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千里ニュータウン展&万博展をした吹田市立博物館を小山修三館長と盛り上げるブログ
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2008/03/27のBlog
「むかしのくらしと学校」展は、すいはくの企画展として自慢できるものだと思います。
小学3年生のカリキュラムと連動しておこなわれており、団体で見学にやってきます。
この企画は、社会科学習に準拠して冬にやることになっており、本年で9回目になります。
吹田のほぼ全部の小学校が対象(他の市も)ですが、交通が不便で来られない学校には昨年から出前授業もはじめました。

この展示では、平成13年度から一般募集市民ボランティアに、企画から積極的に関わってもらい、子どもたちへの説明役を担ってもらっています。
また、「十年一日変化なし」では面白みがないので毎年先生方やボランティアさんの声を参考に体験内容を変えています。また、「体験の場」も大幅に増やしています。

児童のアンケートをとったところ、人気があるのは、
火打ち石体験が圧倒的、
次いで
さおり織り体験、
赤ちゃんおんぶ(実際の赤ちゃんの重さ約3キロにしてある)、
下駄・草履をはく体験などでした。
今年の改良したところは、次の3点です。
●事前学習用のパンフレットを説明会場で配布した
●井戸と水桶を2つ設置し、水くみ体験ができるようにした
(本物の水をくむことはできないが、水の入った桶の重さを体験してもらう)
●赤ちゃん人形をもう一体増やした

また、昨年から行っている出前授業(あかりの歴史)ですが、
今年は社会科部の市内研究授業の最初の導入場面にも呼んで頂きました。
出前授業実施にあたり、当初心配していたのは、今までせっかく博物館に足を運んでくれていた学校も出前授業のみに変更するのではないかということです。そこで出前授業は、来館に往復3時間かかる学校、あるいは過去何年も博物館に来ていない学校に限りました。すると嬉しいことに、今年出前に行った学校の中から、「体験重視型の展示ならば」と団体見学に来館する学校が現れたことです。
体験重視の展示は、余裕のある見学時間をとることが申し送りされたのか、弁当持参でゆとりを持ってタップリと学習する学校が7校と昨年度より倍増しました。
本年度の来館校のうち、大規模校で、見学を午前と午後に2分割したり、見学日を2日に分割された学校がありました。学年を2つに分けて行事を行うのは、現場の苦労がともないます。ましてや、校外活動ですので安全確保の点にも不安があったと思います。このような活動に、保護者の支援を要請するのも方法だと思います。摂津味舌小では、「学校支援隊」の腕章をされた年配の方が児童と一緒に来られました。

これから要望したいことは
市から遠距離校への支援をしてほしいこと(バスを出す、または交通費の補助)
そして
●もっとたくさんの市民の方にボランティアとして参加していただきたいと思っています。

(すいはく・K)

================
「あかりと歴史」の授業のようすは、佐々木利和先生の「博物館学」(放送大学)のなかで、とりあげられています。

2008/03/26のBlog
3月26日(水)の博物館ニュースで~す。
先日植えたリオちゃん横のカイズカイブキ、こ~んな感じになりました。

カイズカイブキは3日に1度、水やりをしなければならないのですが、水道口から60mも離れている!(=60mのホースが必要だということがわかりました。世話が焼けるな~)。
のリオちゃん説明看板
市民委員会の説明看板

市の看板も、これにならって、もうちょっとやわらかーくならんかなー、という声が(市のヒトのあいだから)でているそうです。

[ 11:10 ] [ 館長ノート ]
久しぶりに青森に行ってきました。

10年以上前は、三内丸山ブームに巻き込まれ、月1ペースで行っていて、危うく職場を首になりそうになるほどでした。遺跡はその後も着実に調査が進められていますが、世代交代がすすんで若返っています。

だから最近は年に二度の委員会に出るくらい。整備がととのいすっかり公園化した広い遺跡には、昔ほどの賑わいはないけれど散歩や見学会の人があちこちに、気温も上がってすっかり春の気配がただよっていました。
青森に来て楽しみの一つは、朝市にいくこと。
ところが、地元の産物をあつかう八百屋さんの店先には、この時期、ほとんど青物がなくガランとしています。糠づけのワラビ、キノコ、ミズ、それにイモ類。あとは温室栽培のトマトとかキュウリくらい。
そんななかで、アザミをみつけました。小さな束が200円。どうやって食べるの?と聞くと、「さっとゆでて、味噌汁にいれる」、あとは?「それくらいだねー」。

