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2006/04/12のBlog
[ 23:24 ]
[ 展覧会/ART ]
前回、講演会のエントリーを書いた「藤田嗣治」の、大規模な回顧展へ行ってきました。
まずは、上のリンクから過去記事を。
藤田嗣治(ツグハル)(Leonard Foujita)[1886-1968]は、東京生まれの油絵画家。1955年、フランス国籍を取得。レオナール・フジタに改名。
藤田の生涯は、なかなか波乱に満ちています。
東京に生まれるんですが、まず14歳(中学2年)で、パリ万博へ絵が出品されます。日本の子ども代表、みたいな感じで。
で、その後、本格的に画家を目指そうと思うわけです。
東京美術学校へ油画科へ入学。この時の指導教授が黒田清輝(クロダセイキ)。非常に有名な油画家。
この黒田清輝、以前と以後で日本の洋画界は分かれています。すなわち、黒田以前は暗い色調を使った絵が多かった、これを「ヤニ派」と呼びます。黒田を含め以後は明るい色調の絵になり、これを「紫派」を呼びます。呼称からも全く相対する感じがわかりますね。
で、そんな紫派の筆頭が指導教授になった藤田ですが、藤田は暗い色調を多用するんですよ、明るい色調ばかり使う紫派は肌に合わなかった。だから、とても嫌われるわけです。卒業制作で自画像を描きますが(枚数の関係でスキャンしません)、これも黒田が嫌う黒を大胆に使っていて、酷評されちゃうのです。
しかし、その後は、パリへ渡って、エコール・ド・パリのメンバーとして、パリで大活躍します。ユトリロやローランサン、モディリアニ、ルソーなどなど沢山の画家と交流があったわけです。
パリでは、ピカソなどとも交流があり、ピカソのアトリエへ行って、キュビスムを見たり、アンリ・ルソーの絵を見せてもらって、藤田は衝撃を受けます。絵画ってこんなに自由だったの!!!今までのじゃ全然だめだっ!!!と。部屋へ帰って、それまでの絵具を床にたたきつけたそうです。
まぁ、その後は、藤田といえばみたいな例の乳白色の人物画で名声を得て、一躍パリの寵児になります。
あとは、戦争に翻弄され、世界を点々とし、戦争記録画を描き、日本で散々な目に合い日本画壇を去り、フランス国籍を取得し、洗礼を受け「レオナール・フジタ」に改名し、ノートル=ダム・ド・ラ・ペ聖堂の壁画を1人で描き、完成後すぐに死にます。
今回のこの展覧会は、日本では公開されにくかった藤田の作品を、生涯に渡った範囲で一度に展示されている大変貴重な展覧会。
藤田嗣治を知る、いい機会です。
まあ、あとは、作品を見つつ。
まずは、上のリンクから過去記事を。
藤田嗣治(ツグハル)(Leonard Foujita)[1886-1968]は、東京生まれの油絵画家。1955年、フランス国籍を取得。レオナール・フジタに改名。
藤田の生涯は、なかなか波乱に満ちています。
東京に生まれるんですが、まず14歳(中学2年)で、パリ万博へ絵が出品されます。日本の子ども代表、みたいな感じで。
で、その後、本格的に画家を目指そうと思うわけです。
東京美術学校へ油画科へ入学。この時の指導教授が黒田清輝(クロダセイキ)。非常に有名な油画家。
この黒田清輝、以前と以後で日本の洋画界は分かれています。すなわち、黒田以前は暗い色調を使った絵が多かった、これを「ヤニ派」と呼びます。黒田を含め以後は明るい色調の絵になり、これを「紫派」を呼びます。呼称からも全く相対する感じがわかりますね。
で、そんな紫派の筆頭が指導教授になった藤田ですが、藤田は暗い色調を多用するんですよ、明るい色調ばかり使う紫派は肌に合わなかった。だから、とても嫌われるわけです。卒業制作で自画像を描きますが(枚数の関係でスキャンしません)、これも黒田が嫌う黒を大胆に使っていて、酷評されちゃうのです。
しかし、その後は、パリへ渡って、エコール・ド・パリのメンバーとして、パリで大活躍します。ユトリロやローランサン、モディリアニ、ルソーなどなど沢山の画家と交流があったわけです。
パリでは、ピカソなどとも交流があり、ピカソのアトリエへ行って、キュビスムを見たり、アンリ・ルソーの絵を見せてもらって、藤田は衝撃を受けます。絵画ってこんなに自由だったの!!!今までのじゃ全然だめだっ!!!と。部屋へ帰って、それまでの絵具を床にたたきつけたそうです。
まぁ、その後は、藤田といえばみたいな例の乳白色の人物画で名声を得て、一躍パリの寵児になります。
あとは、戦争に翻弄され、世界を点々とし、戦争記録画を描き、日本で散々な目に合い日本画壇を去り、フランス国籍を取得し、洗礼を受け「レオナール・フジタ」に改名し、ノートル=ダム・ド・ラ・ペ聖堂の壁画を1人で描き、完成後すぐに死にます。
今回のこの展覧会は、日本では公開されにくかった藤田の作品を、生涯に渡った範囲で一度に展示されている大変貴重な展覧会。
藤田嗣治を知る、いい機会です。
まあ、あとは、作品を見つつ。
まずは、パリで成功したころの作品。最初の方に展示してあった。
これが、「素晴らしき乳白色」と絶賛された絵の一例。
単純に綺麗でした。
他のこの時代の絵にも言えるけれど、乳白色に限らず、背景やモチーフも含め、とても柔らかい印象を受ける。
そして、輪郭の線がすごい。この輪郭線も乳白色も、日本を意識して取り入れたものなのだけど、日本画では輪郭線を「鉄線描(てっせんびょう)」と言います。強弱のない均一な固い線だから。この鉄線描が藤田すごい。滅茶苦茶うまいです。綺麗。細い。何者?って具合いに。これは是非見てほしい。
こてこての厚塗り、ってのではない。けれど、構図や配色がいいせいか、とても魅力がある、力のある絵だと思った。
あと、初期の宗教画が数点あります。これもなかなか良かった。
