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2008/08/08のBlog
[ 00:05 ]
中国毒入り餃子問題で、日本政府が口止めされていたことが明らかになったが、福田首相は、7月8日の洞爺湖サミットの時にはすでに中国側から聞かされていたという。このブログでさんざん書いてきたが、福田首相が日本の強い意志を中国側に見せるつもりはないばかりか、胡錦濤総書記の来日時やサミットの際にさかんに報道された「福田首相は、中国餃子問題の解決を強く要請した」という内容も、本当かどうか疑わしくなってきた。一言で言うと、やはり、というニュースである。
福田首相は中国毒入り餃子問題の発生当時から、「事態を沈静化させよ」と各官庁に命令を出した張本人である。さらに、「段々核心に迫ってきた」と国会で述べたにもかかわらず、核心に迫っても知らぬ顔をして過ごした日本国の首相である。また、高村外相は、中国外交部幹部に注意を促したら逆上され、黙ってしまった人物。どちらも中国の言うことであれば、何でも聞くような人物だ。これではいくら国民が真相解明を望んでも無理な相談だろう。
この問題の核心は、中国の問題点が具体的にどこにあるのか、国民に明らかにすることである。本ブログは何度も指摘しているが、事件を起こした天洋食品では、すでに10数人のリストがあり、4人の容疑者まで絞られていた。それがなぜ表に出なかったかというと、中国のメンツもあるだろうが、この天洋食品が中国人民解放軍系の会社だったからだ。当時、胡総書記は、中国人民解放軍をどうコントロールするかで四苦八苦していた。その時に餃子事件が起き、沈黙してしまったという経緯だ。また、犯人も黒社会と呼ばれる現地のヤクザに脅され、真相を喋れなくしてしまったという。むろん、中国共産党がヤクザと結託しているからこそ出来ることである。
日本の首相に出来ることは、自らの手でこのような真相を明らかにすることである。でなければ、これ以上、日本国民は首相官邸にこの問題を任せるべきではない。
福田首相は中国毒入り餃子問題の発生当時から、「事態を沈静化させよ」と各官庁に命令を出した張本人である。さらに、「段々核心に迫ってきた」と国会で述べたにもかかわらず、核心に迫っても知らぬ顔をして過ごした日本国の首相である。また、高村外相は、中国外交部幹部に注意を促したら逆上され、黙ってしまった人物。どちらも中国の言うことであれば、何でも聞くような人物だ。これではいくら国民が真相解明を望んでも無理な相談だろう。
この問題の核心は、中国の問題点が具体的にどこにあるのか、国民に明らかにすることである。本ブログは何度も指摘しているが、事件を起こした天洋食品では、すでに10数人のリストがあり、4人の容疑者まで絞られていた。それがなぜ表に出なかったかというと、中国のメンツもあるだろうが、この天洋食品が中国人民解放軍系の会社だったからだ。当時、胡総書記は、中国人民解放軍をどうコントロールするかで四苦八苦していた。その時に餃子事件が起き、沈黙してしまったという経緯だ。また、犯人も黒社会と呼ばれる現地のヤクザに脅され、真相を喋れなくしてしまったという。むろん、中国共産党がヤクザと結託しているからこそ出来ることである。
日本の首相に出来ることは、自らの手でこのような真相を明らかにすることである。でなければ、これ以上、日本国民は首相官邸にこの問題を任せるべきではない。
2008/07/13のBlog
[ 05:13 ]
12日、北朝鮮の核廃棄をめぐる1回目の6カ国協議が終了した。10月までに核施設無能力化や米ロによる北朝鮮エネルギー支援を行う、としたものだが、北朝鮮の金桂冠代表は終始、にやついた表情を見せていたことが特徴的だった。今回の合意で評価できるのは、「必要に応じてIAEAが入る」という点だ。これは日本側も強く主張した点で、これが受け入れられたのは評価できる。
また、検証に時間をかけるのは、日本にとって悪くない。だが、最大の懸案は期限が10月という部分だ。拉致問題を抱える日本にとって、10月までに期限を設定する必要性はどこにもない。実際に6カ国協議の先を見通していくと、今後のタイムテーブルは、恐らくこんな展開になると分析できる。まず、前回の記事にある7月24日のシンガポールでの非公式6カ国協議を経て、①7月26日の朝鮮戦争終結記念日に向けて、アメリカと韓国が核廃棄の検証を急ぐ②8月5日のテロ指定国家解除期限をクリアし、11日ごろ解除③9月5日の北朝鮮建国記念日に向けて、北朝鮮が経済制裁の解除やエネルギー支援に積極的に協力④11月の大統領選に向けて、10月までにアメリカとロシアがエネルギー支援と経済援助を行う。
つまり、この7月中に北朝鮮が核廃棄を行う環境づくりをアメリカを中心として行い、9月の北朝鮮建国記念日に間に合わせるように、参加各国が動く。そのため、最大のヤマ場は8月中旬から下旬にかけて、ということができるのだ。
この時期までにアメリカのヒル国務次官補が最大限、核廃棄をめぐる検証を行ったことにするだろう。何せヒルには、11月の大統領選後の出世がかかっている。つまり、ヒル次官補は10月までにすべてを終わらせたいのだ。
北朝鮮がにやけた余裕の表情をしているのは、そこに原因がある。北朝鮮は9月までにはいろいろあるが、すべて8月中に片付いていると踏んでいるわけだ。今回、日本側は斎木代表が会議の段取りやタイムスケジュールに相当クレームをつけたという。これは日本としては、何としてでもアメリカと北朝鮮の思惑のまま進めていくことは避けたいからだ。その本音を見せないように参加各国は「化かし合い」を行っている。米朝2ヶ国の思惑だけで、6カ国協議が進んでいくのかどうかが、暗雲が漂い始めたのは、北朝鮮が韓国の金剛山観光女性客を射殺してしまったことだ。これは北朝鮮と韓国の関係にくさびが打たれる可能性が高く、実際に韓国は調査対象を広げるように主張し始めた。外交の水面下は、常に化かし合いだが、今回ほどあからさまな化かし合いはない。
また、検証に時間をかけるのは、日本にとって悪くない。だが、最大の懸案は期限が10月という部分だ。拉致問題を抱える日本にとって、10月までに期限を設定する必要性はどこにもない。実際に6カ国協議の先を見通していくと、今後のタイムテーブルは、恐らくこんな展開になると分析できる。まず、前回の記事にある7月24日のシンガポールでの非公式6カ国協議を経て、①7月26日の朝鮮戦争終結記念日に向けて、アメリカと韓国が核廃棄の検証を急ぐ②8月5日のテロ指定国家解除期限をクリアし、11日ごろ解除③9月5日の北朝鮮建国記念日に向けて、北朝鮮が経済制裁の解除やエネルギー支援に積極的に協力④11月の大統領選に向けて、10月までにアメリカとロシアがエネルギー支援と経済援助を行う。
つまり、この7月中に北朝鮮が核廃棄を行う環境づくりをアメリカを中心として行い、9月の北朝鮮建国記念日に間に合わせるように、参加各国が動く。そのため、最大のヤマ場は8月中旬から下旬にかけて、ということができるのだ。
この時期までにアメリカのヒル国務次官補が最大限、核廃棄をめぐる検証を行ったことにするだろう。何せヒルには、11月の大統領選後の出世がかかっている。つまり、ヒル次官補は10月までにすべてを終わらせたいのだ。
北朝鮮がにやけた余裕の表情をしているのは、そこに原因がある。北朝鮮は9月までにはいろいろあるが、すべて8月中に片付いていると踏んでいるわけだ。今回、日本側は斎木代表が会議の段取りやタイムスケジュールに相当クレームをつけたという。これは日本としては、何としてでもアメリカと北朝鮮の思惑のまま進めていくことは避けたいからだ。その本音を見せないように参加各国は「化かし合い」を行っている。米朝2ヶ国の思惑だけで、6カ国協議が進んでいくのかどうかが、暗雲が漂い始めたのは、北朝鮮が韓国の金剛山観光女性客を射殺してしまったことだ。これは北朝鮮と韓国の関係にくさびが打たれる可能性が高く、実際に韓国は調査対象を広げるように主張し始めた。外交の水面下は、常に化かし合いだが、今回ほどあからさまな化かし合いはない。
[ 01:28 ]
日本外交史上稀に見る化かし合い外交が始まった。12日に閉幕した北朝鮮の核開発をめぐる6カ国協議のことである。まず、以下の共同通信の配信記事を見てもらおう。これについての解説と分析は次回に取り上げたい。
核無能力化は10月末完了 6カ国首席会合終了