雪深い青森では、冬に野菜がなく、栄養障害症が出るほどでした。野草に近いアザミはアクが強く、口ざわりもゴツゴツして食べにくい。お汁にちょっぴり浮かんだ緑は、ビタミン不足を補う以上に、春のかけら、季節の喜びを告げる食物だったのでしょう。
一度皆さんと三内丸山を訪ねる旅をしてみたいと思います。

(カンチョー)


2008/03/25のBlog
[ 22:18 ] [ 館長ノート ]
ある本を見てたら、こんなにたくさん竹製品があると書いてありました。
なんだか思い出の彼方のもの、まだ使ってるもの、高級品と安物、プラスチックに変わったもの(だけどタケのデザイン)など色々あるようです。もっと出てきそうな気もします。もしここで呼びかければ、これらがどれだけ集まるのか(集まり過ぎも困るけど)、全部そろえると立派な展覧会ができるのではないかとおもうのです、どうでしょう。物置など探してみてくださいませんか。一種のアンケート調査にもなるともおもっています。

写真右:はし、串、しゃもじ、ものさし、ふで、ようじ、うちわ、せんす、みみかき、おみやげの餅つつみ(うそ)・・・そこら一寸探したらこんなに出てきた。
■竹製品
1.編作製品
花籠、野菜籠、買いもの籠、魚籠(びく)、椀籠、簾(すだれ)、盛籠、文庫籠、目籠、屑籠、手提げ籠、行李、電気笠、その他=額縁、色紙掛、藍胎漆器盆、帽子

2.稈を利用
家具=テーブル、椅子、衝立、本棚、飾り棚、花器、傘の柄、杖、筆軸、筆立、軸掛、はたきの柄、釣り竿、物干し竿、手拭い掛、衣紋掛、縁台、笛類、矢立、箒の柄、床柱、垂木、天井棹、窓格子

3.割り竹利用
額縁、茶杓、茶柄杓、茶入、茶托、茶筒、茶筅、箸、スプーン・ナイフ・フォーク、紙切りナイフ、パイプ、物差し、熊手、箒、ボタン、樋

4.割竹・ひご竹利用
桶の箍(たが)・編み針、提灯の骨、竹刀、竹胴、壁小舞、垣根、壁下地

5.稈以外の部分の利用
(1)地下茎・葉・枝の利用
瓶敷き、急須、釜敷き、尺八、傘の柄・バッグの柄、印材、ペン軸・箸置き、葉茶、飼料、屋根葺き、箒・垣根・海苔粗朶(そだ)、竹穂垣・箒
(2)稈鞘(竹の皮)の利用
下駄表・草履表・竹の皮細工、羊羹・高級品の包装、靴敷・ばれん・笠、魚肉・漬物・味噌の包装
(3)稈鞘(筍)の利用
生鮮筍、乾燥筍

■工業化製品による利用
パルプ、合板・繊維板・集成材・セメントボード、竹炭・竹酢液


(カンチョー)
2008/03/24のBlog
3月24日(月)の博物館ニュースです。
リオちゃん前に、カイズカイブキが植えられました。

2008/03/22のBlog
[ 23:35 ] [ 館長ノート ]
「竹は栽培植物である」ことが アタマから抜けていたことに気がついた(マダケやモウソウチクなど、わたしたちが普通にタケと見ているものについてで、ササ類はいれていない)。里山の放置と、たぶん、地球温暖化の影響もあって、タケは今、日本のもっとも難儀な雑草の一つという意見さえあることもあり、基本を忘れていたからだ(マダケは日本自生のものという意見もあるが・・)。

そんなとき、「モウソウチクの藪は葉が多く、全体にぼってりして桿先が頭をたれるが、マダケはツンツン立っているから容易にわかる」という言葉にであった。

それを目安に風景を見ると、わたしの日常行動範囲である摂津、河内、山城、大和の低山帯はモウソウに蹂躙されている。モウソウチクはタケノコ用だったことは、農家の裏庭とか、里山と畑地の境が(雑草としての)竹の拡散の拠点となっていることからわかる。

これに対し、マダケの藪は河辺に多く、川筋を往来して竹細工をしていたサンカなどの専業グル-プがあったという民俗学の記述が思いうかぶ。さらに、クロチク、キンメイチク、ホテイチョクなど斑入りや色変わりを愛でる園芸種が個人の庭先にある。