その後、南米へ行って見た壁画などの影響から、大きく絵が変化。
色彩が強くなり、タッチも変わり、輪郭線や乳白色は消える。
転機となる絵が、
《死に対する生の勝利》
という絵。スキャンはしません。観に行ってください。
これが、「素晴らしき乳白色」と絶賛された絵の一例。
単純に綺麗でした。
他のこの時代の絵にも言えるけれど、乳白色に限らず、背景やモチーフも含め、とても柔らかい印象を受ける。
そして、輪郭の線がすごい。この輪郭線も乳白色も、日本を意識して取り入れたものなのだけど、日本画では輪郭線を「鉄線描(てっせんびょう)」と言います。強弱のない均一な固い線だから。この鉄線描が藤田すごい。滅茶苦茶うまいです。綺麗。細い。何者?って具合いに。これは是非見てほしい。
こてこての厚塗り、ってのではない。けれど、構図や配色がいいせいか、とても魅力がある、力のある絵だと思った。
あと、初期の宗教画が数点あります。これもなかなか良かった。
その後、南米へ行って見た壁画などの影響から、大きく絵が変化。
色彩が強くなり、タッチも変わり、輪郭線や乳白色は消える。
転機となる絵が、
《死に対する生の勝利》
という絵。スキャンはしません。観に行ってください。
時代は流れ、藤田は南米の後、日本へ寄ります。
そして、戦争に巻き込まれ、従軍画家として戦争画(戦争記録画)を描くのです。
画像は、《アッツ島玉砕》。
アッツ島でアメリカ軍によって、日本軍が壊滅させられたところを描いています。
戦争画とは、国家のプロパガンダです。
民間人の戦意高揚のため、画家を戦地へ派遣し、戦争を描かせ、民衆を鼓舞したわけです。
戦争画を描かない画家は、徹底的に弾圧されました。自由に絵など描けない時代。絵具を与えてもらえなくなるのです。
藤田はのめり込んで戦争画を描きます。
本当は、《サイパン島同胞臣節を全うす》、という絵をアップしたかったのだけれど、スキャナーより図録の絵が大きくて断念。
これは、1944年、サイパン島で日米両軍の死闘がにより、日本軍は4万人を超える犠牲者を出し、壊滅した。その時、追いつめられた一般人は、「バンザイ・クリフ」という崖から飛び降り自殺するわけです。その、崖の上に人々がいるところが描かれています。右では崖から飛び降りている人。死ぬ前の最後の祈りをしている人、銃口を口にくわえ引き金を引こうとしている人、などが、藤田の技術を持って描かれています。
他にも《血戦ガダルカナル》など、数点の戦争記録画が展示されていた。
戦争画を公開するにあたってのこと、は、前に書いたと思うんで、省略。
戦争記録画はを描いたことにより、終戦後、画家の間では、「画家も戦犯に問われる」という噂が広がります。実際は、GHQはそんなこと全く言ってないです。でも、噂は広がり、いつの間にか、画家の間で、藤田1人に責任を取らせよう、ということになるのです。
結果、藤田は日本を捨て、再びパリへ行くことに。
戦争の間だけ、いいように評価され、終戦とともに、また過酷な境遇になってしまったのです。
ちょっと、この戦争画が展示されている部屋は、つらかった。
なんかもう、泣いてしまった。さすがにわんわん泣くと、追い出されそうなんで、こらえましたが、何かが込み上げてきます。
当時、鑑賞者が絵に向かって、お賽銭を投げ祈っていたそうですが、それもわかります。
どこぞの大統領とか、こことかに接待すればいいんじゃない?
まぁ、んなことしても、Justice! Justice! 連呼するだけだろうけどね。
芸術とは、本来このように利用されるものではない。
画家は、道具ではない。
芸術はもっと、尊いもののはず。
そして、戦争に巻き込まれ、従軍画家として戦争画(戦争記録画)を描くのです。
画像は、《アッツ島玉砕》。
アッツ島でアメリカ軍によって、日本軍が壊滅させられたところを描いています。
戦争画とは、国家のプロパガンダです。
民間人の戦意高揚のため、画家を戦地へ派遣し、戦争を描かせ、民衆を鼓舞したわけです。
戦争画を描かない画家は、徹底的に弾圧されました。自由に絵など描けない時代。絵具を与えてもらえなくなるのです。
藤田はのめり込んで戦争画を描きます。
本当は、《サイパン島同胞臣節を全うす》、という絵をアップしたかったのだけれど、スキャナーより図録の絵が大きくて断念。
これは、1944年、サイパン島で日米両軍の死闘がにより、日本軍は4万人を超える犠牲者を出し、壊滅した。その時、追いつめられた一般人は、「バンザイ・クリフ」という崖から飛び降り自殺するわけです。その、崖の上に人々がいるところが描かれています。右では崖から飛び降りている人。死ぬ前の最後の祈りをしている人、銃口を口にくわえ引き金を引こうとしている人、などが、藤田の技術を持って描かれています。
他にも《血戦ガダルカナル》など、数点の戦争記録画が展示されていた。
戦争画を公開するにあたってのこと、は、前に書いたと思うんで、省略。
戦争記録画はを描いたことにより、終戦後、画家の間では、「画家も戦犯に問われる」という噂が広がります。実際は、GHQはそんなこと全く言ってないです。でも、噂は広がり、いつの間にか、画家の間で、藤田1人に責任を取らせよう、ということになるのです。
結果、藤田は日本を捨て、再びパリへ行くことに。
戦争の間だけ、いいように評価され、終戦とともに、また過酷な境遇になってしまったのです。
ちょっと、この戦争画が展示されている部屋は、つらかった。
なんかもう、泣いてしまった。さすがにわんわん泣くと、追い出されそうなんで、こらえましたが、何かが込み上げてきます。
当時、鑑賞者が絵に向かって、お賽銭を投げ祈っていたそうですが、それもわかります。
どこぞの大統領とか、こことかに接待すればいいんじゃない?