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【北京12日共同=磐村和哉】北朝鮮核問題をめぐる六カ国協議首席代表会合は十二日、核申告への検証方法について施設立ち入りなど三原則や国際原子力機関(IAEA)の支援歓迎で合意、核施設無能力化や経済・エネルギー支援の非核化第二段階を十月末までに完了することでも一致し、合意を盛り込んだプレスコミュニケを発表、三日間の日程を終えた。
米首席代表ヒル国務次官補によると、検証では各国が今回の協議で作成した草案を持ち帰って検討後、近く非核化作業部会を再開して細部の合意を目指す。次官補は、米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除が発効する八月十一日までに検証手順で合意し、実際の作業に入ることを「期待しているし特に(実現に向けた)障害はないと思う」との見通しを示した。
今回の四議題のうち、六カ国外相会合の日程は調整できず、核放棄に向けた第三段階に関する議論についても「初歩的な意見交換」にとどまった。しかし、検証の大枠づくりや遅れている第二段階完了にめどを付けることができたといえる。
合意した検証三原則は(1)施設立ち入り(2)文書の検討(3)技術者への面談。非核化作業部会が主導、六カ国の専門家も交え、必要に応じてIAEAも加わるとしたが、具体的な着手時期や手順については詰めきれなかった。
日本首席代表、斎木昭隆外務省アジア大洋州局長は「基本的認識が一致していないという部分はある」と指摘。韓国首席代表の金塾キム・スク外交通商省平和交渉本部長は「どんな施設であれ制限なく見る必要がある」と強調した。
ヒル次官補はシンガポールで二十四日に東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)が開かれる際に六カ国首席代表による非公式会合を開き、第三段階について突っ込んだ協議をしたいとしている。
また、エネルギー関連の設備・資材を担当する中韓が八月末までに北朝鮮と調達契約を締結、米ロの重油提供と北朝鮮の無能力化作業を十月末までに終わらせる。金本部長は「(十月まで)数カ月間ある」とし、今後の日朝協議で拉致問題が進展し日本が支援参加することに期待を示した。
核無能力化は10月末完了 6カ国首席会合終了
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【北京12日共同=磐村和哉】北朝鮮核問題をめぐる六カ国協議首席代表会合は十二日、核申告への検証方法について施設立ち入りなど三原則や国際原子力機関(IAEA)の支援歓迎で合意、核施設無能力化や経済・エネルギー支援の非核化第二段階を十月末までに完了することでも一致し、合意を盛り込んだプレスコミュニケを発表、三日間の日程を終えた。
米首席代表ヒル国務次官補によると、検証では各国が今回の協議で作成した草案を持ち帰って検討後、近く非核化作業部会を再開して細部の合意を目指す。次官補は、米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除が発効する八月十一日までに検証手順で合意し、実際の作業に入ることを「期待しているし特に(実現に向けた)障害はないと思う」との見通しを示した。
今回の四議題のうち、六カ国外相会合の日程は調整できず、核放棄に向けた第三段階に関する議論についても「初歩的な意見交換」にとどまった。しかし、検証の大枠づくりや遅れている第二段階完了にめどを付けることができたといえる。
合意した検証三原則は(1)施設立ち入り(2)文書の検討(3)技術者への面談。非核化作業部会が主導、六カ国の専門家も交え、必要に応じてIAEAも加わるとしたが、具体的な着手時期や手順については詰めきれなかった。
日本首席代表、斎木昭隆外務省アジア大洋州局長は「基本的認識が一致していないという部分はある」と指摘。韓国首席代表の金塾キム・スク外交通商省平和交渉本部長は「どんな施設であれ制限なく見る必要がある」と強調した。
ヒル次官補はシンガポールで二十四日に東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)が開かれる際に六カ国首席代表による非公式会合を開き、第三段階について突っ込んだ協議をしたいとしている。
また、エネルギー関連の設備・資材を担当する中韓が八月末までに北朝鮮と調達契約を締結、米ロの重油提供と北朝鮮の無能力化作業を十月末までに終わらせる。金本部長は「(十月まで)数カ月間ある」とし、今後の日朝協議で拉致問題が進展し日本が支援参加することに期待を示した。
2008/07/10のBlog
[ 21:59 ]
前回、11日に始まると予告して、10日に始まった6カ国協議。実は「11日開会説」は、ディープスロートから取った情報で、私にはかなり自信があった。このスケジュールが1日早まった問題は、実際には中国による「裏切り」があったのだが、その後の展開を冷静に見ると、今回日本側の置かれた状況をよく表しているといえるだろう。
というのは、スケジュールを決める6カ国協議の議長である中国の武大偉外務次官が、日本側代表の斎木昭隆アジア大洋州局長に対し、「10日でどうか?」と持ちかけ、「10日はサミットが終わったばかりで都合が悪い。11日なら大丈夫だ」と答えると、武次官は、「わかった。斎木さんのデビュー戦を飾らせてあげる」と確約したという事実があるのだ。つまり、中国側は日本側に約束を反故にしてきたことになる。
この問題は、日本側にとっては、これから始まる「国際的なやらせ会議」になる暗雲の前兆である。それは、中国側が日本を完全に黙殺するかたちで6カ国協議を進めて行こうとしている意思の表れに他ならないからだ(武大偉は外交官としての誠実さがないのはかなり問題だ)。今回の6カ国協議は、結論を急ぎたいアメリカ、中国、そして韓国の3カ国が会議を出来るだけ早く進めようとするシナリオに、日本は乗せられ、はめられつつある。前回述べたように、北朝鮮は提出した核開発申告書でIAEA(国際原子力機関)の査察とは、異なる虚偽のデータを出してきた。しかも、小型化された核兵器やウラン濃縮型の核兵器については、まったく触れていない。
にもかかわらず、日本側にも北朝鮮へのエネルギー負担を行わせようという報道が相次いでいる。10日には、「日本の負担分を韓国が肩代わりする」という案まで飛び出している。しかし、ちょっと待ってもらいたい。この動きは、「北朝鮮がどこまで核開発をしているのかわからない段階であっても、米中を中心とする国際的枠組みを変えないために、経済支援は進めよう」という日本以外の各国の思惑に他ならないのだ。アメリカや中国の思惑は、あくまで自らの国益のためだが、たちが悪いのは日本国内の「核優先論者」たちだ。彼らは、「拉致問題も大事だが、核開発を止めさせる6カ国協議はもっと大事だから、日本は協力すべき」と主張する。だが、これまで述べてきたように、アメリカや中国は核開発ですら北朝鮮にすべて止めさせるつもりはないのである。ましてや拉致問題は、口ではサミットで「解決」をうたっているが、他国に解決する意思があるとは思えない。日本の融和派といわれる人たちは、国際諸国の汚い謀略と裏の思惑を、もっと学習すべきなのである。
というのは、スケジュールを決める6カ国協議の議長である中国の武大偉外務次官が、日本側代表の斎木昭隆アジア大洋州局長に対し、「10日でどうか?」と持ちかけ、「10日はサミットが終わったばかりで都合が悪い。11日なら大丈夫だ」と答えると、武次官は、「わかった。斎木さんのデビュー戦を飾らせてあげる」と確約したという事実があるのだ。つまり、中国側は日本側に約束を反故にしてきたことになる。
この問題は、日本側にとっては、これから始まる「国際的なやらせ会議」になる暗雲の前兆である。それは、中国側が日本を完全に黙殺するかたちで6カ国協議を進めて行こうとしている意思の表れに他ならないからだ(武大偉は外交官としての誠実さがないのはかなり問題だ)。今回の6カ国協議は、結論を急ぎたいアメリカ、中国、そして韓国の3カ国が会議を出来るだけ早く進めようとするシナリオに、日本は乗せられ、はめられつつある。前回述べたように、北朝鮮は提出した核開発申告書でIAEA(国際原子力機関)の査察とは、異なる虚偽のデータを出してきた。しかも、小型化された核兵器やウラン濃縮型の核兵器については、まったく触れていない。