そうか栽培植物なのかと、佐藤洋一郎さん(総合地球環境学研究所・教授)に言ったら、「そうよ、アカザ、ヒユ、セリ、ミョウガなど、今は雑草にちかいが、昔は立派な栽培植物だったんです」とおっしゃいました。佐藤さんは、7月に竹の特展の第二週目に、地球研の研究グループを引き連れて、すいはくで竹か地球温暖化にかんするシンポジウムをやっていただける予定です。ご期待ください。

(カンチョー)

図:マダケの栽培面積 / 宮脇昭編 『日本の植生』 学習研究社 1977 より
2008/03/17のBlog
ずらりと並んだ「みんぱく」のPRポスター42種

じつはこれ、
大阪コミュニケーションアート専門学校1年生42名が制作してくれたものです。
42枚もあるので、ちょっと画像が小さいですけれど、よーく見てくださいね。
若い感性がどういう目で民博をとらえているのかわかり、楽しいですよ。
現物は今、民博のロビーで展示されています。
くわしくは民博HP「みんぱくのインパクト」をごらんください。

みなさんどれが印象に残りましたか。
「私のイチ押し!」という人気投票をやってますので、ぜひ投票してください。
※作品番号は、
写真上の左上から右に向かって順に

1,2,3,4,5,6
7,8,9,10,11,12

13,14,15,16,17,18
19,20,21,22
23,24,25,26,27,28
29,30,31,32,33,34


35,36,37,38,39,40
41,42


カンチョー曰く「民博はすいはくのサテライト」なので、
この投票、すいはくでもできます。
民博が遠いという方は、すいはくロビーの投票箱へどうぞ!
それもめんどーという方は、
コメントに入れてください!
とりまとめてみんぱくへ届けまーす!
ニックネームに
性別
(約)年令
本文に
イチ押しの作品番号
住所(都道府県&区・市町村名)

ご意見・ご感想があればそれも書いてくださいね。

ご応募お待ちしています。

(勝手にサテライト)

■4月8日(火)に投票の多かった3位までの表彰をするそうです。
なので、投票〆切は前日4月7日(月)午後16時までにお願いしま~す
2008/03/15のBlog
[ 23:58 ] [ 地域文化資源 ]
3月15日のTBSブロードキャスターに元国鉄専務車掌の坂本さん が登場して銀河をおしんでいました。
いたるところに坂本ブシが聞かれ、坂本さんの話術を楽しめました。

さ・よ・な・ら 銀河

(おーぼら)
3月15日(土)、昨秋「07EXPO70」のプレイベントに参加してくれたワールド・キャンパスの新メンバー(海外から22名、スタッフ含めて約30名)が、すいはくにやってきました。今回も(英語で)カンチョー講演がありました。テーマは「万博」

第1回の万博は、1851年にロンドン、さまざまな物産や新技術を展示する博覧会は評判をよびました。その後、ニューヨーク、パリなど、主として西欧と新世界(アメリカ、オーストラリアなど)で次々と開催されました。万博の跡地には、塔などのモニュメント、美術や科学博物館、公園などが残されていることが多いですね。このブログでもとりあげられましたが、エッフェル塔は1900年パリ万博でつくられたものですし、1939年ニューヨーク万博の跡地はフラッシング・メドウパークになっています。

日本は幕末から万博に興味を示しており、1940年の開催候補地になっていましたが、残念ながら戦争のため中止になりました。戦後、経済的に復興した日本は、(64年の東京オリンピックについで)70年に大阪万博を開催します。当時日本は、経済成長のまっただ中にあり、たくさんの電化製品をつかうようなり、また核家族化がすすんだりして、生活の様相が大きくかわっていく途上にありました。大阪万博では、こういった経済状況を反映して、会場その他、万博そのものにかかる部分だけでなく、その周辺の社会資本整備にも莫大な公的資金がつぎ込まれます。この方法は、その後のアジアにおけるモデルとなりました・・・・

というような話(だったはず。世話役で忙しかったあかちゃんが、「この講義は日本語で聞きたいもんですな」と言ってました)。万博が経済発展の起爆剤となるのだというところにウズベキスタンから来ていた子たちが興味津々、「万博開催には、どのくらい費用がかかるのか」とか「オリンピックとどちらが安くあがるのか」とかつぎつぎ質問が出て、カンチョーはたじたじ。未来のウズベキスタン万博のプロデューサーになるか?楽しみですね~

一行は明日、万博公園を見学するそうです。
3/16は万博公園ふれあいの日(自然文化園の入園料無料)。みんぱくも無料観覧日です。
みなさんも、どうぞ!