まぁ、んなことしても、Justice! Justice! 連呼するだけだろうけどね。
芸術とは、本来このように利用されるものではない。
画家は、道具ではない。
芸術はもっと、尊いもののはず。
かなり、ショックを受け、次の部屋へ行くわけですが、ホッと救われます。
メルヘン。
動物が、服を着て、乳白色の女の人を囲んでたりとか。
そう、「素晴らしき乳白色」もこのころ再び復活します。
あとは、子どもですね。
晩年の藤田は子どもを多く描きます。想像の子どもらしいです。
実際、近所の子どもにお菓子をあげて、遊ぶ時が、とても幸せだったと。
なんていうのかな、あぁ、藤田さん、疲れたのですね、と言いたくなってしまう感じで、戦争画を描いていた画家とは思えないような、やさしい世界。
ちょっと怖い子どももいるけど(笑)、でも、とてもいいです。アリスの世界のようだったり。
沢山の子どもを描いた作品がありましたが、とてもあったかくなってしまう、そんな絵です。
メルヘン。
動物が、服を着て、乳白色の女の人を囲んでたりとか。
そう、「素晴らしき乳白色」もこのころ再び復活します。
あとは、子どもですね。
晩年の藤田は子どもを多く描きます。想像の子どもらしいです。
実際、近所の子どもにお菓子をあげて、遊ぶ時が、とても幸せだったと。
なんていうのかな、あぁ、藤田さん、疲れたのですね、と言いたくなってしまう感じで、戦争画を描いていた画家とは思えないような、やさしい世界。
ちょっと怖い子どももいるけど(笑)、でも、とてもいいです。アリスの世界のようだったり。
沢山の子どもを描いた作品がありましたが、とてもあったかくなってしまう、そんな絵です。
そして、最後、宗教画です。
晩年、レオナール・フジタに改名し、洗礼を受けた、とは先にも述べた通り。
この画像の作品《礼拝》は、左に堂々と藤田自身が描かれています。
あまりに大胆に(笑)。
笑うかもしれないですが、昔から、画家はこっそり画面に自分を登場させる、というのはよくあったことなのですよ。あとは、パトロンですね、絵を依頼した。そういった人を、画中に登場させる。
この、晩年の藤田は、聖書などをテーマに多くの作品を残しています。
キリストの磔刑も十字架降下も、黙示録なんかも、色々描きます。
そして、「ノートル=ダム・ド・ラ・ペ聖堂」の内部に、たった1人でフレスコ画を壁一面に描きます。この間、奥さんがサポートしてくれ、実際の描く作業は藤田1人で行うのです。
そして、力尽きたかのように、完成の翌年に他界。
僕は、波乱の人生、祖国では毛嫌いされ認めてもらえず、漂泊し、常に異邦人のようにしていた藤田が、最後に祈りにたどりついたのかな、と思いました。
今回の展覧会、人間藤田嗣治を一望できる、なんというか、人生を追って作品を見れる、変遷のわかる、そんな展覧会です。
混んでますが、おススメです。行って感じてください。
ちなみに、余談として、藤田のおかっぱ頭は、ただのパフォーマンスではなく、貧しかった時代に髪が伸びてくると、はさみでじょっきん、と切っていたわけですが、するとああいう髪型になるんですね。その貧しかった頃を、忘れるべからず、という自分への戒めなのです。
klangredeさんのエントリーにTB
[2006/05/03追記]
[メモ]
生誕120年 藤田嗣治展
@東京国立近代美術館 (千代田区)
5月21日まで
その後、京都国立近代美術館、広島県立美術館へ巡回
晩年、レオナール・フジタに改名し、洗礼を受けた、とは先にも述べた通り。
この画像の作品《礼拝》は、左に堂々と藤田自身が描かれています。
あまりに大胆に(笑)。
笑うかもしれないですが、昔から、画家はこっそり画面に自分を登場させる、というのはよくあったことなのですよ。あとは、パトロンですね、絵を依頼した。そういった人を、画中に登場させる。
この、晩年の藤田は、聖書などをテーマに多くの作品を残しています。
キリストの磔刑も十字架降下も、黙示録なんかも、色々描きます。
そして、「ノートル=ダム・ド・ラ・ペ聖堂」の内部に、たった1人でフレスコ画を壁一面に描きます。この間、奥さんがサポートしてくれ、実際の描く作業は藤田1人で行うのです。
そして、力尽きたかのように、完成の翌年に他界。
僕は、波乱の人生、祖国では毛嫌いされ認めてもらえず、漂泊し、常に異邦人のようにしていた藤田が、最後に祈りにたどりついたのかな、と思いました。
今回の展覧会、人間藤田嗣治を一望できる、なんというか、人生を追って作品を見れる、変遷のわかる、そんな展覧会です。
混んでますが、おススメです。行って感じてください。
ちなみに、余談として、藤田のおかっぱ頭は、ただのパフォーマンスではなく、貧しかった時代に髪が伸びてくると、はさみでじょっきん、と切っていたわけですが、するとああいう髪型になるんですね。その貧しかった頃を、忘れるべからず、という自分への戒めなのです。
klangredeさんのエントリーにTB
[2006/05/03追記]
[メモ]
生誕120年 藤田嗣治展
@東京国立近代美術館 (千代田区)
5月21日まで
その後、京都国立近代美術館、広島県立美術館へ巡回
2006/04/11のBlog
[ 23:27 ]
[ 本 ]
『孤独な散歩者の夢想』
著:ジャン=ジャック・ルソー 訳:青柳瑞穂 (新潮文庫) 380円
-------------------------------------------------------------
ジャン=ジャック・ルソー(Jean Jacques Rousseau)[1712-1778]は、フランスの哲学者・思想家・作家。
『社会契約論』や『エミール』で有名ではないでしょうか?