にもかかわらず、日本側にも北朝鮮へのエネルギー負担を行わせようという報道が相次いでいる。10日には、「日本の負担分を韓国が肩代わりする」という案まで飛び出している。しかし、ちょっと待ってもらいたい。この動きは、「北朝鮮がどこまで核開発をしているのかわからない段階であっても、米中を中心とする国際的枠組みを変えないために、経済支援は進めよう」という日本以外の各国の思惑に他ならないのだ。アメリカや中国の思惑は、あくまで自らの国益のためだが、たちが悪いのは日本国内の「核優先論者」たちだ。彼らは、「拉致問題も大事だが、核開発を止めさせる6カ国協議はもっと大事だから、日本は協力すべき」と主張する。だが、これまで述べてきたように、アメリカや中国は核開発ですら北朝鮮にすべて止めさせるつもりはないのである。ましてや拉致問題は、口ではサミットで「解決」をうたっているが、他国に解決する意思があるとは思えない。日本の融和派といわれる人たちは、国際諸国の汚い謀略と裏の思惑を、もっと学習すべきなのである。
2008/07/05のBlog
[ 01:33 ]
恐らくどのマスメディアより速いニュースだが、北朝鮮の核疑惑をめぐる六カ国協議の開催日が決定した。開催日は7月11日、場所は北京である。
開催の主導権を握ったのは中国だった。中国外務省の武大偉次官は、開催日をめぐってコンタクトに躍起になっていたが、4日、北朝鮮外務省と日本の外務省に連絡を入れ、ようやく正式に決定したという。開催日をめぐっては、アメリカや中国が急いでおり、7日のサミット前を予定していたが、北朝鮮側が難色を示し、これまで決まらなかった。ところが、北朝鮮側がアメリカ側から急かされ、中国側が北京五輪前の進展を望んだことで、この日に決定したという。開催期間は11日から13日を予定しているという。
4日、折しも先月北朝鮮が提出した核開発申告書の中に、不透明な部分があることが発覚した。これまでIAEA(国際原子力機関)が調査した92年頃のプルトニウム抽出量が、調査では核爆弾を2個作れる量の8-9キロとされていたが、北朝鮮の申告書の中では、0・6キロ程度であったという。8-9キロという数字は、95年当時、アメリカの仲介でIAEAが検査に入り、その明らかになった数字であるから、間違いのないものだ。にもかかわらず、北朝鮮側がねつ造されたデータを作ってきたため、六カ国協議に関わる各国の外交筋の間では、いろんな憶測を呼んでいる。
「また北朝鮮は、横田めぐみさんの時と同じように平気でうその情報を流してきた」「最近、アメリカが対北朝鮮政策をめぐって混乱しているのを見越し、わざと混乱させるようにデマ情報を流してきた」-など、様々な情報分析がなされているようだ。確かに北朝鮮は最近、強気の姿勢を崩さず、今回の核問題の期限といわれる核開発申告書提出から45日後の8月11日が迫っているのに、一向に焦っている様子が見えない。今度の六カ国協議の開催日は、ちょうどその1月前であり、その出席者である金桂冠次官が、どんな態度を見せるのか。
その時の金次官の顔色と態度に注目である。
開催の主導権を握ったのは中国だった。中国外務省の武大偉次官は、開催日をめぐってコンタクトに躍起になっていたが、4日、北朝鮮外務省と日本の外務省に連絡を入れ、ようやく正式に決定したという。開催日をめぐっては、アメリカや中国が急いでおり、7日のサミット前を予定していたが、北朝鮮側が難色を示し、これまで決まらなかった。ところが、北朝鮮側がアメリカ側から急かされ、中国側が北京五輪前の進展を望んだことで、この日に決定したという。開催期間は11日から13日を予定しているという。
4日、折しも先月北朝鮮が提出した核開発申告書の中に、不透明な部分があることが発覚した。これまでIAEA(国際原子力機関)が調査した92年頃のプルトニウム抽出量が、調査では核爆弾を2個作れる量の8-9キロとされていたが、北朝鮮の申告書の中では、0・6キロ程度であったという。8-9キロという数字は、95年当時、アメリカの仲介でIAEAが検査に入り、その明らかになった数字であるから、間違いのないものだ。にもかかわらず、北朝鮮側がねつ造されたデータを作ってきたため、六カ国協議に関わる各国の外交筋の間では、いろんな憶測を呼んでいる。
「また北朝鮮は、横田めぐみさんの時と同じように平気でうその情報を流してきた」「最近、アメリカが対北朝鮮政策をめぐって混乱しているのを見越し、わざと混乱させるようにデマ情報を流してきた」-など、様々な情報分析がなされているようだ。確かに北朝鮮は最近、強気の姿勢を崩さず、今回の核問題の期限といわれる核開発申告書提出から45日後の8月11日が迫っているのに、一向に焦っている様子が見えない。今度の六カ国協議の開催日は、ちょうどその1月前であり、その出席者である金桂冠次官が、どんな態度を見せるのか。
その時の金次官の顔色と態度に注目である。
2008/07/04のBlog
[ 16:23 ]
「ヒルのエゴや功名心にはうんざりだ」ー。
今月発売された「Newsweek」で、「対北朝鮮外交、自爆の舞台裏」と題するアメリカ国内の対北朝鮮路線の右往左往ぶりがレポートされている。筆者は横田孝氏という日本記者だが、「ブッシュ政権が強硬路線を捨てて腰砕け外交に転じた」経緯を克明に報じているのだ。それによると、アメリカの対北朝鮮外交転換の首謀者は、やはりクリストファー・ヒル国務次官補とコンドリーザ・ライス国務長官の「ライスーヒル」コンビだったという。
確かに最近、アメリカの対北朝鮮外交の現場からは、「強硬派」と目されたジャック・プリチャード朝鮮半島和平特使、ジョセフ・デトラニ北朝鮮担当特使、エバンス国務次官補代理など、要職を務めた人物が次々と愛想をつかして辞職。冒頭の「うんざり発言」は彼らのコメントである。さらに追い打ちをかけるように、この1月、ジェイ・レフコウィッツ北朝鮮人権問題担当大使は、人権問題をないがしろにする「ライスーヒル」路線に対し、「北朝鮮に対する厳しいアプローチが必要だ」と主張した。アメリカの対北朝鮮外交を批判する政府高官は、何も「強硬派」だけではなかった。アメリカでは北朝鮮政策にもっとも強いとされた「融和派」の一人であるキノス・キノネス元国務相北朝鮮分析官ですら、最近は「ライスーヒル路線」に批判的だという。キノス・キノネス氏は、クリントン政権時代から、北朝鮮とは「融和」と「関与」を織り交ぜた政策を行うべき、とした優れた分析官だったが、彼から見てもいまのアメリカの北朝鮮政策はおかしなものに映っているらしい。 そのような「良識派」「強硬派」の批判をよそに、ヒル次官補は突っ走った。「嘘つきヒル」「かんな屑のようにペラペラな男」ー。私もそんなヒルの悪口は何度となく聞いていた。それでもブッシュ大統領は、彼らの意向を採用したのである。
この7月8日のサミットで、福田首相は「拉致問題」を宣言に取り入れるよう努力しているという。ブッシュ大統領も北朝鮮への「圧力」に積極的な発言をしているが、果たしてアメリカがどこまでリップサービスに終わらないよう、議長国・日本がプレゼンスできるか。議長声明に「北への圧力」という言葉が入るかどうかが、けだし見物である。
今月発売された「Newsweek」で、「対北朝鮮外交、自爆の舞台裏」と題するアメリカ国内の対北朝鮮路線の右往左往ぶりがレポートされている。筆者は横田孝氏という日本記者だが、「ブッシュ政権が強硬路線を捨てて腰砕け外交に転じた」経緯を克明に報じているのだ。それによると、アメリカの対北朝鮮外交転換の首謀者は、やはりクリストファー・ヒル国務次官補とコンドリーザ・ライス国務長官の「ライスーヒル」コンビだったという。
確かに最近、アメリカの対北朝鮮外交の現場からは、「強硬派」と目されたジャック・プリチャード朝鮮半島和平特使、ジョセフ・デトラニ北朝鮮担当特使、エバンス国務次官補代理など、要職を務めた人物が次々と愛想をつかして辞職。冒頭の「うんざり発言」は彼らのコメントである。さらに追い打ちをかけるように、この1月、ジェイ・レフコウィッツ北朝鮮人権問題担当大使は、人権問題をないがしろにする「ライスーヒル」路線に対し、「北朝鮮に対する厳しいアプローチが必要だ」と主張した。アメリカの対北朝鮮外交を批判する政府高官は、何も「強硬派」だけではなかった。アメリカでは北朝鮮政策にもっとも強いとされた「融和派」の一人であるキノス・キノネス元国務相北朝鮮分析官ですら、最近は「ライスーヒル路線」に批判的だという。キノス・キノネス氏は、クリントン政権時代から、北朝鮮とは「融和」と「関与」を織り交ぜた政策を行うべき、とした優れた分析官だったが、彼から見てもいまのアメリカの北朝鮮政策はおかしなものに映っているらしい。 そのような「良識派」「強硬派」の批判をよそに、ヒル次官補は突っ走った。「嘘つきヒル」「かんな屑のようにペラペラな男」ー。私もそんなヒルの悪口は何度となく聞いていた。それでもブッシュ大統領は、彼らの意向を採用したのである。
