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▼▽続・呑めばのむほど日記▽▼
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2006/06/12のBlog


この屋久島の麦焼酎「揺籃」は福岡の酒屋で求めたものだが、昨今流行(はやり)の麦のロースト香が芳ばしいものであった。その系統の代表格が「兼八(かねはち)」という焼酎なので、これらを総称して「兼八系」と言うらしい。

私が大好きな球磨の麦焼酎「杜氏 寿福絹子」も、その系統であろう。この酒は品の良さとかあたりの柔らかさ、何よりも全体として醸しだしている優しさが大好きで、今でも私にとっては麦焼酎のNo.1だ。

とは言え、この揺籃も結構美味しくいただいた。白濁しているので無濾過なのだと思うが、その割には適度にすっきりとした香味である。兼八と比べれば相当、絹子と比較してもややまろやかさでは秀でており、前二者と比しても洗練度は高い。

麦の香ばしさなどというものは、実のところ田舎臭さと紙一重でもある。しかし、その辺りをそうならないようにバランスしているところ、工夫が垣間見えて感心する。美味しくいただき、呑み切って空いた。 (C)2006 taikomochi


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2006/06/11のBlog
シェリーである。老舗ドン・ゾイロ社のアモンティリャード。T.JACK氏が別のシェリーを呑んでいるのを記事で読んで、思わずお取り寄せしてしまった。

これからの夏の季節、夕暮れ時、良く冷えたシェリーをチビリチビリとやりながら夕食までの時間を過ごすのはステキ。何年かに一度、そういうシェリーのマイブームが私には来る。

シェリーにもいろいろ種類があるけれど、最も一般的な「フィノ」を熟成させたものがこの「アモンティリャード」。琥珀色でナッツやカラメルのとても良い風味。酸味も円く、柔らかく優しい口当たり。

ワイン代わりにランチで呑んだら(当然そのままで)、家人と二人、すぐに半分空いてしまった。こりゃケースで取らんとだめだわ。つか、シェリーでこういう呑み方あり? (C)2006 taikomochi


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清酒や焼酎、そしてワインでも、酒肴に合わせて酒を選ぶという行為を、毎度の呑みで当然しているのである。

清酒を例にとって申せば、そもそも土地土地に地酒が存在する。そうした地酒は、各地で長い歴史に育まれて来た訳であるが、当然のようにそれは土地の方々の嗜好に合った香味であるのだろう。

もしも最初はそうでなかったとしても、歴史の中で必ずそうなっていったに違いない。そして土地の方の嗜好とは、土地の肴に合う酒ということに他なるまい。

東北や北陸では、塩気の強い肴の味をさっぱりとさせてくれる淡麗辛口。また南の方では、甘味の強い肴に負けないやや甘口の濃い酒、というように。

従って、基本としては晩餐の肴が決まった際に、その食材、料理を良く食べている土地の酒を選べば間違いない。その延長として、上品な肴には上品な酒を、下品なものにはそれをということである。

ここで申している上品下品とは、程度やランクのことではないのでご容赦いただきたい。言い換えれば、薄味で素材や出汁の旨味でいただくものと、濃厚かつ強い香味でインパクトのあるもの、という意味である。

本日は、酒肴のメインが鰹の土佐造りであった。この料理を私は好むが、刺身で食す場合と比べれば前述の意味で随分下品である。薬味に強いものを相当使うし、ポン酢醤油をぶっ掛け、漬けていただくのである。

繰り返すが、それが下等だと申しているのではなく、そういう食べ物だと言っている。そうしてこういうものには、やはりそれに負けない個性を持った酒を持って来たいものだ。

今宵選んだのは、まずは徳島の太閤酒造場が醸した「阿呆 平成七年度醸造純米酒」。十一年大古酒ならではの熟成した香味が特長で、或る意味では肴を選ぶのであるが、土佐造りなどはもってこいであろうと考える。

しかし、この酒は呑み切っても今宵の晩酌に足りそうもなかったので、もう一本、愛知の長珍酒造が醸した「長珍『しんぶんし』純米60 生無濾過 H17BY」を持って来た。これも強い酸が特長で、決して派手ではないが個性の強い酒である。