まず、最初に言うと、僕はルソーのことは詳しく知りません。
この本を読んでわかったのは、若い頃は著作によって、かなりの名声を手にしたようだけれど、ある時期から、研究者や思想家がルソーを叩き始めて、悪者にされてしまった。友人知人も彼の元を離れ、その後半生は孤独であったようだ。家には石を投げられ、ガラスは割れるで、かなり散々だったようです。
で、結果この本を残すことに。
正直、読む前は大して面白いとは期待してなかったです。
なぜ読んだかと言えば、もう、タイトルにつきます。
『孤独な散歩者の夢想』
きた。みたいな(笑)。
どれどれ、ちみの孤独はどんなものかね?と思って読んでみたわけです。
以下、裏表紙の本紹介より引用。
----------------
十八世紀以降の文学と哲学はルソーの影響を無視しては考えられない。しかし彼の晩年はまったく孤独であった。人生の長い道のはずれに来て、この孤独な散歩者は立ちどまる。彼はうしろを振返り、また目前にせまる暗闇のほうに眼をやる。そして左右にひらけている美しい夕暮れの景色に眺めいる。-------自由な想念の世界で、自らの生涯を省みながら、断片的につづった十の哲学的な夢想。
----------------
読んだ感想は、面白い。
この場合、面白いと思ってしまう僕って一体?(苦笑)といった具合いなんですが、面白く読めました。
「第一の散歩」から「第十の散歩」まで全てが収録されているんですが、「第一の散歩」を読みながら、もうすでにそのあまりの「僕は1人だよーん」「周りなんて関係ないよーん」「それでも全然かまわないよーん」「独りだっていいもーん」という感じの内容に、思わず笑ってしまった。
最初の一行目、
『要するに、僕は地上でただの一人きりになってしまった』
最後に所謂解説的なものとして収録されている、訳者による「ジャン・ジャックをめぐる散歩」が、ルソーの言葉やその他の人の言葉を紹介して書いてあって、なかなか良かったと思う。
もう、世間に嫌気がさし、孤独になり、苦しむわけですが、ルソーはそんな中、独りでも楽しく生きる術を発見します。ただただ自然を愛し、植物採集とかするわけです。
もう、自分の著作がどう解釈されどう批難されようとどうでもいい、彼らは僕を苦しめることは出来ない。と。
しかし読んでいくと、でも、それでも人間を愛しているルソーを発見します。
子どもを愛し、遊ぶ相手をしようとします。施しをやります。女学生たちにお菓子を与えます。その時の、相手の喜びが、ルソーも喜ばせる。
とは言っても、とことんまで、孤独を突き進むというか。
面白いし、わかるけれど、こうはなりなくないなぁ。なりたくないよぉ。
という、1冊。
著:ジャン=ジャック・ルソー 訳:青柳瑞穂 (新潮文庫) 380円
-------------------------------------------------------------
ジャン=ジャック・ルソー(Jean Jacques Rousseau)[1712-1778]は、フランスの哲学者・思想家・作家。
『社会契約論』や『エミール』で有名ではないでしょうか?
まず、最初に言うと、僕はルソーのことは詳しく知りません。
この本を読んでわかったのは、若い頃は著作によって、かなりの名声を手にしたようだけれど、ある時期から、研究者や思想家がルソーを叩き始めて、悪者にされてしまった。友人知人も彼の元を離れ、その後半生は孤独であったようだ。家には石を投げられ、ガラスは割れるで、かなり散々だったようです。
で、結果この本を残すことに。
正直、読む前は大して面白いとは期待してなかったです。
なぜ読んだかと言えば、もう、タイトルにつきます。
『孤独な散歩者の夢想』
きた。みたいな(笑)。
どれどれ、ちみの孤独はどんなものかね?と思って読んでみたわけです。
以下、裏表紙の本紹介より引用。
----------------
十八世紀以降の文学と哲学はルソーの影響を無視しては考えられない。しかし彼の晩年はまったく孤独であった。人生の長い道のはずれに来て、この孤独な散歩者は立ちどまる。彼はうしろを振返り、また目前にせまる暗闇のほうに眼をやる。そして左右にひらけている美しい夕暮れの景色に眺めいる。-------自由な想念の世界で、自らの生涯を省みながら、断片的につづった十の哲学的な夢想。
----------------
読んだ感想は、面白い。
この場合、面白いと思ってしまう僕って一体?(苦笑)といった具合いなんですが、面白く読めました。
「第一の散歩」から「第十の散歩」まで全てが収録されているんですが、「第一の散歩」を読みながら、もうすでにそのあまりの「僕は1人だよーん」「周りなんて関係ないよーん」「それでも全然かまわないよーん」「独りだっていいもーん」という感じの内容に、思わず笑ってしまった。
最初の一行目、
『要するに、僕は地上でただの一人きりになってしまった』
最後に所謂解説的なものとして収録されている、訳者による「ジャン・ジャックをめぐる散歩」が、ルソーの言葉やその他の人の言葉を紹介して書いてあって、なかなか良かったと思う。
もう、世間に嫌気がさし、孤独になり、苦しむわけですが、ルソーはそんな中、独りでも楽しく生きる術を発見します。ただただ自然を愛し、植物採集とかするわけです。
もう、自分の著作がどう解釈されどう批難されようとどうでもいい、彼らは僕を苦しめることは出来ない。と。
しかし読んでいくと、でも、それでも人間を愛しているルソーを発見します。
子どもを愛し、遊ぶ相手をしようとします。施しをやります。女学生たちにお菓子を与えます。その時の、相手の喜びが、ルソーも喜ばせる。
とは言っても、とことんまで、孤独を突き進むというか。
面白いし、わかるけれど、こうはなりなくないなぁ。なりたくないよぉ。
という、1冊。
2006/04/06のBlog
[ 18:40 ]
[ 本 ]
『三文オペラ』
作:ベルトルト・ブレヒト 訳:千田是也 (岩波文庫) 525円
※注:僕が読んだのは、岩波の旧版で、現在は新訳版が販売されています。
新訳版の翻訳者は岩淵達治で、値段も735円。
上のリンクは新訳の方。
-----------------------------------------------------------
ベルトルト・ブレヒト(Bertolt Brecht)[1898-1956]は、ドイツの劇作家。詩なども多く残しています。
演劇好きな人なら誰でも知っているというくらい演劇において重要な人。
この『三文オペラ』はその代表作です。
演劇について授業でやって以来、気になっていて初めて作品を読んだ。