(こぼら)
2008/03/12のBlog
3月1日号市報の5頁「傍聴しませんか」に
3月27日(木)午後1時半からの
博物館協議会小委員会で
博物館の使命、中長期計画に対して市民が発言できる機会がありますと
案内されています。

お時間のある方は、ぜひご参加ください。

(おーぼら)
奈良県生駒市高山は生駒山系の北端にある隠れ里のような閑静な集落。こ町の特産品は竹製品で、とくに「茶筅(ちゃせん)」と茶杓、柄杓、花器、茶合などの茶道具は、室町時代からの伝統を引き継いだもの。小刀とヤスリだけでつくる手仕事の極致ともいうべき一連の作業は「秘伝」として門外不出としている家もあるそうです。

ほかに、明治末から発達した毛糸編み針は戦後の手芸ブームに支えられて、急成長し、いまもヨーロッパでは人気があるといいます。しかし、最近は、中国製品によって押され気味とか。地場産業の振興と竹への知識と関心を高める施設として、高山竹林園がつくられたそうです。ひろい園内には資料館、茶室、竹の生態園、多目的広場、グラウンドなどがあります。
すいはくでは今年の夏、竹をテーマにした特別展をやりますが、その調査のために竹林園を訪れ、所長の米田さんと茶筅生産協同組合の平田理事長に話をうかがいました。理事長さんからは、良質な竹素材の調達の難しさや苦労、茶筅製造工程のついての説明、所長さんからは、竹林園のPR活動:茶筅制作実演、茶室の活用、コンサート(毎年10月に行われる十六夜コンサートは竹細工で飾った広場で行われ、1000人以上の観客を集めるそうです)、竹林管理の苦労話などをうかがいました。
千里の竹にかんする市民活動はよく知っていて、大変興味をもっており、地域連携と地場産業の宣伝に役立つものなら、すいはくの催しに積極的に協力したいとのことでした。

*上から3枚目の写真は、有名な冬の高山風景で、マダケを干しているところです。

(カンチョー)


毎月第1・3日曜日には、茶筅制作の実演があります。
また、奈良県高山茶筌生産共同組合のワークショップ「茶筌(ちゃせん)を作ろう!」が、学研都市の私のしごと館で開催されます!くわしくは私のしごと館HPをみてね。

会場:私のしごと館2F レストスペース
講師:奈良県高山茶筌生産共同組合
日時:平成20年3月30日(日)
①10:00~12:00
②13:30~15:30
対象:小学生以上(小学1~4年生は保護者同伴)
定員:各回30名(組)
体験料:1000円/名(組)
受付場所:エントランス 申込受付

こんなワークショップがすいはくでもできたらいいですね。

2008/03/08のBlog
[ 22:12 ] [ ニュータウン ]
3/8土曜日朝の朝日新聞関西版に、吹田市の前教育長、竹見台中学校前校長の延地和子さんが大きく取り上げられていました。がんで余命を宣告され、卒業を前にした三年生に「最後の授業」を行ったという記事でした。とても心に残る記事でした。(こちらをお読みください。)

延地さんは教育長のとき、2006年に博物館で行った「千里ニュータウン展」にも来てくださいました。カンチョーもお世話になったと言っておられました。

「私の命がなくなったとき、話を聞いてくれた人の中に火種が残ってくれたら、私は第二の人生を生きられる」とおっしゃったことを記事で読んで、もし体調が許せば、千里ニュータウン展や、延地さんがあしあとを残された千里ニュータウンのことを、このブログに書いていただけたら…と思いました。

あるいは竹見台中学校で話されたことの記録があれば…朝日新聞の記事はその「火種」を十分に伝えるいい記事でしたが…このブログで思いを公開させていただくことはできないだろうか?とも思います。

教育に生きてきて、「伝える」ことの素晴らしさを教えてくださった延地さんに、ブログ上ではありますがお礼を申しあげたいと思います。延地さん、ありがとうございました。

(by okkun) (photo おーぼら)
2008/03/05のBlog
さてさて、いよいよ2日目のようすをお知らせしましょう。

当日の日程は次の通り。
第2日(2008年2月26日(火) 東京国立博物館・平成館大講堂、東京文化財研究所・会議室など)
H研究協議
第1分科会「地域活性化とミュージアム」
第2分科会「地域文化資源とミュージアム」
第3分科会「地域ミュージアムのネットワーク」
I全体会(各分科会からの報告)
J講演2「地域とミュージアムをつなぐ」山本育夫(特定非営利活動法人つなぐ理事長)