これらを私としては珍しいことに、こちらを呑みあちらを呑みしたのである。これがまた、とても良い感じ。燗をつけた長珍の、表面に出てきた適度な甘味と相変わらずの良い酸。そして常温でいただく阿呆の、熟成感に伴う焦げ臭のある香味。

葱、生姜、大蒜、茗荷と薬味をたっぷりと載せた土佐造りに決して負けることなく、どちらの酒も良い取り合わせである。阿呆は完璧に合う。薬味と鰹の強さの、ともすれば収集のつかない爆発的な味とよく対抗して押さえ込む。

一方、長珍はその優れた香味によって、土佐造りとバランスを取るようである。言ってみれば押さえ込むというよりも、柔を良く剛を制すというような感じ。

実に面白い呑みだった。そう言えば、どちらのラベルも絵も色もないスペック説明のみなのが、奇遇なのであった。 (C)2006 taikomochi


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2006/06/10のBlog
昨日は休肝日だったので、本日昼の日記から。

件(くだん)の近所の優れた肉屋、さすがにこの時期はドイツ・フェアだ。私はお叱りを覚悟で言い切ってしまうと、過去に訪問した経験からもドイツに旨いものなし、と思っている者である(イギリスも同様)。

しかし、家人がフェアで買って来た食材、それはそれでしっかりいただこう。旨いばかりが料理でもなし。良い雰囲気やノリによって、凡庸な香味でもしっかり満足することだってよくある。

実際、私はドイツ風のビアホールは大好きだ。銀座のサッポロ・ライオンしかり。あそこはビールはともかく、決して優れた料理が出るとは思えないが、総体としての満足感は十分に味わえる。

そうして、アイスヴァインやらシンケンハム、ザワークラウトなどをテーブルに並べた。しかし、残念ながらドイツのワインは拙宅には置いていない。そこで、フランス、アルザスのリースリングで代用させてもらう。

当事者にはお叱りを受ける言い様だろうが、アルザス・ロレーヌという地方は、歴史的にドイツだったりフランスだったり。ドイツの時はエルザス・ロートリンゲンと言われる。
ピューターの錫のカップであるが、ワイン用とは言え拙宅ではほとんど登場の機会がない。赤ワインには不向きである。色が見えない。ボウルが小さくて空気に触れず、ワインが開かないし香りが立たない。

また、泡の場合は当然専用のグラスを使う。従って白ワインの際にだけに用いられるのだが、ウェル・チルドの白では、外側が結露してとても清涼感があって好ましい。
ワインは「ヴァン・ダルザス ドメーヌ・シャルル・シュルレ 2001 リースリング」。瓶からしてドイツを髣髴とさせる形状。ヴァン・ダルザスはヴァン・ド・アルザスのリエゾンで、アルザスのワインの意である。

アルザス地方は数多くのワイン品種を用いるが、ゲヴェルツトラミネールと並んで白でポピュラーなのはリースリングである。そして、リースリングはドイツ原産の葡萄だ。

リースリングのワインは辛口にも甘口にも造れるが、これはしっかりとした辛口に仕上がっている。香りには漢方のような、とりわけ麝香様のものが感じられ、独特の雰囲気を醸し出している。

2001年であっても、やや早呑みかと感じるような硬さがある。それでもミネラルがよく感じられ、嚥下後に残る独特の中国茶のような苦味が、面白くも心地良い。

それにしてもアイスヴァイン、決して不味くはないが素晴らしい美味とは到底言い難い。一方、ザワークラウトは私好みの味だ。即ち、冷えていて酸味が強く、歯応えがある。例えばサッポロ・ライオンのものは、全てがことごとくこの逆なのである。 (C)2006 taikomochi


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2006/06/09のBlog
遠方にて弔事などありて遅きに帰宅す。忌み事、知人やまひ、株価暴落、入梅など有りてありぬるに、紅旗征戎吾が事に非ずとの心境にも遠く。

鬱々としたるも詮方無しと思へど、これも偏に我と我が身の不徳より至るものに相違なからむ。糺すべきよしなしごと多ければ、座して瞑想するなむとも考えたり。

遅き時間に家人と卓を挟みて晩酌するも、食欲薄く皿を汚す様に摘みするもいと見苦し。内蔵など謐な気持と裏腹な肴にこそ思へ、興の醒める心地ぞす。

而して食せば美味と言うべくも、げに味わう自身がかたはらいたし。壱岐の焼酎をお湯で割りていただくにつけ、壱岐という島にこそ想いは馳せる也。 (C)2006 taikomochi