僕は、演劇詳しくないし、ブレヒトについてはたくさん研究されていて、とてもとてもそういった見地からは書けないので、僕なりの感想文みたいなものを書きます。
いや、何を書けばいいんだろう?困った。
まず、話の内容がすごい。奇想天外というか、えぇぇ!となってしまう。
どすのメッキーと呼ばれる盗賊で殺人者のマクヒィスとポリー・ピーチャムという事業家の娘が話の中心なんだけれど、その展開が面白い。
でも、あらすじ書いても、読んだ時の驚きが減ってしまうと思うので、ブレヒトについて思ったことを書くことに。
読んで感じたのは、ブレヒトがとても演劇について考えているということ。そんなの当たり前じゃん、と思われるかもしれませんが、たぶん当時は革新的と思われる演劇のあり方について、極めて真剣に考え実践したっていうのが、良くわかるのです。
それは、ただ、物語がどう、ということではなく、演劇の社会性、観客との関係、などにも深く及ぶ。
また、それを実践する方法として、俳優への指示とか説明もすごい。
ところどころ脚注があるのだけれど、いかに何気ない1つのシーンや役者の動きに意味を持たせているか、を伺い知ることが出来ると思った。ここではこういったことを示せなければならない、みたいな感じで。
『三文オペラ』の根本思想は「泥棒はブルジョアだが、ブルジョアは泥棒か?という方程式」らしい。世界を暗黒街に置き換えることによって、ブルジョア社会に鏡をかかげ、ブルジョアの情意生活や道徳が、追剥や淫売の情意生活や道徳と同じことであることを暴露し、「裕福に暮らす奴だけが楽しく生きられる」この世界の全ての人間関係の事物化と資本化を批判すること、だそうだ。
1回読んだだけだけれど、社会の様々な地位の人たちが出てきて、それらが複雑に絡み合って物語は進行します。すごく批判的な表現とか散りばめられていて、面白く読める。
たしかに、闇の部分の暴露、みたいなものは感じ取れると思う。
単純に楽しめるし、ブレヒトすごいな、と思える1冊。
たぶん、何度も読めば、もっと色々見えてくるんだろうな、って思える。かなり深みあると思います。
それをうまく書けないのが残念(苦笑)。
作:ベルトルト・ブレヒト 訳:千田是也 (岩波文庫) 525円
※注:僕が読んだのは、岩波の旧版で、現在は新訳版が販売されています。
新訳版の翻訳者は岩淵達治で、値段も735円。
上のリンクは新訳の方。
-----------------------------------------------------------
ベルトルト・ブレヒト(Bertolt Brecht)[1898-1956]は、ドイツの劇作家。詩なども多く残しています。
演劇好きな人なら誰でも知っているというくらい演劇において重要な人。
この『三文オペラ』はその代表作です。
演劇について授業でやって以来、気になっていて初めて作品を読んだ。
僕は、演劇詳しくないし、ブレヒトについてはたくさん研究されていて、とてもとてもそういった見地からは書けないので、僕なりの感想文みたいなものを書きます。
いや、何を書けばいいんだろう?困った。
まず、話の内容がすごい。奇想天外というか、えぇぇ!となってしまう。
どすのメッキーと呼ばれる盗賊で殺人者のマクヒィスとポリー・ピーチャムという事業家の娘が話の中心なんだけれど、その展開が面白い。
でも、あらすじ書いても、読んだ時の驚きが減ってしまうと思うので、ブレヒトについて思ったことを書くことに。
読んで感じたのは、ブレヒトがとても演劇について考えているということ。そんなの当たり前じゃん、と思われるかもしれませんが、たぶん当時は革新的と思われる演劇のあり方について、極めて真剣に考え実践したっていうのが、良くわかるのです。
それは、ただ、物語がどう、ということではなく、演劇の社会性、観客との関係、などにも深く及ぶ。
また、それを実践する方法として、俳優への指示とか説明もすごい。
ところどころ脚注があるのだけれど、いかに何気ない1つのシーンや役者の動きに意味を持たせているか、を伺い知ることが出来ると思った。ここではこういったことを示せなければならない、みたいな感じで。
『三文オペラ』の根本思想は「泥棒はブルジョアだが、ブルジョアは泥棒か?という方程式」らしい。世界を暗黒街に置き換えることによって、ブルジョア社会に鏡をかかげ、ブルジョアの情意生活や道徳が、追剥や淫売の情意生活や道徳と同じことであることを暴露し、「裕福に暮らす奴だけが楽しく生きられる」この世界の全ての人間関係の事物化と資本化を批判すること、だそうだ。
1回読んだだけだけれど、社会の様々な地位の人たちが出てきて、それらが複雑に絡み合って物語は進行します。すごく批判的な表現とか散りばめられていて、面白く読める。
たしかに、闇の部分の暴露、みたいなものは感じ取れると思う。
単純に楽しめるし、ブレヒトすごいな、と思える1冊。
たぶん、何度も読めば、もっと色々見えてくるんだろうな、って思える。かなり深みあると思います。
それをうまく書けないのが残念(苦笑)。
2006/04/05のBlog
[ 10:10 ]
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梢華さんのblogに、面白そうなのがあったので、やってみました。
その名も「ダメ度占い」。
結果は…↓
------------------------------------------------------------
あなたは【ダメの真髄】なひとです。
すべてのダメ人間、ダメ生活の行き着くところ…それがダメの奥義。すなわちダメの真髄です。
すでにそこに行き着いているあなたは、究極のダメ人間。ダメの具現者といえるでしょう。
ある意味、ダメもここまで極めればたいしたものです。すばらすぃーです。
ダメのチャンピオンベルトを腰に巻き、ひとり慎ましく生きていきましょう。
ダメ人間脱却法:友達をつくってみる。
[やる気] 26%
[行動力] 55%
[依存心] 76%
[ネガティブ思考] 100%
[負け犬指数] 3%
------------------------------------------------------------
…………
真髄のようです(笑)。
がんばりまーす。
その名も「ダメ度占い」。
結果は…↓
------------------------------------------------------------
あなたは【ダメの真髄】なひとです。
すべてのダメ人間、ダメ生活の行き着くところ…それがダメの奥義。すなわちダメの真髄です。
すでにそこに行き着いているあなたは、究極のダメ人間。ダメの具現者といえるでしょう。
ある意味、ダメもここまで極めればたいしたものです。すばらすぃーです。