この7月8日のサミットで、福田首相は「拉致問題」を宣言に取り入れるよう努力しているという。ブッシュ大統領も北朝鮮への「圧力」に積極的な発言をしているが、果たしてアメリカがどこまでリップサービスに終わらないよう、議長国・日本がプレゼンスできるか。議長声明に「北への圧力」という言葉が入るかどうかが、けだし見物である。
2008/06/30のBlog
[ 23:53 ]
今回の対北朝鮮外交の失敗は、官邸側は必死に水面下の状況を隠そうとしているが、徐々に真相がもはや明らかになりつつある。幸いにして、拉致問題は国交正常化を実現してから解決できるという誤った世論に支えられているから、その実態は表に出ていないが、その原因は、福田首相自らの考え違いにあることは間違いない。
その福田首相の対北朝鮮外交のメンタリティとは、いったいどこにあったのか。その心理を解く意味で、今週の「週刊現代」の特集「福田首相『拉致切り』全真相」はよく出来ている読み物だ。その本質は、小泉政権で02年と04年に2度も訪朝したが、日朝交渉がとん挫した。その理由は、「福田首相にいわせれば、アメリカと世論(拉致問題)という二つの抵抗勢力があったからで、この2つさえ除去すれば、自分の政権で国交正常化は果たせると踏んでいる」という政府関係者の言葉は正鵠を射ている。
福田首相は、対アメリカ外交と推し進め、拉致被害者を黙らせるために、昨年首相に就任以来四苦八苦してきた。そのキーパーソンはあくまでどちらにも顔が効く斎木アジア大洋州局長で、彼を前面に立てることによって、自分はその風当たりを避けることが出来た。その意味で、陰でコソコソ動く、という彼のやり方は一時期までうまく行くように思えた。ところが、大きな見込み違いだったのは、対北朝鮮問題が時間を置いていれば収束し、そのまま日本人は何も言わなくなるだろう、という福田首相の考え方そのものにあった。いまの日本人は自分勝手な生き物で、拉致問題など口で言うほど少しも重きを置いていない。自分の生活だけが大事で、いまは騒ぐ人もいるがそのうち誰も騒がなくなるだろうーと考えていたに違いない。「核問題の方が拉致問題より大事だ」という風潮が来れば、おとなしい日本人はきっと黙ってしまい、その時が最大のチャンス、という見立てである。
しかし何度も言うが、拉致問題は、日本の国家が成り立っている前提である「国益」そのものなのであり、時間が経過したからといって、収束する問題ではない。その意味で、福田首相は究極の「KY」だったといえる。結論をいうが、日本は何年経っても拉致問題をどんな手段を使っても解決する、という行動や意思表示を見せないリーダーの下では、この問題は絶対に解決しない。日本人がおとなしいのはその通りだが、日本国情に合った「国益」については、絶対理不尽なことを納得しないのもまた、日本人なのだ。
その福田首相の対北朝鮮外交のメンタリティとは、いったいどこにあったのか。その心理を解く意味で、今週の「週刊現代」の特集「福田首相『拉致切り』全真相」はよく出来ている読み物だ。その本質は、小泉政権で02年と04年に2度も訪朝したが、日朝交渉がとん挫した。その理由は、「福田首相にいわせれば、アメリカと世論(拉致問題)という二つの抵抗勢力があったからで、この2つさえ除去すれば、自分の政権で国交正常化は果たせると踏んでいる」という政府関係者の言葉は正鵠を射ている。
福田首相は、対アメリカ外交と推し進め、拉致被害者を黙らせるために、昨年首相に就任以来四苦八苦してきた。そのキーパーソンはあくまでどちらにも顔が効く斎木アジア大洋州局長で、彼を前面に立てることによって、自分はその風当たりを避けることが出来た。その意味で、陰でコソコソ動く、という彼のやり方は一時期までうまく行くように思えた。ところが、大きな見込み違いだったのは、対北朝鮮問題が時間を置いていれば収束し、そのまま日本人は何も言わなくなるだろう、という福田首相の考え方そのものにあった。いまの日本人は自分勝手な生き物で、拉致問題など口で言うほど少しも重きを置いていない。自分の生活だけが大事で、いまは騒ぐ人もいるがそのうち誰も騒がなくなるだろうーと考えていたに違いない。「核問題の方が拉致問題より大事だ」という風潮が来れば、おとなしい日本人はきっと黙ってしまい、その時が最大のチャンス、という見立てである。
しかし何度も言うが、拉致問題は、日本の国家が成り立っている前提である「国益」そのものなのであり、時間が経過したからといって、収束する問題ではない。その意味で、福田首相は究極の「KY」だったといえる。結論をいうが、日本は何年経っても拉致問題をどんな手段を使っても解決する、という行動や意思表示を見せないリーダーの下では、この問題は絶対に解決しない。日本人がおとなしいのはその通りだが、日本国情に合った「国益」については、絶対理不尽なことを納得しないのもまた、日本人なのだ。
2008/06/29のBlog
[ 22:10 ]
北朝鮮に明らかに存在するといわれる日本人拉致被害者を「見殺し」にしようとするアメリカ国務省人脈と、日本の日朝国交正常化推進派の日本の国会議員たち。彼らの勢力が増大化する国際情勢下で、拉致被害者を救い出す最も優れた方法は、あくまで対人的な「交渉」ではなく、軍事力を使ったオプションであることは前回触れた通りだ。これは現在、日本の外務省のトップにいる外交官僚から聞いた話だから間違いない。「外交交渉で拉致被害者を救い出すのは無理」なのである。
いま日本が仮に、「北朝鮮にいる拉致被害者を絶対に救い出す」という明確な国家意思を固めた場合、最も優れたオプションは、自衛隊中央即応集団を極秘裏に起用することだ。06年に自衛隊の選りすぐりの隊員によって結成された彼らは、現在岩手・宮城地震の救援にヘリコプター部隊を送っているが、彼らは日々特殊部隊としての訓練を行っているプロフェッショナルたちである。アメリカとも特殊作戦の共同演習を行っている彼らを北朝鮮国内に侵入させ、拉致被害者を救い出すオペレーションを出すー日本以外の普通の国家であれば、政治家は間違いなくその指令を出しているだろう。
数年前、私はその中央即応集団の特殊作戦群の指揮官にこう聞いたことがある。「いまから北朝鮮に行って、すぐ拉致被害者を救い出せという命令が下りたら、その任務は可能ですか」。特殊作戦群は存在自体が秘密になっているため、その指揮官の名前は明かすことは出来ないが、彼は即座にこう答えた。「可能です」。彼らがそれだけの訓練と能力を持っていることは明らかだった。
つまり、彼らを使う人間、日本の政治家の問題なのである。福田首相はこの6月、集団的自衛権を日本政府が認めるかどうかという議論を打ち切った。憲法改正以前の問題として、この集団的自衛権問題は、日本にとって重要な分岐点だったが、福田首相はいとも簡単にこの議論を封じてしまった。つまり、わかりやすく言えば、拉致被害者を救い出す任務をアメリカ軍と組んだ場合、それを行うベストオプションを福田首相自らが絶ってしまったのである。それでは、福田首相が日本独自に救う方策を立てようしているか、というと少なくとも軍事的オペレーションについては、全くない。これは、このような政治家を首相にした我々日本人全体の責任である。
いま日本が仮に、「北朝鮮にいる拉致被害者を絶対に救い出す」という明確な国家意思を固めた場合、最も優れたオプションは、自衛隊中央即応集団を極秘裏に起用することだ。06年に自衛隊の選りすぐりの隊員によって結成された彼らは、現在岩手・宮城地震の救援にヘリコプター部隊を送っているが、彼らは日々特殊部隊としての訓練を行っているプロフェッショナルたちである。アメリカとも特殊作戦の共同演習を行っている彼らを北朝鮮国内に侵入させ、拉致被害者を救い出すオペレーションを出すー日本以外の普通の国家であれば、政治家は間違いなくその指令を出しているだろう。
数年前、私はその中央即応集団の特殊作戦群の指揮官にこう聞いたことがある。「いまから北朝鮮に行って、すぐ拉致被害者を救い出せという命令が下りたら、その任務は可能ですか」。特殊作戦群は存在自体が秘密になっているため、その指揮官の名前は明かすことは出来ないが、彼は即座にこう答えた。「可能です」。彼らがそれだけの訓練と能力を持っていることは明らかだった。