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2006/06/08のBlog
「寿々半」は久し振り。相変わらず
気の利いた酒肴の数々が嬉しい。
特にここで感心するのは、季節季
節でそれをよく感じさせてくれるも
のが登場すること。

まずは刺身盛り合わせ。背黒鰯、
コチ、シラスなどは静岡ならでは。
なかなか他所では刺身で食えな
いタネだ。鳥貝も生で。コチは白子
もいただいた。
ぬたはシンプルにわけぎのみで。
この他に何の具材も用いない潔さ
が素晴らしい。
根曲がり竹は旬である。芳ばしく、
山椒の葉の香りも心地良い。
主菜はこれも旬を迎えつつある鱧
を鍋で。河豚と比べても上品な香
味ははるかに優り、しかも意外と
旨味がある。
その後の鱧雑炊も河豚雑炊を圧
倒する美味しさで、私の雑炊の好
みとしてはすっぽんと双璧である。

酒はキリン「ハートランド」の生で
喉を潤した後、壱岐の麦焼酎「村正」、
続けて鹿児島の芋「原口屋 甚衛門」。
 (C)2006 taikomochi


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2006/06/07のBlog
季節となりて、まずはこのように。
続けて、明石の蛸を始めとした
ご覧のような酒肴で、地元静岡、
芝川町の酒「富士錦 純米吟醸
限定品」。ぬる燗にて上々吉也。
 (C)2006 taikomochi


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2006/06/06のBlog
これはあの「るみ子の酒」の伊賀、森喜酒造場が、妙の華ブランドにおいて「Challenge 90」として出しているシリーズ。裏ラベルには「妙の華 Challenge 90 第三章 きもと無濾過あらばしり純米生原酒」とある。

ご承知のように、清酒の仕込みに使う米は食用よりもずっと高精白である。玄米の半分前後を磨いて取り去ってしまうのが通常だ。ところがこの酒は90%を残している。これは、私達が普段ご飯として食べている精白米とほぼ同じだ。

ご存知の方も多いと思うが、大吟醸などは60%以上を削り取ってしまった、ほとんど米の心白部分のみで仕込みを行う。これは、米の胚芽や表層部に含まれるさまざまな栄養分が、清酒の香味に悪い影響を及ぼすからだとされる。

しかし、昨今は低精白(高精米歩合)の米で仕込んだ清酒がブームというか、復活している。80%精米歩合というような酒はいくつか出ている。この「Challenge 90」は第三章ということで即ち三年目らしく、先駆けのひとつであろう。

高精白の酒に期待する香味といえば、洗練されたすっきり感と芳しい香りである。では低精白の酒に何を期待するか。それは米本来の旨味に他なるまい。まさに今の清酒における濃醇旨口(かつての淡麗辛口に対するものとして)流行(はやり)とシンクロしている。

かつて、清酒の品質を判断するのに精白度が大きな基準だったことを考えると、隔世の感がある。世の中の基準というものは、必ず変わるものであるらむ。焼酎も同じで、今では黒麹が復活し、減圧蒸留よりも常圧蒸留が好まれる昨今なのである。
さて、この酒の香味だが、まずは冷蔵庫から出して暫くの冷えた状態でいただいた。結構酸味が立つ。昔の酒はやはり精白度が低くて酸っぱかったというが、それと同じか。しかし、酸は立つものの雑味感は全然なく、逆にすっきりしていて美味しい。

嚥下後にはさすがにさまざまな味が舌や喉に残るが、それには全く不快な要素は混じっていない。むしろ、旨味を含んだ好ましいアフターとしてさえ感じられる。

冷酒で呑んだ時点でこれはぬる燗しかず、と感じるものがあった。「きもと(生酛)」自体が私にとってイコール燗が最高、というイメージである。それに、酸が立つ酒は温度を上げると甘味が引立って、バランスが良くなる傾向がある。