ダメのチャンピオンベルトを腰に巻き、ひとり慎ましく生きていきましょう。
ダメ人間脱却法:友達をつくってみる。
[やる気] 26%
[行動力] 55%
[依存心] 76%
[ネガティブ思考] 100%
[負け犬指数] 3%
------------------------------------------------------------
…………
真髄のようです(笑)。
がんばりまーす。
2006/04/03のBlog
[ 18:58 ]
[ 本 ]
『ゴッホの手紙(上)』
編:エミール・ベルナール 訳:硲伊之助 (岩波文庫) 588円
-------------------------------------------------------------------
ゴッホの手紙、上巻。
これには、ゴッホから友人の画家、ベルナールへ宛てた手紙が収録されています。
前にも一瞬ベルナールについて書きましたが、ベルナールってのは画家なんだけど、あんまりぱっとしないんですよ、画家としては。でも、1つずば抜けた才能を持っていて、それが才能を見抜く才能、だったわけです。ゴーギャンやゴッホ、ルドンなんかは、世間に認められる前からベルナールは間違いなく天才だと確信していたのです。で、評論とかを書いて、現在の評価へ繋がるような道をつくった、とも言えるのです。
本は、実際のゴッホの手紙は後ろ半分くらい。前半分は、ベルナールがゴッホについて書いた文章です。
で、読んで思ったんだけれど、ベルナール偉いよ。けっこういい事が書いてあって、楽しく読めました。「ゴッホが大好きなベルナール」というフィルターを通してではあるけれど、ゴッホの絵画論・芸術論が書かれていて、面白く読めます。色彩についての考え方とか。
手紙自体も、なんというか時代を超えて肉声が伝わってくるようで、いいね。これはゴッホ自身の言葉だしね。
ちゃんと色々考えてるってのもわかる。狂人狂人、とよく言われちゃいますが、単なる狂人なんかじゃない、ということの再確認が出来た。
ちなみに、豊富にエスキース(アイディア画みたいなもの)が挿入されています。これを見ると、ちゃんとゴッホはパースとかとれたんだな、ってのがわかった。上手いんだよ、なかなか。
ゴッホのベルナールへの語り口調が、すごく偉そうなのが、ちょっと笑えます(笑)。
あと、ゴッホもベルナールも、日本人を大絶賛。もう、なんというか、浮世絵とか見て、日本人を神のように語ってて。
こういう人たちの書簡のやり取りを見るのは、僕は好きです。
何考えてたか、とかも見えてくるし、なかなかいいんじゃないかな、と思う1冊。
編:エミール・ベルナール 訳:硲伊之助 (岩波文庫) 588円
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ゴッホの手紙、上巻。
これには、ゴッホから友人の画家、ベルナールへ宛てた手紙が収録されています。
前にも一瞬ベルナールについて書きましたが、ベルナールってのは画家なんだけど、あんまりぱっとしないんですよ、画家としては。でも、1つずば抜けた才能を持っていて、それが才能を見抜く才能、だったわけです。ゴーギャンやゴッホ、ルドンなんかは、世間に認められる前からベルナールは間違いなく天才だと確信していたのです。で、評論とかを書いて、現在の評価へ繋がるような道をつくった、とも言えるのです。
本は、実際のゴッホの手紙は後ろ半分くらい。前半分は、ベルナールがゴッホについて書いた文章です。
で、読んで思ったんだけれど、ベルナール偉いよ。けっこういい事が書いてあって、楽しく読めました。「ゴッホが大好きなベルナール」というフィルターを通してではあるけれど、ゴッホの絵画論・芸術論が書かれていて、面白く読めます。色彩についての考え方とか。
手紙自体も、なんというか時代を超えて肉声が伝わってくるようで、いいね。これはゴッホ自身の言葉だしね。
ちゃんと色々考えてるってのもわかる。狂人狂人、とよく言われちゃいますが、単なる狂人なんかじゃない、ということの再確認が出来た。
ちなみに、豊富にエスキース(アイディア画みたいなもの)が挿入されています。これを見ると、ちゃんとゴッホはパースとかとれたんだな、ってのがわかった。上手いんだよ、なかなか。
ゴッホのベルナールへの語り口調が、すごく偉そうなのが、ちょっと笑えます(笑)。
あと、ゴッホもベルナールも、日本人を大絶賛。もう、なんというか、浮世絵とか見て、日本人を神のように語ってて。
こういう人たちの書簡のやり取りを見るのは、僕は好きです。
何考えてたか、とかも見えてくるし、なかなかいいんじゃないかな、と思う1冊。
2006/04/02のBlog
[ 15:02 ]
[ 本 ]
『クヌルプ』
著:ヘルマン・ヘッセ 訳:高橋健二 (新潮文庫) 340円
---------------------------------------------------------------------
ヘルマン・ヘッセ(Hermann Hesse)[1877-1962]について、中表紙の著者紹介から引用すると、
ドイツの抒情詩人・小説家。南独カルプの牧師の家庭に生れ、神学校に進むが、「詩人になるか、でなければ、何にもなりたくない」と脱走、職を転々の後、書店員となり、1904年の『郷愁』の成功で作家生活に入る。両大戦時には、非戦論者として苦境に立ったが、スイス国籍を得、在住、人間の精神の幸福を問う作品を著し続けた。’46年ノーベル文学賞受賞。
前にも、『郷愁(ペーター・カーメンチント)』の時に、一度書きました。
今回の『クヌルプ』は、主人公クヌルプの漂泊の人生について書かれたものです。
クヌルプは病気を持っていて、決して身体が丈夫ではない。もともと優秀だったんだけれど、ある時のある事をきっかけに、まともな生活からは距離を置き、漂泊の人生に入ります。
色々なところを巡っては、またふらっと戻ってきたりするんだけれど、どこでも知り合いがいて、宿には事欠かない。つまり、人を惹きつける天性の魅力をクヌルプは持っているのですよ。そして、彼の気位の高さによって、逆に宿を求められた友人は、彼が泊まることを名誉だと思うのです。
そんなクヌルプの青春期の話から晩年の話まであるのだけれど、はっきり言ってしまえば、これといってストーリーはない。
でもね、これは前にも言ったけれど、美しいんだね。ヘッセの世界は。
美しい詩を、物語に翻訳された感じ、とでも言おうか。
そして、最後はクヌルプ、自分の人生を振り返って疑問を持って後悔するわけです。
でも、そこで神との対話が始まるんだよ。クヌルプの魂は救われた。