つまり、彼らを使う人間、日本の政治家の問題なのである。福田首相はこの6月、集団的自衛権を日本政府が認めるかどうかという議論を打ち切った。憲法改正以前の問題として、この集団的自衛権問題は、日本にとって重要な分岐点だったが、福田首相はいとも簡単にこの議論を封じてしまった。つまり、わかりやすく言えば、拉致被害者を救い出す任務をアメリカ軍と組んだ場合、それを行うベストオプションを福田首相自らが絶ってしまったのである。それでは、福田首相が日本独自に救う方策を立てようしているか、というと少なくとも軍事的オペレーションについては、全くない。これは、このような政治家を首相にした我々日本人全体の責任である。
2008/06/28のBlog
[ 21:44 ]
アメリカが北朝鮮をテロ支援国家指定解除に乗り出し、まるで子供だましのように来日中のライス国務長官から「アメリカは拉致被害者を忘れていない」と慰められても、まるで説得力がなく、日本全体に白けた雰囲気が漂ってきている。実際、アメリカが45日以内にテロ指定解除を行い、経済制裁解除まで踏み込むのは確実な情勢で、日本人拉致問題が置き去りにされていることは間違いない事実だからだ。北朝鮮としてはこれ以上、日本と交渉をする必要はなく、あとは6カ国協議の枠組みで話し合っていれば、棚からぼた餅ならぬアメリカや中国・韓国からの経済支援が転がり込んでくるだろう。
案の定、北朝鮮は日本政府に対して、拉致問題の「再調査」の段取りを一切連絡してこなくなった。もともと、北朝鮮外交当局は、「日本人拉致被害者が生きている」という事実を公式に告げているわけではまったくなく、「日本側がしつこく要求し来るから形式的に付き合っただけ」とでも考えている可能性は高い。したがって、拉致被害者の「再調査」は、ここに来て雲散霧消になる危険性も出てきたと言わざるを得ないのだ。
02年、実は日本政府は横田めぐみさんなど拉致被害者の安否をめぐる「再調査団」を送っている。斎木昭隆アジア大洋州審議官(当時)を団長とする調査団で、宋日臭外交部副局長(当時)と向き合い、警察庁が集めた証拠を突き付けながら北朝鮮に迫り、斎木氏は「貴方は外交官ではなく、検事のようだ」といわしめたあの調査団である。
しかし、その腕っこきの調査団ですら、弱点はあった。当時の調査団の参加者はこう語っていたものだ。「これがアメリカなら、間違いなく軍用機で北朝鮮に入り、軍の力をバックに北朝鮮に有無を言わせず迫っていくだろう。日本にはまったく後ろ盾というものがなく、また日本人自身がそのことを考えようともしない」。国内の行政力を背景にした外交力や警察力の限界を吐露したこの言葉は、現在の日本政府だけでなく日本人全体がいかに軍事力をないがしろにし、拉致問題に対する具体的な調査方法を見つけ出すことに背を向けてきたか、という実態の表れなのである。
また04年、軍事力の背景なき再調査団は、北朝鮮のいいように振り回され、最終的に横田めぐみさんの「遺骨」とされる証拠品を持ち帰って検査したDNA鑑定以外には、何の新たな事実も出てこなかった。恐らくいまの日本政府も、当時の反省から北朝鮮政府の手を借りた再調査を行っても、また同じ結果になることを、熟知しているはずである。今回の拉致被害者の調査を迫る解決方法は、核問題だけに特化される六カ国協議の枠組みで行うことでは絶対に不可能だと、当時からこの問題を取材していた私は断言できる。いま、日本人が日本人のあらゆる力で拉致問題を解決する新たな具体的手段を真剣に考えなければいけない時期に来ているはずなのだ。
案の定、北朝鮮は日本政府に対して、拉致問題の「再調査」の段取りを一切連絡してこなくなった。もともと、北朝鮮外交当局は、「日本人拉致被害者が生きている」という事実を公式に告げているわけではまったくなく、「日本側がしつこく要求し来るから形式的に付き合っただけ」とでも考えている可能性は高い。したがって、拉致被害者の「再調査」は、ここに来て雲散霧消になる危険性も出てきたと言わざるを得ないのだ。
02年、実は日本政府は横田めぐみさんなど拉致被害者の安否をめぐる「再調査団」を送っている。斎木昭隆アジア大洋州審議官(当時)を団長とする調査団で、宋日臭外交部副局長(当時)と向き合い、警察庁が集めた証拠を突き付けながら北朝鮮に迫り、斎木氏は「貴方は外交官ではなく、検事のようだ」といわしめたあの調査団である。
しかし、その腕っこきの調査団ですら、弱点はあった。当時の調査団の参加者はこう語っていたものだ。「これがアメリカなら、間違いなく軍用機で北朝鮮に入り、軍の力をバックに北朝鮮に有無を言わせず迫っていくだろう。日本にはまったく後ろ盾というものがなく、また日本人自身がそのことを考えようともしない」。国内の行政力を背景にした外交力や警察力の限界を吐露したこの言葉は、現在の日本政府だけでなく日本人全体がいかに軍事力をないがしろにし、拉致問題に対する具体的な調査方法を見つけ出すことに背を向けてきたか、という実態の表れなのである。
また04年、軍事力の背景なき再調査団は、北朝鮮のいいように振り回され、最終的に横田めぐみさんの「遺骨」とされる証拠品を持ち帰って検査したDNA鑑定以外には、何の新たな事実も出てこなかった。恐らくいまの日本政府も、当時の反省から北朝鮮政府の手を借りた再調査を行っても、また同じ結果になることを、熟知しているはずである。今回の拉致被害者の調査を迫る解決方法は、核問題だけに特化される六カ国協議の枠組みで行うことでは絶対に不可能だと、当時からこの問題を取材していた私は断言できる。いま、日本人が日本人のあらゆる力で拉致問題を解決する新たな具体的手段を真剣に考えなければいけない時期に来ているはずなのだ。
2008/06/27のBlog
[ 15:16 ]
27日午後4時頃、北朝鮮と韓国MBC放送は、前日の中国への核開発申告書の提出を受け、寧辺にある核施設の冷却塔を爆破したと発表した。プルトニウム再処理施設を「完全廃棄」するデモンストレーションとしての「爆破ショー」になったが、北朝鮮はこの爆破シーンの撮影のため、事前に六カ国協議への参加国の通信社、放送局に招待状を出し、アメリカはCNN、中国は新華社通信、韓国はMBC、ロシアはイタルタス通信、そして日本はTBSを招待した。TBSはすでに北朝鮮に入国していると見られ、爆破シーンを撮影することになるが、問題は日本の放送局ではなぜTBSだけが入国を許可されたか、という点だ。
TBSは以前から「北朝鮮に最も近い民放放送局」といわれ、報道部のY記者ら北朝鮮に近い記者を配置し、共同通信と並んで支局開設の動きも見せていた。北朝鮮に近いメディア関係者はこう語る。「今年に入って、北朝鮮は日本のマスコミを選別し、北朝鮮に好意的な報道をしてくれるマスメディアを意図的に近づける動きを見せていた。共同通信はすでに現地に配信する建物を設置し、現地の朝鮮人のアルバイトから日本人を常駐させようというところまで事態は進んでいる。TBSも同じで、北朝鮮からは現地支局開設の内諾をすでに取っているといわれている。TBSは、先に万景峰号の入港を日本政府が経済制裁解除の具体的方法として始める、という話をニュースで流し、町村官房長官を激怒させているが、これは朝鮮総連がネタ元だったといわれている。今回の入国は、北朝鮮側の”お礼”といわれているが、民放内部でもTBSの北朝鮮への親密ぶりはかなり危険視されている」
ちなみにNHKは、「爆破ショー」を放映しないと北朝鮮に回答したため、北朝鮮から入国を拒否されたという報道があり、北朝鮮はマスメディアの「忠誠心」でふるいをかけたようだ。北朝鮮と日本の民放は、朝鮮中央放送などの映像の「映像使用料」で揉めていたが、今回は何故か「独占撮影料」は無料だといわれる。いったい、TBSはどこまで北朝鮮に近づくのだろうか。
TBSは以前から「北朝鮮に最も近い民放放送局」といわれ、報道部のY記者ら北朝鮮に近い記者を配置し、共同通信と並んで支局開設の動きも見せていた。北朝鮮に近いメディア関係者はこう語る。「今年に入って、北朝鮮は日本のマスコミを選別し、北朝鮮に好意的な報道をしてくれるマスメディアを意図的に近づける動きを見せていた。共同通信はすでに現地に配信する建物を設置し、現地の朝鮮人のアルバイトから日本人を常駐させようというところまで事態は進んでいる。TBSも同じで、北朝鮮からは現地支局開設の内諾をすでに取っているといわれている。TBSは、先に万景峰号の入港を日本政府が経済制裁解除の具体的方法として始める、という話をニュースで流し、町村官房長官を激怒させているが、これは朝鮮総連がネタ元だったといわれている。今回の入国は、北朝鮮側の”お礼”といわれているが、民放内部でもTBSの北朝鮮への親密ぶりはかなり危険視されている」
