランスでも日本と同様に間伐の推進が大きな課題。

写真は50年生のスプルース林の初回強度間伐。架線集材。EUは本当に国境がなくなってきていて,この間伐地はオーストリアの伐採業者が東欧の労働者を雇って作業をしたとのこと。

伐採地,2ヶ所見学したが,最近ユーロ高とロシア材の関税化によって,立木価格は約67ユーロで約1万円。九州の4倍から5倍。価格形成力が山側にあるってことなのだろうか。伐採コストや流通の仕組みとを併せて考えないといけない。
森林管理にとって重要なファクターがハンティング権の収入。1haあたりレッドディアの雌なら2.5匹など狩猟方法が決められていて,狩猟グループに販売している。

木材収入に比べると経営の足しにはならない程度とのことだったが,聞いてみると,ha当たり37ユーロ(6000円)程度。

皆伐地は大きいところで2ha程度。基本的には非皆伐にもっていく予定のようだ。皆伐した場合,天然更新の場合でも林道脇には垣根になるような樹木を植えなければならないとのこと。理由は,私有林でも自由に散策権がある国民へのサービスと皆伐地の草を食べる野生動物のプライバシー保護のため,との答えが返ってくる。
森林所有は私有林とコミューン林が多くを占める。山の上の方ではコミューン(フランス全体で約3万あり,数名から数万の人口らしい)。

森林だけでなく牧場もコミューン所有。国立公園内が歩いたが,牧野,人工林,天然林のパッチ状になっていて,それが心地よい。
製材工場も見学。小規模だが,建築士5人を抱え,建築まで手がける構造材から内装材,無垢材から集成材まで作る少量多品目製品つくり。大断面の集成材もやっている。

主な販売先はドイツだそう。ドイツ国境まで200kmない場所に立地しているのでそれが合理的ではあるが・・・・。同地の別荘地などは主に北欧材が使われているとのことで,「これがグローバリゼーションだ」とコーディネーターのナンシー林業大学G先生の話。
2008/07/10のBlog
[ 07:38 ] [ その他出来事・雑感 ]
7月10日 (木) 晴れ

無事にフランスから帰国し、早くも10日が経つ。帰国後、研究会で四国、四万十町に行き、授業や原稿に追われている。

今週初めに梅雨が明け、今年は10日間いなかったこともあり梅雨をほとんど経験しないまま、真夏になった感じ。

フランスではいろいろと発見や新たな経験があり、リフレッシュできた。高緯度で昼間が長いこともあるのだろうが、1日がゆったり、時間の流れが違った。帰国後の慌ただしいこと!

画像もアップしたいが・・今週末にでも。
2008/06/19のBlog
[ 04:04 ] [ 今時の大学 ]
6月19日(木) 雨、超むし暑い

ようやく21日出発の学会発表用ポスターの作成が終わる。昨日のQ電との研究計画の発表会も終わったし・・これで、来週1週間心おきなく羽を伸ばせる。

外は大雨。今から家に帰るか、どうしようか。明日は1限から授業。
2008/06/17のBlog
[ 19:59 ] [ 料理・おいしいもの ]
6月17日(火) 曇り、蒸し暑い

10日ぶりの書き込み。
後から、後から仕事が湧き出てくる。

今日は、給料日。給与袋がちょっと分厚い。
市県民税の徴収通知書と今年度から始まったF県森林環境税の説明資料が入っていた。県民税の均等割額に超過課税分500円の説明書だ。

F県の森林環境税は2年前に導入が決定されていたが、2年間の説明期間をおいて、本年度からの徴収。住民税に占める割合は低いが、今の時期増税というのは拒否反応があるかも。その分、森林行政をオープンにし、既存事業とは違う効果のある事業を展開できるか・・・九州の中では最も多い13億の森林環境税収入。注視したい。
2008/06/07のBlog
[ 22:08 ] [ その他出来事・雑感 ]
6月7日(土) 曇り

ここ何回か、土曜日の午前中、NHKの連続ドラマ「瞳」を一週間分見た。里子達を受入れ当たり前の家族になること、子供が安心できる場を作ること・・・それには食卓に家族が揃い、いっしょに食べることが一番だというメッセージが込められている。