この日は朝10時から夕方3時30分まで分科会にわかれての「研究協議」です。どうでもよいのですが、この催しは特殊用語がいっぱい。そういえば、日程には挙げてませんが、「行政説明」が数回合間にありました。文化庁の人が実施中のプロジェクト(「まちに活きるミュージアム」とか「市民から文化力」とか)について説明してくださるんです。そういえば、(これこそどうでもよいが)懇親会じゃなくて「情報交換会」でした。で、何がいいたいかと申しますと、この「研究協議」の意味がよくわかりませんでした。聞くところによると、分科会によって進め方も違っていたみたいです。みんなで話し合う場ということでしょう。とまれ、私が参加したのは、もちろん吹田市博(と高知県美)がアドバイザーで出席する第2分科会。ひとまず、そのもようを記しましょう。

まずは、昨日の事例発表についての質疑応答からスタート。こんな感じでした。(枝番号は同一発言者を表します。)

Q1 市民持ち込み資料は、収蔵品になったのか、返却したのか? 記録はとったのか?
A1 市民からの資料提供は2種類。博物館が出品依頼したものは通常の手続きを行ったが、市民委員がダイレクトに展示したものは全部を把握できなかった。(NT資料として重要なものは、返却前に記録を作成。)
↑ここら辺に担当者の苦悩が忍ばれます。ブログでも推察できますが、きっとばたばただったんでしょうね。

Q2 展示を作り上げる際の資料のオーソライズはどうしたのか? 文字原稿作成は博物館の責任で行ったのか? 学芸員は市民と博物館のコーディネートをしたのか?
A2 最も悩ましい問題。最初から最後までお膳立てするとレールに乗せられているような印象を与えてしまう。テーマ(自分たちのまち)の性質もあり、市民委員で詳細を考えてもらう流れを作った。
 ただ、委員は展示未経験者ばかりで写真・パネルはともかく「もの」を通してメッセージを伝えることは困難。実際の展示(資料の選定・収集)は学芸員が梃子入れした。

Q2-2 評価・反省を通して次回の事業展開はあるのか?
A2-2 本年度秋期「万博展」は同方法で実施。今回は前もって粗々のストーリーを用意し、資料の情報提供をした。

Q2-3 住民は資料の提供のみだったのか、パネルの内容にも参与したのか?
A2-3 原稿は市民委員が作成。学芸員は一切書いていない。無料配布した冊子は、館長が手を入れていると思うが、学芸員は関わっていない。
↑ここら辺にも各方面調整の難しさが。どこまでやるのか/どこまでやらないかの匙加減は・・・?

Q3 吹田市博の今後の展開・継続は? 市民委員は今後も博物館にどう関わるのか? 新メンバーは?
A3 前述のように今年2回目の展覧会を実施。市民参画で継続事業とすることは織り込み済みだが、今回のやり方を継続するかは検討中。市民ニーズも多様なので、それぞれのニーズにあった参画の仕方がある。方途は一種類ではない。

Q4 地域全体をまきこむ中で、各層で温度差はなかったのか? 住民協力をとりつける方法はどうしたのか? 一本釣りか、来る者拒まずか?
A4 吹田市の場合は(高知県美等と比べて)いうならば「都会・都市型」。もともと博物館に関心のある層があり、積極的に手を挙げてもらえた。
↑うべなるかな。実感あります。NT展の市民委員はやっぱり都市民あってこそです。

Q5 ①市民委員の最終的な落ち着き先・位置づけは? 資金的援助はしたのか?
②資料公募について、想定外の資料もあったのか?
A5 ①任期は募集から展覧会終了まで=現在、市民委員は存在していない。参加レベルはさまざまで、実際に委員に入るかどうかは当人次第。委員への委託料として予算配分した。充分な資金がなく、展示物によっては委員が送料負担を企業に掛け合ったことも。
 ②展覧会開場後も展示品を追加するシステム=継続受付していた。新規は持ち込みコーナーで対応、展示にはめこめないものもあったが、広報時に必ず展示するわけではないことを断っておいた。
↑いろんな団体が一事業にからむ場合、予算配分は(公費の場合とくに)重要な問題です。委託料は斬新かも。しかし、当県でも委託(不透明な印象あり?)は極力削除するように指導されます。

一通りの応酬が終わると、やや唐突な感じで「『地域文化資源』をいかにとらえるか」各自の意見を求められました。例えば・・・ (以下、発言順。吹田市博の見解も含まれています。わかりますか?)