ちなみにNHKは、「爆破ショー」を放映しないと北朝鮮に回答したため、北朝鮮から入国を拒否されたという報道があり、北朝鮮はマスメディアの「忠誠心」でふるいをかけたようだ。北朝鮮と日本の民放は、朝鮮中央放送などの映像の「映像使用料」で揉めていたが、今回は何故か「独占撮影料」は無料だといわれる。いったい、TBSはどこまで北朝鮮に近づくのだろうか。
[ 09:55 ]
26日、本紙予告の通り、アメリカによる北朝鮮への対テロ支援国家指定解除が決まった。案の定、26日から27日にかけて、日本の新聞テレビなどマスメディアは大騒ぎし始め、首相官邸もあまりの反響の大きさに、町村官房長官がハードリー大統領補佐官に、「日本人はショックを受けている」とこの期に及んで話す始末だ。いずれにしても、ブッシュ政権で北朝鮮外交を最後の花道にしようと考えているアメリカ国務省人脈は、北朝鮮への融和政策に舵を切り始めたのは間違いない。
それにしても、いま振り返る福田外交のやり方の最大の間違いは、「国内には秘密主義、海外にはお追従主義」を採ったことだ。つまり、日本人には本当のことを明かさず、外国人にはぺらぺらと日本の外交方針を「弱音」としてしゃべってしまったことだ。具体的には、今月7日、福田首相は斎木アジア大洋州局長をアメリカに極秘に派遣、8日から9日にかけて国務省を中心に日本の立場を説明させている。外務省関係者によれば、その内容は、「日本政府はアメリカの対北朝鮮テロ支援国家指定解除の動きを歓迎し、独自に経済制裁解除に乗り出すという意思表示を行った」というものだった。福田首相は、日本がアメリカより先に対北経済制裁解除に乗り出せば、アメリカが喜んでくれる」と思ったようだが、彼は他にもいくつか大きな間違いを犯していた。
まず一つは、日本国民に福田首相自ら日本の最大の重要課題である拉致問題をどうするのか、という説明を行うことなく、先にアメリカに追従姿勢を見せてしまったことだ。対米外交重視といっては聞こえはいいが、拉致問題に限っては日本独自の国益の問題であるという認識が福田首相にはなかった。もう一つは、外務省内ですでに北朝鮮融和派といわれ始めている薮中三十二事務次官や、アメリカの藤巻駐米大使ら、「国際協調」を重視する人脈の考えを採用したことだ。いま外務省では、安倍前首相の知恵袋だった谷内正太郎前次官の「強硬派路線」の見直しが始まっているといわれ、斎木局長と薮中次官の方針の対立による「亀裂」が公然と語られ始めている。実際に、25日の記者懇談では、斎木局長は「私はテロ支援国家指定解除を拉致問題より先に行いたいと思ったことは一度もない」と悔しさをにじませた、という。
実は福田首相の父親の福田赳夫氏の時代から、「福田外交は八方美人外交」と揶揄されてきた。今回の結果も、アメリカ・中国など大国の思惑に追従した福田外交の「浅知恵」が透けて見て取れるのだ。
それにしても、いま振り返る福田外交のやり方の最大の間違いは、「国内には秘密主義、海外にはお追従主義」を採ったことだ。つまり、日本人には本当のことを明かさず、外国人にはぺらぺらと日本の外交方針を「弱音」としてしゃべってしまったことだ。具体的には、今月7日、福田首相は斎木アジア大洋州局長をアメリカに極秘に派遣、8日から9日にかけて国務省を中心に日本の立場を説明させている。外務省関係者によれば、その内容は、「日本政府はアメリカの対北朝鮮テロ支援国家指定解除の動きを歓迎し、独自に経済制裁解除に乗り出すという意思表示を行った」というものだった。福田首相は、日本がアメリカより先に対北経済制裁解除に乗り出せば、アメリカが喜んでくれる」と思ったようだが、彼は他にもいくつか大きな間違いを犯していた。
まず一つは、日本国民に福田首相自ら日本の最大の重要課題である拉致問題をどうするのか、という説明を行うことなく、先にアメリカに追従姿勢を見せてしまったことだ。対米外交重視といっては聞こえはいいが、拉致問題に限っては日本独自の国益の問題であるという認識が福田首相にはなかった。もう一つは、外務省内ですでに北朝鮮融和派といわれ始めている薮中三十二事務次官や、アメリカの藤巻駐米大使ら、「国際協調」を重視する人脈の考えを採用したことだ。いま外務省では、安倍前首相の知恵袋だった谷内正太郎前次官の「強硬派路線」の見直しが始まっているといわれ、斎木局長と薮中次官の方針の対立による「亀裂」が公然と語られ始めている。実際に、25日の記者懇談では、斎木局長は「私はテロ支援国家指定解除を拉致問題より先に行いたいと思ったことは一度もない」と悔しさをにじませた、という。
実は福田首相の父親の福田赳夫氏の時代から、「福田外交は八方美人外交」と揶揄されてきた。今回の結果も、アメリカ・中国など大国の思惑に追従した福田外交の「浅知恵」が透けて見て取れるのだ。
2008/06/26のBlog
[ 17:42 ]
25日の日米首脳による電話会談で、「拉致問題を忘れない」と言いながら、ついにテロ支援国家指定解除に踏み切ることになったアメリカのブッシュ政権。日本から見れば、ブッシュ政権の最後の仕事のために、北朝鮮の言い分を呑んだ、としか言いようがないが、26日夕、まもなく中国に北朝鮮からの核開発申告書の提出され、その後は「7月前半の六カ国協議の開催ーアメリカのテロ支援国家指定解除」という順番で、進んでいくことになる見込みだ。
それにしても、最初は極東の北朝鮮など視野いにれていなかったはずのアメリカは、北朝鮮の外交力に徐々になびいて行った。金桂寛外交部長らの対米交渉が上手だったこともあるが、北朝鮮全体がアメリカに対して、理解のある「秘策」に出ていたことが効いている。例えば、昨日6月25日は、50年に朝鮮戦争が開始された「開戦記念日」だった。53年7月27日まで続いた朝鮮戦争では、米軍は14万人の死亡者を出したが、すでに韓国では米兵の遺骨を埋葬し終え、北朝鮮もアメリカ兵を受け入れ、遺骨の受け渡しを進めていたという。つまり、北朝鮮に強硬的なアメリカ軍や国防総省に対しても、北朝鮮はきちんとアメリカとの関係を好転させるように手を打っていたのである。
それに引き替え、日本政府は北朝鮮との綱引きに破れた。前回「日米関係に重大な影響を及ぼす」と語った政治家は、わずかに安倍晋三前首相ら数人だけ。テロ支援国家解除を「歓迎します」という首脳がいるのだから、日本は話にならない。その場その場で相手の顔色を伺うのでは、日本は戦略的外交など出来るはずはない。
それにしても、最初は極東の北朝鮮など視野いにれていなかったはずのアメリカは、北朝鮮の外交力に徐々になびいて行った。金桂寛外交部長らの対米交渉が上手だったこともあるが、北朝鮮全体がアメリカに対して、理解のある「秘策」に出ていたことが効いている。例えば、昨日6月25日は、50年に朝鮮戦争が開始された「開戦記念日」だった。53年7月27日まで続いた朝鮮戦争では、米軍は14万人の死亡者を出したが、すでに韓国では米兵の遺骨を埋葬し終え、北朝鮮もアメリカ兵を受け入れ、遺骨の受け渡しを進めていたという。つまり、北朝鮮に強硬的なアメリカ軍や国防総省に対しても、北朝鮮はきちんとアメリカとの関係を好転させるように手を打っていたのである。
それに引き替え、日本政府は北朝鮮との綱引きに破れた。前回「日米関係に重大な影響を及ぼす」と語った政治家は、わずかに安倍晋三前首相ら数人だけ。テロ支援国家解除を「歓迎します」という首脳がいるのだから、日本は話にならない。その場その場で相手の顔色を伺うのでは、日本は戦略的外交など出来るはずはない。
2008/06/25のBlog
[ 16:31 ]
前回の記事で、「日本は孤立を恐れずに拉致問題を堂々と主張すべき」という日本外交のあり方を書いた矢先の25日、今度は福田首相が「北朝鮮の核問題が解決の方向に進むのであれば、歓迎すべきこと」という発言を行った。これは、明日26日に京都で行われる町村官房長官とコンドリーザ・ライス国務長官との会談を前に、日本側がアメリカ側が北朝鮮との交渉に入るための条件整備に協力したものと見られ、各マスメディアでは、アメリカのテロ支援国家指定解除を「容認」したものだと受け取られている。
だが、何度も言うが今回のアメリカ主導の「テロ支援国家指定解除」は非常に危険である。ブッシュ政権の残り4ヶ月で成果を残したい国務省のライス長官や、ヒル次官補に日本が拉致問題の解決を見送ってまでわざわざつき合う必要がどこにあるのか。26日に中国に提出される北朝鮮の核開発申告書の中身を見ることなく、なぜテロ支援国家指定解除を急ぐのか。7月のサミットや六カ国協議を前に、「もう流れは決まった」といわんばかりの行動だが、ではなぜ福田首相は解除を「止めて欲しい」とシーファー日本大使に伝えたのか。日本のいまの北朝鮮政策は常に相手国に振り回される理由はただ一つ、基本的に政権の考え方に芯がないからである。