「神」なんかと対話しちゃって!と思うかもしれないですが、それすらも許される世界観。
ヘッセの最初の1冊、というと、もっと別な作品を読んだ方がいい気が僕はするけれど、読む価値ありな作品だと思います。
--asさんの記事にTB--
著:ヘルマン・ヘッセ 訳:高橋健二 (新潮文庫) 340円
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ヘルマン・ヘッセ(Hermann Hesse)[1877-1962]について、中表紙の著者紹介から引用すると、
ドイツの抒情詩人・小説家。南独カルプの牧師の家庭に生れ、神学校に進むが、「詩人になるか、でなければ、何にもなりたくない」と脱走、職を転々の後、書店員となり、1904年の『郷愁』の成功で作家生活に入る。両大戦時には、非戦論者として苦境に立ったが、スイス国籍を得、在住、人間の精神の幸福を問う作品を著し続けた。’46年ノーベル文学賞受賞。
前にも、『郷愁(ペーター・カーメンチント)』の時に、一度書きました。
今回の『クヌルプ』は、主人公クヌルプの漂泊の人生について書かれたものです。
クヌルプは病気を持っていて、決して身体が丈夫ではない。もともと優秀だったんだけれど、ある時のある事をきっかけに、まともな生活からは距離を置き、漂泊の人生に入ります。
色々なところを巡っては、またふらっと戻ってきたりするんだけれど、どこでも知り合いがいて、宿には事欠かない。つまり、人を惹きつける天性の魅力をクヌルプは持っているのですよ。そして、彼の気位の高さによって、逆に宿を求められた友人は、彼が泊まることを名誉だと思うのです。
そんなクヌルプの青春期の話から晩年の話まであるのだけれど、はっきり言ってしまえば、これといってストーリーはない。
でもね、これは前にも言ったけれど、美しいんだね。ヘッセの世界は。
美しい詩を、物語に翻訳された感じ、とでも言おうか。
そして、最後はクヌルプ、自分の人生を振り返って疑問を持って後悔するわけです。
でも、そこで神との対話が始まるんだよ。クヌルプの魂は救われた。
「神」なんかと対話しちゃって!と思うかもしれないですが、それすらも許される世界観。
ヘッセの最初の1冊、というと、もっと別な作品を読んだ方がいい気が僕はするけれど、読む価値ありな作品だと思います。
--asさんの記事にTB--
[ 14:39 ]
[ トラックバック ]
[asumi7387さん]よりいただきました。
なんだか、意外とうめるのが難しい…。
■Q1 無条件でときめく○○な人 (3人)
・ やさしい人
・ 不思議な人
・ うーん…
■Q2 無条件で嫌いな物 (3つ)
真面目に書くと重いので、軽ーく行きましょう(笑)
・ 大学のイベント
・ 真剣10代しゃべり場
・ うーん…
■Q3 無条件でお金をかけられる物 (5個)
・ 本
・ CD
・ 展覧会の入場料
・ 交通費(かけざるをえない)
・ お酒
無条件にお金をかけられる程、お金に余裕がない(涙)
■Q4 無条件で好きなもの
・ お酒
・ 甘いもの
・ 心惹かれる景色(謎)
・ 晴天の夜
・ 電車で座れること
■Q5 無条件でバトンを受け取る人 (5人)
受け取りたい方に渡します。
すっごいつまんねぇー!(笑)答えですね。覇気ない答えでごめんなさい。
なんだか、意外とうめるのが難しい…。
■Q1 無条件でときめく○○な人 (3人)
・ やさしい人
・ 不思議な人
・ うーん…
■Q2 無条件で嫌いな物 (3つ)
真面目に書くと重いので、軽ーく行きましょう(笑)
・ 大学のイベント
・ 真剣10代しゃべり場
・ うーん…
■Q3 無条件でお金をかけられる物 (5個)
・ 本
・ CD
・ 展覧会の入場料
・ 交通費(かけざるをえない)
・ お酒
無条件にお金をかけられる程、お金に余裕がない(涙)
■Q4 無条件で好きなもの
・ お酒
・ 甘いもの
・ 心惹かれる景色(謎)
・ 晴天の夜
・ 電車で座れること
■Q5 無条件でバトンを受け取る人 (5人)
受け取りたい方に渡します。
すっごいつまんねぇー!(笑)答えですね。覇気ない答えでごめんなさい。
2006/04/01のBlog
[ 18:39 ]
[ テレビのジョン ]
『爆笑問題のススメ』が、昨夜で終了しました。
数少ない、見ているテレビ番組が減った感じ。
これは、毎週本を出している作家や小説家1人ゲストに読んで、話聞くって番組。
好きだったんですよ。
僕は、爆笑問題というか太田光という人は、けっこう評価していて(なんか超偉そうない言い方/笑)、普段ふざけているけど、超孤独な人生だったらしいし、すごい読書家で本はハンパじゃない量読んでるし、きらりと鋭い意見を社会や政治に対して持っていて、まぁ、そういう面はあまり表に出しませんが、そんな彼の真面目なところが、1番見ることが出来るのが、この番組だったのでは、と思うのです。
で、最終回は、「死ぬまでに読め!のススメ」ということで太田さん本人がゲストということでやったのですが、面白かったので、ちょっと紹介。
オススメの本3冊と究極の1冊を紹介していた。
数少ない、見ているテレビ番組が減った感じ。
これは、毎週本を出している作家や小説家1人ゲストに読んで、話聞くって番組。
好きだったんですよ。
僕は、爆笑問題というか太田光という人は、けっこう評価していて(なんか超偉そうない言い方/笑)、普段ふざけているけど、超孤独な人生だったらしいし、すごい読書家で本はハンパじゃない量読んでるし、きらりと鋭い意見を社会や政治に対して持っていて、まぁ、そういう面はあまり表に出しませんが、そんな彼の真面目なところが、1番見ることが出来るのが、この番組だったのでは、と思うのです。
で、最終回は、「死ぬまでに読め!のススメ」ということで太田さん本人がゲストということでやったのですが、面白かったので、ちょっと紹介。
オススメの本3冊と究極の1冊を紹介していた。
2冊目、
『銀河鉄道の夜』宮沢賢治
同じ頃に読んで、太宰と対局の世界、つまり、自分のこととかそういった事とは無縁に、ファンタジーの世界を純粋に楽しめた、ということのよう。
日本の作家で信頼しているのは、太宰治と宮沢賢治の二人だ、と言っていた。
『銀河鉄道の夜』宮沢賢治
同じ頃に読んで、太宰と対局の世界、つまり、自分のこととかそういった事とは無縁に、ファンタジーの世界を純粋に楽しめた、ということのよう。
日本の作家で信頼しているのは、太宰治と宮沢賢治の二人だ、と言っていた。
3冊目。
『フラニーとゾーイー』J・D・サリンジャー
晩年で、自分の汚さなどについて、同じように思っている人に驚き、大学に入ってからこの本で救われたらしい。
『ナイン・ストーリーズ』の続編なのかな?