・「資源」は、「水」と「水資源」のように「文化」を抽象化する言葉。
・体験に基づく実感として、「文化資源」=「文化財」。
・役所主導のハード整備で、歴史文化資源のリストアップをしている。
・資源として「人」が大。博物館活動を通して地域で活動する人々が出てきて、人のつながりができた。事業を通して参加者の糧となり、参加者に利益が戻っていくのが理想的。「もの」以上に「人」が大切。「人」は将来の文化を支える存在になる。
・結果的に「人」が一番大事。プロジェクトによって自律的に活動を始める地域住民が生まれ、新しい何かができた。博物館に関心をもつ人を作る。結果的に人と人のつながりが大切で、施設がなくても人さえいれば何とかなる。
・とらえ方は館のコンセプト・フィールド・設立母体・設立事情による。当館では人材(職人)も文化資源。
・文化「資源」は活用(まちおこし・商品価値など)が前提。
・文化財=価値の定まったもの、文化資源=これから定めるもの。
・人・もの・こと、いずれも文化資源になり得る。資源化する=博物館がやっていくべき仕事。
・鉱物資源のように動力になり得るもの、つまり、人を動かすものが文化資源。よって、海外美術も文化資源。

全体に抽象論が多くて、行ったり来たり。語弊がありますが、言葉遊びの感がなきにしもあらず。中には、「地域文化資源とは単純に歴史的建造物のことだと思っていた」という実に素朴な意見もありました。そういうわけで、企画者は、この言葉にフォーカスして議論を進めたかったようですが(そうと知っていれば、もっと下調べしていささかなりとも実のある議論に展開したかったところ・・・)、博物館の役割とか地域住民の関わり方に話が逸れることが多々ありました。いわく・・・

・文化財を守り伝える人たちにその価値を再認識・再評価してもらうのが館の使命。
・総合的学習対応で学校との連携が増えているが、教員は異動も多く、先生自身が地域を知らない。教員への情報提供も博物館の役割。
・市民参画も博物館のアイデンティティ・コンセプトと齟齬を来してはならない。うっかり公民館の文化祭になってしまう。

全体に論議の筋道を見失って空転しかけていたところ、「学芸員ではなく行政の文化政策担当」という参加者から

・学芸員こそが地域資源。昨日来の議論を聞いていると、市民に寄りすぎだと感じる。来場者は専門家による検証のしっかりした展示こそをお金を払って見に来る。市民と一緒に作った展示を有料で公開するのは疑問。学芸員は行政でもできることをして専門性を下げることにならないようにしてほしい。

という発話があり、ちょっとピリッとしました。午前中から核心を突いた陳述を連発していた某氏からも

・ボランティアは博物館利用の一形態。博物館はインプットの役割をしてきたが、アウトプット(知識の活用)のニーズも増えてきた。ボランティアは博物館にボランティアをしに来る利用者。博物館=品質保証・アウトプットの場。

という卓見が。鋭いぞ。ちょっと言葉遊びだけど。
ところで、住民参加事業は予想以上に(おそらくは同時多発的に)各地で実績があるらしく、その実際面の苦労話もちらほら出ました。

・郷土出身の偉人について顕彰会から強力な突き上げがある。博物館に主導権のない住民参加は地域ポリティックスに取り込まれる危険がある。
・文化ホール建設を計画中。市美術協会の縄張り争いの場になり困惑している。

また、ベテラン学芸員さんからは、博物館を取り巻く環境の変化がすさまじく、報告事例などは「昔の学芸員からは考えられない」という感想も。

そんなこんなで、結論らしき結論には到達できなかった(終了後、全体会で報告者が苦労されていました)のですが、全国の同業者の皆さんとご一緒できたのはよい刺激になりました。ここから蛇足→ 全体に、学芸員って抽象論に弱いな~と感じました。東京でシンポジウムやら講演会やらを聞きに行くと、しょうもない講話だと、フロア(例えば、とんがった学生)から鋭いつっこみがあって、すかっとすることがあります。今回は参加者が良い意味でも悪い意味でも均一化されすぎてて、議論沸騰にはならない状況だったんでしょうか。テーマが広大すぎたせいもあるかもしれません。関係あるのか?どの講師も「与えられた演題が大きいので」とか何とか前置きしてからお話されてたような。次回は効果的な予習ができそうな的を絞ったテーマを期待しております。