24日に開かれた自民党拉致問題対策特命委員会では、「北朝鮮にに対して融和的すぎる」「日本は核問題で米国のハードルが下がってきていると言わなければならない」という批判が噴出。徐々に雄和政策に傾く首相官邸に異議を唱えたが、恐らく福田首相は党内強硬派の意見を聞かず、この方針で突っ走るのだろう。
しかし、この方針は日本の拉致被害者を「見殺し」にするだけでなく、長らく止めていた北朝鮮の核再処理施設への日本の分担金や食糧支援、そして国交正常化の流れを決定的にしかねない。明日の会談は、町村官房長官がライス長官の「サポーター」となる可能性が高いが、最後の土壇場でひっくり返す気概と理念のある政治家が官邸内にいないのは、致命的な状況と言わざるを得ないだろう。
だが、何度も言うが今回のアメリカ主導の「テロ支援国家指定解除」は非常に危険である。ブッシュ政権の残り4ヶ月で成果を残したい国務省のライス長官や、ヒル次官補に日本が拉致問題の解決を見送ってまでわざわざつき合う必要がどこにあるのか。26日に中国に提出される北朝鮮の核開発申告書の中身を見ることなく、なぜテロ支援国家指定解除を急ぐのか。7月のサミットや六カ国協議を前に、「もう流れは決まった」といわんばかりの行動だが、ではなぜ福田首相は解除を「止めて欲しい」とシーファー日本大使に伝えたのか。日本のいまの北朝鮮政策は常に相手国に振り回される理由はただ一つ、基本的に政権の考え方に芯がないからである。
24日に開かれた自民党拉致問題対策特命委員会では、「北朝鮮にに対して融和的すぎる」「日本は核問題で米国のハードルが下がってきていると言わなければならない」という批判が噴出。徐々に雄和政策に傾く首相官邸に異議を唱えたが、恐らく福田首相は党内強硬派の意見を聞かず、この方針で突っ走るのだろう。
しかし、この方針は日本の拉致被害者を「見殺し」にするだけでなく、長らく止めていた北朝鮮の核再処理施設への日本の分担金や食糧支援、そして国交正常化の流れを決定的にしかねない。明日の会談は、町村官房長官がライス長官の「サポーター」となる可能性が高いが、最後の土壇場でひっくり返す気概と理念のある政治家が官邸内にいないのは、致命的な状況と言わざるを得ないだろう。
2008/06/24のBlog
[ 15:05 ]
24日午前の記者会見で、町村信孝官房長官は、「(テロ支援国家指定)解除の意図を米議会に通告する可能性が高い」と、アメリカがテロ支援国家指定解除の動きを見せてくる見通しを明らかにした。官邸筋は、町村氏が自ら「最も親しい」と自負するコンドリーザ・ライス国務長官にその意向を質したと見ているようだ。だが、今後対北朝鮮強硬派の多いアメリカの上院で可決するかどうかは不透明だし、これまで述べてきたように、北朝鮮が提出した核開発申告書や26日に新たに提出される申告書が、「核の全面廃棄」につながるとはとうてい思えない。日本はあくまで「アメリカ」の国務省人脈に引きずられてしまっているのである。
確かにアメリカには、国務省や民主党系人脈を中心に北朝鮮のテロ支援国家を解除し、レアメタルなど利権を獲得しよう、と画策する勢力がある。国防総省の中ですら50年6月25日に開戦した朝鮮戦争記念日までに解決したいという者もいる(これについては別の機会に述べる)。また、中国はテロ支援国家解除が行われると同時に、北朝鮮沖の海底油田を35万ドルで開発する契約をすでに北朝鮮と交わしている。韓国は、李明博政権が米産牛肉の輸入問題で支持率が低下し左翼親北勢力が挽回。韓国内の拉致問題の解決どころの話ではなくなってしまっている。ロシアは、、六カ国協議でも今回の核問題に関しては、あくまで蚊帳の外だ。
最終盤に来てがぜん有利になった北朝鮮が、テロ支援国家指定解除は間違いなく行われるものと見て、前回触れたような「よど号犯の帰国拒否」という日本への威圧的言動に出てきているわけだ。
このような国際情勢下で、日本は何をなすべきか。これは、「バスに乗り遅れるな」などと主張することではない。日本固有の国益の問題である拉致問題を解決するために、あくまで孤立を恐れないことだ。今回の外交問題だけは、「国際協調」を日本が積極的にプレゼンスする必要はどこにもないはずだ。
確かにアメリカには、国務省や民主党系人脈を中心に北朝鮮のテロ支援国家を解除し、レアメタルなど利権を獲得しよう、と画策する勢力がある。国防総省の中ですら50年6月25日に開戦した朝鮮戦争記念日までに解決したいという者もいる(これについては別の機会に述べる)。また、中国はテロ支援国家解除が行われると同時に、北朝鮮沖の海底油田を35万ドルで開発する契約をすでに北朝鮮と交わしている。韓国は、李明博政権が米産牛肉の輸入問題で支持率が低下し左翼親北勢力が挽回。韓国内の拉致問題の解決どころの話ではなくなってしまっている。ロシアは、、六カ国協議でも今回の核問題に関しては、あくまで蚊帳の外だ。
最終盤に来てがぜん有利になった北朝鮮が、テロ支援国家指定解除は間違いなく行われるものと見て、前回触れたような「よど号犯の帰国拒否」という日本への威圧的言動に出てきているわけだ。
このような国際情勢下で、日本は何をなすべきか。これは、「バスに乗り遅れるな」などと主張することではない。日本固有の国益の問題である拉致問題を解決するために、あくまで孤立を恐れないことだ。今回の外交問題だけは、「国際協調」を日本が積極的にプレゼンスする必要はどこにもないはずだ。
2008/06/23のBlog
[ 23:56 ]
北朝鮮による拉致問題や核問題への対応の乱れから、安倍晋三前首相ら強硬派と山崎拓元政調会長ら融和派が、罵り合いを始めている日本外交。首相官邸に今回の基本外交方針がないのが最大の原因だが、早くも北朝鮮がその日本の足下を見透かす行動を取り始めた。北朝鮮政策を担当するある政府関係者は、こう語る。
「北朝鮮は、これまでアメリカからテロ支援国家指定解除を行いたいため、よど号犯を日本に帰国させる受け渡しをすることに積極的だった。12日に行われた日朝協議でも一応の合意が取り交わされていたが、ここに来て北朝鮮は”よど号犯は日本に返さない”と、外交当局に伝えてきているんです。理由は、日本がよど号犯を拉致に関与した犯罪者として扱っていることもあるが、アメリカの顔色を見てしか動けず、方針が定まらない日本政府を揺さぶるためです。近く、北朝鮮のコメントは明らかにされることになる」
前回述べた通り、アメリカ国内も北朝鮮政策に乱れがあり、その影響を受けて日本国内にも、いまだによど号犯だけ単独で帰国させることへの反対論は強い。「拉致被害者も併せて帰国させるべきだ」というのが、国内強硬派の基本的スタンスだが、強硬派の中にも、「親米派」と「非米派」がいて、対応に乱れが出ている。つまり、アメリカが同意しやすい「よど号犯の全員帰国ーテロ支援国家指定解除ー経済制裁の一部解除」というアジェンダまで踏み込むのが「親米派」で、「よど号犯と拉致被害者の同時帰国ーテロ支援国家指定解除反対ー経済制裁解除反対」という流れに落ち込みたいのが、「非米派」である。前者は斎木局長ら外務省幹部で、後者は安倍晋三前首相ら自民党強硬派が中心だ。この日本国内の足下の乱れを突いて、北朝鮮は最初のカードである「よど号犯の帰国」を切らない方針に出てきたのであろうが、この根本原因は、優柔不断な外交政策しかできない福田首相にあることは言うまでもない。
「北朝鮮は、これまでアメリカからテロ支援国家指定解除を行いたいため、よど号犯を日本に帰国させる受け渡しをすることに積極的だった。12日に行われた日朝協議でも一応の合意が取り交わされていたが、ここに来て北朝鮮は”よど号犯は日本に返さない”と、外交当局に伝えてきているんです。理由は、日本がよど号犯を拉致に関与した犯罪者として扱っていることもあるが、アメリカの顔色を見てしか動けず、方針が定まらない日本政府を揺さぶるためです。近く、北朝鮮のコメントは明らかにされることになる」