「人間なんて所詮完璧ではないんだから、それでいいんだよ」みたいなメッセージに、救われた、というようなことを言っていた、はず。
『フラニーとゾーイー』J・D・サリンジャー
晩年で、自分の汚さなどについて、同じように思っている人に驚き、大学に入ってからこの本で救われたらしい。
『ナイン・ストーリーズ』の続編なのかな?
「人間なんて所詮完璧ではないんだから、それでいいんだよ」みたいなメッセージに、救われた、というようなことを言っていた、はず。
最後。
氏の全ての読書の中で、最高の1冊。
『タイタンの妖女』カート・ヴォネガット・ジュニア
最後の落ちに、ものすごいハッピーになり、感動のあまり号泣したらしい。
ちなみに、事務所の名前もここからとったとのこと。(社長は奥さんですね)
これも読んで、やっぱり救われたのかな?ちょっと、確認をめんどくさがっているUTです(笑)。
てか、そこまで言われると気になるので、買ってきました(笑)。そのうち読みます。
ということでした。
やっぱり、メッセージの受け取り方とか、すごいなぁ、って思うんだけどね、僕は。
あとは、読書の良さを語って終了。
うーん、『お厚いのがお好き?』も終わったし、これも終わったし、で、あららー、ですね。
氏の全ての読書の中で、最高の1冊。
『タイタンの妖女』カート・ヴォネガット・ジュニア
最後の落ちに、ものすごいハッピーになり、感動のあまり号泣したらしい。
ちなみに、事務所の名前もここからとったとのこと。(社長は奥さんですね)
これも読んで、やっぱり救われたのかな?ちょっと、確認をめんどくさがっているUTです(笑)。
てか、そこまで言われると気になるので、買ってきました(笑)。そのうち読みます。
ということでした。
やっぱり、メッセージの受け取り方とか、すごいなぁ、って思うんだけどね、僕は。
あとは、読書の良さを語って終了。
うーん、『お厚いのがお好き?』も終わったし、これも終わったし、で、あららー、ですね。
2006/03/31のBlog
[ 23:59 ]
[ 掲示板 ]
ようこそ。UTです。
3月。
一息つく3月?
確認する3月?
なんかあるかもしれない3月?
ないかもしれない3月?
良いひと月にしたいなぁ…。
良いひと月になればいいね…。
絵や展覧会のこと、本のこと、映画のこと、などなどもたまには書きつつ、その他もろもろやってこうかな、と。
みなさん、気軽にコメントどうぞ。
今月もよろしくお願いします。
---------------------------------------
[画像]
《記憶としての風景》
2005/05/16
岩絵具、アクリル絵具、和紙
サイズ現在記載中
《A View Through Memories》
Powdered mineral pigments and acrylic on hemp paper
by UT
※画像の無断転載・転用は禁止です
3月。
一息つく3月?
確認する3月?
なんかあるかもしれない3月?
ないかもしれない3月?
良いひと月にしたいなぁ…。
良いひと月になればいいね…。
絵や展覧会のこと、本のこと、映画のこと、などなどもたまには書きつつ、その他もろもろやってこうかな、と。
みなさん、気軽にコメントどうぞ。
今月もよろしくお願いします。
---------------------------------------
[画像]
《記憶としての風景》
2005/05/16
岩絵具、アクリル絵具、和紙
サイズ現在記載中
《A View Through Memories》
Powdered mineral pigments and acrylic on hemp paper
by UT
※画像の無断転載・転用は禁止です
[ 19:40 ]
[ 雑記 ]
ラーメン食べようとすると、髪がスープに入るUTです。
一昨日の夜、半地下へ戻ってきました。
The melancholic roomへようこそ。
本当は、「安倍くん」のこと書いたから、語呂がいいから「矢部くん」のことを書こうかと思ったんだけど(笑)、思っただけで終わりました。
矢部くんはジャグラーなんだけど、世界チャンピオンで、TVチャンピオンで、ラスベガスでショーして、Disney Seaと契約したりで、昔はよくいっしょに練習して、イベント回ってたのですよ。僕より2つ年下なのに…。
このページ、実家のWindows環境で見たのと、半地下のまんじゅうMacくんで見たのだと、だいぶ違います。
実家で見ると、画像とか汚い。ちょっとこれだと、かなり伝わってない気が…。
まぁ、実家のパソコンがイマイチなのかもしれないけれど。
一昨日の夜、半地下へ戻ってきました。
The melancholic roomへようこそ。
本当は、「安倍くん」のこと書いたから、語呂がいいから「矢部くん」のことを書こうかと思ったんだけど(笑)、思っただけで終わりました。
矢部くんはジャグラーなんだけど、世界チャンピオンで、TVチャンピオンで、ラスベガスでショーして、Disney Seaと契約したりで、昔はよくいっしょに練習して、イベント回ってたのですよ。僕より2つ年下なのに…。
このページ、実家のWindows環境で見たのと、半地下のまんじゅうMacくんで見たのだと、だいぶ違います。
実家で見ると、画像とか汚い。ちょっとこれだと、かなり伝わってない気が…。
まぁ、実家のパソコンがイマイチなのかもしれないけれど。