すっかり忘れそうでしたが、最後はJ講演で終了です。講師は、元山梨県美の学芸員さんで、かの有名な美術(館)教育雑誌『DOME』(残念ながら休刊中)編集長。現在、「ミュージアムの通信簿」づくりや山梨県博とのコラボで地域のガイドブック+ツアー開発というユニークな活躍で知られる人物です。ソフトな語り口で骨太なミュージアム改革論を展開されました。刊行物が多いのはもちろん、ネットも活用されていますので、HPをご参照ください。

という次第で、私の報告はおしまいです。最後までお付き合い(途中まででも)ありがとうございました。この種の勉強会・研修、その他催しについて情報ありましたらご教示ください。

(ミュージアムひだ M)
2008/03/04のBlog
文化庁主催の美術館等運営研究協議会のご報告(その2)です。前回はメイン(であるべき)吹田市博・事例発表についてあまり触れませんでしたので、最初にそれについて簡単にまとめておきます。(って箇条書きですが。)

○以前から小学校3年生の学習(社会科:暮らしの移り変わり)に対応した特別展「むかしのくらしと学校」を毎年12~2月頃に開催、体験コーナーではボランティア(市民)が活躍していた。

○市民参画が市政全体で重視される中で博物館における参加体験型事業の展開が必須になったことと、従来の展覧会がややもすると学芸員のひとり相撲に陥りがちだったことへの反省から、市民ニーズの反映した展覧会の企画立案が実現することになった。→つまり、平成18年度春期特別陳列「千里ニュータウン展」における市民委員の活躍に結びつくわけです。

○市広報誌や館HPで委員を公募、最終的に44人のバラエティに富んだ人材が集う。大まかに分けると、まちづくり派と博物館をどうにかしよう派、それに少々の学究派。

○NT展の場合、テーマは予め博物館が設定。市民委員は展示ストーリーを組み立てる(ここが一番楽しいところ)展示部会・関連イベントを仕込む催事部会(何せ、カンチョーはあれだから←○注ほめてます)・情報発信する(「開かれた博物館」の心臓部)広報部会という組織を組み立てて内容をつくっていった。

○市民委員=いまもNTに暮らす人たち→NTへの思い入れたっぷり・思い出いっぱいなので、議論は熱かった(会合の全体を把握できていないほど)が、いかんせん展示経験0の(人生の先輩ながら)初心者集団なので、具体的な展示品については学芸員がバックアップ。

○で、実際の展示物は、マスタープラン等の公(役所など)がつくった資料、委員の手作り模型(すてき!)、それに、市民の持ち込み資料になった。←例の「成長する展示」で新規資料がどんどん増えていくアレです。

ここからが肝心=学芸員さん視点での指摘事項です。
○展示未経験な委員さんたち。パネルや写真は格好がつくのだけれど、やっぱり「もの」の存在感には敵わない。
○市民視点の展覧会は実施できたけれど、その評価は果たして・・・? 市民委員さんは客入りが多かったことで得てして成功だと満足しがち。来場者数以外の指標(例えば、中身が充実してたとか、新発見があったとか)について博物館と市民双方が共有できる価値観がまだ見つかっていない。

(ミュージアムひだ M)
===============================================
気をもたせるようですが、あまりにナガーイので、ひとやすみしましょう・・・・
2008/03/03のBlog
[ 00:13 ] [ 私たちの活動 ]
吹田市は市民の文化活動が活発なところです。いつものように、ビデカメ持ってうろうろしましたが、目についたものでも8つ、1カ所で5分がせいぜいというありさま。そのうちの2つだけ紹介します。
メイシアターでは「まちづくり市民塾の発表会」。
午前の第1部では:
1.終末期・在宅ホスピスを考える塾
がんの終末期患者が自宅で過ごせる方策を考え、提案する。

2.自転車環境塾
自転車の目線からまちづくりを考える。「すいた自転車マップ」の紹介や自転車いじり。

3.お母さんパワーアップ 
子育てをキーワードとして国際交流わ進める。日本文化の紹介や英語歌遊びなど。

4.おたのしみ塾レクレーションリーダーの養成、手遊びや、マジックなどの紹介。
5.里の竹やぶ文化塾 
竹を知り竹やぶからまちのこれからのあるべき姿を考える。
「竹やぶマップ」の紹介など。
これはすいはくも注目ですねー。