前回述べた通り、アメリカ国内も北朝鮮政策に乱れがあり、その影響を受けて日本国内にも、いまだによど号犯だけ単独で帰国させることへの反対論は強い。「拉致被害者も併せて帰国させるべきだ」というのが、国内強硬派の基本的スタンスだが、強硬派の中にも、「親米派」と「非米派」がいて、対応に乱れが出ている。つまり、アメリカが同意しやすい「よど号犯の全員帰国ーテロ支援国家指定解除ー経済制裁の一部解除」というアジェンダまで踏み込むのが「親米派」で、「よど号犯と拉致被害者の同時帰国ーテロ支援国家指定解除反対ー経済制裁解除反対」という流れに落ち込みたいのが、「非米派」である。前者は斎木局長ら外務省幹部で、後者は安倍晋三前首相ら自民党強硬派が中心だ。この日本国内の足下の乱れを突いて、北朝鮮は最初のカードである「よど号犯の帰国」を切らない方針に出てきたのであろうが、この根本原因は、優柔不断な外交政策しかできない福田首相にあることは言うまでもない。
2008/06/22のBlog
[ 05:08 ]
20日、アメリカのクリストファー・ヒル国務次官補が来日、アメリカの国務省による北朝鮮の「テロ支援国家」指定解除についての今後の方針を日本側に説明したが、それを後押ししたのが、同じ国務省のコンドリーザ・ライス国務長官の講演だった。日本側は、斎木アジア大洋州局長をはじめ、この問題がいかに日本に影響を及ぼすか、必死で説得したが、週明けにも6カ国協議を開くかどうかを北京で決める予定で、北朝鮮が新たな申告書を提出すれば、「次の段階に入る」という。
ところが実は先週、アメリカ国内で奇妙な動きがあった。最近出てきた政治・軍事の専門ブログ「日本諸記」(http://okuninotame.blog.116.fc2.com)によれば、17日のワシントンポストがCIA情報として北朝鮮が高性能の核弾頭を開発した可能性が強まったことを受け、ホワイトハウスと議会が、テロ支援国家指定解除にストップをかける動きが出てきたというのである。言うまでもなく日本人が一言で「アメリカ」というほど、あの国は一枚岩ではない。ホワイトハウスもあれば、共和党や民主党の議会・政党とそのシンクタンク、国務省や国防総省と、それぞれ思惑や立場が全く異なることは常識。今回は、国務省だけが最もテロ支援国家指定解除に積極的なのであり、その理由は、国務省はアメリカの次期政権に成果を見せないと、次の政権入りが難しくなるからだ。
基本的に現在、北朝鮮が提出している核開発の申告書は寧辺のプルトニウム工場のものであり、その量は大量ではあるが、前出の核弾頭やウラン濃縮技術を用いた核施設のものは一切入っていない。これで、「テロ支援国家」を解除するとすれば、国務省はまさに自分の出世に目がくらんだとしか言いようがない。もともと、クリストファー・ヒル国務次官補という人物は、「口先と出世の欲の塊」という評があり、彼の能力はまったく評価されていない。その言葉を信じ、「アメリカの思惑」として、解除に踏み切れば、北朝鮮情勢を熟知する国際専門家としては、あまりにも無知で軽薄な行為ということができる。福田首相もようやくシーファー日本大使に解除をしないよう申し入れるなどその実態に気づいたといわれているが、そのようなインテリジェンスはもう少し早く入手し、ロビイング活動に利用すべき重要な情報だったはずなのだ。
ところが実は先週、アメリカ国内で奇妙な動きがあった。最近出てきた政治・軍事の専門ブログ「日本諸記」(http://okuninotame.blog.116.fc2.com)によれば、17日のワシントンポストがCIA情報として北朝鮮が高性能の核弾頭を開発した可能性が強まったことを受け、ホワイトハウスと議会が、テロ支援国家指定解除にストップをかける動きが出てきたというのである。言うまでもなく日本人が一言で「アメリカ」というほど、あの国は一枚岩ではない。ホワイトハウスもあれば、共和党や民主党の議会・政党とそのシンクタンク、国務省や国防総省と、それぞれ思惑や立場が全く異なることは常識。今回は、国務省だけが最もテロ支援国家指定解除に積極的なのであり、その理由は、国務省はアメリカの次期政権に成果を見せないと、次の政権入りが難しくなるからだ。
基本的に現在、北朝鮮が提出している核開発の申告書は寧辺のプルトニウム工場のものであり、その量は大量ではあるが、前出の核弾頭やウラン濃縮技術を用いた核施設のものは一切入っていない。これで、「テロ支援国家」を解除するとすれば、国務省はまさに自分の出世に目がくらんだとしか言いようがない。もともと、クリストファー・ヒル国務次官補という人物は、「口先と出世の欲の塊」という評があり、彼の能力はまったく評価されていない。その言葉を信じ、「アメリカの思惑」として、解除に踏み切れば、北朝鮮情勢を熟知する国際専門家としては、あまりにも無知で軽薄な行為ということができる。福田首相もようやくシーファー日本大使に解除をしないよう申し入れるなどその実態に気づいたといわれているが、そのようなインテリジェンスはもう少し早く入手し、ロビイング活動に利用すべき重要な情報だったはずなのだ。
2008/06/21のBlog
[ 03:37 ]
このところ、「特定失踪者数人が北朝鮮で発見され、近く日本に帰国する」という情報の真偽をめぐって、北朝鮮ウォッチャーたちが確認に追われる状況が続いている。
まず、「特定失踪者数人」というが、その数は私が調査したところ、「2人説」から始まり、「3人説」「4人説」「5人説」「6人説」まで5パターンもある。人物も政府が北朝鮮によって拉致された可能性が高いと政府認定をされた松本京子さんや、因果関係のわからない特定失踪者とされた「1000番台」の人物までさまざまである。
この噂のきっかけとなったのは、12日に北京で行われた日朝実務者協議で、北朝鮮の宋日臭日朝担当大使が斎木昭隆アジア大洋州局長にその情報を伝えた、という出所不明の話だったのだが、18日の衆議院拉致特別委員会で斎木氏自ら、「そのような話は出なかった」と明確に否定。その後終息しているかたちになっている。
当初、特定失踪者調査会の荒木会長も、警戒感を持ちつつこの情報を否定しなかったため、情報はより広く拡散したが、問題はその情報の出所である。
「特定失踪者帰国説」の情報源については、3つの説がある。まず、1つめは朝鮮総連発信源説だが、それは「北朝鮮への一部経済制裁の見返りとして、これまで表に出なかった特定失踪者として2人を帰国させる」という情報。2つめは、「アメリカ情報発信源説」で、日本の毎日新聞が報じ、「北朝鮮へのテロ支援国家指定解除を行いたいアメリカ国務省が、日本を動かすために複数の特定失踪者が帰国するという情報を流した」というもの。3つめは、「警察庁情報発信源説」で、「テロ支援国家指定解除の条件となるよど号の犯人を帰国させないよう時間稼ぎをするため、日本の警察庁があえて3人の帰国説を流した」というものだ。真相はこの6月から7月にかけての対北朝鮮をめぐる動きを見終わらないとわからないが、私自身は最初の情報である「2人説」で前々回のブログを書いた。だが、いま冷静に分析してみると、意外と情報源は日本の身近にいる可能性は高い。
まず、「特定失踪者数人」というが、その数は私が調査したところ、「2人説」から始まり、「3人説」「4人説」「5人説」「6人説」まで5パターンもある。人物も政府が北朝鮮によって拉致された可能性が高いと政府認定をされた松本京子さんや、因果関係のわからない特定失踪者とされた「1000番台」の人物までさまざまである。
この噂のきっかけとなったのは、12日に北京で行われた日朝実務者協議で、北朝鮮の宋日臭日朝担当大使が斎木昭隆アジア大洋州局長にその情報を伝えた、という出所不明の話だったのだが、18日の衆議院拉致特別委員会で斎木氏自ら、「そのような話は出なかった」と明確に否定。その後終息しているかたちになっている。
当初、特定失踪者調査会の荒木会長も、警戒感を持ちつつこの情報を否定しなかったため、情報はより広く拡散したが、問題はその情報の出所である。
「特定失踪者帰国説」の情報源については、3つの説がある。まず、1つめは朝鮮総連発信源説だが、それは「北朝鮮への一部経済制裁の見返りとして、これまで表に出なかった特定失踪者として2人を帰国させる」という情報。2つめは、「アメリカ情報発信源説」で、日本の毎日新聞が報じ、「北朝鮮へのテロ支援国家指定解除を行いたいアメリカ国務省が、日本を動かすために複数の特定失踪者が帰国するという情報を流した」というもの。3つめは、「警察庁情報発信源説」で、「テロ支援国家指定解除の条件となるよど号の犯人を帰国させないよう時間稼ぎをするため、日本の警察庁があえて3人の帰国説を流した」というものだ。真相はこの6月から7月にかけての対北朝鮮をめぐる動きを見終わらないとわからないが、私自身は最初の情報である「2人説」で前々回のブログを書いた。だが、いま冷静に分析してみると、意外と情報源は日本の身近にいる可能性は高い。
2008/06/16のBlog
[ 00:41 ]