で、ぬる燗。まあまあの燗上がりであるが、例えば生酛の代表格である「大七」の燗などに比べると膨らみが弱い。逆に一方、温度上昇によってともすれば表面化するであろう糠臭さや雑味とは、一切無縁であるところは素晴らしい。

全体の評価としては、特段90%精米歩合ということを考えなければ、そこそこ美味しい酒である。ただ、その超低精白ならではの、しかも生酛という造りを活かしたこの酒でなければ実現し得ない特長は、残念ながら見出せなかった。

しかし、それもこの酒の特異なスペックに、何か尋常ならざる期待を持っていたせいのような気がする。何を期待していたのか自分でもしかと言葉にできないが、何かブッ飛ぶような香味であっかもしれない。

酒肴の目玉は富山産の岩牡蠣。家人が店で見てしまって、どうしてもその誘惑から逃れられずに求めてきたもの。だからこそ、今日はそのミルキーな食味に負けない旨味を持つであろう酒の口を切ったのである。そして、その思惑としてはなかなか上手く行ったと評価している。 (C)2006 taikomochi


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2006/06/05のBlog
昼は素麺だったし、夕刻早い時間に風呂を
浴びたら腹が減って仕方がない。夕食の準
備を待てずに、冷蔵庫からスモークチーズや
「淑房庵」の辛子明太子昆布風味を出して
きて、一人で晩酌を始める。

酒は屋久島の麦焼酎「揺籃」。このところ
続けて呑んでいるので、詳しい紹介は省く。
ペットのミネラルウォーターを脇において、
手酌で水割りを造りつついただく。
そうこうするうちに、家人が料理してくれる
酒肴が整ってきて、まずは先日札幌の
Tさんが送ってくれたグリーンとホワイトの
アスパラ。今日は趣向を変えてフランス、
イル・ド・レの海塩とイタリアのオリーブ・オ
イルでいただく。甘味が引き立ち美味。
続いてうずら豆。そして、椎茸や山芋、蓮根
などを炊いたもの。家人も手が空いて卓に着
き、私が揺籃の水割りを造ってやり一緒にい
ただく。因みに酒を造る、注ぐのは私の役目
である。
.
最後はサーロインのステーキだが、これは
家人が通う件(くだん)の肉屋のポイントが
溜まって、ただでもらったものとの由。結構
立派な一枚であり、家族三人で食べること
ができた。

私は肉をイル・ド・レの塩のみでいただいた。
イル・ド・レとは「レ島」という意味。コニャック
地方の島で、同名のコニャックに付いてい
る塩である。 (C)2006 taikomochi


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2006/06/04のBlog
「鮪商人」で土産にしてもらって持ち帰った鮪、数種類を今宵いただく。良く見ると昨夜注文しなかった部位まで入っていて、まことにありがたいことである。

改めて自宅で食べてみると、本当に旨い。昨夜は中トロ風に見えた赤身は、こうしてみると紛うことなき赤身なのだが、これが本当にしっとりとしたベルベットな食感で美味しい。

もちろん味も良いのだが、この食感だけで、この鮪を味わうだけの価値がある。それは、極めて上質なタンニンを持った赤ワインの舌触りにも通じる滑らかさである。

酒は「大黒正宗H15BY」。スノッブにH15BYなどと書いて恐縮だが、この酒は平成16年2月のもの。清酒には「酒造年度」というものがあって、暦日とは六か月遅れている。即ち、当年の7月から翌年6月までが一年となる。

したがってこの大黒正宗は、造られた前年の7月から始まっている平成15酒造年度のもの。酒造年度をBYと書くのは、「Brewery Year」の略である。

この酒がまた旨いのだ。「しぼりたて」のようなフレッシュ感はないが、その分熟成感が十分に感じられ、旨味が最大限に表面化している。熟成に伴う香りも微かに感じられる。

冷やでも美味しいが、ぬる燗につけると堪らない。鮪のまったりとした濃厚さに全く引けをとることなく、素晴らしい相性であった。この大黒正宗四合瓶、いただきものである。ありがとうございました。

ただ、土産の中に確かに入っていて、楽しみにしていたヅケが無い。聞くと、息子が朝からヅケ丼にして食ってしまったと言う。この私が、これには本気で悔しい思いがしたものだ。 (C)2006 taikomochi


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