6.水辺塾
子どもが遊ぶ水辺を増やす塾。
水辺で遊ぶ子どものようす紹介。お絵かきも。

7.ピンクリボン塾
乳がんの早期発見・早期治療・乳がん死ゼロを目指す塾。
マンモグラフィーの受診案内。

8.みんなのまちづくり吹田塾 
芸術・文化・歴史・自然を学ぶ中で自立型市民を育成する塾。
「吹田くわい」の料理紹介。
午後の第2部では
1.現代美術を愉しもう塾
2.英語でミュージカル塾
3.ゆめのみ公園プロジェクト
4.SA吹田おもちゃづくり塾
5.吹田の食文化を温ねるお菓子づくり塾
がありました。

すいはくではすでにご案内のA元さん、ABEさんの講義があり、オーストラリアで発見された隕石がもちこまれて、みんなをおどろかせました。

(きょうちゃん)
岐阜県の博物館から研修に行ったMさんが(例の会の)報告と「感想」をおくってきました。2回に分けて掲載します。
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吹田市立博物館・藤井学芸員が「地域住民が盛り上げる特別展」と題して事例発表されました「平成19年度美術館等運営研究協議会(テーマ:地域とミュージアム)」に参加して来ました。職場の研修の一環として行ってきたので報告します。

この催しは、文化庁文化財部美術学芸課美術館・歴史博物館室がオーガナイズ、テーマを変えて毎年開催されています。参加するには「公私立の美術館・歴史博物館の職員」または「地方公共団体の文化行政担当職員」で、各都道府県教育委員会教育長から推薦されねばならず、文化庁からの参加採否は後日県教委から知らされます。なかなか物々しいでしょう。詳しくは、実施要項をご覧ください。

当日も挨拶やら進行やらでたくさんの文化庁職員さんがいらっしゃっていまして、開催までにはさまざまなお役所仕事があったもようです。自分の経験でも、公立館のイベントは、事業自体の仕込みはもちろん、手続きが結構面倒でたいへんなんですが、文化庁はそれ以上みたいです。貴重な機会を設けてくださった裏方の方々に多謝々々。

閑話休題。今回は、全国から130人の参加者がありました。ほぼ9割が学芸員です。(そのほかは行政の文化施策担当者、施設長さんもちらほら。)ちなみにテーマ毎にわかれて討議する2日目の分科会は、第1分科会「地域活性化とミュージアム」62人、第2分科会「地域文化資源とミュージアム」41人、第3分科会「地域ミュージアムのネットワーク」27人という振り分けでした。参加者の関心の所在がわかりますね。

さて、プログラムは以下のとおり。かなり盛りだくさんでした。

第1日(2008年2月25日(月) 東京国立博物館・平成館大講堂)
A講演1「地域とミュージアム 文化政策研究の立場から見る」小林真理(東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学専攻)
B事例発表① 名古屋市博物館「ランドマークとしての博物館 商店街と博物館の連携事業」学芸員・武藤真
C事例発表② 宮城県美術館「地域館連携による相互活性化事業 仙台芸術遊泳2007」総括研究員兼班長・三上満良
D事例発表③ 吹田市立博物館「地域住民が盛り上げる特別展」主幹(学芸員)・藤井裕之
E事例発表④ 高知県立美術館「住民と見直す地域資源」主任学芸員・河村章代
F事例発表⑤ 伊達噴火湾文化研究所「まちづくり資源としてのミュージアム」所長・大島直行
G講義「文化財研究所の業務と博物館支援」佐野千絵(東京文化財研究所生物科学研究室長)

第2日(2008年2月26日(火) 東京国立博物館・平成館大講堂、東京文化財研究所・会議室など)
H研究協議 
第1分科会「地域活性化とミュージアム」
第2分科会「地域文化資源とミュージアム」
第3分科会「地域ミュージアムのネットワーク」
I全体会(各分科会からの報告)
J講演2「地域とミュージアムをつなぐ」山本育夫(特定非営利活動法人つなぐ理事長)

Aの講師は、専門は文化政策学。芸術・文化を支える制度や、制度の枠を超えた活動について研究しているとのことで、ミュージアムに特化した論ではなく、「文化経営学」的なお話でした。「文化資源」はこの2日間の要となる重要用語だったので、もうちょっとかみ砕いて詳しく