昨日から読んでいるチャヤーノフの著作の一番最初に家族の概念について書いてあった。夫婦家族や複数世代家族などいろいろあるが、「農民達は、家族なる概念と日常一つの共同の食卓で、あるいは一つの共同の鍋から、食事をなす人々の一段という観念とを結び付けて考えている」(前の記事著書、10頁)。
2008/06/05のBlog
[ 18:04 ] [ 読書 ]
6月5日(木)

授業やゼミをしながら、原稿書き、今月末の国際シンポの準備、今年度の研究計画書作成・・・その他、舞い込んでくる仕事に忙殺されている。

しかし、忙しい時ほど本を読みたくなるし、またこうした時読んだ本ほど後々頭に残る。フランス開催のSmall-Scale-Forestryシンポでは、日本で農家林業を巡って熱い議論がなされた1960年代の研究史を紹介することにしている。尊敬するK先生のことを紹介するには・・・と、以前から読まないとと思っていた、チャーヤノフの「小農経済の原理 増訂版」を読み始める。初版ドイツ語版1923年、日本語翻訳出版1927年に出版されたその後、ロシア語で改訂版が出て、1967年に初版と改訂版が併せて翻訳された、いわゆる古典である。

読み始めると・・・何でこんな重要な文献を若いうちに読まなかったのか・・と後悔。まだまだ若いといい聞かせながら読む。内容は、雇用労力を使わないことを前提とした家族経営の特質について。

初版には本人が日本語読者に向けて書いた序文もついている。しかし、スターリンの農業集団化政策への批判者として、1930年代に「粛清」されたらしい。
2008/06/02のBlog
[ 18:10 ] [ その他出来事・雑感 ]
6月2日(月)

あっという間に今年度も2ヶ月過ぎてしまった・・・。

郵便物を見たら、大学の新キャンパス祈念の切手が貼ってあった。こんなんが出てるなんて知らなかった。
2008/05/26のBlog
[ 21:01 ] [ 休日(生活者としての農村) ]
5月25日(日) 晴れ

2週間根をつめて仕事をしたら、土、日だけでは疲れがとれない。しかも2日とも朝5時起きで部活のある子供のためにお弁当作り。

そんな中、今日の午後は前からさそわれていた、なずな会の有機無農薬ランチと提唱者Aさんの問答塾に参加する。U市との市町村合併によっていっしょになったN地区。

玄米の定食は本当に美味。Aさんは教祖的なことをいいつつ、実は昔農協青年部長だったという気のいいおじさん。科学的で利にかなったことをいう一方で、え!?というような非科学的だったり、精神論だったり・・。でも、何だか好感がもてる人で、食事と水、ミネラルを含む天然塩の大切さ、雑草や害虫はいないこと、なずなの意味などが語られる。ナズナは無農薬でもニンジンが割れないようなカルシウムを供給してくれ、花言葉は「全てをあなたに捧げます」とのこと。
2008/05/20のBlog
[ 22:01 ] [ フィールド調査 ]
5月20日(火) 晴れ

昨日までかかって何とか報告書の原稿を書き終え、印刷所に回す。

先週来のごたごたで取りやめも考えたが、今日はS先生が主宰されている研究所企画の伊万里C集成材工場見学に出かけた。

久しぶりのフィールド調査。しかも昨日とうって変わって、いい天気。大学の日常から脱出した気分。新緑の中のドライブも爽快。

いい勉強になった。資料をきちんと整理して出してくれたのは有り難かった。

いろんな資源の価格が高騰しているのに、国産材は昨年から更に下がっている。住宅が建たなくなったためだが、製品価格の値下がりは・・結局原木、立木価格へ転嫁。

今回初めて知ったことは、1m3の集成材製品を作るための、接着剤価格が2000~3000円もするということ。立木価格と同程度?そっか木材歩留まりを考えないといけないので、集成材の製品になるのは原木の切り出したものの4割程度にしかならないので、それで割り引くと立木台は7000円くらいにはなるのか・・。これでもなーなどと思う。

フィールドに出ると、いろんな茂樹、いや刺激をうける。(笑)